JPH05224108A - 多芯型光ファイバカプラの補強方法 - Google Patents

多芯型光ファイバカプラの補強方法

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JPH05224108A
JPH05224108A JP3184075A JP18407591A JPH05224108A JP H05224108 A JPH05224108 A JP H05224108A JP 3184075 A JP3184075 A JP 3184075A JP 18407591 A JP18407591 A JP 18407591A JP H05224108 A JPH05224108 A JP H05224108A
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JP
Japan
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optical fiber
adhesive
coupling agent
silane coupling
optical fibers
Prior art date
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Application number
JP3184075A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Hattori
知之 服部
Kazuhiko Arimoto
和彦 有本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumiden Opcom Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumiden Opcom Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接着剤の光ファイバ心線上への塗布直前に、
光ファイバを構成するガラス表面にシランカップリング
剤を薄く塗布することにより、接着剤と光ファイバ心線
との密着力を上げ、多芯型光ファイバカプラの補強を図
ること。 【構成】 多芯型光ファイバの長手方向の被覆を一
部除去して光ファイバ心線のガラス部を露出させ、該ガ
ラス部を融着・延伸してなる多芯型光ファイバカプラの
補強方法において、前記露出ガラス部の非延伸部にシラ
ンカップリング剤を塗布した後に、接着剤を塗布・硬化
させ、補強基板に固定すること。 シランカップリング剤をスプレーコーティングによ
り塗布する点にも特徴を有すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の光ファイバを融
着・延伸して形成される光ファイバカプラの補強方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバカプラは外径が数十μmであ
る細径部を有するために、外力や温度変化により特性変
化或いは破損し易いと言う欠点を有する。従って、従
来、光ファイバカプラは融着・延伸した光ファイバカプ
ラ本体を外力から保護し、安定した特性を具備させるた
めに、石英と同程度の線膨張係数を有する補強基板に固
定している。
【0003】補強基板としては、例えば、実開昭64−
24308号公報に記載されるように、板状の部材が用
いられている。また、他の例としては、特開昭64−6
3907号公報に開示されている如くパイプ状のものも
用いられている。一方、従来のカプラ固定用の接着剤と
しては、エポキシ系、ウレタンアクリレート系、シアノ
アクリレート系の熱硬化型或いは紫外線硬化型接着剤が
用いられている。
【0004】近年、光通信線路の高密度化が進み、光フ
ァイバカプラの使用数も増加してきたが、従来のカプラ
は1組の光ファイバより構成されているために、光カプ
ラの占有面積の増加、及び光ファイバの余長収納方法の
複雑化を引き起こすと言う欠点があった。
【0005】これに対し、例えば、特開平1−2952
11号公報に開示されている如く、2本の光ファイバか
らなる光ファイバカプラを補強材に固定し、該補強材の
複数個を1つのパッケージに収納した後に、パッケージ
外部の光ファイバをテープ状の多心型光ファイバとする
方法が知られている。また、特開昭63−254406
号公報に開示されている如く、2本の光ファイバからな
る光ファイバカプラを複数の溝を有する櫛歯状の固定部
に配列させて補強する方法も知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平1−29521
1号公報、或いは特開昭63−254406号公報に開
示されている方法は、いずれも2本の光ファイバからな
る光ファイバカプラを高密度実装するものであるため、
