JPH05221816A - Xmcを基剤とした果樹用混合殺虫剤 - Google Patents
Xmcを基剤とした果樹用混合殺虫剤Info
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- JPH05221816A JPH05221816A JP3138492A JP3138492A JPH05221816A JP H05221816 A JPH05221816 A JP H05221816A JP 3138492 A JP3138492 A JP 3138492A JP 3138492 A JP3138492 A JP 3138492A JP H05221816 A JPH05221816 A JP H05221816A
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- insecticide
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 果樹につく複数種の害虫類の同時防除が可能
な殺虫剤を提供する。 【構成】 3,5−キシリル−N−メチルカ−バメイト
(XMC)およびMEP,CYAP、ダイアジノン、ク
ロルピリホス、オフナックから選ばれた一以上の有機燐
剤を有効成分とする果樹用殺虫剤組成物。 【効果】 XMCと有機燐剤との相乗効果によって10
00倍希釈液によって、モモハモグリガ、シンクイ虫
類、ハマキムシ類およびアブラムシ類の同時防除が可能
となった。
な殺虫剤を提供する。 【構成】 3,5−キシリル−N−メチルカ−バメイト
(XMC)およびMEP,CYAP、ダイアジノン、ク
ロルピリホス、オフナックから選ばれた一以上の有機燐
剤を有効成分とする果樹用殺虫剤組成物。 【効果】 XMCと有機燐剤との相乗効果によって10
00倍希釈液によって、モモハモグリガ、シンクイ虫
類、ハマキムシ類およびアブラムシ類の同時防除が可能
となった。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、果樹特に桃樹の複数の
害虫を同時に防除出来、桃樹に対し薬害の少ない果樹用
殺虫剤に関するものである。
害虫を同時に防除出来、桃樹に対し薬害の少ない果樹用
殺虫剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその問題点】果樹の害虫防除は、通常単
一害虫のみを対象として防除が行われているものではな
い。例えば桃樹の場合、モモハモグリガ、シンクイムシ
類、ハマキムシ類、アブラムシ類等の重要害虫が同時に
発生することが多く、これらの害虫を同時に防除しなけ
ればならない。しかるに、個々の殺虫剤は殺虫スペクト
ラムを異にすること、害虫の生育ステージにより殺虫活
性を示さない等のため、同一薬剤でこれら複数の害虫を
同時防除できる薬剤は少ない。具体的に例を挙げると、
現在桃樹害虫防除剤として登録されている有機燐系のダ
イアジノン剤、クロルピリホス剤、MEP剤、CYAP
剤、カ−バメート系のNAC剤、チオジカルブ剤等は桃
樹の害虫であるシンクイムシ類、ハマキムシ類、アブラ
ムシ類には充分な効果が認められているが、同時に発生
することの多いモモハモグリガに対する効果は不十分で
ある。特に桃の葉に潜入した比較的生育の進んだモモハ
モグリガ幼虫に対する殺虫効果は期待出来ない。因に、
ダイアジノンとは、(2−イソプロピル−4−メチルピ
リミジル−6)−ジエチルチオホスフェートのクロルピ
リホスとは、0,0−ジエチル−0−3,5,6−トリ
クロル−2−ピリジルホスホロチオエートのMEPと
は、0,0−ジメチル−0−(3−メチル−4−ニトロ
フェニル)チオホスフェートのCYAPとは、0,0−
ジメチル−0−P−シアノフェニル=チオホスフェート
の夫々一般名称である。
一害虫のみを対象として防除が行われているものではな
い。例えば桃樹の場合、モモハモグリガ、シンクイムシ
類、ハマキムシ類、アブラムシ類等の重要害虫が同時に
