JPH0522335U - コンテナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】繰り返し使用でき、また、現場での部品管理等
が容易で、直接載置しても建築現場の床面等を傷つける
恐れがないコンテナを提供することを目的としている。 【構成】把手部およびこの把手部の両端から延出する２
本のアーム部を有し、このアーム部が本体を両側から挟
むように配置され、アーム部先端から他側のアーム部先
端方向へ向かって延出する軸を介して回動自在な把手が
本体の両側端部にそれぞれ設けられていて、把手部が本
体の上端縁に載るような位置にある時に他のコンテナの
コンテナ本体を前記把手部によって下側から受けて積み
重ね自在となっており、かつ、他のコンテナを積み重ね
た状態で開閉自在な扉が本体の少なくも一側壁に設けら
れている構成とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、たとえば、長尺の建材等の輸送に用いられるコンテナに関する。

【０００２】

【従来の技術】

プレハブ住宅等は、予め工場で大量生産されたユニット部材をその建設現場へ 運び、簡単に組み立てられるようになっている。 ところで、このユニット部材のうち内・外装材等の部材は比較的長尺で、通常 ダンボールのケースに入った状態で建築現場まで運ばれ、ケースを開梱し使用す るようになっているが、ダンボールのケースでは、破れたりしやすいため現場で の部品管理ができないとともに、ダンボールの廃棄に手間がかかると言う問題が ある。また、使用済のダンボールを廃棄していたのでは、資源確保が叫ばれてい る昨今の情勢には向かない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、線材を用いた折り畳み積み重ね可能な長方形のコンテナの使用が一部 プレハブ住宅のメーカー等で検討されている。 しかし、この線材を用いたコンテナは、丈夫で繰り返し使用できるとともに現 場での部品管理も容易であるが、その組み立て、折り畳みに手間がかかるととも に、硬質な素材を用いているため、建築現場の床面を傷つける恐れがあると言う 問題がある。

【０００４】 本考案は、このような事情に鑑みて、繰り返し使用でき、また、現場での部品 管理等が容易で、直接載置しても建築現場床面等を傷つけるおそれのないコンテ ナを提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、このような目的を達成するために、上部が開口し４側壁が上方外側 に向かって傾斜する合成樹脂製の箱状本体を備えるコンテナにおいて、把手部及 びこの把手部の両端から延出する２本のアーム部を有し、このアーム部がコンテ ナ本体を両側から挟むように配置され、アーム部先端から他側のアーム部先端方 向へ向かって延出する軸を介して回動自在な２つの把手が前記本体の両側端部に それぞれ設けられていて、前記把手部がコンテナ本体の上端縁に載るような位置 にある時に他のコンテナの前記本体を前記把手部によって下側から受けて積み重 ね自在となっており、かつ、他のコンテナを積み重ねた状態で開閉自在な扉が前 記本体の少なくとも一側壁に設けられていることを特徴とするコンテナを要旨と している。

【０００６】

【作用】

上記構成によれば、本体に所望の内容物を収容した状態で建築現場等へコンテ ナを運び、所望の保管場所へ設置するが、本体が合成樹脂製であるので、直接設 置しても床面等が傷むことがない。そして、コンテナが複数個あるときには、２ つの把手をそれぞれ軸を中心にして回動させて、把手部が本体の上端面に載るよ うに配置させ、上側のコンテナを下側のコンテナの把手部に受けさせるように次 々に積み重ねておくことができる。また、下側のコンテナに収容された内容物は 、側壁面に設けた扉を開ければ、コンテナを積み重ねた状態でも取り出せるよう になっている。

【０００７】 さらに、内容物を全て使いきり、コンテナが空になると、把手部が側壁面に沿 うように把手を回動させ、本体の上部開口部を開放する。そして、上部開口部か ら下側のコンテナの本体内ヘ上側のコンテナを次々に嵌合させることができる。

【０００８】

【実施例】

以下に、本考案を、その実施例をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。 図１〜図３は本考案にかかるコンテナの第１の実施例をあらわしている。 図１にみるように、このコンテナ１は、合成樹脂製の本体２と、金属製の２つ の把手３を備えている。

【０００９】 本体２は、４側壁２１〜２４が上方に向かって外側に広がるように形成されて いて、その上端縁に外側に向かって折り返された形状の鍔部２５が形成されてい る。 鍔部２５は、下面に内断面が半円状となる切欠部が形成されていて、この切欠 部に、図３にみるように、本体２の横方向への広がりを防止するパイプ４が嵌合 されている。

