JP2009063372A - 空中超音波探傷装置及びその方法 - Google Patents

空中超音波探傷装置及びその方法 Download PDF

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章宏 金谷
Junichi Kusumoto
淳一 楠元
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Masakazu Takahashi
雅和 高橋
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比路志 馬場
Osamu Takahashi
修 高橋
Hidekazu Hoshino
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Abstract

【課題】高い超音波探傷精度を有する空中超音波探傷を実現する。
【解決手段】連続する所定個数Nの矩形波11からなる矩形波バースト信号aを、被検体取付治具15に装着された送信超音波探触子16へ送信して超音波cを被検体23に斜め方向に入射する。そして、被検体23を透過した超音波dを受信超音波探触子20で電気信号の透過波信号bに変換する。この透過波信号の信号レベルで欠陥判定を実施する。この場合、被検体取付治具15に装着された被検体23に対する超音波cの入射角θ1を最適入射角度θMに自動設定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超音波探傷装置及び超音波探傷方法に関わり、特に被検体に対して非接触で超音波探傷を実施できる空中超音波探傷装置、及び空中超音波探傷方法に関する。
一般的に、超音波探傷手法においては、測定器内に組込まれたパルス発生回路で発生したパルス信号を、信号ケーブルを介して被検体の表面に接触させた超音波探触子に組込まれた振動子に印加する。振動子が振動して、この超音波探触子から被検体の表面に対して垂直に超音波パルスが印加される。被検体に入射した超音波パルスが、被検体内を表面に対して垂直方向に伝搬する過程で、被検体内に存在する欠陥に当接すると、この欠陥で反射されて超音波エコーとして、元来た経路を逆進して超音波探触子に入射する。超音波探触子に組込まれた振動子にてこの超音波エコーは電気信号であるエコー信号に変換されて信号ケーブルを介して測定器内に組込まれた受信回路へ入力される。受信回路で受信されたエコー信号と送信したパルス信号とを比較して、欠陥の有無、欠陥規模を解析、判断している。
このような従来の超音波探傷手法においては、被検体に対して効率的に超音波を印加するために、超音波探触子を被検体の表面に水や油等の接触媒質を介して接触させる必要がある。したがって、超音波探触子を直接又は接触媒質を介して接触させることができない、例えば高温状態の被検体や、高速で移動状態の被検体や、接触媒質を付着できない被検体に対する超音波探傷を実施できない問題がある。
このような問題を解消する手法として、接触媒質として「空気」を用いる空中超音波探傷手法が考えられる。
特開平6−331609号公報 超音波探傷試験III 非破壊検査協会発行 pp2275(2004年) 超音波探傷の理論と基礎に関する研究報告書 昭和49年8月1日 日本学術振興会 製鋼第19委員会 超音波探傷法協議会 基礎問題小委員会 層状平面板における音波の透過 鳥飼安生 日本機械学誌 第8巻 第1号 (1952年)
しかしながら、この空中超音波探傷手法においても解消すべき次のような課題があった。
すなわち、被検体に対する超音波探傷における実用レベル以上の欠陥検出精度を得るためには、被検体内を伝搬する超音波パルスのレベル、及び超音波探触子から出力されるエコー信号のレベルも所定レベルを確保する必要がある。
しかしながら、空中超音波探傷手法においては、超音波が空中を伝搬するので、この空中を伝搬する過程で、超音波が大きく減衰する。その結果、被検体内を伝搬する超音波パルスのレベル、及び超音波探触子から出力されるエコー信号のレベルが大きく低下して、欠陥の検出精度が低下する。
図16は、透過型の空中超音波探傷手法における超音波の経路を示す図である。パルス信号が印加された送信側の超音波探触子1から超音波パルス2が出力される。この超音波パルス2は空気3中を経由して、被検体4のA面に垂直に入射して、この被検体4内を透過する。被検体4内を透過しB面から出射した超音波パルス5は、再び空気6中を経由して、受信側の超音波探触子7へ入射されて、エコー信号に変換される。この場合、超音波の伝搬モードは「縦波」である。
ここで、空気3、6と被検体4との各音響インピーダンスをZ1、Z2とし、(空気→被検体)の超音波の透過率T12、(被検体→空気)の超音波の透過率T21とし、さらに、空気と被検体間の超音波の反射率R12、被検体と空気間の超音波の反射率R21とする(非特許文献1参照)。
各反射率R12、R21は、各音響インピーダンスをZ1、Z2を用いて(1)、(2)式で示される。
12=(Z2―Z1)/(Z2+Z1) …(1)
21=(Z1―Z2)/(Z2+Z1)=−R12 …(2)
さらに、各透過率T12、T21は、各反射率R12、R21を用いて(3)、(4)式で示される。
12=1+R12 …(3)
21=1+R21 …(4)
さらに、(空気→被検体→空気)の超音波の透過率T121は、(5)式で示すように、各透過率T12、T21の積で示される。
121=T12×T21=(1+R12)(1+R21)=(1+R12)(1―R12
=1―(R122=1―[(Z2―Z1)/(Z2+Z1)]2
=4(Z1・Z2)/(Z2+Z1)]2
…(5)
このように、図16における(空気3→被検体4→空気6)の超音波2の透過率T121は、(5)式に示すように、空気3、6と被検体4の各音響インピーダンスをZ1、Z2で定まる。
なお、音響インピーダンスZは、当該物質の密度ρと当該物質中を伝搬する音(周波数に依存しない)の音速Cとを乗算することによって、(6)式で求める。
Z=ρ・C …(6)
例えば、被検体4が鉄鋼の場合、空気の密度ρ=1.3kg/m3、空気の音速(縦波)C=340m/sであり、鉄鋼の密度ρ=7800kg/m3、鉄鋼の音速(縦波)C=5900m/sである。したがって、空気3、6の音響インピーダンスZ1,鉄鋼の音響インピーダンスZ2はそれぞれ
1=340m/s×1.3kg/m3=0.000442×106kg/m2・s
2=5900m/s×7800kg/m3=46.020×106kg/m2・s
であるので、(5)式の図16における(空気3→被検体4→空気6)の超音波2の透過率T121は、
透過率T121=0.0000399(=―88.0dB)
となる。
