JPH0223193Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、浴槽や流し台等において使用する
排水金具に関するものである。

従来、浴槽や流し台には、その底部に、逆載頭
円錐形の内径を有する枠金具に蓋を着脱自在に設
けた排水金具が取付けられている。この排水金具
における蓋は、一般に、止ネジの頭部に立割り溝
を穿設し、この溝に鎖を連結した止環の下部を挿
入して、溝の中央部を横断、螺合するビスによつ
て係着した構造のものが使用されている。

しかし、このような従来の排水金具では、鎖を
連結した止ネジの頭部が蓋の上面に大きく突出し
ており、その突出したところに立割り溝が切られ
ているので、人の手、足等がこれに触れて負傷す
ることがあるという欠点があると共に、部品数が
多く組立時間を多く要し、価格も高いという欠点
もある。

本考案は、上記のような従来の欠点を除くため
になされたもので、蓋の上面に突出する部分を、
少なくして人体への安全性を高めると共に、部品
数を少なくし、製作、組立てが容易でコストの低
減を図ることのできる排水金具を提供しようとす
るものである。

以下、本考案の実施例について図面を参照して
説明する。

図において、９は浴槽１２の底板部に固設され
た筒状の枠金具で、円周には逆載頭円錐形の内径
テーパー部１０が形成されている。６は逆載頭円
錐形をなす蓋本体で、その外周は上記枠金具の内
径テーパー部１０に嵌合する外径テーパー部１１
に形成されており、蓋本体６の中央部には、その
上面より所要の深さにわたる雌ネジ部７が設けら
れていると共に、この雌ネジ部７には雌ネジ部７
と螺合する雄ネジ部８を外周に形成した載頭円柱
状の止ネジ１が着脱自在に螺着されている。ま
た、止ネジ１には、その底部に止ネジ１の径方向
に横断する底溝部２が設けられていると共に、止
ネジ１の外側部には、底溝部２の両端から止ネジ
１の上端に至る、雄ネジ部の各径より深い縦溝部
３，３′が設けられている。そして、上記底溝部
２と縦溝部３，３′に係合して角形の止環４が上
下に遊動自在に装着され、止環４には鎖５が取付
けられている。

上記のように、止ネジ１は鎖５を取付けた止環
４を雄ネジ部８と雌ネジ部７との螺合により、そ
の上面が蓋本体６の上面とほぼ面一となるように
取付けられる。そして、蓋本体６は、その外径テ
ーパー部１１を内径テーパー部１０に合せて枠金
具９内に嵌合すれば、浴槽１２内の湯水等は排出
を防止されることになる。この場合、第２図に示
すように、止環４は縦溝部３，３′と底溝部２内
を遊動して降下し、止ネジ１より上方への突出が
少なくなる。排水の際は、鎖５を引いてやれば、
第１図に示すように止環４は底部溝２及び立溝部
３，３′をスライドして上方に突出し、止ネジと
結合した蓋本体６は枠金具９より離脱することに
なり、排水可能となる。

以上説明したように、本考案の排水金具によれ
ば、蓋本体には載頭円柱状の止ネジを螺着するよ
うにすると共に、この止ネジに鎖を連結した止環
を上下遊動自在に設けたので、蓋本体を枠金具に
嵌合して湯水等の排出を防止する使用状態におい
ては、止環は降下して上方への突出部分が少なく
なると共に、従来のようにネジ頭部の溝切部が露
出するということもなく、したがつて使用にあた
り人体を損傷するおそれがなく安全性が高いとい
う利点がある。また、部品数も従来のものに比べ
て少なく、製作も容易であり、コストの低減を図
ることができる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示したもので、第１
図は止環の引上状態を示す縦断面図、第２図は止
環の降下状態を示す縦断面図、第３図は止ネジの
下面図である。 １……止ネジ、２……底溝部、３，３′……縦
溝部、４……止環、５……鎖、６……蓋本体、７
……雌ネジ部、８……雄ネジ部、９……枠金具、
１０……内径テーパー部、１１……外径テーパー
部、１２……浴槽。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 逆載頭円錐形の内径テーパー部を形成した枠金
   具と、この枠金具内に嵌合する逆載頭円錐形に形
   成した蓋本体とよりなり、この蓋本体には、その
   中央部の上面より所要深さの雌ネジ部を設け、こ
   の雌ネジ部内に、外周にこの雌ネジ部と螺合する
   雄ネジ部を形成すると共に、底部を横断する底溝
   部とこの底溝部の両端部から外側部を上端まで至
   る縦溝部とを設け、それら底溝部と縦溝部とに係
   合して、鎖を連結した角形の止環を上下に遊動自
   在に装着した載頭円柱状の止ネジを螺着したこと
   を特徴とする、排水金具。