JPH05221276A - 車両用乗員拘束装置 - Google Patents
車両用乗員拘束装置Info
- Publication number
- JPH05221276A JPH05221276A JP4025595A JP2559592A JPH05221276A JP H05221276 A JPH05221276 A JP H05221276A JP 4025595 A JP4025595 A JP 4025595A JP 2559592 A JP2559592 A JP 2559592A JP H05221276 A JPH05221276 A JP H05221276A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- knee
- vehicle
- occupant
- collision
- knee bolster
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 対象乗員の膝部を押さえ込む必要があるとき
にのみ、膝部が跳ね上がる前に、ニーボルスタで膝部を
押さえ込んで、拘束性能を向上する。 【構成】 車両が衝突すると、Gセンサ20,21がフ
ロア19の対象乗員足配置部の対象乗員12に対する後
退速度を検出し、この検出後退速度を制御装置24が受
け取り、この検出後退速度が制御装置24に予め設定さ
れた所定値を越えたときに、制御装置24が対象乗員1
2の膝部18が跳ね上がると判定し、膝部18が跳ね上
がる前に、アクチュエータ14に駆動信号を出力して、
ニーボルスタ10を膝部18の上方に移動させ、このニ
ーボルスタ10で跳ね上がろうとする膝部18を押さえ
込んで対象乗員12を拘束する。
にのみ、膝部が跳ね上がる前に、ニーボルスタで膝部を
押さえ込んで、拘束性能を向上する。 【構成】 車両が衝突すると、Gセンサ20,21がフ
ロア19の対象乗員足配置部の対象乗員12に対する後
退速度を検出し、この検出後退速度を制御装置24が受
け取り、この検出後退速度が制御装置24に予め設定さ
れた所定値を越えたときに、制御装置24が対象乗員1
2の膝部18が跳ね上がると判定し、膝部18が跳ね上
がる前に、アクチュエータ14に駆動信号を出力して、
ニーボルスタ10を膝部18の上方に移動させ、このニ
ーボルスタ10で跳ね上がろうとする膝部18を押さえ
込んで対象乗員12を拘束する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両衝突時に、対象乗
員膝部の跳ね上がりを押さえ込む乗員拘束装置であっ
て、乗員拘束性能を向上させるものである。
員膝部の跳ね上がりを押さえ込む乗員拘束装置であっ
て、乗員拘束性能を向上させるものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用乗員拘束装置としては、例
えば、特開平3−182851号公報に開示されたもの
が知られている。これは、図4に示すようになってい
る。図4において、車体前後方向に延びる衝突検出部材
1がエンジンルーム2内に配置されている。この衝突検
出部材1には、車室3内に設けられたニーボルスタ4
が、レバーやリンクプレートなどからなるリンク機構5
を介して連結されている。そして、図5に示すように、
衝突検出部材1が車両の前面衝突を検出することによ
り、その衝撃がリンク機構5を経由してニーボルスタ4
に伝達され、ニーボルスタ4が図外の対象乗員の膝部に
被さるように突出し、もってニーボルスタ4が車両衝突
に伴うフロア8前部のめり上がりによって跳ね上がろう
とする対象乗員の膝部を押さえ込むようになっている。
えば、特開平3−182851号公報に開示されたもの
が知られている。これは、図4に示すようになってい
る。図4において、車体前後方向に延びる衝突検出部材
1がエンジンルーム2内に配置されている。この衝突検
出部材1には、車室3内に設けられたニーボルスタ4
が、レバーやリンクプレートなどからなるリンク機構5
を介して連結されている。そして、図5に示すように、