また、被検体4がCPRP(炭素強化プラスチック)の場合、音響インピーダンスZ2
2=2763×106kg/m2・s
程度であるので、(5)式の図16における(空気3→被検体4→空気6)の超音波2の透過率T121は、
透過率T121=0.000394(=―68.1dB)
となる。
このように、空気3、6の音響インピーダンスZ1が被検体4の音響インピーダンスZ2に、比較して極端に小さいので、送信側の超音波探触子1から出力された超音波パルス2が被検体4を挟む空気3、6を伝搬する過程で大きく減衰されるので、超音波探傷精度が大幅に低下する。したがって、上述した空中超音波探傷手法は実用化されていなか、または、たとえ実用化されていたとしても十分な超音波探傷精度が得られないものである。
なお、特許文献1においては、通常の接触型の超音波探触子を用いて被検体の内部欠陥を検出するとともに、空中超音波探触子を用いて、被検体のエッジを検出して、被検体の探傷範囲を設定する技術が開示されているが、空中超音波探触子を用いて被検体の内部欠陥を検出していない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、被検体内を伝搬する超音波の伝搬モードを制御でき、たとえ超音波が被検体に対して空気を経由して入出力される場合であったとしても、被検体を伝搬する超音波を十分なレベルに維持でき、高い超音波探傷精度を実現できる空中超音波探傷装置、及び空中超音波探傷方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の請求項1の空中超音波探傷装置は、連続する所定個数の矩形波からなる矩形波バースト信号を作成して出力する信号発生部と、この信号発生部から出力された矩形波バースト信号を超音波に変換して出力する送信超音波探触子と、この送信超音波探触子から出力されて被検体内を横波の伝送モードで伝搬して透過した超音波を透過波信号に変換して出力する受信超音波探触子と、送信超音波探触子と受信超音波探触子とを空間を介して対向させて支持し、かつ空間を伝搬する超音波の経路に対して被検体を回動自在に支持する被検体取付治具と、受信超音波探触子から出力された透過波信号の信号レベルを検出する信号レベル検出部と、被検体を回動して超音波の被検体に対する入射角を順次変化させた場合における信号レベル検出部で検出された透過波信号の信号レベルが最大となる入射角を最適入射角と設定する入射角設定部と、被検体に対する超音波の入射角を最適入射角に設定した状態で、受信超音波探触子を被検体に沿って移動させた場合における信号レベル検出部で検出された透過波信号の信号レベルが最大となる移動位置を最適位置と設定する最適位置設定部と、入射角及び受信超音波探触子がそれぞれ最適入射角及び最適位置に設定された状態で、信号レベル検出部で検出された透過波信号の信号レベルに基づき被検体の欠陥の有無を判定する探傷解析部とを備えている。
また、請求項2の空中超音波探傷装置は、連続する所定個数の矩形波からなる矩形波バースト信号を作成して出力する信号発生部と、この信号発生部から出力された矩形波バースト信号を超音波に変換して出力する送信超音波探触子と、この送信超音波探触子から出力されて被検体内を板波の伝送モードで伝搬して透過した超音波を透過波信号に変換して出力する受信超音波探触子と、送信超音波探触子と受信超音波探触子とを空間を介して対向させて支持し、かつ空間を伝搬する超音波の経路に対して被検体を回動自在に支持する被検体取付治具と、受信超音波探触子から出力された透過波信号の信号レベルを検出する信号レベル検出部と、被検体を回動して超音波の被検体に対する入射角を順次変化させた場合における信号レベル検出部で検出された透過波信号の信号レベルが最大となる入射角を最適入射角と設定する入射角設定部と、入射角が最適入射角に設定された状態で、信号レベル検出部で検出された透過波信号の信号レベルに基づき被検体の欠陥の有無を判定する探傷解析部とを備えている。
このように構成された請求項1と請求項2における空中超音波探傷装置においては、信号発生部から出力される矩形波バースト信号は、従来の一つ(1周期分)のサイン波からなるパルス信号ではなくて、例えば、図2に示すように、連続する所定個数の矩形波からなる矩形波バースト信号である。このように、送信超音波探触子内の振動子に印加するパルス信号を連続する所定個数の負の矩形波からなる矩形波バースト信号とすることによって、振動子における電気信号の超音波への高い変換効率を実現できる。
具体的には、送信超音波探触子内の振動子に印加される矩形波バースト信号における一つの矩形波の有する電気エネルギWは、矩形波におけるパルス幅(T/2)に電圧VHを乗算した矩形波の面積SAに相当する。この矩形波の面積SAは従来の一つ(1周期分)のサイン波からなるパルス信号の面積に比較して格段に大きい。
さらに、本発明においては、送信超音波探触子から出力される超音波は、例えば、図5に示すように、被検体の一方の表面に対して、垂直ではなくて、所定の入射角θ1で入射して、被検体内を斜め方向に伝搬して、この被検体の底面(他方面)に到達して、被検体から出射して、受信超音波探触子へ入力する。
そして、請求項1においては、入射角θ1を、超音波が被検体内を斜め方向に伝搬する「横波」の伝搬モードなるように設定する。また、請求項2においては、入射角θ1を超音波が被検体内を表面に平行する向に伝搬する「板波」の伝搬モードになるように設定する。
この場合、「横波」の伝搬モードにおいても超音波の(空気→被検体→空気)の透過率T12S1は、後述するように、空気、被検体の音速、密度等の物理特性の他に、入射角θ1に応じて変化することが知られている。したがって、請求項1においては、受信超音波探触子で最大信号レベルが得られる入射角θ1を採用している。また、受信超音波探触子の位置は、入射角θ1が定まれば、屈折角θS等で一義的に定まるが、請求項1においては、その位置を実験的に求めている。
また、「板波」の伝搬モードにおいても超音波の(空気→被検体→空気)の透過率T12T1は、後述するように、空気、被検体の音速、密度、被検体の厚み、超音波の振動周波数f(=ω/2π)等の物理特性の他に、入射角θ1に応じて変化することが知られている。したがって、請求項2においても、受信超音波探触子で最大信号レベルが得られる入射角θ1を採用している。
また、請求項3の空中超音波探傷装置においては、連続する所定個数の矩形波からなる矩形波バースト信号を作成して出力する信号発生部と、この信号発生部から出力された矩形波バースト信号を超音波に変換して出力する送信超音波探触子と、この送信超音波探触子から出力されて被検体内を横波の伝送モードで伝搬して透過した超音波を透過波信号に変換して出力する受信超音波探触子と、送信超音波探触子と受信超音波探触子とを空間を介して対向させて支持し、かつ空間を伝搬する超音波の経路に対して被検体を、予め空気及び被検体の音速、密度等の音響パラメータを用いて算出された最適入射角に支持する被検体取付治具と、受信超音波探触子から出力された透過波信号の信号レベルを検出する信号レベル検出部と、この信号レベル検出部で検出された透過波信号の信号レベルに基づき被検体の欠陥の有無を判定する探傷解析部とを備えている。
