JPH05228477A - 水系塗料を含む系からの固形分の改良された除去方法 - Google Patents

水系塗料を含む系からの固形分の改良された除去方法

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JPH05228477A
JPH05228477A JP4135500A JP13550092A JPH05228477A JP H05228477 A JPH05228477 A JP H05228477A JP 4135500 A JP4135500 A JP 4135500A JP 13550092 A JP13550092 A JP 13550092A JP H05228477 A JPH05228477 A JP H05228477A
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polymer
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 塗料噴霧室操作におけるような、水系塗料の
過剰飛沫を単独で、または溶剤系塗料の過剰飛沫と組合
せて含む循環水を処理する方法。この方法は、塗料噴霧
室水のアルカリ度をアルカリ度源を添加することによっ
て約50〜2000 ppm(CaCO3 換算)に維持し、その
pHを約6.0〜9.0に維持し、メラミン重合体を水に
添加し、アルミニウム塩を水に添加し、このメラミン重
合体とアルミニウム塩の添加の前または後の上記アルカ
リ度調整水に塗料の過剰飛沫を接触させ、この塗料噴霧
室水に有効量のフロック化剤を添加し、得られるスラッ
ジを塗料噴霧水から除去することからなる。 【効果】 水系塗料の過剰飛沫を含む循環水を有効に処
理するためのアルカリ度許容範囲を拡大し、特にアルカ
リ度に対して敏感な溶剤系塗料の脱粘着化が同時に必要
となる場合にも、水系塗料の分離除去が有効に行われ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】自動車ボデーおよび多くの工業用および消
費者用物品は、従来から噴霧室(spray booth)と呼ばれ
る区域で噴霧塗装されており、そこでは塗料の過剰飛沫
を含む空気を清浄にするために水を使用する。ついで洗
浄水を処理して塗料固形分を除去し、処理水を再循環す
る。
【0002】塗料噴霧室操作の一形態では、過剰飛沫区
域上方のトラフ内に水をポンプ送りすることにより、水
カーテンをつくり出す。ついで、水の均一シートがトラ
フの長さに沿って落下し部屋壁を流下するように、トラ
フからのオーバーフローを制御する。オーバーフローカ
ーテンの代りに、水噴霧ノズルもよく使われる。あるい
は、ベンチュリースクラッバーを利用するダウンドラフ
トシステムを使用することもできる。
【0003】いずれの場合も、噴霧ガンから放出された
過剰な塗料飛沫の微細液滴は、塗料噴霧室系の再循環水
と接触して捕獲される。再循環水と接触する塗料の量
は、プラントまたはプロセスの操業停止、塗装対象物の
寸法と形状、使う噴霧装置の種類、使う噴霧およびパー
ジ手法、水の流量、および使う塗料の種類を含め、多数
の変数に依存して変化し得る。
【0004】過去においては、溶液型あるいは溶剤系塗
料が、噴霧室でよく使われてきた。連邦の規制は現在、
所定のプラント現場で放出できる揮発性有機化合物(す
なわちVOCS)の量を制限している。溶剤系塗料で使
う有機溶剤希釈剤はVOCSの主要な源であるから、上
記規制に従うための一対応策として、水性あるいは水系
塗料が現在噴霧室操作で使われつつある。このことは、
噴霧室操作の循環水がしばしば溶剤系塗料と水系塗料の
両者を含み得ることを意味している。
【0005】ここで使う「溶剤系塗料」の用語は、油性
ペイント、エナメル、ウレタン、ラッカーを含め(これ
らに限定されないが)、噴霧操作に適用されるあらゆる
種類の非水溶性塗料を指す。これらの製品は、処理され
なければ、噴霧室系の壁や水分布配管、噴霧ノズルなど
の表面のような、それが接触する他の表面に容易に付着
する。ここで使う「溶剤系塗料」と「溶液型塗料」の用
語は同義である。
【0006】ここで使う「水系塗料」の用語は、水で薄
められるアルキドおよびエポキシエステル組成物、アク
リル重合体/共重合体を用いた水性熱可塑性ラテックス
組成物、ポリウレタン分散液からなる水性ラテックス、
および上記組成物のブレンドを含め(これらに限定され
ないが)、塗料配合物において約10%以上の水を含む
あらゆる種類の塗料を指す。ここで使う「水系塗料」と
「水性塗料」の用語は同義である。。
【0007】溶剤系塗料に関する主な処理目標は、その
塗料飛沫の粘着または付着性に関連する。その疎水性の
ために、溶剤系固形分は噴霧区域の壁、天井、床に合着
して蓄積し、また水噴霧装置、再循環ポンプなどを詰ま
らせる傾向がある。そこで、噴霧室の水系に捕獲された
過剰な塗料ミストは、脱粘着化すなわち「殺し」て、噴
霧室系の壁、配管などへの付着を防ぐ必要がある。噴霧
