JPH05226647A - 半導体集積回路装置の製造方法 - Google Patents

半導体集積回路装置の製造方法

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JPH05226647A
JPH05226647A JP2698592A JP2698592A JPH05226647A JP H05226647 A JPH05226647 A JP H05226647A JP 2698592 A JP2698592 A JP 2698592A JP 2698592 A JP2698592 A JP 2698592A JP H05226647 A JPH05226647 A JP H05226647A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 チタンシリサイド層10の凹凸及び膜厚のば
らつきを小さくし、配線の線幅が狭い場合にも抵抗率を
増加させず、また拡散層8の不純物がP型又はN型であ
っても、チタンシリサイド層10の膜厚を一様にするこ
とができる半導体集積回路装置を得る。 【構成】 半導体基板1上に素子分離領域2及びゲート
絶縁膜3を選択的に形成し、このゲート絶縁膜3上にゲ
ート電極4を形成する。また、このゲート電極4及びゲ
ート絶縁膜3の側面にサイドウォール7を形成する。更
に、半導体基板1上の素子分離領域2及びゲート絶縁膜
3が形成されていない領域の半導体基板1の表面に拡散
層8を形成し、この拡散層8及びゲート電極4の表面を
非晶質化し、この非晶質化された表面にチタンを堆積さ
せ、熱処理を施すことによりチタンシリサイド層10を
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高融点金属シリサイド
層を有する半導体集積回路装置の製造方法に関し、特に
自己整合的に高融点金属シリサイドを形成する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】先ず、従来の自己整合的高融点金属シリ
サイド層の形成方法について説明する。図8乃至図11
は従来の半導体集積回路装置の製造方法を工程順に示す
断面図である。
【0003】先ず、図8に示すように、半導体基板21
の一主面上に素子分離領域22を選択的に形成する。ま
た、半導体基板21上の素子分離領域22に仕切られた
素子形成領域の適所にゲート絶縁膜23を選択的に形成
する。更に、このゲート絶縁膜23上にゲート電極24
を形成し、このゲート電極24及びゲート絶縁膜23の
側面にサイドウォール27を形成する。
【0004】次に、図9に示すように、例えば、イオン
注入法等により不純物元素を導入して、半導体基板21
の表面に拡散層28を形成する。
【0005】次に、図10に示すように、チタン層29
を、例えば、スパッタリング法により、全面に堆積させ
る。このチタン層29の厚さは、例えば、約300乃至
1000Åである。
【0006】次に、窒素又はアンモニア雰囲気中におい
て、第1の熱処理を施すことにより、チタン層29のチ
タンと拡散層28及びゲート電極24の珪素とを反応さ
せて図11に示すようにチタンシリサイド層30を形成
する。この第1の熱処理の条件は、例えば、温度が約6
00乃至700℃、時間が約30乃至60秒であるが、
この熱処理条件の最適値はチタン層29の堆積膜厚及び
温度等の条件等によって変動する。
【0007】次に、チタンと珪素との反応及びチタンと
酸化珪素との反応の相違と、チタンシリサイド層30が
拡散層28及びゲート電極24上に形成される機構につ
いて説明する。
【0008】図12は熱処理中の珪素上での反応、即ち
拡散層28及びゲート電極24上での反応の状況を示す
断面図である。図12に示すように、窒素又はアンモニ
ア雰囲気中における第1の熱処理により、チタン層29
と拡散層28及びゲート電極24との界面において、チ
タンと珪素との反応が進み、チタンシリサイド層30が
形成される。一方、チタン層29の表面においては、チ
タンと雰囲気中の窒素又はアンモニアとの反応が進行
し、窒化チタン層31が形成される。未反応のチタン層
29は、その厚さが第1の熱処理時間の経過と共に薄く
なり、最終的にはチタンシリサイド層30が窒化チタン
層31に接触して、未反応のチタン層29は消滅し、そ
れ以上、反応は進まなくなる。
【0009】また、図13は熱処理中の酸化珪素上での
反応、即ち素子分離領域22及びサイドウオール27上
での反応の状況を示す断面図である。図13に示すよう
に、この酸化珪素上での反応は、前述の珪素上での反応
と同様に、チタン層29の表面からは窒化チタン層31
