JPH05231975A - 静電容量式圧力センサ - Google Patents

静電容量式圧力センサ

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JPH05231975A
JPH05231975A JP7009892A JP7009892A JPH05231975A JP H05231975 A JPH05231975 A JP H05231975A JP 7009892 A JP7009892 A JP 7009892A JP 7009892 A JP7009892 A JP 7009892A JP H05231975 A JPH05231975 A JP H05231975A
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JP
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electrode
substrate
sensor element
pressure
gap
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JP7009892A
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Inventor
Shigeo Kimura
重夫 木村
Yoshiyuki Ishikura
義之 石倉
Homare Masuda
誉 増田
Takao Kuroiwa
孝朗 黒岩
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Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基台との接合部で発生する計測誤差要因の圧
力計測部分への伝達を排除して高精度で信頼性の高い圧
力計測を可能にした。 【構成】 細長の第1の基板11の長手方向一端側表面
に第1の電極13aが形成された第1の基板部と、この
第1の電極13aと対向する第2の基板14の表面に第
2の電極15aが形成された第2の基板部とがギャップ
1 を介して対向配置され、一端側に圧力計測部を有す
るセンサ素子16を構成するとともにこの圧力計測部を
除く部分にこのセンサ素子16の一部を周回する基台1
7が接合され、この基台17を境界として環境Xと環境
Yとが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被測定圧力の変化を静
電容量的に検出するダイアフラム構造の静電容量式圧力
センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の圧力センサとしては、図
13に断面で示すように固定電極1を有するパイレック
スなどからなるカバーガラス2と、表裏面に凹部を形成
し表面側の凹部内に可動電極3を形成したシリコンウエ
ハ4とをその電極面を対向配置させその周辺部分を陽極
接合による接合部5により接合してセンサ素子6が構成
され、このように構成されたセンサ素子6はその接合部
7により基台8に固定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに構成された静電容量式圧力センサは、センサ素子6
の材料と基台8の材料との熱膨張率の差により、周囲の
温度変化があると、センサ素子6に応力が加わることに
なる。この応力が大きいと、センサ素子6の温度特性の
誤差発生の原因になるという問題があった。また、セン
サ素子6と基台8との接合部7は、半田付けなどの接合
時に熱の発生する接合が広く行われている。この場合も
接合時と使用時との温度差によりセンサ素子6に残留応
力が発生し、また、この応力が経時変化するため、圧力
計測の誤差発生の原因となり、高精度で信頼性の高い圧
力計測が不可能となるなどの問題があった。
【0004】したがって本発明は、前述した従来の課題
を解決するためになされたものであり、その目的は、セ
ンサ素子と基台とを接合することにより発生するセンサ
素子の応力を大幅に減少させ、この応力に起因するセン
サ素子の被測定圧力−容量値特性の温度特性やその経時
変化を大幅に減少させ、高精度でかつ信頼性の高い圧力
計測を可能にした静電容量式圧力センサを提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明は、細長の第1の基板の長手方向一端側
