JPH05234855A - ホログラフィ法を用いた露光装置及び露光方法 - Google Patents

ホログラフィ法を用いた露光装置及び露光方法

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JPH05234855A
JPH05234855A JP4034779A JP3477992A JPH05234855A JP H05234855 A JPH05234855 A JP H05234855A JP 4034779 A JP4034779 A JP 4034779A JP 3477992 A JP3477992 A JP 3477992A JP H05234855 A JPH05234855 A JP H05234855A
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JP
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recording medium
optical system
hologram
light
irradiation optical
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Application number
JP4034779A
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English (en)
Inventor
Takashi Genma
隆志 玄間
Yutaka Ichihara
裕 市原
Akihiro Goto
明弘 後藤
Naomasa Shiraishi
直正 白石
Nobutaka Umagome
伸貴 馬込
Hiroshi Shirasu
廣 白数
Toshio Matsuura
敏男 松浦
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】ホログラム媒体のアライメント誤差による再生
像の劣化を防ぎ、作業効率、スループットを向上させ
る。 【構成】ホログラム記録材料として現像不要なフォトポ
リマーを用い、定着用の光束をホログラム形成のための
物体光照射光学系20、参照光照射光学系10及び再生
光照射光学系30のうちの少なくとも1つの光学系から
照射する構成とした。定着の際にはホログラム記録媒体
17内で定在波を形成しないように、定着光束の偏光方
向を制御することが有効であり、ホログラム記録媒体の
加熱を行うことも有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は全反射ホログラフィ法を
用いた微細パターンの露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ホログラム記録材料としては、銀
塩やダイクロメートゼラチン(DCG)が広く利用され
てきた。銀塩感光材料には感度が高く感光波長域が広い
等の長所があり、DCGには高い回折効率が得られ低散
乱である等の長所があるが、いずれも露光後に、液体に
よる現像、定着処理が必要であった。このため、露光
後、ホログラムを露光光学系から一度取り外し、現像、
定着処理を行った後、再度露光装置に設置することが必
要であった。
【0003】近年、ホログラム記録材料としてフォトポ
リマーが開発されてきている。このフォトポリマーの中
には、露光とともにリアルタイムで干渉縞が記録される
現像不要なものがある。しかしこの場合でも一様な光の
照射による定着処理は必要であり、さらには加熱により
屈折率変化を増加させる工程が必要な場合もあり、これ
らの工程はホログラムを露光光学系から一度取り外して
行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ホログラフィを集積回
路等の微細なパターンの形成に利用するには、ステット
ソン(K.A.Stetson )による全反射を用いたホログラフ
ィ法が有効であることが、例えば Appl.Phys.Lett.Vol.
11 No.7 p.228 (1967)により知られている。銀塩感光材
料やDCGなどの液体による現像、定着処理が必要なホ
