JPH05224A - 精製能力計測手段付きガス精製装置 - Google Patents

精製能力計測手段付きガス精製装置

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JPH05224A
JPH05224A JP3157585A JP15758591A JPH05224A JP H05224 A JPH05224 A JP H05224A JP 3157585 A JP3157585 A JP 3157585A JP 15758591 A JP15758591 A JP 15758591A JP H05224 A JPH05224 A JP H05224A
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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ゲッタ材を内蔵するガス純化部を有するガス精
製装置において、該純化部の精製能力をより精度よく、
より簡便に計測できる手段を付設したガス精製装置を提
供することを目的とする。 【構成】本装置は、交互に稼動できる2系統のガス純化
部を持つ。精製能力計測手段は、被検ガス純化部をライ
ンから分離するバルブ等からなる手段、分離した該純化
部を高真空にする排気手段、高真空にした該純化部の入
口側に所定量の微量不純物ガスを導入するための導入用
タンク、補助用タンク(例えば減圧用タンク、計量用タ
ンク、減圧弁から構成)等からなる手段、及び入口側に
前記不純物ガスを導入したとき、出口側の圧力変化を測
定する真空計等により構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゲッタ方式のガス精製
装置に関するもので、特に半導体装置等の製造に用いら
れるガス精製能力計測手段付きのガス精製装置に係るも
のである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置等の製造に使用されるガス
は、一般産業用に使用されるガスに比べ高純度が要求さ
れる。特に、例えばスパッタリング技術に一般に用いら
れるアルゴン(Ar)ガスは、このガスの純度が金属配
線の信頼性に大きく影響するため、Arガス精製装置が
通常使用される。Arガス精製装置の精製能力のモニタ
ーとして、従来は精製されたArガスをガスボンベに採
取し、ガスクロマトグラフィー等の分析手段により、微
量不純物を検出するサンプリング手法がとられていた。
【0003】しかしながらガスボンベにArガスを採取
し、不純物ガスの分析にかけるという前記手法では、例
えばガス採取に1日、分析に1週間というように大幅な
時間と費用がかかるため、定期的な評価が困難であり、
そのため精製装置の交換時期は、ガス精製装置メーカー
から示された使用期間によっていた。
【0004】この問題点を解決するため、Arガス等の
ガス精製装置の精製能力を短時間で簡便に評価できる評
価方法及びその評価装置の提案が、特開平1−2153
43号によりなされた。このガス精製装置及びこれに関
連する真空装置全体の系統図を図6に示す。ボンベ等か
ら主配管1を通って供給されるArガスは、ガス純化部
2を通過することにより精製されて、スパッタリング装
置のプロセスチャンバー3内に導入される。ガス純化部
2に入る主配管1にはバルブ4が、又ガス純化部2とプ
ロセスチャンバー3との間にはバルブ5及びガス流量調
節機6がそれぞれ設けられている。プロセスチャンバー
3の排出管7は、バルブ8を介して真空ポンプ9に接続
されている。ガス純化部2の出口側には、主配管1から
分岐して補助配管系10が設けられる。補助配管系10
内には不純物ガス導入用タンク11、補助真空ポンプ1
2、真空計13、及びバルブ14,15,16が設けら
れる。またガス純化部の出口には真空計17を設ける。
【0005】ガス純化部2は、ゲッタ材を内蔵し、流入
するArガスに含まれる不純物ガスを取り込み、純化精
製されたArガスをプロセスチャンバー3に供給する。
【0006】ガス純化部2のガス精製能力をモニターし
たい時には次の手順で行なう。即ち主配管1のバルブ
4,5を閉じ、補助配管系10のバルブ14,16を開
け、バルブ15を閉じ、補助真空ポンプ12を作動し
て、ガス純化部2、不純物ガス導入用タンク11及び補
助配管系10等を排気し、この内部圧力を1×10-1
1×10-3Pa程度にする。次にバルブ14,16を閉
じ、バルブ15を開け、配管18から不純物ガスをタン
ク11に導入し、タンク11の不純物ガスの圧力を10
