JPH05227493A - ビデオ信号入出力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 外部ビデオ信号入力端子１１から入力される
クロマ信号Ｃに重畳されたアスペクト比判別信号を検出
するアスペクト比検出回路１２と、上記アスペクト比検
出回路１２からの出力信号に応じて後述する外部ビデオ
信号出力端子１４から出力されるクロマ信号Ｃにアスペ
クト比判別信号を重畳して出力させるアスペクト比判別
信号重畳手段とを備えて構成されているビデオ信号入出
力装置。 【効果】 テレビジョン受像機又はＶＴＲ等の外部機器
と、他のテレビジョン受像機又は他のＶＴＲ等の外部機
器とを外部入出力端子で接続させる場合、画像状態を示
す例えばアスペクト比を判別するアスペクト比判別信号
等の補助情報信号を重畳して出力することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば外部ビデオ信号
入出力端子を有するテレビジョン受像機やモニタ等に用
いて好適なビデオ信号入出力装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】最近のテレビジョン受像機は、放送局か
らＮＴＳＣ方式等によって送信される放送を受信して視
聴するだけでなく、外部機器の１つであるビデオテープ
レコーダ（以下ＶＴＲ）等を接続することにより、自由
に所望の番組を録画再生して視聴することができる。

【０００３】上記ＮＴＳＣ方式は、例えばテレビ・カメ
ラが撮影した映像を輝度信号Ｙ及び色信号Ｃに変換し、
これら輝度信号Ｙ及び色信号Ｃと同期信号を合成した複
合映像信号からなっている。この複合映像信号を受信し
てテレビジョン受像機のモニタ等に走査線数５２５本、
アスペクト比（縦：横）＝（３：４）の画面を形成させ
ている。

【０００４】最近では、テレビジョン受像機とＶＴＲ間
においては、Ｙ／Ｃ分離端子（所謂Ｓ端子）を介して上
記テレビジョン受像機及びＶＴＲを接続させることによ
り、輝度信号Ｙとクロマ信号Ｃをそれぞれ分離して伝送
する方法がとられている。この伝送方法によって、輝度
信号Ｙとクロマ信号Ｃの相互干渉をなくしクロスカラ
ー、ドット・クロール、垂直方向への色信号の流れ等の
画質劣下を抑制し解像度の向上を図ることができる。

【０００５】また、最近では、走査線数１１２５本、ア
スペクト比（９：１６）の画面を形成させる高精細度テ
レビジョン（以下ＨＤＴＶ）方式が開発されている。こ
のＨＤＴＶ方式は、従来の標準テレビジョン方式に比べ
て高い精細度を可能にしている。これによって、大画面
における粗をなくし、視野角の広い横長大画面による臨
場感を提供している。

【０００６】また従来の標準テレビジョン方式において
上記アスペクト比（９：１６）の画面構成を可能とした
テレビジョン受像機も開発されている。この場合、例え
ば特殊レンズ（アスペクト比変換レンズ）を用いて横幅
方向を圧縮して撮像することにより、従来のＮＴＳＣ方
式でも送信が可能となっている。このテレビジョン受像
機によって、アスペクト比（９：１６）の視野角の広い
画面を形成でき、臨場感等を提供できる。ただし解像度
はＮＴＳＣ方式等の標準方式を越えない。

【０００７】ところが、例えばアスペクト比（３：４）
で真円度１の円を撮像して、これを上述したアスペクト
比（９：１６）の画面を形成するテレビジョン受像機に
入力して画像再生を行っても、その画面には真円度１の
円でなく横長の楕円形が表示されてしまう。また、アス
ペクト比（９：１６）で真円度１の円を撮像して、アス
ペクト比（３：４）の画面構成の標準テレビジョン受像
機に入力した場合、その画面には真円度１の円でなく縦
長の楕円形が表示されてしまう。

【０００８】このように、テレビジョン受像機におい
て、モニタ等が形成する画面のアスペクト比に対して異
なるアスペクト比の映像信号を入力しても正しく表示す
ることができない。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】このような問題に対し
て、前記Ｙ／Ｃ分離端子を有するＹ／Ｃ分離端子付テレ
ビジョン受像機において、例えば、アスペクト比（９：
１６）のテレビジョン信号を出力するとき、上記Ｙ／Ｃ
分離端子付テレビジョン受像機のＹ／Ｃ分離回路から出
力されるクロマ信号に直流（ＤＣ）電圧を重畳して出力
させる方法等が提案されている。すなわち、クロマ信号
に重畳された所定のＤＣ電圧をアスペクト比が９：１６
であることの判別情報信号としている。この方法によれ
ば、上記テレビジョン受像機側でクロマ信号に重畳され
た上記ＤＣ電圧レベルを検出することにより、アスペク
ト比が９：１６であることを自動的に判別させることが
可能になる。このような提案を受けて、日本電子機械工
業会（Electronic Industries Association of Japan：
ＥＩＡＪ）では、その規格化が検討されている。

