JPH0523525A - 二酸化炭素の分離方法 - Google Patents

二酸化炭素の分離方法

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JPH0523525A
JPH0523525A JP3204776A JP20477691A JPH0523525A JP H0523525 A JPH0523525 A JP H0523525A JP 3204776 A JP3204776 A JP 3204776A JP 20477691 A JP20477691 A JP 20477691A JP H0523525 A JPH0523525 A JP H0523525A
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JP
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carbon dioxide
adsorption
molecular sieve
carbon
pressure
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JP3204776A
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Inventor
Eiji Hayata
英司 早田
Chiaki Marumo
千郷 丸茂
Fujio Watanabe
藤雄 渡辺
Masanobu Katani
昌信 架谷
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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    • Y02P20/151Reduction of greenhouse gas [GHG] emissions, e.g. CO2

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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 少なくとも2塔以上の複数の吸着塔に (イ)吸着圧力2.5kgf/cm2 Gで二酸化炭素及
び窒素の1分後の吸着量がそれぞれ120〜220mg
/g及び0.5〜8.0mg/gであり、且つ、(ロ)
二酸化炭素の平衡吸着量が150〜250mg/gであ
る分子篩炭素を充填し、この吸着塔に二酸化炭素と窒素
との合計が全体の50vol%以上である少なくとも2
種類以上の成分を含む混合ガスを供給し、高圧吸着工程
と低圧回収工程とをそれぞれの吸着塔において交互に繰
り返し、分子篩炭素に二酸化炭素を吸着させた後、回収
することを特徴とする。 【効果】 例えば二酸化炭素21%,窒素78%,酸素
1%の混合ガスあるいは二酸化炭素25%,一酸化炭素
20%,窒素52%,水素3%の混合ガスより二酸化炭
素を効率的に回収することができる。回収二酸化炭素の
純度は通常70〜99.9%であり、その収率は例えば
二酸化炭素24%,窒素75%,酸素1%の混合ガスよ
り回収する場合、10〜60%である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分子篩炭素の選択的吸着
特性を利用して、混合ガス中の二酸化炭素を分離する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】二酸化炭素は近年の化石資源の大量消費
に伴い、空気中への放出量が年々増大し、地球温暖化等
その影響は深刻な問題になりつつある。この問題を解決
するため二酸化炭素の回収・濃縮、再資源化方法の確立
が急務となっている。近年新しいガスの分離・精製法と
して選択的吸着能を持つ吸着剤を充填した吸着塔に混合
ガスを加圧下で送入し特定のガス成分を分離・精製する
いわゆる圧力スイング吸着(Pressure Swi
ng Adsorption;PSA)式ガス分離法が
開発され、空気から酸素又は窒素の分離、水素の精製等
の面で実用化されている。二酸化炭素の分離・回収にお
いても、このPSA法の様々な適用が試みられている。
【0003】例えば特開平1−160816号公報には
吸着剤として特定のカチオン型ゼオライトを用いたPS
