JP7214560B2 - 超音波検査装置及び超音波検査システム - Google Patents

超音波検査装置及び超音波検査システム Download PDF

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本発明は、超音波検査装置及び超音波検査システムに関する。
被検体の内部欠陥を検査する超音波検査装置が知られている。超音波検査装置では、音響インピーダンスの違いによる超音波の反射特性が利用されたり、透過特性が利用されたりする。前者の超音波検査装置は反射型の超音波検査装置といわれることがあり、後者の超音波検査装置は透過型の超音波検査装置といわれることがある。
超音波検査は、例えば、被検査体とプローブとの間に気体(空気等)を介在させて行うことができる。しかし、被検査体の音響インピーダンスと空気のインピーダンスとは大きく異なる。このため、送信プローブから気体を伝搬した超音波は、被検査体の内部に入射し難くなる。この結果、受信プローブで受信される信号強度が小さくなり、検出精度が低くなる。
被検査体とプローブとの間に気体(空気等)を介在させて行う超音波検査の検出精度を向上させる技術に関連して、特許文献1の技術が知られている。特許文献1には、空中を伝播する超音波を用いて被測定物の内部を測定する超音波測定方法であって、音響インピーダンスが空気より大きくかつ前記被測定物未満であるシートを前記被測定物に貼付する工程と、前記シートを貼付した前記被測定物の内部をセンサを用いて測定する工程と、を備える超音波測定方法が記載されている。
特開2015-90281号公報(特に請求項1参照)
特許文献1の技術では、被検査体(被測定物)へのインピーダンス調整部材(シート)の配置(貼付)により、被検査体とインピーダンス調整部材との界面に気泡が生じることがある。気泡は、超音波に対して内部欠陥と同様の挙動を示す。即ち、気泡に超音波が入射すると、内部欠陥への入射と同様に、超音波は反射及び透過する。従って、特許文献1に記載の技術では、気泡が内部欠陥として誤検出されることがあり、内部欠陥の検出精度が低い。
本発明は、内部欠陥の検出精度を向上可能な超音波検査装置及び超音波検査システムを提供することを課題とする。
本発明に係る超音波検査装置は、被検査体と、送信プローブ及び受信プローブを含むプローブとの間に気体を介在させた超音波検査を行う演算制御部を備える超音波検査装置であって、前記演算制御部は、前記被検査体の表面に配置されるとともに、前記被検査体の音響インピーダンスよりも小さな音響インピーダンスの材料で構成された固体のインピーダンス調整部材への超音波の照射により、前記被検査体の内部欠陥の有無を検査する超音波検査部と、前記超音波検査部による前記内部欠陥の検出位置と、前記被検査体の表面方向であるx軸方向及びy軸方向で同じ位置において、前記送信プローブから前記インピーダンス調整部材への超音波の照射により、前記被検査体と前記インピーダンス調整部材との界面に存在する気泡で反射して前記受信プローブにより受信された反射波に基づき、前記気泡を検出する気泡検出部と、前記気泡検出部によって前記気泡が検出された場合には、前記内部欠陥の検出は偽であると判定し、前記気泡検出部によって前記気泡が検出されない場合には前記内部欠陥の検出は真であると判定する判定部と、を備え、前記気泡検出部は、受信した前記反射波において、前記プローブと前記被検査体の表面との間の距離から決定され、前記気泡に起因する受信信号が現れる時間に受信信号を検出することで、前記気泡を検出する。その他の解決手段は発明を実施するための形態において後記する。
本発明によれば、内部欠陥の検出精度を向上可能な超音波検査装置及び超音波検査システムを提供できる。
第1実施形態の超音波検査システムのブロック図である。 第1実施形態の超音波検査装置の模式図である。 第1実施形態の超音波検査装置のブロック図である。 超音波検査時の内部欠陥検出方法を説明する図である。 超音波検査時の気泡による内部欠陥検出への影響を説明する図である。 反射波に基づく気泡の検出方法を説明する図である。 気泡検出時の受信反射波を説明する図である。 第1実施形態の超音波検査方法のフローチャートである。 第2実施形態の超音波検査装置の模式図である。 第3実施形態の超音波検査装置の模式図である。 第4実施形態の超音波検査装置の模式図である。 第5実施形態の超音波検査システムを構成する配置装置の模式図である。
以下、本発明を実施するための形態(本実施形態)を図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は以下の例に何ら限定されず、本発明の効果を著しく損なわない範囲で任意に変形して実施できる。また、各実施形態は任意に組み合わせて実施できる。さらに、異なる実施形態同士において、共通する部材及び装置は同じ符号を付すものとし、重複する説明は省略する。また、異なる部材及び装置であっても、同じ機能を有するものは同じ名称を付し、重複する説明は省略する。
