JPH0523437B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は転写式電子写真複写装置等の静電記録
装置に於けるクリーニング装置で回収したトナー
をトナー回収箱に収納するトナー回収装置の改良
に関するものである。

［従来の技術］ 転写式電子写真複写装置等の静電記録装置にお
いて、ハロゲンランプ等の光源からの光を複写す
べき原稿に照射し、該原稿からの反射光を、予め
帯電電極によつてその表面を一様に帯電した感光
体ドラム等の画像形成部材上に投射し、該画像形
成部材の表面に原稿画像に基づく静電潜像を形成
する。この静電潜像を現像手段により、トナーを
含む現像剤によつて現像し可視像（トナー像）と
する。このトナー像を記録紙供給装置から供給さ
れた記録紙上に転写する。このトナー像を担持し
た記録紙は分離手段により前記画像形成部材より
分離され定着装置に搬送され、熱定着等の手段に
より永久像としてトナー像を記録紙上に形成す
る。転写を行つた後、画像形成部材上の残留トナ
ーは除電手段で除電した後、クリーニング装置に
よりクリーニングされる。以上のプロセスを１サ
イクルとしてコピーが行われる。

上記のプロセスの中のクリーニング装置につい
てその詳細を第２図ａ，ｂに示す。第２図ａは側
面、第２図ｂは正面断面図である。画像形成部材
１に隣接するよう設けられたブレード３によつて
掻き落とされた画像形成部材１上の残留トナー
は、クリーニング装置２の底部に留る。クリーニ
ング装置２の底部に留つたトナーは、クリーニン
グ装置２の底部近くに設置された回転する搬送ス
クリユー４により第２図ｂの矢印が示すように右
から左へ搬送される。クリーニング装置２の左端
底部にはトナーの回収箱５に通じる開口２ａがあ
る。搬送スクリユー４で搬送されたトナーは前記
開口２ａより回収箱５内に落下する。回収箱５は
第２図ａに示す如く複写機本体内の僅かなスペー
スを利用して設けるために例えば複写機本体後側
に横長に設置されている。前記クリーニング装置
２の開口２ａより落下したトナーは回収箱５の左
端部５ｃに堆積する。堆積したトナーの量が多く
なつてきて、回収箱５内に長手方向に設けられた
搬送スクリユー６の高さまで達すると、回転する
搬送スクリユー６の作用で次第に右方に送られ、
中央部５ｂを満たし次いで右端部５ｃに達する。
右端部５ｃに達したトナーは回収箱５の右側壁で
更に移動することは阻止されて押し返され遂に回
収箱５の右端の天井部５ｄの部分まで充填される
ことになる。このような状態になつてもなおトナ
ーが搬送されて来ると、回収箱５の右端部５ｃ及
び天井部５ｄのトナーは右端壁に向けて搬送する
搬送スクリユー６の搬送圧力によつて次第に固め
られてゆく、この様な状態になつても、回収箱５
の左端部から中央部における搬送スクリユー６よ
り上の空間にはトナーは充填されない。

即ち回収箱５の搬送スクリユー６より上側の天
井部に空間があるにも拘わらず、回収箱５の右端
部は異状にトナー密度が高まり、そのため回収箱
５の強度を高く保持する必要があり、搬送スクリ
ユー６の搬送トルクも増大しなければトナーを搬
送することができなくなる。また狭いスペースに
設置された回収箱５の容積を回収されたトナーは
平均して満たすことが出来ずトナーの収納効率は
良くない。

［発明が解決しようとする問題点］ 本発明は限られた空間に設けられたトナー回収
箱の容積一杯にかつ均等にトナーを回収し、搬送
スクリユーの搬送トルクを適正に保ち、又回収箱
の強度も機械的限度内のものとした搬送スクリユ
ーを用いたトナー回収装置を提供することを目的
とするものである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は上記の問題点を解決しようとするもの
で、上記目的は搬送スクリユーを用いてトナー回
収箱にトナーを回収する回収装置において、前記
搬送スクリユーのスクリユー部分を分割したこと
を特徴とするトナー回収装置によつて達成され
る。

［実施例］ 本発明によるトナー回収箱の一実施例について
その断面図を第１図に示す。横長形状のトナー回
収箱１５内に横長の方向に搬送スクリユー１６を
設ける事は従来技術で示した事と同様であるが、
本発明に於いては、搬送スクリユー１６の搬送用
の羽根部を分断し、羽根部が無い部分のある搬送
スクリユーを用いる事を特徴としている。

