JPH0522924U - 樹脂製プーリ - Google Patents

樹脂製プーリ

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JPH0522924U
JPH0522924U JP7040191U JP7040191U JPH0522924U JP H0522924 U JPH0522924 U JP H0522924U JP 7040191 U JP7040191 U JP 7040191U JP 7040191 U JP7040191 U JP 7040191U JP H0522924 U JPH0522924 U JP H0522924U
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JP
Japan
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pulley
outer rim
resin
sliding contact
contact surface
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Pending
Application number
JP7040191U
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English (en)
Inventor
徹也 小田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】苛酷な砂塵浮遊環境で使用される機器に装備さ
れる樹脂製プーリであっても、ベルト摺接面と伝動ベル
トとの接触部に侵入した砂塵を速やかに排出して、耐摩
耗性を向上する。 【構成】内側ボス部2と外側リム部4とこれらを一体連
結する環状連結板部6とを有する樹脂製プーリにおい
て、外側リム部4の外周面であるベルト摺接面4aの軸
方向中央部分全周を平滑面4a1 に形成しているととも
に、ベルト摺接面4aの軸方向両側部分の円周数箇所
に、軸方向の内側から外端にかけて回転方向上手側X1
に向けて後退傾斜する砂塵排出溝4a2 を形成してい
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、主として自動車のエンジンまわりのベルト伝動系(例えばクランク シャフトと補機との間のベルト伝動系)において用いられる樹脂製プーリに関す る。
【0002】
【従来の技術】
樹脂製プーリは、内側ボス部と、これに同心状に配された外側リム部と、これ ら同心状の内側ボス部と外側リム部とを一連に一体連結した環状連結板部とを有 し、例えばガラス繊維強化フェノール樹脂のモールド成形品として作られる。
【0003】 自動車においては、クランクシャフトによって直接駆動される駆動プーリと、 クーラーのコンプレッサやパワーステアリングのオイルポンプなどの補機の入力 軸に取り付けられた受動プーリとの間に巻き掛けられた伝動ベルトに対するテン ションプーリとして樹脂製プーリが用いられる。
【0004】 テンションプーリとして用いられる樹脂製プーリの場合、その内側ボス部は転 がり軸受の外輪に対してインサート成形された状態で一体的に固着される。また 、駆動プーリや受動プーリのような伝動用のプーリとして用いられる樹脂製プー リの場合、その内側ボス部はスプライン嵌合部をもつ金属製ボスに同様に固着さ れる。いずれにしても、樹脂製プーリは、鉄製プーリに比べて軽量化が図れると いう利点がある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、樹脂製プーリには、鉄製プーリには見られない特有の問題点がある。 すなわち、砂漠地帯などの苛酷な砂塵浮遊環境において、プーリの外側リム部の 外周面であるベルト摺接面と伝動ベルトとの接触部に砂塵が侵入すると、研磨作 用(アブレッシブ作用)によってベルト摺接面が早期のうちに異常摩耗を引き起 こしたり、過剰な昇温による異常変形を生じたりし、その結果、ベルト伝動に不 具合をもたらしたり、樹脂製プーリ自体の寿命が短期に尽きるといった問題があ る。
【0006】 本考案は、このような事情に鑑みて創案されたものであって、苛酷な砂塵浮遊 環境において使用される機器に装備される樹脂製プーリであっても、ベルト摺接 面と伝動ベルトとの接触部に侵入した砂塵を速やかに排出して砂塵による研磨作 用を低減することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本考案は、内側ボス部と、これに同心状に配さ れた外側リム部と、これら同心状の内側ボス部と外側リム部とを一連に一体連結 した環状連結板部とを有する樹脂製プーリにおいて、次のような構成をとる。