これらの方法による多心型光ファイバカプラを形成する
ためには、非常に時間を要する。
【0007】このために、多心型光ファイバより一度に
多心型光ファイバカプラを製造する試みがなされている
が、かかる多心型光ファイバカプラを補強基板に固定し
た場合、温度変化及び高湿度下において、伝送特性が著
しく変化してしまうと言う問題点があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点に
鑑み種々検討した結果、接着剤の光ファイバ心線上への
塗布直前に、光ファイバを構成するガラス表面にシラン
カップリング剤を薄く塗布することにより、接着剤と光
ファイバ心線との密着力を上げることが出来ることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は; 多芯型光ファイバの長手方向の被覆を一部除去して
光ファイバ心線のガラス部を露出させ、該ガラス部を融
着・延伸してなる多芯型光ファイバカプラの補強方法に
おいて、前記露出ガラス部の非延伸部にシランカップリ
ング剤を塗布した後に、接着剤を塗布・硬化させ、補強
基板に固定する、多芯型光ファイバカプラの補強方法で
ある。また、 前記シランカップリング剤をスプレー
コーティングにより塗布する点にも特徴を有する。
【0010】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
における光ファイバ心線とは、図1にその代表的な構造
を示す如くコア・クラッドを有する石英系ガラスの外周
部に樹脂が被覆されたものを言う。該被覆樹脂として
は、例えばウレタンアクリレート系、シリコーン系、エ
ポキシ系等の熱硬化型或いは紫外線硬化型樹脂が使われ
る。また、該被覆樹脂は図1(a)の如く1層被覆に、
若しくは(b)の如く2層被覆されているのが通常であ
る。
【0011】本発明における多心型光ファイバとは、図
2にその代表的な構造を示す如く、複数の光ファイバ心
線を並行に配列し、テープ状に一括被覆したものを言
う。該一括被覆樹脂(以下、テープ用被覆樹脂と呼ぶ)
としては、例えばウレタンアクリレート系、シリコーン
系、エポキシ系等の熱硬化型或いは紫外線硬化型樹脂が
用いられるが、これらに限定されることはない。
【0012】次に、本発明の一具体例である図3を用い
て説明する。図3は、本発明の多心型光ファイバカプラ
の製造方法の一実施例を示すものであり、11は延伸ス
テージ、12は光ファイバクランパ、13はマイクロト
ーチ、14は光源、15はパワーメーター、16は遮蔽
板である。
【0013】本発明の多心型光ファイバカプラの製造工
程としては、まず多心型光ファイバの被覆が除去され
て、露出したガラス部光ファイバクランパ12により固
定し、ガラス部をマイクロトーチ13により加熱融着を
行う。
【0014】マイクロトーチ13に使用されるガスとし
ては、酸素・水素、酸素・プロパン、酸素・アセチレン
等が用いられるが、これに限定されることはない。ま
た、熱源として、マイクロトーチの他に、抵抗炉、セラ
ミックヒーター、赤外線ヒーター等の熱源を用いること
ができる。
【0015】融着した後、光ファイバクランパ12を外
し、融着された光ファイバに張力をかけた状態で融着箇
所を加熱延伸する。この時に、光源14、パワーメータ
ー15によりカプラの分岐状態をモニターしながら加熱
延伸を行い、所定の分岐状態になったところで延伸を停
止する。
【0016】次に、光結合部にシランカップリング剤が
付着するのを防ぐために、延伸部の上部に遮蔽板16を
元の位置に移動させてから、補強板を所定の位置へ配置
し、接着剤を塗布・硬化する。
【0017】ここで言うシランカップリング剤とは、ア
ミノ系、アクリル系、メタクリル系、エポキシ系等のシ
ランカップリング剤であり、特にアミノ系、アクリル
系、メタクリル系のシランカップリング剤が好ましい。
【0018】ここで言う接着剤とは、ウレタンアクリレ
ート系、エポキシ系、シアノアクリレート系等の紫外線
硬化型或いは熱硬化型接着剤を言う。本発明における補
強部材とは、光ファイバと同等の線膨張係数を有する材
質からなるものであり、例えば石英、LCP等が挙げら
れる。
【0019】シランカップリング剤の塗布方法として
は、ガラス表面に数μmの厚さ程度に薄く塗布する必要
があるために、スプレーコーティングが好ましい方法で
ある。シランカップリング剤が数μmの塗布厚を必要以
上に越えると、逆に、接着剤と被覆を除去した非延伸部
との密着力の低下或いは接着剤自身の物性変化を来すた
めに、好ましくない。
【0020】
【作用】まず、多心型光ファイバからなる多心型光ファ
イバカプラを補強基板に固定した場合に、温度変化及び
高湿度下において伝送特性が変化してしまう要因につい
て説明する。
【0021】通常、多心型光ファイバカプラを補強基板
