JPH05237079A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents
磁気共鳴イメージング装置Info
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- JPH05237079A JPH05237079A JP4041440A JP4144092A JPH05237079A JP H05237079 A JPH05237079 A JP H05237079A JP 4041440 A JP4041440 A JP 4041440A JP 4144092 A JP4144092 A JP 4144092A JP H05237079 A JPH05237079 A JP H05237079A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】位相バラケをできるだけ抑制しながら、撮影回
数を減らすことができるMRアンギオグラフィーを用い
た磁気共鳴イメージング装置を提供する。 【構成】本発明の磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場
手段は、フローエンコーディングパルスを、スライス方
向、位相エンコーディング方向および読出し方向のう
ち、少なくとも2方向にかつほぼ同時に印加可能に構成
してあるとともに、フローエンコーディングパルスの1
次モーメント成分の合成値が所定の1次モーメントにな
るようにフローエンコーディングパルスを設定してシー
ケンスを実行することにより、流れ情報を2次元的ある
いは3次元的に検出可能に構成してある。1次モーメン
トは、3次元の1次モーメント空間において、同一平面
上にない4つの点、特に、3次元の1次モーメント空間
の原点を中心とした正四面体の頂点に設定してある。
数を減らすことができるMRアンギオグラフィーを用い
た磁気共鳴イメージング装置を提供する。 【構成】本発明の磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場
手段は、フローエンコーディングパルスを、スライス方
向、位相エンコーディング方向および読出し方向のう
ち、少なくとも2方向にかつほぼ同時に印加可能に構成
してあるとともに、フローエンコーディングパルスの1
次モーメント成分の合成値が所定の1次モーメントにな
るようにフローエンコーディングパルスを設定してシー
ケンスを実行することにより、流れ情報を2次元的ある
いは3次元的に検出可能に構成してある。1次モーメン
トは、3次元の1次モーメント空間において、同一平面
上にない4つの点、特に、3次元の1次モーメント空間
の原点を中心とした正四面体の頂点に設定してある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気共鳴イメージング
装置に係り、特に、MRアンギオグラフィーで血管等の
造影を行う磁気共鳴イメージング装置に関する。
装置に係り、特に、MRアンギオグラフィーで血管等の
造影を行う磁気共鳴イメージング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴イメージング装置は、X線CT
等に比較して軟部組織のコントラストが大きいため、特
に頭部や脊髄の臨床診断で高い評価を得ている。
等に比較して軟部組織のコントラストが大きいため、特
に頭部や脊髄の臨床診断で高い評価を得ている。
【0003】最近では、MRアンギオグラフィーを用い
て血管等の流れを画像化することも可能になってきた。
て血管等の流れを画像化することも可能になってきた。
【0004】このMRアンギオグラフィーを行う方法と
して、スピンの位相シフトを利用した位相法がある。
して、スピンの位相シフトを利用した位相法がある。
【0005】図11は、位相法の原理を簡単に示したも
のである。
のである。
【0006】周知のように、被検体内の核磁気双極子
は、磁場強度Hの磁場を印加すると磁場強度Hに比例し
た角周波数ω(=γH、γは磁気回転比)で歳差運動を
し、この状態で同じ角周波数ωの回転磁場を印加する
と、核磁気双極子で構成された微小磁化もまた、歳差運
動を行う。
は、磁場強度Hの磁場を印加すると磁場強度Hに比例し
た角周波数ω(=γH、γは磁気回転比)で歳差運動を
し、この状態で同じ角周波数ωの回転磁場を印加する
と、核磁気双極子で構成された微小磁化もまた、歳差運
動を行う。
【0007】微小磁化(以下、スピンと呼ぶ)の歳差運
動は、歳差運動の軸線に直交する平面に配置したコイル
により、角周波数ωのMR信号として観測される。
動は、歳差運動の軸線に直交する平面に配置したコイル
により、角周波数ωのMR信号として観測される。
【0008】ここで、付加的な磁場ΔHをτ時間だけ印
加したときのMR信号を図11(a)に示す。
加したときのMR信号を図11(a)に示す。
【0009】同図に示すように、スピンの角周波数は最
初はωであるが、磁場ΔHが印加されている間は、(ω
+Δω)に変化する。
初はωであるが、磁場ΔHが印加されている間は、(ω
+Δω)に変化する。
【0010】次に、磁場ΔHの印加を止めると、スピン
の角周波数は再びωに戻る。
の角周波数は再びωに戻る。
【0011】図11(b) は、図11(a) の信号を角周波
数ωで位相検波したものである。
数ωで位相検波したものである。
【0012】図11(b) でわかるように、磁場ΔHが印
加された後は、スピンの位相がφだけシフトする。
加された後は、スピンの位相がφだけシフトする。
【0013】このスピンの位相シフトφは、
【数1】φ=γΔHτ (1) で表すことができる。
【0014】次に、図12(a) に示すような互いに極性
の異なる1対の傾斜磁場パルスを、図12(b) に示す位
置にある静止スピンおよび移動スピンに対して印加する
場合を考える。
の異なる1対の傾斜磁場パルスを、図12(b) に示す位
置にある静止スピンおよび移動スピンに対して印加する
場合を考える。
【0015】まず、例えばx=x0 に存在する静止スピ
ンに対しては、1つめのパルスで
ンに対しては、1つめのパルスで
【数2】φ=γΔHτ=γ(−Gx x0 )τ (2) の位相シフトが生じ、2つめのパルスで
【数3】φ=γΔHτ=γ(Gx x0 )τ (3) の位相シフトが生じるので、結局、静止スピンに対して