室表面に粘着する塗料はふつう装置から容易に除去でき
ず、時間と共に蓄積する傾向があり、それによって噴霧
室の機能をさまたげる。
【0008】これに対し、水系塗料に関する主な処理目
標は、細かく分散した塗料固形分を捕獲して集めること
である。水系塗料は粘着性ではない。しかし、処理しな
いと、これらのペイントはその水との相容性のため分散
して残る傾向がある。最終的には、未捕獲固形分は系に
蓄積し、スラッジ回収ピットおよび噴霧室のせきに沈降
する。そのような固形分は嫌気性バクテリヤコロニーの
増殖を促進し、悪臭の問題を起し得る。この処理の問題
は、水系塗料の使用によって悪化する。水系塗料は一般
に水と高度に相容性の樹脂および染料を含むからであ
る。
【0009】米国特許出願第588,997号に開示の
ように、上記2つの処理目標は、一般にアルカリ度濃度
に関しては二律背反的関係にある。すなわち、溶剤系塗
料の最適脱粘着化は、一般に比較的高いアルカリ度をも
つ水系で起り、一方これに対し、水系塗料の改善された
捕集は、一般に比較的低いアルカリ度をもつ水系で起
る。噴霧室操作をひどく妨害する他の問題は、発泡が起
る高攪拌区域および泡が蓄積する区域で起る。発泡は化
学添加剤、界面活性剤、溶剤またはその組合せにより生
じる。また、捕獲除去されない細かく分散した塗料固形
分は、泡を安定化する傾向をもち、発泡問題を悪化させ
る。発泡は一般に消泡剤を多量に使うことを余儀なくさ
せ、これは一層高い操業費をまねく。水系塗料は一般に
溶剤系塗料よりも一層多く発泡を起す傾向がある。
【0010】重合体および約7以上のpHで不溶性水酸化
物を形成する両性金属塩を含む組成物に代表されるよう
に、塗料の過剰飛沫を含む湿式噴霧室循環水用処理剤と
して、各種の化学薬品が提案されてきた。この種のもの
の組合せの使用は、次の米国特許すなわちForneyの第
3,861,887号、Gabel らの第3,990,98
6号、Michalski らの第4,002,490号、Robert
s らの第4,130,674号、Puchalski の第4,4
40,647号に記載されている。さらに、Pominville
の米国特許第4,637,824号は、両性金属塩と共
にケイ酸塩とポリジアリルジアルキルアンモニウムハラ
イドの使用を開示しており、Merrell らの米国特許第
4,853,132号は、溶剤系塗料を脱粘着化するた
めに、陽イオン性重合体と無機陰イオンの塩の反応によ
り形成される沈殿の使用を開示している。ベントナイト
粘土、アルミニウム塩、亜鉛塩も、陽イオン性重合体と
共に使われてきた。
【0011】Mizunoらの米国特許第4,656,059
号は、湿式噴霧室内の塗料の処理のためのメラミン−ア
ルデヒド酸コロイド溶液の使用に関し、またLeitz らの
米国特許第4,629,572号は、塗料噴霧室廃棄物
処理のための水膨潤性粘土と組合せた尿素またはアミノ
トリアジン−アルデヒド縮合反応生成物の使用に関する
ものである。さらに、米国特許第4,935,149号
は、塗料噴霧室水の処理に、ホルムアルデヒド除去メラ
ミン−ホルムアルデヒド重合体の使用を開示している。
【0012】さらに、Charles A. Faust, Joseph P. Mi
knevich の1989年11月9日付け米国特許出願第4
33,469号は、塗料噴霧室系で捕獲された溶剤系塗
料の脱粘着化のために、アルカリ度源およびフロック化
剤重合体と組合せてメラミン−ホルムアルデヒド系重合
体を使う方法を開示している。1990年2月9日付け
のRey の米国特許出願第475,670号および199
0年9月9日付けの第588,997号は、メラミン−
ホルムアルデヒド重合体を使った水系塗料系および水系
溶剤系塗料組合せ系からの固形分の別の除去法を開示し
ている。1989年1月12日付けのMorse の米国特許
出願第296,258号および1990年3月30日付
けの第501,466号は、さらにメラミン−ホルムア
ルデヒド重合体を使う塗料噴霧系の脱粘着化法を開示し
ている。
【0013】Farringtonらの米国特許第4,401,5
74号は、ラテックス塗料の製造で生じる分散した塗料
固形分のフロック化と沈降のため、ポリ塩化アルミニウ
ムの使用を開示しており、Mauceri の米国特許第4,0
26,794号は、水中油型乳濁液を破壊するための、
ジメチルジアリルアンモニウム重合体と組合せた両性金
属の水溶性塩を開示している。日本特許文献52−07
1538号は、塗装室廃水系における塗料粒子を凝集さ
せるための、重合体助剤と組合せた硫酸アルミニウム、
ポリ塩化アルミニウム、水酸化カルシウムのような凝集
剤の使用を開示している。米国特許第4,759,85
5号および第4,880,471号は、塗料の過剰飛沫
を処理するため、水酸化アンモニウムと塩化アンモニウ
ムを含むアルカリ性亜鉛溶液を開示している。
【0014】本発明は、水系塗料の過剰飛沫を単独で、
または溶剤系塗料と組合せて含む塗料噴霧室循環水の処
理に使用して改善された結果が得られる、特定のアルミ
ニウム塩/メラミン重合体/フロック化剤に基づく系に
