JPH05232550A - カメラの発光制御装置 - Google Patents

カメラの発光制御装置

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Publication number
JPH05232550A
JPH05232550A JP3095992A JP3095992A JPH05232550A JP H05232550 A JPH05232550 A JP H05232550A JP 3095992 A JP3095992 A JP 3095992A JP 3095992 A JP3095992 A JP 3095992A JP H05232550 A JPH05232550 A JP H05232550A
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JP
Japan
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signal
transmitter
output
receiver
light emission
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Application number
JP3095992A
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English (en)
Inventor
Toyoji Sasaki
豊治 佐々木
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】無線通信によるフラッシュ撮影の遠隔操作を行
うに当たって、発光タイミングの遅れによる幕切れの写
真が撮れるなどの現象が起きないカメラの発光制御装置
を提供する。 【構成】カメラ本体1と、カメラ本体1に着脱可能な送
信機2と、フラッシュ装置5と、該フラッシュ装置に付
設される、送信機2の無線通信信号を受信する受信機3
と、上記送信機2と受信機3とを接続するケーブル4と
で構成される。上記ケーブル4を接続し、送,受信機
2,3間の動作タイミングの同期化を行う。その後、ケ
ーブル4を取り外して、フラッシュ撮影を行う。このと
き、送,受信機間の動作は、同期が取れているので、カ
メラ側の露光タイミングとフラッシュ装置側の発光タイ
ミングがずれることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラの発光制御装
置、詳しくは、通信による遠隔操作可能とするカメラの
発光制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カメラのフラッシュ装置の遠隔操
作は、一般的に赤外光通信によって行われていた。しか
しながら、この赤外光による通信信号の伝達は、遠隔操
作者にカメラが見える範囲の場所からの通信に限られて
いた。従って、遠隔操作者にカメラが見えない状況にあ
る場合の遠隔操作は、有線により遠隔操作信号をカメラ
に伝達するか、音波による通信を行うかの何れかであっ
た。有線通信の場合、当然、コードの処理が邪魔であ
り、場所の選択や変更も困難である。また、音波を用い
るものにあっては、通信の確実性に問題がある。そこ
で、無線通信による遠隔操作が考えられる。無線通信に
よれば、上述のように通信用のコードが邪魔になること
もなく、撮影者が物陰に隠れたとしても特に問題になら
なず、遠隔操作を実行できることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無線に
よる通信は無制限に行えるものではなく、所謂、電波取
締法に則って通信を行う必要がある。たとえば、こうし
た遠隔操作を行う通信において、電波取締法上、免許を
必要としない無線局としては、微弱無線局と小電力無線
局とがある。しかしながら、上記微弱無線局は、出力電
力が小さいため、送信速度を遅くしないと確実な送信が
できない。また、小電力無線局は、デジタルデータ通信
を行うため、そのデータを受け取ってから実際に操作す
るまでに時間がかかる。このためリアルタイムでのフラ
ッシュ装置制御は難しかった。即ち、上述のような遅れ
が存在した状態では、X信号(フラッシュ用シンクロ信
号)が出力されてもすぐに発光せず、幕切れが発生して
しまう。このような理由により無線によるフラッシュ発
光装置は従来実現されていなかった。
【0004】本発明は、カメラ側とフラッシュ装置側と
の同期手段を配し、カメラ側の撮影タイミングとフラッ
シュ装置の発光タイミングを合わせるように制御するよ
うにして、通信によるフラッシュ装置の発光制御を行っ
ても、露光およびフラッシュタイミングが適切に制御さ
れ、幕切れ等の発生がないカメラ発光制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のカメラの発光制
御装置は、所定周期のパルス信号を出力する第1の信号
出力手段と、この信号出力手段に応じた信号を送信する
信号送信手段とを内蔵したカメラ本体もしくはこれに付
設されるアクセサリと、上記所定周期と同一の周期のパ
ルス信号を出力する第2の信号出力手段と、上記信号送
信手段の出力を受信する信号受信手段とを内蔵したフラ
ッシュ装置もしくはこれに付設されるアクセサリと、上
記第1の信号出力手段と第2の信号出力手段との出力タ
イミングを一致させる同期化手段とを具備している。
【0006】
【作用】同期化手段により上記第1の信号出力手段と第
2の信号出力手段との出力タイミングを一致させた状態
として、信号送信手段の出力信号を信号受信手段で受信
し、その信号に基づいて、カメラ本体は上記送信手段の
作動後の所定のタイミングで露出動作を開始し、一方、
フラッシュ装置は上記送信信号の受信後の前記露出に同
期した所定のタイミングで発光動作を開始する。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図によって
説明する。本発明の第1実施例を示すカメラの発光制御
装置を有する撮影装置の主要構成は、図1に示すよう
に、レリーズスイッチのオン操作により撮影が実行され
るカメラ本体1と、カメラ本体1に着脱可能なアクセサ
リとなる送信機2と、フラッシュ装置5と、該フラッシ
ュ装置に付設されるアクセサリとなるものであって、送
信機2の無線通信信号を受信する受信機3と、上記送信
機2と受信機3とを接続可能なケーブル4とで構成され
る。
【0008】上記送信機2は、カメラ本体1に取付けた
