JPH05226199A - 電解コンデンサ用外装ケース及びその製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ用外装ケース及びその製造方法

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JPH05226199A
JPH05226199A JP29066391A JP29066391A JPH05226199A JP H05226199 A JPH05226199 A JP H05226199A JP 29066391 A JP29066391 A JP 29066391A JP 29066391 A JP29066391 A JP 29066391A JP H05226199 A JPH05226199 A JP H05226199A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミニウムと銅類との圧接接合によって広
帯域シールド特性、積層板の酸化防止を実現する。 【構成】 アルミニウム板(610)と銅類板(63
0)とを重ね合わせ、両者を高圧力で圧接させて前記ア
ルミニウム板と銅類板との接合部にアルミニウム・銅類
合金層(62)を生成させ、アルミニウム層(61)、
アルミニウム・銅類合金層、銅類層(63)からなる3
層構造の積層板(6)で電解コンデンサ用外装ケースを
形成し、また、その積層板に酸化防止保護膜を設置して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電磁シールド特性を
改善した電解コンデンサ用外装ケース及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オーディオ機器等に用いられる電
解コンデンサでは、音質改善等のため、電磁シールド特
性の改善対策としてアルミニウム板の表面に他の金属を
積層した外装ケースを形成することが行われている。例
えば、2種類の金属層を成す外装ケースを用いた電解コ
ンデンサには、特開昭56−120115号「コンデン
サ」等が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、内面側をア
ルミニウム板で形成し、その外面側に銅類層を形成した
2層構造を成す外装ケースでは、外面側の銅類層によっ
て高周波領域での導電率が高くなるので、シールド特性
は改善されるが、電磁波ノイズ等に対しては十分なシー
ルド特性が得られないという欠点があった。
【0004】このため、発明者は、先に特願平2−32
7637号「電解コンデンサ」を提案している。この電
解コンデンサは、シールド特性が異なる金属を積層する
ことで外装ケースに広帯域シールド特性を実現したもの
である。
【0005】そこで、この発明は、シールド特性が異な
る金属を積層することで広帯域シールド特性が実現でき
るという知見に基づき、アルミニウムと銅類との接合に
よって広帯域シールド特性を実現した電解コンデンサ用
外装ケース及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】また、この発明は、アルミニウムと銅類と
の接合によって広帯域シールド特性を実現するととも
に、その積層板の酸化防止及び機械的な保護を実現した
電解コンデンサ用外装ケース及びその製造方法の提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、この発明の電解コ
ンデンサ用外装ケースは、アルミニウム層(61)と、
アルミニウム及び銅類からなる合金層(アルミニウム・
銅類合金層62)と、銅類層(63)とからなる3層構
造を成す積層板(6)を用いたことを特徴とする。
【0008】また、この発明の電解コンデンサ用外装ケ
ースは、前記積層板の表面に酸化防止保護膜(合成樹脂
皮膜64)を設置したことを特徴とする。
【0009】また、この発明の電解コンデンサ用外装ケ
ースの製造方法は、アルミニウム板(610)と銅類板
(630)とを重ね合わせ、両者を高圧力で圧接させる
ことにより、前記アルミニウム板と銅類板との接合部に
アルミニウムと銅類とからなる合金層(アルミニウム・
銅類合金層62)を生成させた積層板(6)を形成し、
この積層板をコンデンサ素子(2)を収容すべき形状に
成形することを特徴とする。
【0010】また、この発明の電解コンデンサ用外装ケ