A法による二酸化炭素の選択的吸着法が開示されてい
る。また特開平1−234313号公報及び特開平1−
64714号公報には活性炭を吸着剤として用いたPS
A法による二酸化炭素の製造方法が開示されている。更
に特開平1−34422号公報には、吸着剤として、ゼ
オライト、活性炭、活性アルミナとシリカゲルとを併用
し、これらの吸着剤に吸着させた二酸化炭素を効率的に
回収する方法が開示されている。しかしながら上記の如
き吸着剤の選定単位操作法の工夫にも拘らず、二酸化炭
素の回収率、純度の点で未だ十分とは言えないのが現状
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は既存方法
の上記問題点に鑑み鋭意研究を続けた結果本発明を完成
したものであって、その目的とするところは、PSA方
式により効率的に二酸化炭素を高純度且つ、高収率で回
収方法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、少なくと
も2塔以上の吸着塔に複数の吸着塔に (イ)吸着圧力2.5kgf/cm2 Gで二酸化炭素及
び窒素の1分後の吸着量がそれぞれ120〜220mg
/g及び0.5〜8.0mg/gであり、且つ、(ロ)
二酸化炭素の平衡吸着量が150〜250mg/gであ
る分子篩炭素を充填し、この吸着塔に二酸化炭素と窒素
との合計が全体の50vol%以上である少なくとも2
種類以上の成分を含む混合ガスを供給し、高圧吸着工程
と低圧回収工程とをそれぞれの吸着塔において交互に繰
り返し、分子篩炭素に二酸化炭素を吸着させた後、回収
することを特徴とする二酸化炭素の分離方法により達成
される。
【0006】本発明の二酸化炭素分離方法に用いる装置
は主として、分子篩炭素を充填した2塔以上の吸着塔、
ブロワー・コンプレッサー等の原料ガスを吸着塔に送り
込む加圧供給装置、吸着された二酸化炭素を脱着・回収
する真空ポンプ、製品二酸化炭素を貯留するサージタン
ク及びこれらの構成要素を連結する配管及びガスの流れ
を制御するための自動弁とその制御系などから構成され
ており、必要に応じて流量調節計及びガス濃度の分析計
などを取り付けてもよい。また原料ガス中の水分等を取
り除くため除湿器を原料ガス供給側に装備してもよい。
【0007】従来、PSA法による二酸化炭素の分離回
収には吸着剤として活性炭やゼオライトが使用されてき
た。しかしながらゼオライトは窒素分子に対する親和性
が強く、二酸化炭素を吸着・分離する際、窒素も共に吸
着されてしまい、二酸化炭素と窒素を含有する混合ガス
から回収二酸化炭素を高純度で分離回収するには未だで
ある。また、ゼオライトは水に対する親和性が非常に高
く、混合ガス中の水の分圧が小さくとも水を吸着してし
まい、二酸化炭素の吸着容量も低下する。このため燃焼
排ガス等の水分及び二酸化炭素、窒素等を含有するガス
を分離する際には、除湿機であらかじめ十分に水分除去
した後PSA装置で分離回収する操作を実施しなければ
ならず、装置が煩雑になる等の欠点を有している。
【0008】また、活性炭は二酸化炭素と窒素の吸着速
度に大きな速度差がないため窒素も速やかに吸着してし
まい、二酸化炭素に対する選択吸着性に乏しく二酸化炭
素を効率よく分離することが困難である。本発明の吸着
塔には下記の特性を有する分子篩炭素を充填する。即ち
後述の測定方法により測定した吸着圧力2.5kgf/
cm2 Gにおける二酸化炭素及び窒素の1分後の吸着量
がそれぞれ120〜220mg/g及び0.5〜8.0
mg/gであり、且つ二酸化炭素の平衡吸着量が150
〜250mg/gの分子篩炭素である。尚二酸化炭素の
平衡吸着量が150〜250mg/gのときは窒素の平
衡吸着量は通常22〜34mg/gである。吸着圧力
2.5kgf/cm2 Gでの二酸化炭素及び窒素の1分
後の吸着量の特に好ましい範囲はそれぞれ130〜18
0mg/g及び1.0〜6.0mg/gである。また、
二酸化炭素の平衡吸着量の特に好ましい範囲は170〜
230mg/gである。
【0009】この分子篩炭素の吸着圧力2.5kgf/
cm2 Gにおける1分後の二酸化炭素の吸着量が120
mg/g未満あるいは窒素の吸着量が0.5mg/g未
満では分子篩炭素の吸着速度が遅く、効率的な二酸化炭
素の吸着分離が困難である。また、1分後の二酸化炭素
の吸着量が220mg/gあるいは窒素の吸着量が8.