表面に第1の電極が形成された第1の基板部と、この第
1の基板上の第1の電極と対向する第2の基板の表面に
第2の電極が形成された第2の基板部とを第1の電極と
第2の電極との間に第1のギャップを介して接合させ圧
力計測部を有するセンサ素子を構成するとともにこの圧
力計測部を除く部分にこのセンサ素子の一部を周回する
基台を接合させたものである。
【0006】
【作用】本発明においては、センサ素子が圧力計測部を
除く部分で基台に接合されることにより、接合部からセ
ンサ素子に及ぼす応力の影響が大幅に低減される。
【0007】
【実施例】以下、図面を用いて本発明に実施例を詳細に
説明する。図1は本発明による静電容量式圧力センサの
一実施例による構成を示す図であり、図1(a)は断面
図,図1(b)はB−B線方向から見た平面図,図1
(c)はC−C線方向から見た平面図である。同図にお
いて、第1の基板部を構成する第1の基板11は、その
表面側の一端側には全体形状がほぼ正方形で断面が凹状
となる一定の深さの矩形状の溝12aが形成され、さら
に他端側方向に向かって溝12aに連通する第1の電極
取り出し用の線状の溝12b,外部と連通する圧力導入
用の溝12cおよび第2の電極取り出し用の線状の溝1
2dが形成されており、矩形状の溝12a内の底部には
導電性膜からなる第1の電極13aが被着形成され、さ
らに第1の電極取り出し用溝12bの底部には第1の電
極13aに電気的に接続されるリード線13bが被着形
成されている。
【0008】また、第2の基板部を構成する第2の基板
14は、その表面側の一端側には全体形状がほぼ正方形
の導電性膜からなる第2の電極15aおよび他端側方向
に向かって第2の電極15aに電気的に接続されるリー
ド線15bが被着形成されている。そして第1の電極1
3aが形成された第1の基板11と第2の電極15aが
形成された第2の基板14とがそれぞれ電極形成面を溝
12aにより形成される第1のギャップとしてのギャッ
プg1 を介して対向配置させ、第1の基板11および第
2の基板14の周辺部分が接合材を用いることなく、直
接接合により密着して固定され、センサ素子16が形成
されている。
【0009】このような構成において、第2の電極15
aが形成された第2の基板14が圧力に応じて変位す
る。したがって圧力の変化に対応して変化する第1の基
板11の第1の電極13aと、第2の基板14の第2の
電極15aとの間の静電容量を測定することにより圧力
の計測が行われる。
【0010】また、このように形成されたセンサ素子1
6は、圧力を計測する部分、つまり第1の電極13aと
第2の電極15aとが第1のギャップg1 を介して対向
配置された部分で圧力計測部を形成するとともにこの圧
力計測部分を除く部分、つまり圧力計測に寄与しない部
分で基台17に接着材により接合され、センサ素子16
の長手方向の一方、つまり圧力計測部が環境Xに、他方
が環境Yにそれぞれ接触する静電容量式圧力センサが構
成される。これにより、センサ素子16は接合された基
台17を介して圧力計測部が環境Xに接触することがで
き、センサ素子16の圧力計測に寄与しないその他の部
分が環境Yに接触することができる。
【0011】このように構成されたセンサ素子16は、
第1の基板11および第2の基板14を石英ガラス基板
とすることにより、両基板11,14が同種材料であ
り、かつ接合材を用いずに物理化学的な結合力によって
密着して接合されるため、第1の基板11と第2の基板
14との接合が使用温度以上で行われた後、使用温度に
冷却されても残留応力の発生が殆どなくなる。また、使
用温度の変化があっても第1の基板11と第2の基板1
4とが同種材料であるため、接合に起因する圧力センサ
の温度特性に悪影響を及ぼさなくなる。
【0012】また、センサ素子16の基台17への接合
部は、センサ素子16の中央部に限定されるものではな
く、圧力計測部分とは逆の端部でも良い。このような構
成によると、圧力計測部分と基台17との接合部は距離
が大きいほどその効果は極めて大きい。
【0013】また、第1の基板11および第2の基板1
4を構成する石英ガラス基板は熱膨張率が1×10-6
K程度以下の低熱膨張率であるため、測定温度変化に対
してセンサ材料の変化が小さいため、センサ材料の変形
に係わるセンサの温度特性などの悪影響を大幅に軽減す
ることができる。さらに石英ガラス基板は極めて優れた
弾性体として知られており、高精度の圧力センサを製作
