JPH05228000A - 液体甘味料の製造法 - Google Patents

液体甘味料の製造法

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JPH05228000A
JPH05228000A JP4069842A JP6984292A JPH05228000A JP H05228000 A JPH05228000 A JP H05228000A JP 4069842 A JP4069842 A JP 4069842A JP 6984292 A JP6984292 A JP 6984292A JP H05228000 A JPH05228000 A JP H05228000A
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Japan
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juice
sugar cane
concentration
sugar
concentrated
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JP4069842A
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English (en)
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Riyuusuke Mino
龍介 簑
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 砂糖きびを圧搾して得たジュースより不溶性
の物質を除去した後に濃縮することを特徴とする、蔗糖
と共にグルコース,フラクトース,有機酸や無機酸の塩
類,アミノ酸などを含有する液体甘味料の製造法。 【効果】 本発明によれば、砂糖きびに含まれる蔗糖を
主体とした糖質の他に有機酸の塩類,無機酸の塩類,ア
ミノ酸などの微量成分を含む液体甘味料が効率よく得ら
れる。この液体甘味料は、天然の生風味を有しており、
多くの香味成分を含んでいるので、各種食品の味覚向上
のために幅広く用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体甘味料の製造法に
関し、詳しくは砂糖きびに含まれる蔗糖を主体とした糖
質の他に有機酸の塩類,無機酸の塩類,遊離の有機酸,
その他有機非糖分などの微量成分を含有する液体甘味料
の製造法に関し、この液体甘味料は天然の生の香味成分
を保持しており、種々の食品の味覚向上を目的として幅
広く用いることができる。
【0002】
【従来の技術】従来から知られている砂糖きびを原料と
する甘味料は、砂糖きびに含有する主成分の蔗糖のみを
精製することにより取出し、結晶糖もしくは液糖として
製造されている。すなわち、砂糖きびを原料とする甘味
料の一般的な製法は、細断した砂糖きびの茎を圧搾機に
かけて糖汁を搾り出した後、濾過等によりファイバー等
の不溶性物質を除去し、さらに石灰清浄法等により非糖
分を石灰塩として不溶解性物質にし、その大部分を除去
して清浄汁を得、これを濃縮後、結晶缶で砂糖を析出さ
せて得た粗糖を精製するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これら高純度に精製さ
れた蔗糖は、食品として全く無害と言って差し支えない
が、単体の成分を多量に摂取することによる健康上の弊
害が指摘されるようになり、近年は食品素材に含まれる
多種類の微量成分をも摂取する方が自然で健康に良いと
する考え方が有力になっている。
【0004】そこで、砂糖きびの持っている多くの養分
を包含した含蜜糖である黒砂糖が見直されるようになっ
たが、この黒砂糖は独特の蜜臭と濃厚な甘味が災いし、
広く一般食品の甘味料として普及できないでいる。この
ような事情に鑑み、本発明の目的は砂糖きびを圧搾して
得たジュースを用い、健康により良い食品として又、天
然の生風味とおいしさを豊富に保持した従来にない液体
甘味料を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、砂糖
きびを圧搾して得たジュースより不溶性の物質を除去し
た後に濃縮することを特徴とする、蔗糖と共にグルコー
ス,フラクトース,有機酸や無機酸の塩類,アミノ酸な
どを含有する液体甘味料の製造法を提供するものであ
る。
【0006】砂糖きびジュースの固形分中の組成の一例
を示すと、以下の如くである。 なお、上記組成の構成率は、砂糖きびの産地やその年の
作柄などにより多少異なる。
【0007】次に、本発明による液体甘味料の製造法の
好ましい態様について説明する。収穫された砂糖きび
は、茎の頂部と根本を切り取り、葉を取り除いた茎を、
例えば螺旋式削皮機等を用いて外皮の1〜2mmを除
く。この工程は、必須ではないけれども、青臭さを軽減
し、風味を向上する効果があるので、実施した方が好ま
しい。外皮が除かれた砂糖きびの茎はカッターで約30
cmの長さに切断し、さらにシュレッダーで細断したの
ち、3本ロールからなる圧搾機でジュースを搾り出す。
【0008】搾り出したジュースは、通常ろ過により繊
維質物などの10μm以上の不溶性物質を除去する。な
お、0.05〜10μmの懸濁物質を除去することを望む
場合は、精密ろ過膜を用いて分離、除去することができ
る。また、分子量1,000〜300,000程度の高分子
量物質は、限外ろ過膜を用いて分離、除去することがで
きる。
【0009】この段階でのジュースの濃度は、その年の
砂糖きびの作柄等により異なるが、通常は12%内外で
あり、用途に応じて濃縮する必要がある。濃縮方法とし
ては、凍結濃縮法,逆浸透膜法,真空蒸発法等が知られ
ている。生風味を保持した甘味料を製造する場合の好適
な濃縮方法は、加熱しない方法であり、例えば凍結濃縮
法または逆浸透膜法が採用される。凍結濃縮法は濃度の
上限が約40%であり、逆浸透膜法は多段式で実施して
も濃度は約60%が上限である。
【0010】そのため、これらの方法で濃縮した場合、
主成分の蔗糖の結晶が析出しない安全値の濃度である6
7〜68%とするように、結晶蔗糖を加えて溶解させる
