JPH0522366B2 - - Google Patents

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JPH0522366B2
JPH0522366B2 JP1174828A JP17482889A JPH0522366B2 JP H0522366 B2 JPH0522366 B2 JP H0522366B2 JP 1174828 A JP1174828 A JP 1174828A JP 17482889 A JP17482889 A JP 17482889A JP H0522366 B2 JPH0522366 B2 JP H0522366B2
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JP
Japan
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plunger
bracket
side coil
return
permanent magnet
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Yoshiteru Koyama
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Shima Seiki Mfg Ltd
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Shima Seiki Mfg Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は自己保持型ソレノイドに関する。ソ
レノイドのプランジヤは吸引位置と復帰位置の間
を動く。自己保持型というのは磁気回路の中に永
久磁石を持ち、永久磁石の磁束の作用で吸引、復
帰位置のいずれに於てもプランジヤが安定に保持
されるものをいう。 この発明は、とくに復帰位置での安定性を増大
させた自己保持型直流ソレノイドに関する。
【従来の技術】
自己保持型直流ソレノイドは、磁気回路の中に
永久磁石を有し、この作用により、プランジヤを
ひとつ或はふたつの位置に安定に保持するもので
ある。 プランジヤが進退する摺動筒のまわりに於て、
中央に永久磁石、前後にひとつづつのコイルを巻
き回した双安定自己保持型ソレノイドがある。こ
れは前後にストツパがあり対称な動きをする。 これは前後でストツパに衝突するので、プラケ
ツトから、フロントヨークが外れやすいという欠
点がある。 たとえば実公昭59−23371号はこのカテゴリー
に属する。 本出願人は、コイルがひとつで永久磁石をブラ
ケツトの前方に設けた2安定型直流ソレノイドを
開発した。たとえば第7図に示すようなものであ
る。特公昭59−29127(S59.7.18)、特公昭63−
15727(S63.4.6)、特公昭63−31088(S63.6.22)な
どがこれに属する。 永久磁石2は同極が対向している。 第7図はプランジヤ7が、フロントヨーク10
の前方に突出た復帰状態を示している。フロント
ヨーク10と永久磁石2の間に空隙がある。復帰
状態では、この空隙のまわりに、永久磁石2、ブ
ラケツト1、フロントヨーク10、プランジヤ7
を通る閉じられた磁気回路が生ずる。このため復
帰状態が安定に保たれる。 プランジヤが後退した状態(破線で示す)を吸
引状態という。第7図のものは吸引状態の方が、
復帰状態よりもずつと安定である。吸引状態のと
き、プランジヤ7が後方のストツパ6に吸引され
ており、リラクタンスの低い磁気回路が形成され
るからである。 ついで本出願人は、第8図に示すような2安定
自己保持型直流ソレノイドを開発した。 ブラケツト1と摺動筒3の間の空間に、前から
後へ順に復帰側コイル4、永久磁石2、吸引側コ
イル5が並んでいる。 これは復帰状態を示している。磁束は永久磁石
2、ブラケツト1、フロントヨーク10、プラン
ジヤ7の前半部を巡回する。プランジヤ7の前端
がフロントヨーク10の最近接位置にある。 吸引側コイル5に瞬間的に電流を長し、プラン
ジヤ前半部の磁束を打消す方向に新たな磁束を加
えると、プランジヤ7が後退して、吸引状態(破
線)になる。 これは、第7図のものよりも動作が対称に近