は、位相シフトは生じない。
は、位相シフトは生じない。
【0016】一方、x軸方向に速度vx で移動するスピ
ンに対しては、1つめのパルスで同様の位相シフトが生
じる。
ンに対しては、1つめのパルスで同様の位相シフトが生
じる。
【0017】しかし、2つめのパルスが印加されたと
き、上述の移動スピンは、vx Tだけx軸に沿って移動
しており、このときの移動スピンの座標x1 は、
き、上述の移動スピンは、vx Tだけx軸に沿って移動
しており、このときの移動スピンの座標x1 は、
【数4】x1 =x0 +vx T (4) となる。
【0018】したがって、2つめのパルスで生じる位相
シフトは、
シフトは、
【数5】 φ=γΔHτ=γ(Gx (x0 +vx T))τ (5)
【0019】結局、移動スピンに対しては、
【数6】 の位相シフトが生じる。したがって、再構成画像の実数
部および虚数部から位相シフトφを計算すれば、
部および虚数部から位相シフトφを計算すれば、
【数7】vx =φ/(γGx Tτ) (7) により、vx を求めることができる。
【0020】なお、スピンの位相は、磁場の不均一性等
によってもΔφだけシフトするため、移動スピンに生じ
る位相シフトは、実際には、
によってもΔφだけシフトするため、移動スピンに生じ
る位相シフトは、実際には、
【数8】φx+=γGx vx Tτ+Δφ (8) となる。
【0021】このφx+で速度vx を求めると、Δφだけ
誤差を含むことになるため、図12(c) で示した1対の
傾斜磁場パルス(図12(a) と極性が逆)を印加して、
誤差を含むことになるため、図12(c) で示した1対の
傾斜磁場パルス(図12(a) と極性が逆)を印加して、
【数9】φx-=−γGx vx Tτ+Δφ (9) を求め、両式を差し引いて
【数10】 φx+−φx-=2γGx vx Tτ (10) としてΔφを相殺し、vx を、
【数11】 vx =(φx+−φx-)/(2γGx Tτ) (11) で求めるのが一般的である。
【0022】同様にして、vy 、vz を求めることがで
きる。
きる。
【0023】ここで、γGx Tτ、−γGx Tτは、1
次のモーメントと呼ばれ、移動するスピンに位相シフト
を生ぜしめる傾斜磁場パルスのポテンシャルを表すもの
である。
次のモーメントと呼ばれ、移動するスピンに位相シフト
を生ぜしめる傾斜磁場パルスのポテンシャルを表すもの
である。
【0024】これらを、各々mx+、mx-と表せば、(8),
(9),(11)式は、各々
(9),(11)式は、各々
【数12】φx+=vx mx++Δφ (12)
【数13】φx-=vx mx-+Δφ (13)
【数14】 vx =(φx+−φx-)/(mx+−mx-) (14) と書き直すことができる。
【0025】このように、速度を位相の変化としてエン
コードするために極性を反転させた傾斜磁場パルスをバ
イポーラエンコーディングパルスと呼ぶ。
コードするために極性を反転させた傾斜磁場パルスをバ
イポーラエンコーディングパルスと呼ぶ。
【0026】(14)式でわかるように、位相シフト(φx+
−φx-)は、流れ速度vx と1次モーメントの差(mx+
−mx-)との積に等しくなる。
−φx-)は、流れ速度vx と1次モーメントの差(mx+
−mx-)との積に等しくなる。
【0027】したがって、S/N比の点では、1次モー
メントの差(mx+−mx-)を大きくして、位相シフトを
大きくすればよいが、位相は2πの周期性をもつので、
観察したい速度に対応する位相シフトがπ以下になるよ
うに、1次モーメントの差を設定するのが好ましい。
メントの差(mx+−mx-)を大きくして、位相シフトを
大きくすればよいが、位相は2πの周期性をもつので、
観察したい速度に対応する位相シフトがπ以下になるよ
うに、1次モーメントの差を設定するのが好ましい。
【0028】また、各1次モーメントmx+、mx-をあま
り大きくしすぎると位相バラケが大きくなり、かえって
信号強度が低下する。
り大きくしすぎると位相バラケが大きくなり、かえって
信号強度が低下する。
【0029】このため、位相シフトは、位相がばらつき
過ぎない程度の大きさで生じるのが好ましく、その上限
をπに設定するのが一般的である。
過ぎない程度の大きさで生じるのが好ましく、その上限
をπに設定するのが一般的である。
【0030】したがって、1次モーメントの差(mx+−
mx-)は、被検体内で画像化したい血流の速度vx に対
応するように設定する。
mx-)は、被検体内で画像化したい血流の速度vx に対
応するように設定する。
【0031】図13は、上述の位相法を用いて血管等の
造影を行う場合の磁気共鳴イメージング装置の従来のシ
ーケンスを示したものである。
造影を行う場合の磁気共鳴イメージング装置の従来のシ
ーケンスを示したものである。
【0032】図中、Gsはスライス方向の傾斜磁場パル
ス、Grは読出し方向の傾斜磁場パルス、Geはエンコ
ード方向の傾斜磁場パルスを示す。
ス、Grは読出し方向の傾斜磁場パルス、Geはエンコ
ード方向の傾斜磁場パルスを示す。
【0033】また、図13(a) 、(b) は、スライス方向
の速度成分を検出するためのシーケンスであり、斜めに
ハッチした部分がmx+、mx-の1次モーメントを持つバ
イポーラエンコーディングパルスである。
の速度成分を検出するためのシーケンスであり、斜めに
ハッチした部分がmx+、mx-の1次モーメントを持つバ
イポーラエンコーディングパルスである。
【0034】図14(a) 、(b) 、および図15(a) 、
(b) は、各々読出し方向、エンコード方向の速度成分を
検出するための同様のシーケンスである。
(b) は、各々読出し方向、エンコード方向の速度成分を
検出するための同様のシーケンスである。
【0035】このようなシーケンスにより、血流等の流
れを3次元的に画像化することができる。
れを3次元的に画像化することができる。
【0036】なお、モーメントは一般的にはn次のモー
メントとして次式のように定義されるものである。
メントとして次式のように定義されるものである。
【0037】
【数15】
【0038】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、被検体
内の流れを3次元的に画像化するためには、図13乃至
図15でわかるように、各方向2回ずつ、計6回のシー
