JPH05232327A - 融着機の光ファイバ切断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 切断刃と切断枕とを連動して駆動し、光ファ
イバを確実に切断する融着機の光ファイバ切断装置を提
供する。 【構成】 裸ファイバ３６をクランプ部材１５、１６に
固定し、切断ホルダ３０に固定した切断刃２９で裸ファ
イバ３６に傷を付け、裸ファイバ方向に設けた回動手段
で切断枕１９を回動し、切断枕１９によって裸ファイバ
３６を曲げて裸ファイバ３６を切断するようにした。ま
た、切断ホルダ３０に固定する切断刃２９にクリッププ
レート４２を固着し、切断ホルダ３０にクリップスプリ
ング４３の一端を固着し、クリップスプリング４３の他
端をクリッププレート４２の複数の突起の１つに係合さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は切断刃と切断枕を連動し
て駆動する融着機の光ファイバ切断装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】この種の光ファイバ切断装置として従来
は図４、図５に示したものが提案されている。

【０００３】図４及び図５において、コ字状のクランプ
フレ−ム１にガイド軸２がほぼ垂直に装着され、このガ
イド軸２に支持部材３、４が上下に摺動可能に装着され
ている。

【０００４】これらの支持部材３、４に回動可能に回動
輪５、６が装着され、これらの回動輪５、６には、それ
ぞれほぼ同形状のカム７、８がそれぞれ接触されてい
る。

【０００５】又、これらのカム７、８はクランプフレ−
ム１に回転可能に装着された回転軸９、１０の一端にそ
れぞれ固着されている。

【０００６】又、これらの回転軸９、１０の他端に同数
の歯数を有する歯車１１、１２がそれぞれ固着されてい
る。

【０００７】そして、これらの歯車１１、１２はクラン
プモ−タ１３の回転軸に固着された歯車１４にそれぞれ
係合されている。

【０００８】一方、支持部材３、４にそれぞれクランプ
１５、１６のクランプ腕１５ａ、１６ａがそれぞれ固着
され、又、支持部材３、４はそれぞれ圧縮ばね１７、１
８でクランプ部材１５、１６を対向方向に付勢する。

【０００９】クランプ部材１５のコ字型の内部に設けら
れる切断枕１９ａの支持腕１９は、図６に示すようにＥ
字状のフレ−ム２０に支持されたガイド軸２１に上下に
摺動可能に支持された支持部材２２で支持されている。

【００１０】そして、支持部材２２に回転可能に装着さ
れた回動軸２３はカム２４に接触され、このカム２４は
フレ−ム２０に支持された回転軸２５の一端に固着され
ている。

【００１１】又、回転軸２５の他端に固着された歯車２
６は切断モ−タ２８の回転軸に支持された歯車２７に噛
み合わされている。

【００１２】又、クランプ部材１６の近傍に装着された
切断刃２９のホルダ３０はフレ−ム２０に装着されたス
ライドガイド３１で摺動可能に支持されている。

【００１３】さらに、ホルダ３０に固着されたラック３
２にピニオン３３が噛み合わされ、ピニオン３３はフレ
−ム２０に回転可能に支持された回転軸３４の一端に固
着され、回転軸３４の他端に固着された歯車３５は切断
モ−タ２８の歯車２７と噛み合わされている。

【００１４】この従来の光ファイバ切断装置では、クラ
ンプモ−タ１３を回転すると、歯車１４に噛み合わされ
た歯車１２、１３が回転し、カム７、８を回動して支持
部材３、４を下降させ、それによってクランプ部材１
５、１６で裸ファイバ３６をクランプする。

【００１５】そして、切断モ−タ２８を回転して歯車２
７を回転し、この歯車２７に噛み合わされている歯車を
回転してピニオン３３を回転することにより、ピニオン
３３に係合したラック３２によって切断ホルダ３０をク
ランプ部材１６の方向に直線移動させてファイバ３６の
下面を傷つける。

【００１６】その時、切断モ−タ２８の歯車２７の歯数
より大きい歯数を持つ歯車２６によってカム２４がゆっ
くり回動し、支持部材２２を下降させることにより支持
腕１９が下降し、切断枕１９によって裸ファイバ３６を
曲げることにより裸ファイバを切断する。

【００１７】この切断刃２９は、図７に示すように切断
ホルダ３０に固着されたスタッド４０が切断刃２９の中
心孔に挿入され、このスタッド４０のねじ穴に取り付け
ねじ４１が嵌め込まれて切断刃２９が切断ホルダ３０に
固定される。

【００１８】

【発明が解決しようとする課題】しかしならが、この従
来装置では、切断刃２９を駆動するモ−タ２８と切断枕
１９ａを駆動するモ−タが同じであり、切断刃２９によ
る裸ファイバ３６の傷付けと切断枕１９ａの曲げとのタ
イミングを歯車２５、３５と歯車２７との関係によって
構成しているので、構造が複雑であり、コストが高く、
装置の小型軽量化のネックなるという問題があった。

