JPH05223548A - 形状検査装置 - Google Patents

形状検査装置

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JPH05223548A
JPH05223548A JP2809892A JP2809892A JPH05223548A JP H05223548 A JPH05223548 A JP H05223548A JP 2809892 A JP2809892 A JP 2809892A JP 2809892 A JP2809892 A JP 2809892A JP H05223548 A JPH05223548 A JP H05223548A
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真一 堀ノ内
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通久 堂
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金吾 小沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】正常品と被検体の画像処理情報から、被検体の
形状が正常であるか否かを判断する、被検体の形状検査
装置を提供する。 【構成】TVカメラ1、A/D変換器2、平滑化回路
3、微分処理回路4、2値画像作成部6、境界画像作成
部7、統合回路8、ラベリング回路10、矩形処理回路
11、RAM12、CPU13、ROM14、判定表示
部15、マン・マシンインターフェイス16を有して構
成される。 【効果】環境に影響されない、高精度の画像処理によ
り、正確に被検体の形状検査を行い、生産品の良・不良
を自動的に判断することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像処理技術を用いる
ことにより、被検体である各種生産部品、半導体のレイ
アウトパターン等の形状を検査し、被検体が正常品であ
るか、不良品であるかを検査する形状検査装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、画像処理方法により、生産品
の形状検査を行い、生産品の良、不良を検査する装置が
提案されている。
【0003】かかる装置によって行われる画像処理は、
被検体を背景と区別し、被検体の形状を把握することが
行われている。
【0004】例えば、被検体の画像情報を、あるしきい
値で2値化して、被検体の形状を把握するという処理が
行われている。
【0005】この画像処理方法を使用する場合、被検体
と背景の濃度の差が、十分に大きなこと、例えば、文書
画像のように、背景が白色で、検査対象画像である文字
・図形部が黒色であること等の、良好な検査環境が必要
になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この様に、従来技術で
は、被検体と、背景の濃度の性質が極端に異なる検査環
境を、形状検査装置が検査対象とする全ての生産品に対
して、満足させる必要があるため、従来の画像処理技術
を用いた形状検査装置は、実用的なものではなかった。
【0007】上記の様に、従来の手法では、生産ライン
等の最終工程である生産品の検査工程において、各種の
生産品を対象とした形状検査は、困難であった。
【0008】そこで、本発明は、上記問題を解決すべ
く、環境に影響されることなく、高精度に、被検体の画
像情報から境界を抽出し、被検体の形状を把握し、被検
体が、正常品であるか否かの判断を自動的に行える形状
検査装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、以下の手段が考えられる。
【0010】測定対象物の画像情報を入力する手段と、
画像情報を微分処理する手段と、該手段によって得られ
た画像から境界画像を作成する手段と、作成された境界
画像をラベリングする手段と、ラベリング処理された画
像情報を矩形処理する手段と、該矩形処理された情報を
記憶する手段とからなる境界画像処理手段と、該境界画
像処理手段により求められた、正常品のラベリング情報
から、2値画像を作成し、格納しておく手段と、被検体
の検査位置座標、および、検査判定しきい値を入力し、
記憶しておく手段と、被検体の、前記境界画像処理手段
による矩形情報処理結果から、被検体の2値画像を作成
し、記憶しておく手段と、前記予め記憶された正常品の
2値画像と、被検体の2値画像の相対応する画素の一致
度を調べる手段と、該一致度が、前記検査判定しきい値
以上のとき警告する手段とからなる形状検査装置が考え
られる。
【0011】また、前記境界画像処理手段を、次のよう
な構成にして性能向上を図ることも考えられる。
【0012】測定対象物の画像情報を入力する手段と、
画像情報を微分処理する手段と、該手段による微分値を
2値化する複数のしきい値を設定する手段と、各々のし
きい値により2値画像を作成する手段と、作成された各
々の2値画像において、注目する画素点が、境界線を構
成するか否かを判定させる境界画素判定オペレータを作
用させ、前記注目する画素点が境界線を構成すると判定
されれば、該注目する画素点は、境界画素と判断し、境
界画像を作成する手段と、作成された各々の境界画像を
統合する手段と、統合された境界画像をラベリング処理
する手段と、ラベリング処理された画像情報を矩形処理
する手段と、該矩形処理された情報を記憶する手段とか
らなる境界画像処理手段でもよい。
【0013】さらに、前記境界画像処理手段を次のよう
な構成にしても良い。
【0014】測定対象物の画像情報を入力する画像情報
入力手段と、縦、横、斜め右上がり、斜め右下がりの4
方向に、方向別微分オペレータを作用させ、4方向の方
向別微分画像を作成する微分処理手段と、各方向別微分
画像に対して、該方向における微分値のピークを示す画
素を調べる手段と、該画素における微分値が、ある設定
されたしきい値より大きな場合に、前記ピーク値を示す
画素を境界画素として、境界画像を作成する手段と、作
成した4方向の境界画像を統合する手段と、統合された
境界画像をラベリング処理する手段と、ラベリング処理
された画像情報を矩形処理する手段と、該矩形処理され
た情報を記憶する手段とからなる境界画像処理手段でも
良い。
【0015】加えて、前記境界画像処理手段を次のよう
な構成にしても良い。
【0016】測定対象物の画像情報を入力する、画像情
報入力手段と、縦、横、斜め右上がり、斜め右下がりの
4方向に、方向別微分オペレータを作用させ、4方向の
方向別微分画像を作成する微分処理手段と、各方向別微
分画像に対して、該方向における微分値のピークを示す
画素を調べる手段と、第一のしきい値と、第一のしきい
値より小さく設定された第二のしきい値を用いて、該画
素における微分値が、第一のしきい値より大きなものを
境界画素とし、第一のしきい値以下であるが第二のしき
い値よりは大きなものを、境界候補画素とし、さらに、
第二のしきい値以下のものを、非境界画素として3値化
された画像を作成する手段と、該3値化画像を、ある方
向から走査し、ある境界候補画素に注目し、該境界候補
画素の近傍の画素を調べ、該境界候補画素が、境界画素
に連結している場合には、境界候補画素を、境界画素に
変換する処理を行う第一拡張手段と、第一拡張手段で行
う処理を第一拡張手段とは、逆の方向から行う第二拡張
手段と、第二拡張手段で作成された画像から境界画像を
作成する手段と、作成された各々の境界画像を統合する
手段と、統合された境界画像をラベリング処理する手段
と、ラベリング処理された画像情報を矩形処理する手段
と、該矩形処理された情報を記憶する手段とからなる構
成にしても良い。
【0017】
【作用】始めに、所定の検査位置に被検体が置かれる時
の被検体の重心座標、および、被検体の正常性の判定用
しきい値を、予め入力し、記憶しておく。
【0018】被検体が、複数個存在する場合には、それ
ぞれの被検体に対する重心座標、判定用しきい値を、入
力しておくことになる。
【0019】次に、被検体の検査を行うために、正常品
の画像処理結果を予め記憶しておくため、以下の処理を
行う。
【0020】まず、テレビカメラ等の画像入力手段で、
正常品の画像情報を入力する。
【0021】次に、入力された画像情報を、アナログー
デジタル変換し、得られたデジタル画像に微分処理を施
し、該微分画像を、所定のしきい値で2値化した境界画
像を作成することにより、測定対象物の原画像から境界
線を抽出する。