さらに、請求項4の空中超音波探傷装置においては、連続する所定個数の矩形波からなる矩形波バースト信号を作成して出力する信号発生部と、この信号発生部から出力された矩形波バースト信号を超音波に変換して出力する送信超音波探触子と、この送信超音波探触子から出力されて被検体内を板波の伝送モードで伝搬して透過した超音波を透過波信号に変換して出力する受信超音波探触子と、送信超音波探触子と受信超音波探触子とを空間を介して対向させて支持し、かつ空間を伝搬する超音波の経路に対して被検体を、予め空気及び被検体の音速、密度、被検体の厚み、超音波の振動周波数等の音響パラメータを用いて算出された最適入射角に支持する被検体取付治具と、受信超音波探触子から出力された透過波信号の信号レベルを検出する信号レベル検出部と、この信号レベル検出部で検出された透過波信号の信号レベルに基づき被検体の欠陥の有無を判定する探傷解析部とを備えている。
このように構成された請求項3、及び請求項4の空中超音波探傷装置の特徴は、超音波を被検体に入射する場合の最適入射角を、予め、空気及び被検体の音速、密度等の音響パラメータを用いて算出しておくことである。
周知のように、物質内を伝搬する超音波の伝搬モードの主なものは、「縦波」、「横波」、「板波」等が存在する。そして、「縦波」はどのような物質内も伝搬可能であるが、「横波」、「板波」は、固体内にのみ存在可能である。
そして、空気中を縦波の伝搬モードで伝搬している超音波が被検体に入射角θ1で入射した場合において被検体内を超音波が「縦波」、「横波」又は、「板波」の伝搬モードで伝搬する場合の入射角θ1と縦波屈折角θL、横波屈折角θSとの関係を図6を用いて説明する。
空気の音速(縦波)C1、被検体の縦波音速C2L、被検体の横波音速C2S、被検体の縦波屈折角θL、被検体の横波屈折角θSとすると、スネルの法則で(7)式が成立する。
1/sinθ1=C2L/sinθL=C2S/sinθS …(7)
そして、入射角θ1が小さいときは、超音波は、被検体内を縦波状態を維持して屈折角θL方向へ伝搬していくが、入射角θ1が大きくなり、屈折角θLが90°になると、縦波状態を維持できなくなり、横波状態になる。したがって、伝搬モードが「縦波」から「横波」に転換する転換入射角θSCは、(8)式で求まる。
θSC=Sin-1[(C1/C2L)sinθL]=Sin-1[(C1/C2L)] …(8)
さらに、入射角θ1を増加していくと、被検体の横波屈折角θSが大きくなるが、屈折角θSが90°になると、横波状態を維持できなくなり、板波状態になる。したがって、伝搬モードが「横波」から「板波」に転換する転換入射角θTCは、(9)式で求まる。
θTC=Sin-1[(C1/C2S)sinθS]=Sin-1[(C1/C2S)] …(9)
被検体がアクリルの場合は、図9の計算結果に示すように、各転換入射角θSC、θTCは、転換入射角θSC=7.15°、転換入射角θTC=13.28°となる。
さらに、被検体がSUS(ステンレス)の場合は、図10の計算結果に示すように、各転換入射角θSC、θTCは、転換入射角θSC=3.2°、転換入射角θTC=6.04°となる。
次に、超音波が空中から入射角θ1(θSC<θ1<θTC)で被検体へ入射して、被検体内を「横波」の伝搬モードで伝搬して、被検体から空中へ出力された場合の超音波の(空気→被検体→空気)の透過率T12S1は、超音波が空中から被検体へ入射したときの透過率T12Sに、超音波が被検体から空中へ入射したときの透過率T2S1を乗算したものである。
12S1=T12S×T2S1
そして、この「横波」の伝搬モード時における(空気→被検体→空気)の透過率T12S1は(10)式で示されることが知られている(非特許文献2参照)。
12S1=T12S×T2S1
=[(ρ2・C1・cosθS)/(ρ1・C2S・cosθ1)]×(C2S/C1S4
×[2(h2―1)/D]2 …(10)
但し、
D=[(h2―1)/2g]+2h
+[(ρ2・C2S 2)/(ρ1・C1S 2)]×[{(h’2―1)2/2g’}+2h’]
C=C1/sinθ1
g=(C2/C1 2―1)1/2
g’=(C2/C2L 2―1)1/2 但し θ1≪臨界角
h=(C2/C1S 2―1)1/2
h’=(C2/C2S 2―1)1/2
なお、実際には、前述したように空気中の超音波が「横波」の伝搬モードで伝搬することはないので、この実施形態では、空気の横波の音速C1Sは、C1S=0,1(m/s)として計算した。そのため、
h=(C2/0.12―1)1/2
となる。
したがって、(10)式は(11)式となる。
12S1=[(ρ2・C1・cosθS)/(ρ1・C2S・cosθ1)]×(C2S/0.1)4
×[2(h2―1)/D]2
…(11)
この(11)式に示すように、「横波」の伝搬モード時における(空気→被検体→空気)の透過率T12S1は、空気、被検体の密度、音速、被検体に対する入射角等の音響パラメータを用いて示される。
そして、被検体としてアクリルを採用した場合における、この(11)式で示される「横波」の伝搬モード時における(空気→被検体→空気)の透過率T12S1を算出した理論特性を図9に示す。この理論特性においては、例えば、横波は、入射角θ1が、転換入射角θSC=7.15°から転換入射角θTC=13.28°までの角度範囲において、入射角θ1が転換入射角θSC=7.15°より僅かに大きい最適入射角θM=7.5°において、透過率が最大値を示す。
また、被検体としてSUSを採用した場合における透過率Tを算出したT12S1を算出した理論特性を図10に示す。この場合においては、横波は、入射角θ1が、転換入射角θS=3.2°から転換入射角θTC=6.04°までの角度範囲において、入射角θ1が転換入射角θSC=3.2°より僅かに大きい最適入射角θM=3.4°において、透過率が最大値を示す。
したがって、超音波を被検体に斜めに入射させるとともに、入射角θ1を空気、被検体の音響パラメータを用いて算出した最適入射角θMに設定することによって、高い超音波探傷精度を実現できる。
次に、超音波が空中から入射角θ1(θTC<θ1)で被検体へ入射して、被検体内を「板波」の伝搬モードで伝搬して、被検体から空中へ出力された場合の超音波の(空気→被検体→空気)の透過率T12T1は、(12)式で示されることが知られている(非特許文献3参照)。