【００１９】又、裸ファイバ３６のクランプの高さと切
断刃２９の高さとの関係は裸ファイバ３６の切断の上で
非常に重要であるが、前述の従来例の装置では、クラン
プフレ−ム１で支持された裸ファイバをクランプするた
めのクランプユニットと、フレ−ム２０で支持された切
断刃のユニットが別に構成されているため、両ユニット
を本体に組み込んでからでなければ、切断刃２９の高さ
調整ができず、調整が非常に困難であるという問題があ
った。

【００２０】又、切断刃２９は切断を繰り返していると
切れなくなるが、その時、取り付けねじ４１を少し緩め
て切断刃２９を僅かに回転させ、その後で取り付けねじ
４１を締めて固定する。

【００２１】そして、切れなくなる度に切断刃２９を僅
かずつ回転して、切断刃２９の全周を使用すると、切断
刃２９を交換するようにしている。

【００２２】しかしながら、切断刃２９の円周上の使用
点が明らかに記録できないため、マジックインク等で印
を付けていたが、不正確であり、ハンドリングが悪いと
いう問題があった。

【００２３】

【課題を解決するための手段】本発明は、裸ファイバを
クランプ部材で固定し、切断ホルダに固定した切断刃で
裸ファイバに傷を付け、切断枕によって曲げて切断する
ようにした光ファイバ切断装置において、前記ファイバ
を固定した後、前記切断ホルダ及び前記切断枕に設けた
回動手段により切断枕を回動するものである。

【００２４】

【作用】本発明の光ファイバ融着機の切断装置では、ク
ランプモ−タを駆動してクランプ部材で裸ファイバをク
ランプした後、切断モ−タを駆動して切断刃のホルダを
移動し、切断刃で裸ファイバに傷をつけながらホルダが
移動し、その途中でホルダに装着されたカムホロアによ
って切断枕の支持腕を回動し、切断枕で裸ファイバを曲
げて裸ファイバを切断する。

【００２５】又、切断刃にクリッププレ−トを固着し、
さらに、このクリッププレ−トの突起に他端が係合する
ように、クリップスプリングの一端が切断ホルダに固定
される。

【００２６】そして、切断刃が切れなくなっとき、取り
付けねじをゆるめて切断刃を回転すると、切断刃は一方
向に一定角度だけ回転し、次の切断位置がクリップスプ
リングとクリッププレ−トで位置きめされるので、取り
付けねじを締めて切断刃を固定する。

【００２７】それによって、切断刃は常に切断できる部
分に回転されるので、ハンドリングが向上する。

【００２８】又、クリッププレ−トの突起の部分に数字
又は記号を付けておくと、切断刃の使用した部分を簡単
に知ることができる。

【００２９】

【実施例】図１及び図２は、本発明の１実施例の融着機
の光ファイバ切断装置の正面図及び側面図であって、１
はクランプフレ−ム、２はガイド軸、３、４は支持部
材、５、６は回動輪、７、８はカム、９、１０は回転
軸、１１、１２は歯車、１３はクランプモ−タ、１４は
歯車、１５、１６はクランプ部材、１５ａ、１６ａはク
ランプ腕、１７、１８は圧縮ばね、２９は切断刃、３０
はホルダ、３２はラック、３３はピニオン、３６は裸フ
ァイバである。

【００３０】これらの構成は上記従来例とほぼ同じであ
るので説明は省略するが、本実施例では、切断刃２９の
ホルダ３０の中央部分に、上方に突出する支持部３０ａ
を設ける。

【００３１】又、この支持部３０ａにカムホロア３７が
装着され、さらに、クランプ部材１５に固着された支点
軸３８により切断枕１９ａが一端に設けられた支持腕１
９が回動可能に支持される。

【００３２】又、この支持腕１９の他端はカムホロア３
７が接触する切り欠き１９ｂが設けられ、さらに、支持
腕１９の他端はクランプ腕１５ａに固着されたばね３９
によって常に下方に押し下げられている。

【００３３】さらに、図３に示すように、切断刃２９に
クリッププレ−ト４２が固着され、切断ホルダ３０に取
り付けねじ４１で固定する。

【００３４】又、切断ホルダ３０にクリップスプリング
４３の一端がねじ４４により固定され、クリップスプリ
ング４３の他端はクリッププレ−ト４２の複数の突起４
２ａの一つと係合している。

【００３５】このように構成された本実施例では、前述
の従来例のようにクランプモ−タ１３が回転し、支持部
材３、４を上下に移動させてクランプ部材１５、１６で
裸ファイバ３６をクランプする。