い。つまり復帰状態がより安定である。しかしそ
れでも、吸引状態に比べれば不安定である。 本発明は第8図のものの復帰状態の安定性を増
大させることを目的とする。 本発明について述べる前にもうひとつの従来技
術である実開昭63−188910(S63.12.5)について
説明しよう。 第9図はこの考案のソレノイド縦断面図であ
る。 このソレノイドは、プランジヤの前後に長い第
1小径部21、第2小径部22を設けたところに
特徴がある。 異形のプランジヤを持つのでここで説明するの
である。 第1小径部21の前には第1拡径部31を有す
る。第2小径部22の後には第2拡径部32を有
する。第1小径部21、第2小径部22の間には
第3拡径部33がある。 第1拡径部31の幅をT1、フロントヨーク1
0の幅をU1とすると T1=U1 (1) である。 第2拡径部32の幅をT2、ブラケツト後端板
部24の幅をU2とすると、 T2=U2 (2) である。 ストロークをSとする。中央の磁石の幅をDと
する。中央の第3拡径部33の幅をT3とすると、 T3=D+S (3) である。 第9図はプランジヤ7が前位置にある状態を示
す。第1拡径部31がフロントヨーク10と同じ
軸方向位置にある。第3拡径部33は永久磁石2
に対向している。 前位置に於て、永久磁石2の後端と第3拡径部
33の後端とが軸方向に同じ位置にある。ここで
永久磁石2、第3拡径部33、プランジヤ前半
部、第1拡径部31、フロントヨーク10、ブラ
ケツト1を巡る閉磁路が生ずる。 プランジヤは後位置を取る事もできる。これ
は、第2拡径部32がブラケツト1の後端板部2
4と同じ位置に並ぶような位置である。 第1、第2小径部21,22がある理由は、前
位置、後位置にプランジヤが安定に自己保持され
るためである。 第9図の前位置に於て説明しよう。 もしもプラジヤ7に左向き(後方向)の力が働
いたとする。これに対して、第1拡径部31とフ
ロントヨーク10が引き合うのでこの力に抵抗で
きる。 プランジヤ7に右向き(前方向)の力が働いた
とする。これに対し第1拡径部31とフロントヨ
ーク10が引き合う力と、永久磁石2と第3拡径
部33が引き合う力とによつて、さきほどの力に
抵抗できる。このように、第1拡径部31の幅
T1がフロントヨークの幅U1に等しいことで、前
位置におけるプランジヤに安定に保つことができ
る。第3拡径部33の後端もこれに協力する。 後位置におけるプランジヤを安定に保つことも
同様である。第2拡径部32とプラケツト後端板
24(T2=U2)とが引き合い、永久磁石2と第
3拡径部33が引き合う力により、後位置が安定
に保たれる。 つまり、(1)〜(3)式で決まる関係の幅を持つ第1
〜第3拡径部31,32,33があるから、前位
置、後位置をプランジヤが取ることできる。もし
第1〜第3拡径部31〜33がなければ、2つの
定位置をとることができない。 3つの拡径部がどうしても必要である。3つの
拡径部があればその間に2つの小径部21,22
が生ずる。これは当りまえのことである。小径部
21,22が存在するのは以上の理由による。 拡径部31〜33を作るために小径部21,2
2が必要なのである。 小径部の長さCはかなり長くなる。コイルボビ
ンの長さからストロークSを引いたものになる。 前コイル、後コイルのボビンの長さをB1,B2
とすると、 第1小径部の長さC1、第2小径部の長さC2は C1=B1−S (4) C2=B2−S (5) である。 実開昭63−188910は本発明と目的が異なるし、
形式もちがうのであるが、異形のプランジヤを持
つので詳しく説明した。
【発明が解決しようとする課題】
本発明は第8図に示すソレノイドの改良を目的
とする。第8図のソレノイドは本出願人の開発し
たもので、多くの長所を持つている。 しかし、使用目的によつては欠点となりうるこ
ともある。第8図は復帰状態を実線で示している
が、この復帰状態の安定性が不十分であるという
事である。 復帰状態はフロントヨーク10とプランジヤ7
の前端との引力によつて保たれるが、引力の方向
とプランジヤの動きの方向がほぼ直交するため、
磁気的な引力の効きが悪い。小さな衝撃力がプラ
ンジヤ前端に加わつただけでプランジヤ7が後退
しポテンシヤルの山をこえて、吸引状態になる。
