JPH05231062A - 開閉戸の支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 永年の使用によっても扉が傾くことなく確実
に閉戸できる。 【構成】 開閉戸Ｄの下端面中央部に埋設され、閉戸時
の開閉戸荷重を敷居Ｃまたは下框にて支持する。支持具
本体１内に、支持ローラ４を備える。そして昇降自在に
嵌挿した昇降調節体２と、この昇降調節体２を開閉戸Ｄ
の外部よりの操作にて昇降調整する調整手段とを設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は蝶番にて支持された開閉
戸の重量の一部を支持し、蝶番にかかる荷重を軽減する
開閉戸の支持装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】出入口に設けられる開閉戸は一般には２
乃至３以上の蝶番を介して框に開閉自在に取り付けら
れ、開戸時、開閉戸の全重量をこの蝶番にて支持してい
る。従って開閉戸の重量にあった丈夫なものが使用され
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】近年開閉戸（扉）のデ
ザイン、サイズ、材質が多用化されるにしたがってその
重量も大なるものが出現するようになっている。特に木
製枠に厚手のガラス板を嵌め込んだもの、あるいは一枚
のガラス板が開閉戸となったもの等がある。このような
重量大なる開閉戸には丈夫な蝶番が採用されたり、蝶番
の使用数を増したりしている。しかし永年の使用により
この蝶番に大きな荷重がかかり建具が傾いたりすること
がある。

【０００４】本発明では開閉戸の閉戸時において蝶番に
かかる荷重を軽減して扉の傾きが発生することなく、永
年の使用によっても確実に閉戸できるようになすことを
目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになしたもので、開閉戸の下端面中央部に埋設
され、閉戸時の開閉戸荷重を敷居または下框にて支持す
るものであって、支持具本体内に、支持ローラを備え、
かつ昇降自在に嵌挿した昇降調節体と、この昇降調節体
を開閉戸外部よりの操作にて昇降調整する調整手段とを
設けたことを要旨とする。

【０００６】

【作用】図１、図９に示すように開閉戸の下端面中央に
埋設され、閉戸時、開閉戸の重量の一部またはほとんど
全部を敷居または下框にて支持されるように支持具本体
を設ける。そしてこの支持具本体内には上下調整可能に
して支持ローラを備え、この支持ローラを備えた昇降調
節体をウォームホイール等よりなる調節手段にて昇降す
るようになす。従って開閉戸を蝶番を介して開口枠また
は框に取り付けた際、閉戸時において支持ローラが敷居
または下框に当接し、かつ開閉戸の重量をこの支持ロー
ラにて支持できるように調節手段を操作して昇降調節体
を昇降させて調整する。このため永年の使用によって建
付けにくるいが生じてきても支持ローラを出没調整して
容易に調整でき、常に閉戸時には支持ローラを介して開
閉戸重量が支持され、蝶番による負担を軽減できる。

【０００７】

【実施例】以下本発明開閉戸の支持装置を図示の実施例
にもとづいて説明する。図においてＤは所要の開閉戸、
Ｄａはこの開閉戸Ｄの下部枠で、この下部枠Ｄａ内に本
発明支持装置を埋設するが、開閉戸Ｄが木製の場合、開
閉戸内に直接埋設することも可能である。

【０００８】支持装置は開閉戸Ｄ内に埋設される支持具
本体１と、この内に昇降自在にして嵌挿される昇降調節
体２と、この下端に支持される支持ローラ４と、昇降調
節体２を昇降させるウォームホイール５、ウォーム６よ
り成る調節手段によって構成される。

【０００９】支持具本体１は合成樹脂その他の材質をも
って形成したブロック体で、この内部縦方向に縦孔１１
を穿孔して昇降調節体２を嵌挿するとともに、支持具本
体１内にはウォームホイール５と、このウォームホイー
ルと噛合するウォーム６及びウォームホイールの外周面
を押圧するボール７が嵌挿される。

【００１０】縦孔１１内に嵌挿された昇降調節体２の上
部にはねじ孔２１を、下部にはローラ嵌挿溝２２を夫々
形成し、ねじ孔２１にはウォームホイール５の下部に突
設されたスクリュー杆５１を螺合し、ローラ嵌挿溝２２
内に支持ローラ４をその一部が昇降調節体２の下端より
少し突出するようにして嵌挿し、軸３にて回動自在に支
持される。