することができる。
【0014】また、第1の基板11および第2の基板1
4として石英ガラス基板を用いた場合には、前述した効
果に加えて基板接合時の位置合わせを基板上から肉眼ま
たは光学顕微鏡を用いて容易に行うことができ、生産性
を大幅に向上させることができる。
【0015】また、第1の基板11および第2の基板1
4として用いる石英ガラス基板は、接合材を用いずに接
合可能な表面荒さの殆どない安価なウエハの入手が比較
的容易であり、容易にかつ安価に高精度な圧力センサを
構成することが可能である。また、石英ガラス基板は一
般的な半導体プロセスの応用により加工が容易である。
【0016】また、このように構成された静電容量式圧
力センサは、センサ素子16と基台17との接合が圧力
計測部以外のセンサ素子16の部分で行っているので、
基台17との接合部からセンサ素子16に及ぼされる応
力の影響が減少される。
【0017】なお、前述したした実施例においては、第
1の基板11および第2の基板14を石英ガラス基板と
した場合について説明したが、他の実施例として第1の
基板および第2の基板の一方または両方を絶縁体として
も良い。一方が絶縁体の場合、例えば第1の基板をシリ
コンとし、第2の基板をパイレックスとすることで、第
1の基板と第2の基板との接合を陽極接合により容易に
行うことができる。また、両方が絶縁体の場合、寄生容
量の影響を除くことができる。
【0018】図2は、本発明による静電容量式圧力セン
サの他の実施例による構成を示す図で図2(a)は断面
図,図2(b)はB−B線方向から見た平面図,図2
(c)はC−C線方向から見た平面図,図2(d)はD
−D線方向から見た平面図であり、前述の図と同一部分
には同一符号を付してある。同図において、第2の基板
14の外面側には、第3の基板部を構成する第3の基板
18が直接接合により密着して固定されており、この第
3の基板18には第2の基板14上の第2の電極15a
と対向する面に全体形状がほぼ正方形で断面が凹状とな
る一定の深さの矩形状の溝19aが形成され、さらにこ
の第3の基板18の長手方向と交差する方向に向かって
溝19aと外部に連通する圧力導入溝19bが形成さ
れ、第2の基板14との間に第2のギャップとしてのギ
ャップg2 が形成され、センサ素子16Aが形成されて
いる。なお、圧力導入溝19bの方向は第3の基板18
の長手方向と交差する方向に限定されない。
【0019】このように形成されたセンサ素子16A
は、圧力を計測する部分、つまりギャップg1 を介して
第1の電極13aと第2の電極15aとが対向配置され
かつギャップg2 が形成された部分で形成される圧力計
測部を除く部分で基台17と接着材により接合され、ギ
ャップg1 が環境Yに接触し、ギャップg2 が環境Xに
接触する静電容量式圧力センサが構成される。
【0020】このような構成においても前述と同様な効
果が得られる。また、ギャップg1が溝12cを介して
環境Yに接触し、ギャップg2 が圧力導入溝19bを介
して環境Xに接触する構成となるので、これによってゲ
ージ圧や差圧の計測が可能となる。さらに第2の基板1
4の外面側にギャップg2 を形成した第3の基板18を
設けたことによって第2の基板14の剛性を補強し、か
つ過大圧力保護機構としての効果が得られる。また、ギ
ャップg1 が環境Xに連通し、ギャップg2 が環境Yに
連通する構造も実現でき、前述と同様の効果が得られ
る。
【0021】図3は本発明による静電容量式圧力センサ
のさらに他の実施例による構成を示す図で図3(a)は
断面図,図3(b)は矢印B方向から見た平面図,図3
(c)は矢印C方向から見た平面図であり、前述の図と
同一部分には同一符号を付してある。同図において、第
1の基板11の第1の電極13aと対向する外面には、
第3の電極20aおよびこの第3の電極20aに電気的
に接続されるリード線20bが被着形成されている。ま
た、第2の基板14の第2の電極15aと対向する外面
には、第4の電極21aおよびこの第4の電極21aに
電気的に接続されるリード線21bが被着形成されてセ
ンサ素子16Bが形成されている。
【0022】このように構成されたセンサ素子16B
は、例えば環境Xが湿度が高い場合または導電性の液体
である場合、第2の基板14の第1の基板11との接合
表面と反対向表面と、第1の基板11の第2の基板14
との接合表面と反対向表面とが表面伝導により導通する
ことが考えられる。この場合、第1の基板11と第2の