特に関する点で、上記の文献および出願とは区別でき
る。すなわち、特定のアルミニウム塩および種々の重合
体フロック化剤と組合せた、メラミン−ホルムアルデヒ
ド重合体は、指定された操作パラメータの範囲内で適用
するとき、水系塗料または水系/溶剤系塗料の組合せか
らなる塗料の過剰飛沫を含む系の改善された処理を与え
る。
【0015】本発明者らは、特定のアルミニウム塩およ
び重合体フロック化剤と組合せて、メラミン重合体を指
定のpHおよびアルカリ度範囲内で適用するときは、水系
塗料の過剰飛沫を単独で、または溶剤系塗料と組合せて
含む水の処理に改善された結果をもって使用できること
を発見した。上記の水は、含まれる塗料の過剰飛沫の処
理および捕集後、典型的には塗料噴霧室操作に再循環さ
れる。添加順序および添加点も、最適処理に関して重要
なことが発見された。
【0016】さらに、本発明者らは、懸濁固形分の除去
を実質的に改良し、水系塗料の過剰飛沫を単独で、また
は溶剤系塗料と組合せて処理できる水化学の範囲を拡大
する、改良されたメラミン重合体/アルミニウムに基づ
く処理法を発見した。
【0017】さらに詳しくは、本発明は、そのような水
からの塗料の過剰飛沫の除去を容易にするため、単独で
または溶剤系塗料と組合せて、水系塗料の過剰飛沫を含
む塗料噴霧室循環水を処理する方法に関する。本発明の
本質は、単独でまたは溶剤系塗料と組合せて、水系塗料
の過剰飛沫を処理するため、メラミン重合体、好ましく
はメラミンまたは置換メラミンとアルデヒドとをそれだ
けで、または他の単量体と組合せて反応させることによ
り製造されるメラミン重合体を組合せて、さらに好まし
くはメラミンとホルムアルデヒドを使って製造した重合
体を酸コロイド形で組合せて、アルミニウム塩を使うこ
とにある。上記重合体をメラミン−アルデヒド系重合体
と呼ぶ。
【0018】多くの自動車製造業者は、自動車およびト
ラックの塗装に3層コート系(たとえばプライマー/ベ
ースコート/クリアコート)を使う。一般に、プライマ
ーおよびクリアコートは溶剤系塗料であり、一方、水系
塗料は自動車および計器板製造においてベースコートと
して使うことが急速に受け入れられてきている。これ
は、部分的には、塗料噴霧操作からの揮発性有機炭素の
放出を抑制する政府の規制によるものである。水系およ
び溶剤系塗料の過剰飛沫の処理および捕集のための集合
処理水系は、装置建設費と操作の容易性の点で著しい利
点を与えるが、水系塗料と溶剤系塗料とは、一般にアル
カリ度の存在下における水中での相反する挙動により特
徴づけられる。
【0019】米国出願第588,997号に開示されて
いるように、溶剤系および水系塗料の処理はアルカリ度
により著しく影響される。低アルカリ度(すなわち、Ca
CO3として約300 ppm以下)は水系塗料の処理に有利
であり、一方溶剤系塗料は比較的高いアルカリ度水準
(すなわち、CaCO3 として400 ppm以上)で最もよく
処理されるから、同一系での水系塗料および溶剤系塗料
の同時処理は、夫々の塗料がアルカリ度に対してどのよ
うに反応するかという点に基づけば一見矛盾するように
見える。
【0020】低アルカリ度領域では、溶剤系塗料は十分
に脱粘着化されない。高アルカリ度は一般に水系塗料を
過分散させ、それによって効果を著しく減らす。しか
し、中間アルカリ度範囲内の操作は、米国出願第58
8,997号に開示のように、水系および溶剤系塗料の
組合せに対し有効な処理を与える。本明細書に記載のア
ルミニウム塩の添加は、水系および溶剤系の両塗料を有
効に取扱えるアルカリ度範囲を拡大する傾向がある。そ
こで、この方法によれば、操作系においてよく見られる
pHおよびアルカリ度の変動に対して一層の融通性をもっ
て対処できることになる。
【0021】本発明は、単独でまたは溶剤系塗料と組合
せて、広範囲の水系塗料を捕獲するのに使用する循環水
処理用の効率よい系に関する。アルミニウム塩の使用を
必要とする本発明は、一般に低体積のフロック化した主
として有機性のスラッジを生成し、このスラッジは埋立
てまたは焼却によって容易に廃棄できる。さらに、この
発明は一般に化学薬品の消費、特にメラミン重合体の消
費を減少し、懸濁固体の除去を改善し、単独でまたは溶
剤系塗料と組合せて、水系塗料を処理することができる
アルカリ度範囲を拡大する。
【0022】本発明は、処理する水、すなわち噴霧室の
系または操作の水からの塗料の過剰飛沫の除去を容易に
することができる、単独でまたは溶剤系塗料と組合せ
て、水系塗料の過剰飛沫を含むか、または含むことにな
る塗料噴霧室循環水の処理法に関する。さらに詳しく
は、本発明は、単独でまたは溶剤系塗料の過剰飛沫と組
合せて、水系塗料の過剰飛沫を捕獲するために使う塗料
噴霧室系の循環水の処理方法であり、その方法はa)循
環水のpHを約6.0〜約9.0、好ましくは約6.5〜
約8.0の間に維持しながら、上記循環水にアルカリ度
源を添加することによって上記の処理される循環水、す
なわち塗料噴霧室循環水のアルカリ度を、炭酸カルシウ