【００１０】ところが、モニタ端子や録画端子等の外部
ビデオ信号出力端子付テレビジョン受像機において、こ
のテレビジョン受像機にＶＴＲ等を接続してビデオ信号
を出力する場合、一般的にテレビジョン受像機内部は入
力される映像信号に対して交流（ＡＣ）信号処理を行っ
ているため、上記ＤＣ電圧がビデオ信号に重畳されず出
力されてしまう。そのため、このテレビジョン受像機か
らモニタ端子や録画端子等を介してビデオ信号が供給さ
れる他のテレビジョン受像機や他のＶＴＲ等にはアスペ
クト比を判別する信号が伝送されず、アスペクト比を自
動判別することはできないという不都合があった。

【００１１】これは、上記テレビジョン受像機に限ら
ず、例えばビデオセレクタやＡＶアンプ等においても同
様であり、このビデオセレクタやＡＶアンプ等において
クロマ信号を増幅して出力する場合、上記クロマ信号に
重畳されたＤＣ成分が欠失してしまう。

【００１２】なお、クロマ信号にＤＣ電圧を重畳して上
記アスペクト比を判別する信号とするのみならず、種々
の録画状態等の画像状態を示す補助情報信号をクロマ信
号に重畳することが考えられる。

【００１３】そこで本発明は、このような実情に鑑みて
なされたものであり、テレビジョン受像機またはＶＴＲ
等と、他のテレビジョン受像機または他のＶＴＲ等を接
続させても、画像状態を示す補助情報信号、例えばアス
ペクト比を判別するアスペクト比判別信号等のような録
画状態を示す補助情報信号を重畳して出力することので
きるビデオ信号入出力装置の提供を目的とする。

【００１４】

【課題を解決するための手段】本発明に係るビデオ信号
入出力装置は、上述の課題を解決するために、外部ビデ
オ信号入力端子および外部ビデオ信号出力端子を有する
ビデオ信号入出力装置において、上記外部ビデオ信号入
力端子から入力されるビデオ信号に重畳された画像状態
を表す補助情報信号を検出する補助情報信号検出手段
と、上記補助情報信号検出手段からの出力信号に応じて
上記外部ビデオ信号出力端子からの出力信号に補助情報
信号を重畳して出力させる補助情報信号重畳手段とを備
えることによって上述の課題を解決する。

【００１５】ここで具体的には、Ｙ／Ｃ分離端子を有す
るテレビジョン受像機等において、アスペクト比を判別
するアスペクト比判別信号を重畳したクロマ信号を入力
し、このテレビジョン受像機から出力されるクロマ信号
にアスペクト比（９：１６）を判別させるＤＣ電圧を重
畳して出力させることを特徴として上述の課題を解決す
る。

【００１６】

【作用】本発明に係るビデオ信号入出力装置は、テレビ
ジョン受像機又はＶＴＲ等の外部機器と、他のテレビジ
ョン受像機又は他のＶＴＲ等の外部機器とを外部入出力
端子で接続させる場合、画像状態を示す補助情報信号、
例えばアスペクト比を判別するアスペクト比判別信号等
のような録画状態を示す補助情報信号を重畳して出力す
ることができる。

【００１７】

【実施例】以下、本発明に係るビデオ信号入出力装置の
一実施例について図面を参照しながら説明する。本実施
例は、画像状態を表す補助情報信号としてアスペクト比
を判別するアスペクト比判別信号を映像信号に重畳して
出力するビデオ信号入出力装置の一実施例を示したもの
である。

【００１８】図１は、本発明のビデオ信号入出力装置の
概略的な構成を示すブロック図である。

【００１９】この図１に示すビデオ信号入出力装置は、
外部ビデオ信号入力端子（以下入力端子）１１から入力
される映像信号に重畳された画像状態を示す補助情報信
号を検出する補助情報信号検出手段である補助情報信号
検出回路１２と、上記補助情報信号検出回路１２からの
出力信号に応じて後述する外部ビデオ信号出力端子（以
下出力端子）１４からの出力信号に補助情報信号を重畳
して出力させる補助情報信号重畳手段とを備えて構成さ
れている。