ケンスを実行しなければならず、撮影時間が長くなって
しまうという難点がある。
内の流れを3次元的に画像化するためには、図13乃至
図15でわかるように、各方向2回ずつ、計6回のシー
ケンスを実行しなければならず、撮影時間が長くなって
しまうという難点がある。
【0039】図16は、各シーケンスでの1次モーメン
トの値をモーメント空間に白丸で概念的に示したもので
ある。
トの値をモーメント空間に白丸で概念的に示したもので
ある。
【0040】同図中、mS+,mS-は、スライス方向の速
度成分を検出するシーケンスに用いる1次モーメントの
値、mE+,mE-は、エンコード方向の速度成分を検出す
るシーケンスに用いる1次モーメントの値、mR+,mR-
は、読みだし方向の速度成分を検出するシーケンスに用
いる1次モーメントの値である。
度成分を検出するシーケンスに用いる1次モーメントの
値、mE+,mE-は、エンコード方向の速度成分を検出す
るシーケンスに用いる1次モーメントの値、mR+,mR-
は、読みだし方向の速度成分を検出するシーケンスに用
いる1次モーメントの値である。
【0041】上述の難点を解決するため、図16の黒丸
で示したように1次モーメントmS++ ,mE++ ,
mR++ ,m0 をとることにより、撮影シーケンスを計4
回に減らすことが考えられる。
で示したように1次モーメントmS++ ,mE++ ,
mR++ ,m0 をとることにより、撮影シーケンスを計4
回に減らすことが考えられる。
【0042】しかし、mS++ ,mE++ ,mR++ の絶対値
は、mS+,mS-等の絶対値の2倍になっており、ボクセ
ル内のスピンの位相バラケが大きくなるおそれがある。
は、mS+,mS-等の絶対値の2倍になっており、ボクセ
ル内のスピンの位相バラケが大きくなるおそれがある。
【0043】ボクセル内が層流ではなく乱流の場合に
は、特にこの位相バラケが大きくなり、信号強度が低下
する原因となる。
は、特にこの位相バラケが大きくなり、信号強度が低下
する原因となる。
【0044】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、位相バラケをできるだけ抑制しながら、撮影
回数を減らすことができるMRアンギオグラフィーを用
いた磁気共鳴イメージング装置を提供することを目的と
する。
たもので、位相バラケをできるだけ抑制しながら、撮影
回数を減らすことができるMRアンギオグラフィーを用
いた磁気共鳴イメージング装置を提供することを目的と
する。
【0045】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の磁気共鳴イメージング装置は請求項1に記
載したように、傾斜磁場手段で被検体にフローエンコー
ディングパルスを印加し、発生したMR信号の位相シフ
トを検出することにより、前記被検体内のスピンの流れ
情報を得ることができるように構成した磁気共鳴イメー
ジング装置において、前記傾斜磁場手段は、前記フロー
エンコーディングパルスを、スライス方向、位相エンコ
ーディング方向および読出し方向のうち、少なくとも2
方向にかつほぼ同時に印加可能に構成してあるととも
に、前記フローエンコーディングパルスの1次モーメン
ト成分の合成値が所定の1次モーメントになるように前
記フローエンコーディングパルスを設定してシーケンス
を実行することにより、前記流れ情報を2次元的あるい
は3次元的に検出可能に構成したものである。
め、本発明の磁気共鳴イメージング装置は請求項1に記
載したように、傾斜磁場手段で被検体にフローエンコー
ディングパルスを印加し、発生したMR信号の位相シフ
トを検出することにより、前記被検体内のスピンの流れ
情報を得ることができるように構成した磁気共鳴イメー
ジング装置において、前記傾斜磁場手段は、前記フロー
エンコーディングパルスを、スライス方向、位相エンコ
ーディング方向および読出し方向のうち、少なくとも2
方向にかつほぼ同時に印加可能に構成してあるととも
に、前記フローエンコーディングパルスの1次モーメン
ト成分の合成値が所定の1次モーメントになるように前
記フローエンコーディングパルスを設定してシーケンス
を実行することにより、前記流れ情報を2次元的あるい
は3次元的に検出可能に構成したものである。
【0046】また、本発明の磁気共鳴イメージング装置
は、請求項8に記載したように、傾斜磁場手段で被検体
にフローエンコーディングパルスを印加し、発生したM
R信号の位相シフトを検出することにより、前記被検体
内のスピンの流れ情報を得ることができるように構成し
た磁気共鳴イメージング装置において、前記傾斜磁場手
段は、前記フローエンコーディングパルスを、スライス
方向、位相エンコーディング方向および読出し方向のう
ち、少なくとも2方向にかつほぼ同時に印加可能に構成
してあるとともに、前記フローエンコーディングパルス
の2次以上の所定次数のモーメント成分の合成値が所定
の前記次数のモーメントになるように前記フローエンコ
ーディングパルスを設定してシーケンスを実行すること
により、前記被検体内のスピンの流れ情報を検出可能に
構成したものである。
は、請求項8に記載したように、傾斜磁場手段で被検体
にフローエンコーディングパルスを印加し、発生したM
R信号の位相シフトを検出することにより、前記被検体
内のスピンの流れ情報を得ることができるように構成し
た磁気共鳴イメージング装置において、前記傾斜磁場手
段は、前記フローエンコーディングパルスを、スライス
方向、位相エンコーディング方向および読出し方向のう
ち、少なくとも2方向にかつほぼ同時に印加可能に構成
してあるとともに、前記フローエンコーディングパルス
の2次以上の所定次数のモーメント成分の合成値が所定
の前記次数のモーメントになるように前記フローエンコ
ーディングパルスを設定してシーケンスを実行すること
により、前記被検体内のスピンの流れ情報を検出可能に
構成したものである。
【0047】
【作用】上述の構成により、位相バラケをできるだけ抑
制しながら、シーケンス回数を減らすことができるの
で、血流イメージングを短時間にかつ高い画質で行うこ
とができる。
制しながら、シーケンス回数を減らすことができるの
で、血流イメージングを短時間にかつ高い画質で行うこ
とができる。
【0048】
【実施例】以下、本発明の磁気共鳴イメージング装置の
