JPH05232093A - 超音波検査装置 - Google Patents

超音波検査装置

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JPH05232093A
JPH05232093A JP4033300A JP3330092A JPH05232093A JP H05232093 A JPH05232093 A JP H05232093A JP 4033300 A JP4033300 A JP 4033300A JP 3330092 A JP3330092 A JP 3330092A JP H05232093 A JPH05232093 A JP H05232093A
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義則 武捨
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茂 梶山
Jun Kubota
純 窪田
Yoshihiko Takishita
芳彦 瀧下
Shigeo Kuroda
重雄 黒田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超音波により、複数の被検査体を連続的に能
率よく検査すること。 【構成】 レール8とローラ9とアーム10とチェーン
11とIC保持具12とを有する移送手段により、被検
査体であるIC27を検査位置に連続的に移送し、IC
押し付け治具13と位置決めレール14とを有する位置
決め手段により、アレイ探触子1とIC27とを、上下
方向Z−ZおよびIC27の移送方向Y−Yに位置決め
し、アレイ探触子1の駆動素子を電子的に切り換えるこ
とにより、IC27の移送方向と直交する方向X−Xの
走査を行い得るように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波検査装置に係
り、特に複数個の電子部品や材料部品等の被検査体を順
次能率よく検査するために好適な超音波検査装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、複数個ずつ生産される電子部品や
材料部品である例えばIC、セラミック材、有機材や複
合材等の健全性を調べるため、超音波等の非破壊的検査
技術で検査する場合が多い。そして、例えば超音波検査
法によるIC内部のボイドおよび剥離状欠陥の検査で
は、製品の抜き取り検査が行われている。
【0003】超音波探触子を使用し、被検査体としてI
Cを検査する従来技術には、例えば特開平1−1092
58号公報に記載の技術がある。この従来技術では、X
YZスキャナに取り付けられた超音波探触子を水中に入
れ、その下方の水中にICを配置する。このとき、超音
波探触子のXY方向の平面と、ICの検査面とが平行に
なるように調整する。次に、超音波探触子とICとの距
離を調節して、超音波探触子から放射される超音波集束
ビームの焦点を、IC内部の検査面の位置に合わせる。
この状態で、超音波探触子をXY方向に機械的に走査さ
せながら超音波の送受信を行い、検査面の各位置におけ
る反射波の振幅、位相等の情報を検出・記録し、検査面
に対する前記情報の二次元的な分布画像を形成する。つ
いで、形成された画像から欠陥の有無、欠陥の規模また
は欠陥の面積率等を算出し、判定基準値に基づいてIC
の良否を判定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来技術
は被検査体を個々に取り出して行うようにしているた
め、検査能率が悪いという問題があった。このため、多
数の被検査体から数個を取り出して行う、抜き取り検査
にとどまざるを得なかった。
【0005】また、従来技術では被検査体を水中に置い
て検査するようにしているため、被検査体がポーラスの
材料で形成されていたり、複合材料で形成されていて万
が一、材料間に剥離状欠陥があった場合には、被検査体
に水分が染み込み、被検査体の信頼性を著しく低下させ
る問題がある。特に、被検査体が例えばICの場合に
は、水分が染み込んで耐湿性が劣化した場合には、電極
配線およびチップパッド部の腐食、ピン間リーク不良、
特性劣化等が発生し、ICの寿命が低下する。また、I
Cに欠陥がない場合にも、ICを水中に入れることによ
り、ICのリード部周辺への水分の残留、および超音波
検査の検出限界以下の微小な隙間への水分の残留による
酸化等により、ICの寿命を短くする要因となってい
た。
【0006】本発明の目的は、複数の被検査体を連続的
に能率よく検査し得る超音波検査装置を提供することに
ある。
【0007】また、本発明の他の目的は、水分が染み込
むことによって性能が劣化するような被検査体の検査に
適する超音波検査装置を提供することにある。
【0008】さらに、本発明の他の目的は、正確で安定
した検査情報が得られる超音波検査装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的は、被検査体の
検査位置に被検査体を連続的に移送する移送手段と、こ
の移送手段により連続的に移送されて来る被検査体と、
超音波探触子とを検査位置で音響的カップリングをはさ
んで、三次元方向に相対的に位置決めする位置決め手段
とを備えて構成したことにより、達成される。
【0010】前記目的は、前記位置決め手段を、被検査
体と超音波探触子とを検査位置で音響的カップリングを
はさんで、少なくとも上下方向と、水平面内における被
検査体の移送方向とに相対的に位置決め可能に構成する
とともに、前記超音波探触子にアレイ探触子を用い、水
平面内における被検査体の移送方向と直交する方向と、
平行方向と、斜め方向の少なくとも一つの方向の走査
を、前記アレイ探触子の駆動素子を電子的に切り換えて
行う電子走査化したことにより、また前記音響的カップ
リングとして、液槽内に入れた液体を用いたことによっ