図1は、第1実施形態の超音波検査システム100のブロック図である。超音波検査システム100は、被検査体1とプローブ(送信プローブ30及び受信プローブ40)との間に気体を介在させた超音波検査を行うものである。超音波検査は、インピーダンス調整部材2(後記する)を備える被検査体1について行われる。インピーダンス調整部材2への超音波の入射により、被検査体1の内部欠陥D(図4参照)を検出できる。
超音波検査システム100は、超音波検査を行う演算制御部20を備える超音波検査装置10を備える。はじめに、超音波検査装置10の構造等について、図2及び図3を参照しながら説明する。
図2は、第1実施形態の超音波検査装置10の模式図である。図1には、紙面左右方向としてx軸、紙面直行方向としてy軸、紙面上下方向としてz軸を含む直交三軸の座標系を示している。
超音波検査装置10は、筐体14に固定されたスキャナ台11を備え、スキャナ台11には被検査体1が載置される。被検査体1は、空気等の気体よりも音速が速い材料で構成されたものであれば任意である。被検査体1は例えば固体材料であり、より具体的には例えば金属部材(例えば金属管等)である。被検査体1の厚さは、例えば1mm~数十mm程度である。
被検査体1の表面には、インピーダンス調整部材2が配置される。インピーダンス調整部材2は、被検査体1よりも小さな音響インピーダンスの材料で構成されたものである。インピーダンス調整部材2を備えることで、受信プローブ40での受信信号(透過波)の信号強度を高めることができる。被検査体1が例えば金属部材である場合には、インピーダンス調整部材2は例えば樹脂(ポリエチレン等)、ゴム(シリコーンゴム等)等により構成される。インピーダンス調整部材2は、厚さが例えば1mm~5mm程度で、例えばフィルム状、膜状、シート状、板状等の平面を有して構成される。
被検査体1へのインピーダンス調整部材2の配置は、例えば貼り付け、接着層を介した粘着等、任意の形態で行うことができる。
インピーダンス調整部材2は、単層でもよく、複数層で構成された積層体でもよい。ただし、積層体を用いる場合、被検査体1側の層の構成材料よりも気体側(プローブ側)の構成材料の音響インピーダンスが小さくなる層構成にすることで、受信プローブ40での受信信号強度をより強くできる。
インピーダンス調整部材2は、被検査体1よりも小さな音響インピーダンスの材料を溶媒中に分散させた分散液体を用いてもよい。溶媒に分散可能な材料としては、例えばシリコーンゴム粒子、シリコン粒子等が挙げられる。分散液体の被検査体1表面への塗布等により、インピーダンス調整部材2を被検査体1の表面に配置できる。あるいは、分散液体を乾燥、固化した状態で超音波検査部21に供してもよい。
インピーダンス調整部材2は、例えば、被検査体1への超音波の入射側(上面)及び出射側(下面)の双方の面に配置される。インピーダンス調整部材2が双方の面に配置されることで、受信プローブ40での受信信号を大きくでき、内部欠陥Dの検出精度を高めることができる。
ただし、インピーダンス調整部材2は、被検査体1への超音波の入射側(上面)のみに設置されてもよく、被検査体1からの超音波の出射側(下面)のみに配置されてもよい。また、例えば、被検査体1の一方面と他方面とが異なる材料で構成されている場合、その構成材料に応じてインピーダンス調整部材2を配置するようにしてもよい。例えば、被検査体1の一方面が金属、他方面が樹脂で構成されているような場合、一方面において金属を覆うようにインピーダンス調整部材2を被検査体1の片面に配置するようにしてもよい。
超音波検査装置10は、超音波の送信及び受信を行うプローブを備える。図示の例では、プローブは透過型であり、超音波の送信を行う送信プローブ30と、超音波の受信を行う受信プローブ40とを含む。ただし、超音波検査装置10は、送信プローブ30及び受信プローブ40を被検査体1の上方又は下方のうちの何れか一方のみに配置した、所謂反射型に構成してもよい。プローブは、例えば収束型でもよく、非収束型でもよい。収束型のプローブを使用することで、微小な内部欠陥Dを検出できる。一方で、内部欠陥Dがある程度大きい場合には、位置決めの容易さの観点から、非収束型のプローブを使用することができる。
送信プローブ30は、被検査体1の上方又は下方のうちの一方に配置される。受信プローブ40は、被検査体1の上方又は下方のうちの他方に配置される。図示の例では、送信プローブ30は被検査体1の上方に配置され、受信プローブ40は被検査体1の下方に配置される。ただし、送信プローブ30が被検査体1の下方に配置されるとともに、受信プローブ40が被検査体1の上方に配置されるようにしてもよい。送信プローブ30を被検査体1の上方又は下方のうちの一方に配置し、受信プローブ40を被検査体1の上方又は下方のうちの他方に配置することで、焦点深度が深くても内部欠陥Dを検出できるため、超音波検査を簡便に行うことができる。
超音波検査装置10は、筐体14を介してスキャナ台11に接続されたプローブ設置部12に、送信プローブ30を備える。プローブ設置部12がx軸及びy軸方向に移動することにより、送信プローブ30はスキャナ台11をx軸及びy軸方向に走査する。同様に、超音波検査装置10は、筐体14を介してスキャナ台11に接続されたプローブ設置部13に、受信プローブ40を備える。プローブ設置部13が移動することにより、受信プローブ40はスキャナ台11をx軸及びy軸方向に走査する。送信プローブ30と受信プローブ40とは、被検査体1を挟んでx座標及びy座標を同一に保ちながら走査する。