場合には接続端子の接続により信号のやりとりが可能と
なる。また、ケーブル4を接続するためのコネクタ2a
を有し、更に、受信機3に対して無線通信信号を発する
アンテナ6が装着されている。上記受信機3は、フラッ
シュ装置5を取付けるためのホットシューを有してお
り、X端子3b(図3参照)を介してフラッシュ装置5
を発光させることができる。また、ケーブル4を接続す
るためのコネクタ3aを有する。更に、送信機2からの
無線通信信号を受けるアンテナ7が装備される。上記フ
ラッシュ装置5は、X端子を有し、X端子とGND(GR
OUND)をショートすることにより、キセノン管が発光す
る。上記ケーブル4は、コネクタ2a、および3aに接
続することにより送受信機2,3のタイマ同期化が行わ
れる。なお、本送受信機2,3は前記電波取締法上の微
弱無線局に対応する通信を行うものとする。
【0009】次に、上記送信機2の構成について、図2
により説明する。本送信機2は、送信機の電源をオンオ
フするパワースイッチ21と、タイマを同期させる場合
に使用するプッシュスイッチであって、コネクタ2aの
タイマリセット端子に接続される同期化手段であるタイ
マリセットスイッチ25と、本体1内のレリーズスイッ
チ8がオンになるとフラッシュ装置を発光させるための
信号を送信信号として出力し、更に、パワースイッチ2
1のオン信号用の送信機パワースイッチ信号端子2bと
スタート信号端子2cを有する送信機IF回路22と、
送信信号をFM変調し、高周波増幅する回路である信号
送信手段の送信回路23と、32.768KHz の水晶
発振器を原振とするタイマクロック発生器(出力はf=
8Hz)であって、前記タイマリセットスイッチ25に
接続される第1の信号出力手段を内蔵する第1タイマ2
4と、送信回路出力を電気−電磁波変換する信号送信手
段のアンテナ6とで構成されている。なお、本送信機2
の接続端子のうち、レリーズスイッチ8の信号入力用レ
リーズ信号端子2dと、撮影シーケンス開始命令出力用
のスタート信号端子2cと、送信機パワースイッチ信号
端子2bおよびGND端子は、カメラ本体1内のマイク
ロコンピュータであるメインCPU10と接続される端
子である。更に、GND端子を持つタイマリセット端子
のコネクタ2aは、同期化手段であるケーブル4を介し
て受信機3と接続可能とする。
【0010】次に、上記受信機3の構成について図3に
より説明する。本受信機3は、ある帯域の電波信号を電
気信号に変換する信号受信手段のアンテナ7と、アンテ
ナ7から得られた微弱信号を増幅し、FM復調を行う信
号受信手段である受信回路31と、上記受信回路31か
らの受信信号を受け、その信号をもとに発光命令信号で
ある発光イネーブル信号を発生させるマイクロコンピュ
ータのCPU32と、第1タイマ24と同じ原振を持
ち、同じ周波数のタイマクロックを出力する第2の信号
出力手段である第2タイマ33と、CPU32から発光
イネーブル信号として示される発光命令信号を受け取
り、第2タイマ33の信号に同期して発光信号をX端子
3bにより出力する受信機IF回路3とで構成されてい
る。なお、本受信機3の接続端子のうち、GNDを持つ
X端子3bはフラッシュ装置5と接続され、GNDを有
するタイマリセット信号入力用タイマリセット端子のコ
ネクタ3aはケーブル4を介して送信機2と接続され
る。
【0011】前記送信機2に内蔵される上記送信機IF
回路22および第1タイマ24の回路は、図4に示され
る。上記第1タイマ24としては、第1タイマ24の原
振となる32.768KHzの水晶発振器である発振器
OSC1と、12ビットのカウンタであって、リセット
端子RN に“L(LOW )”信号が入るとリセットされる
カウンタCO1とで構成される。上記端子RN は端子2
4aを介して前記タイマリセットスイッチ25(図2参
照)に接続している。そして、上記カウンタCO1はO
SC1のクロックを分周し、その5〜12bit の出力は
後述するイコーリティコンパレータEC1の入力端子X
1〜X28に接続される。また、12bit 目は信号TM
1out として出力する。この信号TM1out は第1タイ
マ24の出力となる。また、本回路は8bit のディップ
スイッチDS1を有し、このスイッチの設定値は上記イ
コーリティコンパレータEC1の入力端子Y1〜Y8に
入力される。また、上記イコーリティコンパレータEC
1は、XとYが等しいとき、即ち、X1=Y1,X2=
Y2,……,X8=Y8のとき、出力EC1out を“H
(HIGH)”として出力する。更に本回路は、Dダイプフ
リップフロップFF1,FF2と、アンド回路AD1,
バッファBF1を有し、それらを介して送信信号端子2
2aに送信信号を出力する。更にまた、スタート信号発
生用のアンド回路AD2,フリップフロップFF3,バ
ッファBF2を有し、それらを介してスタート信号をス
タート信号端子2cに出力する。また、バッテリBTと
パワースイッチ21とバッファBF3も有している。
【0012】前記受信器3に内蔵される受信機IF回路
34と第2タイマ33の回路は、図5に示される。第2
タイマ33としては該タイマの原振となる32.768
KHzの水晶発振器OSC2と、12ビットカウンタで
あってリセット端子RN に“L”信号が入るとリセット
されるカウンタCO2とで構成される。上記リセット端
子RN はタイマリセット端子に接続している。また、上
記CO2の出力の12ビット目は信号TM2out として
出力する。この信号TM2out が第2タイマ33の出力
となる。更に、本回路の受信機IF回路34は、フリッ
プフロップFF4,アンド回路AD3,バッファBF
4,更にトランジスタTR1で構成される。端子34a
よりCPU32からの発光イネーブル信号として示され
る発光命令信号をFF4に取り込み、上記信号TM2ou
t に同期してTR1をオンとする。そして、X端子3b
とGNDとショートさせる。
【0013】次に前記送信機2に内蔵される送信回路2
3の構成について、図6によって説明する。上記回路2
3は、送信機IF回路22の出力を端子23eを介して
取り込むデジタル信号用バッファ23aと、デジタル値
0または1に対応した周波数f0 又はf1 の出力発振・
変調回路からなるFSK(FREQUENCY SHIFT KEYING)発
振器23bと、不必要な信号をカットし、効率良い送信
を行うためのバンドパスフィルタである帯域フィルタ2
3cと、搬送波(高周波)を電力増幅する高周波増幅器
23dと電気信号を電磁波に変換するアンテナ6を有し
