JPH05234539A

JPH05234539A - 透過型扁平陰極線管

Info

Publication number: JPH05234539A
Application number: JP3225192A
Authority: JP
Inventors: Ichiro Uchiumi; 一郎内海
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1992-02-19
Filing date: 1992-02-19
Publication date: 1993-09-10

Abstract

(57)【要約】【目的】無効画面における蛍光体の拭き取り工程を削
減しうる透過型扁平陰極線管を提供する。【構成】スクリーンパネル１の内面には電着法により
蛍光面４が形成されている。スクリーンパネル１の外面
には、この蛍光面４上の有効画面を囲うように四角形状
の画面枠６が貼り付けられている。画面枠６は黒色の塩
化ビニルシートからなり、その厚みは３ｍｍ程度であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、スクリーンパネル側に
蛍光面が形成された透過型扁平陰極線管に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、スクリーンパネルと、フロントパ
ネルと、ネック部を有するファンネル部との三体構造に
よって扁平ガラス管体を構成した反射型扁平陰極線管が
知られている。即ち、扁平ガラス管体は、互いに対向し
て両者間に扁平空間を形成するようにフリット付けによ
って接合されたスクリーンパネル及びフロントパネル
と、これらの一側に同様にフリット付けによって接合封
着されたファンネル部と、このファンネル部の小口径側
開口端に熔接されたネック部より構成され、ネック部内
に電子銃が配置される。スクリーンパネルの内面には、
アルミ蒸着等よりなる反射膜を介して蛍光面が被着形成
され、電子銃より発射される電子ビームが蛍光面上を水
平、垂直走査し、電子ビームによって励起発光された光
学画像をスクリーンパネルと対向するフロントパネル側
から観察するようになされる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】一方、例えば図３に示
すように、スクリーンパネル１１とバックパネル１２と
ネック部１３ａを有するファンネル部１３との三体構造
からなる扁平ガラス管体１６を用いた透過形扁平陰極線
管が開発されている。この場合、スクリーンパネル１１
及びバックパネル１２は、ともに透明なガラスからな
り、スクリーンパネル１１の内面には透明導電膜例えば
ＩＴＯ膜（図示せず）を介して蛍光面１４が形成されて
いる。そして、ネック部１３ａに配置された電子銃１５
から発射される電子ビームを不図示の水平、垂直電磁偏
向手段によって蛍光面１４上に導いて水平、垂直走査す
ることにより蛍光体を発光させ、スクリーンパネル１１
上に光学画像を形成し、これをスクリーンパネル１１側
から観察するようになされる。

【０００４】ところで、扁平陰極線管においては、電着
法により蛍光面１４を形成する方法が開発されている
が、この蛍光面形成法を用いた透過型扁平陰極線管で
は、次のような問題が生じていた。すなわち、電着法で
はスクリーンパネル１１内面の有効画像に形成した透明
導電膜パターン上に蛍光体を電着するのであるが、プロ
セスの性質上透明導電膜パターン以外の部分にも蛍光体
が多少残留する。一方、扁平陰極線管の場合、地磁気を
受けやすいことなどの理由から有効画面よりも多少大き
めに走査を行なうようにしており（いわゆるオーバース
キャン）、そのためこの有効画面以外の部分に付着した
蛍光体が発光する（いわゆる無効画面発光）という事情
がある。このため、従来は、陰極線管の製造工程におい
て有効画面以外に付着した蛍光体を拭き取るようにして
いたが、この作業は大変に工数がかかりコストアップの
要因となっていた。

【０００５】本発明は従来例のかかる点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、無効画面における
蛍光体の拭き取り工程を削減しうる透明型扁平陰極線管
を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、例えば図１又
は図２に示すように、スクリーンパネル１の外面に有効
画面を囲うように非透過性の膜６を形成したものであ
る。この場合、シート状の枠体を貼り付けることにより
非透過性の膜６を形成することができる。また、非透過
性の材料を塗布することにより非透過性の膜６を形成す
ることもできる。