送信プローブ30と被検査体1との間、及び受信プローブ40と被検査体1との間には空気等の気体が介在する。言い換えると、超音波検査装置10は、送信プローブ30及び受信プローブ40のいずれも被検査体1に接触しない、非接触型の超音波検査装置である。超音波検査を気体中で行うことで、例えば被検査体1の水への接触を抑制し、超音波検査に起因する被検査体1への影響を抑制できる。
図3は、演算制御部20のブロック図である。上記図1では、演算制御部20を構成する各部を機能別に図示しているが、図3では、送信プローブ30への制御信号の流れ、及び受信プローブ40からの制御信号の流れに着目して図示している。演算制御部20は、送信系統151と、受信系統152と、データ処理部153と、スキャンコントローラ154と、駆動部155と、位置計測部156とを備える。
送信系統151は、送信プローブ30への印加電圧を生成する系統である。送信系統151は、波形発生器151a及び出力アンプ151bを備える。波形発生器151aでバースト波信号が発生され、これが出力アンプ151bで増幅される。出力アンプ151bから出力された電圧は送信プローブ30に印加される。これにより、送信プローブ30を構成する振動子(図示しない)が振動し、超音波が発生する。
受信系統152は,受信プローブ40から出力される受信信号を検出する系統である。超音波の受信により、受信プローブ40を構成する振動子(図示しない)が振動する。振動子の振動により生じた電圧に関する信号は、信号アンプ152bに入力されて増幅される。増幅された信号は、波形解析部152aに入力される。波形解析部152aでは、受信信号から内部欠陥Dに関する情報が抽出され、抽出された情報はデータ処理部153に送られる。
データ処理部153は、被検査体1の内部欠陥Dに関する情報を画像化するなど、取得した情報を所望の形態で処理する。本実施例においては、データ処理部153は、内部欠陥Dの位置の画像化を行う。また、スキャンコントローラ154は、上記のプローブ設置部12,13を駆動制御する。プローブ設置部12,13の駆動制御は、駆動部155を通じて行われる。また、スキャンコントローラ154は、位置計測部156を介して、送信プローブ30及び受信プローブ40の位置情報を計測する。
データ処理部153は、スキャンコントローラ154から受け取る送信プローブ30及び受信プローブ40の位置情報を基にして、内部欠陥Dの位置を決定する。決定された内部欠陥Dの位置は、記憶部22(後記する)に記憶される。ここでいう位置は、例えば、内部欠陥Dのx軸方向位置及びy軸方向位置(例えばxy座標)を含む。ただし、被検査体1とインピーダンス調整部材2との界面3に気泡A(図5参照)が存在する場合には、気泡Aが内部欠陥Dとして誤検出される可能性がある。気泡Aに起因する内部欠陥Dの誤検出について、図4及び図5を参照しながら説明する。
図4は、超音波検査時の内部欠陥D検出方法を説明する図である。送信プローブ30からインピーダンス調整部材2に入射した超音波は、インピーダンス調整部材2及び被検査体1を通り、受信プローブ40で受信される。このとき、被検査体1に内部欠陥Dが存在すれば、内部欠陥Dで超音波透過時に超音波が減衰する。この結果、受信プローブ40での受信信号強度が低下し、内部欠陥Dの位置を検出できる。
図5は、超音波検査時の気泡Aによる内部欠陥D検出への影響を説明する図である。被検査体1とインピーダンス調整部材2との界面3に気泡Aが存在すれば、超音波は、内部欠陥Dと同様に、気泡Aで減衰する。この結果、内部欠陥Dが存在しない場合であっても、受信プローブ40での受信信号強度が低下し、内部欠陥Dの誤検出が発生する。そこで、超音波検査装置10では、気泡Aの位置(x軸方向位置及びy軸方向位置)を検出することで、内部欠陥Dの誤検出が抑制される。
図1に戻って、超音波検査装置10を構成する演算制御部20は、超音波検査部21と、記憶部22と、気泡検出部23と、判定部24とを備える。
超音波検査部21は、インピーダンス調整部材2への超音波の照射により、被検査体1の内部欠陥Dの有無を検査(超音波検査)するものである。検査は、例えば、図2において、x軸方向位置を固定しながらy軸方向に連続してスキャンを行い、スキャン後x軸方向位置をずらして再度y軸方向に連続してスキャンを行う等、連続的に行うことができる。
超音波検査部21は、送信プローブ30からインピーダンス調整部材2への超音波の照射により被検査体1を透過して受信プローブ40により受信された透過波に基づき、内部欠陥Dを検出する。ただし、上記のように、被検査体1とインピーダンス調整部材2との界面3に気泡Aが存在する場合には、超音波検査部21は、気泡Aを内部欠陥Dとして誤検出する可能性がある。そこで、超音波検査部21によって検出された内部欠陥Dの真偽が、後記する判定部24によって判定される。
記憶部22は、超音波検査部21によって検出された内部欠陥Dの位置(x軸方向位置及びy軸方向位置)を記憶するものである。ただし、記憶部22に記憶される位置は、内部欠陥Dとして誤検出された気泡Aの位置を含む。従って、記憶部22には、真の内部欠陥Dの位置と、偽の内部欠陥Dの位置(即ち気泡Aの位置)とが記憶される。記憶部22を備えることで、内部欠陥Dの検出位置を記憶でき、x軸方向及びy軸方向へのスキャンによって内部欠陥Dの検出を連続して行うことができる。
