JPH05223146A - トルクコンバータのステータ - Google Patents

トルクコンバータのステータ

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Publication number
JPH05223146A
JPH05223146A JP5741692A JP5741692A JPH05223146A JP H05223146 A JPH05223146 A JP H05223146A JP 5741692 A JP5741692 A JP 5741692A JP 5741692 A JP5741692 A JP 5741692A JP H05223146 A JPH05223146 A JP H05223146A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
wing
stator
hollow
flow
Prior art date
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Pending
Application number
JP5741692A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoki Moriguchi
直樹 森口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP5741692A priority Critical patent/JPH05223146A/ja
Publication of JPH05223146A publication Critical patent/JPH05223146A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ステータ近傍での乱流を防止して伝達効率を
向上させる。 【構成】 ポンプインペラーとタービンランナーとの間
に配置され、かつ翼部8によって流体の流れ方向を変え
るステータ5であって、翼部8が中空状に形成されると
ともに、その中空部8cを形成する外壁部のうち、流体
の流線方向が表面から離れる方向を向く翼背面部8aが
多孔質材料によって形成され、さらに中空部8cが翼部
8の周囲の圧力より低圧の低圧部に連通されている。翼
部8の近傍で乱流を生じさせるフルードの流れを中空部
8cに吸い込んで乱流を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は流体継手の一種である
トルクコンバータに関し、特にポンプインペラーとター
ビンランナーとの間に配置されるステータに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】車両用の自動変速機では、歯車変速装置
とエンジンとをトルクコンバータによって連結している
ことは周知のとおりである。このトルコンバータの一般
的な構成は、エンジンによって駆動されるポンプインペ
ラーに対向させてタービンランナーを配置するととも
に、そのタービンランナーにおけるフルードの流出部と
ポンプインペラーにおけるフルードの流入部との間に、
フルードの流れ方向を変えるステータを配置した構造で
ある。
【0003】この種のトルコンバータにおいては、トル
クの伝達にフルードが介在するから、フルードの挙動に
よって動力の伝達効率が大きく影響を受ける。そこで例
えば実開平2−59346号公報に記載された考案にお
いては、ステータを中空構造とするとともに、上流側の
壁面にオイルの流入口を設け、かつ下流側の壁面にオイ
ルの流出口を形成している。これは、ステータの背面側
でオイルの流れの剥離が生じる箇所に、ステータの内部
からのオイルの噴流を生じさせてステータの周囲での乱
流を防止し、トルクコンバータの全体としての効率を向
上させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】周知のようにトルクコ
ンバータにおけるフルードの流れは、速度比や入力回転
数などによって変化し、そのため一般のトルクコンバー
タでは、ステータを一方向クラッチを介して支持してい
る。これはポンプインペラーとタービンランナーとの速
度比によって、ステータに作用するフルードの流れの向
きが異なることによるものである。しかるに、上述した
従来のステータの構造では、流入口や流出口の位置が特
定されてしまうので、速度比や入力回転数などによって
相対的な流れの向きが変化するフルードに対するステー
タからの噴流の位置が不適切となり、その結果、ステー
タからのフルード流の剥離を確実には防止し得ない場合
が生じ、動力の伝達効率を向上させるにも限度があっ
た。
【0005】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たもので、ステータの周囲での乱流を常時防いで伝達効
率を向上させることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、ポンプインペラーとタービンランナ
ーとの間に配置され、かつ翼部によって流体の流れ方向