衝突検出部材1が車両の前面衝突を検出することによ
り、その衝撃がリンク機構5を経由してニーボルスタ4
に伝達され、ニーボルスタ4が図外の対象乗員の膝部に
被さるように突出し、もってニーボルスタ4が車両衝突
に伴うフロア8前部のめり上がりによって跳ね上がろう
とする対象乗員の膝部を押さえ込むようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の乗員拘束装置に
あっては、衝突時の衝撃が衝突検出部材1からリンク機
構5を介してニーボルスタ4に機械的に伝達するように
なっているので、車両の前部が少し潰れるというような
軽衝突時のように、対象乗員の膝部を押さえ込む必要が
ないときにも、ニーボルスタ4が膝部を押さえ込むよう
に作動し再利用するのに多大の工数が発生する可能性が
ある。
あっては、衝突時の衝撃が衝突検出部材1からリンク機
構5を介してニーボルスタ4に機械的に伝達するように
なっているので、車両の前部が少し潰れるというような
軽衝突時のように、対象乗員の膝部を押さえ込む必要が
ないときにも、ニーボルスタ4が膝部を押さえ込むよう
に作動し再利用するのに多大の工数が発生する可能性が
ある。
【0004】また、車両前部が大きく潰れるというよう
な重衝突時には、フロア8の対象乗員足配置部がめり上
がり、これに伴って対象乗員の膝部が跳ね上げられる。
しかも、重衝突になればなるほど膝部の跳ね上がり速度
は早くなる。したがって、前述の車両用乗員拘束装置で
は、図5に示すように、衝突検出部材1が検出した車体
前部の潰れによってリンク機構5を介してニーボルスタ
4を作動するようになっているので、膝部の跳ね上がり
速度が早い場合には、膝部が跳ね上がった後から、ニー
ボルスタ4が作動する可能性もある。
な重衝突時には、フロア8の対象乗員足配置部がめり上
がり、これに伴って対象乗員の膝部が跳ね上げられる。
しかも、重衝突になればなるほど膝部の跳ね上がり速度
は早くなる。したがって、前述の車両用乗員拘束装置で
は、図5に示すように、衝突検出部材1が検出した車体
前部の潰れによってリンク機構5を介してニーボルスタ
4を作動するようになっているので、膝部の跳ね上がり
速度が早い場合には、膝部が跳ね上がった後から、ニー
ボルスタ4が作動する可能性もある。
【0005】そこで、本発明にあっては、対象乗員の膝
部を押さえ込む必要があるときにのみ、膝部が跳ね上が
る前に、ニーボルスタで膝部を押さえ込むというよう
に、乗員拘束性能を向上することを課題としている。
部を押さえ込む必要があるときにのみ、膝部が跳ね上が
る前に、ニーボルスタで膝部を押さえ込むというよう
に、乗員拘束性能を向上することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、通常時に車室
内の収納位置に配置されるニーボルスタと、車両衝突時
に前記ニーボルスタを対象乗員の膝部上方に移動する駆
動手段と、車両衝突時のフロアの対象乗員足配置部の対
象乗員に対する後退速度を検出する検出手段と、この検
出手段からの検出後退速度が予め設定された所定値を越
えたならば、前記ニーボルスタに駆動信号を出力する制
御手段と、を備えている。
内の収納位置に配置されるニーボルスタと、車両衝突時
に前記ニーボルスタを対象乗員の膝部上方に移動する駆
動手段と、車両衝突時のフロアの対象乗員足配置部の対
象乗員に対する後退速度を検出する検出手段と、この検
出手段からの検出後退速度が予め設定された所定値を越
えたならば、前記ニーボルスタに駆動信号を出力する制
御手段と、を備えている。
【0007】
【作用】車両が衝突し、検出手段がフロアの対象乗員足
配置部の対象乗員に対する後退速度を検出すると、制御
装置が検出後退速度に応じて対象乗員の膝部の跳ね上が
りを判定し、膝部が跳ね上がるようならば、その前に、
ニーボルスタを作動させて膝部を押さえ込む。
配置部の対象乗員に対する後退速度を検出すると、制御
装置が検出後退速度に応じて対象乗員の膝部の跳ね上が
りを判定し、膝部が跳ね上がるようならば、その前に、
ニーボルスタを作動させて膝部を押さえ込む。