が形成される。しかしながら、酸化珪素からなる素子分
離領域22及びサイドウォール27とチタン層29との
界面においては、反応はほとんど進行せず、僅かに酸化
珪素中の酸素とチタンとが反応して、極めて薄い酸化チ
タン層32が形成されるのみである。従って、未反応の
チタン層29が無くなるまで熱処理した後には、素子分
離領域21及びサイドウオール27の酸化珪素上に絶縁
体である薄い酸化チタン層32及び窒化チタン層31の
みが形成される。
【0010】このようにして、第1の熱処理により、チ
タンシリサイド層30を拡散層28及びゲート電極24
上に形成することができる。
【0011】しかし、この第1の熱処理だけでは珪素か
らなるゲート電極24及び拡散層28並びに酸化珪素か
らなる素子分離領域22及びサイドウォール27の上に
は導電体である窒化チタン層31が形成されているた
め、ゲート電極24と拡散層28との間の絶縁はとれて
いない。そこで、上述の熱処理を施したものを、過酸化
水素、アンモニア及び水の混合液に曝すことにより窒化
チタン層31のみを除去する。これにより、ゲート電極
24と拡散層28との間が絶縁される。この時点でのチ
タンシリサイド層30の抵抗率は、例えば、約110μ
Ωcmである。
【0012】窒化チタン層31を除去した後、約800
℃の温度で第2の熱処理を約30秒間実施する。この第
2の熱処理はチタンシリサイド層30の抵抗を低下させ
るために実施するものである。この第2の熱処理によ
り、チタンシリサイド層30の抵抗率は、例えば、約1
5μΩcmとなる。前述の第1の熱処理温度は約600
乃至700℃であるが、この熱処理温度を、例えば約8
00℃に変更して第1の熱処理を実施した場合、抵抗率
が約15μΩcmのチタンシリサイド層30が得られ
る。
【0013】しかし、このように第1の熱処理温度が高
いと、図14に示すように、素子分離領域22又はサイ
ドウォール27の周縁部、即ち、珪素と酸化珪素との境
界部において、珪素がチタン層29中を拡散し、酸化珪
素上のチタン層29と反応して、酸化珪素上にもチタン
シリサイド層30が形成されるため、分離されるべき拡
散層28同士又は拡散層28及びゲート電極24等がチ
タンシリサイド層30により電気的に接続されてしまう
という危険性が生じる。従って、第1の熱処理温度は7
00℃を越えて上げることができず、第2の熱処理にお
いて温度を約800℃に上げてチタンシリサイド層30
の抵抗を低下させている。
【0014】これらの工程により、図11に示すよう
に、ゲート電極24及び拡散層28の表面に自己整合的
にチタンシリサイド層30が形成され、半導体集積回路
装置が完成する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た半導体集積回路装置の製造方法には以下に示す問題点
がある。従来技術によれば、チタン層29を堆積する前
に、半導体基板21の表面に不純物を導入して拡散層2
8を形成している。例えば、ヒ素を含む半導体基板28
上にチタン層29を堆積し、第1の熱処理をかける場
合、2×1020/cm3 以上の濃度のヒ素が半導体基板
28の珪素中に含まれると、チタンシリサイド層30が
形成されない。ヒ素濃度がそれ以下の場合であっても、
チタンシリサイド層30の形成の速さは、ヒ素を含まな
い場合及びヒ素の代わりにホウ素を含む場合よりも遅く
なる。しかも、このチタンシリサイド層30の形成が遅
くなるのは、配線の線幅が狭いほど顕著になる。
【0016】また、第1の熱処理温度を上げることによ
り、チタンシリサイド層30は形成され得るが、前述の
如く、チタン層29中を珪素が拡散し素子分離領域22
へもチタンシリサイド層30が形成されるため、第1の
熱処理温度を上げることは集積回路を形成するという観
点からはできない。また、これも配線の線幅が狭いほ
ど、チタンシリサイド層30が素子分離領域22へ形成
され易くなる。
【0017】なお、半導体基板21の表面への不純物導
入をせずにチタンシリサイド層30を形成し、その後イ
オン注入法により不純物導入を実施して拡散層28を形
成すれば、チタンシリサイド層30を形成するときの珪
素中の不純物濃度を低い値に抑えることができるため、
上述のチタンシリサイド層30が形成されないか、又は
形成されにくいという問題点は生じない。しかし、イオ
ン注入時にチタン層29がノックオンされることによ
り、拡散層28中のチタン濃度が増大することとなり、
漏れ電流の増大を招く。このため、チタンシリサイド層
30の形成後に拡散層28を形成することもできない。
【0018】従って、不純物濃度が高い珪素上ではチタ
ンシリサイド層30が形成されないか、又は、形成され
難く、しかも、この影響は配線の幅が狭くなるほど顕著