基板14とは寄生容量となる。ここで、第3の電極20
aと第4の対向電極21aとを外部で電気的に導通させ
ておくことによって湿度が高いなどの場合に発生する前
述した寄生容量を予め形成しておくことができる。
【0023】このような構成によると、第2の基板14
の第1の基板11との接合表面と反対向表面と、第1の
基板11の第2の基板14との接合表面と反対向表面と
が表面伝導により導通する場合と導通しない場合との容
量値に差がなくなり、表面伝導により導通した場合でも
正確な圧力測定が実現可能となる。また、第3の電極2
0aが形成されず、第4の対向電極21aのみが形成さ
れ、第4の対向電極21aと第1の電極13aとが電気
的に導通されても同様な効果が得られる。さらに第4の
対向電極21aが形成されずに第3の電極20aのみが
形成され、第3の電極20aと第2の電極15aとが電
気的に導通されても同様な効果が得られる。
【0024】図4は本発明による静電容量式圧力センサ
の他の実施例による構成を示す図で図4(a)は断面
図,図4(b)はB−B線方向から見た平面図,図4
(c)はC−C線方向から見た平面図であり、前述の図
と同一部分には同一符号を付してある。同図において、
図1と異なる点は、第1の基板11の表面側の他端側に
は、一端側に全体形状がほぼ正方形で断面が凹状となる
溝12aとほぼ同じ深さの矩形状の溝12eが前記圧力
導入用の溝12cに連通して形成され、この矩形状溝1
2e内の底部には前記第1の電極13aと同一形状およ
び面積を有する導電性膜からなる第5の電極22aが被
着形成され、さらに第2の線状溝12dの底部にはこの
第5の電極22aに電気的に接続されるリード線22b
が被着形成されている。
【0025】また、第2の基板14の表面側の他端側に
は一端側の第2の電極15aと対称となる位置に前記第
2の電極15aと同一形状および面積を有する導電性膜
からなる第6の電極23aおよびこの第6の電極23a
に電気的に接続されるリード線23bが被着形成されて
いる。そして第1の電極13aおよび第5の電極22a
が形成された第1の基板11と、第2の電極15aおよ
び第6の電極23aが形成された第2の基板14とがそ
れぞれ電極形成面を溝12aにより形成されるギャップ
1 および第3のギャップとしてのギャップg3 を介し
て対向配置させ、第1の基板11および第2の基板14
の周辺部分が接合材を用いることなく、直接接合により
密着して固定され、センサ素子16Cが形成されてい
る。
【0026】このように構成されたセンサ素子16Cに
おいて、第5の電極22aと第6の電極23aとがギャ
ップg3 を介して対向配置される構成は、第1の電極1
3aと第2の電極15aとがギャップg1 を介して対向
配置されて構成される圧力計測部の圧力がゼロの場合の
容量値とほぼ等しく形成され、環境Xが被圧力計測媒体
の場合、圧力の変化で全く容量値が変わらない構造でレ
ファレンス容量部が形成される。つまり圧力計測を、圧
力計測部の容量値とレファレンス容量部のレファレンス
容量値との差の容量値を用いて行うことにより、湿度な
どの環境変化が容量値に及ぼす影響を除くことができ
る。なお、測定圧力がゼロの場合の圧力計測部の容量値
とレファレンス容量部のレファレンス容量値とがほぼ等
しいならば、第5の電極22a,第6の電極23bはそ
れぞれ第1の電極13a,第2の電極15aと形状が同
じである必要はなく、また、溝12eと溝12aとが同
じ深さ,形状である必要はない。
【0027】また、前述したレファレンス容量部は、図
2の実施例において、第1の基板部と第2の基板部とに
形成しても同様な効果が得られることは言うまでもな
い。
【0028】図5は本発明による静電容量式圧力センサ
の他の実施例による構成を示す図で図5(a)は断面
図,図5(b)はB−B線方向から見た平面図,図5
(c)はC−C線方向から見た平面図であり、前述の図
と同一部分には同一符号を付してある。同図において、
図1と異なる点は、第1の基板11の溝12aに連通す
る2本の線状溝24a,24bが形成されており、この
溝12a内には第1の電極13aを囲むようにヒータ2
5aが被着形成されるとともに線状溝24a,24b内
にはそのヒータリード25b,25cがそれぞれ被着形
成されてセンサ素子16Dが形成されている。
【0029】このように構成されたセンサ素子16D
は、圧力計測部分にヒータ25aを設けたことによって
このヒータ25aを例えば100℃程度の一定温度に加