【００２０】本実施例では、上述したように補助情報信
号としてアスペクト比判別信号を取り扱っているため、
上記補助情報信号検出回路１２はアスペクト比判別信号
検出回路１２を代替配設し、補助情報信号重畳手段には
アスペクト比判別信号重畳手段を代替配設している。

【００２１】本発明のビデオ信号入出力装置には、Ｙ／
Ｃ分離回路（図示せず）において映像信号から分離され
たクロマ信号Ｃが、上記Ｙ／Ｃ分離回路のクロマ信号出
力端子（図示せず）を介して当該ビデオ信号入出力装置
の入力端子１１、所謂Ｓ端子のクロマ入力端子に入力さ
れている。

【００２２】上記クロマ信号Ｃは、上記入力端子１１お
よび直流終端抵抗Ｒ１を介してアスペクト比検出回路１
２に入力する。このとき、上記直流終端抵抗Ｒ１の両端
には入力されるクロマ信号Ｃのアスペクト比に応じて直
流電圧が重畳されている。例えばアスペクト比（３：
４）のクロマ信号Ｃの場合、直流電圧０〜２．５Ｖのレ
ベル“Ｌ”信号が重畳され、アスペクト比（９：１６）
のクロマ信号Ｃの場合、直流電圧２．５〜５Ｖのレベル
“Ｈ”信号が重畳されている。

【００２３】上記アスペクト比検出回路１２は、アスペ
クト比に応じて直流電圧の重畳されるクロマ信号Ｃを、
先ずトランジスタＴｒ１のベース側に入力する。このト
ランジスタＴｒ１は入力されるクロマ信号Ｃを増幅する
ことによって、抵抗Ｒ１の両端に発生する直流電圧成分
をインピーダンス変換してエミッタ側から出力する。

【００２４】インピーダンス変換されたクロマ信号Ｃ
は、ＬＰＦ（ローパスフィルタ）１５に入力され、クロ
マ成分が除去される。これによって、ＬＰＦ１５からレ
ベル“Ｌ”またはレベル“Ｈ”の直流成分信号が検出さ
れる。

【００２５】上記レベル“Ｌ”またはレベル“Ｈ”の直
流成分信号は、抵抗Ｒ３を介して、トランジスタＴｒ２
のベース側に入力される。このトランジスタＴｒ２は入
力されるレベル“Ｌ”信号またはレベル“Ｈ”信号に応
じてコレクタ側から電源電圧Ｖ_CCから直流電流を供給す
る。このコレクタ側からの出力信号は、例えばテレビジ
ョン受像機に供給され、入力された映像信号のアスペク
ト比等の情報を画面に表示させることもできる。

【００２６】また上記トランジスタＴｒ２からの出力信
号は、アスペクト比判別信号出力回路１３に供給されて
いる。この出力信号は、抵抗Ｒ７と抵抗Ｒ８に分電圧さ
れ、この分電圧信号がトランジスタＴｒ３のベース側に
入力されている。このトランジスタＴｒ３は入力される
レベル“Ｌ”信号またはレベル“Ｈ”信号に応じてエミ
ッタ側から電源電圧からの直流電流を供給する。このと
き電源電圧はＶ_CCの電圧レベルより低電圧レベルのもの
である。

【００２７】ここで、例えばレベル“Ｌ”信号が入力さ
れると、電源電圧から抵抗Ｒ９を介して０〜２．５Ｖの
直流電圧がトランジスタＴｒ３のコレクタ側から出力さ
れる。またレベル“Ｈ”信号が入力されると、同様に上
記トランジスタＴｒ３のコレクタ側から２．５〜５Ｖの
直流電圧が出力される。この出力された直流電圧がアス
ペクト比判別信号となる。

【００２８】上記直流電圧は、アスペクト比判別信号出
力スイッチ部１６でチャンネル選択され、Ｒ１２を介し
て出力端子１４に出力される。

【００２９】一方、入力端子１１から入力されたクロマ
信号Ｃは、直流終端抵抗Ｒ１を介した後、コンデンサＣ
１及び交流終端抵抗Ｒ１０を介して直流成分が除去され
る。この直流成分が除去されたクロマ信号Ｃは入力セレ
クタスイッチ部１７を介して各種のビデオ信号処理を受
ける回路等に出力される。