【0008】
第1実施例 図1は、第1実施例としての車両用乗員拘束装置を示し
ている。図1において、ニーボルスタ10は、車室11
内に設けられている。つまり、ニーボルスタ10は、前
席乗員のような対象乗員12と向き合うように車室11
内の前部に設置されたインストルメントパネル13の前
壁部になっている。このニーボルスタ10なる前壁部
は、インストルメントパネル13の上壁部や下壁部など
の他の壁部から分割されている。ニーボルスタ10の背
面には、駆動手段としての電磁シリンダ14の作動ロッ
ド15を連結してある。この電磁シリンダ14は、ダッ
シュアッパパネルまたはダッシュロアパネル上部のよう
な車体の車室前部をエンジンルーム16と隔成する車室
前部構成部材17に取り付けられている。したがって、
ニーボルスタ10は、電磁シリンダ14の作動ロッド1
5が収縮している状態において、図1に実線で示すよう
に、車室11内の収納位置に配置されている。この収納
位置におけるニーボルスタ10は、インストルメントパ
ネル13の上壁部や下壁部に滑らかに連続するように配
置されてインストルメントパネル13の前壁部を構成し
ている。そして、電磁シリンダ14の作動ロッド15が
伸長作動することにより、収納位置から、図1に点線で
示すように、対象乗員12の膝部18に被さるように、
膝部18の上方に移動する。この移動位置において、ニ
ーボルスタ10は、跳ね上がろうとする膝部18を押さ
え込むことにより、膝部18の跳ね上がりを阻止する。
ている。図1において、ニーボルスタ10は、車室11
内に設けられている。つまり、ニーボルスタ10は、前
席乗員のような対象乗員12と向き合うように車室11
内の前部に設置されたインストルメントパネル13の前
壁部になっている。このニーボルスタ10なる前壁部
は、インストルメントパネル13の上壁部や下壁部など
の他の壁部から分割されている。ニーボルスタ10の背
面には、駆動手段としての電磁シリンダ14の作動ロッ
ド15を連結してある。この電磁シリンダ14は、ダッ
シュアッパパネルまたはダッシュロアパネル上部のよう
な車体の車室前部をエンジンルーム16と隔成する車室
前部構成部材17に取り付けられている。したがって、
ニーボルスタ10は、電磁シリンダ14の作動ロッド1
5が収縮している状態において、図1に実線で示すよう
に、車室11内の収納位置に配置されている。この収納
位置におけるニーボルスタ10は、インストルメントパ
ネル13の上壁部や下壁部に滑らかに連続するように配
置されてインストルメントパネル13の前壁部を構成し
ている。そして、電磁シリンダ14の作動ロッド15が
伸長作動することにより、収納位置から、図1に点線で
示すように、対象乗員12の膝部18に被さるように、
膝部18の上方に移動する。この移動位置において、ニ
ーボルスタ10は、跳ね上がろうとする膝部18を押さ
え込むことにより、膝部18の跳ね上がりを阻止する。
【0009】車両衝突時のフロア19の対象乗員足配置
部の対象乗員12に対する後退速度を検出する検出手段
は、複数のGセンサ20,21になっている。これらG
センサ20,21のうちの一方のGセンサ20は、ダッ
シュロアパネル22の下部に取り付けられ、車両衝突時
におけるエンジンルーム16内の部品の車室11内側へ
の侵入をも含む図2(A)に示す減速度G1に応じた電
気的な出力信号を制御手段24に出力する。他方のGセ
ンサ21は、車室11の車幅方向側部に配置されて車体
前後方向に延びる車体骨格部材としてのサイドシル23
のセンターピラー配置部近傍に取り付けられ、車両衝突
時における車室11の図2(A)に示す減速度G2に応
じた電気的な出力信号を制御手段24に出力する。
部の対象乗員12に対する後退速度を検出する検出手段
は、複数のGセンサ20,21になっている。これらG
センサ20,21のうちの一方のGセンサ20は、ダッ
シュロアパネル22の下部に取り付けられ、車両衝突時
におけるエンジンルーム16内の部品の車室11内側へ
の侵入をも含む図2(A)に示す減速度G1に応じた電
気的な出力信号を制御手段24に出力する。他方のGセ