ログラム記録材料を用いた場合には、図7に示す如きS
1 からS7 までの工程で微細パターンが形成されてい
る。すなわち、 (1)マスクを透過してきた物体光と、ホログラム記録
材料の表面で全反射する前後の光(参照光)との干渉に
より形成される干渉縞をホログラムとして記録する。 (2)ホログラムを露光光学系から取り外す。 (3)ホログラムの現像、定着処理を行う。 (4)ホログラムが乾燥するのを待って、ホログラムを
再生光学系に設置する。 (5)ホログラムのアライメントを行なう。 (6)ホログラム露光時のマスクの位置にフォトレジス
ト等の感光材料を塗布したウエハーまたはガラス基板等
を設置する。 (7)ホログラムに、露光時の参照光と共役な光を入射
させ、マスクの実像をウエハー上に結像し、マスクに描
かれていた微細パターンを露光する。
【0005】この方法により、0.5 μm以下の微細なパ
ターンが形成できることが既に報告されているが、その
ためには、ホログラムに参照光と完全に共役な再生光を
入射させる必要がある。ホログラム露光光学系と再生光
学系が同一装置上に組み込まれていたとしても、現像、
定着処理のためにホログラムを装置から外してしまう
と、再び装置に設置するときにアライメント誤差が生
じ、微細パターンの再生像の忠実度が低下するという問
題が生じていた。また、現像処理に時間がかかるためス
ループットが悪かった。さらには、現像処理が完了する
まではホログラム記録材料にホログラム露光光以外の光
を当てることが出来ないため、上記(3)までの作業は
暗室状態で行わなければならず作業効率が悪かった。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであり、全反射ホログラフィ法を用いた
微細パターン露光装置において、ホログラム露光形成
後、処理のためにホログラム記録媒体を装置から取り外
すことなく、再生までホログラムの位置を固定できるよ
うにすることにより、ホログラムのアライメント誤差に
よる再生像の劣化を防ぐとともに、作業効率、スループ
ットを向上させることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的のため、本発明
による露光装置及び方法は、ホログラム記録材料として
現像不要なフォトポリマーを用い、定着用の光束をホロ
グラム形成のための物体光照射光学系、参照光照射光学
系及び再生光照射光学系のうちの少なくとも1つの光学
系から照射する構成としたものである。
【0008】具体的には、コヒーレント光束を発生する
コヒーレント光源と、該光源からのコヒーレント光束を
所定のパターンを有するマスクに導きホログラム形成の
ための物体光束をホログラム記録媒体へ照射するための
物体光照射光学系と、前記コヒーレント光源からの光束
をホログラム記録媒体に対して前記マスクと反対側から
該ホログラム記録媒体の内面にて全反射するように照射
する参照光照射光学系と、前記ホログラム記録媒体に記
録されるホログラムを再生するための再生光束を発生す
る再生用光源と、該再生用光源からの光束を前記ホログ
ラム記録媒体に照射して前記マスクの位置にホログラム
像を再生するための再生光照射光学系とを有し、前記物
体光照射光学系、前記参照光照射光学系及び前記再生光
照射光学系のうちの少なくとも1つの光学系からの光束
によって前記ホログラム記録媒体の定着を行うものであ
る。
【0009】この定着の際には、ホログラム記録媒体内
で定在波を形成しないように、定着光束の偏光方向を制
御するための偏光変換素子を有することが好ましい。ま
た、ホログラム記録媒体を加熱するための加熱手段を設
け、定着と同時にまたは定着後に加熱することも有効で
ある。
【0010】
【作用】本発明においては、ホログラムを形成するため
の物体光照射光学系及び参照光照射光学系、並びに再生
光照射光学系のうちの少なくとも1つの光学系によって
定着光束を供給することができるため、定着光束を供給
するために別途の光学装置を設ける必要がなく、簡単な
構成となる。また、ホログラムの記録された記録媒体を
装置から取り外すことなしに、ホログラムの形成から定
着、再生までの全ての工程を同一の装置で行うことがで
きるため、ホログラム記録媒体を装置から移動させる必
要がなく、極めて高い精度でホログラム再生像をウエハ