12T1=4K2/[4M2+(K2―M2+1)]
…(12)
但し、
K=[(Z2L・cos22θL)+(Z2S・sin22θS)]/(Z1・sinkLYt)]
M=[(Z2L・cos22θL)+(Z2S・sin22θL)]/(Z1・tankSYt)]
1=ρ1・C1/cosθ1
2L=ρ2・C2L/cosθL2S=ρ2・C2S/cosθS
LY=(ω/C2L)cosθLSY=(ω/C2S)cosθS
sinθL=(C2L/C1)sinθ1 sinθS=(C2S/C1)sinθ1
ここで、
t ;被検体の厚さ
ω ;超音波の振動周波数(ω=2πf)
LY ;被検体の厚さ方向の「縦波」の波数成分
SY ;被検体の厚さ方向の「横波」の波数成分
1 ;空気の音響インピーダンス
2L ;被検体の「縦波」時の音響インピーダンス
2S ;被検体の「横波」時の音響インピーダンス
この(12)式に示すように、「横波」の伝搬モード時における(空気→被検体→空気)の透過率T12T1は、空気、被検体の密度、音速、被検体の厚さ、超音波の振動周波数、被検体に対する入射角等の音響パラメータを用いて示される。
そして、被検体としてSUSを採用した場合における、(12)式で示される「板波」の伝搬モード時における(空気→被検体→空気)の透過率T12T1を、入射角θ1、被検体の厚さ方向の超音波の波数NWを示す振動周波数fに被検体の厚みtを乗算した乗算値[f・t]を、横軸及び縦軸とする理論特性を図14に示す。
この理論特性においては、超音波の振動周波数fと被検体の厚みtが定まれば、乗算値[f・t]が定まる。そして、入射角θ1が、転換入射角θTC=6.04°以上の角度範囲において、透過率が最大値を示す特性(T=−50dB)における先に定めた乗算値[f・t]に対応する入射角θ1を最適入射角θMとする。
図15に、超音波の振動周波数f=330kHz、被検体の厚みt=1mmに設定した場合(乗算値[f・t]=0.33MHz―mm)における、「板波」の伝搬モード時における(空気→被検体→空気)の透過率Tの理論特性を実線で示す。この場合の最大の透過率Tが得られる最適入射角θMは約12°である。なお、図15における黒点で示す特性は、実測された特性である。このように、透過率Tの理論特性は、実測値とよく一致する。
したがって、超音波を被検体に斜めに入射させるとともに、入射角θ1を空気、被検体、板厚、超音波の振動周波数等の音響パラメータを用いて算出した最適入射角θMに設定することによって、高い超音波探傷精度を実現できる。
請求項5の空中超音波探傷方法においては、連続する所定個数の矩形波からなる矩形波バースト信号を、被検体の一方面に空気を介して対向配設された送信超音波探触子で超音波に変換してこの超音波を前記被検体の一方面に対して斜めに印加する超音波送信ステップと、被検体の他方面に空気を介して対向配設された受信超音波探触子で、被検体に印加され当該被検体内を横波の伝搬モードで伝搬して他方面から出力した超音波を透過波信号に変換する超音波受信ステップと、被検体に対する超音波の入射角を順次変化させた場合における超音波受信ステップで変換された透過波信号の信号レベルが最大となる入射角を最適入射角と設定する入射角設定ステップと、被検体に対する超音波の入射角を前記最適入射角に設定した状態で、受信超音波探触子を被検体に沿って移動させた場合における前記超音波受信ステップで変換された透過波信号の信号レベルが最大となる移動位置を最適位置と設定する最適位置設定ステップと、超音波の入射角及び受信超音波探触子の位置がそれぞれ最適入射角及び最適位置に設定された状態で、超音波受信ステップで変換された透過波信号の信号レベルに基づき被検体の欠陥の有無を判定する探傷解析ステップと備えている。
さらに、請求項6の空中超音波探傷方法においては、連続する所定個数の矩形波からなる矩形波バースト信号を、被検体の一方面に空気を介して対向配設された送信超音波探触子で超音波に変換してこの超音波を被検体の一方面に対して斜めに印加する超音波送信ステップと、前記被検体の他方面に空気を介して対向配設された受信超音波探触子で、前記被検体に印加され当該被検体内を横波の伝搬モードで伝搬して他方面から出力した超音波を透過波信号に変換する超音波受信ステップと、被検体に対する超音波の入射角を順次変化させた場合における超音波受信ステップで変換された透過波信号の信号レベルが最大となる入射角を最適入射角と設定する入射角設定ステップと、入射角が最適入射角に設定された状態で、超音波受信ステップで変換された透過波信号の信号レベルに基づき前記被検体の欠陥の有無を判定する探傷解析ステップとを備えている。
このように構成された各空中超音波探傷方法においても、先に説明した各空中超音波探傷装置とほぼ同じ作用効果を奏することが可能である。
本発明においては、送信超音波探触子に連続する所定個数の矩形波からなる矩形波バースト信号を印加するとともに、被検体に対して、超音波を斜め入射して、被検体内を「横波」の伝搬モードで伝搬させることによって、高い超音波探傷精度を実現できる。
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係わる空中超音波探傷方法が適用される空中超音波探傷装置の概略構成を示す模式図である。
信号発生回路10は、図2に示すように、連続する所定個数Nの矩形波11からなる矩形バースト信号aを作成して送信部13、信号ケーブル4を介して被検体取付治具15に組込まれた送信超音波探触子16へ送信する。
例えばコンピュータ等の情報処理装置で形成された探傷制御解析装置17内に設けられた測定条件設定部18は、測定者による操作部19からの操作指示に基づいて、信号発生部10が出力する図2に示す矩形波バースト信号aにおける電圧VH、周波数F、波数Nの測定条件を設定して信号発生部10へ送出する。
具体的には、電圧VHは矩形波バースト信号aにおける負の矩形波11の電圧であり、例えば、最大600V(ボルト)まで設定可能である。周波数Fは、被検体取付治具15内に組込まれた図3に示す送信超音波探触子16及び受信超音波探触子20における送信超音波探触子16内の振動子21に印加する矩形波バースト信号aにおける連続する負の矩形波11の周期Tに対応する周波数F(=1/2πT)に設定される。また、波数Nは、矩形波バースト信号aにおける連続する負の矩形波11の数に設定する。
被検体取付治具15は、送信超音波探触子16と受信超音波探触子20とを空間(空気)22を介して対向させて支持し、かつ空間22を伝搬する超音波パルスcの経路に対して被検体23を回動自在に支持する機能を有する。・
具体的には、送信超音波探触子16からの超音波パルスcの厚みtの板状の被検体23に対する入射角θ1、及び、受信超音波探触子20の送信超音波探触子16からの距離Xを任意に設定できる。