熱させることにより、大気中の湿度が変化してもギャッ
プg1 内の大気湿度がほぼ一定に保たれ、大気中の湿度
の変化による誤差を大幅に低減することができる。さら
に使用温度がヒータ温度以下であれば、環境Xの温度変
化による誤差も大幅に低減できる。
【0030】また、前述した各実施例において、第1の
電極リード線13b,第2の電極リード線15b,第3
の電極リード線20b,第4の電極リード線21b,第
5の電極リード線22b,第6の電極リード線23bお
よびヒータリード25b,25cの取り出しは、各セン
サ素子16A,16B,16Cの環境Y側方向としたこ
とによって例えば環境Xを被圧力計測環境とし、環境Y
を大気として圧力計測を行うゲージ圧力測定の場合に被
圧力計測環境に接するセンサ素子には電極が露出してい
ない構成となっている。一般に被圧力計測環境に電極取
り出し部電極が露出していると、故障の原因となること
が多いが、本実施例の構成によると、これらの故障の原
因を除去することができる。また、被圧力計測環境が腐
食性の環境であっても電極取り出しに係わる故障原因が
発生しない。
【0031】次に図1で説明した静電容量式圧力センサ
の製造方法について説明する。図6〜図12は静電容量
式圧力センサの製造方法としてのセンサ素子の形成方法
の一実施例を説明する工程の断面図である。同図におい
て、まず、図6に示すように少なくとも対向配置される
接合表面が鏡面研磨された長方形状の第1の基板11を
準備する。
【0032】次に図7に示すようにこの第1の基板11
の表面に溝12aおよび図示しない溝12b,12c,
12dをHFエッチング液などによるウエットエッチン
グ法またはドライエッチング法により形成する。
【0033】次に図8に示すように第1の基板11の溝
12a,12b内にCVD法,スパッタリング法または
真空蒸着法などにより導電性薄膜の第1の電極13aお
よびそのリード線13bを被着形成する。
【0034】次に図9に示すように少なくとも対向配置
される接合表面が鏡面研磨された長方形状の第2の基板
14を準備する。
【0035】次に図10に示すようにこの第2の基板1
4の表面にCVD法,スパッタリング法または真空蒸着
法などにより導電性薄膜の第2の電極15aおよびその
リード線15bを被着形成する。
【0036】次に図11に示すように第1の電極13a
が形成された第1の基板11と第2の電極15aが形成
された第2の基板14とを接合材を用いずにクリーンな
雰囲気中において室温付近で電極形成面を対向させて張
り合わせ、約200℃〜1100℃の高温雰囲気中で熱
処理を行って接合を強固にする。
【0037】次に図12に示すように第2の基板14の
接合されていない表面側を研磨し、この第2の基板14
を圧力レンジに応じた所定の厚さに加工して完成する。
【0038】ここで第1の基板11および第2の基板1
4を例えば石英ガラス基板で構成した場合、両基板が直
接接合されるメカニズムは、石英ガラス基板同志を室温
で張り合わせた状態では、両者の接合面において、主に
ファン・デル・ワールス力による物理的な結合力または
水素結合により密着されると考えられている。また、石
英ガラス基板同志の張り合わせ状態から熱処理工程を経
ることによってSi−O−Si結合などの化学的な結合
となり、さらに強固な化学的な結合力により密着される
と考えられている。
【0039】以上、説明したように第1の基板11およ
び第2の基板14を石英ガラス基板とすることにより、
両者の張り合わせ状態および熱処理工程おける物理化学
的な結合力による総合的な結合形態により、第1の基板
11と第2の基板14とが密着されて強固に接合される
ことになる。
【0040】なお、前述した実施例においては、第1の
基板11,第2の基板14および第3の基板18の形状
を長方形とした場合について説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、正方形,多角形,円形状あ
るいは楕円形状でも良い。
【0041】また、前述した実施例においては、溝12
a,溝12e,溝19a,第1の電極13a,第2の電
極15a,第3の電極20a,第4の電極21a、第5
の電極22a,第6の電極23aの形状を正方形とした
場合について説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、長方形,多角形,円形状あるいは楕円形状
でも良いことは言うまでもない。