ている。一方、受信機3に内蔵される受信回路31の構
成について図7により説明する。上記受信回路31は、
電磁波−電気変換を行うアンテナ7を有し、このアンテ
ナ7はLC同調回路(図示せず)により搬送波付近の周
波数の信号を取り出す回路を内蔵している。また、アン
テナ7で得られた微弱な高周波信号を端子31iを介し
て取り込む高周波増幅器31aと、高周波数を中間周波
数に変換する局部発振器31hおよび周波数変換器31
bと、中間周波数の信号増幅するIF増幅器31cと、
周波数信号の振幅値を揃えるリミッタ31dと、周波数
変調されている信号を振幅に変換(復調)するFM復調
器31eと、高周波をカットし、低周波信号を取り出す
低域フィルタ31fと、低周波信号を波形整形し、元の
デジタル値に戻す波形整形器31gとを有している。そ
して、その波形整形器31gの出力は端子31jより出
力される。
【0014】次に、本カメラシステムの送受信機2,3
のデータ通信動作について、図8によって説明する。送
信機2が発する送信信号は0と1、即ち、LレベルとH
レベルからなるデジタル信号である。そして、FSK発
振器23bは送信信号が0か1かによってf0 又はf1
の周波数を発生する。なお、この図では解り易くするた
めにf1 =2f0 としてあるが、実際には、f0 ,f1
が数十〜数百MHz、その差の周波数Δf=f1 −f0
は数KHz〜数十KHzとなる。受信機3が受け取る信
号は“高周波増幅出力”に示すように雑音が入ったり歪
が入ったりするために振幅値は一定値にはならない。そ
こで、上記高周波信号は局部発振器31hおよび周波数
変換器31bにより中間周波数、例えば、10.7MH
zに変換され、IF増幅器31cにより図8のようなI
F増幅器出力信号に増幅される。そして、振幅が一定値
でないと、復調信号が歪むため、リミッタ31dにより
振幅値を一定に保つ。続いて、FM復調器31eにより
信号を復調して低域フィルタ31fを通すと図8のよう
な低域フィルタ出力の低周期信号が得られる。これを波
形整形器31gで整形し、元のデジタル信号となり、こ
れが受信信号になる。なお、ここでは、電波取締法上、
微弱電波での通信を想定している。
【0015】次に、送,受信機2,3に内蔵される第
1,2タイマ24,33の同期動作について図9のタイ
ムチャートによって説明する。本カメラにおいては、フ
ラッシュ撮影に先立って第1,2タイマ24,33を同
期させる必要がある。そのタイマの同期の取り方は次の
手順による。即ち、 (1)ケーブル4をコネクタ2a(送信機側)とコネク
タ3a(受信機側)に接続する。 (2)タイマリセットスイッチ25を押す。該スイッチ
25から手を離した後は、第1,2タイマ24,33は
同期した信号を出力する。 (3)ケーブル4をコネクタ2a、コネクタ3aから取
り外す。図9は、上記ケーブル4を繋ぎタイマリセット
スイッチ25をオンオフした時のタイムチャートを示し
たものである。該タイマリセットスイッチ25オフの状
態のままでは、コネクタ2a,3aのタイマリセット端
子は送・受信機2,3のいずれの側もプルアップされて
いて、Hレベルになっている。また、タイマリセットス
イッチ25を押す前は出力信号TM1out とTM2out
は全く無関係に出力している。そこで、タイマリセット
スイッチ25をオンすると、それぞれのカウンタCO
1,CO2は、リセット状態となり、すべての出力は
“L”レベルになる。該スイッチ25をオフ、即ち、ス
イッチ25から指を離したとき、カウンタCO1,CO
2は同時にカウントを始めるため、双方の出力のタイミ
ングは一致する。なお、上記出力信号TM1out とTM
2out の周期は、共に125msecとする。
【0016】次に、前記送信機2側の出力信号の流れを
図4,10によって説明する。OSC1とCO1で構成
される第1タイマ24の出力信号であるTM1out は8
Hz(周期は125msec)のクロックパルスを出力
しており、そこで、レリーズスイッチ8の信号の立下り
「1」(図10中は、丸付き数字で示す)が時刻t1 で
入るとすると、FF1,FF2,AD1,BF1によ
り、時刻t1 の後に現われる信号TM1out の立下りエ
ッジ「2」に同期して時刻t2で送信信号をHレベルに
する。この送信信号は、送信回路23,アンテナ6を介
して受信機3側に送られる。更に、そのあとに現われる
TM1out の立下りエッジ「4」に同期してLレベルに
戻す。一方、イコーリティコンパレータEC1は信号T
M1out の立下りエッジ「2」から時間T1 だけ遅れて
パルスを出力する。アンド回路AD2は上記パルス立下
りの「2」〜「4」の区間だけEC1のパルスを出力す
るので、図10のようなAD2の出力パルス(パルス
「3」)が得られる。いま、上記パルス立下り「4」の
あとににTM1out の立上りエッジ「5」が現われる時
間T5 までの立上りエッジ「3」〜「5」の時間をT2
とすると、 T1 +T2 =125×1.5=187.5(msec) ……(1) となる。ここで、ディップスイッチDS1の設定値をX
とすると、 T1 =(16/32.768)×X(msec) ……(2) となる。ただし、0≦X≦255、即ち、0≦T1 ≦1
24.5msecとする。アンド回路AD2からパルス
立上り「3」が出力される時刻t3 から、レリーズスイ
ッチ8がオフされる時刻t6 までの間、フリップフロッ
プ、FF3、バッファBF2により端子2cのスタート
信号がHレベルとなって出力される。上記時刻t3 はカ
メラが撮影シーケンスを始めるとき、また、時刻t5 が
フラッシュを発光させるときとすると、時刻t3 〜t5
の時間T2 は、カメラ自体が有するレリーズタイムラグ
となる。そこで、レリーズタイムラグの時間が予めわか
っていればディップスイッチDS1の設定値Xをいくつ
にすればよいかが計算できる。今、そのカメラ自体のレ
リーズタイムラグの時間を70msecとすると(1)
(2)式より、 16/32.768×X+70msec=187.5msec ∴ X=240 即ち、ディップスイッチDS1をX=240に設定すれ
ばよいことがわかる。
【0017】次に、前記受信機3側の出力信の流れにつ
いて図5,11で説明する。OSD2とCO2で構成さ
れる第2タイマ33の出力信号であるTM2out の出力
周波数は、前述したようにTM1out と同じである。ま
た、ここではタイマの同期は、前述の方法を用いてすで
に取られている。この状態では、受信機2は、受信回路
31により、送信機2からの送信信号を受取ることがで
きる。受信機2のCPU32は後述する図13のフロー