実施例について、添付図面を参照して説明する。
実施例について、添付図面を参照して説明する。
【0049】本実施例の磁気共鳴イメージング装置は、
傾斜磁場手段で被検体にフローエンコーディングパルス
を印加し、発生したMR信号の位相シフトを検知するこ
とにより、被検体内のスピンの流れ情報を得ることがで
きるように構成してある。
傾斜磁場手段で被検体にフローエンコーディングパルス
を印加し、発生したMR信号の位相シフトを検知するこ
とにより、被検体内のスピンの流れ情報を得ることがで
きるように構成してある。
【0050】フローエンコーディングパルスは、流れを
位相の変化としてエンコードするための傾斜磁場パルス
であり、従来技術で図12に示したバイポーラグラディ
エントパルスは、その典型例である。
位相の変化としてエンコードするための傾斜磁場パルス
であり、従来技術で図12に示したバイポーラグラディ
エントパルスは、その典型例である。
【0051】本実施例では、フローエンコーディングパ
ルスの1次モーメント成分の合成値が所定の1次モーメ
ントになるようにフローエンコーディングパルスを設定
して4回のシーケンスを実行することにより、上述の流
れ情報を3次元的に検出可能に構成してある。
ルスの1次モーメント成分の合成値が所定の1次モーメ
ントになるようにフローエンコーディングパルスを設定
して4回のシーケンスを実行することにより、上述の流
れ情報を3次元的に検出可能に構成してある。
【0052】従来技術で述べたように、ある方向に沿っ
た流れ速度成分を高精度に検出するには、2つの1次モ
ーメントをその方向に沿って設定する必要がある。
た流れ速度成分を高精度に検出するには、2つの1次モ
ーメントをその方向に沿って設定する必要がある。
【0053】本実施例では、流れ速度を3次元で検出す
るため、1次モーメントを、3次元の1次モーメント空
間において、同一平面上にない3つの異なる方向に沿っ
た4つの点に設定してある。
るため、1次モーメントを、3次元の1次モーメント空
間において、同一平面上にない3つの異なる方向に沿っ
た4つの点に設定してある。
【0054】さらに本実施例では、これら4つの点は、
3次元の1次モーメント空間の原点を中心とした正四面
体の頂点に設定してある。
3次元の1次モーメント空間の原点を中心とした正四面
体の頂点に設定してある。
【0055】図1は、このような正四面体を示した図で
ある。
ある。
【0056】上述のように1次モーメントを設定するこ
とにより、図16の黒丸で示した従来の1次モーメント
mS++ ,mE++ ,mR++ よりも、その絶対値を小さくす
ることができる。
とにより、図16の黒丸で示した従来の1次モーメント
mS++ ,mE++ ,mR++ よりも、その絶対値を小さくす
ることができる。
【0057】このため、位相バラケを小さくすることが
できる。
できる。
【0058】さらに、上述のように1次モーメントを設
定することにより、図16の白丸で示した従来の1次モ
ーメントmS+,mS-,mE+,mE-、mR+,mR-よりも個
数を少なくすることができる。
定することにより、図16の白丸で示した従来の1次モ
ーメントmS+,mS-,mE+,mE-、mR+,mR-よりも個
数を少なくすることができる。
【0059】このため、4回のシーケンスで3次元の流
れ速度を検出することができる。
れ速度を検出することができる。
【0060】また、本実施例では、傾斜磁場手段は、フ
ローエンコーディングパルスを、スライス方向、位相エ
ンコーディング方向および読出し方向の3方向にかつほ
ぼ同時に印加可能に構成してある。
ローエンコーディングパルスを、スライス方向、位相エ
ンコーディング方向および読出し方向の3方向にかつほ
ぼ同時に印加可能に構成してある。
【0061】このような構成により、1次モーメント成
分の合成値が図1の各1次モーメントに等しくなるよう
に、フローエンコーディングパルスを所定の方向に印加
することができる。
分の合成値が図1の各1次モーメントに等しくなるよう
に、フローエンコーディングパルスを所定の方向に印加
することができる。
【0062】つまり、図1の1次モーメントを各方向成
分に分解し、この1次モーメント成分を持つフローエン
コーディングパルスを3方向に印加すればよい。
分に分解し、この1次モーメント成分を持つフローエン
コーディングパルスを3方向に印加すればよい。
【0063】1次モーメントは、従来技術で説明したよ
うに、移動スピンの流れ速度に応じた値に設定される。
うに、移動スピンの流れ速度に応じた値に設定される。
【0064】したがって、本実施例でも、各方向に沿っ
た1次モーメントの差、すなわち、正四面体の1辺の長
さが、画像化したい血流の速度に対応するように、各1
次モーメントの大きさを定めるのがよい。
た1次モーメントの差、すなわち、正四面体の1辺の長
さが、画像化したい血流の速度に対応するように、各1
次モーメントの大きさを定めるのがよい。
【0065】次に、本実施例の磁気共鳴イメージング装
置を用いて、被検体内の血流の流れを画像化するには、
上述したように、画像化したい血流の速度に対応する1
次モーメントを定める。
置を用いて、被検体内の血流の流れを画像化するには、
上述したように、画像化したい血流の速度に対応する1
次モーメントを定める。
【0066】例えば、1m/秒の速度の血流を画像化し
たい場合、この速度の血流に対して約πの位相シフトが
生ずるように、1次モーメントの差を設定する。
たい場合、この速度の血流に対して約πの位相シフトが
生ずるように、1次モーメントの差を設定する。
【0067】ここで、このようにして求めた1次モーメ
ントの差(図1の正四面体の辺の長さ)をΔmとする
と、1次モーメントM1 ,M2 ,M3 ,M4 の位相エン
コーディング方向、読出し方向、スライス方向の各成分
は、
ントの差(図1の正四面体の辺の長さ)をΔmとする
と、1次モーメントM1 ,M2 ,M3 ,M4 の位相エン
コーディング方向、読出し方向、スライス方向の各成分
は、
【数16】 となる。
【0068】したがって、1次モーメントがこれらの値
になるように、各方向のフローエンコーディングパルス
を定めればよい。
になるように、各方向のフローエンコーディングパルス
を定めればよい。
【0069】図2、図3、図4および図5は、1次モー
メントを上述のM1 ,M2 ,M3 ,M4 に設定した各シ
