JPH05222318A - ガスバリヤー性紫外・電子線硬化型塗料及びガスバリヤー性被膜の形成方法 - Google Patents

ガスバリヤー性紫外・電子線硬化型塗料及びガスバリヤー性被膜の形成方法

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JPH05222318A
JPH05222318A JP4057024A JP5702492A JPH05222318A JP H05222318 A JPH05222318 A JP H05222318A JP 4057024 A JP4057024 A JP 4057024A JP 5702492 A JP5702492 A JP 5702492A JP H05222318 A JPH05222318 A JP H05222318A
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JP
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coating
gas
electron beam
coating film
coated
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JP4057024A
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English (en)
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Yukio Yada
幸夫 矢田
Masaru Kamata
賢 鎌田
Chuichi Otaki
忠一 大滝
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WASHIN KAGAKU KOGYO KK
Inoac Corp
Original Assignee
WASHIN KAGAKU KOGYO KK
Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガスバリヤー性に優れると共に、密着強度、
表面硬度、耐熱性、耐湿性及び耐薬品性に優れる皮膜を
形成できるガスバリヤー性紫外・電子線硬化型塗料及び
この皮膜を加熱装置を不要とし且つ被塗布体の変形をな
くしつつ形成できる方法を提供する。 【構成】 本ガスバリヤー性紫外・電子線硬化型塗料
は、塩化ビニリデン系共重合体と、アクリロイル基〔C
2 =CHC(O)−〕を有する、光重合性プレポリマ
ー及び光重合性モノマーの少なくとも一方と、光重合開
始剤と、を含有することを特徴とする。また、この組成
成分を有機溶媒に溶解させた塗料を樹脂製被塗布体(特
にポリプロピレン製ボトル若しくはシート)1の表面1
1に塗布して、塗膜を形成し、その後、この塗膜上に紫
外線又は電子線を照射して硬化させて皮膜3を被塗布体
1の表面上に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスバリヤー性紫外・
電子線硬化型塗料及びガスバリヤー性被膜の形成方法に
関する。本発明は、ガスバリヤー性を要求される薬品、
化粧品、食品等を充填するプラスチック瓶、プラスチッ
クシート、プラスチックフィルム等に利用される。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱可塑性プラスチックを溶融
押出し、中空成形(ブロー成形)して成るプラスチック
瓶等の表面に塩化ビニリデン系共重合体の水性ラテック
ス又は有機溶媒溶液を各種塗布方法(浸漬塗布法、スプ
レー塗布法、ローラー塗布法等)により塗布し、乾燥す
ることにより塩化ビニリデン系共重合体の被膜を形成さ
せ、プラスチック瓶等のガスバリヤー性の向上を図るこ
とが行なわれている。ところが、この塩化ビニリデン系
共重合体の被膜は、被覆瓶等を低温下等の劣悪な環境に
置いた場合とか、被覆瓶1b等に変形、衝撃を与えた場
合等に剥離し易いという欠点を有している。この為、形
成される塩化ビニリデン系共重合体の塗膜の乾燥と同時
或いは乾燥に続いて熱処理を施し、塩化ビニリデン系共
重合体を塗膜の状態で結晶化させることにより、被覆瓶
等への密着性の向上を企図した被覆プラスチック瓶の製
造方法が提案されている(特開昭58−79026号公
報、特開昭58−78732号公報、特公昭61−47
168号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記製造方法
では、塗膜の密着強度、表面硬度、耐熱性、耐湿性及び
耐薬品性を付与するために高温で長時間の乾燥工程を必
要とすることとなり、量産化する場合に効率が悪い。一
方、効率を上げんとすれば、大きな熱乾燥炉等の設備が
