JPH05221769A - 高エネルギーバインダー系コンポジット推進薬 - Google Patents

高エネルギーバインダー系コンポジット推進薬

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JPH05221769A
JPH05221769A JP2313992A JP2313992A JPH05221769A JP H05221769 A JPH05221769 A JP H05221769A JP 2313992 A JP2313992 A JP 2313992A JP 2313992 A JP2313992 A JP 2313992A JP H05221769 A JPH05221769 A JP H05221769A
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Kazuhiro Yamazaki
和宏 山崎
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Daicel Chemical Industries Ltd
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    • C06EXPLOSIVES; MATCHES
    • C06BEXPLOSIVES OR THERMIC COMPOSITIONS; MANUFACTURE THEREOF; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS EXPLOSIVES
    • C06B45/00Compositions or products which are defined by structure or arrangement of component of product
    • C06B45/04Compositions or products which are defined by structure or arrangement of component of product comprising solid particles dispersed in solid solution or matrix not used for explosives where the matrix consists essentially of nitrated carbohydrates or a low molecular organic explosive
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬化日数の短縮及び老化特性の優れたコンポ
ジット推進薬を提供する。 【構成】 一般式(I)で示される側鎖にアジドメチル
基を有する末端水酸基脂肪族ポリエーテルをバインダー
の主成分とする、高エネルギーバインダー系コンポジッ
ト推進薬。 【化1】 (式中、q は5〜35の範囲の正数、p 及びr はそれぞれ
1〜3の範囲の正数、Rは−CH2CH2−,−CH2CH2CH2−及
び−CH2CH2CH2CH2−からなる群から選ばれるアルキレン
基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はロケットモーター用コン
ポジット推進薬に関する。更に詳しくは、酸化剤、バイ
ンダー、助燃剤、燃焼触媒等から成るコンポジット推進
薬のバインダーに、側鎖にアジドメチル基をもつ特定の
ポリエーテルを主成分として含有するバインダーを用い
る高エネルギーバインダー系コンポジット推進薬に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】酸化剤及びバインダーを主成分とし、必
要に応じて助燃剤、燃焼触媒、老化防止剤等を添加して
なるコンポジット推進薬は、その優れた燃焼特性及び機
械的特性により、高性能ロケットモータ用推進薬として
広く使用されている。このうちバインダーの主成分とし
ては、末端水酸基ポリブタジエン(HTPB) 、末端カ
ルボキシル基ポリブタジエン(CTPB) 等が主に用い
られ、最近では、側鎖にアジドメチル基をもつ、例えば
グリシジルアジドポリマー(GAP)(特開昭63−248791
号)、3,3 −ビスアジドメチルメチルオキセタン/テト
ラヒドロフラン共重合体 (BAMO/THF共重合体)
(特開平3−239178号)等の両末端水酸基アジ化ポリマ
ーが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
コンポジット推進薬、特にグリシジルアジドポリマー
(GAP)をバインダー主成分とする高エネルギーバイ
ンダー系コンポジット推進薬においては、GAPの両末
端水酸基がほとんど2級であるため、極めて反応性が悪
く、硬化に長時間を要し、製造性に問題があった。更
に、反応性を高めるため、多量の硬化触媒を混入する
が、それが原因となって、推進薬自体の耐老化性が低下
するという問題もあった。従って、本発明の目的は、上
記課題を解決した高エネルギー系コンポジット推進薬を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の両
末端水酸基グリシジルアジドポリマーの反応性を高める
ため末端の2級水酸基を1級水酸基に変性する方法を検
討し、末端に1級水酸基を有する両末端変性グリシジル
アジドポリマーを見出し先に特許出願した(特願平3−
257653号)。更に本発明者らはこの両末端変性グリシジ
ルアジドポリマーをバインダーの主成分とするコンポジ
ット推進薬を鋭意検討し、本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は、バインダーの主成分が、
側鎖にアジドメチル基を有する末端水酸基脂肪族ポリエ
ーテルである高エネルギーバインダー系コンポジット推