ーケンスを示したものである。
メントを上述のM1 ,M2 ,M3 ,M4 に設定した各シ
ーケンスを示したものである。
【0070】なお、1次モーメントは、従来技術で説明
したようにγGTτとなるため、傾斜磁場の大きさGや
印加時間τの長さ等を調節することにより、その大きさ
を自在に設定することができる。
したようにγGTτとなるため、傾斜磁場の大きさGや
印加時間τの長さ等を調節することにより、その大きさ
を自在に設定することができる。
【0071】逆にいえば、同じ1次モーメントの値を持
つフローエンコーディングパルスの形状は無数にある。
つフローエンコーディングパルスの形状は無数にある。
【0072】上述の4回のシーケンスを実行した後、こ
れらのシーケンスで得られた各再構成画像の実数部、虚
数部から位相シフトを求め、次いで、これらの位相シフ
トの差から各方向の流れ速度成分を求める。
れらのシーケンスで得られた各再構成画像の実数部、虚
数部から位相シフトを求め、次いで、これらの位相シフ
トの差から各方向の流れ速度成分を求める。
【0073】ここで、図1のMi ( i=1,2,3,4)およびM
j ( j=1,2,3,4)を1次モーメントとした2つのシーケン
スで得られた位相シフトの差で計算した流れ速度成分を
Vijとすると、流れ速度Vは、これらの流れ速度成分V
ijを合成すればよく、
j ( j=1,2,3,4)を1次モーメントとした2つのシーケン
スで得られた位相シフトの差で計算した流れ速度成分を
Vijとすると、流れ速度Vは、これらの流れ速度成分V
ijを合成すればよく、
【数17】 となる。
【0074】次に、第2の実施例に係る磁気共鳴イメー
ジング装置を説明する。
ジング装置を説明する。
【0075】第2の実施例では、第1の実施例で説明し
た1次モーメントM1 ,M2 ,M3,M4 の他に、図6
に示すように、さらに原点に1次モーメントM0 を設け
てある。
た1次モーメントM1 ,M2 ,M3,M4 の他に、図6
に示すように、さらに原点に1次モーメントM0 を設け
てある。
【0076】すなわち、第2の実施例は、第1の実施例
の4回のシーケンスに、図7に示すフローエンコーディ
ングパルスのないシーケンスを加えたものである。
の4回のシーケンスに、図7に示すフローエンコーディ
ングパルスのないシーケンスを加えたものである。
【0077】このような構成により、1次モーメントの
差を、正四面体の辺の長さの他に、正四面体の各頂点と
原点との距離にとることもできる。
差を、正四面体の辺の長さの他に、正四面体の各頂点と
原点との距離にとることもできる。
【0078】したがって、第2の実施例では、第1の実
施例の流れ速度V以外に、正四面体の各頂点と原点との
距離に対応したもう一つの流れ速度V´を検出すること
ができる。
施例の流れ速度V以外に、正四面体の各頂点と原点との
距離に対応したもう一つの流れ速度V´を検出すること
ができる。
【0079】ここで、図6のMi ( i=1,2,3,4)およびM
0 を1次モーメントとした2つのシーケンスで得られた
位相シフトの差で計算した流れ速度成分をVi とする
と、流れ速度V´は、これらの流れ速度成分Vi を合成
すればよく、
0 を1次モーメントとした2つのシーケンスで得られた
位相シフトの差で計算した流れ速度成分をVi とする
と、流れ速度V´は、これらの流れ速度成分Vi を合成
すればよく、
【数18】V´2 =(3/4) ΣVi 2 (i=1,2,3,4) となる。
【0080】第1および第2の実施例では、説明の便宜
上、正四面体の頂点の一つをスライス方向の軸線上にと
ったが、この配置に限定されるものではなく、正四面体
をどのような角度で配置してもよい。
上、正四面体の頂点の一つをスライス方向の軸線上にと
ったが、この配置に限定されるものではなく、正四面体
をどのような角度で配置してもよい。
【0081】また、1次モーメントを、必ずしも正四面
体の頂点に設定する必要はなく、3次元の1次モーメン
ト空間において同一平面上にない4つの点、言い換えれ
ば一般的な四面体の頂点に設定してもよい。
体の頂点に設定する必要はなく、3次元の1次モーメン
ト空間において同一平面上にない4つの点、言い換えれ
ば一般的な四面体の頂点に設定してもよい。
【0082】この場合には、位相バラケを回避するた
め、四面体の頂点を原点から離し過ぎないように留意す
る。
め、四面体の頂点を原点から離し過ぎないように留意す
る。
【0083】第1および第2の実施例では、3次元の流
れ速度を扱ったが、本発明の磁気共鳴イメージング装置
は、2次元の流れ速度にも適用することができる。
れ速度を扱ったが、本発明の磁気共鳴イメージング装置
は、2次元の流れ速度にも適用することができる。
【0084】図8は、このような変形例で用いる1次モ
ーメントを2次元の1次モーメント空間で示したもので
ある。
ーメントを2次元の1次モーメント空間で示したもので
ある。
【0085】図8でわかるように、本変形例では、フロ
ーエンコーディングパルスを、例えば読出し方向および
位相エンコーディング方向に印加するようになってい
る。
ーエンコーディングパルスを、例えば読出し方向および
位相エンコーディング方向に印加するようになってい
る。
【0086】2次元の流れ速度を検出するには、2次元
の1次モーメント空間において、異なる2方向に沿って
1次モーメントを設定する必要があるため、従来は、例
えば読出し方向および位相エンコーディング方向に沿っ
て絶対値が同じで正負が異なる1次モーメントを合計4
つ配置しており、シーケンスは4回行わねばならなかっ
た。
の1次モーメント空間において、異なる2方向に沿って
1次モーメントを設定する必要があるため、従来は、例
えば読出し方向および位相エンコーディング方向に沿っ
て絶対値が同じで正負が異なる1次モーメントを合計4
つ配置しており、シーケンスは4回行わねばならなかっ
た。
【0087】また、このシーケンス回数の多さを回避す
るには、各方向および原点の計3つの1次モーメントを
設定することが考えられるが、各方向に配置する1次モ
ーメントの絶対値が大きくなるため、位相バラケの問題
が生じていた。
るには、各方向および原点の計3つの1次モーメントを
設定することが考えられるが、各方向に配置する1次モ
ーメントの絶対値が大きくなるため、位相バラケの問題
が生じていた。
【0088】本変形例では、図8に示すように、正三角