等の第2記録媒体に転写することが可能となる。
【0011】具体的には、ホログラム記録媒体として現
像処理が不要なフォトポリマーを用い、露光後、オンマ
シンで定着処理が可能な構成となり、ホログラムを再生
光学系に設置する際のアライメント誤差を生ずることが
なく、ノイズが少なく、収差のない再生像を結像するこ
とが出来る。ホログラム記録用フォトポリマーは、例え
ば、モノマー、開始材(initiater)、バインダーの3成
分からなっており、光の当った部分のモノマーがポリマ
ー化すること及びモノマーが拡散することにより、屈折
率分布、すなわちホログラムが形成される。モノマーの
ポリマー化はホログラム露光光の照射開始とともに進行
するのでリアルタイムにホログラムが形成される。従っ
て現像処理は不要であり、残ったモノマーをポリマー化
する定着処理はホログラム全面に光を一様に照射するこ
とで行われる。
【0012】さらに、定着処理後ホログラムをオンマシ
ンで加熱することによりホログラムの回折効率を向上さ
せることが出来る。回折効率の向上はパターン露光量の
増加、つまり露光時間の短縮をもたらし、結果的にスル
ープットが向上する。ところで、定着光はインコヒーレ
ント光でも可能であり、開始材が反応しモノマーがポリ
マー化する波長の光であれば、ホログラム露光用光源と
別の光源から発生した光でもよい。一般に開始材は紫外
域で高い感度を持つので、水銀ランプのスペクトル線を
用いるのが有効である。ホログラム再生用のインコヒー
レント光源を内蔵している装置では、この再生用光源を
定着用光源として用いることが出来る。また、ホログラ
ム形成用光源をそのまま定着用光源として用いることも
できる。
【0013】参照光照射光学系によって定着光束を照射
する場合には、ホログラム表面で全反射するため、全反
射前の光と全反射後の光による定在波がホログラム記録
媒体中に生じ一様照射の条件を満足しない恐れがある
が、参照光の入射角を45度としp偏光を用いれば、定在
波は生じず一様照射が実現される。また、定在波が生じ
た場合でも、参照光の位相を変調し定在波を振動させる
ことが好ましく、更にはホログラム形成のための参照光
束と物体光束とを互いに直交した偏光として同時に照射
することによっても、定着光の一様照射が実現される。
この場合にも定着用光学系を別途設ける必要はなく、2
分の1波長板などの偏光素子を設けるだけでよい。
【0014】ホログラムの加熱は、装置に内蔵した赤外
光源から発生した赤外光を全面に一様照射することによ
ってオンマシンで行うことが出来る。また、装置に内蔵
したマイクロ波発生装置で生じたマイクロ波を一様に照
射することによってもオンマシンで加熱することがで
き、ホログラム記録材料あるいはその基板中に電流を流
す方法でもオンマシンでの加熱が可能となる。
【0015】
【実施例】以下本発明を図示した実施例に基づいて説明
する。図1に示した実施例の露光装置は、ホログラム形
成のためのコヒーレント光源を定着用光源として兼用す
る構成である。レーザー光源1で発生したコヒーレント
光束はビームスプリッター3で2つに分岐される。分岐
された一方の光束はシャッター11を通り、ミラー13
で反射された後、レンズ14、15からなるビームエキ
スパンダーにより所定の幅の平行光束に変換されてプリ
ズム16に入射し、ホログラム記録媒体17を照射する
参照光束18となる。この参照光束はホログラム記録媒
体17の内面で全反射され、再度ホログラム記録媒体1
7内を通過して、プリズム17の反対側の斜面から射出
する。ビームスプリッター3で分岐された他方のコヒー
レント光束は、シャッター21を通ってミラー22で反
射され、レンズ23、24からなるビームエキスパンダ
ーによってマスク25のパターン面を照射するに必要な
幅の平行光束に変換されてマスク25を照射する。マス
ク25を透過した光が物体光束28となってホログラム
記録媒体17を照射する。マスク25はスペーサ26に
よってホログラム記録媒体17に対して所定の間隔で平
行に支持されている。ここで、シャッター11、ミラー
13、レンズ14、15がホログラム形成のための参照
光照射光学系10を構成し、シャッター21、ミラー2
2、レンズ23、24がホログラム形成のための物体光
照射光学系20を構成する。