【0008】 本考案の樹脂製プーリは、前記外側リム部の外周面であるベルト摺接面の軸方 向中央部分全周を平滑面に形成してあるとともに、 前記ベルト摺接面の軸方向両側部分の円周数箇所に、軸方向の内側から外端に かけて回転方向上手側に向けて後退傾斜する砂塵排出溝が形成されていることに 特徴を有する。
【0009】
【作用】
外側リム部の軸方向両側に設けられた砂塵排出溝が軸方向の内側から外端にか けて回転方向上手側に後退傾斜する状態で多数形成されているから、これらの砂 塵排出溝においては回転に伴う空気流が常時的に起きており、ベルト摺接面と伝 動ベルトとの接触部に侵入した砂塵は前記の空気流により砂塵排出溝に沿って速 やかに排出されることとなる。また、その空気流がベルト摺接面や伝動ベルトを 冷却するため、昇温を抑制することにもなる。
【0010】 さらに、砂塵排出溝を軸方向の中央から両側外端に向けて形成しているのでは なく、軸方向中央部分は平滑面に形成してあるので、伝動ベルトとの接触性を保 つとともに、砂塵排出溝内に対する伝動ベルトの食い込み量を抑えて前記の空気 流を確保する。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】 図1および図2に本考案の一実施例を示している。図例の樹脂製プーリは、外 側の樹脂プーリ本体部Aと、内側の転がり軸受Bとからなり、例えばテンション プーリまたは案内プーリとして用いられる。
【0013】 樹脂プーリ本体部Aは、内側ボス部2と、内側ボス部2の外側に同心状に配さ れた外側リム部4と、これら同心状の内側ボス部2と外側リム部4とを一連に一 体連結した環状連結板部6と、環状連結板部6の両側において内側ボス部2から 外側リム部4にかけて一連一体化した補強リブ部8とから構成されている。両側 の補強リブ部8はそれぞれ周方向に等間隔に複数個放射状に設けられている。
【0014】 転がり軸受Bは、外輪10と、外輪10の内側に同心状に配された内輪12と 、これら外輪10と内輪12との間に複数個内嵌合された転動体14と、両側の シール16とから構成されている。
【0015】 この樹脂プーリ本体部Aと転がり軸受Bとからなる樹脂製プーリは、それを作 製するときに、転がり軸受Bに対するインサート成形をもって作製される。これ により、転がり軸受Bの外輪10に対して樹脂プーリ本体部Aの内側ボス部2が 一体的に固着されることになる。
【0016】 樹脂プーリ本体部Aにおける外側リム部4の外周面はベルト摺接面4aである が、このベルト摺接面4aの軸方向中央部分は全周にわたって平滑面4a1 に形 成されている。
【0017】 そして、この環状の平滑面4a1 の軸方向の両側部分の円周数箇所には、軸方 向の内側からそれぞれ外端にかけて回転方向Xにおける上手側X1 の方向に向け て後退傾斜する砂塵排出溝4a2 が形成されている。つまり、これら両側の砂塵 排出溝4a2 は、あたかもヘリングボーン状になっている。各砂塵排出溝4a2 の深さはごく浅く、例えば0.1mm〜1mm程度でよい。
【0018】 これら多数の砂塵排出溝4a2 の内部においては、樹脂製プーリの回転方向X への回転に伴って、回転方向上手側X1 に向けて常時的に空気流が起きている。 したがって、図示しない伝動ベルトとベルト摺接面4aとの接触部に砂塵が侵入 したとしても、その砂塵は樹脂製プーリの回転に伴って砂塵排出溝4a2 へと案 内され、砂塵排出溝4a2 の空気流によってこの砂塵排出溝4a2 を通して外部 に速やかに排出されることとなる。砂塵排出溝4a2 が多数存在することも速や かな排出に寄与している。
【0019】 つまり、侵入した砂塵が接触部に滞留している時間はきわめて短く、したがっ て、砂塵による研磨作用を極力低減して耐摩耗性を向上することができる。
【0020】 両側の砂塵排出溝4a2 は、「ハの字形」になっていて、軸方向中央から両脇 に連続した「ヘの字形」にはなっていない。すなわち、軸方向の中央部分に周方 向に連続する環状の平滑面4a1 が存在し、かつ、周方向で隣り合う砂塵排出溝 4a2 どうし間でも平滑面が存在するので、砂塵排出溝4a2 に対する伝動ベル トの食い込み量を抑えて、前記の空気流を確保するようにしている。
【0021】 その空気流は、前述のように侵入砂塵の排出だけでなく、ベルト摺接面4aや 伝動ベルトを冷却して昇温を抑制するため、苛酷な砂塵浮遊環境においても、早 期の異常摩耗や異常変形を充分に抑制し、ベルト伝動性を良好に保ち、また、寿 命延長を図ることができる。また、付加的効果として、従来設けていたエンジン のアンダーカバーを省略して車体の軽量化を図る上でも役立つ。
【0022】 なお、砂塵排出溝4a2 の断面形状は、図3の(a),(b),(c)のよう に任意の形状を採用することができる。また、侵入砂塵の排出効果を高めるため に、図4の(a),(b)に示すように、砂塵排出溝4a2 として、軸方向の内 側から外端にかけて、次第に広くなるようにするとともに、次第に深くなるよう に構成することも考えられる。図4の(a)と(b)のうち両方を採用してもよ いし、いずれか一方を採用するのでもよい。