ベース24の上面の両端位置に、支持部材25a、25bが固定されており、この支持部材25a、25bの上方位置に可動部材26a、26bが上下移動自在に設けられている。そして、この可動部材26a、26bの互いに対向する面に、送信超音波探触子16、及び受信超音波探触子20が取付けられている。
ベース24に設けられた回動軸27に対して被検体23の下端が枢支されており、ベース24に矢印方向に摺動自在に設けられたL字部材28に被検体23の下部位置が枢支されている。したがって、L字部材28を矢印方向に摺動させると、送信超音波探触子16から出力された超音波パルスcの被検体23に対する入射角θ1が変化する。
さらに、可動部材26bを上下方(X方向)に移動させることによって、受信超音波探触子20の送信超音波探触子16からの距離Xを任意に設定可能である。そして、このL字部材28による入射角θ1の設定は探傷制御解析装置17内に設けられ入射角設定部29にて実施される。また、可動部26bによる、受信超音波探触子20の送信超音波探触子16からの距離Xの設定は、同じく探傷制御解析装置17内に設けられ最適位置設定部30にて実施される。
入射角θ1は、前述した(11)式の透過率T12S1の理論特性における、「横波」の最適入射角θMに探傷制御解析装置17における入射角設定部29で設定されている。距離Xも最適位置設定部30にて最適位置XMに設定されている。
送信超音波探触子16と受信超音波探触子20とは同一構成であり、図3に示すように、下端開口31を有する金属製の筒状ケース32の下端開口31近傍に振動子21が配設されている。この振動子21の下方、すなわち、超音波パルスc、dの入出力側に振動子21と空気22との間の音響インピーダンスZの急激な変化を抑制するための多孔性構造を有した樹脂材料からなる前面板33が取付けられている。
送信部13から信号ケーブル14を介して入力された矩形波バースト信号aは被検体取付治具15に組込まれた送信超音波探触子16の振動子21に印加される。その結果、振動子21が振動して、超音波パルスcを空気22中に出力する。この超音波パルスcの空気22中における伝搬モードは「縦波」である。
図5に示すように、送信超音波探触子16は、被検体23の一方の表面に対して、探傷制御解析装置17の入射角設定部29にて設定された入射角θ1で超音波パルスcを印加する。超音波パルスcは、空気22の音速C1と被検体23の横波に対する音速C2Sと入射角θ1にて定まる屈折角θSで屈折して、被検体23内を伝搬する。
sinθS=(C2S/C1)sinθ1 …(13)
この入射角θ1は前述したように、横波の伝搬モードにおける最適入射角θMに設定されているので、超音波パルスeは「横波」の伝搬モードで伝搬する。超音波パルスeは、被検体23の底面に当接して、被検体23の他方面から、出射角θ1で空気22中へ出射する。
sinθ1=(C1/C2S)sinθS …(14)
空気22中へ出射した超音波パルスdは、伝搬モードが元の「縦波」に変換されて、受信超音波探触子20に入射する。
この受信超音波探触子20に入射した超音波パルスdは、図3の振動子21で電気信号の透過波信号bに変換され、信号ケーブル34を介して受信部35へ入力する。受信部35は受信した透過波信号bを増幅して新たな透過波信号b1として、信号レベル検出部36へ送出するとともに、探傷制御解析装置17へ送出する。信号レベル検出部36は透過波信号b1の信号レベルを検出して、探傷制御解析装置17内の欠陥判定部37、表示部38、入射角設定部29、最適位置設定部30へ送出する。
欠陥判定部37は、信号レベル検出部36から出力された増幅後の透過波信号b1の信号レベル(実際には、信号発生部10から出力された矩形波バースト信号aの信号レベルとの比)に基づいて被検体23内の欠陥の有無を判定して判定結果を表示部38に表示出力する。
具体的には、欠陥が存在すれば、被検体23内を伝搬する超音波パルスeは、欠陥で反射又は吸収されるので、被検体23内を透過した超音波パルスdのレベルが低下し、透過波信号b1の信号レベルがしきい値以下になると欠陥有りと判定する。
周波数変換部(FFT)39は、受信部35から出力された増幅後の透過波信号b1を測定条件設定部18で指定された周波数範囲(F1〜F2)で高速フーリエ変換を行い、周波数変換された透過波信号b2として表示部38に表示出力する。
したがって、表示部23には、図4(a)に示す矩形波バースト信号a、図4(b)に示す増幅後の透過波信号b1、図4(c)に示す周波数変換された透過波信号b2が表示される。よって、探傷実施者は探傷結果の詳細を検証できる。
このように構成された空中超音波探傷装置においては、図2に示すように、信号発生部10から出力される矩形波バースト信号aは、連続する所定個数(波数N)の矩形波11からなる矩形波バースト信号である。このように、送信超音波探触子16内の振動子21に印加するパルス信号を図2の矩形波バースト信号aとすることによって、振動子21における電気信号である矩形波バースト信号aの超音波パルスcへの高い変換効率を実現できる。
次に、送信超音波探触子16から超音波パルスcを被検体23の表面に、空気22と当該被検体23の密度、音速等の音響パラメータを用いて算出した(11)式で示す最適入射角θMで入射し、被検体23内を「横波」の伝搬モードで伝搬する超音波パルスeとした技術的効果を実験的に確認した。
すなわち、被検体取付治具15における入射角θ1、移動位置Xを調整して、この空中超音波探傷装置の探傷手法を、「垂直入射」手法、及び本発明の「斜入射」手法で、以下の各物理特性を有するアクリル及びSUS(ステンレス)の各被検体23に対する透過波信号レベル(ゲイン:dB)測定、超音波の透過量、透過率等を算出した。
空気 : 密度ρ1=1.3kg/m3、音速C1=340m/s、
音響インピーダンスZ1=0.000442×106kg/m2・s、
アクリル : 厚さt=30mm、密度ρ2=1180kg/m3 、
「縦波」時の音速C2L=2730m/s、
「横波」時の音速C2S=1480m/s、
音響インピーダンスZ2=3.2×106kg/m2・s
SUS : 厚さt=1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、8mm、
密度ρ2=7700kg/m3 、
「縦波」時の音速C2L=5900m/s、
「横波」時の音速C2S=3280m/s、
音響インピーダンスZ2=45.7×106kg/m2・s
なお、この実施形態においては、超音波の周波数fは320kHzに設定し、送信超音波探触子16に供給する矩形波バースト信号aの波数N=5、電圧VH=―200Vと設定している。