【0016】このような構成において、シャッター2、
11、21を全て開いておくことによって、参照光束1
8と物体光束28とが干渉し、ホログラム記録媒体17
内に干渉縞が形成される。ホログラム記録媒体17とし
てフォトポリマー等の現像処理が不要な媒体を用いるこ
とによって、記録媒体中にリアルタイムでホログラムを
形成することができる。ホログラム形成のための所定の
時間だけ各シャッターを開状態とし、所定の露光量に達
した時に各シャッターを閉じる。
【0017】ホログラムの形成後、マスク25をマスク
搬送手段29により取り外し、シャッター2と21だけ
を開き、シャッター11を閉じることによって、物体光
照射光学系20からのマスク照明光27を定着光として
ホログラム記録媒体17に照射することができる。ま
た、シャッター21を閉じシャッター2と11を開ける
ことによって、参照光照射光学系10からの光束(参照
光束18と同一光路)を定着光としてホログラム記録媒
体17に照射することができる。
【0018】このようなシャッター2、11、21の制
御はシャッター制御手段110を介して行われ、マスク
搬送手段29によるマスクの移動及びウエハの移動の操
作との連携は制御手段100によって統括制御される。
ところで、参照光照射光学系によって定着光束を照射す
る場合には、定着光束がホログラム17の内面(図中の
上面)で全反射して、反射前の光と反射後の光との干渉
による定在波がホログラム内に生じ定着光は一様な照射
とならない可能性がある。しかしながら、参照光照射光
学系からホログラム記録媒体へ入射する光束を入射面
(紙面)内で振動するp偏光とするための波長板12を
参照光照射光学系中に挿入すると共に、図示のように定
着光束の入射角を45度とすることによって、定在波を
防ぎ一様な定着を行うことが可能となる。
【0019】また参照光束の位相を不図示の変調素子に
より変調することや、ホログラム記録媒体に入射する定
着光束を不図示の装置によって微小変位や微小角度だけ
振動させることによっても、定在波を防ぎ一様な露光を
実現することが出来る。また、波長板12を用いること
によって、参照光照射光学系10から照射される定着光
束と、物体光照射光学系20から照射される定着光束と
が干渉しないように互いに直交する偏光とすることとす
れば、両光学系からの光束を同時に照射して定着を行う
場合にも、定着光束による定在波の発生を抑え、均一な
定着を行うことが可能となる。尚、物体光照射光学系に
よって定着を行う場合には、マスクを配置しておきマス
クの透過光により定着を行うこととすれば、マスクパタ
ーンを透過する光のみによって定着が行われ、余分なノ
イズ光を生ずることがないため、S/N比を低下するこ
となく定着を行うことが可能となるという利点もある。
【0020】上記実施例の構成において、定着光はホロ
グラム形成用の光と同じ光源から発生する光であれば、
同一波長である必要はない。定着の際にはより広い波長
域の光束を照射することによって、光強度を高め、短時
間に定着を完了することが可能となる。以上のようにし
て定着の行われたホログラム記録媒体に対して、再生光
照射光学系30から参照光束18と共役な再生光束を照
射することによってホログラムの再生光40が生成され
て再生像を形成し、マスク25と同一位置にマスクパタ
ーンと同一のパターンが再生される。そこで、マスク搬
送装置29によって第2記録媒体として図示なきウエハ
をマスク25と同一位置に配置して、再生光照射光学系
30から再生光束を照射することによって、ウエハ上に
マスクパターンを再生転写することができる。
【0021】図2にホログラム再生用光源を定着光とし
て用いる実施例を示す。レーザー光源1を発生したレー
ザー光はシャッター23を介してミラー31、32、3
3で反射されたのち、レンズ34、35からなるビーム
エキスパンダーによって所望の幅の平行光束に変換され
て、ホログラム再生時の参照光束18と共役な再生光束
36を、ホログラムとしての記録媒体17に照射する。
再生光のうちホログラム17で回折された光により、マ
スクの実像が、シリコンウエハ上に塗布されたレジスト
(第2記録媒体)上に結像され、先のマスクパターンと
同一のパターンが再生記録される。このようなホログラ
ムの再生に先立って、再生光束36を定着光束として用