ても、達成される。
【0011】また、前記他の目的は音響的カップリング
として液体を使用した場合であっても、前記液槽に、検
査位置における被検査体の上下方向の位置に対して、液
位を所定位置に調整する液位調整手段を設けたことによ
り、さらには前記液槽における被検査体の入口側に異物
除去具を設け、出口側には被検査体に付着した液滴を取
り除く液滴除去具を設けたことにより、またさらには前
記液槽における被検査体の入口側に、被検査体の防液を
要する部分に防液処理を施す防液手段を設けたことによ
って、達成される。
【0012】そして、前記他の目的は、前記音響的カッ
プリングとして、弾性体を用いたことにより、さらには
前記弾性体を、互いに音速の異なる複数の弾性体片を積
層して構成したことによって、達成される。
【0013】さらに、前記他の目的は、前記音響的カッ
プリングに、この音響的カップリングを一定温度に保つ
温度調整手段を付設したことにより、達成される。
【0014】
【作用】本発明では、被検査体の検査位置に被検査体を
連続的に移送する移送手段と、被検査体と超音波探触子
とを検査位置で音響的カップリングをはさんで、三次元
方向に相対的に位置決めする位置決め手段とを備えてい
る。そこで、前記移送手段により、複数の被検査体をそ
の検査位置に連続的に移送する。前記位置決め手段で
は、前記移送手段により移送されて来る被検査体と、超
音波探触子とを検査位置で、三次元方向に相対的に位置
決めする。前記超音波探触子は、被検査体の検査位置で
被検査体の検査面に対して、音響的カップリングを通し
て超音波の送受信を行い、被検査体の検査面からの反射
波の振幅、位相等の情報を情報処理部門に送信する。こ
のように、本発明では被検査体を検査位置に連続的に送
り込み、被検査体の検査面と超音波探触子とを自動的に
位置合わせし、検査を行うようにしているので、超音波
による検査を能率よく行うことができる。したがって、
被検査体が電子部品や材料部品等のごとく多数生産され
るものであっても、その全部について超音波検査を行う
ことが可能となる。
【0015】また、本発明では前記位置決め手段を、被
検査体と超音波探触子とを検査位置で、少なくとも上下
方向と、水平面内における被検査体の移送方向とに相対
的に位置決め可能に構成している。一方、前記超音波探
触子にアレイ探触子を用い、水平面内における被検査体
の移送方向と直交する方向と、平行方向と、斜め方向の
少なくとも一つの方向の走査を、前記アレイ探触子の駆
動素子を電子的に切り換えて行う電子走査化している。
これにより、検出位置での被検査体とアレイ探触子との
相対的位置合わせ時間を大幅に短縮でき、検査能率をよ
り一層向上させることができる。
【0016】さらに、本発明では音響的カップリングと
して、液槽内に入れた水等の液体を用いるようにしてい
るので、音響的カップリングに一般に汎用されている液
体を利用したうえで、検査能率の向上を得ることができ
る。
【0017】また、本発明では前記液槽に、液位調整手
段を設けている。そして、前記液位調整手段により、検
査位置における被検査体の上下方向の位置に対して、液
位を所定位置に調整するようにしている。これにより、
液中に超音波探触子を置き、その上方液面に、被検査体
の液中に浸漬させても支障のない部分のみを浸漬させて
検査できるので、被検査体に液分が付着したり、染み込
むことによって発生するトラブルを防止することができ
る。
【0018】さらに、本発明では前記液槽における被検
査体の入口側で、異物除去具により、被検査体に付着し
ている気泡や他の異物を払拭し除去するようにしている
ので、気泡等の異物による画像情報への影響を極めて少
なくし、正確な画像情報を得ることができる。また、液
槽における被検査体の出口側で、液滴除去具により、被
検査体に付着した音響的カップリングである液滴を取り
除くようにしているので、被検査体に液分が付着した
り、残留することに起因する被検査体の性能劣化等のト
ラブルを解消することができる。
【0019】また、本発明では前記液槽における被検査
体の入口側に、防液手段を設けており、この防液手段に
より、被検査体における防液を要する部分に、防液処理
を施すようにしている。その結果、被検査体に液分が付
着したり、残留することに起因する被検査体の性能劣化
等のトラブルを解消することができる。
【0020】さらに、本発明では前記音響的カップリン
グとして、弾性体を用いている。これにより、電子部品
等のうちで特に液分を全く嫌う被検査体に適用して、被
検査体の液分による性能劣化等のトラブルを全て解消す
ることができる。
【0021】さらにまた、本発明では前記弾性体を、互
いに音速の異なる複数の弾性体片を積層して構成し、こ
の弾性体を被検査体に押し当てて検査するようにしてい
る。このように、音響的カップリングとして、音速の異
なる弾性体片を積層した積層体を用いているので、アレ
イ探触子の超音波放射面に超音波の集束効果を持たせる
ことができる結果、より一層正確な検査情報を得ること
ができる。
【0022】そして、本発明では前記音響的カップリン
グに、温度調整手段を付設し、この温度調整手段によ
り、音響的カップリングを一定温度に保つようにしてい
る。これにより、音響的カップリングの温度変化による
超音波の音速や減衰の変化に起因する探傷感度のばらつ
きを減少させ、正確な情報を得ることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。
【0024】<第1の実施例>図1〜図6は本発明の第
1の実施例を示すもので、図1は被検査体としてICを
対象とした超音波検査装置の側面図、図2は超音波探触
子としてアレイ探触子を用いた場合の、アレイ探触子の
姿勢制御部の側面図、図3は同姿勢制御部の正面図、図
4は音響的カップリングとして液体を用いた場合の、そ
の液面とICの接触状態の一例を示す説明図、図5は同