発生することが多く、これらの害虫を同時に防除しなけ
ればならない。しかるに、個々の殺虫剤は殺虫スペクト
ラムを異にすること、害虫の生育ステージにより殺虫活
性を示さない等のため、同一薬剤でこれら複数の害虫を
同時防除できる薬剤は少ない。具体的に例を挙げると、
現在桃樹害虫防除剤として登録されている有機燐系のダ
イアジノン剤、クロルピリホス剤、MEP剤、CYAP
剤、カ−バメート系のNAC剤、チオジカルブ剤等は桃
樹の害虫であるシンクイムシ類、ハマキムシ類、アブラ
ムシ類には充分な効果が認められているが、同時に発生
することの多いモモハモグリガに対する効果は不十分で
ある。特に桃の葉に潜入した比較的生育の進んだモモハ
モグリガ幼虫に対する殺虫効果は期待出来ない。因に、
ダイアジノンとは、(2−イソプロピル−4−メチルピ
リミジル−6)−ジエチルチオホスフェートのクロルピ
リホスとは、0,0−ジエチル−0−3,5,6−トリ
クロル−2−ピリジルホスホロチオエートのMEPと
は、0,0−ジメチル−0−(3−メチル−4−ニトロ
フェニル)チオホスフェートのCYAPとは、0,0−
ジメチル−0−P−シアノフェニル=チオホスフェート
の夫々一般名称である。
【0003】有機燐系のDDVP剤はモモハモグリガ、
ハマキムシ類に対しては高い効果を示すが、シンクイム
シ類に対する効果は期待出来ない。モモハモグリガの卵
に高い効果を有する硫酸ニコチンは桃の葉に潜入した幼
虫に対する殺虫力は弱く、又ハマキムシ類に効果がな
い。近年農業用殺虫剤として高い評価を得ている合成ピ
レスロイド剤は、モモハモグリガ、シンクイムシ類、ハ
マキムシ類、アブラムシ類に登録されており、これらの
害虫の同時防除剤として使用が可能であるが、合成ピレ
スロイド剤は使用上の問題として、モモハモグリガに対
しては成虫の産卵時の散布であれば高い防除効果が得ら
れるが、桃の葉に潜入した幼虫に対する効果は期待出来
ない。又蚕毒が強いため桃の産地であると同時に養蚕の
地域でもある山梨県、長野県福島県等で、その使用が制
限されている。その他、河川の魚介類にたいする毒性が
強いことからもその使用が制限されている地域もある。
更に合成ピレスロイド剤の連続使用はリサーゼンスをお
こすことも指摘されている。こうした中で平成4年度に
製造中止が予定されているサリチオン剤はモモハモグリ
ガ、シンクイムシ類、ハマキムシ類、アブラムシ類の全
ての害虫に高い防除効果を示し、養蚕、魚に対する毒性
からの厳しい使用制限はなく、桃樹に対する薬害も少な
いことから桃の害虫防除剤として評価され、現在多く使
用されている。この桃害虫防除剤として優れた殺虫剤で
あるサリチオン剤の製造が中止されることになり、桃生
産者、農協、自治体等関係者よりサリチオン剤の代替剤
の開発が要望されている。
ハマキムシ類に対しては高い効果を示すが、シンクイム
シ類に対する効果は期待出来ない。モモハモグリガの卵
に高い効果を有する硫酸ニコチンは桃の葉に潜入した幼
虫に対する殺虫力は弱く、又ハマキムシ類に効果がな
い。近年農業用殺虫剤として高い評価を得ている合成ピ
レスロイド剤は、モモハモグリガ、シンクイムシ類、ハ
マキムシ類、アブラムシ類に登録されており、これらの
害虫の同時防除剤として使用が可能であるが、合成ピレ
スロイド剤は使用上の問題として、モモハモグリガに対
しては成虫の産卵時の散布であれば高い防除効果が得ら
れるが、桃の葉に潜入した幼虫に対する効果は期待出来
ない。又蚕毒が強いため桃の産地であると同時に養蚕の
地域でもある山梨県、長野県福島県等で、その使用が制
限されている。その他、河川の魚介類にたいする毒性が
強いことからもその使用が制限されている地域もある。
更に合成ピレスロイド剤の連続使用はリサーゼンスをお
こすことも指摘されている。こうした中で平成4年度に
製造中止が予定されているサリチオン剤はモモハモグリ
ガ、シンクイムシ類、ハマキムシ類、アブラムシ類の全
ての害虫に高い防除効果を示し、養蚕、魚に対する毒性