いることによっても、一様な定着露光が実現出来る。定
着光束の照射時にはウエハー38は設置されていても、
いなくてもどちらでもよい。再生光36としては露光光
と同一の波長の光を用いることが多いが、定着光として
は同じ波長である必要はなく、レーザ光源1からの多数
の発振波長を用いることが可能である。
【0022】図2に示したレーザ光源1を、図1に示し
た光源1と兼用することとすれば、ホログラムの形成、
定着及び再生の全てを1つの光源で行うことが可能とな
る。もちろん、再生及び定着用に、ホログラム形成時と
は異なる光源を用いることが可能であることは言うまで
もない。図3にはインコヒーレントな光源によって、ホ
ログラム再生を行い、またこのインコヒーレント光源に
よって定着を行う実施例の概略構成を示す。ホログラム
記録材料17が十分な厚みを持ち、ボリュームホログラ
ムが形成されている場合には、水銀ランプ41などのイ
ンコヒーレント光45で再生を行うことが出来る。水銀
ランプ41からの光束は楕円ミラー等の凹面鏡42によ
って集光され、集光点に配置されたピンホール43を通
って、コリメータレンズ44により所望の幅の平行光束
に変換され、プリズム16を通ってホログラム記録媒体
17を照射する。ここで、水銀ランプ41、凹面鏡4
2、ピンホール43及びコリメータレンズ44が再生光
照射光学系30を構成する。
【0023】このような再生光束によっても、図示のよ
うにシリコンウエハ38に塗布されたレジスト37上に
マスクパターンを再生することが可能であり、またホロ
グラム記録媒体を定着するのに十分な光束を一様に照射
することが可能である。この構成においても、図2の場
合と同じく、定着光照射時にはウエハは設置されていて
も、いなくてもどちらでもよい。
【0024】インコヒーレント光による再生の場合、フ
ィルターを用いて露光光に近い波長の光だけを再生光と
して照射することが好ましいが、定着を行う場合には、
広い波長帯域の光により強い強度の光で定着を行うこと
が可能となる。ところで、ホログラム記録媒体を定着後
に100度程度に加熱することで、回折効率を向上させ
ることができる。この工程は従来はホログラムをオーブ
ン等で加熱することにより行われてきが、上記実施例に
おいては定着に加えて加熱処理をもオンマシンで行うこ
とが可能である。
【0025】図4に赤外光によってホログラム記録媒体
を加熱する構成例を示す。マスクを用いたホログラム形
成の後に、マスクを取り除き、物体光照射光学系20と
ホログラム記録媒体17との間に赤外光源51を配置
し、赤外光52をホログラム記録媒体17に照射するこ
とにより、ホログラムの形成、定着後、そのままの配置
で加熱処理をすることが出来る。尚、加熱の影響が取り
除かれるまで、ホログラム再生は行わないことが望まし
い。
【0026】図5には、マイクロ波によるホログラム加
熱の実施例を示す。マイクロ波発生装置61をホログラ
ム露光装置に内蔵することにより、ホログラムの露光、
定着後、そのままの配置でマイクロ波62によって加熱
処理をすることが出来る。マイクロ波はホログラム以外
に影響しないようにシールディングされていることが必
要であり、加熱の影響が取り除かれるまで、ホログラム
再生は行わないことが好ましい。
【0027】また、ホログラム記録媒体の加熱のために
は、ホログラム記録媒体に電流を通すことも可能であ
る。例えば、ホログラム記録媒体に透明な導電性膜を設
けておき、この膜に電流を流すことによって加熱するこ
とが可能である。また、ホログラムまたはその基板に電
線を内蔵しておくことにより、ホログラムの露光、定着
後、そのままの配置で加熱処理をすることが出来る。電
線は光の散乱を防ぐため、十分細い方が好ましい。
【0028】以上の如き本発明において、前述したとお
り定着光の波長は必ずしもホログラムを形成するための
光と同一波長であることは必要ない。例えば、ホログラ
ム形成用光源が複数の波長の光を発振するアルゴンレー
ザである場合には、ホログラム形成のための光の波長を
514.5nm とし、定着光の波長は同じく514.5nm でも良い
し、488nm や、より効率の高い紫外光の364nm に変えて
もよい。ホログラム形成光が紫外光、例えば364nm であ
れば、定着光にもそれと同一の波長を用いるのが最適で