じく液面とICの接触状態の他の例を示す説明図、図6
はこの実施例におけるフローチャートである。
【0025】これらの図に示す第1の実施例では、図1
に示すように、超音波探触子であるアレイ探触子1と、
被検査体であるIC27の移送手段と、IC27の位置
決め手段と、音響的カップリングである液体16を入れ
た液槽15と、液体16の液面17を調整する液位調整
手段と、液槽15の近傍に設置された異物除去部21お
よび液滴除去具22ならびに乾燥装置23と、電子走査
式超音波送受信部24と、映像化装置25と、IC27
の良否判定部26とを備えて構成されている。
【0026】前記アレイ探触子1には、図1に示すよう
に、音響レンズ2と、姿勢制御部3とが設けられてい
る。前記アレイ探触子1は、音響レンズ2を通じてIC
27の検査面に対して超音波集束ビーム7を放射し、I
C27の検査面からの反射波を取り込むようになってい
る。
【0027】前記姿勢制御部3は、図2および図3に示
すように、球面軸受4と、2個一対の傾き調整機構5,
6とを有している。そして、姿勢制御部3は傾き調整機
構5,6を作動させ、球面軸受4を介してアレイ探触子
1を傾動させ、アレイ探触子1の超音波放射面(音響レ
ンズ2の表面)と、IC27の検査面との距離および平
行度を調整可能に構成されている。
【0028】前記IC27の移送手段は、図1に示すよ
うに、レール8と、このレール8内に転動可能に配列さ
れた複数個のローラ9と、このローラ9の軸に垂設され
たアーム10と、このアーム10に支持されかつレール
8の下方において一方向に走行可能に配置されたチェー
ン11と、このチェーン11のリンクに連結されたIC
保持具12とを備えて構成されている。前記レール8
は、アレイ探触子1の上方である検査位置で逆台形に下
降する形状に形成されていて、IC保持具12により保
持されたIC27が、この下降する形状に形成された領
域を通過するとき、アレイ探触子1の超音波放射面に接
近するようになっている。
【0029】前記IC27の位置決め手段は、図1に示
すように、前記レール8の下降する形状に形成された領
域に配置された2個一対のIC押し付け治具13と、液
槽15の上部側に固定された位置決めレール14とを備
えて構成されている。このIC27の位置決め手段で
は、IC保持具12により保持されたIC27が検査位
置に差し掛かったとき、IC押し付け治具13の上面を
押し、IC27の下面31を位置決めレール14に押し
当て、アレイ探触子1の超音波放射面に対して、IC2
7の上下方向Z−Zおよび移送方向Y−Yの位置を決め
るようにしている。
【0030】また、この実施例ではIC27の移送方向
Y−Yと直交する方向X−Xにおける超音波の走査は、
アレイ探触子1の駆動素子を電子的に切り換えることに
よって行うようになっている。
【0031】前記液槽15には、図1に示すように、音
響的カップリングとして、液体(水)16が収容されて
いる。この液体16中には、アレイ探触子1の超音波送
受信部分と、音響レンズ2とが置かれている。前記液槽
15の底板とアレイ探触子1の外周面間には、シール部
18が設けられている。
【0032】前記液位調整手段は、図1に示すように、
液位センサ19と、液位調整器20とを備えて構成され
ている。この液位調整手段では、液位センサ19により
検出された液位情報に基づいて液位調整器20により液
槽15内に液体16を供給し、または液槽15内の液体
16を排出し、液槽15内の液面17をあらかじめ決め
られたレベルに保持するようになっている。
【0033】前記異物除去具21は、図1に示すよう
に、液槽15内におけるIC27の進入側に設けられて
おり、IC27の下面31やその周りに付着している気
泡等の異物を払拭し、除去するようになっている。
【0034】前記液滴除去具22は、図1に示すよう
に、液槽15におけるIC27の出口に設けられてお
り、IC27に付着した液滴を払拭し、除去するように
なっている。
【0035】前記乾燥装置23は、図1に示すように、
液槽15におけるIC27の出口側の外部に設けられて
おり、IC27に向かって温風を吹き付け、乾燥させる
ようになっている。
【0036】前記電子走査式超音波送受信部24は、超
音波集束ビーム7の電子走査と、IC27の移送手段に
よる機械走査とを併用して、IC27の検査面の全面に
超音波集束ビーム7を正確に放射し、かつIC27の検
査面からの超音波の反射波を取り込み、その反射波の強
度を映像化装置25に対して出力するように構成されて
いる。
【0037】前記映像化装置25は、前記電子走査式超
音波送受信部24からの反射波の受信信号を入力し、こ
の受信信号におけるあらかじめ設定した時間範囲にある
反射波を対象として、その振幅強度に対応した電圧に変
換し、その電圧を測定し、メモリに記録し、IC27の
検査面における反射波強度の平面的な強度分布の画像を
作成し、CRTに表示する他、前記反射波強度の画像情
報を良否判定部26に対して出力するように構成されて
いる。
【0038】前記良否判定部26は、前記映像化装置2
5から入力した反射波強度の画像情報を処理し、異常と
認められる部分の面積率を算出し、その算出された面積
率と判定基準値とを比較し、異常と認められる部分の面
積率が判定基準値を超えたときは、そのIC27は不良
と判定する。そして、検査対象のIC27が不良と判定
したときは、不良IC選別部(図示せず)に対して出力
する。
【0039】前記不良IC選別部では、その不良ICを
取り出しまたはマークを施して選別するようになってい
る。
【0040】前記第1の実施例の超音波検査装置は、次
のように使用され、作用する。
【0041】まず、この実施例では液槽15内に音響的
カップリングとして液体16が収容されている。この液
体16の中には、アレイ探触子1の超音波送受信部分と
音響レンズ2とが置かれている。
【0042】そこで、図6に示すステップ101では、