【００１０】 把手３は、把手部３１と、把手部３１の両側から平行に延出するアーム部３２ とアーム部３２から他側のアーム部３２方向へ向かって延びる軸３３とから構成 されていて、軸３３がパイプ４に開けた孔に挿通され、軸３３を中心にして回動 するようになっている。 また、本体２の長手側の２つの側壁面２１，２３が図２にみるように切り欠か れ、側壁２１（２３）の一部がパイプ４を中心にして回動自在になっていて、扉 ２８を構成している。すなわち、扉２８は、切欠部２６の周縁に係止金具２７を 係止させることよって、閉止状態が保たれ、係止金具２７を回動させて係止を解 除することより、パイプ４を中心にして上方へ回動して本体２側部を開放状態に して内容物を側部から取り出せるようになっている。

【００１１】 このコンテナ１は、以上のように構成されており、部品等を本体２内に収容し た状態で建設現場の所定場所まで運び、空になると、図４にみるように、把手３ を把手部３１が本体２の側壁面２３に沿う位置まで回動させておき、次々に上か らコンテナ１をその下部が下側のコンテナ１の内部に入り込むように積み重ねて いくことができる。したがって、嵩ばらなくなり、運搬や保管に便利である。さ らに、本体２が合成樹脂製であるので、直接載置するようにしても建築現場の床 面を傷つけたりすることがない。

【００１２】 また、使用時においては、図５にみるように、把手３を把手部３１が本体２の 上端縁に載るように回動させ、把手部２１によって上側のコンテナ１の底を受け るように積み重ねて置くことができる。しかも、扉２８がこのように積み重ね時 においても開閉自在であるので、下側のコンテナ１内に収容された部品等が自由 に取り出せる。

【００１３】 図６〜図８は本考案にかかるコンテナの第２の実施例をあらわしている。 図６および図７にみるように、このコンテナ５は、本体６の一側壁６１が上端 縁から切り欠かれ、この切欠部がヒンジ６３を介して回動する上開きの扉６２を 構成している。そして、この扉６２の周縁及び扉６２以外の本体６上端縁に外側 に向かって折り返されたように鍔部６４が形成されていて、図８にみるように、 補強用のパイプ４がその下面に設けられた切欠部に嵌合されている以外は、第１ の実施例と同様になっている。

【００１４】 本考案にかかるコンテナは、上記の実施例に限定されない。たとえば、上記の 実施例では、扉は、１つないし２つの側壁に設けられていたが、４側壁全てに扉 を設けるようにしても構わない。また、上記の実施例では鍔部の切欠部にパイプ を嵌合するように配置していたが、パイプに代えて鍔部に予め一体成形により補 強材を埋め込んでおいても構わない。

【００１５】

【考案の効果】

本考案にかかるコンテナは、以上のように構成されているので、以下のような 効果を奏する。 通い箱として使用することができるので、廃棄物の発生がなくなり省資源 の要求に応えることができる。

【００１６】 本体が合成樹脂によって形成されているので、直接設置しても床面等が傷 むことがない。 ２つの把手を把手部が本体の上端縁に接するように位置させ、把手部によ って上側のコンテナを受けるように積み重ねるようにすることができるとともに 、下側のコンテナに収容された内容物は側壁に設けられた扉を開放することによ り自由に取り出すことができ、現場での部品管理が簡単に行える。

【００１７】 部品を全て使いきり、空になったコンテナは、把手部が側壁面に沿うよう に把手を回動させ、本体の上部開口部を開放し、上部開口部から下側のコンテナ の本体内ヘ上側のコンテナを次々に嵌合させて、嵩張らないようにして回収する ことができる。したがって、輸送効率、保管効率がよくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかるコンテナの第１の実施例の扉を
閉じた状態をあらわす斜視図である。

【図２】その扉を開けた状態をあらわす斜視図である。

【図３】その把手の取付部の構造を説明する斜視図であ
る。

【図４】そのコンテナが空の時の積み重ね状態を説明す
る斜視図である。

【図５】その使用時のコンテナの積み重ね状態を説明す
る斜視図である。

【図６】本考案にかかるコンテナの第２の実施例の扉を
閉じた状態をあらわす斜視図である。

【図７】その扉を開けた状態をあらわす斜視図である。

【図８】その把手の取付部の構造を説明する斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ コンテナ ２ 本体 ３ 把手 ５ コンテナ ６ 本体 ２８ 扉 ３１ 把手部 ３２ アーム部 ３３ 軸 ６２ 扉

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上部が開口し４側壁が上方外側に向かって
   傾斜する合成樹脂製の箱状本体を備えるコンテナにおい
   て、把手部及びこの把手部の両端から延出する２本のア
   ーム部を有し、このアーム部がコンテナ本体を両側から
   挟むように配置され、アーム部先端から他側のアーム部
   先端方向へ向かって延出する軸を介して回動自在な２つ
   の把手が前記本体の両側端部にそれぞれ設けられてい
   て、前記把手部がコンテナ本体の上端縁に載るような位
   置にある時に他のコンテナの前記本体を前記把手部によ
   って下側から受けて積み重ね自在となっており、かつ、
   他のコンテナを積み重ねた状態で開閉自在な扉が前記本
   体の少なくとも一側壁に設けられていることを特徴とす
   るコンテナ。