チャートの処理により、送信機2からの送信信号(Hレ
ベル)を受けた後、やや遅れて発光命令信号を出力す
る。これが、パルス立上り「11」〜パルス立下り「1
3」(図11中においても丸付き数字で示す)の部分で
ある。受信機IF回路34内のフリップフロップFF4
は、発光イネーブル信号がHレベルになっている時に、
TM2out の立下りエッジ「4」が入ってくる時点でパ
ルス立上り「12」が出力されHレベルとなる。次のT
M2out の立下りエッジ「7」が出力されるときは、発
光命令信号がLレベルであるので、Lレベル(立下り
「16」)となる。また、アンド回路AD3は、TM2
out とFF4の出力Qのアンドを取り、図11のように
立上り「14」から立下り「15」までHレベルの信号
を出力する。そして、トランジスタTR1はアンド回路
AD3〜バッファBF4がHレベルの時にオンとなるの
で、X信号は上記パルス立上り「14」から立下り「1
5」までの62.5msecの間、GNDとショート状
態になり、この期間だけフラッシュ装置5が発光する。
このようにしてフラッシュ装置5の発光タイミングをカ
メラ本体1側のシャッタ動作と同調する。
【0018】以上のように構成された本実施例のカメラ
システムの撮影動作について説明する。本カメラシステ
ムのカメラ本体1中のメインCPU10の撮影処理時の
処理動作を図12のフローチャートによって説明する
と、まず、レリーズ半押しスイッチ(図示せず)がオン
になると、メインCPU10は図12の処理を開始す
る。即ち、半押しスイッチがオンになっている間は、レ
リーズスイッチ8がオンになっているかどうかをたえず
チェックする。途中で半押しスイッチがオフした時は、
本ルーチンの処理は直ちに終了する(ステップS1)。
ステップS2において、レリーズスイッチ8がオンにな
ると、メインCPU10は、送信機2のパワースイッチ
信号をチェックし(ステップS3)、オフであれば直ち
に「データ通信」処理(ステップS5)に入り、撮影の
操作を行うが、オンの場合には、送信機2からのスター
ト信号がHレベルになるのを待つ(ステップS4)。そ
こで、送信機2のスタート信号がHレベルになるとメイ
ンCPU10は、シャッタースピード、絞り等を決める
ために測光値のデータを取り入れたり、モード設定など
を調べてそれぞれの設定を決めるためにデータ通信を行
う(ステップS5)。また、図示しないミラー駆動モー
タおよびそのドライバに信号を送って、ミラーをアップ
させ(ステップS6)、図示しない絞り駆動モータおよ
びそのドライバに信号を送って絞り込みを行う(ステッ
プS7)。更に、図示しない先幕マグネットをオフして
先幕を走らせる(ステップS8)。そして、図示しない
先幕スイッチがオンとなるのを待つ(ステップS9)。
なお、スタート信号がオンしてから先幕スイッチがオン
するまでの時間は前記レリーズタイムラグT2 にあた
る。そして、先幕スイッチのオン信号は、通常、発光信
号となる。そこで、設定されたシャッタースピードの時
間だけ待つ、正確には先幕には先幕スタート時からタイ
マをスタートさせる(ステップS10)。その後、図示
しない後幕マグネットをオフして後幕を走らせる(ステ
ップS11)。後幕走行が終わるまで待つ時間調節を行
う(ステップS12)。前述の絞りモータおよびドライ
バに信号を送って絞りを開放にする(ステップS1
4)。図示しないシャッターチャージモータおよびドラ
イバに信号を送ってシャッターチャージする(ステップ
S15)。その後、図示しない巻上げモータおよびドラ
イバに信号を送って1コマ巻上げを行い、一連の撮影処
理を終了する。
【0019】次に前記受信機3に内蔵するCPU32の
処理動作を図13のフローチャートにより説明する。上
記CPU32は電源スイッチ(図示せず)をオンする
と、図13に示したルーチンに入る。そして、まずイニ
シャライズを行なう(ステップS21)。まず、電源が
安定するまでの時間、操作を禁止し、その後、発光命令
信号をオフ、即ち、Lレベルにセットする。次に、受信
信号がHレベルかどうかを見に行き、Lレベルのままで
あったらそのままHレベルが入るまで待機する(ステッ
プS22)。送信機2側からの送信信号を受信して、H
レベルの受信信号を検出すると、10msec待機後、
再び受信信号がHレベルであることを確認する(ステッ
プS24)。この再チェック処理はノイズ除去のためで
ある。2回ともHレベルであった時には発光命令信号を
Hレベルにする(ステップS25)。なお、この発光命
令信号に基づいて、図11にて説明したようにフラッシ
ュ装置5を発光せしめるX信号を出力することになる。
次に、受信信号がLレベルかどうかをチェックし、Hレ
ベルのままであったら、そのままLの信号が入るまで待
機する(ステップS26)。Lの信号が入ると、10m
secの待機(ステップS27)の後、再び、受信信号
がLレベルであることを確認する(ステップS28)。
2回ともLレベルであった時には、発光命令信号をLレ
ベルにする。以上の動作を受信信号がH,Lレベルに変
化する度に行なう。
【0020】本実施例の装置によるフラッシュ撮影時の
手順および撮影動作について説明すると、まず、カメラ
本体1、送信機2、受信機3、フラッシュ装置5の順に
電源スイッチを入れる。そして、ケーブル4をコネクタ
2a,コネクタ2bに接続し、タイマリセットスイッチ
25を押す。この時の送・受信機の動作は前述の図9で
説明した通りである。続いて、フラッシュ装置5、カメ
ラ本体1を任意の撮影の位置に配設し、レリーズスイッ
チ8をオンする。この時の一連の処理動作について説明
すると、まず、レリーズスイッチ8のオンにより、送信
機2がその内部に有している第1タイマ24の信号に同
期して、受信機側へ送信信号をのせた電磁波をアンテナ
6から出力する。また、カメラ本体1へは、スタート信
号を出力する。カメラ本体1内のメインCPU10は、
スタート信号を受けて撮影シーケンスに入るが、この時
のレリーズタイムラグT2 は一定である。一方、受信機
2は送信信号Hの状態を受けると受信機2内の第2タイ
マ33に同期してX端子をオン(ショート)にする。こ
こで、スタート信号を出力する時刻と、フラッシュを発
光させる時刻、即ち、X端子オンの時刻との時間差をレ
リーズタイムラグとすると、カメラの先幕が開ききった
時刻にフラッシュ装置が発光するため、幕切れが発生し
ないでフラッシュ撮影が実行されることになる。
【0021】次に、本発明の第2実施例を示すカメラの
発光制御装置について説明する。前記第1実施例のもの
では微弱無線局による通信を想定しているが、より遠距