【0022】また、ここまでの処理は、次のように行
い、性能向上を図ることもできる。
【0023】まず、テレビカメラ等の画像入力手段で、
正常品の画像情報を入力する。
【0024】次に、入力された画像情報を、アナログー
デジタル変換し、得られたデジタル画像に微分処理を施
し、該微分画像を、複数のしきい値(例えば4個)で2
値化し、複数個の2値画像を得る。
【0025】次に、2値化された各々の画像において、
以下の処理を行う。
【0026】ある2値化された画像において、注目する
画素点が、境界線を構成するか否かを判定する境界画素
判定オペレータを、2値画像に作用させ調べる。
【0027】構成すると判定した場合には、前記注目す
る画素点は、境界画素点と判断し、境界画像を作成す
る。
【0028】そして、2値化された複数の画像の各々に
対して求められた境界画像を、統合することにより、正
常品の原画像から境界線を抽出する。
【0029】さらに、ここまでの処理は次のように行っ
ても良い。
【0030】まず、正常品の画像情報を入力し、該画像
情報を、アナログーデジタル変換する。
【0031】次に、デジタル画像において、縦、横、斜
め右上がり、斜め右下がりの4方向に、方向別微分オペ
レータを作用させ、4方向の方向別微分画像を作成す
る。
【0032】各方向別微分画像に対して、該方向におけ
る微分値がピークを示す画素を抽出し、該画素における
微分値が、ある設定されたしきい値より大きなものを、
境界画素とする。
【0033】次に、作成した4方向の境界画像を、統合
することにより、原画像情報から境界線を抽出する。
【0034】また、さらに高精度な境界の抽出を行うた
めに、以下に示す処理を行っても良い。
【0035】まず、正常品の画像情報を入力し、該画像
情報を、アナログーデジタル変換する。
【0036】次に、予め、第一のしきい値と、第一のし
きい値より小さく設定された第二のしきい値を設けてお
く。
【0037】次に、デジタル画像において、縦、横、斜
め右上がり、斜め右下がりの4方向に、方向別微分オペ
レータを作用させ、4方向の方向別微分画像を作成す
る。
【0038】この後、各方向別微分画像に対して、該方
向における微分値がピークを示す画素を抽出し、該画素
における微分値が、第一のしきい値より大きなものを境
界画素とする。
【0039】次に、第一のしきい値以下であるが、第一
のしきい値より小さく設定された第二のしきい値よりは
大きなものを境界候補画素とする。
【0040】さらに、第二のしきい値以下のものを、非
境界画素とし、3値化された画像を作成する。
【0041】該3値化画像を、ある方向から走査し、あ
る境界候補画素に注目し、該境界候補画素の近傍の画素
を調べる。
【0042】そして、該境界候補画素が、境界画素に連
結している場合には、境界候補画素を、境界画素に変換
する。この処理を、全ての境界候補画素に対して行う。
【0043】この後、今度は、逆の方向から、前記3値
化画像をラスタ走査し、ある境界候補画素に注目し、該
境界候補画素の近傍の画素を調べる。
【0044】そして、該境界候補画素が、境界画素に連
結している場合には、境界候補画素を、境界画素に変換
し、境界画素に変換されなかった境界候補画素を非境界
画素として、全画素を、境界画素と非境界画素に2値化
して、各微分方向において作成された境界画像を、統合
することにより、画像情報から境界線を抽出する。
【0045】いずれの処理方法を用いたとしても、得ら
れた境界線をもとに、次の処理を行う。
【0046】上記の様に画像処理して得られた境界線を
もとに、各領域の連結成分ごとに、ラベルを付加するラ
ベリング処理を施した後、正常品が存在する領域を示す
ラベルを構成する画素の値を「1」、これ以外の画素の
値を「0」とした2値画像を作成し格納しておく。
【0047】以上の処理により、正常品のラベリング情
報が得られ、該情報を記憶しておく。 次に、被検体の
画像処理を行う。被検体は、自動的にベルトコンベア等
にて搬送され所定位置に、到達するものとするが、必ず
しも自動的に搬送される必要はない。
【0048】被検体の画像処理は、前記の4方法と全く
同一の方法にて、ラベリング処理できる。
【0049】次に、該ラベリング処理された領域を外接
四角形で近似し、その座標を求める矩形処理を行う。
【0050】更に、被検体が複数あることを考慮し、矩
形処理で求めた座標から、被検体の重心座標を求め、該
重心座標のうち、予め入力された被検体の重心座標に最
も近い被検体を選択し、これを検査対象とし、該被検体
のラベリングされた領域を構成する画素の値を「1」、
これ以外の画素を「0」とした、2値画像を作成する。
該2値画像と、前記予め記憶しておいた正常品の2値
画像の対応する画素同士の値の排他的論理和を、演算す
る。
【0051】排他的論理和では、画素の値が異なってい
る場合、「1」が出力されるため、「1」の値をカウン
トし、この値が、前記入力した被検体の正常性判定用し
きい値以下なら、良品と判断する。
【0052】このように、上記境界画像処理手段を有す
ることにより、環境に影響されることなく、高精度に、
被検体の画像情報から境界を抽出し、被検体の形状を把
握し、被検体が、正常品であるか否かの判断を自動的に
行える形状検査装置を提供す
【0053】ることが可能となる。
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照して説
明する。
【0054】図1に、本発明の第一実施例の構成図を示
す。
【0055】本実施例は、TVカメラ1、A/D変換器
2、平滑化回路3、微分処理回路4、境界抽出回路A
9、ラベリング回路10、矩形処理回路11、RAM1
2、CPU13、ROM14、判定表示部15、マン・
マシンインターフェイス16を有して構成される。
【0056】また、境界抽出回路A9は、微分画像か
ら、複数個のしきい値5に対応して、2値画像を作成す
る2値画像作成部6と、2値画像作成部6により作成さ
れた2値画像から境界画像を作成する境界画像作成部7
と、作成された複数の境界画像を統合する統合回路8を
有して構成される。
【0057】また、被検体17が、ベルトコンベア18
等にて、所定位置に次々と搬送されてくる生産ラインの
検査工程を考えている。
【0058】もっとも、ベルトコンベア18のような搬
送手段がなく、オペレータが、生産品を一品ずつ、本装
置にマウントし、形状検査を行う構成にしても良い。
【0059】また、本発明では、一度に複数個の被検体
を扱うことも可能であるが、説明を簡単にするため、被
検体の個数は一個とし、被検体17は、「ナット」のよ
うな六角形状の部品とする。
【0060】次に、第一実施例の構成要素について説明
するテレビカメラ1は、測定対象物の画像情報である輝
度情報を、収集する手段である。
【0061】本実施例では、テレビカメラ1のNTSC
信号を画像情報として利用しているが、超音波、電波等
の反射強度情報を画像情報として用いても良い。
【0062】A/D変換器2は、アナログ信号をデジタ
ル信号へ変換する回路である。
【0063】平滑化回路3は、画像からの特徴抽出の容
易化を図るため、画像に含まれる各種の雑音を、除去す
る手段であり、各種TTLロジック等の電子デバイスで
構成される。
【0064】微分処理回路4は、画像からの境界抽出の
容易化を図るため、輝度情報の差分を計算する手段であ
り、各種TTLロジック等の電子デバイスで構成され
る。
【0065】境界抽出回路A9は、微分処理回路4で得
られた微分画像を、複数のしきい値5を用いて、2値画
像作成部6により複数の2値画像を得、各2値画像か
ら、境界画像作成部7により境界画像を作成し、各境界
画像を統合する手段であり、各種TTLロジック、クロ
ック回路、ディレイ回路等の電子デバイスで構成され
る。
【0066】ここで、境界画像の統合は、統合回路8に
て行われ、統合回路8は、論理ORゲート等の電子デバ
イスで構成される。
【0067】ラベリング回路10は、得られた画像中に
複数の図形(領域)が存在するときに、各領域の連結成
分(この場合、例えば、境界画素に囲まれた画素のかた
まり)ごとに異なるラベルを付加する手段である。具体
的には、数字を付加する等の方法により、ある連結成分
からなる領域と、他の連結成分からなる領域の区別を行
う。
【0068】本手段は、例えば、CPU(中央処理装
置)、仮ラベリング処理用RAM、テーブル操作処理用
RAM、本ラベリング処理用RAMを有して構成され
る。
【0069】矩形処理回路11は、同じラベルが付加さ
れた領域の形状を、外接4角形で矩形状に近似する手段
であり、各種TTLロジック等の電子デバイスで構成さ