0mg/g以上の場合には吸着速度が速過ぎ、二酸化炭
素と窒素の分離能が低下して好ましくない。また二酸化
炭素の平衡吸着量が150mg/g以下の場合には二酸
化炭素の吸着容量が不十分で好ましくない。また二酸化
炭素の平衡吸着量が250mg/gを越える場合には、
窒素の吸着量も増加し、二酸化炭素と窒素とを効率的に
分離することが困難となる。
【0010】本発明に適用する分子篩炭素は二酸化炭素
の吸着分離に適した多数の極めて細かい超ミクロ孔を有
し、この超ミクロ孔での二酸化炭素と窒素との吸着速度
の差異により二酸化炭素と窒素とを良好に分離すること
が可能となる。通常の活性炭でも二酸化炭素の平衡吸着
量は窒素の平衡吸着量よりも大きいが、その差は分子篩
炭素よりも小さく、また、二酸化炭素と窒素の吸着速度
の差も小さいため、効率的な二酸化炭素の分離は困難で
ある。また、本発明に用いる分子篩炭素は水に対する親
和性が小さく、ガス中の水の分圧が増加してもその吸容
量は緩やかにしか上昇しない。このため水分を含む混合
ガスからも二酸化炭素の分離が容易であり、減圧するこ
とによって吸着剤は速やかに再生される。
【0011】かかる二酸化炭素分離用分子篩炭素は石
炭,ヤシ殻炭あるいは、種々の合成高分子材料等より、
製造することができる。これらは例えば特公昭49−3
7036号公報,特公昭52−1867号公報,特公昭
52−47758号公報,特開昭59−45914号公
報,特開昭61−6108号公報,特開昭62−595
10号公報等に開示されている方法により製造できる。
本発明の二酸化炭素の分離方法に適用される分子篩炭素
は公知の分子篩炭素から適宜選択して使用すればよい
が、特に本発明者らが特願昭63−57175号公報に
開示したフェノール樹脂微粉末,熱硬化性樹脂溶液及び
高分子バインダーを主原料として製造した分子篩炭素を
充填剤として用いた場合一層好ましい結果が得られる。
【0012】この特願昭63−57175号公報に記載
の分子篩炭素は、(A)粒径0.8〜120μmの多数
の球状炭素粒子が三次元的に不規則に重なり且つ合体さ
れた構造を有し、(B)該多数の炭素粒子の間には三次
元的に不規則に走る連続通路が存在し、(C)該多数の
炭素粒子の夫々は、該粒子の間の通路に連通する多数の
細孔を有し、そして(D)少なくとも85重量%の炭素
含有率を有することを特徴とする分子篩炭素であり、そ
の製造法は
【0013】(イ)(A)熱硬化性フェノール樹脂微粉
末、ここで、該熱硬化性フェノール樹脂微粉末は (a)粒径1〜150μmのフェノール樹脂の球状一次
粒子またはそれとその二次凝集物からなり、(b)少な
くとも全体の50重量%は100タイラーメッシュ篩を
通過し得る大きさであり、(c)KBr錠剤法による赤
外線吸収スペクトルにおいて1600cm-1のピークの
吸収強度をD1600,900〜1015cm-1の範囲の最
も大きなピークの吸収強度をD900-1015,890cm-1
のピークの吸収強度をD890 で表わした場合に下記式 D900-1015/D1600=0.2〜9.0 D890 /D1600=0.09〜1.0 を満足し、且つ(d)還流下でのメタノールに対する溶
解度が50重量%以下である。によって特定される。 (B)熱硬化性樹脂の溶液、ここで、該熱硬化性樹脂は
フェノール樹脂又はメラミン樹脂である。および (C)高分子バインダー、ここで、該高分子バインダー
はポリビニルアルコールおよび水溶性又は水膨潤性セル
ロース誘導体から選ばれる。から構成され且つ該熱硬化
性フェノール樹脂微粉末(A)100重量部当り、該熱
硬化性樹脂の溶液(B)5〜50重量部(固形分とし
て)および高分子バインダー(C)1〜30重量部であ
る均一混合物を準備し、 (ロ)この均一混合物を粒状物に成形し、 そして (ハ)この粒状物を、非酸化性雰囲気下、500〜11
00℃の範囲の温度で、加熱処理して炭化した粒状物を
生成することを特徴とするものである。
【0014】また、この分子篩炭素は、好ましくは、多
数の球状炭素粒子が粒径2〜80μmを有し、好ましく
は多数の炭素粒子の間の連続通路の平均直径は0.1〜
20μmである。この分子篩炭素は、上記(A),
(B)の特徴と相俟って、上記多数の炭素粒子の夫々
が、上記粒子間の通路に連通する多数の細孔を有する。
この多数の細孔の存在が分子篩炭素の選択吸着性の発現
に大きく寄与している。多数の炭素粒子の中の該細孔は
好ましくは約10Å以下の平均直径を有する。また、該
細孔の占める容積は分子篩炭素の重量1g当り好ましく
は0.11〜0.8ccであり、より好ましくは0.1
6〜0.65ccであり、さらに好ましくは0.22〜
0.50ccである。該分子篩炭素は、組成上の特徴と
して、少なくとも83重量%の炭素含有率を有し、好ま
しくは少なくとも89重量%の炭素含有率を有する。ま
た、該分子篩炭素は、気孔率が好ましくは27〜55容
積%であり、より好ましくは33〜47容量%である。
また、嵩密度が好ましくは0.65〜1.3g/ccで
あり、より好ましくは0.8〜1.2g/ccである。
【0015】該分子篩炭素は、上記の如く、好ましく
は、平均直径10Å以下の細孔を有するが好ましくはこ
の細孔は平均直径3〜5Åの範囲に最も多く分布してい
る。また、本発明の分子篩炭素は、これより大きい細
孔、例えば平均直径15〜200Åの細孔を、通常0.
