JPH0522497Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は単列で整列供給されたパーツを所定間
隔で分離配列させるパーツ分離装置に関する。

〔従来の技術〕

パーツフイーダなどから割り出しプレート上に
単列供給されたパーツを、所定間隔でこの割り出
しプレート上に配列させるパーツ分離装置は、従
来は第３図に示すように構成されていた。図にお
いて、パーツフイーダのシユート台通路１上に単
列で送給されてくるパーツ２は、割り出しプレー
ト３に所定間隔で形成された収納部３ａ内に１個
ずつ投入される。この割り出しプレート３はシリ
ンダ４のピストン５により駆動軸６を介して前進
後退する。このピストン５の移動速度はシリンダ
４内のピストン５の両側にそれぞれ供給されるエ
リアなどの流体の供給量を制御弁７，８により制
御することにより調節され、前記パーツフイーダ
からのパーツ２の送り速度に適応するようになつ
ている。そしてピストン５の前進端及び後退端は
それぞれリードスイツチ９，１０によつて検出さ
れ、割り出し完了を検知する。

また、この種のパーツ搬送装置としては、実願
昭53−174999号（実開昭55−93436号公報）によ
つて提案されたように、パーツフイーダから割り
出しプレート上に分配されたパーツが、シユート
台先端とプレートに形成された収納部との間に噛
み込んだときに、手動操作弁を設けてこの噛み込
みを急速に解除できるようにしたパーツ噛込み解
除装置や、特開昭59−230911号公報に記載された
ように、環状に形成された案内溝内に移動自在に
配設された多数のパレツトをカムによつて円運動
するフイールドプレートによつて間欠的に循環搬
送させる間欠搬送装置が知られている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら第３図に示す従来のパーツ分離装
置によると、割り出しプレート３を駆動する駆動
源がシリンダ４であるため、間欠送りができずパ
ーツフイーダからのパーツ送り速度に同期させて
駆動させなければならない。しかもシリンダ４に
よる送り速度が脈動する可能性もあり、パーツ２
を割り出しプレート３の収納部３ａに確実に１個
ずつ分離供給することが困難であるという問題が
あつた。

また、収納部３ａにパーツ２が供給されない場
合にこれを検出する手段が設けられていなかつ
た。さらにパーツフイーダからのパーツ２の送り
速度が速くなつた場合に、割り出し時間を短縮す
るためにシリンダ４による送り速度を簡単に速く
することができないという問題もあつた。

なお、前記２つの提案はいずれも上記問題点に
対する配慮はなされていなかつた。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであ
り、簡単な構造で割り出しプレート上に確実にパ
ーツを分離配列させることのできるパーツ分離装
置を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上記目的を達成するために、単列で整
列供給されたパーツを割り出しプレート上に所定
の間隔で分離配列させるパーツ分離装置におい
て、本体に制動手段が付設されたモータにより回
転駆動される円筒体を配設し、該円筒体の外周面
に所定のピツチで形成されたスパイラル状のカム
溝に係合するローラを従動節を介して本体上を走
行可能に案内された前記割り出しプレートに連結
し、前記円筒体の一端には扇形のドグが固定さ
れ、該ドグに対向して本体に設けられた割り出し
確認用の近接スイツチにより回転位相を検出して
前記モータの回転を該円筒体の１回転ごとに停止
させように構成し、またシユート台通路付近の本
体に設けられた近接スイツチにより前記割り出し
プレート上に供給された前記パーツを検出して前
記モータを回転させるように構成したものであ
る。

〔作用〕

上記の構成によると、円筒体が１回転するごと
にその位相が検出されてモータが停止される。円
筒体の外周に形成されたカム溝を所定のピツチで
形成しておけば、この円筒体の１回転によりカム
溝に係合するローラを介して割り出しプレートが
所定の長さだけ移動して停止する。その後にパー
ツフイーダから次のパーツが割り出しプレート上
に供給されると、このパーツが検出されてモータ
が再び回転し、割り出しプレートをさらに所定の
長さだけ移動して停止する。モータには制動手段
が付設されているので、モータの停止は早急に行
なわれる。

〔実施例〕

以下、本考案に係るパーツ分離装置の一実施例
を図面を参照して説明する。

第１図及び第２図に本考案の一実施例を示す。
インダクシヨンモータ１１にはクラツチブレーキ
付ギヤヘツド１２が一体に付設されており、減速
された出力軸１３にはプーリ１４が取り付けられ
ている。一方、分離装置本体１５には両端がそれ
ぞれベアリング１６，１７を介して回転自在に支
持された円筒体１８が装着されている。この円筒
体１８の外周には所定のピツチでスパイラル状に
カム溝１９が形成されており、円筒体１８の支軸
２０の一端にはプーリ２１が取り付けられてい
る。そして前記プーリ１４とこのプーリ２１との
間にはタイミングベルト２２が張架されている。

また、支軸２０の他端には扇形のドグ２３が固
定されており、前記本体１５にはこのドグ２３に
対向して割り出し確認用の近接スイツチ２４が取
り付けられている。このドグ２３は中心角が約±
45度の範囲で近接スイツチ２４が作動するように
形成されている。