【0042】また、前述した実施例において、第1の電
極13a,第2の電極15a,第3の電極20a,第4
の電極21a,第5の電極22a,第6の電極23aお
よびリード線13b,15b,20b,21b,22
b,23bならびにヒータリード25a,25bの形成
方法は、導電性膜を第1の基板11または第2の基板1
4へ被着形成する方法により行ったが、他の方法により
形成しても良い。例えば基板表面を直接導電性を付与す
る表面改質を行う方法がある。金属イオンを基板に打ち
込むイオン注入による基板表面の導電性付与がこの方法
に属する。
【0043】このような方法を用いると、基板表面に段
差なく電極やリード線を形成できる効果が得られる。こ
の効果の一例を説明すると、第1の電極13a,第2の
電極15aが段差なく第1の基板11,第2の基板14
の表面に形成できる効果としては、第1の電極13a,
第2の電極15aが圧力を計測するコンデンサ構造を形
成するが、このコンデンサのギャップが高精度で形成す
ることができる。また、リード線13b,15bが段差
なく第1の基板11,第2の基板14の表面に形成でき
る効果としては、電極取り出し用の線状の溝12d,1
5bが不要となる。さらに第1の基板11と第2の基板
14とを接合材を用いずに接合する際に段差がなければ
極めて良好な接合が可能となる。
【0044】また、前述した実施例において、第1の基
板11と第2の基板14との間に設けた溝12aおよび
第3の基板18との間に設けた溝19a内は真空,空気
あるいはその他の封入物でも良い。
【0045】また、前述した実施例においては、第1の
基板11および第2の基板14としてそれぞれ石英ガラ
スを用いた場合について説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、可視光に対して透明絶縁体であ
るガラス基板,サファイア基板,セラミックス基板ある
いは半導体基板を用いても良く、物理化学的な作用によ
り直接接合が可能となり、前述と同様な効果が得られ
る。
【0046】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
センサ素子と基台とを接合することにより発生するセン
サ素子の応力を大幅に減少させ、この応力に起因するセ
ンサ素子の被測定圧力−容量値特性の温度特性やその経
時変化を大幅に減少させることができるので、高精度で
信頼性の高い圧力計測が可能となるなどの極めて優れた
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による静電容量式圧力センサの一実施例
による構成を示す図である。
【図2】本発明による静電容量式圧力センサの他の実施
例による構成を示す図である。
【図3】本発明による静電容量式圧力センサのさらに他
の実施例による構成を示す図である。
【図4】本発明による静電容量式圧力センサの他の実施
例による構成を示す図である。
【図5】本発明による静電容量式圧力センサの他の実施
例による構成を示す図である。
【図6】本発明による静電容量式圧力センサの製造方法
を説明するセンサ素子形成工程の断面図である。
【図7】図6に引き続く工程の断面図である。
【図8】図7に引き続く工程の断面図である。
【図9】図8に引き続く工程の断面図である。
【図10】図9に引き続く工程の断面図である。
【図11】図10に引き続く工程の断面図である。
【図12】図11に引き続く工程の断面図である。
【図13】従来の静電容量式圧力センサの構成を説明す
る断面図である。
【符号の説明】
11 第1の基板 12a 溝 12b 溝 12c 圧力導入用溝 12d 電極取り出し用溝 12e 溝 13a 第1の電極 13b リード線 14 第2の基板 15a 第1の電極 15b リード線 16 センサ素子 16A センサ素子 16B センサ素子 16C センサ素子 16D センサ素子 17 基台 18 第3の電極 19a 溝 19b 圧力導入溝 20a 第3の電極 20b リード線 21a 第4の電極 21b リード線 22a 第5の電極 22b リード線 23a 第6の電極 23b リード線 24a 溝 24b 溝 25a ヒータリード 25b ヒータリード g1 第1のギャップ g2 第2のギャップ g3 第3のギャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒岩 孝朗 神奈川県藤沢市川名一丁目12番2号 山武 ハネウエル株式会社藤沢工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細長の第1の基板の長手方向一端側表面