25cc/g以下、好ましくは0.18cc/g以下、
より好ましくは0.12cc/g以下の細孔容積でしか
有さない点でも特徴的と言える。この分子篩炭素の比表
面積は、N2 吸着によるB.E.T.法により測定した
値として、通常5〜800m2 /g、好ましくは10〜
500m2 /g、最も好ましくは15〜400m2 /g
程度である。この分子篩炭素は、例えば直径1〜6mm
長さ2〜12mm程度の円柱状、あるいは直径1〜12
mm程度の球状の形態で提供される。本発明の分子篩炭
素を吸着塔に充填した場合の充填密度は通常0.5〜
0.8g/cm3 、好ましくは0.6〜0.75g/c
3 である。本発明に於いては2塔以上の吸着塔、通常
2〜4塔の吸着塔を用いることにより効率的な二酸化炭
素の分離回収が可能である。
【0016】ここでは2塔の吸着塔を用いた場合につい
ての本発明の二酸化炭素の分離方法の実施態様の一例を
図面に基づいて説明する。図1において(1)はブロワ
ー、(2)は除湿機、(3)(3a)は吸着塔、(4)
は真空ポンプ、(5)はサージタンク、(6)は流量
計、(7)(8)(8a)(9)(9a)(10)(1
0a)(11)(12)(13)(14)…はバルブ、
(15)(16)(16a)(17)(17a)(1
8)(19)(20)…はパイプである。同図において
原料の混合ガスはブロワー(1)により加圧され除湿機
(2),パイプ(16)(または(16a)),バルブ
(8)(または(8a)),パイプ(17)(または
(17a))を流通し、吸着塔(3)(または(3
a))に供給される。ここでは吸着塔(3)で吸着が行
なわれる場合について説明する。混合ガスが吸着塔
(3)に供給された後、吸着塔(3)内の分子篩炭素に
よって二酸化炭素は吸着され、他のガスはバルブ(1
0),パイプ(18),バルブ(11)を通過し系外に
排出される。吸着工程に要する時間は90〜500秒
間、好ましくは120〜400秒、最も好ましくは15
0〜300秒である。該分子篩炭素が飽和する前に吸着
工程を終了し、バルブ(8)(10)(11)は閉止さ
れる。この際吸着工程に引き続き均圧工程を挿入するこ
とが好ましい。均圧工程には、塔頂均圧,塔底均圧,ク
ロス均圧,上下同時均圧等の方法があり、例えば塔底均
圧の場合にはバルブ(9)(9a)が開放され、吸着塔
(3)内のガスが吸着塔(3a)に送り込まれる。この
均圧工程は省略することもできる。
【0017】均圧工程が終了すると回収工程が行なわれ
る。この回収工程に要する時間は吸着工程に要する時間
と同様通常90〜500秒間、好ましくは120〜40
0秒間、最も好ましくは150〜400秒間である。こ
の回収工程はバルブ(9)(12)を開放し真空ポンプ
(4)により吸着塔(3)を減圧することにより吸着塔
(3)内の分子篩炭素に吸着されていた二酸化炭素を脱
着回収しパイプ(20)を通してサージタンク(5)に
供給する。サージタンク(5)内の製品二酸化炭素は流
量計(6)を通して取り出され、使用される。また回収
工程の初期において回収二酸化炭素の純度が低い場合、
バルブ(9)(14)を開放し系外に排出してもよい。
本発明では吸着工程終了後均圧工程の前又は後でパージ
工程を行なってもよい。このパージ工程ではサージタン
クの製品二酸化炭素を吸着塔の塔底より塔頂に流し吸着
塔外へ排出するか、塔頂より塔底に流し吸着塔外へ排出
する。例えば図1のバルブ(13)(9)(10)(1
1)を開けサージタンク(5)内の回収二酸化炭素を吸
着塔(3)に流通させ、バルブ(11)を開けて系外に
排出してもよいし、バルブ(13)(9)(10)(1
0a)を開けて吸着塔(3a)に供給してもよい。この
ことにより回収する二酸化炭素の純度を向上することが
できる。
【0018】またパージ工程の替りに、あるいはパージ
工程に引き続いて還流工程を入れてもよい。還流工程で
はサージタンク内の回収二酸化炭素を吸着塔の塔頂より