ンサ21は、車室11の車幅方向側部に配置されて車体
前後方向に延びる車体骨格部材としてのサイドシル23
のセンターピラー配置部近傍に取り付けられ、車両衝突
時における車室11の図2(A)に示す減速度G2に応
じた電気的な出力信号を制御手段24に出力する。
【0010】制御手段24は、インストルメントパネル
13内側の車室11内に配置されたマイクロコンピュー
タに構成されており、複数のGセンサ20,21からの
出力信号G1,G2を取り込むことにより、ダッシュロア
パネル22の図2(B)に示す対地速度V1とサイドシ
ル23の図2(B)に示す対地速度V2とを算出し、両
対地速度V1,V2の図2(B)に示す差V=V2−V1を
フロア19の対象乗員足配置部の対象乗員12に対する
後退速度(以下、検出後退速度と称する)として演算す
る。そして、制御手段24は、検出後退速度Vが図2
(C)に示す予め設定された所定値Vaを越えたなら
ば、フロア19の対象乗員足配置部の対象乗員12に対
する後退速度に伴って対象乗員12の膝部18が跳ね上
がると判定し、電磁アクチュエータ14に伸長作動用の
駆動信号を出力する。
13内側の車室11内に配置されたマイクロコンピュー
タに構成されており、複数のGセンサ20,21からの
出力信号G1,G2を取り込むことにより、ダッシュロア
パネル22の図2(B)に示す対地速度V1とサイドシ
ル23の図2(B)に示す対地速度V2とを算出し、両
対地速度V1,V2の図2(B)に示す差V=V2−V1を
フロア19の対象乗員足配置部の対象乗員12に対する
後退速度(以下、検出後退速度と称する)として演算す
る。そして、制御手段24は、検出後退速度Vが図2
(C)に示す予め設定された所定値Vaを越えたなら
ば、フロア19の対象乗員足配置部の対象乗員12に対
する後退速度に伴って対象乗員12の膝部18が跳ね上
がると判定し、電磁アクチュエータ14に伸長作動用の
駆動信号を出力する。
【0011】ところで、膝部18の跳ね上がりを決定す
る要因としては、衝突時の車両速度,衝突時の車両移動
量,衝突時の偏角,衝突時のフロア19前部の潰れ量,
衝突時のエンジンルーム16内での潰れ量,衝突時のエ
ンジンルーム16側車体強度,衝突時の車室11側車体
強度などの項目がある。そして、対象乗員12の膝部1
8が図2(D)に示す点線位置から実線位置側に跳ね上
がるのは、衝突時において、フロア19の検出後退速度
Vが、所定値Vaに達すると生じる「膝部速度の上向き
成分Vup」に依存した現象であることが判っている。
よって、膝部速度の上向き成分Vupとフロア19の検
出後退速度Vとは、前記した各種要因項目の総合的なも
のとして位置付けられるのである。
る要因としては、衝突時の車両速度,衝突時の車両移動
量,衝突時の偏角,衝突時のフロア19前部の潰れ量,
衝突時のエンジンルーム16内での潰れ量,衝突時のエ
ンジンルーム16側車体強度,衝突時の車室11側車体
強度などの項目がある。そして、対象乗員12の膝部1
8が図2(D)に示す点線位置から実線位置側に跳ね上
がるのは、衝突時において、フロア19の検出後退速度
Vが、所定値Vaに達すると生じる「膝部速度の上向き
成分Vup」に依存した現象であることが判っている。
よって、膝部速度の上向き成分Vupとフロア19の検
出後退速度Vとは、前記した各種要因項目の総合的なも
のとして位置付けられるのである。
【0012】したがって、制御手段24は、図2(C)
に示すように、フロア19の検出後退速度Vが所定値V
aに達したときに、膝部18が跳ね上がるものと判定
し、ニーボルスタ10の電磁シリンダ14に駆動信号を
出力するようになっている。
に示すように、フロア19の検出後退速度Vが所定値V
aに達したときに、膝部18が跳ね上がるものと判定
し、ニーボルスタ10の電磁シリンダ14に駆動信号を
出力するようになっている。
【0013】要するに、この第1実施例によれば、車両
衝突時において、Gセンサ20が減速度G1を検出し、
Gセンサ21が減速度G2を検出し、これら両減速度
G1,G2が制御手段24に出力されると、制御手段24