気泡検出部23は、被検査体1とインピーダンス調整部材2との界面3に存在する気泡Aを検出するものである。具体的には、気泡検出部23は、送信プローブ30からインピーダンス調整部材2への超音波の照射により気泡Aで反射して受信プローブ40により受信された反射波に基づき、気泡Aを検出する。反射波の検出により、気泡Aを検出できる。
図6は、反射波に基づく気泡Aの検出方法を説明する図である。送信プローブ30からインピーダンス調整部材2への超音波照射により、超音波はインピーダンス調整部材2に入射する。入射した超音波は、界面3での気泡Aが存在すれば、気泡Aで反射する。気泡Aで反射した超音波は、インピーダンス調整部材2を伝搬してインピーダンス調整部材2の外部に放出される。放出された超音波(反射波)は受信プローブ40で受信され、これにより、気泡Aが検出される。
超音波検査装置10では、気泡Aの検出時に行う超音波照射は、超音波の送信及び受信を行う送受信プローブ50によって行われる。送受信プローブ50は、上記の送信プローブ30及び受信プローブ40と同じものであるが、ソフトウェアによる機能切り替えにより、送信プローブ30及び受信プローブ40の機能を超音波を送受信可能に切り替えられたものである。
上記のように、送信プローブ30及び受信プローブ40を用いることで、内部欠陥Dの検査が行われる。その後、演算制御部20の機能切替部(図示しない)により、送信プローブ30及び受信プローブ40の機能が送受信プローブ50の機能に切り替えられる。これにより、送信プローブ30及び受信プローブ40は、超音波照射及び反射波受信を行う送受信プローブ50に切り替えられる。この結果、超音波検査装置10でのプローブは、被検査体1の上方又は下方の何れかに、送信プローブ及び受信プローブの双方の機能を有する送受信プローブ50を含むようになる。
そして、送受信プローブ50により、図6に示すようにして、被検査体1の上方の界面3での気泡Aの検出が行われる。即ち、気泡検出部23は、送受信プローブ50(送信プローブ)からインピーダンス調整部材2への超音波の照射により気泡Aで反射して送受信プローブ50(受信プローブ)により受信された反射波に基づき、気泡Aを検出する。また、図6では図示しないが、受信プローブ40の機能も、送受信プローブ50の機能に切り替えられる。これにより、被検査体1の下方の界面3での気泡A検出が行われる。
ただし、送信プローブ30及び受信プローブ40の機能切り替えではなく、送信プローブ30及び受信プローブ40とは別個に備えられた送受信プローブ(図示しない)を用いてもよい。
図7は、気泡A検出時の受信反射波を説明する図である。送受信プローブ50から超音波が送信されると、送受信プローブ50は、インピーダンス調整部材2の表面で反射した超音波を受信する。この受信波のピークが図7において破線Pで囲った波形である。また、インピーダンス調整部材2に照射された超音波の一部はインピーダンス調整部材2に入射する。インピーダンス調整部材2に入射した超音波は、界面3に気泡Aが存在すれば気泡Aで超音波が反射する。この結果、送受信プローブ50は、インピーダンス調整部材2の内部で超音波が往復する時間だけ遅れた時刻に、気泡Aでの反射に起因する超音波を受信する。この受信波のピークが図7において破線Qで囲った波形である。
気泡Aが存在せず、被検査体1にインピーダンス調整部材2が密着している場所では受信信号が極めて小さく、破線Qで囲った波形は検出されない。これは、インピーダンス調整部材2から気泡Aへの入射は固体から気体への入射であり、気泡Aに入り難く反射波が大きくなる。しかし、インピーダンス調整部材2から被検査体1への密着部分での入射は固体から固体への入射であり、気泡Aに入り易く反射波が小さくなるためである。
送受信プローブ50と被検査体1の表面との間の距離は、例えば、実測、予め設定された被検査体1の厚さ等に基づいて決定できる。このため、送受信プローブ50と被検査体1の表面との間の距離から、気泡Aに起因する超音波受信信号が現れる時間(破線Qで囲った波形)を決定できる。従って、その時間にゲート信号を設定することで、気泡Aを検出できる。
上記のように、被検査体1の上方に配置された送受信プローブ50により、被検査体1の上方の界面3での気泡A検出が行われる。また、図6では図示しないが、被検査体1の下方に配置された送受信プローブ50により、被検査体1の下方の界面3での気泡A検出が行われる。それぞれの気泡Aの検出の際、上方の送受信プローブ50での超音波の送信時刻と、下方の送受信プローブ50での超音波の送信時刻とをずらすことが好ましい。送信時間をずらすことで、送受信プローブ50,50間での信号の混信を抑制でき、気泡Aの検出精度を向上できる。
図1に戻って、気泡検出部23は、超音波検査部21による内部欠陥Dの検出位置と同じ位置において、気泡Aを検出する。このようにすることで、内部欠陥Dと同じ位置でのみ気泡Aの検出を行えばよいため、気泡Aの検出に必要な時間を短縮できる。これにより、気泡Aを効率的に検出できる。