塔底に流し、吸着した二酸化炭素を脱着しつつ製品二酸
化炭素も再びサージタンクに回収する。本発明において
は上述の特性を有する分子篩炭素を適用すること及びP
SAの操作サイクルとして上述の吸着・均圧・還流・再
生工程を組合せることにより、高純度の二酸化炭素を効
率よく回収することができる。なお、本発明における吸
着工程での吸着圧力は通常0.5〜9.9kgf/cm
2 G、好ましくは2〜9kgf/cm2 G、最も好まし
くは3〜8kgf/cm2 Gである。また回収工程での
再生圧力は通常1〜300torr、好ましくは10〜
200torr、最も好ましくは20〜100torr
である。
【0019】
【発明の効果】例えば二酸化炭素21%,窒素78%,
酸素1%の混合ガスあるいは二酸化炭素25%,一酸化
炭素20%,窒素52%,水素3%の混合ガスより二酸
化炭素を効率的に回収することができる。回収二酸化炭
素の純度は通常70〜99.9%であり、その収率は例
えば二酸化炭素24%,窒素75%,酸素1%の混合ガ
スより回収する場合、10〜60%である。また、本発
明の二酸化炭素の分離方法は製鉄所の高炉ガス、火力発
電所ボイラーの排ガスからの二酸化炭素の回収、あるい
は転炉ガスをボイラー燃料に使用した後の排ガスからの
二酸化炭素の分離・回収等に用いることができる。この
二酸化炭素の分離方法で回収された二酸化炭素は溶接
用、炭酸飲料用や家畜の麻酔屠殺、もやしやカイワレの
栽培等のグリーンガスとして、あるいは水産品の保存な
どの用途にも用いることができる。
【0020】以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお、実施例における測定方法は以下の通りであ
る。 (1) 細孔容積,細孔径分布の測定;本発明の分子篩
炭素の細孔容積及び細孔径分布は、細孔直径60Å〜5
00μmの範囲の細孔については、ポロシメーターによ
る水銀圧入法(島津製作所製,ポアサイザー9310)
により測定した。また、細孔直径60Å以下の細孔につ
いては、窒素ガスの吸着等温線により、下記のいわゆる
ケルビン式により求めた。 lnP/P0 =−(−2・V・γ・cosθ)/(γK ・R・T) P :吸着ガスが細孔に吸着するときの飽和蒸気圧、 P0 :常態での吸着ガスの飽和蒸気圧、 γ :表面張力、 V :液体窒素の1分子体積、 R :ガス定数、 T :絶対温度、 γK :細孔のケルビン半径、 細孔のケルビン半径に対する補正は、Cranston
−Inkley法によりおこなった。
【0021】(2) 酸素及び窒素の1分後の吸着量及
び平衡吸着量の測定 本発明に用いる分子篩炭素の酸素・窒素の吸着容量は図
2に示す吸着特性測定装置により測定した。図2におい
て、試料室(4)(226.9ml)に約3gの試料を入
れ、バルブ(11)(8)を閉じ、バルブ(2)(3)
を開けて30分間脱気した後バルブ(2)(3)を閉
じ、バルブ(11)を開けて調整室(5)(231.7
ml)内に二酸化炭素または窒素ガスを送り込み、設定圧
になったところでバルブ(11)を閉じ、バルブ(3)
を開け所定時間における内部圧力の変化を測定して、二
酸化炭素および窒素の各々の吸着量の経時変化を測定
し、吸着開始1分後の二酸化炭素吸着量(Q1 ) ,窒素
吸着量(Q2 ) を求めた。また上記経時変化が一定値に
安定するまで測定を継続し、二酸化炭素平衡吸着量(Q
3 ) も測定した。測定は測定開始1分後の吸着塔内圧あ
るいは平衡吸着量測定時の内圧が2.5kgf/cm2
Gより大または小となる点、数点が測定できる様初期設
定圧を変えて測定し、それより2.5kgf/cm2
における二酸化炭素及び窒素の1分後の吸着量及び平衡
吸着量を求めた。
【0022】
【実施例】
〔実施例1〕本発明に用いる分子篩炭素を内径21mm
φ×500mmLの吸着塔に充填し、二酸化炭素15.