ある。
【0029】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、図6に示す
如きS10からS40までの簡単な工程によって微細パター
ンの露光転写が可能となり、ホログラム露光形成後、定
着処理のためにホログラム記録媒体を装置から取り外す
ことなく、再生までの全ての工程においてホログラム記
録媒体の位置を固定しておくことができる。このため、
ホログラム媒体のアライメント誤差による再生像の劣化
を防ぐことができると共に、作業効率、スループットを
向上させることが可能となる。具体的に列挙するなら
ば、以下の如き多大の効果が得られるものである。 (1)ホログラム露光後、光学系から取り外すことな
く、定着処理が出来る。 (2)定着処理に用いる光は、ホログラム形成用、或は
再生用としてあらかじめ装置に内蔵していた光源から発
生する光を用いるため、特別な別途の光学系をを必要と
せず、簡単な構成にすることができる。 (3)ホログラムを露光後光学系から取り外さずに済む
ので、アライメント誤差が生じず、良好な再生像が得ら
れ、極めて高解像な結像を実現することが可能となる。 (4)このことは、高解像な結像が可能な全反射ホログ
ラフィ法を用いて微細パターンを結像するときに特に効
果が大きい。 (5)更に、加熱処理までオンマシンで可能にすること
により、回折効率の高い良質なホログラム像が結像出来
る。 (6)全てのホログラム処理工程をオンマシン化するこ
とにより、スループットが向上する。 (7)さらに、ホログラムの露光と現像という、通常、
暗室内で行われている作業をオンマシン化することは、
作業効率を大きく改善し、スループットの大幅な向上に
寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホログラム形成用の光学系により定着を行う実
施例の概略構成図。
【図2】ホログラム再生用光学系により定着を行う実施
例の概略構成図。
【図3】インコヒーレントなホログラム再生用光学系に
より定着を行う実施例の概略構成図。
【図4】赤外光によりホログラムを加熱する構成を示す
図。
【図5】マイクロ波によりホログラムを加熱する構成を
示す図。
【図6】本発明による微細パターン露光方法のフローチ
ャート。
【図7】従来の方法による微細パターン露光方法のフロ
ーチャート。
【符号の説明】
10:参照光照射光学系 20:物体光照射光学系 30:再生光照射光学系 1:レーザー光源 2,11,21:シャッター 16:プリズム 17:ホログラム記録媒体 15:マスク 26:スペーサー 18:参照光束 27:マスク照射光 28:物体光束 36,45:再生光束 40:パターン再生光 29:マスク・ウエハ搬送装置 38:シリコンウエハー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白石 直正 東京都品川区西大井1丁目6番3号 株式 会社ニコン大井製作所内 (72)発明者 馬込 伸貴 東京都品川区西大井1丁目6番3号 株式 会社ニコン大井製作所内 (72)発明者 白数 廣 東京都品川区西大井1丁目6番3号 株式 会社ニコン大井製作所内 (72)発明者 松浦 敏男 東京都品川区西大井1丁目6番3号 株式 会社ニコン大井製作所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コヒーレント光束を発生するコヒーレント
    光源と、該光源からのコヒーレント光束を所定のパター
    ンを有するマスクに導きホログラム形成のための物体光
    束をホログラム記録媒体へ照射するための物体光照射光
    学系と、前記コヒーレント光源からの光束をホログラム
    記録媒体に対して前記マスクと反対側から該ホログラム
    記録媒体の内面にて全反射するように照射する参照光照
    射光学系と、前記ホログラム記録媒体に記録されるホロ
    グラムを再生するための再生光束を発生する再生用光源
    と、該再生用光源からの光束を前記ホログラム記録媒体
    に照射して前記マスクの位置にホログラム像を再生する
    ための再生光照射光学系とを有し、前記物体光照射光学
    系、前記参照光照射光学系及び前記再生光照射光学系の