からの厳しい使用制限はなく、桃樹に対する薬害も少な
いことから桃の害虫防除剤として評価され、現在多く使
用されている。この桃害虫防除剤として優れた殺虫剤で
あるサリチオン剤の製造が中止されることになり、桃生
産者、農協、自治体等関係者よりサリチオン剤の代替剤
の開発が要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況にあって、
本発明者らはサリチオン剤の代替剤としてモモハモグリ
ガ、シンクイムシ類、ハマキムシ類、アブラムシ類の同
時防除を目的にした殺虫剤の開発研究を進めた結果、X
MC剤と有機燐剤を組合せた薬剤が、該同時防除の効果
を有することを見出し、本混合剤を発明するに至った。
本発明の混合剤の基剤となるXMC剤はその化学構造
式、過去の試験結果による殺虫スペクトラムからは予想
出来なかった桃の葉に潜入したモモハモグリガの幼虫に
対する高い活性を有することを見出した。XMC剤を単
剤で使用してもモモハモグリガ防除は期待出来るが、シ
ンクイムシ類、ハマキムシ類対する効果が期待出来ず、
XMC剤を桃害虫防除剤として実用化するにはXMC剤
の効果が期待出来ないシンクイムシ類、ハマキムシ類、
アブラムシ類に対し防除効果を有する他の殺虫剤との混
合剤として開発する必要性が生じた。又混合剤として開
発することで、サリチオン剤の代替剤としてのモモハモ
グリガ、シンクイムシ類、ハマキムシ類、アブラムシ類
の同時防除剤開発の可能性が示唆された。更に農家にお
いて、希釈しやすい希釈倍率、即ち1000倍希釈の混
合製剤を前提にした成分含有率の製剤として、これら害
虫の同時防除剤開発を目的に研究を進めた。以上の記述
から明らかなように、本発明の目的は、上記害虫類の同
時防除が可能な果樹用殺虫剤(混合剤)を提供すること
である。
本発明者らはサリチオン剤の代替剤としてモモハモグリ
ガ、シンクイムシ類、ハマキムシ類、アブラムシ類の同
時防除を目的にした殺虫剤の開発研究を進めた結果、X
MC剤と有機燐剤を組合せた薬剤が、該同時防除の効果
を有することを見出し、本混合剤を発明するに至った。
本発明の混合剤の基剤となるXMC剤はその化学構造
式、過去の試験結果による殺虫スペクトラムからは予想
出来なかった桃の葉に潜入したモモハモグリガの幼虫に
対する高い活性を有することを見出した。XMC剤を単
剤で使用してもモモハモグリガ防除は期待出来るが、シ
ンクイムシ類、ハマキムシ類対する効果が期待出来ず、
XMC剤を桃害虫防除剤として実用化するにはXMC剤
の効果が期待出来ないシンクイムシ類、ハマキムシ類、
アブラムシ類に対し防除効果を有する他の殺虫剤との混
合剤として開発する必要性が生じた。又混合剤として開
発することで、サリチオン剤の代替剤としてのモモハモ
グリガ、シンクイムシ類、ハマキムシ類、アブラムシ類
の同時防除剤開発の可能性が示唆された。更に農家にお
いて、希釈しやすい希釈倍率、即ち1000倍希釈の混
合製剤を前提にした成分含有率の製剤として、これら害
虫の同時防除剤開発を目的に研究を進めた。以上の記述
から明らかなように、本発明の目的は、上記害虫類の同
時防除が可能な果樹用殺虫剤(混合剤)を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(1)な
いし(4)の構成を有する。 (1)3,5−キシリル−N−メチルカーバメイト(以
下XMC)および有機燐剤を有効成分とする果樹用殺虫
剤組成物。 (2)XMCと有機燐剤を有効成分とし、その剤型が水
和剤、乳剤、フロアブル剤である果樹用殺虫剤。 (3)有機燐剤として果樹害虫防除剤であるMEP、C
YAP、ダイアジノン、クロルピリホス、オフナックか
ら選ばれた一以上の殺虫剤を配合してなる前記(1)記
載の果樹用殺虫剤。 (4)有効成分としてXMC15〜30%と有機燐剤3
0〜40%からなる果樹用殺虫剤。
いし(4)の構成を有する。 (1)3,5−キシリル−N−メチルカーバメイト(以
下XMC)および有機燐剤を有効成分とする果樹用殺虫