離の通信を行なう場合には電波取締法上の小電力無線局
等によるデジタルデータ通信を行なう必要がある。本実
施例のものはその小電力無線局によるデジタルデータ通
信を行うカメラの発光制御装置に関する。ただし、通信
に先だっての同期信号、呼出信号の送信およびキャリア
センスは前述の第1実施例のものと同様であるのでここ
では説明を省略し、以下、デジタルデータ通信に絞って
説明する。なお、全体のシステム構成は、第1実施例の
ものである図1と同一であって、送信機とその接続端子
および受信機の一部の構成が異なるのみである。即ち、
本実施例のものの送信機41は、図14のブロック構成
図に示すように、送信機IF回路が不要となる。そし
て、カメラ本体40内のメインCPU39との接続端子
としては、デジタル送信信号用の送信信号端子41c
と、第1の信号出力手段である第1タイマ42の信号T
M1out を出力するためのタイマ信号端子41bと送信
機パワースイッチ21の信号出力端子41dおよびGN
D端子を有している。他の構成は、第1実施例の送信機
2のものと同一である。本実施例の受信機51の構成
は、図15に示すように、LEDドライバ52とLED
インジケータ53が配設された以外は、第一実施例の受
信機3と同一である。また、送,受信機間のタイマの同
期化手段である接続用ケーブル4についても第1実施例
のものと同様なケーブルを使用する。
【0022】図16は、前記送信機41に内蔵される第
1タイマ42の構成を示したもので、該タイマ42は水
晶発振回路OSC1とカウンタCO1とで構成され、C
O1のリセット用端子RN とタイマ出力信号TM1out
用端子を有している。なお、上記受信機51に内蔵され
る受信機IF回路34および第2タイマの回路33の構
成は、第1実施例のものと同一とする。更に、送信機4
1,受信機51に内蔵される送信回路23、受信回路3
1の構成も第1実施例のものと同一である。更に、送信
機41と受信機51間のデータ通信信号は、図17に示
すように、本実施例のものにおいては、送信信号がコー
ド化されている点以外は実施例のものと同一である。な
お、このコード化送信信号については後述する。更に、
送,受信機41,51のタイマの同期を取る方法や出力
信号の流れ等は第1実施例のものと同様である。
【0023】次に、上記送・受信機41,51間の無線
通信に用いられるデータ通信フォーマットについて、図
18によって説明する。このデータ通信のフォーマット
は、非同期通信で一般に使用されているフォーマットを
使用する。即ち、データの形式は、NRZ(NON RETURN
TO ZERO)方式とし、1キャラクタはスタートビット
(値0)およびストップビット(値1)と、データ用の
8ビットの計10ビットからなる。そして、アイドル値
は「1」であって、スタートビット(値0)が入ってき
たときに受信側はデータ受取りのための同期および準備
を行う。また、データ転送速度は1200bpsで1ビ
ットあたりの時間は0.83msecとなり、1キャラ
クタ(=10ビット)当りの転送時間は8.3msec
となる。なお、データの内容はデータの値Dに対して次
に示すような命令を割り当てる。即ち、 D=1(ビットデータ00000001) : 発光命
令 D=2(ビットデータ00000010) : 発光準
備命令 D=3(ビットデータ00000011) : 発光準
備解除命令 となる。
【0024】次に、本実施例のカメラシステムのカメラ
本体40のメインCPU39の無線通信によるフラッシ
ュ撮影時の処理動作を図19のフローチャートによって
説明する。送信機41のパワースイッチ21がオンのと
き、即ち、送信機41のパワースイッチ信号がHレベル
のとき、図示しない半押しスイッチがオンになると、図
19のルーチンの処理が開始される。まず、ステップS
31において、半押しスイッチがオンになっている場合
は、前記通信データD=2の発光準備命令信号を送信信
号として出力する(ステップS32)。なお、半押しス
イッチがオフの場合には、通信データD=3の発光準備
解除命令信号を送信信号として出力し(ステップS3
3)、本ルーチンを終了する。上記ステップS32に続
いて、レリーズスイッチ8がオフである場合は、オンに
なるまで上記の処理を繰り返す(ステップS34)。そ
して、レリーズスイッチ8がオンになると、タイマ信号
TM1out をチェックし、その信号の立下りエッジを検
出するまで待機する(ステップS35)。TM1out の
立下りエッジを検出すると、メインCPU39内部のタ
イマカウンタをスタートさせる(ステップS36)。続
いて、前記通信データD=1の発光命令信号を送信信号
として出力する(ステップS37)。その後、上記タイ
マのカウント値が設定値に達したかどうかを調べ、その
値に達するまで待つ(ステップS38)。なお、このタ
イマカウント値の設定値は前記第1実施例のもので述べ
た時間T1 と同一のものである。なお、その後のステッ
プS39〜S42のシーケンスは、前記第1実施例のも
のと同様とする。そして、ステップS39からステップ
と41間の処理時間は、第1実施例のものの時間T2 と
同一である。
【0025】次に、本実施例の受信機51に内蔵するC
PU32の処理動作について、図20のフローチャート
および図15のブロック図によって説明する。受信機5
1側のCPU32は電源スイッチ(図示せず)をオンし
たとき図20のルーチンの処理が開始される。即ち、受
信機51の電源スイッチをオンにすると、まずイニシャ
ライズを行なう(ステップS51)。そして、電源電圧
が安定するまでの時間、操作を禁止し、その後、発光命
令信号をオフ(Lレベル)にセットする。また、CPU
32のメモリの1つのビットである発光準備ビットをリ
セットする(値を0にする)。また、LEDインジケー
タ53をオフとする。次に、受信信号がLレベルになる
まで、即ち、送信機41から送信される通信信号の前記
スタートビット信号が入力されるまで待機する(ステッ
プS52)。
【0026】受信信号がLレベルになると、データ読込
を開始し(ステップS53)、そのデータが正常かどう
かを調べる(ステップS54)。即ち、ストップビット
の値が1であるかどうかをチェックする。異常と判断し
た場合、ステップS52に戻る。正常の場合は、ステッ
プS55に進む。そして、受信データを調べ、データ値
D=1ならば、発光準備ビットが既に値1にセットされ
ている場合にのみ発光命令信号“H”を時間を100m
secの間出力する(ステップS60〜S63)。
【0027】また、ステップS56のチェックで、デー