となるという第1の問題点がある。
【0019】また、図15は、従来の半導体集積回路装
置の製造方法における第1の熱処理後、窒化チタン層3
1を除去したときの工程を示す断面図である。実際上、
チタンシリサイド層30は数百Å程度の表面の凹凸を有
しており、膜厚も一様でなくばらついている。そして、
この凹凸及び膜厚の非一様性が第2の熱処理又はその後
の工程での熱処理において強調され、部分的にチタンシ
リサイド層30が途切れてしまう。特に、配線の幅が狭
い場合、チタンシリサイド層30により形成される配線
が断線し、本来、低抵抗である配線が高抵抗となる場合
もあるため、製品の歩留が悪化する。このように、チタ
ンシリサイド層30の凹凸及び膜厚の非一様性が熱処理
により強調され、低抵抗であるチタンシリサイド層30
により形成される配線等の抵抗が上昇するという第2の
問題点がある。
【0020】更に、CMOS等の回路を半導体基板21
上に形成する場合、拡散層28はN型及びP型の双方を
ホトレジスト等のマスクを用いて、選択的に不純物元素
を導入することにより形成する。次に、チタン層29を
堆積し第1の熱処理をかけるのであるが、チタンシリサ
イド層30が形成される速さが、一般にN型不純物を含
む珪素上ではP型不純物を含む場合より遅い。従って、
N型拡散層及びP型拡散層の表面に形成されるチタンシ
リサイド層30の厚さは、前者が後者に比べて薄くな
る。このため、半導体集積回路の設計面で求められる層
抵抗を有するチタンシリサイド層30をN型拡散層を基
準に形成した場合、P型拡散層の表面に形成されるチタ
ンシリサイド層30の厚さがN型拡散層の表面に形成さ
れるチタンシリサイド層30の厚さより厚くなる。ま
た、第2の熱処理を実施した後のチタンシリサイド層3
0の層抵抗は、抵抗率がP型拡散層表面及びN型拡散層
表面のいずれもほぼ同じであることより、チタンシリサ
イド層30の膜厚により決定する。従って、P型拡散層
の表面に形成されるチタンシリサイド層30の層抵抗は
N型拡散層の表面に形成されるものより小さくなるた
め、設計基準は満たされる。しかし、トランジスタ性能
の確保という面からは好ましくない。それは、図11に
示すように、チタンシリサイド層30が拡散層28の表
面に形成される場合、チタンシリサイド層30及び拡散
層28の界面はゲート絶縁膜23より下部に位置してい
る。P型拡散層には、N型拡散層より厚いチタンシリサ
イド層30が形成されるため、P型拡散層はN型拡散層
より深くしなければならない。この深い拡散層は、浅い
拡散層より同一チャネル長において短チャネル効果が顕
著であるため、Pチャネルトランジスタの設計が短チャ
ネルとなるほど、難しくなる。このように、N型拡散層
及びP型拡散層の表面に形成されるチタンシリサイド層
30の膜厚の相違に起因して、P型拡散層をN型拡散層
より深くせざるをえなくなることにより、Pチャネルト
ランジスタの短チャネル効果がNチャネルトランジスタ
より顕著となり、Pチャネルトランジスタの設計が難し
くなるという第3の問題点がある。
【0021】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、不純物濃度が高い珪素上でも金属シリサイ
ド層を形成でき、この金属シリサイド層の抵抗率を増加
させず、またP型及びN型拡散層に形成される前記金属
シリサイド層の膜厚を相互に同程度にすることができる
半導体集積回路装置の製造方法を提供することを目的と
する。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体集積
回路装置の製造方法は、半導体基板の金属シリサイド形
成予定領域をイオン注入により非晶質化する工程と、少
なくともこの金属シリサイド形成予定領域にシリサイド
形成金属を堆積し、熱処理により金属シリサイド層を形
成する工程とを有することを特徴とする。
【0023】
【作用】本発明においては、イオン注入法により半導体
基板上の拡散層等の金属シリサイド形成予定領域を非晶
質化し、次いで、半導体基板上の全面にチタン等のシリ
サイド形成金属を堆積した後、熱処理する。このよう
に、半導体基板上の金属シリサイド形成予定領域は予め
非晶質化されているために、ミクロ的に見て、特別な方
向に対する特異性が無く、完全に不規則な組織として形
成されている。従って、非晶質化された領域は、不純物
の偏析も減少しているので、不純物濃度も均一化された
金属シリサイド層を形成することができ、また、熱処理
によるシリサイド形成金属と珪素との反応を半導体基板
の板厚方向に対して均等に進行させることができる。従
って、反応によって形成される金属シリサイド層の膜厚
も一様になり、凹凸も小さくすることができる。これに