剤組成物。 (2)XMCと有機燐剤を有効成分とし、その剤型が水
和剤、乳剤、フロアブル剤である果樹用殺虫剤。 (3)有機燐剤として果樹害虫防除剤であるMEP、C
YAP、ダイアジノン、クロルピリホス、オフナックか
ら選ばれた一以上の殺虫剤を配合してなる前記(1)記
載の果樹用殺虫剤。 (4)有効成分としてXMC15〜30%と有機燐剤3
0〜40%からなる果樹用殺虫剤。
【0006】本発明の構成と効果につき以下に詳述す
る。本発明の混合製剤を製造するには、モモハモグリガ
に有効なXMC(50%)水和剤と、シンクイムシ類、
ハマキムシ類、アブラムシ類に有効なダイアジノン水和
剤、MEP水和剤、クロルピリホス水和剤、CYAP水
和剤、NAC水和剤、チオジカルブ水和剤から選ばれた
一以上のものをそれぞれの含有成分量を維持した単純混
合剤とすれば、モモハモグリガ、シンクイムシ類、ハマ
キムシ類、アブラムシ類に対し1000倍希釈で同時防
除出来る殺虫剤とすることが出来る。しかし、製剤技術
上、XMC50%と、NAC85%、或はチオジカルブ
75%含有する製剤は不可能である。又、ダイアジノ
ン、MEP、CYAP、クロルピリホス等有機燐剤はそ
の原体が液状でありXMC50%とこれら有機燐系殺虫
剤の30%〜40%を含有する単純混合製剤も製剤技術
的に無理がある。
る。本発明の混合製剤を製造するには、モモハモグリガ
に有効なXMC(50%)水和剤と、シンクイムシ類、
ハマキムシ類、アブラムシ類に有効なダイアジノン水和
剤、MEP水和剤、クロルピリホス水和剤、CYAP水
和剤、NAC水和剤、チオジカルブ水和剤から選ばれた
一以上のものをそれぞれの含有成分量を維持した単純混
合剤とすれば、モモハモグリガ、シンクイムシ類、ハマ
キムシ類、アブラムシ類に対し1000倍希釈で同時防
除出来る殺虫剤とすることが出来る。しかし、製剤技術
上、XMC50%と、NAC85%、或はチオジカルブ
75%含有する製剤は不可能である。又、ダイアジノ
ン、MEP、CYAP、クロルピリホス等有機燐剤はそ
の原体が液状でありXMC50%とこれら有機燐系殺虫
剤の30%〜40%を含有する単純混合製剤も製剤技術
的に無理がある。
【0007】XMC剤と、これら殺虫剤との混合製剤化
は、XMC剤、或は混合相手薬剤の含有率を下げるか、
両成分の含有率を下げなければ製剤が不可能である。成
分含有率を下げれば、1000倍希釈の使用では効果不
足が生じることが予測された。1000倍希釈使用を前
提としたモモハモグリガに対するXMC剤の実用含有率
である50%を30%に落してもモモハモグリガに対す
る殺虫効果を維持出来ないか研究した結果、カーバメー
ト系のNAC剤、チオジカルブ剤、合成ピレスロイド系
のペルメトリン剤との混合ではXMC剤の含有率を落し
た場合、濃度に比例してモモハモグリガに対する効果も
低下した。しかし、一方、有機燐系のダイアジノン剤、
MEP剤、CYAP剤、クロルピリホス剤等30〜40
%を混合した製剤は予想外にXMC剤とこれら有機燐剤
の相加効果以上の相乗効果を示し、目的としたモモハモ
グリガ、シンクイムシ類、ハマキムシ類、アブラムシ類
の同時防除剤として1000倍で使用出来る。かつま
た、農家で使いやすく、該相乗効果によりモモハモグリ
ガに対する殺虫効果もより安定することが出来、又コス
ト面でもメリットが生じ、単純混合製剤より安価な製剤
とすることが出来た。更に桃に対する薬害試験を実施し
た結果、薬害もなく、製造中止が予定されているサリチ
オン剤の代替剤として実用化が期待出来る。本発明の果
樹用殺虫剤の剤型としては、水和剤のみでなく乳剤、フ
ロアブル剤の製剤化も可能である。その製剤例として
は、例えば有効成分がXMCとダイアジノンの場合、X
MC−15部、ダイアジノン−15部、乳化剤−7部、
ジメチルホルムアミド−5部、シクロヘキサノン−58
部を配合してXMC・ダイアジノン乳剤を得ることがで
きる。また、XMC−15部、ダイアジノン−15部、
活性剤−20部、凍結防止剤−5.0部、増粘剤−0.