図7(a)は、送信超音波探触子16から、アクリルの被検体23の表面に垂直(入射角θ1=0)に超音波パレスcを印加して、受信超音波探触子20で被検体23を垂直に透過した超音波パルスdを受信する「垂直入射」手法を示す模式図である。そして、図7(b)は、探傷制御解析装置17の表示部38に示す、被検体23に対する超音波の透過量を示す透過波信号bの波形図である。この透過波信号bの矢印で示す波形が被検体23の厚みt=30mmに相当する(120msの時間位置に相当する)。
この場合、送信超音波探触子16から出力された超音波パルスcは「縦波」の伝搬モードである。被検体23内を垂直方向に伝搬する超音波パルスgは「縦波」の伝搬モードを維持する。そして、被検体23から空気22へ出力されて受信超音波探触子20へ入射される超音波パルスdは、「縦波」の伝搬モードを維持する。このように、超音波パルスの伝搬モードは、図7(a)に示すように、全部「縦波」の伝搬モードとなる。そして、図7(b)に示すように、透過波信号bの信号レベル(利得、ゲイン)は、G=80.5dBとなる。
一方、図8(a)は、送信超音波探触子16から、同一のアクリルの被検体23の表面に入射角θ1=9°の斜め方向に超音波パレスcを印加して、被検体23の反対面に角度θ1だけ傾斜して配置された受信超音波探触子20で被検体23を斜め方向に伝搬して、被検体23の反対面から出力された超音波パルスdを受信する「斜入射」手法を示す模式図である。そして、図8(b)は、探傷制御解析装置17の表示部38に表示された透過波信号bの波形図である。この透過波信号bの矢印で示す波形が被検体23の厚みt=30mmに相当する(120msの時間位置に相当する)。
この場合、送信超音波探触子16から出力された超音波パルスcは「縦波」の伝搬モードであるが、入射角θ1=9°の斜め方向に入射されて屈折角θ2方向に伝搬する超音波パルスeの伝搬モードは「横波」である。被検体23内を斜め方向に伝搬する超音波パルスeは被検体23の反対面から空気22へ出力されて超音波パルスdとして受信超音波探触子20へ入射される。この場合、超音波パルスdの伝搬モードは、元の「縦波」の伝搬モードに戻る。そして、図8(b)に示すように、透過波信号bの信号レベル(利得、ゲイン)は、80.5dBとなる。
なお、受信超音波探触子20の被検体23の水平方向位置(図5の距離X)は、(7)、(8)式から屈折角θSが求まるので、被検体23の厚みt=30mmを用いて計算的に求めることが可能であるが、最適位置設定部30にて、受信超音波探触子20をX方向に移動させて、信号レベル検出部36で透過波信号bの最大信号レベルが得られる位置に設定している。
このように、被検体23に対して超音波パルスcを、斜め方向から入射させて、被検体23内を「横波」の伝搬モードで伝搬させることによって、透過波信号bの信号レベルを4dB以上上昇させることが可能となる。
図9は、被検体23に前述した厚みt=30mmのアクリルを採用した場合における、超音波の被検体23に対する入射角θ1を変化させた場合における「縦波」時、「横波」時における各透過率Tの理論特性である。
入射角θ1で被検体23の表面に入射する場合に、境界面で「縦波」の伝搬モードが変化しない条件を維持した場合には、入射角θ1が大きくなると、境界面での反射率が大きくなり、超音波の透過率は低下する。そして、入射角θ1が転換入射角θSC=7.15°を超えると、伝搬モードが「横波」となる。
伝搬モードが「横波」となると、被検体23内の音速が低下するので、屈折角θ2Sが低下し、音響インピーダンスZ2も低下するので、透過率T123は急激に上昇する。そして、前述した最適入射角θM=7.5°で、最大値の0.0008となる。そして、さらに、入射角θ1が大きくなると、境界面での反射率が大きくなり、超音波の透過率は低下する。
そして、この被検体23が薄い板状の場合、転換入射角θTC=13.28°において伝搬モードが「板波」に転換する。この伝搬モードが「板波」に転換する条件は、被検体23の音響インピーダンスZ2、板厚tにも影響され、入射角θ1のみでは一義的に定まらない。
この図9における入射角θ1=0の透過率T123=0.0005が「垂直入射」手法による値となる。この透過率T123=0.0005と「横波」の透過率T123=0.0008とをデシベル単位[20log(0.0008/0.005)]に変換すると、4dBとなる。図7と図8の透過波信号b1の大きさを比較すると、図8の透過波信号b1の方が図7の1.6倍であるので、デシベル単位で20log(1.6)=4dBとなり、実験結果と計算とが一致することが確認できた。
さらに、入射角θ1=9°における透過率T123=0.0008をデシベル単位[20log(0.0008)]に変換すると、図8に示す「斜入射」手法の実験結果(80.5dB)に近似することが確認できた。
次に、被検体23として、前述した厚みt=1mm〜8mmのSUS(ステンレス)の中の厚みt=4mmのSUSを採用した場合における、超音波の被検体23に対する入射角θ1を変化させた場合における各透過率Tの計算結果を図10に示す。図9のアクリルに比較して、透過率Tが約1桁、デシベル単位に変換して20dB近く低い。また、被検体23内の伝搬モードが「縦波」から「横波」に変換する転換入射角θSCは3.4°とアクリルに比較して小さい。また、「横波」から「板波」に転換する転換入射角度θTCも6.04°とアクリルに比較して小さい。
図11は、図7(a)の「垂直入射」手法、及び図8(a)の「斜入射」手法において、被検体23としてのSUSの厚みtをt=1mm〜t=8mmと変化させた場合における受信超音波探触子20から出力されて、受信部35で増幅された後の透過波信号b1の信号レベル(デシベル単位)で示した測定結果を示す図である。当然ながら、図7(a)の「垂直入射」手法においては、入射角θ1=0である。図8(a)の「斜入射」手法においては、図10の特性から、最適入射角θM=3.4°に設定している。
また、図12(a)〜(d)は「垂直入射」手法における厚mみt=1mm、4mm、6mm、8mmの各SUSの透過波信号b1の波形を示す。さらに、図12(e)〜(h)は「斜入射」手法における厚みt=1mm、4mm、6mm、8mmの各SUSの透過波信号b1の波形を示す。
この実験結果に示すように、超音波パルスcが垂直入射する「垂直入射」手法より、超音波パルスcが斜入射する「斜入射」手法の方が、厚みt=1mm〜6mmの範囲で、約15〜20dB大きい。図11に示すように、被検体23の厚みtが変化すると、透過波信号b1の信号レベル(デシベル単位)も変化することは、被検体23内の伝搬モードが「縦波」から「横波」や「板波」に変換するため、厚みtに応じて変化することに起因すると考えられる。