    に第1の電極が形成された第1の基板部と、前記第1の
    基板上の第1の電極と対向する第2の基板の表面に第2
    の電極が形成された第2の基板部とを前記第1の電極と
    第2の電極との間に第1のギャップを介して接合させ圧
    力計測部を有するセンサ素子を構成するとともに前記圧
    力計測部を除く部分に前記センサ素子の一部を周回する
    基台を接合させたことを特徴とする静電容量式圧力セン
    サ。
  2. 【請求項2】 細長の第1の基板の長手方向一端側表面
    に第1の電極が形成された第1の基板部と、前記第1の
    基板上の第1の電極と対向する第2の基板の表面に第2
    の電極が形成された第2の基板部とを前記第1の電極と
    第2の電極との間に第1のギャップを介して接合させ、
    前記第2の基板の外面に第3の基板の前記第2の基板と
    向かい合う面に第2のギャップが形成された第3の基板
    部を接合させ圧力計測部を有するセンサ素子を構成する
    とともに前記圧力計測部を除く部分に前記センサ素子の
    一部を周回する基台を接合させたことを特徴とする静電
    容量式圧力センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
    第1のギャップは前記基台を境界として第1の環境に連
    通し、前記第1の基板の第1の電極に対し反対面が接す
    る第2の環境とは連通しない第1の圧力導入溝を有する
    ことを特徴とする静電容量式圧力センサ。
  4. 【請求項4】 細長の第1の基板の長手方向一端側表面
    に第1の電極が形成された第1の基板部と、前記第1の
    基板上の第1の電極と対向する第2の基板の表面に第2
    の電極が形成された第2の基板部と、前記第1の基板部
    および第2の基板部のそれぞれ第1の電極および第2の
    電極の少なくとも一方の反対向面に形成された第3の電
    極とを前記第1の電極と第2の電極との間に第1のギャ
    ップを介して接合させ圧力計測部を有するセンサ素子を
    構成するとともに前記圧力計測部を除く部分に前記セン
    サ素子の一部を周回する基台を接合させたことを特徴と
    する静電容量式圧力センサ。
  5. 【請求項5】 細長の第1の基板の長手方向一端側表面
    に第1の電極が形成されかつ他端側表面に第4の電極が
    形成された第1の基板部と、前記第1の基板上の第1の
    電極,第4の電極とそれぞれ対向する第2の基板の表面
    に第2の電極,第5の電極が形成された第2の基板部と
    を前記第1の電極と第2の電極との間に第1のギャップ
    および第4の電極と第5の電極との間に第3のギャップ
    を介して接合させ前記第1の電極と第2の電極と第1の
    ギャップとからなる圧力計測部を有するセンサ素子を構
    成するとともに前記圧力計測部を除く部分に前記センサ
    素子の一部を周回する基台を接合させたことを特徴とす
    る静電容量式圧力センサ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5554806A (en) * 1994-06-15 1996-09-10 Nippondenso Co., Ltd. Physical-quantity detecting device
JPH11501123A (ja) * 1995-02-28 1999-01-26 ローズマウント インコーポレイテッド 圧力センサおよび圧力トランスミッタ
JP2000321161A (ja) * 1999-05-14 2000-11-24 Anelva Corp 静電容量型真空センサ
US6508129B1 (en) * 2000-01-06 2003-01-21 Rosemount Inc. Pressure sensor capsule with improved isolation
JP2010256186A (ja) * 2009-04-24 2010-11-11 Panasonic Electric Works Co Ltd 圧力センサ

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