JP2017090201A - 空中超音波探傷装置および空中超音波探傷システム - Google Patents
空中超音波探傷装置および空中超音波探傷システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017090201A JP2017090201A JP2015219599A JP2015219599A JP2017090201A JP 2017090201 A JP2017090201 A JP 2017090201A JP 2015219599 A JP2015219599 A JP 2015219599A JP 2015219599 A JP2015219599 A JP 2015219599A JP 2017090201 A JP2017090201 A JP 2017090201A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ultrasonic
- subject
- signal
- ultrasonic probe
- reception
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
Abstract
Description
一般的に、超音波探傷手法においては、超音波探傷装置内に組込まれたパルス発生回路で発生したパルス信号を、信号ケーブルを介して被検体の表面に接触させた超音波探触子に組込まれた振動子に印加する。振動子が振動して、この超音波探触子から被検体に超音波パルスが印加される。この超音波パルスが、被検体内を伝搬する過程で、被検体内に存在する欠陥に当接すると、この欠陥で反射されて超音波エコーとして、元来た経路を逆進して超音波探触子に入射する。超音波探触子に組込まれた振動子にて、この超音波エコーは電気信号であるエコー信号に変換されて信号ケーブルを介して装置内に組込まれた受信回路へ入力される。そして、受信回路で受信されたエコー信号に基づいて、欠陥の有無、欠陥規模を解析、判断している。
図1は本発明の一実施形態に係わる空中超音波測定システムの概略構成を示す模式図である。この実施形態の空中超音波測定システムは、大きく分けて、図5に示す矩形波バースト信号aを出力するとともに受信信号bを入力するパルス送受信器10と、矩形波バースト信号aを受けて、空気を介して被検体へ超音波パルスを印加する送信超音波探触子12と、被検体内を透過または被検体で反射した超音波パルスを空気を介して受けて受信信号bを出力する受信超音波探触子13と、受信した受信信号bに基づいて被検体内の欠陥の有無を判定するとともに、パルス送受信器10に各種設定を行う探傷制御解析器14とで構成されている。
図8(a)〜(d)は、送信超音波探触子12及び受信超音波探触子13を、欠陥が存在しない厚さ50mmのCFRP(炭素繊維強化プラスチック)の資料(被検体)に垂直にこの資料(被検体)を挟むように配設した場合において、図5の矩形波バースト信号aにおける波数NをN=1〜N=8まで変化させた場合におけるN=1、N=2、N=6、N=8における受信部19で受信して増幅部20で増幅して、表示部23に表示された受信信号b1の波形図である。
図11は、超音波V透過法による測定の一例を示す図である。
図11に示すように、超音波V透過法による測定を行う場合、送信超音波探触子12と受信超音波探触子13とを傾斜させて被検体の同一面に空気を介して対向配設する。ここでは、被検体は、構造物の外壁であり、表面からみて塗装・タイル61、モルタル(mortar)62、コンクリート63が積層されてなる。また、ここでは、モルタル62とコンクリート63と境界面の一部に剥離部64が生じているとし、この剥離部64を超音波V透過法により測定することができる。
図12に示すように、超音波が媒質Aと媒質Bの境界面に入射角α(超音波の進行方向と境界面の垂線との間の角度)により入射波W11として入射され、この境界面で反射した超音波が反射角β(=入射角α)により反射波W21として反射する場合、入射角αは、スネルの法則に基づき、以下の式(1)により決定される。
C1:媒質Aでの超音波の音速
C2:入射波媒質Aと媒質Bの境界面から媒質B内へ伝搬した屈折波W22の音速
θ:屈折波の屈折角(屈折波の進行方向と境界面の垂線との間の角度)
媒質Aがモルタル62で媒質Bがコンクリート63であり、モルタル62内に横波を45度の角度で伝搬させ、図11に示すように、空気に対する外壁が塗装・タイル61、モルタル62、コンクリート63の順で積層されている場合で、外壁に対する送信超音波探触子12からの超音波の角度を求めることについて記載する。
(2)送信超音波探触子12と受信超音波探触子13との間の距離d:50mm
(3)各種探触子と外壁表面との間の距離h:20mm
これらの条件を成立させるための検査治具について以下で説明する。
図13は、本発明の一実施形態に係わる空中超音波探傷システムに適用される、超音波V透過法による検査治具の一例を示す図である。
検査治具は、下端部にキャスター73が取り付けられた2本のボルト71のそれぞれの上端部付近が、このボルト71の外径に内径をあわせた円筒部材72に挿入され、これらの円筒部材72を所定の距離を空け、円筒部材72が被検体の表面に対して垂直に位置し、かつ、円筒部材72同士が所定の距離を空けて平行に位置するように、バー74により接続される。ボルト71には図示しないナットが取り付け可能であり、このナットの取り付け位置を調整することで、ボルト71に対する円筒部材72の高さを調整可能である。
この波形比較において、物質間の音響インピーダンス差が大きい程、その2種の物質の境界面において反射する超音波は大きくなる。例えば、空気、塗装・タイル61、モルタル62、コンクリート63の音響インピーダンスは、空気が最も低く、塗装・タイル61、モルタル62、コンクリート63の順で高い。