に固定する時に、被覆を除去した非延伸部及び被覆部を
一括して或いは個別に固定を行う。固定した後、温度変
化が生じたり、或いは高湿度がかかると、光ファイバ心
線の被覆樹脂及びテープ用被覆樹脂が収縮する。
【0022】通常の光ファイバカプラの場合、被覆樹脂
の占有面積が小さいために、収縮が生じようとしても接
着剤により被覆を除去した非延伸部が固定されているこ
とで、光結合部に応力が生じることはない。しかしなが
ら、多心型光ファイバカプラでは、被覆樹脂の占有面積
が大きいため通常の接着剤では、その収縮力を抑えるこ
とができず、接着剤の変形や接着剤と光ファイバ心線と
の剥離が生じ、その結果として、光結合部に応力が生
じ、伝送特性の変化が起こってしまうのである。
【0023】上記問題を防ぐためには、接着剤と被覆を
除去した非延伸部の密着力を上げることが必要である
が、接着剤の密着力を向上させることには、その保存安
定性を考慮すると限界がある。接着剤と光ファイバ心線
の密着力を鋭意検討した結果、接着剤の塗布前に、シラ
ンカップリング剤をガラス表面に薄く塗布することが極
めて効果的であることを見出した。
【0024】また、この時に、必要以上にシランカップ
リング剤を塗布してしまうことは、逆に密着力の低下或
いは接着剤自身の物性変化を来すため、数μmの厚さで
塗布することが重要である。この光ファイバカプラの融
着・延伸後、数μmの塗布厚を達成するためには、スプ
レーコーティングが最適である。
【0025】
【実施例】以下、実施例に基いて本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。光ファイバとして、コアとクラッドの屈折率の比が
0.3%、コア径8μm、クラッド径125μmの1.
3μm帯シングルモードファイバを並行に4本並べた4
心の多心型光ファイバを用いて、1.3μmでの分岐比
が50%となるカプラを前述の方法に従い、試作した。
【0026】このカプラにおいて、−40〜85℃のヒ
ートサイクル試験を行い、試験中の挿入損失の変動を波
長1.3μmのLEDにて測定したところ、0.2dB
以下と良好な特性が得られた。また、このカプラを60
℃、90%RHの湿度下に3カ月間放置した後、伝送特
性を測定したところ、初期特性との差がなく安定した特
性を有することが確認された。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、シランカップリン
グ剤を塗布した後に、接着剤を塗布・硬化させて、補強
基板に固定しているために、ガラスと接着剤との密着力
が高くなり、被覆樹脂の収縮による接着剤とガラスとの
剥離を防ぐことができる。このために、光通信等に必要
とされる高密度実装された光ファイバカプラを提供する
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における光ファイバ心線の断面図であ
る。
【図2】本発明における多心型光ファイバの断面図であ
る。
【図3】本発明における多心型光ファイバカプラの製造
方法の1実施例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 石英系ガラス 2 被覆層 3 一括被覆樹脂 11 延伸ステージ 12 光ファイバクランパ 13 マイクロトーチ 14 光源 15 パワメーター 16 遮蔽板 21 内層 22 外層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多芯型光ファイバの長手方向の被覆を一
    部除去して光ファイバ心線のガラス部を露出させ、該ガ
    ラス部を融着・延伸してなる多芯型光ファイバカプラの
    補強方法において、前記露出ガラス部の非延伸部にシラ
    ンカップリング剤を塗布した後に、接着剤を塗布・硬化
    させ、補強基板に固定することを特徴とする、多芯型光
    ファイバカプラの補強方法。
  2. 【請求項2】 前記シランカップリング剤をスプレーコ
    ーティングにより塗布することを特徴とする、請求項1
    記載の多芯型光ファイバカプラの補強方法。
JP3184075A 1991-06-28 1991-06-28 多芯型光ファイバカプラの補強方法 Pending JPH05224108A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007063836A1 (ja) 2005-12-01 2007-06-07 Omron Corporation 光通信用ガラス部材の接合方法
WO2014119250A1 (ja) 2013-02-04 2014-08-07 古河電気工業株式会社 光ファイバ及びその製造方法

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