タ値D=2ならば、発光準備ビットをセット、即ち、値
を1とする。そして、LEDドライバ52に信号を送っ
て、LEDインジケータ53をオンとする(ステップS
64,S65)。ステップS57のチェックで、データ
値D=3ならば、発光準備ビットをリセットし、LED
インジケータ53をオフにする(ステップS57,S5
8,S59)。そして、データ値Dが1〜3以外の場合
はそのまま、ステップS52に戻る。データ値Dが1〜
3であった場合、それぞれの処理が終了した後、ステッ
プS52に戻り、受信信号がLレベルに変化するのを待
機する状態となる。
【0028】以上のように構成された本実施例のカメラ
システムの無線通信によるフラッシュ撮影動作について
説明する。撮影者の最初の操作手順は前記第1実施例と
全く同様である。その後、りスイッチ8をオンした時の
一連の動作について説明すると、まず、半押しスイッチ
(図示せず)がオンになると、メインCPU39は、送
信機41に発光準備命令信号のデジタルデータ値D=2
を出力する。これはシリアルデータであって、これを送
信機41は電磁波信号に変換する。受信機51はこれを
キャッチし、元のシリアルデータに戻して、データ値D
=2を読み出す。そして、発光準備ビットをセットす
る。続いて、カメラ本体40では、レリーズスイッチが
オンすると、送信機41側の第1タイマ42からの出力
TM1out の立ち下りエッジを受けた後、発光命令信号
のデジタルデータ値D=1の信号を出力する。このシリ
アル信号を電磁波を介して受信機51がキャッチする
と、受信機51はタイマ出力に同期してX端子をオン
(ショート)するが、その動作に先立って、カメラ本体
40のメインCPU39はTM1out の立下りエッジ検
出直後にタイマカウンタをスタートさせ、時間T1 後
に、撮影シーケンスを開始する。この先幕が走行し終わ
る点で、丁度、タイマ出力の立上りとなるため、フラッ
シュはその時点で発光する。なお、この先幕が走行し終
るまでの時間はレリーズタイムラグであって時間T2 と
なる。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように本発明のカメラの発光
制御装置は、カメラ本体側の第1の信号出力手段とフラ
ッシュ装置側の第2の信号出力手段の動作のタイミング
を同期化手段を用いて同期化させることによって、フラ
ッシュの発光のタイミングをカメラの露光タイミングに
同期させるので、本発明のものによると、例えば、無線
通信によるフラッシュ撮影の遠隔操作を行った場合、発
光の遅れによる幕切れの写真が撮れるようなことがな
く、常に良好な写真が得られるなど顕著な数多くの効果
を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すカメラの発光制御装
置を有する撮影装置の構成図。
【図2】上記図1の撮影装置のカメラ本体と送信機の制
御部のブロック構成図。
【図3】上記図1の撮影装置の受信機の制御部のブロッ
ク構成図。
【図4】上記図2の送信機に内蔵される送信機IF回路
と第1タイマの回路図。
【図5】上記図3の受信機に内蔵される受信機IF回路
と第2タイマの回路図。
【図6】上記図2の送信機に内蔵される送信回路の回路
図。
【図7】上記図3の受信機に内蔵される受信回路の回路
図。
【図8】上記図1の撮影装置の送,受信機のデータ通信
信号のタイムチャ−ト。
【図9】上記図1の撮影装置の送,受信機に内蔵される
第1,2タイマのタイムチャ−ト。
【図10】上記図2の送信機の処理信号のタイムチャ−
ト。
【図11】上記図3の受信機の処理信号のタイムチャ−
ト。
【図12】上記図1の撮影装置の撮影処理のフローチャ
ート。
【図13】上記図3の受信機の受信処理のフローチャー
ト。
【図14】本発明の第2実施例を示すカメラの発光制御
装置のカメラ本体と送信機の制御部のブロック構成図。
【図15】上記図14のカメラの発光制御装置の受信器
の制御部のブロック構成図。
【図16】上記図14の送信機の第1タイマの回路図。
【図17】上記図14の撮影装置の送,受信機のデータ
通信信号のタイムチャ−ト。
【図18】上記図14の撮影装置の送,受信機のデータ
通信に用いられるデータフォーマット。
【図19】上記図14のカメラの発光制御装置を有する
撮影装置の撮影処理のフローチャート。
【図20】上記図15の受信機の受信処理のフローチャ
ート。
【符号の説明】
1,40…………………カメラ本体 2,41…………………送信機(アクセサリ) 2a …………………コネクタ(同期化手段) 3,51…………………受信機(アクセサリ) 3a …………………コネクタ(同期化手段) 4 …………………ケーブル(同期化手段) 6 …………………アンテナ(信号送信手段) 7 …………………アンテナ(信号受信手段) 23 …………………送信回路(信号送信手段) 24,42………………第1タイマ(第1の信号出力手
段) 31 …………………受信回路(信号受信手段) 33 …………………第2タイマ(第2の信号出力手
段)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】従来、カメラのフラッシュ装置の遠隔操
作は、一般的に赤外光通信、もしくは、カメラにグリッ
プオンしたフラッシュの発光信号によって行われてい
た。しかしながら、この赤外光による通信信号の伝達
は、遠隔操作者にカメラが見える範囲の場所からの通信
に限られていた。従って、遠隔操作者にカメラが見えな
い状況にある場合の遠隔操作は、有線により遠隔操作信
号をカメラに伝達する方法しかなかった。有線通信の場
合、当然、コードの処理が邪魔であり、場所の選択や変
更も困難であるそこで、電波による無線通信による遠
隔操作が考えられる。電波通信によれば、上述のように
通信用のコードが邪魔になることもなく、撮影者が物陰
に隠れたとしても特に問題にならなず、遠隔操作を実行
できることになる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電波
よる通信は無制限に行えるものではなく、所謂、電波法
に則って通信を行う必要がある。たとえば、こうした遠
隔操作を行う通信において、電波法上、免許を必要とし
ない無線局としては、微弱無線局小電力無線局など
ある。しかしながら、上記微弱無線局は、出力電力が小
さいため、送信速度を遅くしないと確実な送信ができな
い。また、小電力無線局は、デジタルデータ通信を行う
ため、そのデータを受け取ってから実際に操作するまで
に時間がかかる。このためリアルタイムでのフラッシュ