IC27を検査位置に向かって連続的に移送する。この
IC27の移送は、移送手段におけるIC保持具12に
よりIC27を保持し、チェーン11、アーム10およ
びローラ9を介してレール8に沿って行う。検査位置に
送る途中で、異物除去具21により、IC27の下面3
1の周りを払拭し、気泡や他の異物を除去する。
【0043】次に、図6に示すステップ102では、I
C27が液槽15内の液面17に進入する前に、液槽1
5内の液位調整を行う。この液位調整は、液位調整手段
を構成している液位センサ19により液槽15内の液面
17の位置を検出し、その検出結果と基準値とを比較
し、検査結果が基準値を超えているときは、液位調整器
20から液槽15内の液体16を排出し、検査結果が基
準値以下のときは、液位調整器20を通じて液槽15内
に液体16を供給して行う。前記液位の基準値は、この
実施例では検査位置で図4に示すように、液体16にI
C27の下面31が浸りかつモールドレジン材29と内
部のチップ28との接合境界面等から液体16が染み込
んだり、リード30に付着したりしない位置に設定され
る。なお、図5に示すように、液体16をオーバフロー
させ、その液面17にIC27の下面31が液体16の
表面張力で密着するようにしてもよい。
【0044】ついで、図6に示すステップ103では、
IC27を検査位置に位置決めする。
【0045】このIC27の検査位置への位置決めは、
IC27の移送手段のレール8における検査位置に相当
する部位に設けられた2個一対のIC押し付け治具13
によりIC保持具12の上面を押し、IC27の下面3
1を位置決めレール14に押し当てることによって、上
下方向Z−Zと、IC27の移送方向Y−Yの位置決め
を行い、またアレイ探触子1の駆動素子を電子的に切り
換えることによって、IC27の移送方向と直交する方
向X−Xの走査を行い得るようにする。
【0046】続いて、図6に示すステップ104では、
IC27の検査面であるチップ面に正しく超音波集束ビ
ーム7が放射されかつ超音波の反射波が取り込まれるよ
うに、アレイ探触子1の姿勢を制御する。ところで、I
C27のモールドレジン材29と内部のチップ28との
境界面接合の良否を検査するこの実施例では、IC27
がレール8に沿って移動し、その先端部がアレイ探触子
1から放射される超音波集束ビーム7上に差し掛かる
と、アレイ探触子1で図4に示すように、IC27の下
面31からの反射波a,bを受信する。この反射波a,
bは、チップ28の幅を十分カバーできるように設定さ
れた電子走査範囲Wの、右端と左端の超音波集束ビーム
7による反射波である。この反射波a,bにより、アレ
イ探触子1の超音波放射面に対するIC27の下面31
の平行性および距離をチェックする。
【0047】まず、平行性のチェックは反射波aとbと
の時間差が0(ゼロ)になるように、アレイ探触子1の
傾き調整機構5,6の一方または両方を作動させて行
う。例えば、超音波集束ビーム7が送信された時点から
反射波aが受信されるまでの時間が15.56μs、ま
た超音波集束ビーム7が送信されてから反射波bが受信
されるまでの時間が15.29μsだったとすると、そ
の差は0.27μsとなり、距離差は液中における音速
を1500m/sとすると約0.2mmであることが分か
る。したがって、アレイ探触子1の傾き調整機構5また
は6を0.2mm(支点が図3において傾き調整機構5,
6の中央にある場合は、0.1mm)上下動させることに
より、両者の距離は等しくなり、アレイ探触子1の超音
波放射面とIC27の下面31とが平行になる。
【0048】次に、距離のチェックは超音波集束ビーム
7の焦点が、IC27の検査面であるチップ面に合って
いるか,否かを確認する。超音波は、音速の異なる媒質
境界を斜めに通過するときに屈折する。この実施例で
は、音速が1500m/sの液中から音速が2500m
/sのIC27のモールドレジン材29に超音波集束ビ
ーム7が伝播するので、モールドレジン材29中での焦
点距離は音速比(1500/2500=1.67)分、
短縮される。例えば、超音波集束ビーム7の液中におけ
る焦点距離Fを15mmとすると、IC27の下面31か
ら検査面であるチップ面までの2mmの深さに焦点を合わ
せるには、液中距離で2mmの1.67倍である3.34
mmだけ、両者の距離を近づける必要がある。このときの
液中距離は、15−3.34=11.66mmとなり、超
音波集束ビーム7が発信された時点からIC27の下面
31からの反射波が受信されるまでの時間は、11.6
6×2/1500=15.54μsであることが分か
る。したがって、アレイ探触子1全体を上下動させ、I
C27の下面31からの反射波が15.54μsの位置
で受信されるようにすれば、超音波集束ビーム7の焦点
は検査面であるチップ面に合致する。
【0049】ついで、図6に示すステップ105では、
IC27の検査面に超音波の送受信を行う。この超音波
の送受信は、電子走査式送受信部24によりアレイ探触
子1を制御し、アレイ探触子1より音響レンズ2および
音響的カップリングである液体16を透過してIC27
の検査面に超音波集束ビーム7を放射し、この超音波集
束ビーム7でIC27の検査面全体を走査し、アレイ探
触子1でIC27の検査面からの反射波を取り込む。
【0050】次に、図6に示すステップ106では、I
C27の検査面からの反射波の強度分布の記録,表示を
行う。この反射波の強度分布の記録,表示は、映像化装
置25により、受信信号におけるあらかじめ設定した時
間範囲にある反射波を対象として、その振幅強度に対応
した電圧に変換し、この電圧を測定し、メモリに記録す
るとともに、IC27の検査面における反射波強度の平
面的な強度分布の画像を作成し、CRTに表示する。
【0051】ついで、図6に示すステップ107では、
良否判定部26により、反射波の強度分布の画像情報を
処理し、異常と認められる部分の面積率を算出し、その