必要になり、製造コストの面等で問題を残すこととな
る。また、基材(特にブロー成形瓶等)によっては高
温、長時間での乾燥工程により変形する可能性がある。
更に、上記製造方法による塩化ビニリデン系共重合体の
被膜の基材への密着強度は必ずしも十分とは言えない。
【0004】本発明は、上記問題点を解決するものであ
り、ガスバリヤー性に優れると共に、密着強度、表面硬
度、耐熱性、耐湿性及び耐薬品性に優れる被膜を加熱せ
ずに形成できるガスバリヤー性紫外・電子線硬化型塗
料、並びにこの被膜を形成する方法を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本第1発明のガスバリヤ
ー性紫外・電子線硬化型塗料は、塩化ビニリデン系共重
合体と、アクリロイル基〔CH2 =CHC(O)−〕を
有する、光重合性プレポリマー及び光重合性モノマーの
少なくとも一方と、光重合開始剤と、を含有することを
特徴とする。また、本第2発明のガスバリヤー性被膜の
形成方法は、上記第1発明の塗料を樹脂製被塗布体(以
下、被塗布体という。)の表面に塗布して塗膜を形成
し、その後、該塗膜上に紫外線又は電子線を照射して硬
化させることを特徴とする。
【0006】上記「塩化ビニリデン系共重合体」は、従
来例と同様にガスバリヤー性、耐薬品性の向上等を企図
するものである。具体的には、塩化ビニリデン系共重合
体は塩化ビニリデンを主たる構成単位とし他に以下に例
示するコモノマーを含むものである。このコモノマーと
しては、アクリル又はメタクリル系モノマー、スチレ
ン、ビニルトルエン等のビニル芳香族モノマー、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、ブタ
ジエン、イソプレン等のジオレフィン類、メチルビニル
エーテル、グリシジルアルリルエーテル、塩化ビニル、
三塩化エチレン、四塩化エチレン、フッ化ビニル、フッ
化ビニリデン、二フッ化エチレン、四フッ化エチレン、
無水マレイン酸、フマル酸、ビニルコハク酸イミド、ビ
ニルピロリドン等の少なくとも1種をを使用できる。ま
た、上記アクリル又はメタクリル系モノマーの適当な例
として、アクリル酸、アクリロニトリル、アクリルアミ
ド、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、α−クロロ
アクリル酸メチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブ
チル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アク
リル酸シクロヘキシル、アクリル酸グリシジル、アクリ
ル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸モノグリセリ
ド、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタクリロニ
トリル、メタクリルアミド、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸アミル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル
酸モノグリセリド、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロ
ピル、メタクリル酸β−メトキシエチル、メタクリル酸
β−アミノエチル、メタクリル酸γ−N、N−ジエチル
アミノプロピル等を挙げることができる。
【0007】上記「光重合性プレポリマー」又は「光重
合性モノマー」としては「アクリロイル基」を有するも
のである。また、このうちの一方のみを用いてもよい
し、両方を用いてもよいし、更に、各種具体的化合物の
一種又は二種以上を用いてもよい。この「光重合性プレ
ポリマー」としては、(1)アジピン酸/1,6−ヘ
キサンジオール/アクリル酸、無水フタル酸/プロピ
レンオキサイド/アクリル酸、トリメリット酸/ジエ
チレングリコール/アクリル酸の各共重合体等のポリエ
ステルアクリレート、(2)ビスフェノールA−エピ
クロールヒドリン型/アクリル酸、フェノールノボラ
ック−エピクロールヒドリン型/アクリル酸、-(HO)C
6H3-CH2OCORCO2CH2C6H3(OH)-の脂環型/アクリル酸等の
エポキシアクリレート等を用いることができる。また、
上記「光重合性モノマー」としては、(1)2−エチル
ヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート等の単官能型、(2)ジシクロペンテニルアクリレ
ート、1,3−ブタンジオールジアクリレート等の二官
能型、(3)トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート等の三官能