よって、上記の境界面からモルタル62、塗装・タイル61、空気を介して受信超音波探触子13に受信された超音波に基づいて表示部23に表示される波形Sは、図14(c)に示すように、振幅が比較的小さい波形となる。
よって、上記の境界面からモルタル62、塗装・タイル61、空気を介して受信超音波探触子13に受信された超音波に基づいて表示部23に表示される波形は、図14(d)に示すように、振幅が比較的大きい波形となる。
これにより、モルタル62とコンクリート63との境界に面するモルタル62に剥離がある場合、これを正しく観測することができる。
まず、図15(a)に示すように、塗装・タイル61おけるモルタル62との境界付近に塗膜浮き部が生じていない状態で、送信超音波探触子12から空気、塗装・タイル61を介して、上記のモルタル62とコンクリート63との境界面である健全部65に向けて超音波を伝搬させた場合、この健全部65での反射波は、上記の塗膜浮き部がある場合のモルタル62とコンクリート63との境界面での反射波と比較して大きい。
よって、モルタル62とコンクリート63との境界面で反射してモルタル62、塗装・タイル61、空気を介して受信超音波探触子13に受信された超音波に基づいて表示部23に表示される波形は、図15(c)に示すように、振幅が比較的大きい波形となる。
よって、上記の塗膜浮き部80がある状態で、モルタル62とコンクリート63との境界面で反射してモルタル62、塗装・タイル61、空気を介して受信超音波探触子13に受信された超音波に基づいて表示部23に表示される波形は、図15(d)に示すように、振幅が著しく小さい波形となる。
これにより、塗装・タイル61とモルタル62との境界付近に塗膜浮き部がある場合、これを正しく観測することができる。
まず、図16(a)に示すように、送信超音波探触子12から空気、塗装・タイル61上記の健全部65に超音波を伝搬させた場合、この伝搬した超音波は主にモルタル62とコンクリート63の境界面から反射し、この反射波は上記のようにモルタル62にひび割れがある場合と比較して大きい。
よって、モルタル62とコンクリート63の境界面からモルタル62塗装・タイル61、空気を介して受信超音波探触子13に受信された超音波に基づいて表示部23に表示される波形は、図16(c)に示すように、振幅が比較的大きい波形となる。
よって、モルタル62とコンクリート63の境界面から塗装・タイル61、空気を介して受信超音波探触子13に受信された超音波に基づいて表示部23に表示される波形は、図16(d)に示すように、振幅が著しく小さい波形となる。
これにより、モルタル62にひび割れがある場合、これを正しく観測することができる。
Claims (2)
- 連続する所定個数の負の矩形波からなる矩形波バースト信号を作成して出力する信号発生部と、
前記矩形波バースト信号における矩形波の数、矩形波の電圧、及び矩形波のパルス幅を、構造物の外壁である被検体の材質、前記被検体の寸法形状に応じて設定する測定条件設定部と、
前記被検体に空気を介して対向配設され、前記信号発生部から出力された矩形波バースト信号を振動子で超音波に変換して超音波V透過法に基づいた入射角により前記被検体に傾斜方向に印加する送信超音波探触子と、
前記被検体に空気を介して対向配設され、前記被検体に印加され当該被検体を伝搬して当該被検体で反射した超音波を傾斜方向で受けて振動子で電気信号に変換して出力する受信超音波探触子と、
この受信超音波探触子から出力された信号を受信する受信部と、
この受信部で受信された電気信号の信号レベルに基づき前記被検体の欠陥の有無を判定する欠陥判定部と、
前記受信部で受信された電気信号を周波数変換する周波数変換部と、
前記信号発生部から出力された矩形波バースト信号、前記受信された電気信号、及び前記周波数変換部で周波数変換された電気信号を表示する表示部と
を備え、
前記送信超音波探触子及び前記受信超音波探触子は、前記振動子の超音波の送受信側に
取付られた前面板の材料として、多孔性構造を有した樹脂材料を採用し、
前記測定条件設定部は、前記矩形波のパルス幅の変更に合わせて、前記周波数変換部における変換周波数範囲を設定する、
ことを特徴とする空中超音波探傷装置。 - 請求項1に記載の空中超音波探傷装置を有する空中超音波探傷システムであって、
前記送信超音波探触子と前記受信超音波探触子とを、
(a)前記超音波V透過法に基づく、前記入射角
(b)前記超音波V透過法に基づく、前記送信超音波探触子と前記受信超音波探触子との間の距離
(c)前記超音波V透過法に基づく、前記送信超音波探触子と前記被検体との間の距離、および前記受信超音波探触子と前記被検体との間の距離
のうち少なくとも1つを調整可能に支持する検査治具を備えた
ことを特徴とする空中超音波探傷システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015219599A JP2017090201A (ja) | 2015-11-09 | 2015-11-09 | 空中超音波探傷装置および空中超音波探傷システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015219599A JP2017090201A (ja) | 2015-11-09 | 2015-11-09 | 空中超音波探傷装置および空中超音波探傷システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017090201A true JP2017090201A (ja) | 2017-05-25 |
Family
