JPH05223516A - 金属薄膜抵抗ひずみゲージ - Google Patents
金属薄膜抵抗ひずみゲージInfo
- Publication number
- JPH05223516A JPH05223516A JP4058737A JP5873792A JPH05223516A JP H05223516 A JPH05223516 A JP H05223516A JP 4058737 A JP4058737 A JP 4058737A JP 5873792 A JP5873792 A JP 5873792A JP H05223516 A JPH05223516 A JP H05223516A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thin film
- gauge
- layer
- resistance
- strain gauge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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- Measurement Of Force In General (AREA)
- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
- Non-Adjustable Resistors (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 現在一般的な金属ゲージのひずみ率は約2で
あり、高いゲージ率を示すものとして、純白金,純ニッ
ケル,半導体ゲージがある。しかし、純白金は、高価な
もので純ニッケルは、抵抗温度特性が非常に大きい。ま
た、30〜40という高いゲージ率を持つ半導体ゲージ
は安定性が無い等の欠点がある。本発明では、Fe−C
r−Al合金薄膜を使用することにより、信頼性が高
く、ゲージ率が従来の1.5倍の3という高い値を持
ち、抵抗温度特性が純ニッケル等と比べ小さいゲージを
作製できる物質を提供する。 【構成】 鉄(Fe)−クロム(Cr)−アルミ(A
l)合金(重量比にてCrは15〜20%、Alは3〜
4%および残部はFe)薄膜の抵抗体を蒸着もしくはス
パッタ等により着膜し、前記Fe−Cr−Al合金薄膜
の抵抗体に金属電極を着膜したことを特徴とする金属薄
膜抵抗ひずみゲージ。
あり、高いゲージ率を示すものとして、純白金,純ニッ
ケル,半導体ゲージがある。しかし、純白金は、高価な
もので純ニッケルは、抵抗温度特性が非常に大きい。ま
た、30〜40という高いゲージ率を持つ半導体ゲージ
は安定性が無い等の欠点がある。本発明では、Fe−C
r−Al合金薄膜を使用することにより、信頼性が高
く、ゲージ率が従来の1.5倍の3という高い値を持
ち、抵抗温度特性が純ニッケル等と比べ小さいゲージを
作製できる物質を提供する。 【構成】 鉄(Fe)−クロム(Cr)−アルミ(A
l)合金(重量比にてCrは15〜20%、Alは3〜
4%および残部はFe)薄膜の抵抗体を蒸着もしくはス
パッタ等により着膜し、前記Fe−Cr−Al合金薄膜
の抵抗体に金属電極を着膜したことを特徴とする金属薄
膜抵抗ひずみゲージ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はひずみゲージに係り特に
金属薄膜抵抗ひずみゲージに関する。
金属薄膜抵抗ひずみゲージに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属抵抗ひずみゲージとしては、
線ゲージおよび、箔ゲージが一般的である。線ゲージ
は、線径10〜30μm程度の抵抗線を受感部に用いた
もので、金属抵抗ひずみゲージ普及の初期に多用され
た。しかし、グリッド形成時の残留ひずみの影響、加工
した線材と基板を密着させるために用いる接着材の影響
などで諸特性のばらつきが大きく、またグリッドの形
成、線材と基板の接着といった特殊技術が必要なため、
生産効率も悪くコスト高となっている。箔ゲージは、数
μm厚の抵抗箔を基板上に接着し、エッチングにより抵
抗パターンを形成したものであるため、加工時の材料ひ
ずみの影響はないが、接着剤の影響については線ゲージ
と同様である。現在一般的な金属ゲージのひずみ率は約
2であり、高いゲージ率を示すものとして、純白金,純
ニッケル,半導体ゲージがある。しかし、純白金は、高
価なもので純ニッケルは、抵抗温度特性が非常に大き
い。また、30〜40という高いゲージ率を持つ半導体
ゲージは安定性が無い等の欠点がある。金属薄膜ゲージ
は、抵抗材料を蒸着、スパッタリング等により絶縁性の
基板上に着膜したもので、絶縁性皮膜を介して直接ひず
み測定対象物表面上への着膜も可能である。接着剤を使
用しないため、諸特性への悪影響がなくなる。また、F
e−Cr−Al合金を使用することによりゲージ率もい
ままでの約1.5倍となる。さらに、抵抗温度特性も純
ニッケル等と比べ小さくなる。
線ゲージおよび、箔ゲージが一般的である。線ゲージ
は、線径10〜30μm程度の抵抗線を受感部に用いた
もので、金属抵抗ひずみゲージ普及の初期に多用され
た。しかし、グリッド形成時の残留ひずみの影響、加工
した線材と基板を密着させるために用いる接着材の影響
などで諸特性のばらつきが大きく、またグリッドの形
成、線材と基板の接着といった特殊技術が必要なため、
生産効率も悪くコスト高となっている。箔ゲージは、数
μm厚の抵抗箔を基板上に接着し、エッチングにより抵
抗パターンを形成したものであるため、加工時の材料ひ