算出された面積率と判定基準値とを比較して行う。比較
の結果、異常と認められる部分の面積率が判定基準値を
超えたときは、検査対象のIC27を不良と判定し、不
良IC選別部に対して出力する。
【0052】続いて、図6に示すステップ108では、
被検査体であるIC27を検査位置から後工程に移動さ
せる。IC27を移動させる間に、図1に示す液滴除去
具22によりIC27の下面31に付着している液滴を
除去し、ついで乾燥装置23により乾燥させ、液分の付
着,残留によるIC27の性能劣化等を未然に防止す
る。
【0053】以上のように、この第1の実施例では移送
手段により、IC27を検査位置に連続的に送り込み、
検査位置で三次元方向に位置決めし、超音波検査を行う
ようにしているので、検査能率の向上を図ることができ
る。
【0054】また、検査位置で機械的な位置決め手段に
より、IC27をアレイ探触子1に対する上下方向Z−
Zと、IC27の移送方向Y−Yとの位置決めを行い、
アレイ探触子1の駆動素子を電気的に切り換えることに
よって、IC27の移送手段と直交する方向X−Xの走
査を可能とし、超音波を走査するようにしているので、
X,Y方向共、機械的に走査する技術に比べて1/30
に高速化することができる。
【0055】さらに、検査前に、異物除去具21により
IC27を払拭し、気泡等の異物を除去するようにして
いるので、気泡等の異物による画像情報への影響を極め
て少なくし、正確な画像情報を得ることができる。
【0056】しかも、音響的カップリングとして汎用さ
れている液体16を用いても、液位調整手段を構成して
いる液位センサ19と液位調整器20により液位を適正
に調整するようにしているので、例えばIC27のモー
ルドレジン材29の継ぎ目や、モールドレジン材29と
リード30との境界等に付着し内部に染み込む不具合を
防止でき、また検査後、IC27を移動させる間に、液
滴除去具22によりIC27に付着した液体を払拭し、
ついで乾燥装置23により乾燥するようにしているの
で、液体の付着,残留によるIC27の性能劣化等を未
然に防止することができる。
【0057】<第2の実施例>次に、図7は本発明の第
2の実施例を示す要部の正面図である。この第2の実施
例では、検査位置でIC27の下面側に防液膜32を貼
り付ける防液膜貼付手段を配備している。
【0058】前記防液膜貼付手段は、ループ状に巻き付
けられた防液膜32の巻き戻しドラム33と、液槽15
におけるIC27の入口側の外部に設置された防液膜貼
付治具34と、液槽15におけるIC27の出口側の外
部に設置された防液膜剥離治具35と、剥離された防液
膜32の巻き取りドラム36とを備えて構成されてい
る。
【0059】この防液膜貼付手段では、巻き戻しドラム
33から防液膜32を巻き戻し、IC27が液槽15内
の液体16に浸入する前に、防液膜貼付治具34により
IC27の下面31に防液膜32を貼り付けて保護す
る。ついで、IC27が検査位置を経由し、液槽15か
ら出て来たとき、防液膜剥離治具35により防液膜32
を剥離し、巻き取りドラム36に巻き取る。
【0060】以上のように、この第2の実施例では、液
槽15内の液体16にIC27が浸入する前に、IC2
7の下面31に防液膜32を貼り付け、液体16上を通
過するまでIC27を保護するようにしているので、音
響的カップリングとして汎用されている液体16を使用
したうえで、IC27に液体が付着することによる影響
を未然に防止することができる。なお、この実施例では
図1に示す乾燥装置23を省略してもよい。
【0061】また、前述の防液膜貼付手段に代えて、防
液性を有する塗料を塗布したり吹き付ける等の防液処理
を施す手段を設けてもよい。
【0062】この第2の実施例の他の構成,作用につい
ては、前記第1の実施例と同様である。
【0063】<第3の実施例>ついで、図8は本発明の
第3の実施例を示す要部の正面図である。この第3の実
施例では、IC搬送用のベルトコンベア37と、液槽3
8と、ICハンドラ40と、制御装置44と、CRT4
5とを備えて構成されている。
【0064】前記ベルトコンベア37は、被検査体であ
るIC27を順次搬送するようになっている。
【0065】前記液槽38は、IC27の検査位置に配
置されており、液槽38内には音響的カップリングであ
る液体(図示せず)が入っている。この液体中には、ア
レイ探触子1の超音波送受信部分と音響レンズ2とが置
かれている。また、液槽38にはIC27の位置決め治
具39と、液位調整手段(図示せず)とが設けられてい
る。前記ICハンドラ40は、台座41と、これに支持
されたアーム42と、このアーム42の先端部に取り付
けられたICチャック43とを有している。
【0066】前記制御装置44は、(1)アレイ探触子
1、ICハンドラ40やCRT45を制御する機能、
(2)アレイ探触子1から超音波の反射波を取り込み、
反射波の強度分布を記録する機能、(3)反射波の強度
分布の情報に基づいて、平面的な強度分布の画像を作成
し、出力する機能、(4)作成した強度分布の画像から
異常と認められる部分の面積率を算出する機能、(5)
算出された面積率と判定基準値とを比較し、IC27の
検査面の良否を判定し、出力する機能とを有している。
【0067】前記CRT45は、制御装置44からの指
令に基づいて、反射波強度分布の画像を表示するように
なっている。
【0068】そして、この第3の実施例では、ベルトコ
ンベア37によりIC27を順次搬送する。前記ICハ
ンドラ40は、アーム42およびICチャック43を介
して、ベルトコンベア37上のIC27を把持し、検査
位置に運び、液槽38の上部に設けられた位置決め治具
39に引き渡す。前記位置決め治具39は、アレイ探触
子1に対してIC27を三次元方向に位置決めする。そ
こで、前記アレイ探触子1より音響レンズ2および音響
的カップリングである液体を通して、超音波集束ビーム