形の頂点に1次モーメントを設定することにより、位相
バラケを抑制しながら、シーケンスの回数を3回に減ら
すことができる。
形の頂点に1次モーメントを設定することにより、位相
バラケを抑制しながら、シーケンスの回数を3回に減ら
すことができる。
【0089】ここで、図8のMi ( i=1,2,3)およびMj
( j=1,2,3)を1次モーメントとした2つのシーケンスで
得られた位相シフトの差で計算した流れ速度成分をVij
とすると、流れ速度Vは、これらの流れ速度成分Vijを
合成すればよく、
( j=1,2,3)を1次モーメントとした2つのシーケンスで
得られた位相シフトの差で計算した流れ速度成分をVij
とすると、流れ速度Vは、これらの流れ速度成分Vijを
合成すればよく、
【数19】 V2 =(2/3) ΣVij 2 (i≠j ,i=1,2,3,j=1,2,3) となる。
【0090】また、図9に示すように原点に1次モーメ
ントを追加することにより、すなわち、フローエンコー
ディングパルスのないシーケンスを追加することによ
り、3次元同様、流れ速度V以外に、正三角形の各頂点
と原点との距離に対応したもう一つの流れ速度V´を検
出することができる。
ントを追加することにより、すなわち、フローエンコー
ディングパルスのないシーケンスを追加することによ
り、3次元同様、流れ速度V以外に、正三角形の各頂点
と原点との距離に対応したもう一つの流れ速度V´を検
出することができる。
【0091】ここで、図9のMi (i=1,2,3)およびM0
を1次モーメントとした2つのシーケンスで得られた位
相シフトの差で計算した流れ速度成分をVi とすると、
流れ速度V´は、これらの流れ速度成分Vi を合成すれ
ばよく、
を1次モーメントとした2つのシーケンスで得られた位
相シフトの差で計算した流れ速度成分をVi とすると、
流れ速度V´は、これらの流れ速度成分Vi を合成すれ
ばよく、
【数20】V´2 =(2/3) ΣVi 2 (i=1,2,3) となる。
【0092】次に、第3の実施例に係る磁気共鳴イメー
ジング装置を説明する。
ジング装置を説明する。
【0093】第3の実施例に係る磁気共鳴イメージング
装置は、第1あるいは第2の実施例と同様、傾斜磁場手
段で被検体にフローエンコーディングパルスを印加し、
発生したMR信号の位相シフトを検出することにより、
被検体内のスピンの流れ情報を得ることができるように
構成してある。
装置は、第1あるいは第2の実施例と同様、傾斜磁場手
段で被検体にフローエンコーディングパルスを印加し、
発生したMR信号の位相シフトを検出することにより、
被検体内のスピンの流れ情報を得ることができるように
構成してある。
【0094】傾斜磁場手段は、フローエンコーディング
パルスを、スライス方向、位相エンコーディング方向お
よび読出し方向のうち、少なくとも2方向にかつほぼ同
時に印加可能に構成してあるとともに、フローエンコー
ディングパルスの2次モーメント成分の合成値が所定の
2次モーメントになるようにフローエンコーディングパ
ルスを設定してシーケンスを実行することにより、被検
体内のスピンの流れ情報を検出可能に構成してある。
パルスを、スライス方向、位相エンコーディング方向お
よび読出し方向のうち、少なくとも2方向にかつほぼ同
時に印加可能に構成してあるとともに、フローエンコー
ディングパルスの2次モーメント成分の合成値が所定の
2次モーメントになるようにフローエンコーディングパ
ルスを設定してシーケンスを実行することにより、被検
体内のスピンの流れ情報を検出可能に構成してある。
【0095】図10は、本実施例で用いるフローエンコ
ーディングパルスを示したものである。
ーディングパルスを示したものである。
【0096】上述の構成により、第1あるいは第2の実
施例と同様に、スピンの流れ情報を検出することができ
るが、第1あるいは第2の実施例では、位相の変化がス
ピンの速度に対応していたのに対し、第3の実施例で
は、位相の変化がスピンの加速度に対応する点が異な
る。
施例と同様に、スピンの流れ情報を検出することができ
るが、第1あるいは第2の実施例では、位相の変化がス
ピンの速度に対応していたのに対し、第3の実施例で
は、位相の変化がスピンの加速度に対応する点が異な
る。
【0097】なお、本発明は、上記各実施例で説明した
ような1次あるいは2次のモーメントに限定されるもの
ではなく、次式
ような1次あるいは2次のモーメントに限定されるもの
ではなく、次式
【数21】 で定義されるn次のモーメントについて適用できるもの
である。
である。
【0098】したがって、本発明を3次以上の高次モー
メントにも適用可能であることは言うまでもない。
メントにも適用可能であることは言うまでもない。
【0099】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の磁気共鳴イ
メージング装置は、傾斜磁場手段で被検体にフローエン
コーディングパルスを印加し、発生したMR信号の位相
シフトを検出することにより、前記被検体内のスピンの
流れ情報を得ることができるように構成した磁気共鳴イ
メージング装置において、前記傾斜磁場手段は、前記フ
ローエンコーディングパルスを、スライス方向、位相エ
ンコーディング方向および読出し方向のうち、少なくと
も2方向にかつほぼ同時に印加可能に構成してあるとと
もに、前記フローエンコーディングパルスの1次モーメ
ント成分の合成値が所定の1次モーメントになるように
前記フローエンコーディングパルスを設定してシーケン
スを実行することにより、前記流れ情報を2次元的ある
いは3次元的に検出可能に構成したので、位相バラケを
できるだけ抑制しながら、少ない撮影回数で血流イメー
ジングが可能なMRアンギオグラフィーを実現すること
ができる。
メージング装置は、傾斜磁場手段で被検体にフローエン
コーディングパルスを印加し、発生したMR信号の位相
シフトを検出することにより、前記被検体内のスピンの
流れ情報を得ることができるように構成した磁気共鳴イ
メージング装置において、前記傾斜磁場手段は、前記フ
ローエンコーディングパルスを、スライス方向、位相エ
ンコーディング方向および読出し方向のうち、少なくと
も2方向にかつほぼ同時に印加可能に構成してあるとと
もに、前記フローエンコーディングパルスの1次モーメ
ント成分の合成値が所定の1次モーメントになるように