こういう誤動作が、極めて少ない確率であるが、
起こりうる。吸引状態は極めて安定である。復帰
状態はそれに比べれば不安定である。使用目的、
環境によつては、より強力な復帰状態が望まれ
る。 本発明は第8図のように前後にコイル、中央に
磁石、後端にストツパを有するソレノイドで、復
帰状態の自己保持力を高め、復帰状態をより安定
にしたものを与える事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
本発明の自己保持型直流ソレノイドは、 有底筒形の外殻をなす磁性体のブラケツト
と、 ブラケツトの中に軸方向に設けられる摺動筒
と、 摺動筒の中に進退自在に設けられる棒状の磁
性体のプランジヤと、 プランジヤの通る通し穴を有しブラケツトの
前端部を連結する磁性体のフロントヨークと、 摺動筒とブラケツトの間の前方の空間にあり
摺動筒を囲むように設けられる復帰側コイル4
と、 摺動筒とブラケツトの間の後方の空間であつ
て摺動筒を囲むように設けられる吸引側コイル
5と、 ブラケツトと摺動筒の間であつて復帰側コイ
ルと吸引側コイルの中間にあり同極が対向する
ように設けられる永久磁石と、 ブラケツトの後方にあつてプランジヤの背面
を吸引するための磁性体のストツパよりなり、 復帰側コイル又は吸引側コイルの通電するこ
とにより、プランジヤの後端がストツパに吸引
されている吸引状態と、プランジヤの前端がフ
ロントヨークより前方にある復帰状態との間を
プランジヤが進退するようにしてあり、 プランジヤの途中で、プランジヤ前端がフロ
ントヨークに最近接位置にあるときに復帰側コ
イルの後端から永久磁石の前半に至る領域に対
向する位置にプランジヤ小径部があり、 プランジヤ小径部の幅wは永久磁石の幅Dよ
りも小さくなつている、 ようにしたものである。
【作用】
復帰状態が問題である。復帰状態というのは、
プランジヤが前方のある定位置にある状態であ
る。プランジヤのポテンシヤルエネルギーが極小
である状態である。したがつて安定な状態であ
る。 復帰状態であるときプランジヤの前端はフロン
トヨークと面一(つらいち)であるか、やや前方
へ突出した位置にある。後端はストツパから離れ
ている。 プランジヤ側周と永久磁石の距離(間隙)をg
とする。 永久磁石によつて生じた磁束は、間隙gを経て
プランジヤのやや後方からプランジヤ内に入り、
プランジヤ小径部からプランジヤ前半部を貫流し
て間隙gを経てフロントヨークに入る。これから
ブラケツトの前半部を通り、永久磁石の反対側の
極に戻る。 この閉磁路によりプランジヤは安定に保たれ
る。 もしも、プランジヤに、後方に向う力Fが加わ
つたとする。プランジヤは後方へ変位する。後方
変位すると、プランジヤ小径部が永久磁石の対向
面の間に入つてくる。 プランジヤ小径部の深さをdとする。プランジ
ヤ小径部と永久磁石対面の間の空隙をhとする
と、 h=g+d (4) である。hはgより広いわけである。 すると急に磁気回路のリラクタンスが空隙hの
ために増加する。つまりプランジヤのポテンシヤ
ルが増加する。ポテンシヤルが増加するというこ
とは、これが反対方向の力を発生するということ
である。ポテンシヤルをUとし、プランジヤの前
から後に向う座標をxとすると、dxの後方変位
に対し力−dU/dxが生ずる。 これが大きい空隙hのために大きい値になる。
大きい反力R=−dU/dxを生ずるということで
ある。 復帰状態は大きい反力Rのため、より安定に保
たれる。「より」というのは第8図に示すような
プランジヤ小径部を欠くソレノイドに対してとい
うことである。 このように復帰状態の安定性が高まる。復帰状
態にあつたものが偶然的な外部衝撃によつて誤動
作して吸引状態に遷移するといつた事故を防ぐこ
とができる。 これは本発明の利点である。 もちろん新たな欠点も生ずる。 プランジヤが一部分であるにせよ細くなるわけ
である。磁性体材料の体積が減少するのである。
このため、復帰側コイルや吸引側コイルに通電し
た時に誘起される磁束の量が減る。コイル電流が
同一であつても全磁束量は減少する。このためコ
イル通電によつて生ずる推力が僅かであるが減少
する。 もしも、同じ推力を得たいとすればコイル電流
も増強しなければならない。 さらに、吸引状態の安定性が減少する。復帰状