を放射するとともに、IC27の検査面からの反射波を
取り込み、その受信信号を制御装置44に対して出力す
る。前記制御装置44では、アレイ探触子1からIC2
7の検査面の反射波の受信信号を入力し、反射波の強度
分布の画像を作成し、その画像を処理し、検査対象のI
C27の良否を判定すると同時に、CRT45に作成し
た反射波の強度分布の画像を表示させる。検査終了後、
ICハンドラ40はアーム42およびICチャック43
を介して、液槽38上に載置されているIC27を把持
し、ベルトコンベア37上に戻す。前記ベルトコンベア
37は、検査を終えたIC27を後工程に搬送する。
【0069】以上説明した第3の実施例においても、I
C27を検査位置に連続的に移送し、検査することがで
き、したがって検査能率を向上させることが可能とな
る。
【0070】<第4の実施例>さらに、図9は本発明の
第4の実施例を示す側面図である。この第4の実施例で
は、IC搬送用のベルトコンベア46と、コラム48と
アーム49と上下方向Z−Z移動機構50と、水平面内
のX−X方向移動機構51とを有する走行台車47と、
前記X−X方向移動機構51に支持されたアレイ探触子
1と、このアレイ探触子1の下部に連結された音響的カ
ップリングである弾性体52と、前記X−X方向移動機
構51に取り付けられた位置監視カメラ53と、制御装
置54とを備えて構成されている。
【0071】前記ベルトコンベア46は、被検査体であ
るIC27を水平面内で一方向Y−Yに搬送するように
構成されている。
【0072】前記走行台車47は、あらかじめ決められ
た検査位置に移動操作され、その位置に定置されてい
る。また、走行台車47にはコラム48と、これの上部
から水平方向に伸びるアーム49とが設けられている。
【0073】前記上下方向Z−Z移動機構50は、アー
ム49の端部に垂設されている。
【0074】前記X−X方向移動機構51は、前記上下
方向Z−Z移動機構50に支持され、かつこの上下方向
Z−Z移動機構50の軸回りに旋回可能に取り付けられ
ていて、これに付属の部材をIC27の移送方向Y−Y
と直交する方向X−Xに移動させ得るようになってい
る。
【0075】前記弾性体52は、互いに音速の異なる弾
性体片52a,52b,52cを積層した積層体で形成
され、アレイ探触子1の音波放射面に超音波の集束効果
を持たせるようにしている。
【0076】前記位置監視カメラ53は、検査対象のI
C27に弾性体52が接近した際、弾性体52の端部の
位置を撮像し、その位置情報を制御装置54に対して出
力する。
【0077】前記制御装置54は、走行台車47をIC
27の検査位置に正確にセットする機能と、位置監視カ
メラ53から入力した位置情報に基づいて上下方向Z−
Z移動機構50およびX−X方向移動機構51を制御す
る機能の他に、前記第3の実施例の制御装置44におけ
る前記(2)〜(5)と同様の機能を有している。
【0078】而して、この第4の実施例では、制御装置
54により走行台車47がIC27の検査位置における
Y−Y方向に移動操作され、その位置に位置決めされ
る。また、同制御装置54により上下方向Z−Z移動機
構50が操作され、X−X方向移動機構51とアレイ探
触子1と弾性体52とがあらかじめ決められた上限位置
に位置決めされ、この位置から下降操作され、さらにあ
らかじめ試験したときの位置監視カメラ53からの位置
情報に基づいて、制御装置54によりX−X方向移動機
構51が操作され、弾性体52の端部がIC27の検査
位置に正しく密着するように位置決めされる。
【0079】ここで、ベルトコンベア46により検査位
置に向かってIC27が順次搬送される。検査対象のI
C27が検査位置に到着すると、上下方向Z−Z移動機
構50が操作され、弾性体52の下面がIC27の検査
面に押し付けられ、密着する。
【0080】その様子が位置監視カメラ53で撮像され
て制御装置54に対して出力され、IC27の検査面に
弾性体52の下面が密着した時点で、制御装置54から
の指令により上下方向Z−Z移動機構50が停止され
る。次に、アレイ探触子1により弾性体52を通してI
C27の検査面に超音波集束ビームが放射され、その反
射波が取り込まれ、その受信信号が制御装置54に対し
て出力される。前記制御装置54では、アレイ探触子1
からIC27の検査面の反射波の受信信号を入力し、反
射波の強度分布の画像を作成し、その画像を処理し、検
査対象のIC27の良否を判定し、CRTや不良IC選
別部(いずれも図示せず)等に対して出力する。
【0081】当該検査対象のIC27を検査後、制御装
置54により上下方向Z−Z移動機構50が上昇操作さ
れ、これに付属の部材が一斉に上昇する。また、検査を
終えたIC27は、ベルトコンベア46により後工程に
搬送される。
【0082】この第4の実施例においても、IC27を
検査位置に連続的に送り込み、検査できるので、検査能
率を向上させることができる。
【0083】さらに、この第4の実施例では、音響的カ
ップリングとして、音速の異なる弾性体片52a〜52
cを積層した積層体を用いているので、アレイ探触子1
の超音波放射面に超音波の集束効果を持たせることがで
きるので、より一層正確な検査情報を得ることができ
る。
【0084】なお、この実施例において弾性体52の底
面に、自己粘着性を有する接着剤を塗布しておき、検査
対象のIC27の上面に前記接着剤を介して弾性体52
を密着させるようにしてもよい。
【0085】<第5の実施例>次に、図10は本発明の
第5の実施例を示すもので、要部の側面図である。この
第5の実施例では、検査位置に液溜め56を有するベー
スプレート55と、アレイ探触子走査機構58と、被検
査体用の搬送帯59と、搬送帯用の案内治具60と、制
御装置61とを備えて構成されている。
【0086】前記液溜め56には、音響的カップリング
である液体57が収容されている。この液体57中に
は、アレイ探触子1の超音波の送受信部分と音響レンズ