【００３６】そして、ピニオン３３が回転してラック３
２により切断刃２９のホルダ３０を移動させて裸ファイ
バ３６の下面を傷付ける。

【００３７】さらに、切断刃２９が移動すると、ホルダ
３０の支持腕３０ａに設けたカムホロア３７が支持腕１
９の切り欠き１９ｂに接触し、これにより切断枕１９ａ
を下降させて裸ファイバ３６を折り曲げて切断する。

【００３８】本実施例では、このように切断枕１９ａを
クランプ部材１５のクランプ腕１５ａで支持させるよう
に組み込むことにより、装置が簡略化され、又、切断枕
１９ａが切断刃２９との連動装置を使用することなく装
着されるので、切断刃２９の裸ファイバ３６に対する調
整が容易となる。

【００３９】さらに、ホルダ３０を移動することにより
切断刃２９が移動され、それによってカムホロア３７が
移動し、支持腕１９が回動して切断枕１９ａを下降させ
るという簡単な構成であるので、コストが安くなり、コ
ンパクトに構成できる。

【００４０】又、切断刃２９が切れなくなったとき、取
り付けねじ４１を僅かに緩めて切断刃２９を回転する
と、クリッププレ−ト４２とクリップスプリング４３に
よって、切断刃２９は一方向にのみ回転し、又、一定角
度だけ回転するので、切断刃２９は常に新しい部分を使
用することができる。

【００４１】なお、上記実施例の説明では、ホルダ３０
にカムホロアを設けたが、支持腕１９にカムホロア３７
を設け、ホルダ３０に突起を設けてもよい。

【００４２】又、クリッププレ−ト４２の突起４２ａの
それぞれに番号を記載しておけば、使用した切断刃２９
の部分が一目でわかる。

【００４３】

【発明の効果】以上説明したように本発明の融着機の光
ファイバ切断装置は、切断刃の動きを利用して切断枕を
直接動かすことができ、従って切断刃と切断枕とを連動
させる装置が不要になるため、コストを安くすることが
でき、又、それによって、切断刃と切断枕とを裸ファイ
バクランプ装置とともに組み込むことができ、それによ
って、装置全体が小型化、軽量化することができ、さら
に、組み立て時の切断刃の高さ調整が容易となる。又、
切断刃に固着したクリッププレ−トとホルダに固着した
クリップスプリングによって、切断刃を順次回動して使
用することができ、さらに、クリッププレ−トに記載し
た数字によって、切断刃の残りの部分を容易に知ること
ができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例の融着機の光ファイバ切断装
置の部分断面図である。

【図２】図１の光ファイバ切断装置の正面図である。

【図３】図１の切断刃とホルダの斜視図である。

【図４】従来の融着機の光ファイバ切断装置の部分断面
側面図である。

【図５】図４の光ファイバ切断装置の正面図である。

【図６】図４の切断刃のユニットの構成図である。

【図７】図４の切断刃とホルダの斜視図である。

【符号の説明】

１ クランプフレ−ム ２ ガイド軸 ３、４ 支持部材 ５、６ 回転輪 ７、８ カム ９、１０ 回転軸 １１、１２ 歯車 １３ クランプモ−タ １４ 歯車 １５、１６ クランプ部材 １７、１８ 圧縮ばね ２９ 切断刃 ３０ ホルダ ３２ ラック ３３ ピニオン ３６ 裸ファイバ ３７ カムホロア ３８ 支点軸 ３９ ばね ４１ 取り付けねじ ４２ クリッププレ−ト ４３ クリップスプリング

フロントページの続き (72)発明者 三重 豊 東京都千代田区丸の内２丁目６番１号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 佐武 俊明 東京都千代田区内幸町一丁目１番６号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 片山 和紀 神奈川県川崎市多摩区菅５−７−３

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 裸ファイバをクランプ部材で固定し、切
   断ホルダに固定した切断刃で裸ファイバに傷をつけ、切
   断枕によって曲げて切断するようにした光ファイバ切断
   装置において、前記ファイバを固定した後、前記切断ホ
   ルダ及び前記切断枕に設けた回動手段により切断枕を回
   動することを特徴とする融着機の光ファイバ切断装置。
2. 【請求項２】 前記切断ホルダに固定した前記切断刃に
   クリッププレ−トを固定し、かつ、前記切断ア−ムにク
   リップスプリングの一端を固定し、該クリップスプリン
   グの他端を前記クリッププレ−トの少なくとも１つの突
   起に接触させ、前記切断刃の回動位置を確認できるよう
   にしたことを特徴とする請求項１記載の融着機の光ファ
   イバ切断装置。
3. 【請求項３】 前記クリッププレ−トの突起の対応位置
   に番号を付けたことを特徴とする請求項２記載の融着機
   の光ファイバ切断装置。