ム基準で約50〜2000 ppm、好ましくはCaCO3 とし
て100〜1000 ppmの間に維持し、b)上記循環水
に有効量のメラミン重合体を添加し、c)上記循環水に
有効量のアルミニウム塩を添加し、d)工程a)の完結
後に、水系塗料の過剰飛沫を上記循環水に接触させ、す
なわち上記塗料を工程a)のアルカリ度維持循環水と接
触させ、e)工程(a)、(b)、(c)および(d)
の完結後に、すなわち上記水系塗料の過剰飛沫がアルカ
リ度、メラミン重合体およびアルミニウム塩と接触した
後に上記循環水に有効量のフロック化剤を添加し、f)
生成スラッジを上記の処理される循環水から除去するこ
とからなる。
【0023】メラミン重合体および(または)アルミニ
ウム塩の添加前または後に、水系塗料をpHおよびアルカ
リ度が維持された循環水と接触させることができる。し
かし、溶剤系塗料が同時に存在するときは、塗料の接触
前に有効部分のメラミン重合体を循環水に添加し、その
存在によって溶剤系塗料を脱粘着化する必要がある。こ
こで使う「有効部分」の用語は、所定の系で溶剤系塗料
を処理するために必要な添加メラミン重合体全量の一部
分を指す。
【0024】本発明はまた、水系塗料の過剰飛沫および
溶剤系塗料の過剰飛沫を捕獲するために使う塗料噴霧室
系の循環水の処理法に関し、この場合、上記のように溶
剤系塗料の過剰飛沫とpHおよびアルカリ度が維持された
水との接触の前に、メラミン重合体の全量または有効部
分を添加する。
【0025】単独でまたは少なくとも1種の溶剤系塗料
と組合せて、水系塗料の過剰飛沫を塗料噴霧室水と接触
させる前に、処理される塗料噴霧室系の水のアルカリ度
を、最小約50 ppm(CaCO3 として)から最大約200
0 ppmを維持するように調節すべきである。好ましく
は、アルカリ度を約100〜約1000 ppm(CaCO3
して)の間に維持すべきである。特に溶剤系塗料が存在
するときは、上記アルカリ度範囲は一般に重要である。
一層高いアルカリ度添加量では、塗料固形分は捕獲が増
々困難となり、分離効率を低下させる。一層高い添加量
でさえ、塗料固形分は浮上せずに沈降する傾向がある。
十分なアルカリ度が存在しないと(すなわち、約50 p
pm以下では)、処理は有効ではなく、溶剤系塗料の著し
く劣った捕集効率と劣った脱粘着化を招来する。
【0026】さらに、処理される水のpHを約6.0〜約
9.0、好ましくは約6.5〜8.0の間に維持すべき
である。pHを調節し維持するのに使われる酸または塩基
の種類は重要ではなく、いずれの酸または塩基も使用で
きると考えられる。pH調節が必要なときは、硫酸および
カセイのような酸および塩基が夫々一般にpH調節に使わ
れる。メラミン重合体を活性化するには、少なくとも約
6.0のpHが望ましい。pHが約6.0以下のときは、系
の腐食が一般に増す。他方、約9.0以上のpHは一般に
一層大きい固形分の分散をきたし、そこで一層有効でな
い固形分の捕獲を生じ、また一層大きい発泡をまねく。
【0027】どのアルカリ度源も使用できる。たとえ
ば、炭酸ナトリウムまたは重炭酸ナトリウムのようなア
ルカリ金属炭酸塩またはアルカリ金属重炭酸塩の形で、
またはNaOH、KOH 、ケイ酸塩および(または)そのブレ
ンドとして、アルカリ度を添加できる。好ましいアルカ
リ度源は炭酸ナトリウムまたは重炭酸ナトリウムであ
る。これらのアルカリ度源は一般に安価で、使って安全
であり、重合体フロック化剤と組合せて使うときに、水
系塗料固形分のすぐれた浮上効果を与える。
【0028】処理される1種又は2種以上の塗料の過剰
飛沫と接触する循環水が指定のアルカリ度範囲にあるよ
うに、アルカリ度を維持すべきである。バッチ式または
連続式添加を含め、アルカリ度源のいかなる添加法も使
用できるが、連続添加が好ましい。
【0029】アルカリ度の要求に加え、有効量のメラミ
ン重合体を使う必要がある。
【0030】ここで使う「メラミン重合体」の用語は、
(a)メラミンまたは置換メラミンと、(b)次の一般
【化1】 で表わされる少なくとも1種の化合物から製造される重
合体を指す。式中、R1およびR2は同一かまたは異なるこ
とができ、H、および連鎖または枝分れのC1-4アルキル
基からなる群から選ばれる。(b)の好ましい化合物は
アルデヒド類であり、メタナール(ホルムアルデヒ
ド)、エタナール、プロパナールが特に好ましい。最も
好ましいアルデヒドはホルムアルデヒドである。上記重
合体は、それ以外の単量体単位を含むこともできる。
「メラミン重合体」の用語を、(a)および(b)だけ
を含む重合体に限定して解釈すべきではない。たとえ
ば、尿素のような他の既知のアミノ含有単量体単位が存
在できる。本発明のメラミン重合体は、標準縮重合操作
に従って、望む単量体を反応させることにより製造でき
る。たとえば、米国特許第4,656,059号参照。
一般に、上記重合体はメラミン/アルデヒド縮合物であ
り、この場合メラミン単量体単位を他のNH2 官能性単量
体で置きかえることができるが、メラミンが縮合反応の
主NH2 源である。