を変えるステータにおいて、前記翼部が中空状に形成さ
れるとともに、その中空部を形成する外壁部のうち、流
体の流線方向が表面から離れる方向を向く翼背面部が多
孔質材料によって形成され、さらに前記中空部が前記翼
部周囲の圧力より低圧の低圧部に連通されていることを
特徴とするものである。
【0007】
【作用】トルクコンバータの内部の圧力はフルードの動
圧のために外部より高圧になっており、したがってステ
ータの周囲とその中空部との間に圧力差が生じている。
そのため多孔質材料で形成されている翼背面部において
は、フルードがその多孔質材料を透過して中空部内に吸
い込まれ、それに伴い翼背面部近傍の表面に沿う速度が
極めて小さい領域が取り除かれることになるので、フル
ードの翼部表面からの剥離やそれに伴う乱流が防止され
る。このようなフルードの吸い込みは、前記多孔質材料
で形成されている翼背面部の全体で生じるから、速度比
や入力回転数の変化に伴ってステータに対するフルード
の流れ方向が変化しても、フルードの剥離やそれに伴う
乱流を防止できる。その結果、フルードの圧力損失やそ
れに起因する動力伝達効率の低下が防止される。
【0008】
【実施例】つぎにこの発明の実施例を図面を参照して説
明する。図1はこの発明の一実施例における翼部の断面
図であって、ここに示すステータは図2に示すように配
置される。すなわち図2に示すトルクコンバータ1は、
従来一般のものとほぼ同様に、フロントカバー2と一体
化させたポンプインペラー3に対向させてタービンラン
ナー4を配置し、かつこれらポンプインペラー3とター
ビンランナー4との間の回転中心側の部分にステータ5
を配置した構造である。そのステータ5は、インナーリ
ング6とアウターリング7との間に多数の翼部8を形成
したものであり、そのインナーリング6が一方向クラッ
チ9のアウターレース10にスプライン嵌合されてい
る。またその一方向クラッチ9のインナーレース11は
ステータシャフト12にスプライン嵌合し、さらにその
ステータシャフト12の内周側に配置した入力軸13に
ハブ14がスプライン嵌合し、このハブ14にタービン
ランナー4が取付けられている。
【0009】そのステータ5における翼部8は、図1に
断面で示すように、中空構造であって、外表面が凸曲面
となる背面部8aと凹曲面となる腹面部8bとのそれぞ
れが、多孔質材料15によって形成されている。この多
孔質材料15としては、フルード(オイル)の透過を比
較的容易に生じさせ得るものが採用され、一例として多
孔質焼結金属を用いることができる。またその多孔質焼
結金属の性状は、使用するフルードによっても異なる
が、固有浸透係数K=6/1013〜4/1010(m2
)、浸水係数−log10K=5〜8(cm2 )が適当で
ある。
【0010】ステータ5におけるインナーリング6に
は、翼部8における中空部8cと側面(図2の右側面)
とに開口するドレン孔16が形成されている。トルクコ
ンバータ1の内部に対するフルードの給排は、非ロック
アップ領域では矢印Aで示す方向にフルードを流すこと
によって行われるので、ステータ5の中空部8cはドレ
ン孔16によって、ステータ5の近傍より圧力の低い低
圧部に連通されている。なお、図2において矢印Bはコ
ンバータ内循環流の方向を示す。
【0011】つぎに上述したステータ5の作用について
説明する。トルクコンバータ1がコンバータレンジで動
作している状態では、フルードはステータ5の翼部8に
対して所定の迎え角度をもって流れ、その翼部8によっ
て流れ方向が変えられる。その場合、翼部8の表面に近
い境界層での速度分布は、翼部8の前縁から後縁側に離
れるに従って変化し、翼部8の表面に沿って流れなくな
った場合にはその箇所で剥離が生じるが、上記のステー
タ5では、多孔質材料15によって外壁部が形成されて
いる箇所でフルードの吸い込みが生じるので、フルード
に対して翼部8の近傍の表面に沿う速度が極めて小さい
領域が取り除かれ、フルードの剥離が防止される。
【0012】すなわち図3は、トルクコンバータ1の内
部の圧力(動圧)分布を、ポンプインペラー3の流入口
での圧力を基準にして示す図であって、翼部8の後縁に
極めて近い箇所で相対的に負圧になる箇所があるが、翼
部8の周囲の圧力は中空部8cの圧力よりも高圧であ
り、したがって多孔質材料15によって外壁部が形成さ
れている箇所では、フルードの中空部8cへの流入が生
じる。その結果、翼背面部8aにおいてその表面に沿う
フルードの流速を維持することができ、フルード流の剥
離およびそれに伴う乱流を防止することができる。また
翼腹面部8b側においても、フルード流の向きを大きく
変えることに伴って従来一般のステータでは乱流が生じ
ることがあるが、上記の翼部8を備えたステータでは、
翼腹面部8bの近傍での乱流の原因となるフルードの流
れを多孔質材料15を介して中空部8cに吸い込むか
ら、この部分での乱流の発生を防止し、この点でも圧力
損失の防止、換言すれば伝達効率の向上を図ることがで
きる。またこのようなフルードの吸い込みは、多孔質材
料15のいずれの箇所においても生じるから、ポンプイ
ンペラー3とタービンランナー4との速度比や入力回転