3部、消泡剤−0.5部、防腐剤−0.3部に蒸留水を
加えて混合し、XMC・ダイアジノンフロアブルを得る
ことができる。XMCと他の有機リン剤との組み合わせ
でも同様にして乳剤、フロアブル剤の製剤化が可能であ
る。
は、XMC剤、或は混合相手薬剤の含有率を下げるか、
両成分の含有率を下げなければ製剤が不可能である。成
分含有率を下げれば、1000倍希釈の使用では効果不
足が生じることが予測された。1000倍希釈使用を前
提としたモモハモグリガに対するXMC剤の実用含有率
である50%を30%に落してもモモハモグリガに対す
る殺虫効果を維持出来ないか研究した結果、カーバメー
ト系のNAC剤、チオジカルブ剤、合成ピレスロイド系
のペルメトリン剤との混合ではXMC剤の含有率を落し
た場合、濃度に比例してモモハモグリガに対する効果も
低下した。しかし、一方、有機燐系のダイアジノン剤、
MEP剤、CYAP剤、クロルピリホス剤等30〜40
%を混合した製剤は予想外にXMC剤とこれら有機燐剤
の相加効果以上の相乗効果を示し、目的としたモモハモ
グリガ、シンクイムシ類、ハマキムシ類、アブラムシ類
の同時防除剤として1000倍で使用出来る。かつま
た、農家で使いやすく、該相乗効果によりモモハモグリ
ガに対する殺虫効果もより安定することが出来、又コス
ト面でもメリットが生じ、単純混合製剤より安価な製剤
とすることが出来た。更に桃に対する薬害試験を実施し
た結果、薬害もなく、製造中止が予定されているサリチ
オン剤の代替剤として実用化が期待出来る。本発明の果
樹用殺虫剤の剤型としては、水和剤のみでなく乳剤、フ
ロアブル剤の製剤化も可能である。その製剤例として
は、例えば有効成分がXMCとダイアジノンの場合、X
MC−15部、ダイアジノン−15部、乳化剤−7部、
ジメチルホルムアミド−5部、シクロヘキサノン−58
部を配合してXMC・ダイアジノン乳剤を得ることがで
きる。また、XMC−15部、ダイアジノン−15部、
活性剤−20部、凍結防止剤−5.0部、増粘剤−0.