【0031】成分(a)対成分(b)のモル比は一般に
約1:1〜約1:6の範囲であるべきであり、好ましい
比は約1:1〜約1:3である。最も好ましいモル比
は、メラミンまたは置換メラミン約1モル対アルデヒド
約2〜2.5モルである。したがって、最も好ましい重
合体は、メラミン対ホルムアルデヒドのモル比約1:2
〜約1:2.5でメラミンとホルムアルデヒドを反応さ
せて製造される。他の化合物も、メラミンおよびホルム
アルデヒド成分と反応させて、メラミン重合体またはメ
ラミン−アルデヒド系重合体を得ることができ、それは
たとえばターポリマーである。NH2 基を含む化合物が好
ましいコモノマーである。
【0032】このメラミン重合体は水に不溶である。そ
こで、この重合体は酸性溶液中で最もよく利用され、そ
こではメラミン重合体は懸濁液の細かいコロイド状態で
安定化される。pH約1.6〜約2.1をもつCalgonの製
品CA289が好ましい形の1例である。この製品は、
酸性水溶液中に8%の活性メラミン−ホルムアルデヒド
重合体を含んでいる。メラミン−アルデヒド酸懸濁液を
つくるのに、どの酸も使用できるが、塩酸が好ましい。
また、アルコールのような他の安定剤も使用できる。
【0033】安定化(酸性)懸濁液または溶液中の活性
メラミン重合体の重量%は、約0.1〜約20重量%、
好ましくは1〜約15重量%、最も好ましくは約4〜約
12重量%であり、それは価格と生成物の安定性の考慮
による。メラミン−ホルムアルデヒド系重合体を細かい
コロイド懸濁液に保つために、pHを十分低くすべきであ
る。
【0034】メラミン−ホルムアルデヒド系重合体の分
子量は重要ではない。しかし、好ましい分子量は一般に
約500〜約50,000の範囲であり、最も好ましい
分子量は約500〜約5,000の範囲である。上記の
ように、適当なメラミン−ホルムアルデヒド系重合体
は、Calgon Corporationから商品名CA−289、WR
−2511およびWR−9511として商業的に入手で
きる。これらの製品は分子量約2,200をもつ。
【0035】有効量のアルミニウム塩と共に、有効量の
メラミン重合体を処理する水に添加し、または維持すべ
きである。どのアルミニウム塩も使用できるが、好まし
いアルミニウム塩は塩化物陰イオンを含む。そこで、好
ましいアルミニウム塩の例は、アルミニウムクロロハイ
ドレート、ポリ塩化アルミニウム(PAC)(これはま
た塩基性塩化アルミニウムと呼ばれ、実験式Aln (OH)m
Cl3n-m(n1.0で、m:n=0〜2.5)で表わさ
れる)、塩化アルミニウム、およびそのブレンドであ
る。
【0036】ここで使う「有効量」の用語は、処理する
系にフロック化剤を添加した後、望む水透明度と塗料固
形分の捕獲を達成し、溶剤系塗料が存在するときは望む
脱粘着化を達成するメラミン重合体およびアルミニウム
塩の量を指す。一般に、メラミン−ホルムアルデヒド重
合体とアルミニウム塩の重量比は、活性重量基準で約5
0:1〜約1:50の範囲であるべきである。
【0037】メラミン重合体およびアルミニウム塩を、
好ましくは塗料1部当りメラミン重合体(活性基準で)
約0.001〜約1.0部、最も好ましくは塗料1部当
り活性メラミン重合体約0.01〜約0.5部の添加量
で、処理する水系に断続的にまたは連続的に適用でき
る。噴霧は一般に連続的であるから、メラミン重合体お
よびアルミニウム塩の連続添加が好ましい。水系塗料の
場合は、メラミン重合体およびアルミニウム塩をどの便
利な位置でも添加できるが、好ましくはメラミン重合体
およびアルミニウム塩の最大濃度を塗料の過剰飛沫と接
触させるように添加する。水系および溶媒系の組合せに
対しては、溶剤系塗料が水と接触する点の前で、脱粘着
化のために循環水に少なくとも十分量のメラミン重合体
を添加することが必要である。たとえば、メラミン重合
体の一部を、水カーテンを形成するのに使われるトラフ
等の装置への供給ラインに添加することができる。
【0038】多点添加も許容でき、ある種の系では好ま
しいことがある。たとえば、循環水が水系塗料と接触す
る前後に、少なくとも一部のメラミン重合体および(ま
たは)アルミニウム塩を添加するように、メラミン−ア
ルデヒド重合体および(または)アルミニウム塩の供給
を分割できる。アルカリ度調節、メラミン重合体および
アルミニウム塩添加工程を同時に実施することもできる
が、塗料の過剰飛沫と塗料噴霧室循環水との接触前に、
アルカリ度調節を行う必要のあることに注意すべきであ
る。そこで、かぎとなる因子は、メラミン重合体および
(または)アルミニウム塩をどこで添加するかにかかわ
らず、塗料の過剰飛沫が望むアルカリ度範囲内の水と接
触することでる。
【0039】典型的な塗料噴霧室操作では、室から戻る
水は一般に極度の乱れに遭遇する。この乱れは、ペイン
トとメラミン重合体の間の緊密な接触を促進することに
より処理の効果を改良する。
【0040】単独でまたは溶剤系塗料と組合せて、水系
塗料の過剰飛沫を、循環水中のアルカリ度、メラミン重
合体およびアルミニウム塩と接触させた後、有効量の重