0〜1Pa程度とする。次にバルブ15を閉じて不純物
ガスをタンク11内に閉じ込め、その後にバルブ14を
開く。タンク11内の不純物ガスは、ガス純化部2に向
かって流れ、ガス純化部2の出口側の圧力は一時的に急
上昇するが、ゲッタ材によって不純物ガスは排気(吸
収)され、直ちにこの圧力は減少していく。この圧力減
少の程度から排気速度を求め、ガス純化部のガス精製能
力をモニターすることができる。この方法は、従来のA
rガスをボンベに採取して分析する方法に比し、ガス純
化部の精製能力を短時間で簡便にモニターすることがで
きる。ところがこのような精製能力モニター法では、ガ
ス純化部出口側のArガスの不純物濃度が数100pp
bに達するまで、精製能力の低下を検知するのが困難で
あった。これでは、かなりの期間にわたって、精製能力
が低下したままで使用される可能性がある。
【0007】また図6からも明らかなように、この精製
装置では、ガス純化部が1系統しかないため、精製能力
の評価を行なうときには、ガス純化部の冷却、ガス純化
部等の真空引き、測定などで約10時間程度を必要と
し、その間ガスの供給を中止しなければならない。
【0008】またこの精製装置では、精製能力の測定ご
とに不純物ガス導入用タンクに一定量の不純物ガスを注
入しなければならないという手間がかかり、繰り返し測
定には不便であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】これまで述べたよう
に、半導体装置の製造に使用するガスは、高純度が要求
されるので、一般に、ガス精製装置がガスラインに設け
られると共にそのガス精製能力の管理が行なわれてい
る。このガス精製能力を短時間で簡便にモニターできる
方法及びこの方法に使用する装置としては、特開平1−
215343号に開示されている。しかしながら、この
従来技術には次のような課題がある。
【0010】このモニター方法では、ガス精製装置の精
製能力を、出口側の精製されたガスに含まれる残留不純
物濃度で表わした場合、数100ppb以下の高純度と
なると、精製能力の低下を検知するのが困難であるとい
う課題がある。特に半導体装置の製造に使用されるガス
は、今後更に高純度化が要求されるため、精製装置の出
口側不純物濃度が10ppb程度であっても、これをモ
ニターできるより簡便な方法が必要とされている。
【0011】またこのようなガス精製装置では、精製能
力を計測する時、その間ガスの供給を中断しなければな
らないという課題がある。更に、この精製装置では、精
製能力を計測するごとに、不純物ガス導入用タンクに一
定量の不純物ガスを注入する必要があり、繰り返し計測
したい場合には、手間がかかり不便であるという課題が
ある。
【0012】本発明は、前述の従来技術の欠点を改良し
たもので、ガス精製装置の精製能力を、より精度よく、
より簡便な手法でモニターできる精製能力計測手段を設
けたガス精製装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
精製能力計測手段付きガス精製装置は、(a)ゲッタ材
を内蔵し、主配管を流れるラインガスが流入する入口
と、純化された前記ラインガスが流出する出口とを有す
るガス純化部を2系統具備すると共に、(b)前記ガス
純化部の入口に補助配管系を介して連通する不純物ガス
導入用タンクと、このタンクに不純物ガスを供給する不
純物ガス導入用補助タンクと、前記ガス純化部の出口に
補助配管系を介して連通する真空計とを有するガス純化
部の精製能力を計測する手段を付設したことを特徴とす
るものである。
【0014】本発明の請求項2に係る精製能力計測手段
つきガス精製装置は、請求項1記載の不純物ガス導入用
タンクに不純物ガスを供給する不純物ガス導入用補助タ
ンクが、該不純物ガス導入用タンクに直列に減圧用タン
クと不純物ガス計量用タンクとをこの順にバルブを介し
て連結して成ることを特徴とするものである。
【0015】
【作用】ガス精製装置の精製能力の計測で、従来技術に
よるガス純化部の出口側の配管に不純物ガスを導入し、
その不純物ガスの圧力変化よりゲッタ材の排気(吸収)
速度を求め、その排気速度から精製能力の低下を検知し
ようとする方法では、精製能力が数100ppb程度ま
で低下しないと、ゲッタ材の劣化の判定が不可能であっ
た。なお、ガス精製装置のガス精製能力は、ラインガス
例えばArガスに含まれるN2 ,O2 等の不純物ガスが
ガス純化部により除去される能力であって、ガス純化部
の出口におけるArガス中に残留する不純物ガスの割合
で表わすものとする。
【0016】しかし、本発明のガス精製装置の精製能力