4%,窒素84.6%の混合ガスを吸着圧力0.75k
gf/cm2 G供給ガス量12ml/secにて通じた。
この分子篩炭素の1分後の二酸化炭素吸着量(Q1 ),
窒素吸着量(Q2 )及び二酸化炭素の平衡吸着量
(Q3 )はそれぞれ200mg/g,3.5mg/g,
220mg/gであり、充填密度は0.65g/cm3
であった。図3に吸着塔出口での二酸化炭素濃度を示
す。実験開始後15分程度までは吸着塔出口の二酸化炭
素濃度は低く15〜20分程度の間で二酸化炭素濃度が
増加しており本発明の分子篩炭素は二酸化炭素を選択的
に吸着していることがわかる。
【0023】〔実施例2〕400 lの反応容器に、塩酸
18%およびホルムアルデヒド9%からなる混合水溶液
300kgを入れ、温度を20℃とした。つぎに、この
反応容器に、濃度98%(2%は水)のフェノールと水
とを用いて調製した濃度90%のフェノール水溶液(2
0℃)を12kg添加した。添加後30〜40秒間攪拌
し、反応容器内の内容物が急激に白濁すると同時に攪拌
を中止し静置した。静置をつづけると内温が徐々に上昇
し、内容物は次第に淡いピンクに変色し、白濁してから
30分後にはいずれもスラリー状あるいは樹脂状物の生
成がみられた。上記工程の後、引き続いて内容物を75
〜76℃まで30分間で昇温し、この温度で攪拌しなが
ら40分間保持した。つぎに、この内容物を水洗した
後、濃度0.1%のアンモニア水溶液中で、50℃にお
いて6時間中和処理し、ついで水洗濾過し80℃におい
て6時間乾燥した。その結果、目的とする粒子形状が球
状のフェノール樹脂粉末が得られた。つぎに上記方法に
より作製した球状フェノール樹脂10kgを計量し、更
に該球状フェノール樹脂粉末100重量部に対し、水溶
性メラミン樹脂(住友化学(株)製,スミテックスレジ
ンM−3,固形分濃度80%)を固形分の量で20重量
部、重合度1700けん化度88%のポリビニルアルコ
ール4重量部、馬鈴薯澱粉20重量部およびエチレング
リコール4重量部を計量した。上記原料のうちポリビニ
ルアルコールを温水で20重量%の水溶液となるように
溶解し、このポリビニルアルコール水溶液に水溶性メラ
ミン樹脂,馬鈴薯澱粉およびエチレングリコールを加え
ニーダーで10分間混合した。その後球状フェノール樹
脂を加えて更に10分間混合した。この混合組成物を2
軸押出造粒機(不二パウダル(株)製,ペレッタダブ
ル,EXDF−100型)で押出し、平均粒子径が3m
mφ×6mmLの粒状体を造粒した。該粒状体を80℃
で24時間熱処理した後、有効寸法800mmφ×20
00mmLのロータリーキルンに入れ、窒素雰囲気下6
0℃/hrで昇温し、780℃で1時間保持し、その後
炉冷し、平均粒子径2.4mmφ×4mmLのペレット
状の分子篩炭素を得た。この分子篩炭素のQ1 ,Q2
3 はそれぞれ190mg/g,4.1mg/g,21
1mg/gであり充填密度は0.653g/cm3 であ
った。次に図1に示す内径300mmφ×850mmL
の2塔の吸着塔を備えたPSA装置の吸着塔に上記分子
篩炭素を充填し、表1に示す操作サイクル及び操作時間
で運転した。
【0024】
【表1】
【0025】以下に操作サイクルに従い各工程を説明す
ると、吸着塔(3)は最初の吸着工程ではバルブ(8)
(10)(11)が開かれており、原料ガスはブロワー
(1)によって加圧され、除湿機(2)を通って除湿さ
れた後吸着塔(3)に導入される。吸着塔(3)では二
酸化炭素が選択的に吸着され窒素ガス及びその他の成分
はバルブ(10)(11)を通り系外へ放出される。こ
の吸着塔(3)の吸着工程の間吸着塔(3a)では回収
工程が行なわれる(バルブ(14)開)。吸着塔(3)
の吸着工程が終了するとバルブ(8)(10)(11)
は閉じられ(バルブ(14)も閉)吸着塔(3)は均圧
工程に移る。均圧工程ではバルブ(9)(9a)が開か
れ吸着塔(3)内の加圧ガスの一部が吸着塔(3a)に
移る。この時吸着塔(3a)も均圧工程となる。均圧工
程が終了するとバルブ(9a)が閉じられ(バルブ
(9)は開)吸着塔(3)はバルブ(12)が開かれ回
収工程に移る。吸着塔(3)内の加圧ガスは真空ポンプ
により回収されサージタンクに送り込まれる。回収工程