れる。 RAM12は、正常品のラベル処理情報、該情
報より得られる正常品の2値画像、被検体のラベル処理
情報、矩形処理情報、矩形処理情報より得られる2値画
像等を格納しておく手段であり、半導体メモリ等で構成
される。
【0070】CPU13は、RAM12に記憶されてい
る各種情報から、被検体の2値画像を作成し、該2値画
像と予め登録している正常品の2値画像の、対応する画
素同士の値の排他的論理和を演算し、該演算結果と設定
されたしきい値との比較を行い、被検体が、正常か否か
を判断する手段であり、半導体マイクロプロセッサー等
を用いて構成される。
【0071】ROM14は、形状検査を行うためのプロ
グラムが格納されており、半導体IC等を用いて構成さ
れる。
【0072】判定表示部15は、被検体が不良品である
場合に、オペレータに、表示等によって警告を与える手
段であり、LED等を用いて構成される。
【0073】マン・マシンインターフェイス16は、所
定の検査位置に被検体が置かれる時の被検体の重心座
標、被検体の正常性を判定するしきい値等の入力手段で
あり、キーボード等の入力手段を用いて構成される。
【0074】本実施例においては、まず被検体の正常性
を判断するため、正常品のラベル処理情報から、2値画
像を作成し、これを記憶しておく必要があり、これにつ
いて図2を参照して説明する(なお、この処理を以下
「標準パターン登録」と称する)。
【0075】始めに、被検体が存在することとなる位置
に置かれた、正常品の重心座標および、被検体の正常性
を判定するしきい値を、マン・マシンインターフェイス
16から入力する(ステップ100)。
【0076】この場合、重心座標は、正常品の形状をグ
ラフ洋紙等に正確にトレースし、数学公式により計算に
より求めておくこと等が、考えられる。
【0077】該入力データは、CPU13を介して、R
AMメモリ12に記憶される。
【0078】次に、ステップ110にて、測定対象物の
輝度情報の読み込みを行う。
【0079】本実施例では、例えばテレビカメラから出
力されるNTSC信号を利用する。
【0080】次に、ステップ120で、A/D変換器2
にて、アナログで出力されるNTSC信号を、デジタル
信号に変換する。
【0081】ステップ130では、得られたデジタル信
号をもとに、画像の平滑化処理を行う。
【0082】ここで、平滑化処理とは、画像からの特徴
抽出の容易化を図るため、画像に含まれる各種の雑音
を、除去する処理であり、本発明においては必ずしも必
要でないが、今回これを含めて説明する。
【0083】図3を参照して、平滑化処理の一例を説明
する。
【0084】いま、3×3のマトリクスを考え、注目す
る画素点の値をPとし、Pの周囲の画素点の値を、図3
のように、A0、A1、A2、A3、A4、A5、A
6、A7とする。
【0085】ここで、次式1で与えられるPを、注目す
る画素点での平滑化処理値とする。
【0086】 P=(A0+A1+A2+A3+A4+A5+A6+A7)/8 (式1) 平滑化回路3は、この平滑化処理を、全ての画素点を注
目点として行う。
【0087】次にステップ140では、平滑化処理され
た画素をもとに、画像の微分処理を行う。
【0088】ここで、微分処理は、境界抽出の容易化を
図るため、画像に施す演算処理である。
【0089】図4を参照して、微分処理の一例を説明す
る。
【0090】いま、5×5のマトリクスを考え、注目す
る画素点の値をPとし、Pの周囲の一部の画素点の値
を、図4のように、P0、P1、P2、P3、P4、P
5、P6、P7とする。
【0091】ここで、次式2で与えられるPを、注目す
る画素点での微分値とする。
【0092】 P=|(P7+2×P0+P1)−(P5+2×P4+P3)| +|(P7+2×P6+P5)−(P1+2×P2+P3)| (式2) 微分処理回路4は、この微分処理を、全ての画素点に対
して行う。
【0093】次に、ステップ150にて境界抽出処理が
おこなわれるが、これを図1に示す境界抽出回路A9、
および、図5に示す境界画素判定オペレータを用いて説
明する。
【0094】微分処理回路4にて得られた微分画像は、
複数個設けられたしきい値5(本実施例では、しきい値
A、B、C、Dの4種類のしきい値が、設定されてい
る)に対応して、2値画像が得られる。
【0095】本実施例では、4種類のしきい値が設けら
れており、各々のしきい値に対応して、2値画像作成部
6にて、注目する画素の値が、しきい値以上の場合を
「1」、その他を「0」とする処理を行い、2値画像
A、2値画像B、2値画像C、2値画像Dが得られる。
【0096】また、各々の2値画像に、境界画素判定オ
ペレータを作用させ、境界画像作成部7により境界画素
(本実施例では、境界画像A、境界画像B、境界画像
C、境界画像Dの4種類の境界画像)を得るが、これに
ついて説明する。
【0097】図5は、境界画素判定オペレータの1例を
示したものである。
【0098】本オペレータは5×5のマトリクスからな
っており、境界線の幅が2画素以下の場合の境界線を検
出するためのオペレータである。
【0099】すなわち、境界画素判定オペレータとは、
2値画像において「1」を示す画素の集りの大きさが、
境界線幅以下であるか否かを判定し、境界画素を抽出す
るオペレータである。
【0100】中心点の値をPとし、P0、P1、P2、
P3、P4、P5、P6、P7、P8、P9、PA、P
B、PC、PD、PE、PFを、図5に示す様に、設定
する。 2値画像に、本オペレータを作用させた場合、
中心点Pが縦方向の境界画素である条件を、式3に示
す。
【0101】 P=1で、 (P1=0 かつ P2=0) または (P1=0 かつ P3=0) または (P0=0 かつ P2=0)ならば Pは、境界画素点である。 (式3) 逆に、式3を満たさなければ、中心点Pは、縦方向の境
界画素ではないことになる。
【0102】同様に、中心点Pが横方向、右上がり斜め
方向、右下がり斜め方向の、境界画素であるための条件
を、それぞれ以下の、式4、5、6に示す。
【0103】横方向では、 P=1で、 (P5=0 かつ P6=0) または (P5=0 かつ P7=0) または (P4=0 かつ P6=0)ならば Pは、境界画素点である。 (式4) 右上がり斜め方向では、 P=1で、 (P9=0 かつ PA=0) または (P9=0 かつ PB=0) または (P8=0 かつ PA=0)ならば Pは、境界画素点である。 (式5) 右下がり斜め方向では、 P=1で、 (PD=0 かつ PE=0) または (PD=0 かつ PF=0) または (PC=0 かつ PE=0)ならば Pは、境界画素点である。 (式6) 以上のような、境界画素判定オペレータを全ての画素点
に作用させ、2値画像から境界画素の集りである、境界
画像を作成する。
【0104】なお、本実施例では、境界画素判定オペレ
ータとして、線幅2画素分のオペレータ、すなわち5×
5のマトリクスを使用したが、これに拘束されるもので
はない。
【0105】しかしながら、マトリクスの大きさ(境界
線の幅に対応する)を、小さくしすぎると、境界線が途
ぎれがちになり、大きくしすぎると境界線が太くなり領
域を歪めてしまうため、一般には、線幅5画素分のオペ
レータ、すなわち11×11程度の大きさのマトリクス
を用いるのが、好ましい。
【0106】ただし、実際には、線幅を大きくすると判
定論理が複雑になる場合もありえるため、これに対処す
る境界画素判定オペレータの1例を図6に示す。
【0107】本オペレータは9×9のマトリクスからな
っており、境界線の幅が7画素までの境界線を検出する
ためのオペレータである。
【0108】中心点をPとし、Q0、Q1、Q2、Q
3、Q4、Q5、Q6、Q7、Q8、Q9、QA、Q
B、QC、QD、QE、QF、R0、R1、R2、R
3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、RA、R
B、RC、RD、RE、RFを、図6に示す様に、設定
する。
【0109】Pが、境界画素点の場合は、次式7を満た
す。
【0110】逆に式7を満たさなければ、Pは、境界画
素点ではないと判断される。
【0111】P=1で、 i=0からF のいずれか
で Qi=0 かつ Ri=0ならば Pは、境界画素点である。 (式7) 本オペレータを使用することにより、比較的線幅の太い
境界線の検出も容易となる。
【0112】以上の様に、微分処理された画像に対し
て、複数のしきい値による2値画像を作成し、その各々
の2値画像に対して、図5、6に示すような境界画素判
定オペレータを作用させることにより、検査環境に影響