の計測においては、ガス純化部の入口側から一定の微量
不純物ガスを導入し、出口側の圧力変化から精製能力の
低下を検知しようとする方法である。例えばガス純化部
の精製能力が良好であれば、入口側に導入した不純物ガ
スは、ガス純化部により排気され、実質的に出口側には
現われない。したがって出口側の真空計の読みは変化し
ない。これに反し精製能力が低下した場合には、一部未
排気の不純物ガスが出口側に流出して、出力側の圧力変
化をもたらす。このような装置と計測方法によれば、精
製能力が10ppb程度であっても、ゲッタ材の劣化の
判定が可能である。したがって、簡便な計測手段で、従
来技術より不純物ガス濃度が1ケタ小さい時点でゲッタ
材の交換ができるようになった。即ち常により高純度の
ガスの供給が可能となった。
【0017】また従来技術による精製装置では、ガス純
化部を1系統しか備えていないため、精製能力の計測時
には、約10時間程度精製ガスの供給を中断しなければ
ならなかったが、本発明のガス精製装置では、ガス純化
部を2系統備えているため、それを切り換えることによ
って、精製能力計測時、あるいはガス純化部交換時など
においても、中断することなく精製ガスの供給ができ
る。
【0018】また請求項1に係るガス精製装置において
は、不純物ガス導入用補助タンクを設け、その容積を不
純物ガス導入用タンクの容積の1000〜10000倍
程度とするので、精製能力の繰り返し計測が容易に行な
える。
【0019】また請求項2に係るガス精製装置において
は、不純物ガス導入用補助タンクとして、減圧用タンク
と不純物ガス計量用タンクとをバルブを介して直列に連
結したタンクを使用する。精製能力計測に際しては、ま
ず計量用タンクに減圧弁を介してあらかじめ決められた
量の不純物ガスを取り込む。次に該不純物ガスは減圧用
タンクにより所定圧力に減圧されて、不純物ガス導入用
タンクに供給される。これにより不純物ガス導入用タン
クは、1回の精製能力計測に必要な所定量の微量不純物
ガスが取り込まれる。これによりバルブの開閉操作のみ
で、再現性よく、短時間に、微量不純物ガスの導入が可
能となり、自動化も容易となった。
【0020】
【実施例】本発明においては、まず請求項1に係るガス
精製装置の開発が行なわれ、その後の該装置の実用結果
等から改良が加えられ、請求項2に係るガス精製装置が
得られた。
【0021】本発明の実施例について、開発順序に従い
図面を参照して以下説明する。図1は、本発明の請求項
1に係るガス精製装置の一例及びこれに関連するスパッ
タリング装置等の概略系統図を示すものである。
【0022】ボンベ等からのArガス(ラインガス)は
主配管1を流れ、2系統に分岐し、それぞれバルブ34
aまたは34bを経て、ガス純化部32aまたは32b
の入口から流入する。ガス純化部は、例えばジルコニウ
ム(Zr),鉄(Fe)及びバナジウム(V)の合金か
ら成るゲッタ材を主構成として内蔵する。ガス純化部に
流入したArガス中の不純物ガスは、内蔵するゲッタ材
によって除去され、純化されたArガスは、ガス純化部
32aまたは32bの出口から、バルブ35aまたは3
5bを経て、プロセスチャンバー3に供給される。なお
図1において、図6と同符号は同一部分を表わすので説
明を省略する。
【0023】ガス純化部32a及び32bの入口側に補
助配管系30を介して連通する不純物ガス導入用タンク
40、及びタンク40に不純物ガスを供給する不純物ガ
ス導入用補助タンク43が設けられる。符号36a,3
6b,37,38,41,46は流路を開閉するバル
ブ、符号39は補助真空ポンプ、42は例えばピラニゲ
ージ等の真空計である。またガス純化部32a及び32
bの出口側に補助配管系31を介して連通する真空計
(例えば電離真空計)44がバルブ45a及び45bを
経て設けられる。
【0024】ガス純化部32aを使用するときは、バル
ブ34a,35a,5,8は開、その他のバルブは閉と
し、またガス純化部32bを使用するときは、バルブ3
4b,35b,5,8は開、その他のバルブは閉とす
る。なおガス純化部32aと32bは、通常切り換えて
交互に使用される。次に真空ポンプ9を作動させ、これ
によってArガスは、ガス純化部32aまたは32bを
通過して精製され、プロセスチャンバー3に供給され
る。
【0025】ここでガス純化部32aの精製能力を計測
したい場合は次の手順で行なう。
【0026】ガス純化部32aが使用中の状態であれ
ば、まずバルブ34a,35aを閉、バルブ36a,4
5aを開にする。このときバルブ34b,35bを開に
することで、プロセスチャンバー3にArガスの供給を