態の安定性が増えるのだから、これは当然のこと
である。 しかし、吸引状態の安定性は、ストツパとプラ
ンジヤの強力な吸引のためもともと極めて大き
い。吸引力が多少減つても、これは問題ではな
い。 復帰、吸引2状態の静的安定性の著しい非対称
が軽減されたということである。
【実施例】
図面によつて本発明の実施例にかかる自己保持
型直流ソレノイドを説明する。 第1図は復帰状態にある実施例のソレノイドの
横断平面図である。第2図は吸引状態の横断平面
図である。 第3図は全体の斜視図である。第4図は最大復
帰力を生ずるプランジヤ位置にあるソレノイドの
横断平面図である。 ブラケツト1は十字型の軟鋼板を折りまげて有
底筒体形状としたものである。 ブラケツト1の筒体としての軸方向に円筒形状
の摺動筒3が固定される。摺動筒3の材料は摺動
特性の優れたプラスチツクや金属とすることがで
きる。たとえばポリテトラフルオルエチレン
(PTFE)で作ることができる。合成樹脂製の場
合は、この例のようにコイルボビンと一体になる
ように摺動筒3を作ることができる。この例では
前後にボビン部があり、前方には復帰側コイル4
が巻回わされている。後方には吸引側コイル5が
巻回わされている。 復帰側コイル4と吸引側コイル5の中間には、
同極が対向するよう4つの永久磁石が摺動筒3を
囲んで設けられる。 摺動筒3の中には、進退自在に磁性体のプラン
ジヤ7が設けられる。棒状の磁性体であり、摺動
筒3の中を円滑に動きうるものとする。 プランジヤ7の後端には円錐部15が形成され
ている。ここに細い棒状の非磁性体であるプツシ
ユロツド9が固着される。 ブラケツト1の前端には、4つのブラケツト片
を互に統合するため、磁性体の板であるフロント
ヨーク10が固着される。 フロントヨーク10は略正方形状の軟鉄の板で
あつて、中心にプランジヤ7を通す通し穴13が
穿たれている。 フロントヨーク10の四周の切欠き16に、ブ
ラケツト1前端の突片17を入れ、かしめる事に
よつてブラケツト1とフロントヨーク10が結合
される。 復帰側コイル4、吸引側コイル5につながるリ
ード線18が3本出ている。これはグランドを共
通にしたからである。もちろんリード線は4本で
あつてもよい。 さて重要な事は、プランジヤ7の途中に半径が
少なくなつたプランジヤ小径部8を設けたという
ことである。本発明の特徴はここにある。 小径部の位置、幅w、深さdなどは重要なパラ
メータである。小径部の位置についてまず説明す
る。 復帰状態(第1図)において、小径部8と後太
径部12の境界が、永久磁石2と復帰側コイル4
と後端との境界にほぼ等しくなるような位置にあ
る。 つまり、プランジヤ小径部8は復帰側コイル4
の後端に対向している。さらにいいかえると、後
太径部12の前端が永久磁石2に対向している。 第1図が復帰状態であるが、復帰状態というの
は単一の位置で定義できない。この点第2図に示
す吸引状態が単一の位置として定義できるのと異
なつている。 プランジヤ7と摺動筒の間には摩擦力が働いて
いる。このため、プランジヤ7は第1図に示す位
置から前後に僅かに異なつた位置にも静止しう
る。 プランジヤ7を後方へ押す力Fを加えると、反
力R=−dU/dxが生ずる。しかし、摩擦力Wが
Rより大きいと、その位置で止まることができ
る。 第4図はプランジヤ7を押してゆき、反力Rが
最大になつた状態を示す。これも復帰状態のひと
つである。復帰状態というのは、第1図で示すも
のから、第4図に示すものまでかなりの幅があ
る。これは摩擦力Wにもよる。 それゆえ復帰状態でのプランジヤ小径部8の位
置を定義するのは容易ではない。 たとえば次のように定義するのがよいであろ
う。 「復帰状態において、復帰側コイル4の後端から
永久磁石2の前半に至る領域に、プランジヤ小径
部8が対向する。」 これは復帰状態を定義しているのではない。そ
うではなくプランジヤ小径部8のプランジヤにお
ける位置を定義しているからである。 プランジヤの後太径部12によつて定義するこ
ともできる。この方がより簡単である。すなわ
ち、 「復帰状態においては、後太径部12の前端が必
ず永久磁石2に対向するようにする。」 という事である。 プランジヤ太径部の表面と永久磁石端面のギヤ
ツプをgとする。この例でg=0.6〜0.8mmであ
