JPH05225936A - 走査電子顕微鏡の対物レンズ - Google Patents
走査電子顕微鏡の対物レンズInfo
- Publication number
- JPH05225936A JPH05225936A JP4056033A JP5603392A JPH05225936A JP H05225936 A JPH05225936 A JP H05225936A JP 4056033 A JP4056033 A JP 4056033A JP 5603392 A JP5603392 A JP 5603392A JP H05225936 A JPH05225936 A JP H05225936A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pole piece
- magnetic field
- electron microscope
- scanning electron
- magnetic pole
- Prior art date
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- Pending
Links
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- 230000004075 alteration Effects 0.000 abstract description 14
- 238000001514 detection method Methods 0.000 abstract description 5
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- 238000004904 shortening Methods 0.000 description 1
Abstract
(57)【要約】
【目的】 色収差や球面収差を小さくするために焦点距
離を短くして電子レンズの励磁を強くすると下部磁極片
より下方にも磁界が形成されてしまい、二次電子の検出
効率が低下する。この問題を解決する。 【構成】 下部磁極片の外周に光軸に対して回転対象な
磁界を発生させる補償コイルを設けることとした。 【効果】 収束磁界のうち下部磁極片より下方に形成さ
れる磁界を減少させることができる。
離を短くして電子レンズの励磁を強くすると下部磁極片
より下方にも磁界が形成されてしまい、二次電子の検出
効率が低下する。この問題を解決する。 【構成】 下部磁極片の外周に光軸に対して回転対象な
磁界を発生させる補償コイルを設けることとした。 【効果】 収束磁界のうち下部磁極片より下方に形成さ
れる磁界を減少させることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査電子顕微鏡の分解
能の向上をはかるため色収差係数や球面収差係数を小さ
くした走査電子顕微鏡の対物レンズに関するものであ
る。
能の向上をはかるため色収差係数や球面収差係数を小さ
くした走査電子顕微鏡の対物レンズに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】走査電子顕微鏡において、分解能向上を
図るためには、電子レンズの色収差や球面収差を極力小
さくすることが必要である。そして、この色収差や球面
収差を極力小さくする方法の一つに、焦点距離を短くし
て電子レンズの励磁を強くする方法がある。図3(A)
は、焦点距離を短くして電子レンズの励磁を強くした、
従来の走査電子顕微鏡の対物レンズの構成を示す断面図
であり、図において、1は下部磁極片、2は上部磁極
片、3は主コイルを示す。
図るためには、電子レンズの色収差や球面収差を極力小
さくすることが必要である。そして、この色収差や球面
収差を極力小さくする方法の一つに、焦点距離を短くし
て電子レンズの励磁を強くする方法がある。図3(A)
は、焦点距離を短くして電子レンズの励磁を強くした、
従来の走査電子顕微鏡の対物レンズの構成を示す断面図
であり、図において、1は下部磁極片、2は上部磁極
片、3は主コイルを示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の走
査電子顕微鏡の対物レンズの構成では、色収差や球面収
差を小さくするために焦点距離を短くすると、二次電子
の検出効率が低下するという問題点があった。図3
(B)は、従来の構成の問題点を説明するための部分断
面図で、図において、4aは軸上の磁場分布、7は試料
面であるが、焦点距離を短くすると、図3(B)に示す
ように下部磁極片1と試料面7との間にも比較的大きな
磁界が形成されてしまい、試料から発生した低エネルギ
ーの二次電子は形成された磁界により螺旋運動を描き、
多くの二次電子が対物レンズにぶつかって検出器(図示
せず)まで届かなくなり、そのため二次電子の検出効率
が低下してしまう。
査電子顕微鏡の対物レンズの構成では、色収差や球面収
差を小さくするために焦点距離を短くすると、二次電子
の検出効率が低下するという問題点があった。図3
(B)は、従来の構成の問題点を説明するための部分断
面図で、図において、4aは軸上の磁場分布、7は試料
面であるが、焦点距離を短くすると、図3(B)に示す
ように下部磁極片1と試料面7との間にも比較的大きな
磁界が形成されてしまい、試料から発生した低エネルギ
ーの二次電子は形成された磁界により螺旋運動を描き、
多くの二次電子が対物レンズにぶつかって検出器(図示
せず)まで届かなくなり、そのため二次電子の検出効率
が低下してしまう。
【0004】この発明は、かかる問題点を解決するため
になされたものであり、検出効率を低下させずに色収差
や球面収差を小さくできる走査電子顕微鏡の対物レンズ
を得ることを目的としている。