続けることができる。
【0027】次にバルブ38を開にし、真空ポンプ39
を作動し、ガス純化部32a及びこれに連通する補助配
管を排気し、真空計44の指示圧力が例えば1.0×1
-1Pa以下になるようにする。次にバルブ38を閉、
バルブ41,46を開にして、不純物ガス導入用タンク
40及び不純物ガス導入用補助タンク43に不純物ガス
(例えばN2 ガス)を充填する。このときの不純物ガス
導入用タンク40の不純物量は、このタンク40からガ
ス純化部32aに不純物ガスを導入したときに、ゲッタ
材に大きな劣化をきたさない量とする。通常ゲッタ材1
グラムあたり不純物ガス数10cc程度の吸収能力があ
るので、この値の数ケタ以下の不純物ガス量とすること
が望ましい。ただし、この導入不純物ガス量は、過度に
微量にならないように、ゲッタ材が劣化しているとき
に、真空計44で、圧力変化がとらえられる量とする必
要がある。例えばゲッタ材1gあたり不純物ガス量10
-4cc程度であれば、上記事項を満足することになる。
【0028】次にバルブ41,46を閉、バルブ37を
開にすることによって、ガス純化部32a内に入口側か
ら不純物ガスを導入し、内蔵するゲッタ材により、不純
物ガスを除去する。即ち、不純物ガスは、ガス純化部3
2aで排気されることになる。この作用によってガス純
化部32aの出口側真空計44は、ガス純化部32aの
精製能力が低下していなければ圧力の変化を示さない。
このような状態であれば、装置稼動時のArガス中の出
口側の不純物ガス濃度はガスクロマトグラフィー等の分
析装置の測定限界以下で、2〜3ppb以下である。こ
れに対し、ガス純化部の精製能力が低下していれば、真
空計44は圧力の上昇を示す。即ち精製能力が低下すれ
ば、入口側から導入した不純物ガスの排気を完了せず
に、一部未排気ガスが出口側から流出するので、出口側
の圧力変化をもたらす。この圧力変化は、装置稼働時の
Arガスに含まれる不純物ガスに対しても同様である
が、この場合にはArガスの圧力にマスクされ、前記圧
力変化を直接検知することができない。
【0029】このようなモニター方法で、精製装置の精
製能力を長期間モニターした結果を図2に示す。横軸は
稼働時間、縦軸はモニター時の出口側圧力(Pa)を表
わす。稼働初期においては、出口側圧力は変化せず、そ
の不純物ガス濃度は、前述のように分析装置の測定限界
値(2〜3ppb)以下で、良好な精製能力を維持して
いるが、長期の使用後では、精製能力が低下していくこ
とがよくわかる。ガス純化部の精製能力計測時の出口側
圧力(pa)を横軸に、そのときのArガス中の出口側
不純物ガス濃度(ppb)を縦軸にとり、相関を調べた
結果を図3に示す。かなり良好な相関が得られる。図2
及び図3からわかるように、このモニター方法によっ
て、精製装置の精製能力が出口側不純物ガス濃度で10
ppb程度でも判定が可能である。
【0030】図1に示す装置では、2系統のガス純化部
32a及び32bを有し、これを切り換えることによ
り、精製能力の計測時、あるいはガス純化部の交換時等
でも、中断することなく、常時プロセスチャンバー3に
精製ガスの供給が行なえる。また不純物ガス導入用タン
ク40の容積に比べ、不純物ガス導入用補助タンク43
の容積を十分に大きくすると、例えば1000〜100
00倍程度にすると、一度、不純物ガス導入用補助タン
ク43の圧力を所望値に調整すれば、その後、調整なし
でバルブ41を開閉することで、所望圧の不純物ガスを
タンク40に供給することが可能で、精製能力の繰り返
し計測が容易に行なわれる。
【0031】請求項1に係るガス精製装置において、出
口側の不純物ガス濃度で10ppb程度の精製能力の計
測をしようとした場合、ごく微量の不純物ガスを精度よ
くガス純化部に導入しなければならない。このガス純化
部入口に導入するごく微量の不純物ガス量は、実用上の
条件を考慮し、試行により求められ、前述のようにゲッ
タ材1.0gあたり不純物ガス10-4cc(室温常圧)
の値とする。通常ガス純化部のゲッタ材は、1純化部あ
たり200g程度であるから、必要とする不純物ガス量
は、2×10-2cc(室温常圧)となる。
【0032】この2×10-2ccの不純物ガスをガス純
化部に導入するためには、不純物ガス導入タンクの容量
を2×10-2ccにすれば、常圧(1atm)で不純物
ガスを封じ込めるだけであるから簡単であるが、実際は
2×10-2ccのタンクを作るのは不可能である。
【0033】請求項1に係るガス精製装置において、2
×10-2ccの不純物ガスの導入について図1を参照
し、更に詳述すれば次の通りである。不純物ガス導入用