ずみの影響はないが、接着剤の影響については線ゲージ
と同様である。現在一般的な金属ゲージのひずみ率は約
2であり、高いゲージ率を示すものとして、純白金,純
ニッケル,半導体ゲージがある。しかし、純白金は、高
価なもので純ニッケルは、抵抗温度特性が非常に大き
い。また、30〜40という高いゲージ率を持つ半導体
ゲージは安定性が無い等の欠点がある。金属薄膜ゲージ
は、抵抗材料を蒸着、スパッタリング等により絶縁性の
基板上に着膜したもので、絶縁性皮膜を介して直接ひず
み測定対象物表面上への着膜も可能である。接着剤を使
用しないため、諸特性への悪影響がなくなる。また、F
e−Cr−Al合金を使用することによりゲージ率もい
ままでの約1.5倍となる。さらに、抵抗温度特性も純
ニッケル等と比べ小さくなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの金属皮膜
抵抗ひずみゲージの抵抗体としては、Ni−Cr、Cu
−Ni、Ta−Siなどが一般的であるが、長期安定
性、信頼性の面では実用上不十分であった。Ni−C
r、Cu−Niなどのひずみ率は普通1.8〜2.0であ
る。しかしFe−Cr−Al薄膜抵抗ひずみゲージはゲ
ージ率が3.0以上と大きいため、物理量を測定するセ
ンサとしては有効である。
抵抗ひずみゲージの抵抗体としては、Ni−Cr、Cu
−Ni、Ta−Siなどが一般的であるが、長期安定
性、信頼性の面では実用上不十分であった。Ni−C
r、Cu−Niなどのひずみ率は普通1.8〜2.0であ
る。しかしFe−Cr−Al薄膜抵抗ひずみゲージはゲ
ージ率が3.0以上と大きいため、物理量を測定するセ
ンサとしては有効である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために本発明は、金属薄膜抵抗ひずみゲージの抵抗体と
して高融点金属であるFe−Cr−Al合金薄膜を用い
て、安定性を向上させ信頼性が高く、今までのゲージ率
より1.5倍程高い金属薄膜抵抗ひずみゲージを提供す
るものである。また、この金属薄膜抵抗ひずみゲージは
ひずみ測定対象物表面上に直接絶縁性皮膜を着膜し、該
ひずみ測定対象物表面上にFe−Cr−Al合金薄膜の
抵抗体に金属電極を形成することもできる。
ために本発明は、金属薄膜抵抗ひずみゲージの抵抗体と
して高融点金属であるFe−Cr−Al合金薄膜を用い
て、安定性を向上させ信頼性が高く、今までのゲージ率
より1.5倍程高い金属薄膜抵抗ひずみゲージを提供す
るものである。また、この金属薄膜抵抗ひずみゲージは
ひずみ測定対象物表面上に直接絶縁性皮膜を着膜し、該
ひずみ測定対象物表面上にFe−Cr−Al合金薄膜の
抵抗体に金属電極を形成することもできる。
【0005】
【実施例】実施例を図面を用いて以下に説明する。図1
に示す固定治具2により取り付けられる基板1として
は、アルミナ基板を、ターゲット3としてはFe(76
%)−Cr(20%)−Al(4%)を用いた。スパッ
タリング装置のベルジャー4内を3×10-6 torrまで
真空引きし、基板を150℃に加熱し上記ターゲット3
をスパッタリングし、アルミナ基板1に抵抗体5として
約1μmのFe−Cr−Al薄膜を着膜した。次いで、
金属電極としてTi層6・Pd層7とAu層8を蒸着に
より上記薄膜形成済基板両面に着膜させ図2に示すとお
りの構造とした。このとき金属電極としての総厚は60
00Aとした。その後、ウェットエッチング法により図
3に示したとおりの抵抗パターン9と電極パッド10を
形成し、必要に応じてレーザートリミングにより抵抗値
調整を行った。ゲージ抵抗とし、120Ωのものを形成
して素子を完成させた。上記のようにして得られた金属
薄膜抵抗ひずみゲージの諸特性を測定した結果は表1に
示すとおりである。
に示す固定治具2により取り付けられる基板1として
は、アルミナ基板を、ターゲット3としてはFe(76
%)−Cr(20%)−Al(4%)を用いた。スパッ
タリング装置のベルジャー4内を3×10-6 torrまで
真空引きし、基板を150℃に加熱し上記ターゲット3
をスパッタリングし、アルミナ基板1に抵抗体5として
約1μmのFe−Cr−Al薄膜を着膜した。次いで、
金属電極としてTi層6・Pd層7とAu層8を蒸着に
より上記薄膜形成済基板両面に着膜させ図2に示すとお
りの構造とした。このとき金属電極としての総厚は60
00Aとした。その後、ウェットエッチング法により図
3に示したとおりの抵抗パターン9と電極パッド10を
形成し、必要に応じてレーザートリミングにより抵抗値
調整を行った。ゲージ抵抗とし、120Ωのものを形成
して素子を完成させた。上記のようにして得られた金属
薄膜抵抗ひずみゲージの諸特性を測定した結果は表1に
示すとおりである。
【0006】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように本発明
の金属薄膜抵抗ひずみゲージによると、Fe−Cr−A
l合金薄膜を使用することにより、信頼性が高く、ゲー
ジ率が従来の1.5倍の3という高い値のゲージを提供
できるようになった。なお、ここでは絶縁性基板上にF
e−Cr−Al合金薄膜の抵抗体を設け、該Fe−Cr
−Al合金薄膜の抵抗体に金属電極を形成したが、ひず
み測定対象物表面上に直接絶縁性皮膜を施し、該絶縁性
皮膜表面上にFe−Cr−Al合金薄膜の抵抗体を着膜
しても同様の効果が得られる。また、以上の実施例では
保護膜なしであったがポリイミド等の有機質保護膜やス
パッタ等で二酸化けい素等の無機質保護膜を着膜すると
湿気等に強くなりより長時間安定性が得られる。実施例