になされたものであり、検出効率を低下させずに色収差
や球面収差を小さくできる走査電子顕微鏡の対物レンズ
を得ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる走査電
子顕微鏡の対物レンズは、下部磁極片の外周に光軸に対
して回転対象な磁界を発生させる補償コイルを設け、下
部磁極片と試料面との間に形成される磁界を減少させる
こととした。
子顕微鏡の対物レンズは、下部磁極片の外周に光軸に対
して回転対象な磁界を発生させる補償コイルを設け、下
部磁極片と試料面との間に形成される磁界を減少させる
こととした。
【0006】
実施例1.以下、この発明の実施例を図面を用いて説明
する。図1(A)はこの発明の実施例1の対物レンズの
構成を示す断面図で、図3と同一符号は同一又は相当部
分を示し、5は下部磁極片1の外周に設けられた補償コ
イルを示す。本実施例1は、図1(A)に示すように補
償コイル5を設けることにより、下部磁極片1と試料面
7との間に形成される磁界を、回転対象な磁界を発生さ
せる補償コイル5によって減少させるように構成したも
のである。
する。図1(A)はこの発明の実施例1の対物レンズの
構成を示す断面図で、図3と同一符号は同一又は相当部
分を示し、5は下部磁極片1の外周に設けられた補償コ
イルを示す。本実施例1は、図1(A)に示すように補
償コイル5を設けることにより、下部磁極片1と試料面
7との間に形成される磁界を、回転対象な磁界を発生さ
せる補償コイル5によって減少させるように構成したも
のである。
【0007】図1(B)は、実施例1の効果を説明する
ための部分断面図で、4は実施例1における軸上の磁場
分布を示す。なお、補償コイル5に流す電流を調整する
ことによって、起磁力を調整し、補償量の調整が行える
ことは言うまでもない。
ための部分断面図で、4は実施例1における軸上の磁場
分布を示す。なお、補償コイル5に流す電流を調整する
ことによって、起磁力を調整し、補償量の調整が行える
ことは言うまでもない。
【0008】実施例2.図2は、この発明の実施例2を
示す断面図であり、図において、図1と同一符号は同一
又は相当部分を示し、6は第3のヨークである。この実
施例2では、補償コイル5だけでなく、第3のヨーク6
を設けることにより、補償コイル5が発生する磁界をさ
らに試料面7に近づけるようにしたもので、実施例1と
同様の効果を奏する。
示す断面図であり、図において、図1と同一符号は同一
又は相当部分を示し、6は第3のヨークである。この実
施例2では、補償コイル5だけでなく、第3のヨーク6
を設けることにより、補償コイル5が発生する磁界をさ
らに試料面7に近づけるようにしたもので、実施例1と
同様の効果を奏する。
【0009】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、下部磁
極片の外周に光軸に対して回転対象な磁界を発生させる
補償コイルを設け、下部磁極片より下方に形成される磁
界を減少させることにより、二次電子の検出効率を低下
させずに色収差や球面収差を小さくした対物レンズが得
られるという効果がある。
極片の外周に光軸に対して回転対象な磁界を発生させる
補償コイルを設け、下部磁極片より下方に形成される磁
界を減少させることにより、二次電子の検出効率を低下
させずに色収差や球面収差を小さくした対物レンズが得
られるという効果がある。
【図1】この発明の実施例1を示す図である。
【図2】この発明の実施例2を示す図である。
【図3】従来の対物レンズの構成および問題点を説明す
るための図である。
るための図である。
1 下部磁極片 2 上部磁極片 3 主コイル 4 軸上の磁場分布 5 補償コイル 6 第3のヨーク
Claims (2)
- 【請求項1】 主コイルと上部磁極片と下部磁極片によ
って収束磁界が形成される走査電子顕微鏡の対物レンズ
において、 上記下部磁極片の外周に光軸に対して回転対象な磁界を
発生させる補償コイルを設け、上記収束磁界のうち下部
磁極片より下方に形成される磁界を減少させる手段、 を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡の対物レン
ズ。 - 【請求項2】 主コイルと上部磁極片と下部磁極片によ
って収束磁界が形成される走査電子顕微鏡の対物レンズ
において、 上記下部磁極片の外周に光軸に対して回転対象な磁界を
形成する補償コイルおよびヨークを設け、上記収束磁界
のうち下部磁極片より下方に形成される磁界を減少させ
る手段、 を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡の対物レン
ズ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4056033A JPH05225936A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 走査電子顕微鏡の対物レンズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4056033A JPH05225936A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 走査電子顕微鏡の対物レンズ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05225936A true JPH05225936A (ja) | 1993-09-03 |
Family
ID=13015768