タンク40、及び不純物ガス導入用補助タンク43の容
量をそれぞれ2cc、1000ccとする。この場合,
不純物ガス導入用補助タンク43は、タンク容量を大き
くして、圧力調整をやりやすくするとともに、一度の圧
力調整で繰り返し使用するために設けられる。まずバル
ブ37からバルブ46までの間を排気するため、補助真
空ポンプ39を始動し、バルブ37、38、41を開に
して、この系の圧力を1×10-1Pa程度にする。この
圧力に到達したら、バルブ37を閉にして、その後バル
ブ46を開にして、例えばN2 ラインなどから,不純物
ガスをタンク40及び43に導入する。このときバルブ
46を、すばやく開閉しても、タンクの圧力は104
a程度になってしまう。この場合、容量2ccの不純物
ガス導入用タンク40に2×10-2ccの不純物ガスを
封じ込めるためには、タンク内の圧力を103 Paに減
圧しなければならない。このため真空計42で圧力を確
認しながら、バルブ37を制御して、103 Paになる
ように調整する。その後バルブ41を閉にすれば不純物
ガス導入用タンク40に2×10-2ccの不純物ガスを
封じ込めることができる。
【0034】請求項1に係るガス精製装置の問題点とし
て、不純物ガス導入用補助タンク43に高価な真空計が
必要なこと、タンク内の圧力の調整の際、バルブ37の
微妙なコントロールが必要なことがあげられる。このた
め作業には熟練が必要となり、作業時間も掛かり、なお
かつ自動化も容易に行なえないという欠点があった。ま
た一度圧力調整を行なった後、圧力調整を行なわずに繰
り返し使用する場合、不純物ガス導入用補助タンク43
の容量を、不純物ガス導入用タンク40の容量の少なく
とも1000倍以上にする必要がある。しかし1000
倍以上の容量のものを使用するとガス精製装置が大型に
なってしまい、不都合が生じてくるなどの欠点があっ
た。
【0035】請求項2に係るガス精製装置は、請求項1
に係る装置の上記欠点を改良したものである。即ち精製
能力計測時に、微量の不純物ガスを、より精度よく、よ
り簡便に添加できるようにしたものである。
【0036】図4は、請求項2に係るガス精製装置の一
例及びこれに関連するスパッタリング装置などの概略系
統図を示し、図5は、前記ガス精製装置の構成要素の配
置を示す。図4及び図5において図1及び図6と同符号
は同一部分を表わす。
【0037】図4に示すように、不純物ガス導入用タン
ク40に直列に、減圧用タンク51と不純物ガス計量用
タンク53とがバルブ41及びバルブ52を介して接続
されている。また計量用タンク53にバルブ54及び減
圧弁55を介して不純物ガス供給ライン56が接続され
る。
【0038】不純物ガス導入用タンク40、減圧用タン
ク51、不純物ガス計量用タンク53の容積をそれぞれ
2cc,94cc,1ccとする。不純物ガス導入用タ
ンク40の容積が2ccなので、前述のように103
aの圧力で不純物ガス(例えばN2 ガス)を該タンク4
0に封じ込めれば、必要な2×10-2cc(室温常圧)
の不純物ガス量となる。このとき、この不純物ガス量を
決めるのは、不純物ガス導入用タンク40、減圧用タン
ク51及び計量用タンク53の合計の容積と,計量用タ
ンク53の容積との比並びに計量用タンク53に封じ込
める不純物ガスの圧力、即ち減圧弁55の2次圧の2点
である。ここで減圧弁55の2次圧を1.0kgf/c
2 にすれば、不純物ガス導入用タンク40の圧力は1
3 Paとなり、精製装置の精製能力測定時に必要な2
×10-2ccの不純物ガスを添加することができる。
【0039】図5は容器25に収納された上記ガス精製
装置の主たる構成要素の配置を示すもので、同図(a)
は平面図、同図(b)は側面図である。端子21は不純
物ガス(N2 )導入口で、減圧弁55を介して不純物ガ
ス供給ライン56が接続される。端子22は未精製のA
rガスの入口で主配管1が接続され、端子23は精製さ
れたArガスの出口である。また端子24は外部に設け
られた補助真空ポンプ39に接続される。
【0040】次に上記ガス精製装置の精製能力計測の手
順の一例について述べる。ガス純化部32aの精製能力
を計測するときは、バルブ36a,45a,37,3
8,41,52を開、バルブ34a,35a,36b,
45b,54を閉とし、補助ポンプ39を始動し、ガス
純化部32a、不純物ガス導入用タンク40、減圧用タ
ンク51及び計量用タンク53等を排気し、10-1Pa
程度まで減圧する。このときの圧力は真空計44で読
む。次にバルブ37,41,52を閉にする。減圧弁5
5の2次圧を1kgf/cm2 にし、バルブ54を開に