前記フローエンコーディングパルスを設定してシーケン
スを実行することにより、前記流れ情報を2次元的ある
いは3次元的に検出可能に構成したので、位相バラケを
できるだけ抑制しながら、少ない撮影回数で血流イメー
ジングが可能なMRアンギオグラフィーを実現すること
ができる。
【0100】また、本発明の磁気共鳴イメージング装置
は、傾斜磁場手段で被検体にフローエンコーディングパ
ルスを印加し、発生したMR信号の位相シフトを検出す
ることにより、前記被検体内のスピンの流れ情報を得る
ことができるように構成した磁気共鳴イメージング装置
において、前記傾斜磁場手段は、前記フローエンコーデ
ィングパルスを、スライス方向、位相エンコーディング
方向および読出し方向のうち、少なくとも2方向にかつ
ほぼ同時に印加可能に構成してあるとともに、前記フロ
ーエンコーディングパルスの2次以上の所定次数のモー
メント成分の合成値が所定の前記次数のモーメントにな
るように前記フローエンコーディングパルスを設定して
シーケンスを実行することにより、前記被検体内のスピ
ンの流れ情報を検出可能に構成したので、位相バラケを
できるだけ抑制しながら、少ない撮影回数で血流イメー
ジングが可能なMRアンギオグラフィーを実現すること
ができる。
は、傾斜磁場手段で被検体にフローエンコーディングパ
ルスを印加し、発生したMR信号の位相シフトを検出す
ることにより、前記被検体内のスピンの流れ情報を得る
ことができるように構成した磁気共鳴イメージング装置
において、前記傾斜磁場手段は、前記フローエンコーデ
ィングパルスを、スライス方向、位相エンコーディング
方向および読出し方向のうち、少なくとも2方向にかつ
ほぼ同時に印加可能に構成してあるとともに、前記フロ
ーエンコーディングパルスの2次以上の所定次数のモー
メント成分の合成値が所定の前記次数のモーメントにな
るように前記フローエンコーディングパルスを設定して
シーケンスを実行することにより、前記被検体内のスピ
ンの流れ情報を検出可能に構成したので、位相バラケを
できるだけ抑制しながら、少ない撮影回数で血流イメー
ジングが可能なMRアンギオグラフィーを実現すること
ができる。
【図1】本実施例の磁気共鳴イメージング装置で流れ速
度を検出する際に用いるフローエンコーディングパルス
の1次モーメントを、3次元モーメント空間に示した概
念図。
度を検出する際に用いるフローエンコーディングパルス
の1次モーメントを、3次元モーメント空間に示した概
念図。
【図2】図1の1次モーメントM1 に対応するシーケン
スを示したタイムチャート。
スを示したタイムチャート。
【図3】図1の1次モーメントM2 に対応するシーケン
スを示したタイムチャート。
スを示したタイムチャート。
【図4】図1の1次モーメントM3 に対応するシーケン
スを示したタイムチャート。
スを示したタイムチャート。
【図5】図1の1次モーメントM4 に対応するシーケン
スを示したタイムチャート。
スを示したタイムチャート。
【図6】第2の実施例に係る磁気共鳴イメージング装置
で流れ速度を検出する際に用いるフローエンコーディン
グパルスの1次モーメントを、3次元モーメント空間に
示した概念図。
で流れ速度を検出する際に用いるフローエンコーディン
グパルスの1次モーメントを、3次元モーメント空間に
示した概念図。
【図7】図6の1次モーメントM0 に対応するシーケン
スを示したタイムチャート。
スを示したタイムチャート。
【図8】第1の実施例の変形例に係る磁気共鳴イメージ
ング装置で流れ速度を検出する際に用いるフローエンコ
ーディングパルスの1次モーメントを、2次元モーメン
ト空間に示した概念図。
ング装置で流れ速度を検出する際に用いるフローエンコ
ーディングパルスの1次モーメントを、2次元モーメン
ト空間に示した概念図。
【図9】第2の実施例の変形例に係る磁気共鳴イメージ
ング装置で流れ速度を検出する際に用いるフローエンコ
ーディングパルスの1次モーメントを、2次元モーメン
ト空間に示した概念図。
ング装置で流れ速度を検出する際に用いるフローエンコ
ーディングパルスの1次モーメントを、2次元モーメン
ト空間に示した概念図。
【図10】第3の実施例に係る磁気共鳴イメージング装
置で流れ速度を検出する際に用いるフローエンコーディ
ングパルスを示した図。
置で流れ速度を検出する際に用いるフローエンコーディ
ングパルスを示した図。
【図11】位相法の原理を示した図。
【図12】位相法の原理を示した図。
【図13】従来の磁気共鳴イメージング装置でスライス
方向の流れ速度成分を検出するシーケンスを示した図。
方向の流れ速度成分を検出するシーケンスを示した図。
【図14】従来の磁気共鳴イメージング装置で読出し方
向の流れ速度成分を検出するシーケンスを示した図。
向の流れ速度成分を検出するシーケンスを示した図。
【図15】従来の磁気共鳴イメージング装置でエンコー
ディング方向の流れ速度成分を検出するシーケンスを示
した図。
ディング方向の流れ速度成分を検出するシーケンスを示
した図。
【図16】従来の磁気共鳴イメージング装置で流れ速度
を検出する際に用いるフローエンコーディングパルスの
1次モーメントを、3次元の1次モーメント空間に示し
た図。
を検出する際に用いるフローエンコーディングパルスの
1次モーメントを、3次元の1次モーメント空間に示し
た図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9118−2J G01N 24/08 Y
Claims (8)
- 【請求項1】 傾斜磁場手段で被検体にフローエンコー
ディングパルスを印加し、発生したMR信号の位相シフ
トを検出することにより、前記被検体内のスピンの流れ
情報を得ることができるように構成した磁気共鳴イメー
ジング装置において、前記傾斜磁場手段は、前記フロー
エンコーディングパルスを、スライス方向、位相エンコ
ーディング方向および読出し方向のうち、少なくとも2
方向にかつほぼ同時に印加可能に構成してあるととも
に、前記フローエンコーディングパルスの1次モーメン
ト成分の合成値が所定の1次モーメントになるように前
記フローエンコーディングパルスを設定してシーケンス
を実行することにより、前記流れ情報を2次元的あるい
は3次元的に検出可能に構成したことを特徴とする磁気
共鳴イメージング装置。 - 【請求項2】 前記1次モーメントは、2次元の1次モ