されず、高精度に境界を抽出する方法を、提供すること
ができることになる。
【0113】上記のような過程を経て得られた境界画像
A、B、C、Dは、統合回路8にて論理和の演算により
統合される。
【0114】次にステップ160では、ラベリング回路
10にてラベリング処理を行う。
【0115】ここで「ラベリング処理」とは、得られた
画像中に複数の図形(領域)が存在するときに、各領域
の連結成分ごとに、異なるラベル値を付加する処理であ
る。したがって、非境界画素(領域)に着目して、ラベ
リングを行う。
【0116】ラベリング処理された情報は、RAM12
に格納される。
【0117】ラベリング処理結果例を、図7に示す。
【0118】図7(a)に示す例は、6角形状の被検体
から境界線が抽出されたことを示す図である。
【0119】図7(b)は、該被検体をラベリング処理
した結果であり、境界線の外部に存在する画素に
「1」、境界線の内部に存在する画素に「2」のラベル
が付加されている。
【0120】なお、ラベリング処理は、通常、仮ラベリ
ング処理、テーブル操作処理、本ラベリング処理の3段
階の処理で行われる。
【0121】以下、ラベリング処理について簡単に説明
する。
【0122】まず、入力画像をラスタ走査し、ラベルが
割り当てられていない境界線を構成する画素以外の画素
に対して順次、未使用のラベルをつけていく処理を、最
終走査画素まで行う(仮ラベリング処理と称する)。
【0123】この際、違うラベルを付けた画素が連結し
ていることが、判明すればラベル連結情報を作成してお
く。
【0124】違うラベルを付けた画素が、連結している
か否かは、例えば注目する画素の4近傍に、他のラベル
が付けられた画素が、存在するか否かによって判断され
る。
【0125】次に、ラベル連結情報をもとにラベル値修
正テーブルを作成する(テーブル操作処理と称する)。
【0126】最後に、ラベル値修正テーブルを用いて、
仮ラベリング画像から、本ラベリング画像を作成する
(本ラベリング処理と称する)。
【0127】なお、ラベリング処理方法の詳細について
は、例えば「コンピュータ画像処理入門」(総研出版
(株):田村秀行監修)に、さらに詳しく記載されてい
る。
【0128】次にステップ170では、標準パターン登
録を行う。
【0129】被検体が存在することとなる位置に正常品
を置き、CPU13により、本発明による画像処理によ
り得られた、正常品が存在するラベリング処理された領
域を、構成する画素(図7に示す例では、「2」のラベ
ルが付加されている画素)の値を「1」、これ以外の画
素(図7に示す例では、「1」のラベルが付加されてい
る画素)の値を「0」とした2値画像を作成し、RAM
メモリ12に格納しておく。
【0130】なお、頻繁に使用する標準パターンは、R
OM化して登録しておいてもよい。
【0131】次に、被検体17の検査について、図8を
参照して説明する。
【0132】ステップ200で、被検体17の輝度情報
の取り込み、ステップ210で、該情報をアナログ・デ
ジタル変換し、ステップ220で、平滑処理を行い、ス
テップ230で、微分処理を行い、ステップ240で、
境界抽出処理を行い、ステップ250でラベリング処理
が行われる。
【0133】上記、ステップ200からステップ250
までの処理は、前記標準パターン登録までに、ステップ
110からステップ160までに行われた処理と、全く
同じ処理のため、ここで再度、説明することは避ける。
【0134】次に、ステップ260にて、矩形情報処理
を行う。
【0135】ここで「矩形情報処理」とは、同じラベル
が付加された画素点が呈する形状を、矩形状に近似する
処理である。
【0136】図9に矩形情報処理例を示す。
【0137】領域A(6角形)を構成する画素には、同
一のラベルが付加されており(図示せず)、該領域A
は、外接する四角形である矩形Bで近似されおり、該矩
形Bが矩形情報となる。
【0138】矩形処理方法の一例としては、座標系を図
9のように設定し、領域Aを構成する画素がとりうる
X、Y座標のうち、XおよびY座標の最小値、最大値を
それぞれ、XMIN、XMAX、YMIN、YMAXと
すると、 XMIN≦X≦XMAX、かつ、YMIN≦Y≦YMA
X (式8) なる、式8を満たす領域を、領域Aの矩形情報とするこ
とが考えられる。
【0139】なお、図9に示すように、今後の説明のた
め矩形の左上および右下のX、Y座標を、それぞれ(S
X、SY)、(EX、EY)とし、これを矩形情報と称
することがある。
【0140】以上の処理が終了後、矩形情報(SX、S
Y)、(EX、EY)をRAM12に格納する。
【0141】次に、ステップ270にて「対象切り出し
処理」を行うため、これについて説明する。
【0142】「対象切り出し処理」とは、検査対象を特
定するための処理である。
【0143】まず、被検体の矩形情報をもとに被検体の
重心座標を求める。
【0144】ここで、矩形情報からの重心座標の求め方
について、図10を参照して、説明する。
【0145】以下、求める重心の座標を(XG、YG)
とし、XGの求め方について説明するが、YGについて
も同様に求められる。
【0146】いま、被検体のラベル処理によって得られ
た領域を構成する画素の総数をN、前記、矩形情報を
(SX、SY)、(EX、EY)、1画素の大きさを横
Δx、縦Δy、NiはX座標がXiの画素の個数とする
と、XGは次式にて与えられる。 XG=(X1×N1
+X2×N2+…+Xk×Nk)/N (式9) 但しX1=SX、Xk=EX−Δx、Xi+1−Xi=
Δxである。
【0147】例えば、図10に示す5画素からなる十字
型の部品(斜線にて示す)の場合、図10より、X1=
SX、N1=1、X2=SX+Δx、N2=3、X3=
SX+2×Δx、N3=1となる。したがってXGは、 XG={SX×1+(SX+Δx)×3+(SX+2×
Δx)×1}/5=SX+Δx=X2 となる。
【0148】同様にYGも求まる。
【0149】なお、XGを整数値とするためには、小数
点以下の四捨五入や、切捨て等の処理を行う。
【0150】該重心座標と、前記マン・マシンインター
フェイス16により入力された被検体の重心座標を比較
し、入力された重心座標に最も近い、重心座標をもつ被
検体を特定する。
【0151】マン・マシンインターフェイス16により
入力された被検体の重心座標と、被検体の検査により求
められた重心座標との幾何学的距離を求めて、該計算値
が、最小値を示す重心座標を有する生産品を、被検体と
して採用すれば良い。
【0152】なお、この処理は、被検体が、1個の場合
には、検査対象の確認程度の意味しかないが、被検体が
一度に複数個存在する場合、あるいは、被検体が1個で
あっても検査箇所が複数箇所存在する場合(例えば、1
個のIC内の配線パターンを複数箇所チェックする場
合)に、どのラベル領域が、検査対象となるかを確定す
る意味を持つ。
【0153】もちろん、本発明においては、被検体が複
数個存在する場合には、各々の被検体に対する重心座
標、正常性判定しきい値、標準パターン登録を行ってお
くことにより、被検体が1個の場合と、同様な形状検査
を行うことが可能である。
【0154】さて、被検体が特定されると、該被検体が
ラベリング処理された領域を構成する画素の値を「1」
とし、これ以外の画素の値を「0」とする2値画像を作
成する。
【0155】この作成は、CPU13がROM14に格
納されているプログラムにもとずき、RAM12に格納
されている、ラベリング処理情報を利用して行われる。
【0156】また2値画像に関するデータは、RAM1
2に格納される。
【0157】次に、ステップ280により「照合・判定
処理」を行う。
【0158】「照合・判定処理」とは、被検体が良品
か、不良品かを判定する処理である。
【0159】前述の標準パターン登録された2値画像
と、ステップ270にて作成された2値画像の、相対応
する画素同士の値の、排他的論理和演算を行い、演算結
果が、「1」となる個数を調べる。
【0160】なお、排他的論理和演算は、2つの入力値
が異なるときに、「1」を出力する2値演算であり、本
実施例では、CPU13によりソフトウエア処理され
る。
【0161】もっとも、RAM12に標準パターン登録
された2値画像、および、被検体の2値画像の、相対応
する画素同士の値の排他的論理和演算をExclusi
ve−OR論理回路を用いて、ハードウエアにて処理す
る構成にしてもよい。
【0162】排他的論理和が「1」である個数と、前記
予め入力された、被検体の正常性を判定するしきい値と
を比較し、該しきい値以下なら、被検体を良品と判断
し、次の被検体の検査を行う。