ID=58770320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015219599A Pending JP2017090201A (ja) | 2015-11-09 | 2015-11-09 | 空中超音波探傷装置および空中超音波探傷システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017090201A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020186914A (ja) * | 2019-05-09 | 2020-11-19 | 株式会社日立パワーソリューションズ | 超音波検査装置及び超音波検査システム |
CN113340992A (zh) * | 2021-05-27 | 2021-09-03 | 机械工业第九设计研究院有限公司 | 一种混凝土内埋裂纹监测传感器及监测方法 |
JP7506901B2 (ja) | 2022-04-28 | 2024-06-27 | ジャパンプローブ株式会社 | 超音波検査方法及び超音波検査システム |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002195987A (ja) * | 2000-12-27 | 2002-07-10 | Japan Science & Technology Corp | 内部欠陥寸法の測定方法およびその装置 |
JP2006138818A (ja) * | 2004-11-15 | 2006-06-01 | Japan Aerospace Exploration Agency | 超音波試験方法及びこれに用いる超音波試験装置 |
JP2008128965A (ja) * | 2006-11-24 | 2008-06-05 | Japan Probe Kk | 空中超音波探傷システム |
JP2009063372A (ja) * | 2007-09-05 | 2009-03-26 | Kyushu Electric Power Co Inc | 空中超音波探傷装置及びその方法 |
JP2010266378A (ja) * | 2009-05-15 | 2010-11-25 | Choonpa Zairyo Shindan Kenkyusho:Kk | 超音波診断評価装置 |
JP2013108925A (ja) * | 2011-11-24 | 2013-06-06 | Kyushu Electric Power Co Inc | 非接触空中超音波探傷技術における位相一定法を用いた超音波探触子 |
-
2015
- 2015-11-09 JP JP2015219599A patent/JP2017090201A/ja active Pending
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002195987A (ja) * | 2000-12-27 | 2002-07-10 | Japan Science & Technology Corp | 内部欠陥寸法の測定方法およびその装置 |
JP2006138818A (ja) * | 2004-11-15 | 2006-06-01 | Japan Aerospace Exploration Agency | 超音波試験方法及びこれに用いる超音波試験装置 |
US20080127731A1 (en) * | 2004-11-15 | 2008-06-05 | Independent Administrative Institution Japan Aerospace Exploration Agency | Ultrasonic Test Method And Ultrasonic Test Instrument Used For The Method |
JP2008128965A (ja) * | 2006-11-24 | 2008-06-05 | Japan Probe Kk | 空中超音波探傷システム |
JP2009063372A (ja) * | 2007-09-05 | 2009-03-26 | Kyushu Electric Power Co Inc | 空中超音波探傷装置及びその方法 |
JP2010266378A (ja) * | 2009-05-15 | 2010-11-25 | Choonpa Zairyo Shindan Kenkyusho:Kk | 超音波診断評価装置 |
JP2013108925A (ja) * | 2011-11-24 | 2013-06-06 | Kyushu Electric Power Co Inc | 非接触空中超音波探傷技術における位相一定法を用いた超音波探触子 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020186914A (ja) * | 2019-05-09 | 2020-11-19 | 株式会社日立パワーソリューションズ | 超音波検査装置及び超音波検査システム |
JP7214560B2 (ja) | 2019-05-09 | 2023-01-30 | 株式会社日立パワーソリューションズ | 超音波検査装置及び超音波検査システム |
CN113340992A (zh) * | 2021-05-27 | 2021-09-03 | 机械工业第九设计研究院有限公司 | 一种混凝土内埋裂纹监测传感器及监测方法 |
CN113340992B (zh) * | 2021-05-27 | 2023-12-01 | 机械工业第九设计研究院股份有限公司 | 一种混凝土内埋裂纹监测传感器及监测方法 |