して、計量用タンク53に不純物ガスを導入し、均圧
後、バルブ54を閉にする。この計量用タンクに封じ込
めたガスを、バルブ41,52を開にすることで、より
圧力の低い不純物ガス導入用タンク40及び減圧用タン
ク51に導入し、バルブ37からバルブ54までの系の
圧力を103 Paにすることができる。次にバルブ41
及び52を閉にして、不純物ガス導入用タンク40に2
×10-2ccの不純物ガスを閉じ込めることができる。
次にバルブ37を開にし、ガス純化部32aの入口側に
2×10-2cc(1atm)の不純物ガスを導入すると
ともに真空計44により出口側の圧力変化を調べ、ガス
純化部32aの精製能力を評価する。
【0041】上記の精製装置では、精製能力計測に際し
バルブの開閉操作のみで、再現性よく、短時間に、微量
不純物ガスを導入でき、なおかつ自動化を容易に行なえ
る。このため本装置では、請求項1に係る精製装置のよ
うに、圧力の確認をしながらバルブを微妙にコントロー
ルするなどの熟練した操作技術が不必要となり、繰り返
し操作も簡単に実施できるようになり、補助タンクの容
量を不純物ガス導入用タンク容量の1000倍以上にす
る必要もなくなった。また請求項1に係る装置では、不
純物ガス導入用補助タンクに高価な真空計が必要であっ
たが、本装置では省略することができた。
【0042】
【発明の効果】これまで述べたように、本発明により、
従来技術の前記欠点は改良され、ガス精製装置の精製能
力を、より精度よく、より簡便な手法でモニターできる
精製能力計測手段付きガス精製装置を提供することがで
きた。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る精製能力計測手段付きガス精製
装置及び関連する真空装置の概略系統図である。
【図2】図1の装置における稼動時間と出口側圧力との
関係を示す図である。
【図3】図1の装置における出口側圧力と出口側不純物
ガス濃度との相関図である。
【図4】請求項2に係る精製能力計測手段付きガス精製
装置及び関連する真空装置の概略系統図である。
【図5】同図(a)及び(b)は、図4の装置の構成要
素の配置を示す平面図及び側面図である。
【図6】従来のガス精製装置及び関連する真空装置の概
略系統図である。
【符号の説明】
1 主配管 2,32a,32b ガス純化部 3 プロセスチャンバー 6 流量調節機 9 真空ポンプ 10,30,31 補助配管系 11,40 不純物ガス導入用タンク 12,39 補助真空ポンプ 13,42 真空計 17,44 真空計 43 不純物ガス導入用補助タンク 51 減圧用タンク 53 不純物ガス計量用タンク 55 減圧弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゲッタ材を内蔵し、主配管を流れるライン
    ガスが流入する入口と純化された前記ラインガスが流出
    する出口とを有するガス純化部を2系統具備すると共
    に、前記入口に補助配管系を介して連通する不純物ガス
    導入用タンクと、このタンクに不純物ガスを供給する不
    純物ガス導入用補助タンクと、前記出口に補助配管系を
    介して連通する真空計とを有するガス純化部の精製能力
    を計測する手段を付設したことを特徴とする精製能力計
    測手段付きガス精製装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の不純物ガス導入用タンクに
    不純物ガスを供給する不純物ガス導入用補助タンクが、
    該不純物ガス導入用タンクに直列に減圧用タンクと不純
    物ガス計量用タンクとをこの順にバルブを介して連結し
    て成ることを特徴とする精製能力計測手段付きガス精製
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1994019688A1 (en) * 1993-02-26 1994-09-01 Saes Pure Gas, Inc. Method and apparatus for predicting end-of-life of a consumable in a fluid purification system
JP2020077885A (ja) * 2020-02-04 2020-05-21 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置

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