【００３０】また上記直流成分が除去されたクロマ信号
Ｃは、録画出力用スイッチ部１８に供給されている。こ
の録画出力用スイッチ部１８はアスペクト比判別信号出
力スイッチ部１６と連動しており、上記クロマ信号Ｃ
は、アスペクト比判別信号出力スイッチ部１６を介して
出力された直流電圧すなわちアスペクト比判別信号と常
に同チャンネルで出力されている。

【００３１】上記クロマ信号Ｃは６ｄＢ増幅回路２０お
よび７５Ωドライバ回路１９を介して約６ｄＢ増幅され
る。さらにクロマ信号は抵抗Ｒ１１およびコンデンサＣ
２を介して７５Ωインピーダンス・マッチングが行われ
る。インピーダンス・マッチングされたクロマ信号Ｃ
は、前述した抵抗Ｒ１２を介して出力されたアスペクト
比判別信号が重畳されて出力端子１４から出力される。

【００３２】したがって、外部ビデオ信号入出力端子、
所謂Ｓ端子より入出力される映像信号は、常に直流電圧
０〜２．５Ｖまたは２．５〜５Ｖのアスペクト比判別信
号を重畳して出力することができる。これによって、本
発明を適用したテレビジョン受像機又はＶＴＲ等の外部
機器と、他のテレビジョン受像機又は他のＶＴＲ等の外
部機器とを外部ビデオ信号入出力端子で接続させた場
合、アスペクト比の判別信号を例えば直流成分として映
像信号に重畳して出力することができる。また、他のテ
レビジョン受像機や他のＶＴＲ等が入力される映像信号
に重畳されるアスペクト比判別信号によって自動的に映
像信号のアスペクト比を判別することができる。

【００３３】また例えば、本発明のビデオ信号入出力装
置を外部ビデオ信号入出力端子を有する他のモニタ等に
適用した場合も上述と同様に用いることができる。さら
に本発明のビデオ信号入出力装置をビデオセレクタ等に
適用した場合も、上述と同様の効果をあげることができ
る。

【００３４】また本実施例において、アスペクト比切換
制御信号出力回路１３は、テレビジョン受像機や上記ビ
デオデレクタ等の内部に配設されるマイクロプロセッサ
等に代替して、使用することもできる。

【００３５】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものでなく、クロマ信号Ｃに重畳される信号はアスペク
ト比判別信号に限らず前述したような録画情報等の画像
状態を表す補助情報信号等を重畳して出力することがで
きる。

【００３６】

【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に係るテレビジョン受像機によれば、外部ビデオ信号
入力端子および外部ビデオ信号出力端子を有するビデオ
信号入出力装置において、上記外部ビデオ信号入力端子
から入力されるビデオ信号に重畳された画像状態を示す
補助情報信号を検出する補助情報信号検出手段と、上記
補助情報信号検出手段からの出力信号に応じて上記外部
ビデオ信号出力端子からの出力信号に補助情報信号を重
畳して出力させる補助情報信号重畳手段とを備えること
によって、テレビジョン受像機と他のテレビジョン受像
機、または他のＶＴＲとを外部入出力端子で接続させた
場合、アスペクト比の判別信号等の補助情報信号を、例
えば直流成分として映像信号に重畳して出力することが
できる。これによって、例えば他のテレビジョン受像機
やＶＴＲ等が入力される映像信号に重畳されるアスペク
ト比判別信号によって自動的に映像信号のアスペクト比
を判別することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のビデオ信号入出力装置の概略的な構成
を示すブロック図である。

【符号の説明】

１１ ・・・・・ 外部ビデオ信号入力端子 １２ ・・・・・ アスペクト比検出回路 １３ ・・・・・ アスペクト比切換制御信号出力回路 １４ ・・・・・ 外部ビデオ信号出力端子 １５ ・・・・・ ＬＰＦ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外部ビデオ信号入力端子および外部ビ
   デオ信号出力端子を有するビデオ信号入出力装置におい
   て、 上記外部ビデオ信号入力端子から入力されるビデオ信号
   に重畳された画像状態を示す補助情報信号を検出する補
   助情報信号検出手段と、 上記補助情報信号検出手段からの出力信号に応じて上記
   外部ビデオ信号出力端子からの出力信号に補助情報信号
   を重畳して出力させる補助情報信号重畳手段とを備えて
   なることを特徴とするビデオ信号入出力装置。