気泡検出部23は、例えば、上記記憶部22に記憶された内部欠陥Dの位置情報を参照し、駆動部155により、送受信プローブ50を内部欠陥Dの位置に移動する。そして、気泡検出部23は、送受信プローブ50を用いて、上記図6及び図7の方法に沿って気泡Aを検出する。
判定部24は、気泡検出部23によって検出された気泡Aの位置に基づいて、超音波検査部21による内部欠陥Dの検出の真偽を判定するものである。判定部24を備えることで、内部欠陥Dが検出された場合であっても、当該検出が気泡Aに起因するものであること判定でき、内部欠陥Dの誤検出を抑制できる。
判定部24は、例えば、超音波検査部21で内部欠陥Dの検出位置で気泡Aを検出した場合には、実際は存在しないにも関わらず検出された内部欠陥Dは気泡Aに起因する偽情報と判定する。一方で、判定部24は、例えば、超音波検査部21で内部欠陥Dの検出位置で気泡Aを検出しない場合には、検出された内部欠陥Dは、実際に内部欠陥Dが存在する真情報と判定する。そして、判定部24は、記憶部22に記憶された内部欠陥Dの位置情報のうち、偽と判断された内部欠陥Dの位置を除外し、真と判断された内部欠陥Dの位置を画像化して表示装置45(ディスプレイ等)に表示する。これにより、超音波検査装置10の使用者は、被検査体1の内部欠陥Dの位置を把握できる。
演算制御部20は、いずれも図示はしないが、例えばCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、I/F(インターフェイス)等を備えて構成される。そして、演算制御部20は、ROMに格納されている所定の制御プログラムがCPUによって実行されることにより具現化される。
超音波検査システム100は、被検査体1へのインピーダンス調整部材2の配置を行う配置装置60を備える。配置装置60を備えることで、インピーダンス調整部材2を被検査体1の表面に配置できる。配置装置60によってインピーダンス調整部材2を配置された被検査体1は、超音波検査装置10での超音波検査及び気泡検出に供される。
配置装置60は、例えば、インピーダンス調整部材2を被検査体1表面に配置するラミネート装置によって構成することができる。また、配置装置60は、被検査体1とインピーダンス調整部材2との密着性を高める観点で、例えば真空ラミネート装置により構成することもできる。インピーダンス調整部材2の被検査体1表面への配置は、例えば任意の接着剤を使用して行ってもよい。
超音波検査システム100は、インピーダンス調整部材2を備える被検査体1からインピーダンス調整部材2を除去する除去装置70を備える。除去装置70により、超音波検査後の被検査体1からインピーダンス調整部材2を除去できる。
除去装置70は、例えば、インピーダンス調整部材2を被検査体1表面から剥離する剥離装置によって構成することができる。ただし、被検査体1の種類によっては、インピーダンス調整部材2を配置したままにすることができ、この場合には、除去装置70は設置しなくてもよい。このような例としては、インピーダンス調整部材2としてポリエチレンフィルムを用い、インピーダンス調整部材2を被検査体1の表面保護フィルムとして利用する場合である。
超音波検査システム100は、超音波検査装置10、配置装置60及び除去装置70のほかに、図示しない任意の装置を備えてもよい。例えば、被検査体1は、配置装置60によるインピーダンス調整部材2の配置後、図示しない任意の装置による任意の処理が行われた後、超音波検査装置10での超音波検査及び気泡Aの検出が行われてもよい。また、被検査体1は、超音波検査装置10での超音波検査及び気泡Aの検出の後、図示しない任意の装置による任意の処理が行われた後、除去装置70によるインピーダンス調整部材2の除去が行われてもよい。
図8は、第1実施形態の超音波検査方法のフローチャートである。図8に示す超音波検査方法は、上記超音波検査システム100によって行うことができる。そこで、図8に示す超音波検査方法の説明は、図1~図7を適宜参照しながら行う。第1実施形態の超音波検査方法は、ステップS1~S7を含む。
はじめに、配置装置60により、被検査体へのインピーダンス調整部材2の配置が行われる(ステップS1)。インピーダンス調整部材2は、例えば、被検査体1の上面及び下面の双方の面に対して配置される。次いで、超音波検査部21は、インピーダンス調整部材2への超音波の照射により、被検査体1の超音波検査を行う(ステップS2)。超音波検査により、被検査体1の内部欠陥Dを検出できる。検出された内部欠陥Dの位置(気泡Aに起因する偽の内部欠陥Dの位置を含む)は、記憶部22に記憶される(ステップS3)。
気泡検出部23は、被検査体1とインピーダンス調整部材2との界面3に存在する気泡Aの検出を行う(ステップS4)。このとき、気泡検出部23は、記憶部22に記憶された内部欠陥Dの位置で、気泡Aの検出を行うことが好ましい。そして、判定部24は、検出された内部欠陥Dの真偽の判定を行う(ステップS5)。実際に内部欠陥Dが存在すると判定された真の位置は、表示装置45に表示される(ステップS6)。最後に、除去装置70は、超音波検査及び気泡Aの検出後の被検査体1からインピーダンス調整部材2を除去する(ステップS7)。