ースの製造方法は、前記積層板の表面に合成樹脂皮膜
(64)を設置した後、該積層板を前記コンデンサ素子
を収容すべき形状に成形することを特徴とする。
【0011】
【作用】この発明の電解コンデンサ用外装ケースは、コ
ンデンサ素子に適用可能な金属としてアルミニウム層、
アルミニウム及び銅類からなる合金層、銅類層の3層構
造を成す積層板で形成されている。そのため、低周波域
では、高透磁率物質であるアルミニウム・銅類合金層が
強く作用して高い磁界シールド特性が得られ、また、高
周波域では、導電率が高い銅類層が強く作用して高い磁
界シールド特性が得られる。したがって、アルミニウム
層、アルミニウム及び銅類からなる合金層、銅類層の3
層構造を成す積層板を用いた場合には、アルミニウム・
銅類合金層及び銅類層がそれぞれ個別に持つ周波数領域
でのシールド特性が相乗的に機能する結果、広帯域シー
ルド特性が得られることになる。また、このようにアル
ミニウム層、アルミニウム及び銅類からなる合金層、銅
類層の3層構造を成す積層板では、金属層間に少なくと
も2つの境界面が形成されることになるので、各金属層
の境界面によって波動インピーダンスの不整合が生じて
反射損失効果が発生し、その結果、高い磁気シールド効
果が得られる。
【0012】また、この発明の電解コンデンサ用外装ケ
ースは、その最外層に合成樹脂皮膜を設置して積層板の
酸化防止とともに機械的保護を図っている。ところで、
アルミニウム層、アルミニウム及び銅類からなる合金
層、銅類層の3層構造を成す積層板の最外殻の金属層に
酸化によって酸化膜が発生すると、導電率が低下し、シ
ールド効果の低下が生じる。また、外装ケースの成形角
部に酸化膜が発生すると、硬度が高くなるため、衝撃に
よってクラック等の損傷の原因にもなる。また、このよ
うな積層板では、その積層境界面に腐食が生じた場合に
も、クラックの原因となる。そこで、積層板の外表面、
即ち、外装ケースの外表面となる金属表面に酸化防止保
護膜を設置したことで、その最外殻側の金属面の腐食や
酸化を防止できるとともに、その保護膜が緩衝材となっ
て外的な衝撃から積層板を保護することができ、物理的
な強度の低下を防止することができる。
【0013】そして、この発明の電解コンデンサ用外装
ケースの製造方法では、アルミニウム板と銅類板との圧
接接合により容易に3層構造を成す積層板が得られ、広
帯域シールド特性が実現できる。
【0014】また、この発明の電解コンデンサ用外装ケ
ースの製造方法では、アルミニウム板と銅類板との圧接
接合によって得られる3層構造を成す積層板を、その表
面に合成樹脂皮膜を形成した後、外装ケースに成形す
る。外装ケースに合成樹脂皮膜の形成工程を付加するこ
とで積層板の酸化防止及び機械的強度の低下を防止で
き、シールド効果の経年変化の防止等、品質の信頼性を
高めることができる。
【0015】
【実施例】図1の(A)は、この発明の電解コンデンサ
用外装ケースの第1実施例を示し、図1の(B)は、電
解コンデンサ用外装ケースに用いられている積層板を示
す。コンデンサ素子2を封入すべき外装ケース4は複数
の金属層からなる積層板6で形成されており、この積層
板6は、アルミニウム層61、アルミニウム及び銅類か
らなる合金層62(以下「アルミニウム・銅類合金層6
2」という)、銅類層63を積層したものである。ここ
で、銅類層63には、純銅、ニッケル銅合金等の銅合金
が用いられている。
【0016】そして、外装ケース4は、一方の端部側を
閉塞した円筒体を成しており、その内部にはコンデンサ
素子2が収納されている。外装ケース4の他方の開口部
は封口体によって閉塞され、その封口体にはコンデンサ
素子2に接続された外部端子8、10が設けられてい
る。コンデンサ素子2は、陽極側及び陰極側の各電極箔
と、その間に電解液を保持させるとともに各電極箔間を
分離するセパレータとを巻き込んで円筒形に形成されて
いる。そして、外装ケース4の外表面には、絶縁用チュ
ーブ12が被せられている。
【0017】このような構成によれば、外装ケース4が
アルミニウム層61、アルミニウム・銅類合金層62及
び銅類層63の3層構造を成しているので、低周波域で
は、高透磁率物質であるアルミニウム・銅類合金層が強
く作用して高い磁界シールド特性が得られ、また、高周
波域では、導電率が高い銅類層が強く作用して高い磁界
シールド特性が得られる。したがって、アルミニウム層