がフロア19の検出後退速度Vを演算し、この検出後退
速度Vが制御手段24に予め設定された所定値Vaを越
えると、制御手段24が対象乗員12の膝部18が跳ね
上がると判定して電磁シリンダ14に伸長作動用の駆動
信号を出力する。これにより、ニーボルスタ10は、膝
部18が跳ね上がるであろう車両の重衝突時においての
み、膝部18が跳ね上がる前に、図1の実線示の収納位
置から点線示の移動位置へと移動して膝部18の上方に
配置され、図1の実線示位置から仮想線示位置側へと跳
ね上がろうとする膝部18を押さえ込む。また、制御手
段24は、フロア19の検出後退速度Vが所定値Va以
下で、膝部18が跳ね上がることがないであろう車両の
軽衝突時には、電磁シリンダ14に伸長作動用の駆動信
号を出力することがないので、ニーボルスタ10の誤動
作を防止できる。よって、車両の軽衝突と重衝突とのよ
うな衝突状況に応じて、ニーボルスタ10の作動を安定
するとともに、ニーボルスタ10によって乗員の拘束が
必要なときには、ニーボルスタ10で対象乗員12を確
実に拘束することができて、乗員拘束性能が向上する。
また、ダッシュロアパネル22とサイドシル23とにG
センサ20,21を取り付け、これらGセンサ20,2
1で検出した減速度G1,G2に基づいて、制御手段24
がニーボルスタ10を駆動するようにしたので、衝突時
の車両速度,衝突時の車両移動量,衝突時の偏角,衝突
時のフロア19前部の潰れ量,衝突時のエンジンルーム
16内での潰れ量,衝突時のエンジンルーム16側車体
強度,衝突時の車室11側車体強度など多数ある膝部1
8の跳ね上がりを決定する要因を検出するためのセンサ
の個数が少なくり、コスト的にも有利である。しかも、
Gセンサ20,21が、ダッシュロアパネル22とサイ
ドシル23という車両の前面衝突時に潰れにくい箇所に
設けてあるので、その衝突時において、Gセンサ20,
21も保護され、ニーボルスタ10の作動性能も向上す
る。
衝突時において、Gセンサ20が減速度G1を検出し、
Gセンサ21が減速度G2を検出し、これら両減速度
G1,G2が制御手段24に出力されると、制御手段24
がフロア19の検出後退速度Vを演算し、この検出後退
速度Vが制御手段24に予め設定された所定値Vaを越
えると、制御手段24が対象乗員12の膝部18が跳ね
上がると判定して電磁シリンダ14に伸長作動用の駆動
信号を出力する。これにより、ニーボルスタ10は、膝
部18が跳ね上がるであろう車両の重衝突時においての
み、膝部18が跳ね上がる前に、図1の実線示の収納位
置から点線示の移動位置へと移動して膝部18の上方に
配置され、図1の実線示位置から仮想線示位置側へと跳
ね上がろうとする膝部18を押さえ込む。また、制御手
段24は、フロア19の検出後退速度Vが所定値Va以
下で、膝部18が跳ね上がることがないであろう車両の
軽衝突時には、電磁シリンダ14に伸長作動用の駆動信
号を出力することがないので、ニーボルスタ10の誤動
作を防止できる。よって、車両の軽衝突と重衝突とのよ
うな衝突状況に応じて、ニーボルスタ10の作動を安定
するとともに、ニーボルスタ10によって乗員の拘束が
必要なときには、ニーボルスタ10で対象乗員12を確
実に拘束することができて、乗員拘束性能が向上する。
また、ダッシュロアパネル22とサイドシル23とにG
センサ20,21を取り付け、これらGセンサ20,2
1で検出した減速度G1,G2に基づいて、制御手段24
がニーボルスタ10を駆動するようにしたので、衝突時
の車両速度,衝突時の車両移動量,衝突時の偏角,衝突
時のフロア19前部の潰れ量,衝突時のエンジンルーム
16内での潰れ量,衝突時のエンジンルーム16側車体
強度,衝突時の車室11側車体強度など多数ある膝部1
8の跳ね上がりを決定する要因を検出するためのセンサ
の個数が少なくり、コスト的にも有利である。しかも、
Gセンサ20,21が、ダッシュロアパネル22とサイ
ドシル23という車両の前面衝突時に潰れにくい箇所に
設けてあるので、その衝突時において、Gセンサ20,
21も保護され、ニーボルスタ10の作動性能も向上す