JP7506901B2 (ja) | 2022-04-28 | 2024-06-27 | ジャパンプローブ株式会社 | 超音波検査方法及び超音波検査システム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4903032B2 (ja) | 空中超音波探傷システム | |
CN106767580B (zh) | 一种确定复合材料层压结构中缺陷铺层深度的超声方法 | |
Liu et al. | Adhesive debonding inspection with a small EMAT in resonant mode | |
EP3168612B1 (en) | Ultrasonic system for nondestructive testing using nonlinear acoustics | |
Römmeler et al. | Air coupled ultrasonic defect detection in polymer pipes | |
CN110243320B (zh) | 一种隧道衬砌裂缝深度非接触测量方法及装置 | |
JP2009063372A (ja) | 空中超音波探傷装置及びその方法 | |
US10533976B2 (en) | Ultrasonic inspection system | |
JP2017090201A (ja) | 空中超音波探傷装置および空中超音波探傷システム | |
Grager et al. | Advances in air-coupled ultrasonic testing combining an optical microphone with novel transmitter concepts | |
JP2005315636A (ja) | 閉じたき裂の定量評価法、及び閉じたき裂の定量評価装置 | |
RU2280863C1 (ru) | Нелинейный ультразвуковой способ обнаружения трещин и их местоположений в твердом теле и устройство для его реализации | |
JP2018189550A (ja) | 超音波映像装置及び超音波映像生成方法 | |
Webersen et al. | Characterization of continuous-fiber reinforced thermoplastics using thermoacoustically excited ultrasonic lamb waves | |
Theobald et al. | Acoustic emission transducers—development of a facility for traceable out-of-plane displacement calibration | |
CN104569155A (zh) | 一种表面缺陷电磁超声检测方法 | |
Bou-Hamdan | Design and Implementation of an Ultrasonic Scanner Setup that is Controlled using MATLAB and a Microcontroller | |
Akundi et al. | Non-destructive testing (NDT) and evaluation using ultrasonic testing equipment to enhance workforce skillset for modern manufacturing | |
RU93540U1 (ru) | Устройство для обнаружения микродефектов в листовом материале | |
JP4761147B2 (ja) | 超音波探傷方法及び装置 | |
Gao et al. | New developments in EMAT techniques for surface inspection | |
Alleman et al. | Air-coupled ultrasound for damage detection in CFRP using Lamb waves and ultrasonic verification | |
JP2020176916A (ja) | 空中超音波探傷装置 | |
JP6619282B2 (ja) | 鋼材の非破壊検査装置及び鋼材の非破壊検査方法 | |
Kazakov | Detection of a Crack and Determination of Its Position in a Plate by the Nonlinear Modulation Method Using Lamb Waves |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A80 | Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80 Effective date: 20151203 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180925 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190619 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190625 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20191224 |