以上の超音波検査方法、超音波検査装置10及び超音波検査システム100によれば、被検査体1とインピーダンス調整部材2との界面3に気泡Aが存在する場合であっても、気泡Aの影響を抑制して、被検査体1の内部欠陥Dを検出できる。これにより、気泡Aに起因する内部欠陥Dの誤検出を抑制できる。
図9は、第2実施形態の超音波検査装置10Aの模式図である。超音波検査装置10Aでは、超音波の送受信を行うプローブは、被検査体1の上方又は下方の何れかに配置された送信プローブ30及び受信プローブ40を含む。図示の例では、送信プローブ30及び受信プローブ40は、いずれも、被検査体1の上方に配置されている。ただし、超音波検査装置10Aでは、上記超音波検査装置10とは異なり、送信プローブ30及び受信プローブ40は、被検査体1の表面に対して垂直ではなく、ある正の角度αでの超音波入射及び反射を行うように配置される。
送信プローブ30は、被検査体1の表面から延びる法線N(一点鎖線で示す)に対して角度αで傾けて配置される。角度αは、気体からインピーダンス調整部材2への点Xでの入射時の入射角である。受信プローブ40は、送信プローブ30とは別体に構成されるとともに、法線Nを中心として送信プローブ30とは反対側において、法線Nに対して角度αで傾けて配置される。
気体中の音速は、インピーダンス調整部材2の内部の音速と比べて極めて大きい。従って、スネルの法則により、点Xでの入射時の超音波の屈折角βは、入射角α(角度α)よりも大きくなる。そして、インピーダンス調整部材2への点Xでの入射後、点Yにおいて気泡Aで反射した超音波は、点Xに入射する超音波から離れた点Zにおいて、インピーダンス調整部材2から放出される。これに対し、点Xにおけるインピーダンス調整部材2の表面での反射波は、図9において破線矢印で示すように反射する。従って、点Xでの反射波は、点Zで放出された超音波を入射可能に配置された受信プローブ40には入射しない。
角度αの角度範囲を述べる。角度αは、インピーダンス調整部材2-気体間界面の臨界角αを超えない角度にする。臨界角αとは、屈折角βが90度に達する入射角であり、式(1)で求まる。
Figure 0007214560000001
ここで、cは気体中の音速、cはインピーダンス調整部材2中での音速である。例えば、インピーダンス調整部材2としてシリコンゴムフィルム(c=1000m/s)を用い、気体として空気(c=340m/s)を用いた場合には、臨界角αは20度である。このため、角度αは20度を超えない角度にする。そこで、送信プローブ30及び受信プローブ40は、法線Nに対して角度α、具体的には例えば10度傾けて配置できる。
送信プローブ30及び受信プローブ40をこのような空間的位置に配置することで、点Xにおけるインピーダンス調整部材2表面での反射波と、点Yにおける気泡Aでの反射波とを分離できる。このようにすることで、受信プローブ40によって気泡Aでの反射波のみを受信できるようになり、気泡Aを検出し易くできる。特に、気泡Aでの反射波はインピーダンス調整部材2の内部を伝搬するため信号強度が小さくなる。そこで、このような場合であっても、点Yにおける気泡Aでの反射波の分離により、気泡Aを検出し易くできる。
図10は、第3実施形態の超音波検査装置10Bの模式図である。超音波検査装置10Bは、気泡Aの検出のため、超音波の送受信を行う送受信プローブ50に代えて、界面3を撮像する撮像装置55を備える。撮像装置55により、界面3での気泡Aを検出できる。
撮像装置55は、界面3をインピーダンス調整部材2の側から撮像するものである。撮像装置55は、例えば光学式カメラを含む。また、超音波検査装置10Bでは、インピーダンス調整部材2は、可視光を透過可能な材料により構成される。可視光を透過可能な材料は、例えば透明な樹脂材料を含む。撮像装置55は、筐体14に接続された撮像装置設置部15に固定される。撮像装置設置部15のx軸方向及びy軸方向の駆動により、撮像装置55は、送信プローブ30及び受信プローブ40とは独立してx軸方向及びy軸方向に駆動可能である。
撮像装置55は、例えば、界面3の部分に焦点を合わせることで、インピーダンス調整部材2を通じて界面3を撮像できる。気泡検出部23は、撮像装置55によって撮像された界面3の像に基づき、気泡Aを検出できる。気泡Aの検出は、例えば、撮像された界面3での画像解析に基づき行うことができる。また、上記記憶部22に記憶された内部欠陥Dの位置についてのみ撮像することで、より高速で気泡Aの検出を行うことができる。
図11は、第4実施形態の超音波検査装置10Cの模式図である。超音波検査装置10Cは、撮像装置55を備える点で超音波検査装置10B(図10参照)と同様である。ただし、超音波検査装置10Cでのインピーダンス調整部材2は、基材2aと、色彩変化部2bとを備える。基材2aは、例えば、上記の超音波検査装置10のインピーダンス調整部材2と同様の材料により構成される。色彩変化部2bは、界面3での気泡Aによって色彩が変化するものである。なお、図示の例では、基材2aと色彩変化部2bとは積層構造としているが、これらを混合した構造(例えば、気泡Aによって色彩が変化する成分を練り込んだ樹脂等)としてもよい。