合体フロック化剤を塗料噴霧室水系に添加する。フロッ
ク化剤に関し、「有効量」の用語は、コンディショニン
グされた塗料粒子を結合し、空気をフロック構造内にと
りこむことによって、浮揚性のフロック構造の形成を促
進するのに必要なフロック化剤の量を指す。生成する浮
上フロックは、循環水系からの塗料固形分の除去を容易
にする。メラミン−ホルムアルデヒドおよびアルミニウ
ム塩の共添加で生成する塗料スラッジは、望ましい取扱
い性および脱水性をもつ。
【0041】使う重合体フロック化剤の種類およびその
分子量は重要とは考えられない。適当なフロック化剤と
して非イオン性重合体、陰イオン性重合体、両性重合
体、またはその混合物を挙げることができる。
【0042】非イオン性またはわずかに陰イオン性(す
なわち10%電荷以下)の重合体フロック化剤が受け入
れられる。一般に、少なくとも2×106 の重量平均分
子量をもつフロック化剤が好ましい。さらに好ましく
は、分子量は約6×106 以上であるべきである。
【0043】受け入れられるフロック化剤の例は、長鎖
ポリアクリルアミド、長鎖ポリメタアクリルアミドであ
り、好ましいフロック化剤は重量平均分子量が約6×1
6〜約20×106 の範囲である非イオン性またはわ
ずかに陰イオン性のポリアクリルアミドである。
【0044】本発明でフロック化剤として使用できる典
型的な陽イオン性高分子電解質は、ポリアミン、ポリホ
スホニウム化合物、ポリスルホニウム化合物、四級アン
モニウム化合物、メタクリロイルオキシエチルトリメチ
ルアンモニウムメチルスルファート(METAMS)の
重合体、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニ
ウムクロリド(MAPTAC)の重合体、アクリロイル
オキシトリメチルアンモニウムクロリド(AETAC)
の重合体、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアン
モニウムクロリド(METAC)の重合体、およびME
TAMS、MAPTAC、AETACおよび(または)
METACとアクリルアミドおよび(または)メタクリ
ルアミドの組合せから作った重合体を含むが、これらに
限定されない。代表的な四級アンモニウム化合物は、ジ
エチルジアリルアンモニウム重合体、ジメチルジアリル
アンモニウム重合体、およびその塩である。
【0045】好ましい陽イオン性フロック化剤は、ポリ
(ジメチルジアリルアンモニウムクロリド)(ポリDM
DAAC)、ポリ(ジメチルジアリルアンモニウムブロ
ミド)(ポリDMDAAB)、ポリ(ジエチルジアリル
アンモニウムクロリド)(ポリDEDAAC)、または
これらとアクリルアミドまたはメタクリルアミドとの共
重合体のような四級アンモニウム重合体である。四級ア
ンモニウム重合体の好ましい分子量は約2,000,0
00以上である。
【0046】最も好ましい陽イオン性凝集剤は、重量平
均分子量約4,000,000以上をもつジメチルジア
リルアンモニウムクロリドとアクリルアミドからなる重
合体、またはその同族体である。非イオン性残基(たと
えば、アクリルアミドまたはメタクリルアミド)対陽イ
オン性残基の比は、活性重量基準で約1:1以上である
べきである。
【0047】他の好ましい重合体は、a)アクリルアミ
ドまたはメタクリルアミドと、b)METAMS、ME
TAC、MAPTAC、またはAETACからなり、
a)対b)の単量体比は、活性重量基準で約1:1以上
である。
【0048】好ましい陰イオン性高分子電解質は、低電
荷(すなわち10%以下)を有するものであり、2×1
6 〜約20×106 の範囲の分子量をもつポリアクリ
ル酸およびその塩、特にナトリウム塩;実際上加水分解
の程度は問わず、約2×106 〜約20×106 の範囲
の分子量をもつ加水分解ポリアクリルアミド;および
a)アクリル酸またはメタクリル酸とb)2−アクリル
アミド−2−メチルプロピルスルホン酸および(また
は)2−メタクリルアミド−2−メチルプロピルスルホ
ン酸からなり、a)対b)の重量比が約1:99〜約9
9:1、好ましくは10:90〜90:10、最も好ま
しくは75:25の範囲であり、分子量が約2×106
〜約20×106 の範囲である重合体からなる群から選
ばれる。
【0049】高分子量両性高分子電解質を本法で使用で
きる。適当な両性高分子電解質の代表例は、a)アクリ
ル酸、メタクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチル
プロピルスルホン酸または2−メタクリルアミド−2−
メチルプロピルスルホン酸の単独またはその組合せと、
b)ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジメチル
ジアリルアンモニウムブロミド、ジエチルジアリルアン
モニウムクロリド、またはジエチルジアリルアンモニウ
ムブロミドの単独またはその組合せとからなり、成分
a)対成分b)の重量比が約90:10〜約10:90
