JPH0522089Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

「考案の目的」

【産業上の利用分野】

本考案は、ペンダント、指輪、ピアス等の装身
具に関し、特に空間内に装飾体を可動的に封入し
て成るものの改良に関する。

【従来の技術】

従来、例えば、本体に形成した空間内に宝石等
の小片から成る複数の装飾体を可動的に収容し、
かつこの空間を透明部材で封止して成る指輪、ペ
ンダント等の装身具が知られている。 これは、本体の動きに応じて内部の装飾体が不
規則に動いてその位置を刻々変化させる面白さを
持つものである。

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の装身具においては、例えばこれをペ
ンダントに適用して身に付けた場合、本体が起立
することになるので、空間内の装飾体が自重で全
て下方に集り、その動きが制限されるので、趣味
感が減殺されてしまうという問題点がある。 本考案は、上記従来の問題点に鑑みて開発され
たもので、永久磁石による磁極の反発力を利用す
ることにより、本体がどのような姿勢をとろうと
も装飾体の動きが制限されることがなく、従つ
て、内部の装飾体の不規則な又は規則的な動きに
よる面白さを最大限に発揮することができるペン
ダント等の装飾物を提供しようとするものであ
る。 「考案の構成」

【課題を解決するための手段】

本考案においては、上記従来の問題点を解決す
ることを目的としたもので、本体に形成した空間
内に永久磁石より成る複数個の装飾体を可動的に
収容し、かつ、この空間の上下面の一方又は双方
を透明部材で封止して成るペンダント等の装飾物
において、前記空間の外周位置に環状の磁石部材
を配置し、かつ前記装飾体の磁極と他の装飾体の
磁極のうち同極の磁極をもつた双方の面を対向さ
せると共に、当該装飾体の磁極と前記磁石部材と
の磁極のうち同極の磁極をもつた双方の面を対向
させて配設するように構成した。

【作用】

本考案のペンダント等の装飾物においては、本
体の空間内に収容された複数の装飾体が、互いの
磁極のうち対向する面を同極の磁極をもつように
対向して設け、しかも本体の空間外周の磁石部材
とも同極の面を対向させているので、空間内にお
いて互いに反発しあつて離れ、また空間外周の磁
石部材とも反発して空間の中間部に不規則に又は
規則的に配置されることになる。従つて、装飾体
は、本体の姿勢に関係なく実質的に重力を免れ、
自由に空間内を動いて様々に配置を変える。

【実施例】

第１図、第２図に本考案をペンダントに適用し
た一実施例を示す。第１図はペンダントの正面
図、第２図は第１図−断面図であり、Ａ，Ｂ
に夫々異なつた実施例が示してあり、第３図及び
第４図は本考案における他の実施例を示す正面図
である。 第１図、第２図Ａにおいて、１はペンダント或
いはその他の装飾物の本体で、この本体１には空
間２が形成されている。即ち、本体１に円形（角
形、楕円、菱形等の形状を含む）の孔３を形成
し、この孔１の上下端部に円形の透明又は半透明
のガラス板４，４を嵌合固定して空間２が形成さ
れている。なお、裏側はガラス板に代え金属板等
としても良い。この金属板等の場合は、内面を鏡
状の反射板とすれば、装飾体が反射して装飾的効
果が大きい。 しかして、空間２の外周には、環状の磁石部材
６が固着されると共に、空間２内には磁石部材６
の磁極のうち対向する面の磁極を同極とした磁石
片から成る複数の装飾体５が封入されている。こ
の装飾体５は、夫々大きさ、形状、色彩を異なら
しめる等して装飾を凝らすことが出来る。この磁
石部材６と装飾体５は、永久磁石を使用するもの
とし、特に、磁石部材６は、適宜の小部片を外周
に配置しても良く、又、装飾体５は、磁石に宝石
等を施すことも可能である。 第２図Ｂに示す他の実施例は、第２図Ａの実施
例におけるガラス板４，４の１枚を磁石板７に代
えたものである。この磁石板７も磁極のうち装飾
体５と対向する面を同極の磁極面で対向させ、こ
の場合、装飾体５は磁石部材６と磁石板７に反発
して常時空間に浮くように保持される。 次に上記実施例の作用を説明する。 この実施例においては、本体１の空間２内に収
容された複数の装飾体５の互いの面が同極で、し
かも本体１の空間外周の磁石部材６と対向してい
る面の磁極とも同極であるため、空間２内におい
て互いに反発しあつて離れ、また空間外周の磁石
部材６とも反発して空間２の中間部に不規則に配
置されることになる。従つて、装飾体５は、本体
１の姿勢に関係なく実質的に重力を免れるので、
自由に空間２内を動いて様々に様相を変化させ
る。第２図Ｂの実施例の場合には、装飾体５が空
間２内において中空に浮くことになるので、さら
に多彩な様相の変化により装飾性が高められる。 第３図及び第４図は他の実施例を示したもの
で、先ず、第３図は、質量の小さいバネ線材等で
形成した保持棒８の中心部を本体１の内面に軸着
して回転自在に設け、この保持棒８の両端に磁石
で構成した装飾体５を設けたいわゆるヤジロベー
形態を形成し、バネの慣性と錘による相乗作用
で、初期外力として小さい振動でもすぐ対応し平
衡状態を崩して回動することになる。その間、リ
ング外周部の適当な位置に対向する面が同極の磁
石部材９で配置又は分極配置すれば、共に反発回
動して不規則な変化が見られる。 また、第４図において、装飾体５（磁石部材）
を湾曲させて対称に対抗させ、かつ、小片の装飾
体（磁石）５を設け、しかも、外周に対向する面
と同極の磁石部材６を配置させると、軸着するこ
となく、その頂点部を中心に回動して第３図と同
様の回動作用の変化が見られ、装飾的効果が大き
い。 なお、本考案は、ペンダントの如き装身具に限
らず、家具調度の装飾品、或いはデイスプレイ、
置物等にも広く適用することが出来る。また、例
えば装飾体にはメツキを施し或は塗装着色等を施
し、又はこれに宝石を取付けて装飾性をより一層
高めることことができる。 「考案の効果」 以上のように、本考案によると、装飾体を空間
内に浮かして保持することができ、これにより実
質的に重力を免れさせ、本体の姿勢と無関係に装
飾体を自由に移動させ、その多彩な変化により装
飾性が向上する等、従来にはない装飾物を提供す
ることができる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
はペンダントの正面図、第２図は第１図−断
面図であり、Ａ，Ｂに夫々異なつた実施例を示し
てあり、第３図及び第４図は本考案における他の
実施例を示す正面図である。 １……本体、２……空間、４……透明部材、５
……装飾体、６，９……磁石部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体に形成した空間内に永久磁石より成る複数
   個の装飾体を可動的に収容し、かつ、この空間の
   上下面の一方又は双方を透明部材で封止して成る
   ペンダント等の装飾物において、前記空間の外周
   位置に環状の磁石部材を配置し、かつ前記装飾体
   の磁極と他の装飾体の磁極のうち同極の磁極をも
   つた双方の面を対向させると共に、当該装飾体の
   磁極と前記磁石部材との磁極のうち同極の磁極を
   もつた双方の面を対向させて配設したことを特徴
   とするペンダント等の装飾物。