3部、消泡剤−0.5部、防腐剤−0.3部に蒸留水を
加えて混合し、XMC・ダイアジノンフロアブルを得る
ことができる。XMCと他の有機リン剤との組み合わせ
でも同様にして乳剤、フロアブル剤の製剤化が可能であ
る。
【0008】以下実施例によって本発明を説明する。 実施例−1 モモハモグリガ殺虫試験 桃の葉に潜入したモモハモグリガ幼虫(体長4mm前
後)を1区50頭前後を供試、市販のXMC水和剤(5
0%)、ダイアジノン水和剤(34%)を所定の濃度に
なるように混合希釈液とした薬液に30秒程度浸漬、風
乾後、湿度を保ったバットに入れ室内におき、4日後生
死を判定した。結果を表−1に示す。
後)を1区50頭前後を供試、市販のXMC水和剤(5
0%)、ダイアジノン水和剤(34%)を所定の濃度に
なるように混合希釈液とした薬液に30秒程度浸漬、風
乾後、湿度を保ったバットに入れ室内におき、4日後生
死を判定した。結果を表−1に示す。
【0009】
【表1】
【0010】表1で明らかなように、供試したステージ
の幼虫に対してダイアジノン水和剤の単剤は殺虫力を示
さなかったにもかかわらず、ダイアジノンを混用したX
MC区は、XMC単用の同一XMC濃度に比較し明らか
に高い殺虫力を示し、モモハモグリガに高い活性を有す
るXMCのみの濃度で比較するとダイアジノンを混用す
ることにより、XMCの濃度は1/2で同等以上の殺虫
効果を示し、製剤上の理由でXMCの含有量を減らして
も単剤よりも安定した効果で実用性が期待出来る。
の幼虫に対してダイアジノン水和剤の単剤は殺虫力を示
さなかったにもかかわらず、ダイアジノンを混用したX
MC区は、XMC単用の同一XMC濃度に比較し明らか
に高い殺虫力を示し、モモハモグリガに高い活性を有す
るXMCのみの濃度で比較するとダイアジノンを混用す
ることにより、XMCの濃度は1/2で同等以上の殺虫
効果を示し、製剤上の理由でXMCの含有量を減らして
も単剤よりも安定した効果で実用性が期待出来る。
【0011】実施例−2 モモハモグリガ殺虫試験 XMC−30部、ダイアジノン−30部、ソルポ−ル5
039−5部、ソルポ−ル5029−0−5部、ルノッ
クス1000C−2.5部、カ−ブレックス#80−2
7.5部をよく混合した後、充分粉砕してXMC、ダイ
アジノン水和剤を得た。他の殺虫剤との混合製剤につい
ても、それぞれの処方を用いて混合製剤を得た。(註、
ソルポ−ル5039、同5029−0、ルノックス10
00Cは東邦化学工業株式会社の商品名、カ−ブレック
ス#80は塩野義製薬株式会社の商品名) 試験法は実施例−1と同様、桃の葉に潜入したモモハモ
グリガ幼虫(体長3〜4mm程度)を50頭前後所定濃
度の薬液に約30秒浸漬、風乾後、湿度を保ったバット
に入れ室内に4日間おき、死虫率を調べた。結果を表−
2に示す。
039−5部、ソルポ−ル5029−0−5部、ルノッ
クス1000C−2.5部、カ−ブレックス#80−2
7.5部をよく混合した後、充分粉砕してXMC、ダイ
アジノン水和剤を得た。他の殺虫剤との混合製剤につい
ても、それぞれの処方を用いて混合製剤を得た。(註、
ソルポ−ル5039、同5029−0、ルノックス10
00Cは東邦化学工業株式会社の商品名、カ−ブレック
ス#80は塩野義製薬株式会社の商品名) 試験法は実施例−1と同様、桃の葉に潜入したモモハモ
グリガ幼虫(体長3〜4mm程度)を50頭前後所定濃
度の薬液に約30秒浸漬、風乾後、湿度を保ったバット
に入れ室内に4日間おき、死虫率を調べた。結果を表−
2に示す。
【0012】
【表2】
【0013】結果は表2に示す通りモモハモグリガに活
性を有するXMC単用300ppmに比較し、単用で殆
ど効果を示していないダイアジノン、MEP、CYA
P、クロルピリホス等有機燐剤を混合した製剤ではXM
C濃度150ppmでも同等以上の優れた殺虫効果を示
し、又XMC単用の150ppmに比較して、これら有
機燐剤との混合剤はXMC濃度150ppmではるかに
優れた効果であり、表1と同様相加効果ではなく相乗効
果であることを裏付けている。これに対して、カーバメ
ート系のNAC、チオジカルブとの混合製剤とXMC単
用の比較ではXMCが同一濃度で同等の効果である。従
ってこれらの殺虫剤との混合製剤は製剤上の理由でXM
Cの含有率を下げればそれに比例して殺虫効果も低下す
る。一方合成ピレスロイド剤のペルメトリンとの混合製