の範囲であり、約2×106 以上の分子量をもつ重合体
を含む。両性高分子電解質はまたアクリルアミドまたは
メタアクリルアミドのような非イオン性残基を含むこと
もできる。
【0050】上で列挙した非イオン性、陽イオン性、陰
イオン性および両性高分子電解質のフロック化剤のブレ
ンドを、単独でまたは両性金属塩と組合せて使用でき
る。
【0051】有効量の重合体フロック化剤を添加すべき
である。所定の系に対する有効量は、一般に処理される
系に存在するメラミン−アルデヒド系重合体の量に依存
する。好ましくは、有効フロック化剤添加量は、メラミ
ン−アルデヒド系重合体(活性基準で)1部当り重合体
フロック化剤(活性基準で)約0.01〜約150部の
範囲、さらに好ましくは活性重合体フロック化剤:活性
メラミン−アルデヒド重合体基準で0.1〜20部の範
囲である。
【0052】重合体フロック化剤の機能には2つの要素
があり、重合体フロック化剤はメラミン重合体およびア
ルミニウムで処理した塗料固形分と反応して、大きな浮
揚性の容易に捕獲されるフロックを形成し、また水中に
存在するコロイド粒子を除去することにより系における
泡形成を減少または全く排除する。
【0053】メラミン重合体およびアルミニウムで処理
した塗料固形分と少なくとも1種の重合体フロック化剤
とを接触させた後、スラッジを水から除去する。この除
去は、空気浮上や濾過を含め(これに限定されない
が)、当該技術で既知の手段により容易にできる。
【0054】本発明者らは、フロック化剤の添加点が一
般に重要なことを見出した。メラミン重合体、アルミニ
ウム塩、アルカリ度が塗料の過剰飛沫と接触してコンデ
ショニングした後、好ましくは系における処理した水系
塗料を集める点の直前に、重合体フロック化剤を添加し
なければならない。一方、フロック化剤の一部分を、塗
料固形分の濃縮に使われるピット、集水孔、または他の
装置への入口で、系中の水の少量部分(たとえば、捕集
装置へ行くオーバーフローせき)に添加し、残りを捕集
点の直前に加えることができる。これは、泡形成を安定
化する細かい粒子を除去して系全体における発泡を最小
にする追加の利点をもつ。
【0055】塗料を「殺す」のによく使われる他の添加
剤を本法で使用できる。たとえば、とりわけベントナイ
ト粘土、カーボンブラック、タルク、ガム、デン粉、デ
キストリン、石灰、酸化アルミニウム、シリカ固体、カ
ゼインを、本法の主たる工程と組合せて、追加のプロセ
ス助剤として使用できる。硫酸鉄(1II)、塩化鉄(III)
を含め(これに限定されないが)、両性金属塩の類から
選ばれる添加剤を、本発明の性能を増すために使用する
こともできる。
【0056】以下の実施例は、さらに本発明を例示する
ためのものである。実施例は、しかし決して本発明を制
限する意図はない。
【0057】実施例1 この実施例においては、次の操作を図1に示した各実験
で使用した。 1.水道水200mlを400mlの広口びんに加えた。ま
た化学薬品添加後のpHが約7.5〜8.0の間になるよ
うに、炭酸カルシウムを使って水のpHを調節した。 2.Fisher Science Thermix磁気かくはん機モデル12
0M(セッティング9を使用)を使って、水を混合し
た。 3. PK−9511(Calgon Corporationから商業的
に入手できる8%メラミン−アルデヒド酸コロイド溶
液)を加えた。 4.対照実験以外は、指定したアルミニウム塩を加え
た。 5.水系塗料混合物0.2gを加えた。 6.系を45秒混合した。 7.分子量10〜15×106 をもつ商業上入手できる
非イオン性ポリアクリルアミド10 ppm(活性基準で)
を加えた。 8.系を30秒混合した。 9.かくはん機を止めた。 10.系を2分放置した。 11.Bausch and Lomb Spectronic mini 20分光光度
計(450nmで)を使い、水透明度を透過率%として測
定した。 結果を図1に示す。図1は、懸濁塗料固形分の除去にお
いて、メラミン−ホルムアルデヒド重合体単独使用に対
し、メラミン−アルデヒド酸コロイドと組合せて種々の
アルミニウム塩を用いた場合の有効性を示している。次
の表1は、得られたアルミニウム塩対メラミン−ホルム
アルデヒド交換比、すなわち90%透過率を得るため
に、アルミニウム塩1部を交換できるメラミン重合体の
量を示す。 表 1 交換比 製 品 アルミニウム塩:PK−9511 PK−9511 1:1.0 ポリ塩化アルミニウム 1:2.0 硫酸アルミニウム(ばん土) 1:1.7 アルミニウムクロロハイドレート 1:7.3 塩化アルミニウム 1:2.2
【0058】実施例2−9 BASFの水系塗料混合物を、25ml/分で30ガロン
のパイロット噴霧室ユニットに加えた。直後に、PK−
9511およびアルミニウム塩を連続的に供給した。塗
料とメラミン重合体およびアルミニウム塩とを接触させ
た後に、実施例1の凝集剤を加えた。アルカリ度はCaCO
3 として250 ppmに(重炭酸ナトリウムで)維持し
た。この操作を各試験でくり返した。試験条件を次の表