第１図に於て、搬送スクリユー１６の左端部に
は羽根部ａ１６ａがある。次の羽根部ｂ１６ｂに
到る間の軸部ａ１７ａの長さＰの部分は、軸のみ
でスクリユー羽根は欠いてある。次に羽根部ｂ１
６ｂには羽根を設け、次の軸部ｂ１７ｂは軸のみ
としておく。この様に搬送スクリユー全体につい
てスクリユー羽根が等間隔で分断してある搬送ス
クリユー１６を使用する。

このスクリユー部分を分断した搬送スクリユー
１６を設けた回収箱内のトナーの動きについて説
明する。クリーニング装置より落下したトナー
は、まず回収箱１５内の左端部１５ａ部分に堆積
する。堆積したトナーの量が多くなつて来て、搬
送スクリユー１６の羽根部ａ１６ａの高さまで達
すると、搬送スクリユー１６の搬送作用によりト
ナー右方に搬送される。次に軸部ａ１７ａの所に
達すると、この部分は搬送用のスクリユー羽根が
無いため、トナーはこの部分で右方への進行を止
め堆積をはじめる。トナーの堆積が進みトナーが
回収箱１５の左端部１５ａの天井部まで生埋めつ
くすと、搬送圧が右方にかかり搬送スクリユー１
６のスクリユー羽根の無い軸部ａ１７ａの部分に
於てもトナーは右方に進行したような形で堆積し
てゆく。トナーが次の羽根部ｂ１６ｂに達する
と、前記同様にこの部分にトナーが堆積する。ト
ナーが羽根部ｂ１６ｂの天井部まで埋めつくす
と、又右方に進行したような形で堆積し次々と回
収箱内の空間をトナーが片側から他の側に向けて
充填してゆくことになる。この様に回収箱の入口
部よりトナーを充填してゆくことによる、回収箱
の空間凡てにトナーを均等に充填することが出
来、トナーの収納効率は非常に高い。又トナーの
充填圧が部分的に異状に高くなる事が無く、回収
箱全体に平均した圧力がかかるので、回収箱の強
度も普通の機械的限度内のもので充分であり、又
搬送スクリユーにも無理な圧力がかからないため
搬送トルクは適正なもので良い。

搬送スクリユー１６のスクリユー羽根の無い軸
部ａ１７ａ、軸部ｂ１７ｂの長さＰは５mm以上
125mm以下で、好ましくは50〜70mmに於いて最良
の効果があることが実験により確かめられてい
る。

なお本発明のトナー回収装置は現像剤が磁性ト
ナーであつても２成分系トナーであつても関係は
ない。本実施例では羽根部１６ａ，１６ｂに対し
て軸部１７ａ，１７ｂを等間隔に設けるようにし
ているが、必ずしもその必要はない。また本実施
例では羽根部１６ａ，１６ｂの長さを軸部１７
ａ，１７ｂの長さＰとほぼ同長としたが、羽根部
１６ａ，１６ｂの長さを軸部１７ａ，１７ｂの長
さの本実施例（50〜70mm）より短くする時は、之
に伴つて軸部１７ａ，１７ｂの長さＰを短かくす
ることが適当である。但し軸部１７ａ，１７ｂの
長さＰは５mm以下では搬送スクリユー１６の軸部
を設けた効果は殆ど認められない。また軸部１７
ａ，１７ｂの長さＰを125mm以上とするときは、
この軸部部分の空間をトナーによつて埋めるため
に、その前に位置したスクリユー羽根には可なり
の負荷がかかり好ましくない。

［発明の効果］ 本発明によれば、トナー回収箱の搬送スクリユ
ーの羽根を分割したものを使用することにより、
トナー回収箱全体にトナーを効率よく一様に充填
しトナー収納効率を高めると共に、回収箱の強度
も普通の機械的強度のもので充分であり、又搬送
トルクも増大することなくトナーを回収すること
のできるトナー回収装置が提供された。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるトナー回収箱と回収装置
の断面図を示す。第２図ａ，ｂはクリーニング装
置とトナー回収箱の関係を示したもので第２図ａ
は側面断面図、第２図ｂは正面断面図である。 １５……回収箱、１５ａ……左端部、１６……
搬送スクリユー、１６ａ……羽根部ａ、１６ｂ…
…羽根部ｂ、１７ａ……軸部ａ、１７ｂ……軸部
ｂ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 搬送スクリユーを用いてトナー回収箱にトナ
   ーを回収する回収装置において、前記搬送スクリ
   ユーのスクリユー部分を分割したことを特徴とす
   るトナー回収装置。 ２ 前記搬送スクリユーの分割した間隔を５mm以
   上、125mm以下とすることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項に記載するトナー回収装置。