61、アルミニウム・銅類合金層62及び銅類層63か
らなる3層構造を成す積層板6を用いると、アルミニウ
ム・銅類合金層62及び銅類層63がそれぞれ個別に持
つ周波数領域でのシールド特性が相乗的に機能し、広帯
域シールド特性が得られる。
【0018】また、このようにアルミニウム層61、ア
ルミニウム・銅類合金層62及び銅類層63の3層構造
を成す積層板6では、金属層間に少なくとも2つの境界
面が形成されることになるので、各金属層間、即ち、ア
ルミニウム層61及びアルミニウム・銅類合金層62
間、アルミニウム・銅類合金層62及び銅類層63間の
境界面によって波動インピーダンスの不整合が生じて反
射損失効果が発生し、その結果、高い磁気シールド効果
が得られる。
【0019】次に、図2は、この発明の電解コンデンサ
用外装ケースの製造方法の第1実施例を示す。図2の
(A)に示すように、外装ケース4に用いるべき積層板
6の基材としてのアルミニウム板610及び銅類板63
0を用いる。アルミニウム板610及び銅類板630に
は、同一又は異なる板厚を有する平板が用いられる。
【0020】これらアルミニウム板610及び銅類板6
30は図2の(B)に示すように、重ね合わせて図示し
ていない圧接装置に導き、両者間に高い圧力Pを作用さ
せて突き合わせ圧接を行う。
【0021】このような圧接により、アルミニウム板6
10及び銅類板630は1枚の積層板6に形成される。
この場合、積層板6におけるアルミニウム板610及び
銅類板630の接合面部には、加圧力の作用により、図
2の(C)に示すように、アルミニウム及び銅類による
合金層(アルミニウム・銅類合金層)62が生成され
る。
【0022】このような積層板6から例えば、コイン状
の小円板に打抜き、その小円板を成形機によって図1の
(A)に示すように、有底円筒状の外装ケース4に成形
加工する。この場合、アルミニウム板610側を外装ケ
ース4の内側になるようにして形成する。積層板6を円
筒状に成形した場合、その開口部にばりが生じるので、
そのばりを取り除いた後、開口部の近傍に封口体を支持
するための絞り加工を施して径小部を形成し、外装ケー
ス4を完成する。
【0023】したがって、この電解コンデンサ用外装ケ
ースの製造方法では、2枚の素材としてアルミニウム板
610及び銅類板630を重ね合わせ、高圧力で接合す
るだけで、その接合面間に必要な合金層としてアルミニ
ウム・銅類合金層62が形成され、アルミニウム板61
0、アルミニウム・銅類合金層62及び銅類板630か
らなる3層構造を成す積層板6を容易に製造することが
できる。
【0024】そして、このような積層板6からなる外装
ケース4によれば、低周波域では、アルミニウム・銅類
合金層62が強く作用して高い磁界シールド特性、高周
波域では、導電率が高い銅類板630が強く作用して高
い磁界シールド特性が得られ、各周波数領域でのシール
ド特性が相乗的に機能して広帯域シールド特性が得られ
る。また、加圧圧接によって得られた積層板6では、ア
ルミニウム板610とアルミニウム・銅類合金層62と
の間、アルミニウム・銅類合金層62と銅類板630と
の間の各境界面で波動インピーダンスの不整合が生じる
ことにより反射損失効果が発生し、その結果、高い磁気
シールド効果が得られることは、前記実施例と同様であ
る。
【0025】なお、外装ケース4にコンデンサ素子2を
収納し、封口体を外装ケース4に嵌め込んだ後、外装ケ
ース4の開口端部を加締め加工して図1の(A)に示す
ような電解コンデンサが製造される。
【0026】次に、図3の(A)は、この発明の電解コ
ンデンサ用外装ケースの第2実施例を示し、図3の
(B)は、電解コンデンサ用外装ケースに用いられてい
る積層板を示す。コンデンサ素子2を封入すべき外装ケ
ース4は、第1実施例と同様に、複数の金属層からなる
積層板6で形成されているが、この実施例の積層板6の
表面には、酸化防止保護膜として例えば、合成樹脂皮膜
64が形成されている。この合成樹脂皮膜64には、ナ
イロン、アクリル、エポキシ、ポリプロピレン、ポリエ
チレンテレフタレート等の合成樹脂が用いられる。
【0027】このように、積層板6の表面、即ち、外装
ケース4の外表面側の銅類層63の表面に合成樹脂皮膜
を形成したので、銅類層6の表面は外気から遮断され、
酸化を防止することができる。即ち、銅類層63を外気
に触れさせた場合には、当然その酸化が進行し、酸化に