る。なかばは摺動筒の厚みである。 プランジヤ小径部8の幅wは g<w<D (5) という範囲になければならない。Dは永久磁石2
の幅である。wが大きいと、プランジヤの磁気抵
抗の低下が著しく望ましくない。w=D/2程度
が最適である。 この例ではD=5mm、w=3mmとしている。 またプランジヤ小径部の位置は、前端から15.8
mm〜18.8mmである。さらに小径部の深さdはこの
例で0.5mmである。 小径部深さdは、一般に 1/2g≦d<1/4φ (6) 程度でよい。ただしφはプランジヤ太径部の直径
である。dがあまりに大きいと、プランジヤの磁
気抵抗が増えるので望ましくない。またdがギヤ
ツプgの半分より小さいと、復帰状態を安定させ
るという作用に乏しい。 この例では、φ=9mm、d=0.5mm、g=0.6〜
0.8mmである。dはがたつきの部分があるので幅
をもつ。 さらに、ブラケツトの長さは52.3mm、フロント
ヨークの一辺は25mmである。永久磁石(D=5
mm)はサマリウムコバルト系である。 吸引状態では第2図に示すように、ストツパ6
にプランジヤ後端が吸引されている。プランジヤ
小径部8は永久磁石2に対向している。この状態
は極めて安定である。
【効果】
本発明のソレノイドの長所は、復帰状態がより
安定だという事である。これは、第1図の状態か
ら、プランジヤを後へ押してゆくときに、プラン
ジヤ小系部8が永久磁石2と対向するようにな
り、急激に磁気抵抗が上り、ポテンシヤルUが高
まる事による。Uの高まりが大きいので、反力R
=−dU/dxが大きい。 これを確かめるため実施例に示したソレノイド
(第1図〜第4図)と、従来例のソレノイド(第
8図)において、復帰状態のプランジヤの反力を
測定した。 第4図に測定結果を示す。横軸は、プランジヤ
がストツパから離れている距離(ストロークS)
である。S=0が吸引状態である。プランジヤが
復帰状態から中へ進入する方向にとつた座標xと
は方向が逆である。 縦軸が反力Rである。プランジヤにフオースゲ
ージを押しあてて反力を測定した。 実線が実施例を、破線が従来例(第8図)を示
す。S=5の位置からプランジヤを押しこんでゆ
く。 実施例の場合は反力が大きく、押しこんでゆく
に従い反力がさらに大きくなつてゆく。そしてS
=3mmで最大値270gfとなる。この後Rが減少し、
S=1.4でR=0となる。つまりSが、1.4より大
きい領域が広義の復帰状態といえるが、S=3で
最高の値をとる。S>3で停止している場合、極
めて安定だということである。 従来例の場合、最大反力が80gf程度である。 このため本発明のソレノイドは復帰状態が安定
である。従来のソレノイドでは、スプリングで引
つぱつて復帰状態を安定化させる必要があつた
が、本発明では、スプリングは不要である。誤動
作も少なくなる。 しかし、反面、プランジヤの磁気抵抗が増える
ため、コイルに同じパルス電流を流しても、これ
によつて生ずる推力は従来のものよりも弱くな
る。 第6図はこれを示している。 吸引側コイル5は、コイル直流抵抗が12.4Ω、
巻き数1030である。 復帰側コイル4は、コイル直流抵抗が12.4Ω、
巻き数750である。 パルス電流をコイルに流すが、パルス幅はいず
れも38msecである。 第6図において横軸はパルス電圧〓である。 左縦軸は吸引推力である。単位はgfであり、か
つこ内にはnewton単位の値が示される。右縦軸
は復帰推力である。単位は同様にgf(newton)で
ある。 吸引推力というのは、復帰状態にあるものを吸
引状態に遷移させるための推力である。これは吸
引側コイルに通電することによつてなされる。 復帰推力というのは、吸引状態にあるものを復
帰状態に遷移させるための推力である。これは復
帰側コイルに通電することによつてなされる。 実線が実施例における推力であり、破線が従来
例における推力である。多くの場合、従来例のソ
レノイドの方が推力が大きい。 実施例の場合、プランジヤーの一部を切欠くの
で磁気抵抗が大きくなり、推力が小さくなるので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例にかかるソレノイドの
復帰状態における横断平面図。第2図は同じソレ
ノドの吸引状態における横断平面図。第3図はソ