2にまとめ、結果を表3に示した。フロック化塗料固形
分の上昇速度、450nmでの水透明度、および系水の懸
濁固体を、操作4.5時間後に測定した。水中の溶解無
機物質の蓄積速度も測定した。この速度が低い程、処理
が一層良好である。NaOHを使って、系のpHを調節した。 表 2 試 験 条 件 実施例 ペイント PK-9511 アルミニウム塩 アルカリ度 (ppm) (ml/min) (ml/min) の種類(ml/min) pH CaCO3として 2 25 10 PAC 6.8 7.0 250 (約30%活性) 3 25 10 PAC 6.8 8.0 250 (約30%活性) 4 25 10 ばん土 9.0 7.0 250 (約50%活性) 5 25 10 ばん土 8.7 8.0 250 (約50%活性) 6 25 10 Al 3.0 7.0 250 クロロハイドレート (約50%活性) 7 25 10 Al 3.0 8.0 250 クロロハイドレート (約50%活性) 8 25 10 塩化アルミニウム 6.8 7.0 250 (約30%活性) 9 25 10 塩化アルミニウム 6.8 8.0 250 (約30%活性) 表 3 実施例 フロック上昇速度 水透過率 懸濁固体 溶解固体の蓄積 (cm/sec) 450nm(%) (ppm) (μmhos/hr) 2 2.2 98 42 1390 3 2.2 90 42 1750 4 1.5 23 300 1670 5 1.5 51 216 2440 6 2.2 98 170 580 7 NA 89 NA 782 8 3.0 98 78 2560 9 3.0 98 120 3571 ────────────────────────────────── NA:測定できない
【図面の簡単な説明】
【図1】メラミン−アルデヒド酸コロイド1000 ppm
の存在下、透過率で測定したときの、種々のアルミニウ
ム塩の添加量と水透明度の間の関係を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート ジェー.グエリニ アメリカ合衆国,15001 ペンシルヴァニ ア,アリクィッパ,マクイントシュ ドラ イヴ 5142

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水系塗料の過剰飛沫を捕獲するために使
    う塗料噴霧室系の循環水の処理方法において、 (a) 循環水のpHを約6.0〜約9.0の間に保ちな
    がら、上記循環水にアルカリ度源を添加することによっ
    て上記循環水のアルカリ度を炭酸カルシウム基準で約5
    0〜2000 ppmの間に維持し; (b) 上記循環水に有効量のメラミン重合体を添加
    し; (c) 上記循環水に有効量のアルミニウム塩を添加
    し; (d) 工程(a)の完結後に、水系塗料の過剰飛沫を
    上記循環水に接触させ; (e) 工程(a)、(b)、(c)および(d)の完
    結後に、上記循環水に有効量のフロック化剤を添加し; (f) 生成スラッジを上記循環水から除去することか
    らなることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 該循環水のアルカリ度を約100〜10
    00 ppmの間に維持する請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 該循環水のpHを約7.0〜約8.5の範
    囲に維持する請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 該アルカリ度源が重炭酸塩、炭酸塩、水
    酸化物、またはケイ酸塩からなる群から選ばれる請求項
    1の方法。
  5. 【請求項5】 該アルカリ度源が炭酸ナトリウム、重炭
    酸ナトリウム、およびその混合物から選ばれる請求項4
    の方法。
  6. 【請求項6】 該メラミン重合体がメラミン−ホルムア
    ルデヒド酸コロイドである請求項1の方法。
  7. 【請求項7】 該フロック化剤が非イオン性重合体であ
    る請求項1の方法。
  8. 【請求項8】 該フロック化剤が非イオン性長鎖ポリア
    クリルアミドまたは非イオン性長鎖ポリメタクリルアミ
    ドである請求項7の方法。
  9. 【請求項9】 該フロック化剤が約6×106 〜約20
    ×106 の範囲の重量平均分子量をもつ請求項8の方
    法。
  10. 【請求項10】 溶剤系塗料が存在する場合には、水系
    および溶剤系塗料の過剰飛沫が該循環水と接触する前に
    該メラミン重合体を該循環水に添加する請求項1の方
    法。
  11. 【請求項11】 水系および溶剤系塗料の過剰飛沫が該
    循環水と接触する前に、該メラミン重合体の一部分を該
    循環水に添加するように、該メラミン重合体の供給を分
    割する請求項1の方法。
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