ーメント空間において、同一直線上にない3つの点に設
定した請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項3】 前記3つの点は、前記2次元の1次モー
メント空間の原点を中心とした正三角形の頂点に設定し
た請求項2記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項4】 前記1次モーメントは、3次元の1次モ
ーメント空間において、同一平面上にない4つの点に設
定した請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項5】 前記4つの点は、前記3次元の1次モー
メント空間の原点を中心とした正四面体の頂点に設定し
た請求項4記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項6】 前記点で囲まれた領域内の追加点にさら
に1次モーメントを設定することにより、2種類の速度
に関する流れ情報を得ることを可能に構成した請求項2
あるいは4のいずれかに記載の磁気共鳴イメージング装
置。 - 【請求項7】 前記追加点を原点にとった請求項6に記
載の磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項8】 傾斜磁場手段で被検体にフローエンコー
ディングパルスを印加し、発生したMR信号の位相シフ
トを検出することにより、前記被検体内のスピンの流れ
情報を得ることができるように構成した磁気共鳴イメー
ジング装置において、前記傾斜磁場手段は、前記フロー
エンコーディングパルスを、スライス方向、位相エンコ
ーディング方向および読出し方向のうち、少なくとも2
方向にかつほぼ同時に印加可能に構成してあるととも
に、前記フローエンコーディングパルスの2次以上の所
定次数のモーメント成分の合成値が所定の前記次数のモ
ーメントになるように前記フローエンコーディングパル
スを設定してシーケンスを実行することにより、前記被
検体内のスピンの流れ情報を検出可能に構成したことを
特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4041440A JPH05237079A (ja) | 1992-02-27 | 1992-02-27 | 磁気共鳴イメージング装置 |
US08/022,956 US5352980A (en) | 1992-02-27 | 1993-02-25 | Magnetic resonance imaging apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4041440A JPH05237079A (ja) | 1992-02-27 | 1992-02-27 | 磁気共鳴イメージング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05237079A true JPH05237079A (ja) | 1993-09-17 |
Family
ID=12608436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4041440A Pending JPH05237079A (ja) | 1992-02-27 | 1992-02-27 | 磁気共鳴イメージング装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5352980A (ja) |
JP (1) | JPH05237079A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3526350B2 (ja) * | 1994-08-08 | 2004-05-10 | 株式会社東芝 | 磁気共鳴イメージング装置 |
EP0793810A1 (en) * | 1995-09-25 | 1997-09-10 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Method of and device for measuring the velocity of moving matter by means of magnetic resonance |
JP3585139B2 (ja) * | 1996-02-19 | 2004-11-04 | 株式会社日立メディコ | 磁気共鳴診断装置における流速計算装置 |
US5652513A (en) * | 1996-08-01 | 1997-07-29 | Picker International, Inc. | Phase sensitive magnetic resonance technique with integrated gradient profile and continuous tunable flow |
CN103083021B (zh) * | 2012-12-28 | 2015-06-17 | 深圳先进技术研究院 | 一种最佳m1值的获取方法、装置及医疗设备 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5038783A (en) * | 1987-02-11 | 1991-08-13 | General Electric Company | Multiple gradient echo pulse sequence for acquisition of NMR angiograms |
US5221898A (en) * | 1990-11-30 | 1993-06-22 | Hitachi, Ltd. | Flow imaging method using an MRI apparatus |
-
1992
- 1992-02-27 JP JP4041440A patent/JPH05237079A/ja active Pending
-
1993
- 1993-02-25 US US08/022,956 patent/US5352980A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5352980A (en) | 1994-10-04 |
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