数などが変化して翼部8の相対的な迎え角度が変化して
も翼部8の近傍での乱流の発生を防止できる。
【0013】これに対して従来一般の中実構造の翼部1
8を備えたステータでは、図4および図5に示すよう
に、特にその背面18a側での剥離点Sp を越えた部分
において後流Wが生じ、これが原因となってフルードの
圧力損失ならびにそれに起因する伝達効率の低下が生じ
る。
【0014】なお、この発明は、上記の実施例に限定さ
れないのであって、背面部のみを多孔質材料によって形
成してもよく、あるいは前縁部分を除いた他の部分の全
体を多孔質材料によって形成してもよい。またその多孔
質材料はフルードの貫流を許容できるものであればよい
のであり、上記の実施例で示したものに限定されない。
【0015】
【発明の効果】以上の説明から明らかなようにこの発明
のトルクコンバータのステータによれば、低圧部分に連
通された中空部を形成するとともに、その中空部を区画
する外壁部をフルードの貫流する多孔質材料によって形
成したので、ステータの翼部の周囲での乱流の原因とな
るフルードの流れを中空部に導き、翼部の周囲ではその
表面に沿った流れを維持させることができ、その結果、
乱流やそれに基づく圧力損失を防止してトルクコンバー
タの伝達効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における翼部の断面形状を
示す断面図である。
【図2】そのステータを組込んだトルクコンバータの一
例を示す断面図である。
【図3】トルクコンバータの内部での動圧の分布を示す
線図である。
【図4】一般的なステータの翼部の断面およびその周囲
のフルードの流れを示す説明図である。
【図5】一般的なステータの翼部の周囲でのフルードの
流速の分布を示す線図である。
【符号簡単な説明】
1 トルクコンバータ 3 ポンプインペラー 4 タービンランナー 5 ステータ 8 翼部 8a 背面部 8b 腹面部 8c 中空部 16 ドレン孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプインペラーとタービンランナーと
    の間に配置され、かつ翼部によって流体の流れ方向を変
    えるステータにおいて、 前記翼部が中空状に形成されるとともに、その中空部を
    形成する外壁部のうち、流体の流線方向が表面から離れ
    る方向を向く翼背面部が多孔質材料によって形成され、
    さらに前記中空部が前記翼部周囲の圧力より低圧の低圧
    部に連通されていることを特徴とするトルクコンバータ
    のステータ。
JP5741692A 1992-02-10 1992-02-10 トルクコンバータのステータ Pending JPH05223146A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5741692A JPH05223146A (ja) 1992-02-10 1992-02-10 トルクコンバータのステータ

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5741692A JPH05223146A (ja) 1992-02-10 1992-02-10 トルクコンバータのステータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05223146A true JPH05223146A (ja) 1993-08-31

Family

ID=13055048

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5741692A Pending JPH05223146A (ja) 1992-02-10 1992-02-10 トルクコンバータのステータ

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JP (1) JPH05223146A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5616000A (en) * 1995-02-21 1997-04-01 Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho Stator of torque converter for vehicles improved to suppress separation of working fluid

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5616000A (en) * 1995-02-21 1997-04-01 Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho Stator of torque converter for vehicles improved to suppress separation of working fluid

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