以上型等を挙げることができる。更に、「光重合開始
剤」としては、ビアセチル、アセトフェノン、ベンジ
ル、ベンゾイルパーオキサイド等を用いることができ
る。
【0008】また、被塗布体の形状は特に問わず、瓶、
シート又は板等でもよい。この被塗布体は、単層構造で
あってもよいし、2層以上の積層構造であってもよい。
更に、この材質も、特に問わず目的、用途により種々選
択される。例えば、(1)ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン
共重合体、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のオレフィ
ン系重合体、(2)ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート
/イソフタレート等のポリエステル、(3)ナイロン
6、ナイロン6,6等のポリアミド、(4)ポリスチレ
ン、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン
−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン−
アクリロニトリル共重合体(ABS樹脂)等のスチレン
系重合体、(5)ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体等の塩化ビニル系重合体、(6)ポリメチ
ルメタクリレート、メチルメタクリレート・エチルアク
リレート共重合体等のアクリル系重合体、(7)ポリカ
ーボネート等を用いることができる。
【0009】また、本発明の塗料を被塗布体の表面に塗
布する方法は、本発明の目的が達成できる限りにおいて
特に問わず、例えば、浸漬塗布法、スプレー塗布法、ブ
ラシ塗布法、ローラ塗布法、静電塗布法、遠心塗布法等
の公知の方法を用いることができる。更に、塗布は、一
回で行っても、或いは二回以上の多段階塗布法で行って
もよい。また、被塗布体の表面の濡れ特性の向上の為に
アンカー剤(プライマー)による前処理、コロナ放電処
理、フレーム処理、プラズマ放電処理、界面活性剤塗布
処理等の前処理を行ってもよい。更に、塗料の被塗布体
への密着性を向上させる目的で、カップリング剤(例え
ば、シラン系カップリング剤)等の密着性付与剤を添加
してもよい。また、本発明の塗料が塗布される部分は、
通常、塗布体の一面全部であるが、その一部でもよい。
更に、例えば、被塗布体がプラスチック板である場合に
は、その表面、裏面の一方に塗布してもよいし、その両
面に塗布してもよい。また、被塗布体が瓶の場合は、通
常、その表面にのみ塗布するが、内面にも塗布すること
ができる。
【0010】
【作用】本発明において用いられる塗料は塩化ビニリデ
ン共重合体を含むので、形成される被膜のガスバリヤー
性に優れる。また、光重合性プレポリマー及び光重合性
モノマーの少なくとも一種を含み、これが上記塩化ビニ
リデン共重合体と一体となって硬化されるので、被膜の
被塗布体に対する密着性にも優れる。更に、本発明にお
いては、紫外線又は電子線を照射して塗料を硬化させる
ので、被塗布体(瓶等)に変形を生じさせることもな
く、大乾燥炉も不要となり、また従来の紫外線硬化用ス
プレー塗装設備等をそのまま用いることができ、そのた
め簡易且つ的確に被膜形成ができる。更に、本発明によ
れば、塩化ビニリデン系共重合体を塗料成分として使用
するので、更に、被膜の耐熱性、耐湿性、耐薬品性、表
面硬度及び外観等をも向上させることができる。
【0011】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 本実施例は、ポリプロピレン(PP)フィルムに所定の
紫外線硬化型塗料を用いて、被膜を形成させたものであ
る。 (1)試験品の作製 本実施例で用いた塗料は、塩化ビニリデン系共重合体
(塩化ビニリデン−塩化ビニル−マレイン酸共重合体、
商品名「クレハロン SOA」、株式会社呉羽化学製)
とペンタエリスリトールテトラアクリレート(PET
A)の光重合性モノマーと光重合開始剤(2-Hydroxy-
isopropyl-phenyl-ketone)とを有機溶媒〔トルエン:メ
チルエチルケトン:酢酸エチル=1:1:1(重量
比)〕に溶解させた溶液である。そして、この塗料とし
ては、上記塩化ビニリデン系共重合体とPETAの
固形分重量比が、50:50のもの(以下、「塗料1」
という。)、60:40のもの(以下、「塗料2」とい
う。)及び80:20のもの(以下、「塗料3」とい
う。)を用意した。また、上記光重合開始剤は、塗料全
体を100重量部とした場合に、2〜3重量部の割合に
て配合されている。
【0012】更に、被塗布体としては、PPフィルム
(商品名「ノーブレンフィルム」、三菱油化株式会社