【００１１】縦孔１１の上部内には昇降調節体２の上部
に位置するようにしてウォームホイール５を嵌め、この
ウォームホイール５にはウォーム６を螺合し、ウォーム
６の一端面に形成した回動用孔６１、例えば六角レンチ
嵌合用の孔に下部枠Ｄａに穿孔した調整用の孔Ｄｈより
六角レンチを挿入しこのウォーム６を回動できるように
するとともにウォームホイール５の外周面には孔１２内
に嵌挿されたボール７を押圧接する。

【００１２】このボール７は孔１２に嵌挿され、さらに
この孔１２内にばね８をも嵌挿し、蓋９にて孔を閉じる
とき、このばね圧がボール７に作用し、ウォームホイー
ル外周面に押圧接し、ウォームホイールに抵抗を生じさ
せ、妄りに回動するのを防止する。

【００１３】従って上述の如く構成した支持装置を開閉
戸Ｄの下部枠Ｄａ内に埋設し、ビス等にて固定するとと
もに蝶番Ｔを介して開口框に開閉自在にして開閉戸Ｄを
取り付ける。そしてこの開閉戸を閉じたとき、支持ロー
ラ４が下框または敷居Ｃに当接し、開閉戸Ｄの荷重を支
持するようになす。これはウォーム６の六角レンチ孔６
１に六角レンチを挿入し、ウォーム６を左または右に回
動させることによりウォームホイールが回動し、このウ
ォームホイールと一体になって回動するスクリュー杆５
１により回り止め状態で昇降（出没）自在に支持具本体
内に嵌挿した昇降調節体２を出没調整し、支持ローラが
敷居Ｃに所定の押圧力にて当接するように調整するもの
である。

【００１４】さらに図７、図８に示す実施例は図１乃至
図６に示した実施例と同様の作用をするが、第１実施例
は扉に支持装置を埋設したものに対し、この第２実施例
は敷居Ｃ側に埋設するものである。

【００１５】第２実施例の支持具本体５０は有底筒形で
所要の深さと径とを有し、この支持具本体５０を図７に
示す状態で敷居Ｃに穿孔した孔内に嵌挿せしめる。そし
てこの支持具本体５０内には回動しないが出没自在にし
てローラ支持体２０を嵌挿するとともにこのローラ支持
体２０の上部に軸３０を介して回動自在にして支持ロー
ラ４０を支持するが、この支持ローラ４０の一部は支持
具本体５０の頂面より少し上方に突出し、閉じた開閉戸
の下端を支持するようになす。

【００１６】さらにローラ支持体２０の下部には調整ね
じ６０を螺合し、ローラ支持体２０を支持具本体５０内
に挿入したとき、支持具本体内底面に調整ねじ６０の頭
部が当接してローラ支持体を支持し、かつこの調整ねじ
６０の出没量を調整して支持ローラの高さを変化させる
ものである。この場合、ローラ支持体２０は支持具本体
５０より抜き出して行う。

【００１７】

【発明の効果】本発明開閉戸の支持装置は開閉戸の下端
面中央部に埋設され、閉戸時の開閉戸荷重を敷居または
下框にて支持するものであって、支持具本体内に、支持
ローラを備え、かつ昇降自在に嵌挿した昇降調節体と、
この昇降調節体を開閉戸外部よりの操作にて昇降調整す
る調整手段とを設けて成るため、建付けがくるってきて
も容易に閉時における開閉戸の下部を敷居にて支持で
き、これにより蝶番に掛かる荷重を軽減し、開閉戸の開
閉操作を円滑に、かつ確実に行える利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明開閉戸の支持装置の断面図である。

【図２】開閉戸の下部枠に取り付けた状態を示す側面図
である。

【図３】支持装置の断面図である。

【図４】図３の矢視による断面図である。

【図５】図３の底面図である。

【図６】同側面図である。

【図７】異なる実施例の一部破断した正面図である。

【図８】同底面図である。

【図９】開閉戸の取付状態を示す正面図である。

【符号の説明】

Ｄ 開閉戸 Ｃ 敷居 １ 支持具本体 ２ 昇降調節体 ４ 支持ローラ ５ ウォームホイール ６ ウォーム ７ ボール

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 開閉戸の下端面中央部に埋設され、閉戸
   時の開閉戸荷重を敷居または下框にて支持するものであ
   って、支持具本体内に、支持ローラを備え、かつ昇降自
   在に嵌挿した昇降調節体と、この昇降調節体を開閉戸外
   部よりの操作にて昇降調整する調整手段とを設けたこと
   を特徴とする開閉戸の支持装置。