気泡検出部23は、色彩変化部2bでの色彩変化に基づき、気泡Aを検出する。色彩変化部2bを備えることで、撮像装置55により撮像された像において、気泡Aの部分で色彩変化部2bの色彩を変化させることができる。これにより、色彩変化部2bでの他の部分同士の色彩比較によって、気泡Aを容易に検出できる。
色彩変化部2bは、酸化によって色彩が変化する酸化変色体を含むことができる。色彩変化部2bでは、気泡Aに含まれる空気に起因して酸化変色体が酸化され、色彩が変化する。これにより、気泡Aが存在せず色彩が変化しない他の部分との比較により、気泡Aを検出できる。このような酸化変色体としては、例えば、空気中の酸素により酸化されることで色彩が変化する化合物(メチレンブルー等)が挙げられる。
酸化変色体としては、pH指示薬を含有したマイクロカプセルを含有する粘着剤の層を形成してもよい。あるいは、アルカリ性溶液を内包するマクロカプセルとpH指示薬とを含有する粘着剤の層を形成してもよい。インピーダンス調整部材2を配置した際に、マイクロカプセルが破れ、pH指示薬がアルカリ性になるため全体が発色する。ただし、気泡Aがある場所では、空気により酸化されて中性化し、気泡Aの場所が無色(又は色が薄く)に変化する。従って、無色に変化(又は色が薄く変化)した場所を気泡Aと判断できる。pH指示薬としては、例えばフェノールフタレインを用いることができる。このpH指示薬は、アルカリ性では赤紫色になり、中性では無色である。
色彩変化部2bは、圧力によって色彩が変化する圧力変色体を含むこともできる。気泡Aが存在する部分では、存在しない部分と比べて、インピーダンス調整部材2と被検査体1との接着強度が弱い。そのため、圧力の違いを検出することで、気泡Aを検出できる。
圧力変色体としては、例えば、有色インクを内包したマイクロカプセルが挙げられる。気泡Aが存在しない部分では、被検査体1とインピーダンス調整部材2とが密着するため、接着強度が強い。従って、界面3では圧力が相対的に高くなり、マイクロカプセルが破壊され易くなる結果、有色インクが漏出し易くなる。一方で、気泡Aが存在する部分では、被検査体1とインピーダンス調整部材2とが密着し難く、接着強度が弱い。従って、界面3では圧力が相対的に低くなり、マイクロカプセルが破壊され難くなる結果、有色インクが漏出し難くなる。そこで、有色インクの漏出のし易さに起因する色彩変化の程度に基づくことで、気泡Aを容易に検出できる。
なお、色彩変化部2bは、可視領域での色彩変化に限られず、例えば赤外領域の透過率変化を生じるものでもよい。この場合、撮像装置55は例えば赤外線カメラを用いることができる。
図12は、第5実施形態の超音波検査システム100Dを構成する配置装置60Dの模式図である。上記の超音波検査システム100では、配置装置60は、例えばフィルム状のインピーダンス調整部材2を被検査体1の表面に配置していた。しかし、超音波検査システム100Dでは、配置装置60Dは、被検査体1よりも小さな音響インピーダンスの材料(例えばシリコーンゴム)を含む液体材料2cの被検査体1表面への配置及び固化を行う。これにより、インピーダンス調整部材2(図12では図示しない)の被検査体1表面への配置が行われる。
超音波検査システム100Dでは、凹凸を有する被検査体1として、表面に電子部品4を配置した被検査体1が図示される。配置装置60は、液体材料2cを被検査体1の表面に例えば吹き付ける(噴射する)ノズル61を備える。液体材料2cは、例えば、溶媒と、溶媒に溶解又は分散させた上記材料とを含む。液体材料2cの被検査体1の表面への配置後、溶媒の除去により、インピーダンス調整部材2を被検査体1の表面に配置できる。なお、液体材料2cの配置は、ノズル61を通じた吹き付けに限定されず、例えば塗布装置(図示しない)による塗布により行ってもよい。
配置装置60Dは、液体材料2cを貯留するタンク62と、ノズル61とタンク62とを接続する輸送路63(例えばホース)とを備える。タンク62は、図示の例ではノズル61と別体に構成したが、これらは一体に構成してもよい。ノズル61及びタンク62は支持装置(図示しない)に固定される。配置装置60Dは送液ポンプ(図示しない)を備え、ノズル61を通じた液体材料2cの吹き付けは、送液ポンプの駆動によって行われる。
配置装置60Dによるインピーダンス調整部材2の配置は、以下のようにして行われる。被検査体1は、図示しない搬送装置により、図12の白抜き矢印の方向に搬送される。ただし、被検査体1を固定して、ノズル61を移動させるようにしてもよい。被検査体1の搬送中、ノズル61を通じた液体材料2cの被検査体1表面への吹き付けが行われる。液体材料2cの吹き付けにより、被検査体1の表面に液体材料2cが膜状に配置される。被検査体1の表面への液体材料2cの配置後、例えば加熱により、液体材料2c中の溶媒が除去される。これにより、被検査体1上の電子部品4を覆うように、被検査体1表面にインピーダンス調整部材2が配置される。