る。
【0014】第2実施例 図3は、第2実施例としての車両用乗員拘束装置を示し
ている。図3においては、第1実施例と同一部分に同一
符号を付してある。この第2実施例にあっては、第1実
施例のダッシュロアパネル22に取り付けられたGセン
サ20に代えて、Gセンサ25を、エンジンルーム16
の車幅方向側部に配置されて車体前後方向に延びる車体
骨格部材としてのサブフレーム26に取り付けてあり、
このGセンサ25が検出した車両衝突時における減速度
を第1実施例の減速度G1として制御手段24に出力す
るようにした点に特徴がある。したがって、この第2実
施例によれば、Gセンサ25が、エンジンルーム16の
車幅方向側部の車体骨格部材たる車両の前面衝突時に潰
れにくいサブフレーム26に取り付けられているので、
その衝突時においても、Gセンサ25が保護され、衝突
時の減速度G1の検出精度も高くなり、ニーボルスタ1
0の作動性能が、より一層向上する。
ている。図3においては、第1実施例と同一部分に同一
符号を付してある。この第2実施例にあっては、第1実
施例のダッシュロアパネル22に取り付けられたGセン
サ20に代えて、Gセンサ25を、エンジンルーム16
の車幅方向側部に配置されて車体前後方向に延びる車体
骨格部材としてのサブフレーム26に取り付けてあり、
このGセンサ25が検出した車両衝突時における減速度
を第1実施例の減速度G1として制御手段24に出力す
るようにした点に特徴がある。したがって、この第2実
施例によれば、Gセンサ25が、エンジンルーム16の
車幅方向側部の車体骨格部材たる車両の前面衝突時に潰
れにくいサブフレーム26に取り付けられているので、
その衝突時においても、Gセンサ25が保護され、衝突
時の減速度G1の検出精度も高くなり、ニーボルスタ1
0の作動性能が、より一層向上する。
【0015】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、車両衝突
時において、検出手段がフロアの対象乗員足配置部の対
象乗員に対する後退速度を検出し、この検出手段からの
検出後退速度を制御手段に入力し、制御手段が検出後退
速度に応じて対象乗員の膝部の跳ね上がりを判定し、膝
部が跳ね上がるようならば、その前に、ニーボルスタを
作動させて膝部を押さえ込むようにしたので、軽衝突時
にニーボルスタが作動する不都合もなく、重衝突時の膝
部が跳ね上がった後にニーボルスタが作動する不都合も
なく、重衝突時には、ニーボルスタが対象乗員の膝部の
跳ね上がりを確実に阻止し、もって、衝突時における乗
員拘束性能を向上することができる。
時において、検出手段がフロアの対象乗員足配置部の対
象乗員に対する後退速度を検出し、この検出手段からの
検出後退速度を制御手段に入力し、制御手段が検出後退
速度に応じて対象乗員の膝部の跳ね上がりを判定し、膝
部が跳ね上がるようならば、その前に、ニーボルスタを
作動させて膝部を押さえ込むようにしたので、軽衝突時
にニーボルスタが作動する不都合もなく、重衝突時の膝
部が跳ね上がった後にニーボルスタが作動する不都合も
なく、重衝突時には、ニーボルスタが対象乗員の膝部の
跳ね上がりを確実に阻止し、もって、衝突時における乗
員拘束性能を向上することができる。
【図1】第1実施例の車両用乗員拘束装置を示す側面
図。
図。
【図2】第1実施例に使用する特性図。
【図3】第2実施例の車両用乗員拘束装置を示す側面
図。
図。
【図4】従来の車両用乗員拘束装置を示す側面図。
【図5】従来例の作用説明図。
10…ニーボルスタ 11…車室 12…対象乗員 18…膝部 19…フロア 20…Gセンサ(検出手段) 21…Gセンサ(検出手段) 24…制御手段 25…Gセンサ(検出手段)
Claims (1)
- 【請求項1】 通常時に車室内の収納位置に配置される
ニーボルスタと、 車両衝突時に前記ニーボルスタを対象乗員の膝部上方に
移動する駆動手段と、 車両衝突時のフロアの対象乗員足配置部の対象乗員に対
する後退速度を検出する検出手段と、 この検出手段からの検出後退速度が予め設定された所定