より、配線の線幅が狭い場合においても線幅が広い部分
と同程度の膜厚が形成されて、抵抗率も均一となる。更
に、N型拡散層及びP型拡散層に形成される金属シリサ
イド層の膜厚も、同程度にすることができる。
【0024】
【実施例】次に、本発明の実施例について添付の図面を
参照して具体的に説明する。
【0025】図1乃至図4は本発明の第1の実施例に係
る半導体集積回路装置の製造方法を工程順に示す断面図
である。
【0026】先ず、図1に示すように、半導体基板1の
一主面上に素子分離領域2を選択的に形成する。次に、
半導体基板1の表面上の素子分離領域2により仕切られ
た素子形成領域にゲート絶縁膜3及びゲート電極4を積
層形成し、ゲート電極4及びゲート絶縁膜3を所定の形
状にパターニングする。次いで、このゲート電極4及び
ゲート絶縁膜3の側面にサイドウォール7を形成する。
【0027】次に、図2に示すように、例えば、イオン
注入法等により基板1の表面に不純物元素を導入して半
導体基板1の表面に拡散層8を形成する。その後、例え
ば、イオン注入法等によりゲート電極4及び拡散層8の
表面を非晶質化する。
【0028】次に、図3に示すように、チタン層9を、
例えば、スパッタリング法により全面に堆積する。チタ
ン層9の厚さは、例えば、約300乃至1000Åにす
る。
【0029】次に、窒素又はアンモニア雰囲気中で第1
の熱処理を施すことにより、チタン層9のチタンと拡散
層8及びゲート電極4の珪素とを反応させて、図4に示
すようにチタンシリサイド層10及び窒化チタン層(図
示せず)を形成する。第1の熱処理の条件は、例えば、
温度が約600乃至700℃、時間が約30乃至60秒
である。この熱処理条件の最適値はチタン層9の堆積膜
厚及び温度等の条件等によって変動する。
【0030】更に、この熱処理を施したものを、過酸化
水素、アンモニア及び水の混合液に曝すことにより、珪
素及び酸化珪素上の導電体である窒化チタン層を除去す
る。これにより、ゲート電極4と拡散層8との間が絶縁
される。
【0031】この窒化チタン層を除去した後、例えば約
800℃の温度で約30秒間加熱することにより、第2
の熱処理を実施する。これにより、チタンシリサイド層
6の抵抗を低減することができる。
【0032】上記の方法により、自己整合的に拡散層8
及びゲート電極4の表面にチタンシリサイド層10を形
成することができる。
【0033】本実施例においては、拡散層8及びゲート
電極4の表面を非晶質化し、この非晶質化した表面にチ
タン層9を堆積した後、熱処理を施してチタンシリサイ
ド層10を形成している。従って、拡散層8及びゲート
電極4の表面は、非晶質化されているために、ミクロ的
に見て、特別な方向に対する特異性が無く、完全に不規
則な組織として形成されている。従って、不純物の偏析
も減少しているので、不純物濃度も均一化されたチタン
シリサイド層10を形成することができ、更に、第1の
熱処理によるチタン層9のチタンとゲート電極4及び拡
散層8の珪素との反応を半導体基板1の板厚方向に対し
て均等に進行させることができる。従って、反応によっ
て形成されるチタンシリサイド層10の膜厚も一様にな
り、凹凸も小さくすることができる。これにより、配線
の線幅が狭い場合においても、線幅が広い部分と同程度
の膜厚が形成されて、抵抗率も均一となる。更に、N型
拡散層及びP型拡散層に形成されるチタンシリサイド層
10の膜厚も同程度にすることができる。
【0034】図7は拡散層8の表面に形成するチタンシ
リサイド層10の線幅と層抵抗との関係を、本実施例方
法により製造された半導体集積回路装置及び非晶質化を
実施していない従来方法により製造された半導体集積回
路装置について比較して示すグラフ図である。本実施例
方法及び従来方法は非晶質化の工程以外は全て同一の工
程である。図7より明らかなように、非晶質化を実施し
ている本実施例方法により製造された半導体集積回路装
置は、非晶質化を実施していない従来方法により製造さ
れた半導体集積回路装置より、全ての線幅において低い
層抵抗を有している。また、層抵抗の線幅依存性も本実
施例の方が小さいことがわかる。従来においては、線幅
が約0.5μmになると約50Ω/口の層抵抗となり、
チタンシリサイド層10は形成されていないか、又は、
一部分のみチタンシリサイド層10が形成され、他の部
分においてはチタンシリサイド層10が形成されておら
ず、拡散層自体の層抵抗となっている。
【0035】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図5及び図6は、本発明の第2の実施例に係る半
導体集積回路装置の製造方法の一工程を示す断面図であ