よって導電率が低下するとともに、硬度が増すことにな
り、シールド効果の低下や物理的な衝撃によって積層板
6自体にクラック等の損傷を生じる原因となるが、合成
樹脂皮膜64の形成で酸化防止を図ることができ、シー
ルド効果の低下を防止でき、しかも、合成樹脂皮膜64
が機械的な衝撃に対する保護膜として機能するので、物
理的強度を増強でき、外装ケース4の信頼性を長期に亘
って保持することができる。また、合成樹脂皮膜64の
形成で積層板6の積層面での腐食を防止でき、境界面の
腐食によるクラックの発生等も確実に防止できる。さら
に、合成樹脂皮膜64のコートによって外装ケース4の
機械的強度が増強されるので、合成樹脂皮膜64に絶縁
抵抗の高い合成樹脂を用いることにより、図3の(A)
に示すように、外装ケース4に対する絶縁チューブ12
を省略することができる。
【0028】なお、この実施例では、酸化防止保護膜に
合成樹脂皮膜64を用いたが、合成樹脂以外の酸化防止
機能を持つ材料を用いてもよく、例えば、メッキによっ
て形成される酸化防止金属膜を用いても、同様の効果が
期待できる。
【0029】次に、図4は、この発明の電解コンデンサ
用外装ケースの製造方法の第2実施例を示す。図4の
(A)は図2の(C)に対応し、第1実施例によって製
造された積層板6を示している。
【0030】そこで、図4の(B)に示すように、この
積層板6に対応して酸化防止保護膜を成す合成樹脂フィ
ルム640を形成する。この合成樹脂フィルム640
は、前述した通り、ナイロン、アクリル、エポキシ、ポ
リプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹
脂で形成される。この合成樹脂フィルム640の膜厚
は、気密性や機械的な強度を見込んで例えば、5〜50
μm程度に設定する。
【0031】次に、この合成樹脂フィルム640を積層
板6の銅類板63の表面に設置し、その上から加圧及び
加熱処理して被着ないし貼付けによって図4の(C)に
示すように、合成樹脂皮膜64を形成する。この合成樹
脂皮膜64の厚さは、合成樹脂フィルム640の膜厚に
応じて例えば、5〜50μmに設定される。そして、こ
の積層板6を成形して外装ケース4が形成される。
【0032】このような積層板6から外装ケース4を形
成すれば、第1実施例で述べた通り、広帯域シールド特
性及び高い磁気シールド効果に加えて、合成樹脂皮膜6
4が酸化防止層及び機械的な保護膜として機能するの
で、安定したシールド効果を長期に亘って維持できると
ともに、酸化による硬度の増加を抑制でき、機械的な衝
撃による損傷から金属層を保護することができる。
【0033】なお、この実施例では、積層板6の表面に
合成樹脂フィルム640を被着ないし貼付けによって合
成樹脂皮膜64を設置したが、積層板6の表面に溶融し
た合成樹脂を塗布、又は溶融合成樹脂の中に積層板6を
浸漬する等の方法で合成樹脂皮膜64を形成するように
してもよい。
【0034】次に、この発明の電解コンデンサ用外装ケ
ースの実験結果について説明する。図5は、単一金属板
及び積層金属板のシールド効果を示す。Aはアルミニウ
ム板、Bは2層アルミニウム圧着板、Cは3層アルミニ
ウム圧接板、Dは銅・アルミニウム圧接板、Eは銅・ア
ルミニウム板を圧着してその内部にアルミニウム・銅合
金層が形成された積層板としての圧着板によるシールド
特性である。
【0035】この実験結果から明らかなように、金属種
が同一の場合には、シールド特性は金属層の積層段数に
応じて改善されるが、金属種が異なる場合には銅とアル
ミニウムとの接合により、同種金属の場合より遙かに優
れたシールド特性が得られることが分かる。そして、E
に示すように、銅層、アルミニウム・銅合金層及びアル
ミニウム層から成る3層構造を成すこの発明の電解コン
デンサ用外装ケースに用いられる積層板で、最も優れた
シールド特性が得られていることが分かる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の電解コ
ンデンサ用外装ケースによれば、次のような効果が得ら
れる。 a.低周波域では、高透磁率物質であるアルミニウム・
銅類合金層が強く作用して高い磁界シールド特性、高周
波域では、導電率が高い銅類層が強く作用して高い磁界
シールド特性が得られるので、アルミニウム・銅類合金
層及び銅類層が個別に持つ周波数領域でのシールド特性