    うちの少なくとも1つの光学系からの光束によって前記
    ホログラム記録媒体の定着を行うことを特徴とするホロ
    グラフィ法を用いた露光装置。
  2. 【請求項2】前記定着のための光束が前記ホログラム記
    録媒体内で定在波を形成しないように、該定着光束の偏
    光方向を制御するための偏光変換素子を有することを特
    徴とする請求項1記載の露光装置。
  3. 【請求項3】前記物体光照射光学系と前記参照光照射光
    学系との一方から前記コヒーレント光束を前記記録媒体
    に照射して定着することを特徴とする請求項1記載の露
    光装置。
  4. 【請求項4】前記物体光照射光学系と前記参照光照射光
    学系との各光学系から前記記録媒体に達する定着光束を
    互いに干渉しない偏光状態に変換する偏光変換素子を有
    し、前記物体光照射光学系と前記参照光照射光学系との
    両光学系からの光束によって定着を行うことを特徴とす
    る請求項1記載の露光装置。
  5. 【請求項5】前記再生光束を発生する再生用光源は前記
    コヒーレント光源と同一であることを特徴とする請求項
    1記載の露光装置。
  6. 【請求項6】前記再生光束を発生する再生用光源はイン
    コヒーレント光束を発生する光源であり、該インコヒー
    レント光源からの光束により前記再生光照射光学系を介
    して定着を行うことを特徴とする請求項1記載の露光装
    置。
  7. 【請求項7】前記ホログラム記録媒体を加熱するための
    加熱手段を有することを特徴とする請求項1乃至6記載
    の露光装置。
  8. 【請求項8】コヒーレント光源からのコヒーレント光束
    を所定のパターンを有するマスクに導きホログラム形成
    のための物体光束を物体光照射光学系を介してホログラ
    ム記録媒体へ照射すると同時に、前記ホログラム記録媒
    体に対してコヒーレント光束を前記マスクと反対側から
    該ホログラム記録媒体の内面にて全反射するように参照
    光照射光学系を介して照射して、前記ホログラム記録媒
    体に前記マスクパターンによるホログラムを記録し、前
    記物体光照射光学系と前記参照光照射光学系とのうちの
    少なくとも1つの光学系を介して前記ホログラム記録媒
    体へ光束を照射して定着を行い、前記参照光照射光学系
    から照射される参照光束と共役な光束を前記ホログラム
    記録媒体へ照射することによって、前記マスクと同一位
    置に配置される第2の記録媒体に前記ホログラム記録媒
    体によるホログラム再生像を記録することを特徴とする
    ホログラフィ法を用いた露光方法。
  9. 【請求項9】コヒーレント光源からのコヒーレント光束
    を所定のパターンを有するマスクに導きホログラム形成
    のための物体光束を物体光照射光学系を介してホログラ
    ム記録媒体へ照射すると同時に、前記ホログラム記録媒
    体に対してコヒーレント光束を前記マスクと反対側から
    該ホログラム記録媒体の内面にて全反射するように参照
    光照射光学系を介して照射して、前記ホログラム記録媒
    体に前記マスクパターンによるホログラムを記録し、前
    記マスクと同一位置に該マスクに代えて第2の記録媒体
    を配置し、該記録されたホログラムを再生するために前
    記参照光束と共役な再生光束を再生光照射光学系を介し
    て前記ホログラム記録媒体に照射して前記第2記録媒体
    上にホログラム像を再生する露光方法において、前記物
    体光照射光学系、前記参照光照射光学系及び前記再生光
    照射光学系のうちの少なくとも1つの光学系を介して前
    記ホログラム記録媒体へ光束を照射して定着を行うこと
    を特徴とするホログラフィ法を用いた露光方法。
  10. 【請求項10】前記ホログラム記録媒体の光照射による
    定着中又はその後に、該ホログラム記録媒体を加熱する
    ことを特徴とする請求項8乃至9記載のホログラフィ法
    を用いた露光方法。
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