【0163】なお、被検体の位置ずれ等を考慮し、標準
登録されたパターンの周りの数画素を不感帯として排他
的論理和演算を行う方法を採用しても良い。
【0164】排他的論理和が「1」である個数が、前記
しきい値より、多ければ、被検体は不良品であると判断
し、判定表示部15に設けられたLEDを点燈せしめ、
オペレータに不良品の存在を警告する。
【0165】なお、警告手段は、LEDの点燈等に限ら
ず、不良品の存在を知らしめる手段であれば(例えば、
音等)なんでもよい。
【0166】以上の様に、本発明は、正常品の原画像を
微分処理し、該微分処理画像に対して、複数のしきい値
による2値画像を作成し、その各々の2値画像に対し
て、境界画素判定オペレータを作用させ、境界画像を作
成し、境界画像を統合し、ラベリング処理することによ
り、環境に影響されず、高精度の境界抽出を行い、正常
品の標準パターンを登録し、さらに、被検体にも同じ画
像処理を施し、被検体の2値画像と標準パターンを比較
することにより、正確に被検体の形状を検査する形状検
査装置を提供することができる。
【0167】次に、本発明の第二実施例を、図面を参照
して説明する。
【0168】図11に、本発明の第二実施例の構成図を
示す。
【0169】本実施例は、TVカメラ1、A/D変換器
2、平滑化回路3、境界抽出回路B21、ラベリング回
路10、矩形処理回路11、RAM12、CPU13、
ROM14、判定表示部15、マン・マシンインターフ
ェイス16を有して構成される。
【0170】また、境界抽出回路B21は、微分処理部
19、境界画像作成部20、統合回路8を有して構成さ
れる。
【0171】また、被検体17が、ベルトコンベア18
等にて、所定位置に次々と搬送されてくる生産ラインの
検査工程を考えている。
【0172】もっとも、ベルトコンベア18のような搬
送手段がなく、オペレータが、生産品を一品ずつ、本装
置にマウントし、形状検査を行う構成にしても良い。
【0173】また、本発明では、一度に複数個の被検体
を扱うことも可能であるが、説明を簡単にするため、被
検体の個数は一個とし、被検体17は、「ナット」のよ
うな六角形状の部品とする。
【0174】以下、第二実施例の構成要素の説明を行
う。
【0175】テレビカメラ1は、測定対象物の画像情報
である輝度情報を、収集する手段である。
【0176】本実施例では、テレビカメラのNTSC信
号を画像情報として利用しているが、超音波、電波等の
反射強度情報を画像情報として用いても良い。
【0177】A/D変換器2は、アナログ信号をデジタ
ル信号へ変換する回路である。
【0178】平滑化回路3は、画像からの特徴抽出の容
易化を図るため、画像に含まれる各種の雑音を、除去す
る手段であり、各種TTLロジック等の電子デバイスで
構成される。
【0179】微分処理部19は、画像からの境界抽出の
容易化を図るため、微分オペレータを作用させ微分画像
を得る手段であり、各種TTLロジック等の電子デバイ
スで構成される。
【0180】なお、本実施例においては、縦方向、横方
向、斜め右上がり方向、斜め右下がり方向の4方向の微
分画像を得るため、それぞれの方向に対応した、4つの
微分処理部19を有している。
【0181】境界画像作成部20は、微分処理部19で
得られた方向別微分画像から、その微分方向において微
分値が、ピークを示す画素を抽出し、該画素における微
分値が、設定されたあるしきい値より大きなものを境界
画素として、境界画像を作成する手段であり、各種TT
Lロジック、クロック回路、ディレイ回路等の電子デバ
イスで構成される。
【0182】なお、本実施例においては、縦方向、横方
向、斜め右上がり方向、斜め右下がり方向の4方向の微
分画像から境界画像を作成するため、それぞれの方向に
対応した、4つの境界画像作成部20を有している。
【0183】統合回路8は、4方向の境界画像を統合し
て、最終的に、1つの境界画像を得るための手段であ
り、論理ORゲート等の電子デバイスで構成される。
【0184】ラベリング回路10は、得られた画像中に
複数の図形が存在するときに、連結成分(この場合、例
えば、境界画像を構成する画素のかたまり)の内部にラ
ベルを付加する手段である。
【0185】具体的には、数字を付加する等の方法によ
り、ある連結成分からなる領域と、他の連結成分からな
る領域の区別を行うことが考えられる。
【0186】本手段は、例えば、CPU(中央処理装
置)、仮ラベリング処理用RAM、テーブル操作処理用
RAM、本ラベリング処理用RAMを有して構成され
る。
【0187】矩形処理回路11は、同じラベルが付加さ
れた領域の形状を、該領域に外接する4角形で矩形状に
近似する手段であり、各種TTLロジック等の電子デバ
イスで構成される。
【0188】RAM12は、正常品のラベル処理情報、
該情報より得られる正常品の2値画像、被検体のラベル
処理情報、矩形処理情報、矩形処理情報より得られる2
値画像等を格納しておく手段であり、半導体メモリ等で
構成される。
【0189】CPU13は、RAM12に記憶されてい
る各種情報から、被検体の2値画像を作成し、該2値画
像と予め登録している正常品の2値画像の対応する、画
素同士の値の排他的論理和を演算し、設定されたしきい
値との比較を行い、被検体が、正常か否かを判断する手
段であり、半導体マイクロプロセッサー等を用いて構成
される。
【0190】ROM14は、形状検査を行うためのプロ
グラムが格納されており、半導体ICを用いて構成され
る。
【0191】判定表示部15は、被検体が不良品である
場合に、オペレータに、表示等によって警告を与える手
段であり、LED等を用いて構成される。
【0192】マン・マシンインターフェイス16は、所
定の検査位置に被検体が置かれる時の、被検体の重心座
標、被検体の正常性を判定するしきい値等の入力手段で
あり、キーボード等の入力手段を用いて構成される。
【0193】なお、第二実施例においても行われる、図
2中のステップ100からステップ170までの処理、
および、図8中のステップ200から280までの処理
は、ステップ150、240(境界抽出処理)を除き、
第一実施例と全く同じなため、第二実施例の主要部であ
る境界抽出回路B21の動作についてのみ説明し、これ
以外については、重複記載となるので説明を省略する。
【0194】以下、境界抽出回路B21による境界抽出
処理について図11、12、13を参照して説明する。
【0195】まず、テレビカメラ1にて、測定対象物の
画像情報の読み込みを行う。
【0196】次に、A/D変換器2にて、アナログで出
力されるNTSC信号を、デジタル信号に変換する。
【0197】次に、平滑化回路3では、得られたデジタ
ル信号をもとに、画像の平滑化処理を行う。なお、本実
施例においても、本処理は必ずしも必要でない。
【0198】ここで、平滑化処理とは、画像からの特徴
抽出の容易化を図るため、画像に含まれる各種の雑音
を、除去する処理であり、式1により、注目する画素点
での平滑化処理値を求める。
【0199】平滑化回路3は、この平滑化処理を、全て
の画素点を注目点として行う。
【0200】次に、微分処理部19では、平滑化処理さ
れた画像をもとに、画像の微分処理を行う。
【0201】ここで、微分処理は、境界抽出の容易化を
図るため、画像に施す演算処理である。
【0202】図12を参照して、微分処理の一例を説明
する。
【0203】いま、5×5のマトリクスを考え、注目す
る画素点の値をPとし、Pの周囲の一部の画素点の値
を、図12(a)のように、P0、P1、P2、P3、
P4、P5、P6、P7とする。
【0204】また、微分処理を行うための「重みマトリ
クス」も5×5のマトリクスとし、微分処理に必要な画
素点における値を、図12(a)に示すように、A0、
A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7とする。
【0205】ここで、次式10で、得られるPを、注目
する画素点での微分値とする。
【0206】 P=P0×A0+P1×A1+P2×A2+P3×A3+P4×A4 +P5×A5+P6×A6+P7×A7 (式10) A0、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7の具
体的な値は、縦、横、斜め右上がり、斜め右下がりの方
向ごとに、図12(b)に示すように決められている。
【0207】例えば、横方向の微分処理の場合、A0=
0、A1=−1、A2=−2、A3=−1、A4=0、
A5=1、A6=2、A7=1であるので、注目点にお
ける微分値Pは、次式11で表される。