【０００７】

【作用】かかる構成を有する本発明においては、スクリ
ーンパネル１の外面に有効画面を囲うように非透過性の
膜６を形成したことにより、有効画面以外の部分に付着
した蛍光体がオーバースキャンにより発光しても非透過
性の膜６により遮られ、画面上には現れない。従って、
本発明によれば、不要な蛍光体を拭き取る必要がなくな
る。

【０００８】

【実施例】以下、本発明に係る透過型扁平陰極線管の実
施例について図面を参照して説明する。

【０００９】図１及び図２は本実施例の全体構成を示す
ものである。同図に示すように、本実施例の陰極線管は
透過型のもので、画像を表示するためのスクリーンパネ
ル１と、このスクリーンパネル１に対向して配置したバ
ックパネル２と、ネック部３ａを有するファンネル部３
との三体構造によって扁平ガラス管体７が構成されてい
る。これらのスクリーンパネル１、バックパネル２及び
ファンネル部３はフリットシールにより接合固着されて
いる。

【００１０】スクリーンパネル１は、その画像を表示す
る部分が曲面状に、即ち水平方向が平坦で、これと直交
する垂直方向が所定の曲率をもつ曲面に形成されてい
る。そして、図２に示すようにスクリーンパネルの内面
には透明導電膜例えばＩＴＯ膜（図示せず）が被着形成
され、このＩＴＯ膜上に電着法により蛍光面４が形成さ
れている。尚、本実施例は白色画像表示用の陰極線管で
ある。

【００１１】一方、ネック部３ａ内には電子銃５が設け
られ、この電子銃５から発射される電子ビームを不図示
の水平、垂直電磁偏向手段によって蛍光面４上に導いて
水平、垂直走査することにより蛍光体を発光させ、スク
リーンパネル１上に光学画像を形成するようになってい
る。

【００１２】本実施例においては、スクリーンパネル１
の前面に四角形状の枠体からなる画面枠６が貼付されて
いる。この画面枠６は、光を透過させない材料、例えば
黒色の塩化ビニル樹脂のシートからなり、その厚みは
０．３ｍｍ程度である。この場合、画面枠６は、所望の
画面の大きさに応じてこれを囲うように形成されてい
る。これにより、画面枠６の内側の領域が有効画面とな
る。

【００１３】画面枠６は、スクリーンパネル１の外面の
曲率に合わせるような形状にプレス等を用いて成型す
る。そして、この成型された画面枠６を接着剤によって
スクリーンパネル１の前面に貼り付ける。

【００１４】かかる構成を有する本実施例によれば、図
２に示すように、有効画面以外の部分に付着した蛍光体
４ａ，４ｂがオーバースキャンにより発光しても画面枠
６により遮られ、画面上には現れない。従って、本実施
例においては不要な蛍光体を拭き取る必要がなく、工数
を大幅に削減することができる。そして、これにより製
品のコストダウンを達成することができる。

【００１５】尚、上述の実施例においてはシート状の枠
体をスクリーンパネルに貼り付けることにより非透過性
の膜を形成するようにしたが本発明はこれに限られるも
のではなく、非透過性の材料をスクリーンパネルに塗布
することにより非透過性の膜を形成するようにしてもよ
い。もっとも、シート状の枠体をスクリーンパネルに貼
り付ける方が製造が容易である。

【００１６】

【発明の効果】以上述べたように本発明においては、ス
クリーンパネルの外面に有効画面を囲うように非透過性
の膜を形成したことにより、無効画面発光を防止するこ
とができ、この結果、蛍光体の拭き取り工程を削減して
コストダウンを図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の正面図である。

【図２】同実施例の一部破断側面図である。

【図３】透過型扁平陰極線管の正面図及び側面図であ
る。

【符号の説明】

１スクリーンパネル２バックパネル３ファンネル部３ａネック部４蛍光面６画面枠

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】スクリーンパネルの外面に有効画面を囲
うように非透過性の膜を形成したことを特徴とする透過
型扁平陰極線管。
【請求項２】シート状の枠体を貼り付けることにより
非透過性の膜を形成したことを特徴とする請求項１記載
の透過型扁平陰極線管。
【請求項３】非透過性の材料を塗布することにより非
透過性の膜を形成したことを特徴とする請求項１記載の
透過型扁平陰極線管。