剤は比較的高い殺虫効果を示しているが、これはペルメ
トリン単用が或る程度の殺虫効果を示しており、XMC
との相加効果であり相乗効果ではない。
性を有するXMC単用300ppmに比較し、単用で殆
ど効果を示していないダイアジノン、MEP、CYA
P、クロルピリホス等有機燐剤を混合した製剤ではXM
C濃度150ppmでも同等以上の優れた殺虫効果を示
し、又XMC単用の150ppmに比較して、これら有
機燐剤との混合剤はXMC濃度150ppmではるかに
優れた効果であり、表1と同様相加効果ではなく相乗効
果であることを裏付けている。これに対して、カーバメ
ート系のNAC、チオジカルブとの混合製剤とXMC単
用の比較ではXMCが同一濃度で同等の効果である。従
ってこれらの殺虫剤との混合製剤は製剤上の理由でXM
Cの含有率を下げればそれに比例して殺虫効果も低下す
る。一方合成ピレスロイド剤のペルメトリンとの混合製
剤は比較的高い殺虫効果を示しているが、これはペルメ
トリン単用が或る程度の殺虫効果を示しており、XMC
との相加効果であり相乗効果ではない。
【0014】実施例−3 XMC混合製剤の桃に対する薬害試験 実施例−2で供試したXMCと有機燐系の各種殺虫剤と
の混合製剤を供試、桃の伐倒株より萌芽している樹に、
所定濃度の薬液を充分散布、散布10日後薬害の有無を
調査した。
の混合製剤を供試、桃の伐倒株より萌芽している樹に、
所定濃度の薬液を充分散布、散布10日後薬害の有無を
調査した。
【0015】
【表3】
【0016】結果は表3に示す通りXMCと有機燐系の
ダイアジノン、MEP、CYAP、クロルピリホス等と
混合製剤を実用希釈倍数である1000倍とその2倍の
濃度である500倍で特に薬害も認められず、桃害虫防
除剤として実用に供せられる殺虫剤である。
ダイアジノン、MEP、CYAP、クロルピリホス等と
混合製剤を実用希釈倍数である1000倍とその2倍の
濃度である500倍で特に薬害も認められず、桃害虫防
除剤として実用に供せられる殺虫剤である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 57/16 B 7106−4H
Claims (4)
- 【請求項1】 3,5−キシリル−N−メチルカーバメ
イト(以下XMC)および有機燐剤を有効成分とする果
樹用殺虫剤組成物。 - 【請求項2】 XMCと有機燐剤を有効成分としその剤
型が水和剤、乳剤、フロアブル剤である果樹用殺虫剤。 - 【請求項3】 有機燐剤として果樹害虫防除剤であるM
EP、CYAP、ダイアジノン、クロルピリホス、オフ
ナックから選ばれた一以上の殺虫剤を配合してなる請求
項第1項記載の果樹用殺虫剤。 - 【請求項4】 有効成分としてXMCの15〜30%と
有機燐剤の30〜40%からなる果樹用殺虫剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3138492A JPH05221816A (ja) | 1992-01-22 | 1992-01-22 | Xmcを基剤とした果樹用混合殺虫剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3138492A JPH05221816A (ja) | 1992-01-22 | 1992-01-22 | Xmcを基剤とした果樹用混合殺虫剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05221816A true JPH05221816A (ja) | 1993-08-31 |
Family
ID=12329767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3138492A Pending JPH05221816A (ja) | 1992-01-22 | 1992-01-22 | Xmcを基剤とした果樹用混合殺虫剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05221816A (ja) |
-
1992
- 1992-01-22 JP JP3138492A patent/JPH05221816A/ja active Pending
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