【0208】P=P0×0+P1×(−1)+P2×
(−2)+P3×(−1)+P4×0+P5×1+P6
×2+P7×1 従って、P=−P1−2×P2−P3+P5+2×P6
+P7 (式11) 本微分処理は、全ての画素点に対して行われる。
【0209】同様な処理によって縦方向、斜め右上がり
方向、斜め右下がり方向における微分処理を行うことが
できる。
【0210】次に、作成された微分画像から、該微分方
向における微分値のピークを示す画素を抽出し、該方向
の境界画像を作成する。
【0211】本処理は、境界画像作成部20により実行
されるが、これを図13を参照して説明する。
【0212】横方向微分画像を例にとり説明するが、他
の3方向の微分画像に対しても、全く同様な処理が行わ
れる。
【0213】前記の様に、微分処理部19にて、横方向
に微分処理された画像においては、式10により、各々
の画素に対する微分値が求められる。
【0214】ところで、微分値がピークを示すというこ
とは、輝度情報の変化が極大になることを意味するもの
であり、このピーク値を示す点が、境界上の点である可
能性は極めて高い。
【0215】そこで、微分値の変化を調べ、微分値がピ
ークを示す画素(以下、単に「ピーク画素」と称するこ
とが多い)を検出する。
【0216】ある注目した画素点Pが、ピーク画素であ
るためには、図13に示すように、P0、P、P1を設
定すると、式12を満たすことが、条件となる。
【0217】 P>P0 かつ P>P1 (式12) ところで、微分値自体が小さくとも、式12を満たせ
ば、ピーク画素となるが、微分値が小さいことは、輝度
情報の変化が小さいことを意味し、該ピーク画素が、境
界上の画素点である可能性は小さくなる。
【0218】そこで、前記の様に求められた、ピーク画
素での微分値を、ある設定されたしきい値と比較して、
前記微分値が、該しきい値よりも、大きなとき、前記ピ
ーク画素を、境界画素とみなして、境界画像を作成する
ことにする。
【0219】また、ピーク画素でない画素は、境界画素
ではないので、入力された画像を構成する全ての画素
は、境界画素とそれ以外の非境界画素に区別され、結
局、境界画素と非境界画素とに2値化された画像を得る
こととなる。
【0220】以上の様に、微分処理された画像に対し
て、微分処理した方向に、ピーク画素を検索、抽出し、
該ピーク画素における微分値を、ある設定されたしきい
値と比較し、前記微分値が、該しきい値より大きな場合
にのみ、前記ピーク画素を境界画素とみなし、境界画像
を作成し、最終的に、統合回路8にて、境界画像を統合
することにより、比較的簡易な構成で、環境に影響され
ず、高精度で境界を抽出する処理を行うことが可能とな
り、該処理手段を用いて、正常品と被検体の画像処理を
行うことにより、高精度の形状検査装置を提供できるこ
とになる。
【0221】次に、本発明の第三実施例を、図面を参照
して説明する。
【0222】図14に、本発明の第三実施例の構成図を
示す。
【0223】本実施例は、第二実施例に比べ、構成が若
干複雑になるが、より高精度に境界抽出を行える境界抽
出回路C26を提供するものである。
【0224】本実施例は、TVカメラ1、A/D変換器
2、平滑化回路3、境界抽出回路C26、ラベリング回
路10、矩形処理回路11、RAMメモリ12、CPU
13、ROM14、判定表示部15、マン・マシンイン
ターフェイス16を有して構成される。
【0225】また、境界抽出回路C26は、微分処理部
19、ピーク抽出部22、第一拡張部23、第二拡張部
24、2値画像作成部25、統合回路8を有して構成さ
れる。 また、被検体17が、ベルトコンベア18等に
て、所定位置に次々と搬送されてくる生産ラインの検査
工程を考えている。
【0226】もっとも、ベルトコンベア18のような搬
送手段がなく、オペレータが、生産品を一品ずつ、本装
置にマウントし、形状検査を行う構成にしても良い。
【0227】また、本発明では、一度に複数個の被検体
を扱うことも可能であるが、説明を簡単にするため、被
検体の個数は一個とし、被検体17は、「ナット」のよ
うな六角形状の部品とする。
【0228】以下、第三実施例の構成要素の説明を行
う。
【0229】テレビカメラ1は、測定対象物の画像情報
である輝度情報を、収集する手段である。
【0230】A/D変換器2は、アナログ信号をデジタ
ル信号へ変換する回路である。
【0231】平滑化回路3は、画像からの特徴抽出の容
易化を図るため、画像に含まれる各種の雑音を、除去す
る手段であり、各種TTLロジック等の電子デバイスで
構成される。
【0232】微分処理部19は、画像からの境界抽出の
容易化を図るため、微分オペレータを作用させ微分画像
を得る手段であり、各種TTLロジック等の電子デバイ
スで構成される。
【0233】なお、本実施例においては、縦方向、横方
向、斜め右上がり方向、斜め右下がり方向の4方向の微
分処理画像を得るため、それぞれの方向に対応した、4
つの微分処理部19を有している。
【0234】ピーク抽出部22は、微分方向における微
分値がピークを示す画素を抽出し、予め設定された2つ
のしきい値と、ピーク画素における微分値を比較するこ
とにより、該画素を境界画素、境界候補画素、および非
境界画素の3種類に分類し、微分処理画像から3値画像
を作成する手段であり、各種TTLロジック、半導体メ
モリ、クロック回路、ディレイ回路等の電子デバイスで
構成される。
【0235】なお、本実施例においては、縦方向、横方
向、斜め右上がり方向、斜め右下がり方向の4方向の微
分処理画像に対応して、4つのピーク抽出部22を有し
ている。
【0236】第一拡張部23は、ピーク抽出部22にて
作成された3値画像を、例えば、ラスタ走査し、ある境
界候補画素に注目し、該境界候補画素の近傍の画素を調
べ、該境界候補画素が、境界画素に連結している場合に
は、境界候補画素を境界画素に変換することを、全ての
境界候補画素に対して行う手段であり、各種TTLロジ
ック、半導体メモリ等の電子デバイスで構成される。
【0237】なお、本実施例においては、4つのピーク
抽出部22に対応して、4つの第一拡張部23を有して
いる。
【0238】第二拡張部24は、第一拡張部23で行っ
た処理と全く同じ処理を、第一拡張部23とは、逆の方
向から、例えば、ラスタ走査する手段であり、各種TT
Lロジック、半導体メモリ等の電子デバイスで構成され
る。
【0239】なお、本実施例においては、4つの第一拡
張部23に対応して、4つの第二拡張部24を有してい
る。
【0240】2値画像作成部25は、第一拡張部23お
よび第二拡張部24にて処理され作成された境界画素、
境界候補画素、および非境界画素から、境界候補画素を
非境界画素とすることにより、2値画像を作成する手段
であり、各種TTLロジック、半導体メモリ等の電子デ
バイスで構成される。
【0241】なお、本実施例においては、4つの第二拡
張部24に対応して、4つの2値画像作成部25を有し
ている。
【0242】統合回路8は、4方向の2値画像を統合し
て、最終的に、1つの境界画像を得るための手段であ
り、論理ORゲート等の電子デバイスで構成される。
【0243】ラベリング回路10は、得られた画像中に
複数の図形(領域)が存在するときに、各領域の連結成
分ごとに、異なるラベルを付加する手段である。
【0244】具体的には、数字を付加する等の方法によ
り、ある連結成分からなる領域と、他の連結成分からな
る領域の区別を行うことが考えられる。
【0245】本手段は、例えば、CPU(中央処理装
置)、仮ラベリング処理用RAM、テーブル操作処理用
RAM、本ラベリング処理用RAMを有して構成され
る。
【0246】矩形処理回路11は、同じラベルが付加さ
れた領域の形状を、該領域に外接する4角形で矩形状に
近似する手段であり、各種TTLロジック等の電子デバ
イスで構成される。
【0247】RAM12は、正常品のラベル処理情報、
該情報より得られる正常品の2値画像、被検体のラベル
処理情報、矩形処理情報、矩形処理情報より得られる2
値画像等を格納しておく手段であり、半導体メモリ等で
構成される。
【0248】CPU13は、RAM12に記憶されてい
る各種情報から、被検体17の2値画像を作成し、該2
値画像と予め登録している正常品の2値画像の対応す
る、画素同士の排他的論理和を演算し、設定されたしき
い値との比較を行い、被検体が、正常か否かを判断する
手段であり、半導体マイクロプロセッサー等を用いて構
成される。
【0249】ROM14は、形状検査を行うためのプロ
グラムが格納されており、半導体IC等を用いて構成さ
れる。
【0250】判定表示部15は、被検体が不良品である