2とが置かれている。
【0087】前記アレイ探触子走査機構58には、アレ
イ探触子1が支持されている。また、このアレイ探触子
走査機構58は制御装置61により、検査位置で上下方
向Z−Zと、水平面内における一方向Y−Yおよびこれ
と直交する方向X−Xとに微動調整されるようになって
いる。
【0088】前記搬送帯59は、被検査体62を検査位
置に向かって順次移動可能に設けられている。
【0089】前記搬送帯用の案内治具60は、液溜め5
6内における被検査体62の入口側の底部と出口側の底
部とに配置されていて、搬送帯59を液溜め56内で逆
台形に案内し、液体57中に被検査体62を通過させる
ようになっている。
【0090】前記制御装置61は、アレイ探触子走査機
構58を制御する他に、前記第3の実施例における制御
装置44の(2)〜(5)の機能を有している。
【0091】前記被検査体62は、液体57中に浸して
も差し支えないものである。
【0092】この第5の実施例では、搬送帯59により
被検査体62を検査位置に向かって順次搬送し、検査位
置で液溜め56内に設けられた案内治具60により搬送
帯59を逆台形に案内し、これにより被検査体62を液
体57中に浸入させる。被検査体62がその検査位置に
到達したとき、アレイ探触子1より音響レンズ2、およ
び音響的カップリングである液体57を通して被検査体
62の検査面に超音波集束ビームが放射され、その反射
波が取り込まれ、反射波の受信信号が制御装置61に対
して出力される。前記制御装置61では、アレイ探触子
1から被検査体62の検査面の反射波の受信信号を入力
し、反射波の強度分布の画像を作成し、その画像を処理
し、検査対象の被検査体62の良否を判定し、CRTや
不良の被検査体選別部(いずれも図示せず)等に対して
出力する。検査を終わった被検査体62は、前記液体5
7中より取り出され、搬送帯59により後工程に送付さ
れる。
【0093】この第5の実施例においても、被検査体6
2を検査位置に次々に送って検査するようにしているの
で、検査能率を向上させることができる。
【0094】<その他の実施例>さらに、本発明の他の
実施例として、音響的カップリングである液体や弾性体
の温度を一定に保つ温度調整手段を設けることにより、
音響的カップリングの温度変化による超音波の音速や減
衰の変化に起因する探傷感度のばらつきを減少させるこ
とができる。
【0095】
【発明の効果】以上説明した本発明の請求項1記載の発
明によれば、被検査体の検査位置に被検査体を連続的に
移送する移送手段と、この移送手段により連続的に移送
されて来る被検査体と、アレイ探触子とを検査位置で音
響的カップリングをはさんで、三次元方向に相対的に位
置決めする位置決め手段とを備えて構成しているので、
複数の被検査体を連続的に能率よく検査し得る効果があ
り、ひいては被検査体が電子部品や材料部品等のごとく
多数生産されるものであっても、その全部について超音
波検査を行い得る効果がある。
【0096】本発明の請求項2記載の発明によれば、前
記位置決め手段を、被検査体とアレイ探触子とを検査位
置で音響的カップリングをはさんで、少なくとも上下方
向と、水平面内における被検査体の移送方向とに相対的
に位置決め可能に構成するとともに、前記アレイ探触子
にアレイ探触子を用い、水平面内における被検査体の移
送方向と直交する方向と、平行方向と、斜め方向の少な
くとも一つの方向の走査を、前記アレイ探触子の駆動素
子を電子的に切り換えて行う電子走査化しているので、
検査位置での被検査体とアレイ探触子との相対的位置合
わせ時間を大幅に短縮できる結果、より一層検査能率の
向上を図り得る効果がある。
【0097】本発明の請求項3記載の発明によれば、前
記音響的カップリングとして、液槽内に入れた液体を用
いているので、音響的カップリングに一般に汎用されて
いる液体を利用したうえで、検査能率の向上を図り得る
効果がある。
【0098】本発明の請求項4記載の発明によれば、前
記液槽に、検査位置における被検査体の上下方向の位置
に対して、液位を所定位置に調整する液位調整手段を設
けているので、被検査体の液中に浸漬させても支障のな
い部分のみを浸漬させて検査できる結果、被検査体に液
分が染み込むことによって発生するトラブルを防止し得
る効果がある。
【0099】本発明の請求項5記載の発明によれば、前
記液槽における被検査体の入口側に異物除去具を設け、
出口側には液滴除去具を設けており、前記異物除去具に
より、被検査体に付着している気泡や他の異物を払拭し
除去することによって正確な画像情報を得ることがで
き、また前記液滴除去具により、被検査体に付着した液
滴を取り除くようにしているので、被検査体に液体が付
着したり残留することに起因する被検査体の性能劣化等
のトラブルを解消し得る効果がある。
【0100】本発明の請求項6記載の発明によれば、前
記液槽における被検査体の入口側に、被検査体の防液を
要する部分に防液処理を施す防液手段を設けており、こ
の防液手段により、被検査体の防液を要する部分に防液
処理を施すようにしているので、被検査体に液体が付着
したり残留することに起因する被検査体の性能劣化等の
トラブルを解消し得る効果がある。
【0101】本発明の請求項7記載の発明によれば、前
記音響的カップリングとして、弾性体を用いているの
で、液分を全く嫌う被検査体に適用して、被検査体の液
分による性能劣化等のトラブルを全て解消し得る効果が
ある。
【0102】本発明の請求項8記載の発明によれば、前
記弾性体を、互いに音速の異なる複数の弾性体片を積層
して構成しているので、アレイ探触子の超音波放射面に
超音波の集束効果を持たせることができる結果、より一
層正確な検査情報が得られる効果がある。
【0103】そして、本発明の請求項9記載の発明によ
れば、前記音響的カップリングに、この音響的カップリ
ングを一定温度に保つ温度調整手段を付設しているの