ではTi層上にPd層・Au層を着膜する構造をとった
が、半田づけのできる電極構造であれば他の構造でも使
用できる。
の金属薄膜抵抗ひずみゲージによると、Fe−Cr−A
l合金薄膜を使用することにより、信頼性が高く、ゲー
ジ率が従来の1.5倍の3という高い値のゲージを提供
できるようになった。なお、ここでは絶縁性基板上にF
e−Cr−Al合金薄膜の抵抗体を設け、該Fe−Cr
−Al合金薄膜の抵抗体に金属電極を形成したが、ひず
み測定対象物表面上に直接絶縁性皮膜を施し、該絶縁性
皮膜表面上にFe−Cr−Al合金薄膜の抵抗体を着膜
しても同様の効果が得られる。また、以上の実施例では
保護膜なしであったがポリイミド等の有機質保護膜やス
パッタ等で二酸化けい素等の無機質保護膜を着膜すると
湿気等に強くなりより長時間安定性が得られる。実施例
ではTi層上にPd層・Au層を着膜する構造をとった
が、半田づけのできる電極構造であれば他の構造でも使
用できる。
【図1】実施例で使用した蒸着装置を示した断面図であ
る。
る。
【図2】実施例の金属薄膜抵抗ひずみゲージを示した断
面図である。
面図である。
【図3】実施例の金属薄膜抵抗ひずみゲージの抵抗パタ
ーンを示した部分図である。
ーンを示した部分図である。
1 基板 2 固定治具 3 ターゲット 4 ベルジャー 5 抵抗体 6 Ti層(金属電極) 7 Pd層(金属電極) 8 Au層(金属電極) 9 抵抗パターン 10 電極パッド
【表1】
Claims (1)
- 【請求項1】 基板として絶縁性基板を用い、前記絶縁
性基板表面上に鉄(Fe)−クロム(Cr)−アルミ
(Al)合金(重量比にてCrは15〜20%、Alは
3〜4%および残部はFe)薄膜の抵抗体を蒸着もしく
はスパッタ等により着膜し、前記Fe−Cr−Al合金
薄膜の抵抗体に金属電極を着膜したことを特徴とする金
属薄膜抵抗ひずみゲージ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4058737A JPH05223516A (ja) | 1992-02-13 | 1992-02-13 | 金属薄膜抵抗ひずみゲージ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4058737A JPH05223516A (ja) | 1992-02-13 | 1992-02-13 | 金属薄膜抵抗ひずみゲージ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05223516A true JPH05223516A (ja) | 1993-08-31 |
Family
ID=13092834
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4058737A Withdrawn JPH05223516A (ja) | 1992-02-13 | 1992-02-13 | 金属薄膜抵抗ひずみゲージ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05223516A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003139504A (ja) * | 2001-10-30 | 2003-05-14 | Japan Science & Technology Corp | 変位センサとその製造方法および位置決めステージ |
JP2019074454A (ja) * | 2017-10-18 | 2019-05-16 | 公益財団法人電磁材料研究所 | 熱安定性に優れ、高歪ゲージ率を有する歪センサ用薄膜合金 |
WO2019194129A1 (ja) * | 2018-04-03 | 2019-10-10 | ミネベアミツミ株式会社 | ひずみゲージ |
-
1992
- 1992-02-13 JP JP4058737A patent/JPH05223516A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003139504A (ja) * | 2001-10-30 | 2003-05-14 | Japan Science & Technology Corp | 変位センサとその製造方法および位置決めステージ |
JP2019074454A (ja) * | 2017-10-18 | 2019-05-16 | 公益財団法人電磁材料研究所 | 熱安定性に優れ、高歪ゲージ率を有する歪センサ用薄膜合金 |
WO2019194129A1 (ja) * | 2018-04-03 | 2019-10-10 | ミネベアミツミ株式会社 | ひずみゲージ |
JP2019184284A (ja) * | 2018-04-03 | 2019-10-24 | ミネベアミツミ株式会社 | ひずみゲージ |
CN111919082A (zh) * | 2018-04-03 | 2020-11-10 | 美蓓亚三美株式会社 | 应变片 |
US11262181B2 (en) | 2018-04-03 | 2022-03-01 | Minebea Mitsumi Inc. | Strain gauge with increased resistor protection |
CN111919082B (zh) * | 2018-04-03 | 2023-08-22 | 美蓓亚三美株式会社 | 应变片 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990518 |