進薬において、前記末端水酸基脂肪族ポリエーテルが、
一般式(I)で示されるものであることを特徴とする高
エネルギーバインダー系コンポジット推進薬を提供する
ものである。
【0006】
【化2】
【0007】(式中、q は5〜35の範囲の正数、p 及び
r はそれぞれ1〜3の範囲の正数、Rは−CH2CH2−,−C
H2CH2CH2−及び−CH2CH2CH2CH2−からなる群から選ばれ
るアルキレン基を表す。) 本発明に用いられる前記一般式(I)で示されるポリエ
ーテルは数平均分子量が500 〜6000であり、特に1000〜
3000の範囲のものが好ましい。500 未満では推進薬にな
った場合の機械的強度が小さく、また6000を越えると粘
度が著しく高くなり、推進薬の製造性が悪くなるためい
ずれも用いることはできない。
【0008】本発明のコンポジット推進薬を構成するバ
インダーは、上記一般式(I)で示されるポリエーテル
を主成分とするが、その他の成分として、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート(HMDI)、イソホロンジイソシ
アネート(IPDI)等の硬化剤、トリフェニルビスマ
ス(TPB) 、ジブチルチンジラウレート(DBTD
L) 等の硬化触媒、また、必要に応じて、ジオクチルア
ジペート(DOA) 、ジブチルフタレート(DBP) 、
ビス−2,2 −ジニトロプロピルアセタール(BDNP
A) とビス−2,2 −ジニトロプロピルホルマール(BD
NPF) の混合物等の可塑剤、更に酸化剤粒子との結合
力を強めるヒダントイン化合物等の結合剤、トリメチロ
ールプロパン等の架橋剤を混合してなるものである。
【0009】本発明のコンポジット推進薬は、上記バイ
ンダーの他に、必須成分として酸化剤を含有する。本発
明に用いられる酸化剤としては、過塩素酸アンモニウム
(AP) 、硝酸アンモニウム(AN) 、シクロトリメチ
レントリニトラミン(RDX) やシクロテトラメチレン
テトラニトラミン(HMX) 等のニトラミン化合物があ
るが、RDXやHMX等のニトラミン化合物、又はニト
ラミン化合物とAP、AN等の混合物が好ましい。本発
明において、酸化剤とバインダーとの比率は重量比で70
/30〜80/20の範囲が好ましい。また、本発明の推進薬
には酸化剤、バインダー成分以外に、アルミニウム粉末
等の助燃剤、クエン酸鉛、ステアリン酸鉛等の燃焼触媒
等を必要に応じて加えることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0011】実施例1 表1に示す実施例1の配合組成で推進薬を次のようにし
て製造した。まず、バインダー成分のうち硬化剤として
のHMDIを除く各成分を70℃で30分間真空混合した。
尚ここで用いたプレポリマーは一般式(I)で示される
もので、R=−CH2CH2−,p =1, r =1, q =15, 分
子量=1490のものであった。次いで常圧、常温にしてか
ら、HMXを所定量仕込み、さらに硬化剤のHMDIを
所定量仕込み、再び65℃に加温し、40分間真空混合し、
スラリー状になった混合物を所定容器に真空下で注型
し、脱泡後、60℃、7日間硬化し、推進薬を得た。得ら
れた推進薬について、以下の方法により引張特性及び老
化特性を評価した。結果を表1に示す。
【0012】<引張特性>前記の推進薬から、推進薬物
性懇談会で規定した引張試験片を作成し、引張速度50mm
/分、試験温度25℃にて引張試験を行い最大引張強度
(σm )及び破断点伸び(εb )を求めた。
【0013】<老化特性>前記の推進薬ブロックを60℃
の恒温槽に4週間置き、その後は前記引張特性と同じ試
験を行い強度、伸びを求めた。
【0014】実施例2 表1に示す実施例2の配合組成で推進薬を実施例1と同
様の方法で製造し、実施例1と同様に引張特性、老化特
性を調べた。結果を表1に示した。尚、ここで用いたプ
レポリマーは実施例1と全く同じものであった。
【0015】比較例1 表1に示す比較例1の配合組成で推進薬を実施例1と同
様の方法で製造し、実施例1と同様に引張特性、老化特
性を調べた。結果を表1に示した。尚、ここで、用いた
プレポリマーは下記構造式(II)で表されるグリシジル
アジ化ポリマーであった。また硬化日数は10日間であっ
た。
【0016】
【化3】
【0017】比較例2 表1に示す比較例2の配合組成で推進薬を実施例1と同
様の方法で製造し、実施例1と同様に引張特性、老化特
性を調べた。結果を表1に示した。尚、プレポリマー及
び硬化日数とも比較例1と同じとした。
【0018】
【表1】
【0019】注) *1 TMP:トリメチロールプロパン *2 HMDI:ヘキサメチレンジイソシアネート *3 DBTDL:ジブチルチンジラウレート *4 DHE:ジヒドロキシエチルジメチルヒダントイン *5 HMX:シクロテトラメチレンテトラニトラミン
【0020】
【発明の効果】一般式(I)で示される両末端水酸基ポ
リエーテルをバインダーの主成分とする本発明のコンポ
ジット推進薬は、硬化日数の短縮及び老化特性の優れた
ものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バインダーの主成分が、側鎖にアジドメ
    チル基を有する末端水酸基脂肪族ポリエーテルである高
    エネルギーバインダー系コンポジット推進薬において、
    前記末端水酸基脂肪族ポリエーテルが、一般式(I)で
    示されるものであることを特徴とする高エネルギーバイ
    ンダー系コンポジット推進薬。 【化1】 (式中、q は5〜35の範囲の正数、p 及びr はそれぞれ
    1〜3の範囲の正数、Rは−CH2CH2−,−CH2CH2CH2−及
    び−CH2CH2CH2CH2−からなる群から選ばれるアルキレン
    基を表す。)
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