レノイドの斜視図。第4図はプランジヤが最大復
帰保持力を受ける位置にあるときのソレノイドの
横断平面図。第5図は本発明と従来例のソレノイ
ドに於てプランジヤが復帰状態にあるとき、プラ
ンジヤに生ずる反力の測定結果をストロークSの
函数として示すグラフ。第6図は本発明と従来例
のソレノイドに於て。コイルにパルス電流を流し
たときの吸引推力、復帰推力の測定結果を示すグ
ラフ、第7図は本出願人による特公昭59−29127
号などの直流ソレノイド横断平面図、第8図は本
出願人による従来例である直流ソレノイドの横断
平面図。第9図は実開昭63−188910のソレノイド
断面図。 1……ブラケツト、2……永久磁石、3……摺
動筒、4……復帰側コイル、5……吸引側コイ
ル、6……ストツパ、7……プランジヤ、8……
プランジヤ小径部、9……ブツシユロツド、10
……フロントヨーク、11……前太径部、12…
…後太径部、13……通し穴、14……後端板、
15……円錐部、16……切欠き、17……突
片、18……リード線。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 有底筒形の外殻をなす磁性体のブラケツト1
    と、ブラケツト1の中に軸方向に設けられる摺動
    筒3と、摺動筒3の中に進退自在に設けられる棒
    状の磁性体のプランジヤ7と、プランジヤ7の通
    る通し穴13を有しブラケツト1の前端部を連結
    する磁性体のフロントヨーク10と、摺動筒3と
    ブラケツト1の間の前方の空間にあり摺動筒3を
    囲むように設けられる復帰側コイル4と、摺動筒
    3とブラケツト1の間の後方の空間であつて摺動
    筒3を囲むように設けられる吸引側コイル5と、
    ブラケツト1と摺動筒3の間であつて復帰側コイ
    ル4と吸引側コイル5の中間にあり同極が対向す
    るように設けられる永久磁石2と、ブラケツト1
    の後方にあつてプランジヤ7の背面を吸引するた
    めの磁性体のストツパ6とよりなり、復帰側コイ
    ル4又は吸引側コイル5に通電することにより、
    プランジヤの後端がストツパ6に吸引されている
    吸引状態と、プランジヤの前端がフロントヨーク
    10より前方にある復帰状態との間をプランジヤ
    7が後退するようにしてあり、プランジヤ7の途
    中で、プランジヤ前端がフロントヨーク10に最
    近接位置にあるときに、復帰側コイル4の後端か
    ら永久磁石2の前半に至る領域に対向する位置に
    プランジヤ小径部8があり、プランジヤ小径部8
    の幅wは永久磁石2の幅Dよりも小さくなつてい
    ることを特徴とする自己保持型直流ソレノイド。
JP1174828A 1989-07-05 1989-07-05 自己保持型直流ソレノイド Granted JPH0338805A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1174828A JPH0338805A (ja) 1989-07-05 1989-07-05 自己保持型直流ソレノイド

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1174828A JPH0338805A (ja) 1989-07-05 1989-07-05 自己保持型直流ソレノイド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0338805A JPH0338805A (ja) 1991-02-19
JPH0522366B2 true JPH0522366B2 (ja) 1993-03-29

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ID=15985372

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JP1174828A Granted JPH0338805A (ja) 1989-07-05 1989-07-05 自己保持型直流ソレノイド

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