配置装置60Dを備えることで、表面に凹凸を有する被検査体1であっても、インピーダンス調整部材2を、表面の凹凸に沿って被検査体1の表面に配置できる。これにより、被検査体1の表面へのインピーダンス調整部材2の密着性を向上でき、表面の凹凸への大量の気泡混入を抑制しながらインピーダンス調整部材2を配置できる。特に、例えば、電子部品4の表面の濡れ性等により、電子部品4の表面とインピーダンス調整部材2との界面に気泡Aが入り得る。しかし、気泡Aが入り込んだ場合であっても、気泡検出部23によって気泡Aを検出できる。これにより、気泡Aに起因する内部欠陥Dの誤検出を抑制できる。
1 被検査体
10超音波検査装置
100 超音波検査システム
100D 超音波検査システム
10A 超音波検査装置
10B 超音波検査装置
10C 超音波検査装置
11 スキャナ台
12 プローブ設置部
13 プローブ設置部
14 筐体
15 撮像装置設置部
151 送信系統
151a 波形発生器
151b 出力アンプ
152 受信系統
152a 波形解析部
152b 信号アンプ
153 データ処理部
154 スキャンコントローラ
155 駆動部
156 位置計測部
2 インピーダンス調整部材
20 演算制御部
21 超音波検査部
22 記憶部
23 気泡検出部
24 判定部
2a 基材
2b 色彩変化部
2c 液体材料
3 界面
30送信プローブ
4 電子部品
40 受信プローブ
45 表示装置
50 送受信プローブ(送信プローブ、受信プローブ)
55 撮像装置
60 配置装置
60D 配置装置
61 ノズル
62 タンク
63 輸送路
70 除去装置
A 気泡
D 内部欠陥

Claims (7)

  1. 被検査体と、送信プローブ及び受信プローブを含むプローブとの間に気体を介在させた超音波検査を行う演算制御部を備える超音波検査装置であって、
    前記演算制御部は、
    前記被検査体の表面に配置されるとともに、前記被検査体の音響インピーダンスよりも小さな音響インピーダンスの材料で構成された固体のインピーダンス調整部材への超音波の照射により、前記被検査体の内部欠陥の有無を検査する超音波検査部と、
    前記超音波検査部による前記内部欠陥の検出位置と、前記被検査体の表面方向であるx軸方向及びy軸方向で同じ位置において、前記送信プローブから前記インピーダンス調整部材への超音波の照射により、前記被検査体と前記インピーダンス調整部材との界面に存在する気泡で反射して前記受信プローブにより受信された反射波に基づき、前記気泡を検出する気泡検出部と、
    前記気泡検出部によって前記気泡が検出された場合には、前記内部欠陥の検出は偽であると判定し、前記気泡検出部によって前記気泡が検出されない場合には前記内部欠陥の検出は真であると判定する判定部と、を備え
    前記気泡検出部は、受信した前記反射波において、前記プローブと前記被検査体の表面との間の距離から決定され、前記気泡に起因する受信信号が現れる時間に受信信号を検出することで、前記気泡を検出する
    超音波検査装置。
  2. 前記演算制御部は、前記超音波検査部によって検出された前記内部欠陥の検出位置を記憶する記憶部を備える
    請求項1に記載の超音波検査装置。
  3. 前記送信プローブは、前記被検査体表面から延びる法線に対して傾けて配置され、
    前記受信プローブは、前記送信プローブとは別体に構成されるとともに、前記法線を中心として前記送信プローブとは反対側において、前記法線に対して傾けて配置される
    請求項1又は2に記載の超音波検査装置。
  4. 被検査体と、送信プローブ及び受信プローブを含むプローブとの間に気体を介在させた超音波検査を行う演算制御部を備える超音波検査装置であって、前記演算制御部は、前記被検査体の表面に配置されるとともに、前記被検査体の音響インピーダンスよりも小さな音響インピーダンスの材料で構成された固体のインピーダンス調整部材への超音波の照射により、前記被検査体の内部欠陥の有無を検査する超音波検査部と、前記超音波検査部による前記内部欠陥の検出位置と、前記被検査体の表面方向であるx軸方向及びy軸方向で同じ位置において、前記送信プローブから前記インピーダンス調整部材への超音波の照射により、前記被検査体と前記インピーダンス調整部材との界面に存在する気泡で反射して前記受信プローブにより受信された反射波に基づき、前記気泡を検出する気泡検出部と、前記気泡検出部によって前記気泡が検出された場合には、前記内部欠陥の検出は偽であると判定し、前記気泡検出部によって前記気泡が検出されない場合には前記内部欠陥の検出は真であると判定する判定部と、を備え、前記気泡検出部は、受信した前記反射波において、前記プローブと前記被検査体の表面との間の距離から決定され、前記気泡に起因する受信信号が現れる時間に受信信号を検出することで、前記気泡を検出する超音波検査装置を備える
    超音波検査システム。
  5. 前記被検査体表面への前記インピーダンス調整部材の配置を行う配置装置を備える
    請求項に記載の超音波検査システム。
  6. 前記配置装置は、前記材料を含む液体材料の前記被検査体表面への配置及び固化により、前記インピーダンス調整部材の前記被検査体表面への配置を行う
    請求項に記載の超音波検査システム。
  7. 前記液体材料は、溶媒と、前記溶媒に溶解又は分散させた前記材料とを含む
    請求項に記載の超音波検査システム。
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