図13に、被検体23がSUSである場合における、各厚みt=1mm〜t=8mmにおける図7(a)の「垂直入射」手法における透過波信号b1の信号レベル(デシベル単位)と、図8(a)の「斜入射」手法における透過波信号b1の最大信号レベル(デシベル単位)及び当該厚みtにおける最大信号レベルが得られる入射角θ1を示す。
厚みt=1mm、2mm、3mmの薄い範囲においては、最大信号レベルが得られる入射角θ1は10°以上であり、この状態においては、被検体23内の超音波の伝搬モードは図10から「板波」である。一方、厚みt=4mm、5mm、6mm、8mmの範囲においては、最大信号レベルが得られる入射角θ1は4°〜6°であり、この状態においては、被検体23内の超音波の伝搬モードは図10から「横波」である。
次に、図10において、入射角θ1が転換入射角度θTC=6.04°以上となり、伝搬モードが、「横波」から「板波」に転換した状態における実験結果を、前述した(12)式を示す図14、図15上に重ね表示した。
図14においては、振動周波数fに被検体の厚みtを乗算した各乗算値[f・t]毎に、当該[f・t]を固定して、入射角θ1を順次変更していって、最大の透過率Tが得られる、入射角θ1位置を□印で記入している。例えば、乗算値[f・t]=0.33(超音波の振動周波数f=330kHz、被検体の厚みt=1mm)における最大の透過率Tが得られる入射角θ1は図中P点で示す12°である。図示するように、実験結果は、(12)式を示す各理論特性によく一致することが実証された。
図15は、前述したように、超音波の振動周波数f=330kHz、被検体の厚みt=1mmに設定した場合([f・t]=0.33MHz―mm)における、「板波」の伝搬モード時における透過率Tの理論特性である。図15における黒点で示す特性は、超音波の振動周波数f=330kHz、被検体の厚みt=1mmに設定した場合(乗算値[f・t]=0.33MHz―mm)における、各入射角θ1における各透過率Tを示す実検特性値である。実験結果は、(12)式を示す各理論特性によく一致することが実証された。
以上の説明は、被検体23に対する超音波の入射角θ1を予め理論的に算出された最適入射角θMに設定したが、例えば、被検体23の密度や音速等が不明の場合は、探傷制御解析装置17の入射角設定部29が、被検体取付治具15を制御して、前記最適入射角θMを実験的に求める。また、「横波」の場合は、最適入射角θMに加えて、図5に示す最適位置XMも探傷制御解析装置17の最適位置設定部30が、被検体取付治具5を制御して実験的に求める。
(a) 「横波」の伝搬モードを選択する場合、被検体取付治具15に被検体23を装着する。次に、入射角設定部29を起動する。すると、この入射角設定部29は、L字部部材28を移動させて、被検体23を回動して超音波パルスcの被検体23に対する入射角θ1を、例えば図9、図10における縦波の透過率Tが横波の最大透過率以下と予想される2〜3°の初期値から、順次増加させた場合における信号レベル検出部36で検出された透過波信号b1の信号レベルが最大となる入射角θ1を最適入射角θMと設定して、この最適入射角θMを維持する。
次に、被検体23に対する超音波パルスcの入射角θ1を最適入射角θに設定した状態で、最適位置設定部30を起動する。すると最適位置設定部30は、被検体取付治具15における可動部材26bをX方向に移動させて、信号レベル検出部36で検出された透過波信号b1の信号レベルが最大となる位置Xを、受信超音波探触子20の最適位置XMと設定する。
(b) 「板波」の伝搬モードを選択する場合、被検体取付治具15に被検体23を装着する。次に、入射角設定部29を起動する。すると、この入射角設定部29は、L字部部材28を移動させて、被検体23を回動して超音波パルスcの被検体23に対する入射角θ1を、例えば図15における板波の生じる角度範囲と予想される角度範囲内で、順次変化させた場合における信号レベル検出部36で検出された透過波信号b1の信号レベルが最大となる入射角θ1を最適入射角θMと設定して、この最適入射角θMを維持する。
なお、板波の伝搬モードの場合は、超音波は板状の被検体23内を表面に平行に伝搬するので、受信超音波探触子20のX方向位置はそんなに重要でない。
このように、たとえ、被検体23の密度や音速等が不明の場合であっても、「横波」、「板波」の各伝搬モードにおける最適最適入射角θMを設定可能であるので、超音波の被検体23に対する透過率を高い状態に維持でき、超音波探傷精度を向上できる。
以上のアクリル及びSUSに対する各実験結果からも明らかなように、被検体23内を伝搬する超音波パルスeの伝搬モードが「横波」又は「板波」になるように、超音波パルスcを被検体23に対して斜め入射することによって、透過波信号b1の信号レベル(デシベル単位)を大きくでき、欠陥の探傷精度を大幅に向上できる。
本発明の一実施形態に係わる空中超音波探傷方法が適用される空中超音波探傷装置の概略構成図 波形バースト信号を示す図 超音波探触子の断面図 表示部に表示された各信号の波形図 送信超音波探触子と受信著音波探触子との位置関係を示す図 超音波の被検体に対する入射角と屈折角との関係を示す図 垂直入射手法と同垂直入射手法で測定された透過波信号を示す図 斜入射手法と同斜入射手法で測定された透過波信号を示す図 アクリルの被検体における計算で求めた超音波の入射角と透過率との関係を示す図 SUSの被検体における計算で求めた超音波の入射角と透過率との関係を示す図 SUSの被検体における各厚みにおける垂直入射手法と同垂直入射手法で測定された透過波信号のレベルを示す図 同各厚みにおける垂直入射手法と同垂直入射手法で測定された透過波信号の波形を示す図 被検体の各厚みにおける最大透過波信号レベルが得られる入射角を示す図 板波の伝搬モードにおける算出された透過率、入射角、乗算値[f・t]との関係を示す図 板波の伝搬モードにおける算出された透過率特性と実験結果との関係を示す図 超音波の経路に空気が存在する場合における超音波の減衰を説明するための図
符号の説明
10…信号発生部、11…矩形波、13…送信部、14、34…信号ケーブル、15…被検体取付治具、16…送信超音波探触子、17…探傷制御解析装置、18…測定条件設定部、19…操作部、20…受信超音波探触子、21…振動子、22…空気、23…被検体、24…ベース、25a,25b…支持部材、26a,26b…可動部材、27…回動軸、28…L字部材、29…入射角設定部、30…最適位置設定部、35…受信部、36…信号レベル検出部、37…欠陥判定部、38…表示部、39…周波数変換部

Claims (6)

  1. 連続する所定個数の矩形波からなる矩形波バースト信号を作成して出力する信号発生部と、
    この信号発生部から出力された矩形波バースト信号を超音波に変換して出力する送信超音波探触子と、