一方、本体１５には円筒体１８の軸方向に平行
にガイドレール１５ａが固定されており、このガ
イドレール１５ａ上に割り出しプレート２５が移
動自在に装着されている。この割り出しプレート
２５には従動節２６が固定されており、この従動
節２６には前記円筒体１８に形成されたカム溝１
９に係合するローラ２７が取り付けられている。
また割り出しプレート２５の上面には図示せぬパ
ーツフイーダからシユート台通路２８を介して供
給されるパーツ２９が入るＵ字溝２５ａが形成さ
れている。

また、シユート台通路２８に対向する位置に
は、本体１５にブラケツト３０を介して近接スイ
ツチ３１が固定されており、割り出しプレート２
５に供給されたパーツ２９を検出できるようにな
つている。そして前記近接スイツチ２４が前記ド
グ２３の扇形外周を検知したときにモータ１１の
回転が停止し、前記近接スイツチ３１がパーツ２
９を検出したときにモータ１１が再び回転を開始
するようになつている。

次に本実施例の動作を説明する。

モータ１１の回転により円筒体１８が回転する
とドグ２３も一体的に回転し、ドグ２３の扇形外
周部を近接スイツチ２４が検知するとこの近接ス
イツチ２４がONとなる。この信号によりモータ
１１に設けられたクラツチが切れ、同時にブレー
キが作動して出力軸１３の回転が停止し、円筒体
１８の回転も停止する。ここでモータ１１の停止
精度は他の高価なサーボモータやパルスモータに
比べて低いので、近接スイツチ２４の作動範囲を
ドグ２３の中心角が約±45度の範囲とし、この間
では円筒体１８に形成されたカム溝１９を軸方向
に対し直角の溝１９ａに形成しておくことによ
り、従動節２６の移動を停止させることができ
る。

円筒体１８のカム溝１９はこの部分１９ａを除
いて所定ピツチ、例えば第１図に示すように、ｃ
−ａ−ｂのように形成されているので、円筒体１
８の１回転によつてローラ２７を介して割り出し
プレート２５は所定ピツチだけ移動する。この移
動によつて空いた割り出しプレート２５の部分に
パーツフイーダからシユート台通路２８を介して
供給されたパーツ２９が配列される。このとき近
接スイツチ３１がこのパーツ２９を検出し、この
信号によつてモータ１１のブレーキが解除されク
ラツチが入り、円筒体１８が再び回転を開始して
１回転する。そして割り出しプレート２５はさら
に所定ピツチだけ移動し、この動作をくりかえし
てパーツ２９は割り出しプレート２５上に分離配
列される。

本実施例によれば、安価なインダクシヨンモー
タ１１を使用して、割り出しプレート２５上にパ
ーツ２９を所定間隔で確実に分離配列させること
ができる。またパーツ２９が割り出しプレート２
５に送給されない限り、この割り出しプレート２
５は移動せず、パーツ２９を所定ピツチで配列す
ることができる。さらにパーツ２９の種類が変わ
つても円筒体１８のカム溝１９の大きさを変える
ことにより対応できる。

また、円筒体１８に形成されたカム溝１９のカ
ム曲線を変更することにより、容易に割り出しピ
ツチを変えることができる。

〔考案の効果〕

上述したように本考案によれば、単列で整列供
給されたパーツを配列する割り出しプレートを円
筒体に形成されたカム溝によつて移動させ、ドグ
の扇形外周を割り出し確認用の近接スイツチが検
知して円筒体の１回転毎に確実に停止させ、これ
によつて割り出しプレートを正確に所定ピツチだ
け移動させて停止し、その後に次のパーツが割り
出しプレート上に供給されたのを確認した後に割
り出しプレートを移動させるようにしたので、簡
単で安価な装置によりパーツを割り出しプレート
上に確実に所定の間隔で分離配列することがで
き、しかもパーツの種類や割り出しピツチが変わ
つても容易に対応することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るパーツ分離装置の一実施
例を示す正面図、第２図は第１図のＡ矢視図、第
３図は従来のパーツ分離装置を示す構成図であ
る。 １１……モータ、１２……クラツチブレーキ付
ギヤヘツド（制動手段）、１５……分離装置本体、
１８……円筒体、１９……カム溝、２３……ド
グ、２４，３１……近接スイツチ、２５……割り
出しプレート、２７……ローラ、２９……パー
ツ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 単列で整列供給されたパーツを割り出しプレー
   ト上に所定の間隔で分離配列させるパーツ分離装
   置において、本体に制動手段が付設されたモータ
   により回転駆動される円筒体を配設し、該円筒体
   の外周面に所定のピツチで形成されたスパイラル
   状のカム溝に係合するローラを従動節を介して本
   体上を走行可能に案内された前記割り出しプレー
   トに連結し、前記円筒体の一端には扇形のドグが
   固定され、該ドグに対向して本体に設けられた割
   り出し確認用の近接スイツチにより回転位相を検
   出して前記モータの回転を該円筒体の１回転ごと
   に停止させように構成し、またシユート台通路付
   近の本体に設けられた近接スイツチにより前記割
   り出しプレート上に供給された前記パーツを検出
   して前記モータを回転させるように構成したこと
   を特徴とするパーツ分離装置。