が相乗的に作用し、広帯域シールド特性を得ることがで
きる。 b.アルミニウム層、アルミニウム及び銅類からなる合
金層、銅類層の3層構造を成す積層板で外装ケースが形
成されているので、金属層間に少なくとも2つの境界面
が形成されており、各金属層の境界面によって波動イン
ピーダンスの不整合による反射損失効果を発生させるこ
とができ、高い磁気シールド効果を得ることができる。 c.外装ケースの外表面側に銅類層が設置されて半田付
け可能に構成できるので、外装ケースに直接半田付けし
て接地点等に接続することにより、外装ケースが持つシ
ールド特性と相俟って高シールド効果を実現できる。 d.アルミニウム板、アルミニウム・銅類合金層及び銅
類層からなる外装ケースでは、アルミニウム板単体より
強度が増すので、その分だけアルミニウム板単体で形成
される外装ケースより肉厚を薄くでき、しかも、従来の
2層構造を成す外装ケースと同程度のシールド特性で十
分な場合には、その分だけ外装ケースを薄くして軽量化
することができる。 e.積層板の表面に酸化防止保護層を設置すれば、積層
板の酸化が防止でき、酸化による導電率や硬度の増加を
防止でき、シールド効果の低下や機械的な衝撃による損
傷を防止でき、信頼性の高い外装ケースを提供でき、ま
た、酸化防止保護膜によって絶縁用チューブを兼用させ
ることができる。
【0037】また、この発明の電解コンデンサ用外装ケ
ースの製造方法によれば、次の効果が得られる。 a.アルミニウム板と銅類板との圧接接合により容易に
低周波域での高いシールド効果を持つアルミニウム・銅
類合金層を内部に含む3層構造を成す積層板を得ること
ができ、この積層板を用いて広帯域シールド特性及び高
い磁気シールド特性を備えた外装ケースを容易に製造す
ることができる。 b.また、積層板の表面に合成樹脂皮膜を形成すれば、
その合成樹脂皮膜で積層板の酸化を防止できるととも
に、機械的な衝撃から金属層を保護でき、広帯域シール
ド特性及び高い磁気シールド特性に加え、安定した信頼
性の高い外装ケースを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の電解コンデンサ用外装ケースの第1
実施例を示し、(A)は外装ケースの一部を切り欠いた
電解コンデンサの斜視図、(B)は電解コンデンサ用外
装ケースに用いられている積層板を示す断面図である。
【図2】この発明の電解コンデンサ用外装ケースの製造
方法の第1実施例を示す断面図である。
【図3】この発明の電解コンデンサ用外装ケースの第2
実施例を示し、(A)は外装ケースの一部を切り欠いた
電解コンデンサの斜視図、(B)は電解コンデンサ用外
装ケースに用いられている積層板を示す断面図である。
【図4】この発明の電解コンデンサ用外装ケースの製造
方法の第2実施例を示す断面図である。
【図5】電解コンデンサ用外装ケースのシールド効果を
示す図である。
【符号の説明】
2 コンデンサ素子 4 外装ケース 6 積層板 61 アルミニウム層 62 アルミニウム・銅類合金層 63 銅類層 64 合成樹脂皮膜 610 アルミニウム板 630 銅類板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム層と、アルミニウム及び銅
    類からなる合金層と、銅類層とからなる3層構造を成す
    積層板を用いたことを特徴とする電解コンデンサ用外装
    ケース。
  2. 【請求項2】 前記積層板の表面に酸化防止保護膜を設
    置したことを特徴とする請求項1記載の電解コンデンサ
    用外装ケース。
  3. 【請求項3】 アルミニウム板と銅類板とを重ね合わ
    せ、両者を高圧力で圧接させることにより、前記アルミ
    ニウム板と銅類板との接合部にアルミニウムと銅類とか
    らなる合金層を生成させた積層板を形成し、この積層板
    をコンデンサ素子を収容すべき形状に成形することを特
    徴とする電解コンデンサ用外装ケースの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記積層板の表面に合成樹脂皮膜を設置
    した後、この積層板を前記コンデンサ素子を収容すべき
    形状に成形することを特徴とする請求項3記載の電解コ
    ンデンサ用外装ケースの製造方法。
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