る。図5に示すように、ゲート電極4が多結晶珪素層5
及びタングステンシリサイド層6からなる二層構造を有
している。その他は第1の実施例と同様である。
【0036】本実施例においては、第1の実施例と同様
に、半導体基板1の表面にイオン注入することにより拡
散層8の表面を非晶質化した後、チタン層9(図3参
照)を全面に堆積して第1の熱処理を実施し、窒化チタ
ン層の除去及び第2の熱処理を実施し、図6に示すよう
に、拡散層8の表面にチタンシリサイド層10を形成す
る。ゲート電極4の表面にはタングステンシリサイド層
6が存在するため、チタンシリサイド層は形成されな
い。このように、拡散層8の表面にのみチタンシリサイ
ド層10を形成する本実施例においても、第1の実施例
と同様の効果を有する。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明方法は、拡
散層を非晶質化した後、金属シリサイド層を形成するの
で、反応を均等に進行させることができ、金属シリサイ
ド層の凹凸を小さくし、膜厚のばらつきも小さくするこ
とができる。また、珪素が高濃度の不純物を含む場合に
おいても、金属シリサイド層を形成することができる。
更に、線幅が狭い場合においても、抵抗率を線幅が広い
部分と層抵抗を同程度にすることができ、従来のような
抵抗率の増大は見られなくなる。更にまた、拡散層に含
まれる不純物がP型であってもN型であっても両者の間
の膜厚の差を少なくすることができ、これにより、半導
体集積回路の設計を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る半導体集積回路装
置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図2】同じく第1の実施例方法における他の一工程を
示す断面図である。
【図3】同じく第1の実施例方法における他の一工程を
示す断面図である。
【図4】同じく第1の実施例方法における他の一工程を
示す断面図である。
【図5】本発明の第2の実施例に係る半導体集積回路装
置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図6】同じく第2の実施例方法における他の一工程を
示す断面図である。
【図7】チタンシリサイド層の線幅と層抵抗との関係を
本実施例方法により製造された半導体集積回路装置及び
非晶質化を実施していない従来方法により製造された半
導体集積回路装置について比較して示すグラフ図であ
る。
【図8】従来の半導体集積回路装置の製造方法における
一工程を示す断面図である。
【図9】同じくその従来方法における他の一工程を示す
断面図である。
【図10】同じくその従来方法における他の一工程を示
す断面図である。
【図11】同じくその従来方法における他の一工程を示
す断面図である。
【図12】同じくその従来方法における第1の熱処理中
の拡散層及びゲート電極上での反応の状況を示す断面図
である。
【図13】同じくその従来方法における第1の熱処理中
の素子分離領域及びサイドウォール上での反応の状況を
示す断面図である。
【図14】同じくその従来方法におけるチタンシリサイ
ド層が素子分離領域上に成長する状況を示す断面図であ
る。
【図15】従来の半導体集積回路装置のチタンシリサイ
ド層の凹凸及び膜厚の非一様性を示す断面図である。
【符号の説明】
1,21;半導体基板 2,22;素子分離領域 3,23;ゲート絶縁膜 4,24;ゲート電極 5;多結晶珪素層 6;タングステンシリサイド層 7,27;サイドウォール 8,28;拡散層 9,29;チタン層 10,30;チタンシリサイド層 15;非晶質領域 31;窒化チタン層 32;酸化チタン層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の金属シリサイド形成予定領
    域をイオン注入により非晶質化する工程と、少なくとも
    この金属シリサイド形成予定領域にシリサイド形成金属
    を堆積し、熱処理により金属シリサイド層を形成する工
    程とを有することを特徴とする半導体集積回路装置の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記金属シリサイド層がチタンシリサイ
    ド層であることを特徴とする請求項1に記載の半導体集
    積回路装置の製造方法。
JP4026985A 1992-02-13 1992-02-13 半導体集積回路装置の製造方法 Expired - Lifetime JP2819918B2 (ja)

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