装置制御は難しかった。即ち、上述のような遅れが存在
した状態では、X信号(フラッシュ用シンクロ信号)が
出力されてもすぐに発光せず、幕切れが発生してしま
う。このような理由により無線によるフラッシュ発光装
置は従来実現されていなかった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】上記送信機2は、カメラ本体1に取付けた
場合には接続端子の接続により信号のやりとりが可能と
なる。また、ケーブル4を接続するためのコネクタ2a
を有し、更に、受信機3に対して無線通信信号を発する
アンテナ6が装着されている。上記受信機3は、フラッ
シュ装置5を取付けるためのホットシューを有してお
り、X端子3b(図3参照)を介してフラッシュ装置5
を発光させることができる。また、ケーブル4を接続す
るためのコネクタ3aを有する。更に、送信機2からの
無線通信信号を受けるアンテナ7が装備される。上記フ
ラッシュ装置5は、X端子を有し、X端子とGND(GR
OUND)をショートすることにより、キセノン管が発光す
る。上記ケーブル4は、コネクタ2a、および3aに接
続することにより送受信機2,3のタイマ同期化が行わ
れる。なお、本送受信機2,3は前記電波法上の微弱無
線局に対応する通信を行うものとする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】前記送信機2に内蔵される上記送信機IF
回路22および第1タイマ24の回路は、図4に示され
る。上記第1タイマ24としては、第1タイマ24の原
振となる32.768KHzの水晶発振器である発振器
OSC1と、12ビットのカウンタであって、リセット
端子RN に“L(LOW )”信号が入るとリセットされる
カウンタCO1とで構成される。上記端子RN は端子2
4aを介して前記タイマリセットスイッチ25(図2参
照)に接続している。そして、上記カウンタCO1はO
SC1のクロックを分周し、その5〜12bit の出力は
後述するイコーリティコンパレータEC1の入力端子X
1〜X28に接続される。また、12bit 目は信号TM
1out として出力する。この信号TM1out は第1タイ
マ24の出力となる。また、本回路は8bit のディップ
スイッチDS1を有し、このスイッチの設定値は上記イ
コーリティコンパレータEC1の入力端子Y1〜Y8に
入力される。また、上記イコーリティコンパレータEC
1は、XとYが等しいとき、即ち、X1=Y1,X2=
Y2,……,X8=Y8のとき、出力EC1out を“H
(HIGH)”として出力する。更に本回路は、Dイプフ
リップフロップFF1,FF2と、アンド回路AD1,
バッファBF1を有し、それらを介して送信信号端子2
2aに送信信号を出力する。更にまた、スタート信号発
生用のアンド回路AD2,フリップフロップFF3,バ
ッファBF2を有し、それらを介してスタート信号をス
タート信号端子2cに出力する。また、バッテリBTと
パワースイッチ21とバッファBF3も有している。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】次に、本カメラシステムの送受信機2,3
のデータ通信動作について、図8によって説明する。送
信機2が発する送信信号は0と1、即ち、LレベルとH
レベルからなるデジタル信号である。そして、FSK発
振器23bは送信信号が0か1かによってf0 又はf1
の周波数を発生する。なお、この図では解り易くするた
めにf1 =2f0 としてあるが、実際には、f0 ,f1
が数十〜数百MHz、その差の周波数Δf=f1 −f0
は数KHz〜数十KHzとなる。受信機3が受け取る信
号は“高周波増幅出力”に示すように雑音が入ったり歪
が入ったりするために振幅値は一定値にはならない。そ
こで、上記高周波信号は局部発振器31hおよび周波数
変換器31bにより中間周波数、例えば、10.7MH
zに変換され、IF増幅器31cにより図8のようなI
F増幅器出力信号に増幅される。そして、振幅が一定値
でないと、復調信号が歪むため、リミッタ31dにより
振幅値を一定に保つ。続いて、FM復調器31eにより
信号を復調して低域フィルタ31fを通すと図8のよう
な低域フィルタ出力の低周期信号が得られる。これを波
形整形器31gで整形し、元のデジタル信号となり、こ
れが受信信号になる。なお、ここでは、微弱電波での通
信を想定している。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】次に、前記送信機2側の出力信号の流れを
図4,10によって説明する。OSC1とCO1で構成
される第1タイマ24の出力信号であるTM1out は8
Hz(周期は125msec)のクロックパルスを出力
しており、そこで、レリーズスイッチ8の信号の立下り
「1」(図10中は、丸付き数字で示す)が時刻t1 で
入るとすると、FF1,FF2,AD1,BF1によ
り、時刻t1 の後に現われる信号TM1out の立下りエ
ッジ「2」に同期して時刻t2で送信信号をHレベルに
する。この送信信号は、送信回路23,アンテナ6を介
して受信機3側に送られる。更に、そのあとに現われる
TM1out の立下りエッジ「4」に同期してLレベルに
戻す。一方、イコーリティコンパレータEC1は信号T
M1out の立下りエッジ「2」から時間T1 だけ遅れて
パルスを出力する。アンド回路AD2は上記パルス立下
りの「2」〜「4」の区間だけEC1のパルスを出力す
るので、図10のようなAD2の出力パルス(パルス
「3」)が得られる。いま、上記パルス立下り「4」の
あとににTM1out の立上りエッジ「5」が現われる時
間T5 までの立上りエッジ「3」〜「5」の時間をT2
とすると、 T1 +T2 =125×1.5=187.5(msec) ……(1) となる。ここで、ディップスイッチDS1の設定値をX
とすると、 T1 =(16/32.768)×X(msec) ……(2) となる。ただし、0≦X≦255、即ち、0≦T1 ≦1
24.5msecとする。アンド回路AD2からパルス
立上り「3」が出力される時刻t3 から、レリーズスイ
ッチ8がオフされる時刻t6 までの間、フリップフロッ
プFF3、バッファBF2により端子2cのスタート信
号がHレベルとなって出力される。上記時刻t3 はカメ
ラが撮影シーケンスを始めるとき、また、時刻t5 がフ
ラッシュを発光させるときとすると、時刻t3 〜t5 の
時間T2 は、カメラ自体が有するレリーズタイムラグと