場合に、オペレータに、表示等によって警告を与える手
段であり、LED等を用いて構成される。
【0251】マン・マシンインターフェイス16は、所
定の検査位置に被検体が置かれる時の、被検体の重心座
標、被検体の正常性を判定するしきい値等の入力手段で
あり、キーボード等の入力手段を用いて構成される。
【0252】なお、第三実施例においても行われる、図
2中のステップ100からステップ170までの処理、
および、図3中のステップ200から280までの処理
は、ステップ150、240(境界抽出処理)を除き、
第一実施例と全く同じなため、第三実施例の主要部であ
る境界抽出回路C26の動作についてのみ説明し、これ
以外については、重複記載となるので、ここでの説明を
省略する。
【0253】以下、境界抽出回路C26による境界抽出
処理について図14、15、16を参照して説明する。
【0254】まず、TVカメラ1にて、測定対象物の画
像情報の読み込みを行う。
【0255】次に、A/D変換器2にて、アナログで出
力される画像情報信号を、デジタル信号に変換する。
【0256】次に、平滑化回路3では、得られたデジタ
ル信号をもとに、全ての画素点を注目点として画像の平
滑化処理を行う。なお、この処理は、本発明において
は、必ずしも必要でない。
【0257】ここで、平滑化処理とは、画像に含まれる
各種の雑音を、除去する処理であり、前記の通り、式1
により、注目する画素点での平滑化処理値を求める。
【0258】次に、微分処理部19では、平滑化処理さ
れた画像をもとに、画像の微分処理を行う。
【0259】ここで、微分処理は、境界抽出の容易化を
図るため、画像に施す演算処理であり、前記の通り、式
10および図12に示す重みマトリクスを用いて処理さ
れる。 微分処理方法は、第二実施例で行った微分処理
と全く同じであるので、詳細な説明は、ここでは省略す
る。
【0260】本微分処理を、縦方向、横方向、斜め右上
がり方向、斜め右下がり方向の4方向に対して行う。
【0261】次に、ピーク抽出部22により、ピーク画
素を抽出し、該画素を境界画素、境界候補画素または非
境界画素に分類し、全画素に対して3値画像を得る。
【0262】これについて、以下説明する。
【0263】ピーク画素の求め方は、第二実施例におい
て図13を用いて説明した通りである。
【0264】例えば、横方向の微分画像に対しては、図
13に示す画素配置において、式12を満足すれば、点
Pはピーク画素と判断される。
【0265】次に点Pにおける微分値を、予め設定され
た、2つのしきい値と比較する。
【0266】ここで説明のため、2つのしきい値をそれ
ぞれ、第一のしきい値、第二のしきい値と称し、第一の
しきい値は、第二のしきい値より大きく設定されている
ものとする。
【0267】さて、ピーク画素が求まると、該画素にお
ける微分値と、前記2つのしきい値を比較する。
【0268】まず、前記微分値が、第一のしきい値より
大きければ、前記ピーク画素を境界画素とする。
【0269】次に、前記微分値が、第一しきい値以下で
あり、第二のしきい値より大きければ、前記ピーク画素
を境界候補画素とする。
【0270】さらに、前記微分値が、第二のしきい値以
下であれば、前記ピーク画素を非境界画素とする。
【0271】ピーク画素以外は、もともと非境界画素で
あるため、全画素が3値化され、3値画像が得られるこ
とになる。
【0272】第三実施例が、第二実施例より、高精度に
境界の抽出が可能なのは、しきい値を2種類設定し、第
一のしきい値により、明確な境界を確実に抽出し、微分
値が、第一のしきい値よりは小さいが、第2のしきい値
より大きな画素、すなわち、境界画素と確定できない画
素を境界候補画素とし、後に述べる拡張処理により、該
境界候補画素が、境界画素である可能性が高い場合にの
み、境界候補画素を境界画素として処理する点にある。
【0273】次に、第一拡張部23および第二拡張部2
4で行う処理について説明する。
【0274】第一拡張部23および第二拡張部24で
は、前記境界候補画素のうち、境界画素に連結している
画素を境界画素に変換する。
【0275】第一拡張部23は、まず、ピーク抽出部2
2にて作成された、前記3値画像を、例えば、ラスタ走
査していき、境界候補画素が走査されると以下の処理
(本処理を「拡張処理」と称する)を行う。
【0276】例えば、注目する境界候補画素の8近傍の
画素のうち、微分方向に存在する2画素を除く、残りの
画素を調べる。
【0277】次に、該境界候補画素が、境界画素に連結
している場合には、境界候補画素を境界画素に変換し、
それ以外の場合には、境界候補画素を非境界画素に変換
する。 この処理を、例えば、ラスタ走査しながら最後
の画素まで行う。
【0278】図15に、注目画素の近傍の画素を調べ、
境界候補画素を境界画素か、非境界画素に確定する処理
の一例を示す。
【0279】これは、横方向の微分処理画像を拡張処理
する一例を示す。
【0280】いま、Pが、注目する境界候補画素である
ので、該画素の8近傍画素のうち、微分方向である、P
の横方向に存在する2画素を除いた残りの画素、すなわ
ちP0、P1、P2、P3、P4、P5のいずれかが、
境界画素であれば、Pを境界画素とするものである。
【0281】なお、微分方向(この場合、横方向)の画
素を除いて拡張処理するのは、例えば、横方向の微分処
理とは、縦方向の境界を抽出する処理であるので、境界
候補画素点Pの横方向に存在する画素は、判断不要な画
素点として扱う。
【0282】第二拡張部24では、第一拡張部23で行
った処理と全く同じ拡張処理を、第一拡張部23とは、
逆の方向から行う。
【0283】なお、拡張処理する手段を2個設け、両方
向から拡張処理するのは、一方向からの拡張処理のみで
は、境界候補画素が境界画素と連結している場合であっ
ても、該境界候補画素が、非境界画素となってしまう場
合があり、これを回避するためである。
【0284】例えば、図16に示すように(縦方向微分
の場合である)、a方向の走査のみでは、境界候補画素
Dは、境界画素Eと連結しているため境界画素に変えら
れるが、境界候補画素B、Cは、画素Dを介して境界画
素Eと連結していると考えられるにもかかわらず、境界
画素に変えられず、非境界画素になってしまう事態が生
じてしまう。
【0285】そこで、b方向からも各画素を走査して、
境界画素Dに連結している境界候補画素Cを、境界画素
とし、更に、境界画素Cに連結している境界候補画素B
を境界画素とすることにより、かかる事態の発生を回避
している。
【0286】このように、両方向からの拡張処理を行う
ことで、完全な拡張処理を行うことができることとな
る。
【0287】なお、かかる拡張処理は、縦方向、横方
向、斜め右上がり方向、斜め右下がり方向の4方向に対
して行われる。
【0288】2値画像作成部25では、拡張処理された
画像に対して、境界画素に変換されなかった境界候補画
素を、非境界画素にすることによって、該画像を構成す
る全ての画素を、境界画素と非境界画素に区別する。
【0289】例えば、境界画素を「1」、非境界画素を
「0」とした、2値画像を作成する。 なお、かかる2
値画像の作成処理も、縦方向、横方向、斜め右上がり方
向、斜め右下がり方向の4方向に対して行われる。
【0290】最後に、統合回路8は、4方向の2値画像
を論理ORゲート等により統合し、1つの境界画像を作
成する。
【0291】以下、ラベリング回路10にて行われるラ
ベリング処理、矩形処理回路11にて行われる矩形情報
処理、および、該処理情報のRAM12への格納処理
は、第一実施例と全く同じ処理なのでここでは、説明を
避ける。
【0292】以上述べてきた第三実施例により、環境に
影響されず、さらに高精度に境界を抽出する境界抽出回
路を、提供することができることになる。
【0293】つまり、しきい値が1つの場合、全ての境
界を抽出するためには、しきい値の設定値を小さくしな
ければならないが、設定値を小さくすることは、同時に
ノイズ成分が、多くなることでもある。
【0294】したがって、しきい値を2個設け、第一の
しきい値は、大きな値とし、明確な境界を確実に抽出
し、第二のしきい値は、第一のしきい値より、小さな値
とし、注目する画素点における微分値が第二のしきい値
より大きく、かつ第一のしきい値以下の場合には、注目
する画素点に近接する画素点が、境界画素か否かを調べ
て、最終的に、注目する画素点が境界画素か否かを判断
することにより、確実に境界抽出を行えるようになる。
【0295】以上述べてきた、第一実施例から第三実施
例までの境界抽出回路を搭載した形状検査装置により、