製、厚さ;25μm)を用意した。次いで、図1に示す
様に、被塗布体1の一方の表面11にPP用アンカーコ
ート剤(商品名「PP用プライマー」、和信化学工業株
式会社製)をスプレー塗布し、アンカーコート層2を形
成した。更に、アンカーコート層2の上から上記塗料1
をスプレー塗布し、塗膜(厚さ;3μm)を形成した。
その後、5分間の自然乾燥をした後、高圧水銀ランプ
(80W、照射距離;15cm)で2秒間の紫外線照射
を行い、塗膜を硬化させ被膜3を形成させて、試験品N
o.1を作製した。また、塗料2及び3についても、上
記塗料1の場合と同様にして被膜を形成し、試験品N
o.2及び3を作製した。
【0013】一方、比較例として、使用する塗料とし
て、上記塩化ビニリデン系共重合体を同固形分濃度で溶
解したこと、被膜形成方法としては、加熱炉中で60
℃、2時間加熱したことを除いては、上記と同様にして
試験品No.4を作製した。
【0014】(2)性能試験とその評価 上記試験品No.1〜4の性能を明らかにする為、酸
素透過率(ガスバリヤー性)、鉛筆硬度(耐傷性)及
び密着強度の各試験を行い、その結果を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】尚、同表には、比較のため未塗装のPPフ
ィルム(以下、「試験品No.5」という。)につい
て、同様に評価した結果をも併記する。ここで、各試験
方法及び各性能試験の評価は、以下の通りである。
【0017】酸素透過率 実験装置としては、「GPM−250(GLサイエンス
株式会社製の混合ガス透過率測定装置)」を用い、以下
の測定原理及び条件により測定した。 (イ)測定原理 同圧法によりガス透過量の測定を行った。即ち、フィル
ムシート状の試料の一方に測定ガスを流し、他方にキャ
リヤガス(高純度ヘリウムガス、99.999%)を大
気圧で循環させる。このキャリヤガスは密封された管内
を常に循環し、一部ガスクロマトグラフ(「GC−3
0」:GLサイエンス株式会社製)とバルブで接続して
いる。そして、測定試料セット直後(初期状態)のキャ
リヤガスは純粋な状態を保っているが、時間の経過とと
もに測定ガスが試料を透過し、キャリヤガスに混入して
行く。この一部を一定量一定間隔でガスクロマトグラフ
に導入し、その濃度の経時変化から透過係数を求める。 (ロ)試料の作成 送付されたシートをガス透過測定用(φ90mm)にカ
ットした後、室温で真空乾燥を3日間行い、測定試料と
した。 (ハ)測定 測定ガス;乾燥酸素、測定圧力;1Kgf/cm2 、測
定温度;25℃、測定時間;24時間であり、試料は被
覆側を表とし、酸素リッチ側に向けた。
【0018】鉛筆硬度 この硬度は、鉛筆引かき硬度試験機に三菱エンピツユニ
を取り付け、荷重200gで45度の角度で試料を引か
くことにより測定した。そして、この硬度の評価は、う
っすらと傷がつき始める硬度をその試料の鉛筆硬度とす
ることにより行った。 密着強度 本性能試験は、碁盤目試験(クロスカット試験)によ
り、被膜の密着強度を調べたものである。即ち、新品の
カッター刃で、塗膜面を基盤目状(碁盤目の間隔;1m
m)にカットし、カットした面上にセロテープを密着さ
せ、素早くはがすことにより被膜の剥離状態(剥がれ難
さ)を調べ、密着強度の評価を行った。ここで、表1中
の密着強度の評価の意義は以下の通りである。 ○;剥離なし、△;1m/m角以下の点剥離、×;△よ
り大きな剥離。
【0019】(3)実施例の効果 上記酸素透過率において、試験品No.1〜3(実施例
品)は、同No.5(未塗装品)に比べれば、約1/3
4に低下しており、ガスバリヤー性が高いことを示して
いる。尚、同No.4(加熱により被膜形成した従来
例)に比べても、ガスバリヤー性に優れていることを示
している。また、試験品No.1〜3(実施例品)の鉛
筆硬度は、同No.4と略同等であるが、同No.5
(未塗装品)に比べれば、大変優れている。更に、密着
強度においては、試験品No.1〜3が、同No.4よ
りも、優れる結果を示している。また、ポリプロピレン
のような密着性の悪いポリオレフィン系樹脂表面にも、
密着性の優れた被膜を形成できた。以上より、本実施例
品は、低酸素透過率を維持しつつ、表面硬度及び密着性
に優れる被膜を形成している。また、目視上、加熱型試
験品No.4の被膜形成後のフィルムは、やや変形して
いるが、本実施例品は、そのような変形は認められなか
った。
【0020】実施例2 (1)実施品の作製 本実施例は、二軸延伸PP製ブローボトルに所定の硬化
型塗料を用いて、被膜を形成させたものである。本実施
例では、上記実施例1に更に1phrのシラン系カップ
リング剤(商品「TH−278」、三菱レーヨン株式会
社製)を添加したものを塗料として用いた。一方、被塗
布体1aとしては、図2に示す様な二軸延伸ポリプロピ