【0023】 さらに、図5の(a)に示すように、外側リム部4に半径方向に沿った貫通孔 4bを多数形成することも考えられる。もちろん、貫通孔4bは周方向に適当間 隔で多数形成するものとする。その貫通孔4bの配列の仕方としては、図5の( b)のようにしてもよいし、図5の(c)のようにしてもよい。この場合、プー リの回転中に発生する気圧差によって貫通孔4bを半径方向の内側から外側に通 過する空気流が生じる。この空気流がベルト摺接面4aと伝動ベルトとの接触部 に沿って流れ出すため、接触部に砂塵が侵入することを防ぐ。また、侵入した砂 塵は空気流によって速やかに外部に排出される。
【0024】 貫通孔4bは、図5の(d)に示すように、周方向で隣接する補強リブ部8ど うし間に形成することが好ましい。つまり、補強リブ部8と内側ボス部2と外側 リム部4とで囲まれた部分はプーリ外部に対して相対的に高圧となり、プーリの 回転に伴う圧力差によって貫通孔4bを通して空気流が流出しやすくなるからで ある。
【0025】 この図5に示した構成を図1,図2の樹脂製プーリや、図4の樹脂製プーリに 組み合わせて構成することももちろん考えられる。
【0026】 これ以外の工夫として、樹脂プーリ本体部Aを導電性の樹脂で成形することが 考えられる。
【0027】 すなわち、樹脂は通常は電気の絶縁体であるためにベルトとの摺接によって帯 電しやすく、その帯電によって侵入した砂塵を付着させる傾向をもっている。こ の傾向を無くし、砂塵の排出を促進するために導電性樹脂で成形するのである。 導電性樹脂としては、ガラス繊維強化フェノール樹脂に金属繊維を配合した樹脂 を用いるとか、グラファイトを配合した樹脂を用いることなどが考えられる。
【0028】 なお、転がり軸受Bの転動面に塗布するグリースとして、導電性グリースを用 いることも考えられる。
【0029】
【考案の効果】
以上のように、本考案によれば、ヘリングボーン状の砂塵排出溝に生じている 空気流により、ベルト摺接面と伝動ベルトとの接触部に侵入した砂塵を速やかに 排出するため、砂塵による研磨作用を低減するとともに、接触摩擦による昇温を 抑制することができる。したがって、耐摩耗性を向上でき、苛酷な砂塵浮遊環境 においても、ベルト摺接面の早期の異常摩耗や異常変形を充分に抑制し、ベルト 伝動性を良好に保つとともに、長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る樹脂製プーリの要部を
示す斜視図。
【図2】実施例の樹脂製プーリの全体を示す断面図。
【図3】実施例における砂塵排出溝についての各種の断
面形状を示す断面図。
【図4】実施例における砂塵排出溝の形態の別態様を示
す正面図と要部断面図。
【図5】変形例に係る樹脂製プーリの説明図。
【符号の説明】
A 樹脂プーリ本体部 B 転がり軸
受 2 内側ボス部 4 外側リム
部 4a ベルト摺接面 4a1 平滑面 4a2 ヘリングボーン状の砂塵排出溝 6 環状連
結板部 8 補強リブ部 X 回転方向 X1 回転方向上手側

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側ボス部と、これに同心状に配された
    外側リム部と、これら同心状の内側ボス部と外側リム部
    とを一連に一体連結した環状連結板部とを有する樹脂製
    プーリであって、 前記外側リム部の外周面であるベルト摺接面の軸方向中
    央部分全周を平滑面に形成してあるとともに、 前記ベルト摺接面の軸方向両側部分の円周数箇所に、軸
    方向の内側から外端にかけて回転方向上手側に向けて後
    退傾斜する砂塵排出溝が形成されている、ことを特徴と
    する樹脂製プーリ。
JP7040191U 1991-09-03 1991-09-03 樹脂製プーリ Pending JPH0522924U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016061426A (ja) * 2014-09-22 2016-04-25 日本精工株式会社 軸受一体型樹脂製プーリ

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5838035B2 (ja) * 1976-04-09 1983-08-19 日本電気株式会社 電子交換機における通話路制御装置
JPS6335857B2 (ja) * 1983-08-30 1988-07-18 Nitsushin Kogyo Kk

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