    この送信超音波探触子から出力されて被検体内を横波の伝送モードで伝搬して透過した超音波を透過波信号に変換して出力する受信超音波探触子と、
    前記送信超音波探触子と前記受信超音波探触子とを空間を介して対向させて支持し、かつ前記空間を伝搬する超音波の経路に対して前記被検体を回動自在に支持する被検体取付治具と、
    前記受信超音波探触子から出力された透過波信号の信号レベルを検出する信号レベル検出部と、
    前記被検体を回動して前記超音波の被検体に対する入射角を順次変化させた場合における前記信号レベル検出部で検出された透過波信号の信号レベルが最大となる入射角を最適入射角と設定する入射角設定部と、
    前記被検体に対する超音波の入射角を前記最適入射角に設定した状態で、前記受信超音波探触子を前記被検体に沿って移動させた場合における前記信号レベル検出部で検出された透過波信号の信号レベルが最大となる移動位置を最適位置と設定する最適位置設定部と、
    前記入射角及び受信超音波探触子がそれぞれ最適入射角及び最適位置に設定された状態で、前記信号レベル検出部で検出された透過波信号の信号レベルに基づき前記被検体の欠陥の有無を判定する探傷解析部と
    を備えたことを特徴とする空中超音波探傷装置。
  2. 連続する所定個数の矩形波からなる矩形波バースト信号を作成して出力する信号発生部と、
    この信号発生部から出力された矩形波バースト信号を超音波に変換して出力する送信超音波探触子と、
    この送信超音波探触子から出力されて被検体内を板波の伝送モードで伝搬して透過した超音波を透過波信号に変換して出力する受信超音波探触子と、
    前記送信超音波探触子と前記受信超音波探触子とを空間を介して対向させて支持し、かつ前記空間を伝搬する超音波の経路に対して前記被検体を回動自在に支持する被検体取付治具と、
    前記受信超音波探触子から出力された透過波信号の信号レベルを検出する信号レベル検出部と、
    前記被検体を回動して前記超音波の被検体に対する入射角を順次変化させた場合における前記信号レベル検出部で検出された透過波信号の信号レベルが最大となる入射角を最適入射角と設定する入射角設定部と、
    前記入射角が前記最適入射角に設定された状態で、前記信号レベル検出部で検出された透過波信号の信号レベルに基づき前記被検体の欠陥の有無を判定する探傷解析部と
    を備えたことを特徴とする空中超音波探傷装置。
  3. 連続する所定個数の矩形波からなる矩形波バースト信号を作成して出力する信号発生部と、
    この信号発生部から出力された矩形波バースト信号を超音波に変換して出力する送信超音波探触子と、
    この送信超音波探触子から出力されて被検体内を横波の伝送モードで伝搬して透過した超音波を透過波信号に変換して出力する受信超音波探触子と、
    前記送信超音波探触子と前記受信超音波探触子とを空間を介して対向させて支持し、かつ前記空間を伝搬する超音波の経路に対して前記被検体を、予め空気及び被検体の音速、密度等の音響パラメータを用いて算出された最適入射角に支持する被検体取付治具と、
    前記受信超音波探触子から出力された透過波信号の信号レベルを検出する信号レベル検出部と、
    この信号レベル検出部で検出された透過波信号の信号レベルに基づき前記被検体の欠陥の有無を判定する探傷解析部と
    を備えたことを特徴とする空中超音波探傷装置。
  4. 連続する所定個数の矩形波からなる矩形波バースト信号を作成して出力する信号発生部と、
    この信号発生部から出力された矩形波バースト信号を超音波に変換して出力する送信超音波探触子と、
    この送信超音波探触子から出力されて被検体内を板波の伝送モードで伝搬して透過した超音波を透過波信号に変換して出力する受信超音波探触子と、
    前記送信超音波探触子と前記受信超音波探触子とを空間を介して対向させて支持し、かつ前記空間を伝搬する超音波の経路に対して前記被検体を、予め空気及び被検体の音速、密度、被検体の厚み、超音波の振動周波数等の音響パラメータを用いて算出された最適入射角に支持する被検体取付治具と、
    前記受信超音波探触子から出力された透過波信号の信号レベルを検出する信号レベル検出部と、
    この信号レベル検出部で検出された透過波信号の信号レベルに基づき前記被検体の欠陥の有無を判定する探傷解析部と
    を備えたことを特徴とする空中超音波探傷装置。
  5. 連続する所定個数の矩形波からなる矩形波バースト信号を、被検体の一方面に空気を介して対向配設された送信超音波探触子で超音波に変換してこの超音波を前記被検体の一方面に対して斜めに印加する超音波送信ステップと、
    前記被検体の他方面に空気を介して対向配設された受信超音波探触子で、前記被検体に印加され当該被検体内を横波の伝搬モードで伝搬して前記他方面から出力した超音波を透過波信号に変換する超音波受信ステップと、
    前記被検体に対する超音波の入射角を順次変化させた場合における前記超音波受信ステップで変換された透過波信号の信号レベルが最大となる入射角を最適入射角と設定する入射角設定ステップと、
    前記被検体に対する超音波の入射角を前記最適入射角に設定した状態で、前記受信超音波探触子を前記被検体に沿って移動させた場合における前記超音波受信ステップで変換された透過波信号の信号レベルが最大となる移動位置を最適位置と設定する最適位置設定ステップと、
    前記超音波の入射角及び受信超音波探触子の位置がそれぞれ最適入射角及び最適位置に設定された状態で、前記超音波受信ステップで変換された透過波信号の信号レベルに基づき前記被検体の欠陥の有無を判定する探傷解析ステップと
    を備えたことを特徴とする空中超音波探傷方法。
  6. 連続する所定個数の矩形波からなる矩形波バースト信号を、被検体の一方面に空気を介して対向配設された送信超音波探触子で超音波に変換してこの超音波を前記被検体の一方面に対して斜めに印加する超音波送信ステップと、
    前記被検体の他方面に空気を介して対向配設された受信超音波探触子で、前記被検体に印加され当該被検体内を横波の伝搬モードで伝搬して前記他方面から出力した超音波を透過波信号に変換する超音波受信ステップと、
    前記被検体に対する超音波の入射角を順次変化させた場合における前記超音波受信ステップで変換された透過波信号の信号レベルが最大となる入射角を最適入射角と設定する入射角設定ステップと、
    入射角が最適入射角に設定された状態で、前記超音波受信ステップで変換された透過波信号の信号レベルに基づき前記被検体の欠陥の有無を判定する探傷解析ステップと
    を備えたことを特徴とする空中超音波探傷方法。
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