被検体の良・不良を正確に判定する形状検査装置を構成
できる。
【0296】
【発明の効果】本発明によれば、環境に影響されず、高
精度に被検体の境界を抽出するための画像処理手段を有
し、該画像処理手段を用いて、予め登録された正常品の
2値画像と、被検体の2値画像を照合することにより、
被検体である生産品の良・不良を判断する形状検査装置
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の構成の説明図である。
【図2】本発明の第一実施例の動作を説明するための工
程図である。
【図3】平滑オペレータの説明図である。
【図4】微分オペレータの説明図である。
【図5】境界画素判定オペレータの説明図である。
【図6】境界画素判定オペレータの説明図である。
【図7】ラベリング処理の説明図である。
【図8】本発明の第一実施例の動作を説明するための工
程図である。
【図9】矩形情報処理を説明するための説明図である。
【図10】被検体の重心座標の求め方の説明図である。
【図11】本発明の第二実施例の構成の説明図である。
【図12】方向別微分オペレータの説明図である。
【図13】ピーク画素抽出原理の説明図である。
【図14】本発明の第三実施例の構成の説明図である。
【図15】横方向微分における拡張処理の説明図であ
る。
【図16】拡張処理の説明図である。
【符号の説明】
1…TVカメラ、2…A/D変換器、3…平滑化回路、
4…微分処理回路、5…しきい値、6…2値画像作成
部、7…境界画像作成部、8…統合回路、9…境界抽出
回路A、10…ラベリング回路、11…矩形処理回路、
12…RAM、13…CPU、14…ROM、15…判
定表示部、16…マン・マシンインターフェイス、17
…被検体、18…ベルトコンベア、19…微分処理部、
20…境界画像作成部、21…境界抽出回路B、22…
ピーク抽出部、23…第一拡張部、24…第二拡張部、
25…2値画像作成部、26…境界抽出回路C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定対象物の画像情報を入力する手段と、
    画像情報を微分処理する手段と、該手段によって得られ
    た画像から境界画像を作成する手段と、作成された境界
    画像をラベリングする手段と、ラベリング処理された画
    像情報を矩形処理する手段と、該矩形処理された情報を
    記憶する手段とからなる境界画像処理手段と、 該境界画像処理手段により求められた、正常品のラベリ
    ング情報から、2値画像を作成し、格納しておく手段
    と、 被検体の検査位置座標、および、検査判定しきい値を入
    力し、記憶しておく手段と、 被検体の、前記境界画像処理手段による矩形情報処理結
    果から、被検体の2値画像を作成し、記憶しておく手段
    と、 前記予め記憶された正常品の2値画像と、被検体の2値
    画像の相対応する画素の一致度を調べる手段と、 該一致度が、前記検査判定しきい値以上のとき、警告す
    る手段とからなる形状検査装置。
  2. 【請求項2】測定対象物の画像情報を入力する手段と、
    画像情報を微分処理する手段と、該手段による微分値を
    2値化する、複数のしきい値を設定する手段と、各々の
    しきい値により2値画像を作成する手段と、作成された
    各々の2値画像において、注目する画素点が、境界線を
    構成するか否かを判定させる境界画素判定オペレータを
    作用させ、前記注目する画素点が境界線を構成すると判
    定されれば、該注目する画素点は、境界候補画素と判断
    し、境界画像を作成する手段と、作成された各々の境界
    画像を統合する手段と、統合された境界画像をラベリン
    グ処理する手段と、ラベリング処理された画像情報を矩
    形処理する手段と、該矩形処理された情報を記憶する手
    段とからなる境界画像処理手段と、 該境界画像処理手段により求められた、正常品のラベリ
    ング情報から、2値画像を作成し、格納しておく手段
    と、 被検体の検査位置座標、および、検査判定しきい値を入
    力し、記憶しておく手段と、 被検体の、前記境界画像処理手段による矩形情報処理結
    果から、被検体の2値画像を作成し、記憶しておく手段
    と、 前記予め記憶された正常品の2値画像と、被検体の2値
    画像の相対応する画素の一致度を調べる手段と、 該一致度が、前記検査判定しきい値以上のとき、警告す
    る手段とからなる形状検査装置。
  3. 【請求項3】測定対象物の画像情報を入力する画像情報
    入力手段と、縦、横、斜め右上がり、斜め右下がりの4
    方向に、方向別微分オペレータを作用させ、4方向の方
    向別微分画像を作成する微分処理手段と、各方向別微分
    画像に対して、該方向における微分値のピークを示す画
    素を調べる手段と、該画素における微分値が、ある設定
    されたしきい値より大きな場合に、前記ピーク値を示す
    画素を境界画素として、境界画像を作成する手段と、作
    成した4方向の境界画像を統合する手段と、統合された
    境界画像をラベリング処理する手段と、ラベリング処理
    された画像情報を矩形処理する手段と、該矩形処理され
    た情報を記憶する手段とからなる境界画像処理手段と、 該境界画像処理手段により求められた、正常品のラベリ
    ング情報から、2値画像を作成し、格納しておく手段
    と、 被検体の検査位置座標、および、検査判定しきい値を入
    力し、記憶しておく手段と、 被検体の、前記境界画像処理手段による矩形情報処理結
    果から、被検体の2値画像を作成し、記憶しておく手段
    と、 前記予め記憶された正常品の2値画像と、被検体の2値
    画像の相対応する画素の一致度を調べる手段と、 該一致度が、前記検査判定しきい値以上のとき、警告す
    る手段とからなる形状検査装置。
  4. 【請求項4】測定対象物の画像情報を入力する画像情報
    入力手段と、縦、横、斜め右上がり、斜め右下がりの4
    方向に、方向別微分オペレータを作用させ、4方向の方
    向別微分画像を作成する微分処理手段と、各方向別微分
    画像に対して、該方向における微分値のピークを示す画
    素を調べる手段と、第一のしきい値と、第一のしきい値
    より小さく設定された第二のしきい値を用いて、該画素
    における微分値が、第一のしきい値より大きなものを境
    界画素とし、第一のしきい値以下であるが、第二のしき
    い値よりは大きなものを、境界候補画素とし、さらに、
    第二のしきい値以下のものを、非境界画素として3値化
    された画像を作成する手段と、該3値化画像を、ある方
    向から走査し、ある境界候補画素に注目し、該境界候補
    画素の近傍の画素を調べ、該境界候補画素が、境界画素
    に連結している場合には、境界候補画素を、境界画素に
    変換する処理を行う第一拡張手段と、第一拡張手段で行
    う処理を第一拡張手段とは、逆の方向から行う第二拡張
    手段と、第二拡張手段で作成された画像から境界画像を
    作成する手段と、作成された各々の境界画像を統合する
    手段と、統合された境界画像をラベリング処理する手段
    と、ラベリング処理された画像情報を矩形処理する手段
    と、該矩形処理された情報を記憶する手段とからなる境
    界画像処理手段と、 該境界画像処理手段により求められた、正常品のラベリ
    ング情報から、2値画像を作成し、格納しておく手段
    と、 被検体の検査位置座標、および、検査判定しきい値を入
    力し、記憶しておく手段と、 被検体の、前記境界画像処理手段による矩形情報処理結
    果から、被検体の2値画像を作成し、記憶しておく手段
    と、 前記予め記憶された正常品の2値画像と、被検体の2値
    画像の相対応する画素の一致度を調べる手段と、 該一致度が、前記検査判定しきい値以上のとき、警告す
    る手段とからなる形状検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2022529924A (ja) * 2019-04-15 2022-06-27 イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド 非破壊(ndt)検査中に物品をビジュアルスキャンするシステム

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