ことが望ましい。このようにすれば、常温においても品
質は安定する。
【0011】一方、砂糖きびの生風味を犠牲にしても生
産コストの低減を追求する場合は、真空蒸発法による濃
縮が最適である。この方法では蔗糖の結晶が析出しない
濃度まで容易に濃縮することができ、同時に濃縮工程中
での加熱により殺菌と酵素の失活処理が可能である。こ
の方法の欠点はフレーバー成分の揮散と成分の熱変質に
より、加熱臭が生成することである。
【0012】さらに、本発明の方法では濃縮工程の前ま
たは後で超高圧の加圧処理を行う。加圧処理の目的は、
加熱によらずジュースの生風味を失うことなく、殺菌と
酵素の活性を抑制することにある。通常は1,000〜6,
000kg/cm2で1〜30分間、特に3,000〜4,000
kg/cm2で10分間加圧することが好ましい。
【0013】この加圧処理の実施段階は、ジュースの用
途により決定され、濃縮工程の前後いずれでもよいが、
通常はろ過工程の後で行う。なお、ろ過工程で高分子物
質を除去するため、限外ろ過膜法を採用したときは、加
圧処理工程を省略することができる。
【0014】以上の工程で目的とする砂糖きび液濃縮甘
味料である液体甘味料は製造されるが、製造工程でジュ
ースに接触する機器の材質が品質に影響を与えるので、
鉄製よりステンレス,プラスチック,セラミックなどの
材質が好ましい。鉄製のものを用いると、鉄イオンによ
りジュースの色調が悪化する。
【0015】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明する
が、本発明はこれらにより制限されるものではない。 実施例1 砂糖きびの頂部と根本を切り、葉を除去した茎部100
重量部を用意し、その外皮を約2mmの厚さに削り取っ
た。このときの重量は87重量部であった。次いで、こ
れをカッターで約30cmに切断し、3本ロールからな
る圧搾機で搾りジュース77重量部を得た。
【0016】このジュースをろ過して繊維質物などの1
0μm以上の不溶性物質を除去したところ、ジュースの
重量は69重量部となった。このジュースを以下No1
Jと称する。No1Jの濃度は12%で、固形分中の成
分組成は次の通りである。
【0017】次いで、No1Jを多段式に組合わせた逆
浸透膜(日東電工(株)製)を用いて濃縮し、濃度60
%の砂糖きび液濃縮ジュース13重量部を得た。これに
結晶グラニュー糖を加えて濃度を67%にまで引上げ
た。以下、このジュースをNo2Jと称する。
【0018】実施例2 実施例1のNo1Jを凍結濃縮法(長野県農村工業研究
所製の凍結濃縮機を使用)で濃縮し、濃度40%のジュ
ース40重量部を得た。これに結晶グラニュー糖を加え
て濃度を67%にまで引上げた。以下、このジュースを
No3Jと称する。
【0019】実施例3 実施例1のNo1Jを真空蒸発法(月島機械(株)製の
装置を使用)で濃縮し、濃度67%のジュース12重量
部を得た。以下、このジュースをNo4Jと称する。
【0020】試験例 上記実施例で得たNo2〜4Jの3種のジュースをポリ
エチレンとポリプロピレンをラミネートした袋に充填
し、袋内の空気を抜いた後、ヒートシールを行ったの
ち、超高圧処理装置(三菱重工業(株)製)を用いて4,
000kg/cm2で10分間の加圧処理を行った。次
いで、40℃の部屋で60日間放置した後、開封して1
0名のパネルによる美味しさの官能テストを実施した。
評価は3種のジュースの中から最も美味しいものを選択
させることにより行った。その結果、8名はNo2Jを
選択し、2名はNo2JとNo3Jの間に優位差はない
と回答した。No4Jが美味しいと回答した者はいなか
った。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、砂糖きびに含まれる蔗
糖を主体とした糖質の他に有機酸の塩類,無機酸の塩
類,アミノ酸などの微量成分を含む液体甘味料が効率よ
く得られる。この液体甘味料は、天然の生風味を有して
おり、多くの香味成分を含んでいるので、各種食品の味
覚向上のために幅広く用いることができる。
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】以上の工程で目的とする砂糖きび液濃縮甘
味料である液体甘味料は製造されるが、製造工程でジュ
ースに接触する機器の材質が品質に影響を与えるので、
鉄製よりステンレス,プラスチック,セラミックなどの
材質が好ましい。鉄製のものを用いると、鉄イオンによ
りジュースの色調が悪化する。生風味を犠牲にし、また
保存性と輸送ならびにハンドリングを優先する場合、公
知の技術である噴霧乾燥機等により粉糖にしたり、造粒
機により顆粒糖にすることができる。噴霧乾燥の方法と
しては公知の回転円盤法,圧力ノズル法,二流体ノズル
法などがあり、また造粒方法としては流動造粒法,押出
造粒法などがあり、適宜選択することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 3/015 2114−4B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砂糖きびを圧搾して得たジュースより不
    溶性の物質を除去した後に濃縮することを特徴とする、
    蔗糖と共にグルコース,フラクトース,有機酸や無機酸
    の塩類,アミノ酸などを含有する液体甘味料の製造法。
  2. 【請求項2】 濃縮を凍結濃縮法,逆浸透膜法もしくは
    真空蒸発法により行う請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 濃縮工程の前または後で超高圧の加圧処
    理を行う請求項1記載の方法。
JP4069842A 1992-02-19 1992-02-19 液体甘味料の製造法 Pending JPH05228000A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH1094387A (ja) * 1996-07-31 1998-04-14 Mitsui Sugar Co Ltd 含蜜糖組成物
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