なる。そこで、レリーズタイムラグの時間が予めわかっ
ていればディップスイッチDS1の設定値Xをいくつに
すればよいかが計算できる。今、そのカメラ自体のレリ
ーズタイムラグの時間を70msecとすると(1)
(2)式より、 16/32.768×X+70msec=187.5msec ∴ X=240 即ち、ディップスイッチDS1をX=240に設定すれ
ばよいことがわかる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】次に、前記受信機3側の出力信の流れに
ついて図5,11で説明する。OS2とCO2で構成
される第2タイマ33の出力信号であるTM2out の出
力周波数は、前述したようにTM1out と同じである。
また、ここではタイマの同期は、前述の方法を用いてす
でに取られている。この状態では、受信機2は、受信回
路31により、送信機2からの送信信号を受取ることが
できる。受信機2のCPU32は後述する図13のフロ
ーチャートの処理により、送信機2からの送信信号(H
レベル)を受けた後、やや遅れて発光命令信号を出力す
る。これが、パルス立上り「11」〜パルス立下り「1
3」(図11中においても丸付き数字で示す)の部分で
ある。受信機IF回路34内のフリップフロップFF4
は、発光イネーブル信号がHレベルになっている時に、
TM2out の立下りエッジ「4」が入ってくる時点でパ
ルス立上り「12」が出力されHレベルとなる。次のT
M2out の立下りエッジ「7」が出力されるときは、発
光命令信号がLレベルであるので、Lレベル(立下り
「16」)となる。また、アンド回路AD3は、TM2
out とFF4の出力Qのアンドを取り、図11のように
立上り「14」から立下り「15」までHレベルの信号
を出力する。そして、トランジスタTR1はアンド回路
AD3〜バッファBF4がHレベルの時にオンとなるの
で、X信号は上記パルス立上り「14」から立下り「1
5」までの62.5msecの間、GNDとショート状
態になり、この期間だけフラッシュ装置5が発光する。
このようにしてフラッシュ装置5の発光タイミングをカ
メラ本体1側のシャッタ動作と同調する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】次に、本発明の第2実施例を示すカメラの
発光制御装置について説明する。前記第1実施例のもの
では微弱無線局による通信を想定しているが、より遠距
離の通信を行なう場合には電波法上の小電力無線局等に
よるデジタルデータ通信を行なう必要がある。本実施例
のものはその小電力無線局によるデジタルデータ通信を
行うカメラの発光制御装置に関する。ただし、通信に先
だっての同期信号、呼出信号の送信およびキャリアセン
スは、この実施例では省略している。以下、デジタルデ
ータ通信に絞って説明する。なお、全体のシステム構成
は、第1実施例のものである図1と同一であって、送信
機とその接続端子および受信機の一部の構成が異なるの
みである。即ち、本実施例のものの送信機41は、図1
4のブロック構成図に示すように、送信機IF回路が不
要となる。そして、カメラ本体40内のメインCPU3
9との接続端子としては、デジタル送信信号用の送信信
号端子41cと、第1の信号出力手段である第1タイマ
42の信号TM1outを出力するためのタイマ信号端子
41bと送信機パワースイッチ21の信号出力端子41
dおよびGND端子を有している。他の構成は、第1実
施例の送信機2のものと同一である。本実施例の受信機
51の構成は、図15に示すように、LEDドライバ5
2とLEDインジケータ53が配設された以外は、第一
実施例の受信機3と同一である。また、送,受信機間の
タイマの同期化手段である接続用ケーブル4についても
第1実施例のものと同様なケーブルを使用する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】以上のように構成された本実施例のカメラ
システムの無線通信によるフラッシュ撮影動作について
説明する。撮影者の最初の操作手順は前記第1実施例と
全く同様である。その後、レリーズスイッチ8をオンし
た時の一連の動作について説明すると、まず、半押しス
イッチ(図示せず)がオンになると、メインCPU39
は、送信機41に発光準備命令信号のデジタルデータ値
D=2を出力する。これはシリアルデータであって、こ
れを送信機41は電磁波信号に変換する。受信機51は
これをキャッチし、元のシリアルデータに戻して、デー
タ値D=2を読み出す。そして、発光準備ビットをセッ
トする。続いて、カメラ本体40では、レリーズスイッ
チがオンすると、送信機41側の第1タイマ42からの
出力TM1out の立ち下りエッジを受けた後、発光命令
信号のデジタルデータ値D=1の信号を出力する。この
シリアル信号を電磁波を介して受信機51がキャッチす
ると、受信機51はタイマ出力に同期してX端子をオン
(ショート)するが、その動作に先立って、カメラ本体
40のメインCPU39はTM1out の立下りエッジ検
出直後にタイマカウンタをスタートさせ、時間T1 後
に、撮影シーケンスを開始する。この先幕が走行し終わ
る点で、丁度、タイマ出力の立上りとなるため、フラッ
シュはその時点で発光する。なお、この先幕が走行し終
るまでの時間はレリーズタイムラグであって時間T2 と
なる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定周期のパルス信号を出力する第1の信
    号出力手段と、この信号出力手段に応じた信号を送信す
    る信号送信手段とを内蔵したカメラ本体もしくはこれに
    付設されるアクセサリと、 上記所定周期と同一の周期のパルス信号を出力する第2
    の信号出力手段と、上記信号送信手段の出力を受信する
    信号受信手段とを内蔵したフラッシュ装置もしくはこれ
    に付設されるアクセサリと、 上記第1の信号出力手段と第2の信号出力手段との出力
    タイミングを一致させる同期化手段と、 を具備し、カメラ本体は上記送信手段の作動後の所定の
    タイミングで露出動作を開始し、上記フラッシュ装置は
    上記送信信号の受信後の所定のタイミングで発光動作を
    開始することを特徴とするカメラの発光制御装置。
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Cited By (4)

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