で、温度変化による超音波の音速や減衰の変化に起因す
る探傷感度のばらつきを減少できる結果、より一層正確
な検査情報が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す側面図である。
【図2】第1の実施例におけるアレイ探触子の姿勢制御
部の側面図である。
【図3】図2の正面図である。
【図4】音響的カップリングとして液体を用いた場合の
液面と被検査体の接触状態の一例を示す説明図である。
【図5】図4に対する他の一例を示す説明図である。
【図6】第1の実施例のフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施例を示す要部の側面図であ
る。
【図8】本発明の第3の実施例を示す正面図である。
【図9】本発明の第4の実施例の要部の側面図である。
【図10】本発明の第5の実施例の要部の側面図であ
る。
【符号の説明】
1…アレイ探触子、2…音響レンズ、3…アレイ探触子
の姿勢制御部、7…超音波集束ビーム、8…ICの移送
手段を構成しているレール、9…同ローラ、10…同ア
ーム、11…同チェーン、12…同IC保持具、13…
ICの位置決め手段を構成しているIC押し付け治具、
14…同位置決めレール、15…液槽、16…音響的カ
ップリングである液体、17…液面、19…液位調整手
段を構成している液位センサ、20…同液位調整器、2
1…異物除去具、22…液滴除去具、23…乾燥装置、
24…電子走査式超音波送受信部、25…映像化装置、
26…良否判定部、27…被検査体であるIC、31…
ICの下面、32…防液膜、33…防液手段を構成して
いる巻き戻しドラム、34…同防液膜貼付治具、35…
同防液膜剥離治具、36…同巻き取りドラム、37…I
C搬送用のベルトコンベア、38…液槽、39…ICの
位置決め治具、40…ICハンドラ、42…アーム、4
3…ICチャック、44…制御装置、45…CRT、4
6…IC搬送用のベルトコンベア、47…走行台車、4
8…コラム、49…アーム、50…上下方向Z−Zの移
動機構、51…X−X方向移動機構、52…音響的カッ
プリングである弾性体、52a〜52c…弾性体片、5
3…位置監視カメラ、54…制御装置、55…ベースプ
レート、56…液溜め、57…音響的カップリングであ
る液体、58…アレイ探触子走査機構、59…搬送帯、
60…搬送帯の案内治具、61…制御装置、62…被検
査体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 窪田 純 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社日 立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 瀧下 芳彦 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 黒田 重雄 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日立 製作所デバイス開発センタ内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波探触子を用いて被検査体に対し超
    音波を送受信し、被検査体の健全性を検査する超音波検
    査装置において、前記被検査体の検査位置に被検査体を
    連続的に移送する移送手段と、この移送手段により連続
    的に移送されて来る被検査体と、超音波探触子とを検査
    位置で音響的カップリングをはさんで、三次元方向に相
    対的に位置決めする位置決め手段とを備えて構成したこ
    とを特徴とする超音波検査装置。
  2. 【請求項2】 前記位置決め手段を、被検査体と超音波
    探触子とを検査位置で音響的カップリングをはさんで、
    少なくとも上下方向と、水平面内における被検査体の移
    送方向とに相対的に位置決め可能に構成するとともに、
    前記超音波探触子にアレイ探触子を用い、水平面内にお
    ける被検査体の移送方向と直交する方向と、平行方向
    と、斜め方向の少なくとも一つの方向の走査を、前記ア
    レイ探触子の駆動素子を電子的に切り換えて行う電子走
    査化したことを特徴とする請求項1記載の超音波検査装
    置。
  3. 【請求項3】 前記音響的カップリングとして、液槽内
    に入れた液体を用いたことを特徴とする請求項1または
    2記載の超音波検査装置。
  4. 【請求項4】 前記液槽に、検査位置における被検査体
    の上下方向の位置に対して、液位を所定位置に調整する
    液位調整手段を設けたことを特徴とする請求項3記載の
    超音波検査装置。
  5. 【請求項5】 前記液槽における被検査体の入口側に異
    物除去具を設け、出口側には被検査体に付着した液滴を
    取り除く液滴除去具を設けたことを特徴とする請求項3
    記載の超音波検査装置。
  6. 【請求項6】 前記液槽における被検査体の入口側に、
    被検査体の防液を要する部分に防液処理を施す防液手段
    を設けたことを特徴とする請求項3記載の超音波検査装
    置。
  7. 【請求項7】 前記音響的カップリングとして、弾性体
    を用いたことを特徴とする請求項1または2記載の超音
    波検査装置。
  8. 【請求項8】 前記弾性体を、互いに音速の異なる複数
    の弾性体片を積層して構成したことを特徴とする請求項
    7記載の超音波検査装置。
  9. 【請求項9】 前記音響的カップリングに、この音響的
    カップリングを一定温度に保つ温度調整手段を付設した
    ことを特徴とする請求項1または2記載の超音波検査装
    置。
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