が終了するとバルブ(9)(12)は閉じられ吸着塔
(3)は最初の吸着工程に戻り、同一のサイクルを繰り
返す。混合ガスの組成は二酸化炭素40%,窒素59
%,酸素1%であり吸着圧力は4kgf/cm2 Gとし
再生圧力は50torrとした。表1に操作時間を変化
させた時の回収二酸化炭素の純度と収率を示す。上記の
範囲の操作条件において良好な純度及び収率で二酸化炭
素を回収できることがわかる。ここで収率とは下記式に
より算出した。
【0026】〔実施例3〕内径250mmφ×1200
mmLの2塔の吸着塔よりなる図1と同様のPSA装置
を作製し、実施例1と同様に製造した分子篩炭素を充填
した。本実施例では平均粒子径2mmφ×4mmLのペ
レット状の焼成の最高温度をかえた5種類の吸着特性の
異なる分子篩炭素を用い、二酸化炭素21%,窒素78
%,酸素1%の混合ガスより、吸着圧力7kgf/cm
2 G,再生圧力70torrにて二酸化炭素の回収を行
なった。表2にPSA装置の操作サイクルを表3におの
おのの分子篩炭素の焼成温度、Q1 ,Q2 及びQ3 と回
収二酸化炭素の純度・収率を示す。
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】 表3より本発明の範囲の特性の分子篩炭素(2)
(3)(4)において良好な収率・純度で二酸化炭素が
得られることがわかる。
【0029】〔実施例4〕内径53.5mmφ×100
0mmLの2本の吸着塔を備えた図1に示す実施例1と
同様の構成のPSA装置3機により以下の実験を行っ
た。それぞれの吸着塔におのおの分子篩炭素,活性炭,
合成ゼオライトを充填し、吸着圧6kgf/cm2 G、
回収圧力40torrで表4に示す操作サイクルで運転
した。二酸化炭素25%,窒素73%,水2%の混合ガ
スを供給した際の回収二酸化炭素の収率及び純度とおの
おのの吸着剤のQ1,Q2 ,Q3 を表5に示す。本発明
の範囲の分子篩炭素を用いた場合において良好に二酸化
炭素を回収することができた。
【0030】
【表4】
【0031】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる装置の一例である。
【図2】本発明において分子篩炭素の分子篩特性を評価
するための吸着特性測定装置である。
【図3】実施例1における、経過時間と吸着塔出口の二
酸化炭素濃度の関係を示す線図であり、縦軸は二酸化炭
素濃度、横軸は経過時間を表わす。
【符号の説明】
1 ブロワー 2 除湿機 3,3a 吸着塔 4 真空ポンプ 5 サージタンク 6 流量計 7,8,9,9a,10,10a,11,12,13,
14,… バルブ 15,16,16a,17,17a,18,19,2
0,… パイプ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 少なくとも2塔以上の複数の吸着塔に (イ)吸着圧力2.5kgf/cm2 Gで二酸化炭素及
    び窒素の1分後の吸着量がそれぞれ120〜220mg
    /g及び0.5〜8.0mg/gであり、且つ、(ロ)
    二酸化炭素の平衡吸着量が150〜250mg/gであ
    る分子篩炭素を充填し、この吸着塔に二酸化炭素と窒素
    との合計が全体の50vol%以上である少なくとも2
    種類以上の成分を含む混合ガスを供給し、高圧吸着工程
    と低圧回収工程とをそれぞれの吸着塔において交互に繰
    り返し、分子篩炭素に二酸化炭素を吸着させた後、回収
    することを特徴とする二酸化炭素の分離方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008536852A (ja) * 2005-04-15 2008-09-11 ユニヴァーシティー オブ サザン カリフォルニア 二酸化炭素のメタノール、ジメチルエーテルおよび派生生成物への効率的且つ選択的変換法
CN113293246A (zh) * 2021-02-22 2021-08-24 山西太钢不锈钢股份有限公司 一种停炉过程中判断软熔带消失的方法

Cited By (3)

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