レン製ブローボトル(内容積;100cc、肉厚平均
1.2mm)を用意した。そして、この被塗布体1aの
表面全体(肩部、胴部、底部)に、均一なフレーム(火
炎)処理を施し、上記塗料をスプレー塗布し、塗膜(厚
さ;3〜5μm)を形成した。その後、遠赤外線乾燥炉
にて3分間、溶媒を除去させた後、メタルハライドラン
プ(80W、照射距離;30cm)にて、5秒間紫外線
照射をし、図3に示すように、塗膜を硬化させ被膜3a
を形成して、実施例品を作製した。
【0021】(2)性能試験とその評価 上記実施例品の性能を明らかにする為、外観、密着
強度、鉛筆硬度、平滑性の各試験を行った。以下に
試験方法とその評価を示す。 外観 目視により実施品の外観の評価を行った。 密着強度及び鉛筆硬度(耐傷性) 上記実施例1の場合と同様な方法により行われた。 平滑性 実施例品表面を素手で触り、その感触を評価することに
より行った。
【0022】(3)実施例の効果 以上の試験方法により、本実施例品を評価した所、被塗
布体の色に影響を与えず、光沢のよいクリヤー感が得ら
れた。また、一般のクリヤー塗装を用いた場合と同等の
仕上がりが得られた。また、本実施例品は、剥離試験に
合格し、密着強度の高いことを示し、更に、表面硬度は
3Hと良好な硬度を示し、またその表面は、ツルツル、
スベスベしており、平滑性が非常に良好であると感じら
れた。以上より、本発明をブローボトルに適用した場合
にも良好な結果を示している。尚、本発明においては、
上記具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に
応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすること
ができる。
【0023】
【発明の効果】本発明のガスバリヤー性紫外・電子線硬
化型塗料及びこれを用いた被膜形成方法によれば、ガス
バリヤー性、密着性及び表面硬度に優れた被膜を形成で
き、被塗布体(瓶等)に変形を生じさせることもなく、
また従来の紫外線スプレー塗装設備等をそのまま用いる
ことができるし、大型の加熱炉を必要とすることもな
い。更に、本発明によれば、耐熱性、耐湿性、耐薬品性
及び外観等に優れた塗膜をも形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における被膜の形成状態を説明するた
めの一部縦断面図である。
【図2】実施例2において被塗布体として用いたブロー
ボトルの正面図である。
【図3】実施例2における被膜の形成状態を説明するた
めの一部縦断面図である。
【符号の説明】
1;被塗布体、11;被塗布体の一表面、2;アンカー
コート層、3;被膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鎌田 賢 愛知県安城市藤井町東長先8番地1 株式 会社イノアックコーポレーション桜井事業 所内 (72)発明者 大滝 忠一 静岡県清水市袖師町1460番地 和信化学工 業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニリデン系共重合体と、アクリロ
    イル基〔CH2 =CHC(O)−〕を有する、光重合性
    プレポリマー及び光重合性モノマーの少なくとも一方
    と、光重合開始剤と、を含有することを特徴とするガス
    バリヤー性紫外・電子線硬化型塗料。
  2. 【請求項2】 塩化ビニリデン系共重合体と、アクリロ
    イル基〔CH2 =CHC(O)−〕を有する、光重合性
    プレポリマー及び光重合性モノマーの少なくとも一方
    と、光重合開始剤と、を含有することを特徴とするガス
    バリヤー性紫外・電子線硬化型塗料を、樹脂製被塗布体
    の表面に塗布して、塗膜を形成し、その後、該塗膜上に
    紫外又は電子線を照射して硬化させることを特徴とする
    ガスバリヤー性被膜の形成方法。
JP4057024A 1992-02-07 1992-02-07 ガスバリヤー性紫外・電子線硬化型塗料及びガスバリヤー性被膜の形成方法 Pending JPH05222318A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0951947A1 (en) * 1998-03-26 1999-10-27 Getratex S.A. Radiation-cured barrier coating and process for manufacturing same
CN108410280A (zh) * 2018-03-02 2018-08-17 浙江衢州巨塑化工有限公司 一种涂布用pvdc水性乳液的制备方法

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