値を越えたならば、前記ニーボルスタに駆動信号を出力
する制御手段と、 を備えたことを特徴とする車両用乗員拘束装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4025595A JPH05221276A (ja) | 1992-02-13 | 1992-02-13 | 車両用乗員拘束装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4025595A JPH05221276A (ja) | 1992-02-13 | 1992-02-13 | 車両用乗員拘束装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05221276A true JPH05221276A (ja) | 1993-08-31 |
Family
ID=12170263
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4025595A Pending JPH05221276A (ja) | 1992-02-13 | 1992-02-13 | 車両用乗員拘束装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH05221276A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100470357B1 (ko) * | 2002-11-18 | 2005-03-08 | 현대자동차주식회사 | 운전석 하단 크러쉬 패드구조 |
JP2005096509A (ja) * | 2003-09-22 | 2005-04-14 | Toyota Motor Corp | アクティブニーボルスター |
US7240920B2 (en) * | 2005-06-28 | 2007-07-10 | Honda Motor Co., Ltd. | Vehicle occupant knee protection apparatus |
GB2546856A (en) * | 2015-11-25 | 2017-08-02 | Ford Global Tech Llc | Driver knee bolster deployment control |
GB2546855A (en) * | 2015-11-25 | 2017-08-02 | Ford Global Tech Llc | Rear row knee bolster deployment control |
GB2546854A (en) * | 2015-11-25 | 2017-08-02 | Ford Global Tech Llc | Front passenger knee bolster deployment control |
-
1992
- 1992-02-13 JP JP4025595A patent/JPH05221276A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100470357B1 (ko) * | 2002-11-18 | 2005-03-08 | 현대자동차주식회사 | 운전석 하단 크러쉬 패드구조 |
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US9744929B2 (en) | 2015-11-25 | 2017-08-29 | Ford Global Technologies, Llc | Front passenger knee bolster deployment control |
US9834165B2 (en) | 2015-11-25 | 2017-12-05 | Ford Global Technologies, Llc | Driver knee bolster deployment control |
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