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4056033A Pending JPH05225936A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 走査電子顕微鏡の対物レンズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05225936A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000353487A (ja) * | 1999-04-28 | 2000-12-19 | Nikon Corp | 電子ビームにおける像位置とレンズ場の制御 |
WO2007060017A2 (en) * | 2005-11-28 | 2007-05-31 | Carl Zeiss Smt Ag | Particle-optical component |
US8389935B2 (en) | 2008-04-14 | 2013-03-05 | Hitachi High-Technologies Corporation | Charged particle beam apparatus permitting high-resolution and high-contrast observation |
WO2019043945A1 (ja) * | 2017-09-04 | 2019-03-07 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 荷電粒子線装置 |
-
1992
- 1992-02-07 JP JP4056033A patent/JPH05225936A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000353487A (ja) * | 1999-04-28 | 2000-12-19 | Nikon Corp | 電子ビームにおける像位置とレンズ場の制御 |
US10622184B2 (en) | 2005-11-28 | 2020-04-14 | Carl Zeiss Microscopy Gmbh | Objective lens arrangement usable in particle-optical systems |
WO2007060017A2 (en) * | 2005-11-28 | 2007-05-31 | Carl Zeiss Smt Ag | Particle-optical component |
WO2007060017A3 (en) * | 2005-11-28 | 2007-08-23 | Zeiss Carl Smt Ag | Particle-optical component |
KR20080112189A (ko) * | 2005-11-28 | 2008-12-24 | 칼 짜이스 에스엠테 아게 | 입자 광학 구성요소 |
JP2009517816A (ja) * | 2005-11-28 | 2009-04-30 | カール・ツァイス・エスエムティー・アーゲー | 粒子光学部品 |
US11527379B2 (en) | 2005-11-28 | 2022-12-13 | Carl Zeiss Microscopy Gmbh | Objective lens arrangement usable in particle-optical systems |
US8431915B2 (en) | 2008-04-14 | 2013-04-30 | Hitachi High-Technologies Corporation | Charged particle beam apparatus permitting high resolution and high-contrast observation |
US9159533B2 (en) | 2008-04-14 | 2015-10-13 | Hitachi High-Technologies Corporation | Charged particle beam apparatus permitting high-resolution and high-contrast observation |
US8785890B2 (en) | 2008-04-14 | 2014-07-22 | Hitachi High-Technologies Corporation | Charged particle beam apparatus permitting high-resolution and high-contrast observation |
US8389935B2 (en) | 2008-04-14 | 2013-03-05 | Hitachi High-Technologies Corporation | Charged particle beam apparatus permitting high-resolution and high-contrast observation |
WO2019043945A1 (ja) * | 2017-09-04 | 2019-03-07 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 荷電粒子線装置 |
JPWO2019043945A1 (ja) * | 2017-09-04 | 2020-09-24 | 株式会社日立ハイテク | 荷電粒子線装置 |
US11430630B2 (en) | 2017-09-04 | 2022-08-30 | Hitachi High-Technologies Corporation | Charged particle beam apparatus |
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