JPH05220622A - ワイヤ放電加工機の制御装置 - Google Patents

ワイヤ放電加工機の制御装置

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JPH05220622A
JPH05220622A JP2407492A JP2407492A JPH05220622A JP H05220622 A JPH05220622 A JP H05220622A JP 2407492 A JP2407492 A JP 2407492A JP 2407492 A JP2407492 A JP 2407492A JP H05220622 A JPH05220622 A JP H05220622A
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JP
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processing
cut
wire electrode
wire
workpiece
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JP2407492A
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Inventor
Yuji Ishibashi
雄二 石橋
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ワイヤ放電加工機において、ミクロジョイント
部を残す加工およびミクロジョイント部のみ切断する加
工を1つのプログラムで容易に行う。 【構成】ミクロジョイント部を残す加工とミクロジョイ
ント部のみを切断する加工のプログラムを1つのプログ
ラムで作成すると共に、ミクロジョイント部を残して加
工するモードとミクロジョイント部のみを加工するモー
ドとを設け、そのモードを切り換えることにより、1つ
のNCプログラムでそれぞれの加工を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイヤ電極と被加工体
との間に所定の電圧を印加して、被加工体を加工するワ
イヤ放電加工機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ワイヤ放電加工機は、被加工体
にワイヤ電極を挿通して、該ワイヤ電極と被加工体との
間に放電用の電圧を印加し、該ワイヤ電極を繰り出しつ
つ、加工部に加工液を供給し、加工液中でパルス放電を
行わせながら被加工体を載置しているテーブルをXY移
動させることによって、被加工体の加工を行う加工機械
である。
【0003】図8は、このようなワイヤ放電加工機を用
いて、1つの被加工体から複数個のの加工物を切り抜く
場合の加工方法を示す説明図である。図8(a)におい
て、被加工体100の点A,H,Lに設けられた孔はイ
ニシャルホールであり、ワイヤ電極の直径よりも大きな
孔径を有している。加工を行うとき、点Aに設けられた
イニシャルホールに上記ワイヤ電極が挿通されて結線さ
れる。
【0004】被加工体100から図8(a)に示す4角
形状の加工物110を切り抜く場合、加工は点Aから開
始され、点B,C,D,E,Fを経由して点Gまで行わ
れる。加工物110が下に落下しないよう点Bから点G
までの区間は切り残される。点Gでワイヤ電極は切断さ
れ、ワイヤ電極は被加工体100に対して相対的に点H
の位置まで移動される。そして、ワイヤ電極は点Hに設
けられたイニシャルホールに挿通されて結線される。加
工は点Hから再開され、点Jを経由して点Kまで行われ
る。点Jから点Kまでの区間は切り残される。点Kでワ
イヤ電極は切断され、ワイヤ電極は相対的に点Lの位置
まで移動される。そして、ワイヤ電極は点Lに設けられ
たイニシャルホールに挿通され、加工が再開される。
【0005】上述の切り残し部分は、一般にミクロジョ
イント部と呼ばれている。ミクロジョイント部を設け
て、加工物110が抜け落ちないようにしている理由は
次の通りである。即ち、加工物110が被加工体100
から切り出されると、そのたびに、抜け落ちた加工物が
ワイヤ放電加工機に当たって加工の妨げとならないよう
オペレータが加工物を取り除く必要がある。実際の被加
工体から数個ないし数十個の加工物を切り抜くには、多
くの時間がかかり、加工終了までオペレータの立会いを
要し、加工コストが高くなってしまうのである。
【0006】従って、図8(a)に示すようにミクロジ
ョイント部以外の部分を連続して無人で加工し、一連の
加工が終了した後、図8(b)に示すようにミクロジョ
イント部のみをオペレータが介在して加工するのが一般
的である。この場合にも、ワイヤ電極の挿通・結線はイ
ニシャルホールで行われる。即ち、加工物110を被加
工体100から切り離す加工を行う場合には、ワイヤ電
極を点Aに設けたイニシャルホールに挿通して結線した
後、放電用電圧の印加、加工液の供給等を行うことな
く、ワイヤ電極を被加工体100に対して相対的に点G
まで移動させる。そして、点Gから点Bまでの区間で加
工を行い、加工物110を被加工体100から切り離
す。そして、点Bでワイヤ電極を切断し、ワイヤ電極を
点Hの位置まで移動させて、上記ワイヤ電極の挿通・結
線を行い、上述と同様にして、点Kから点Jまでの区間
で加工を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ワイヤ放電加工機では、上記加工を行う場合、ミクロジ
ョイント部を切り残すプログラムと、ミクロジョイント
部を切り落とすプログラムとが必要であり、二つのプロ
グラムを作成する必要があった。また、ミクロジョイン
ト部を残す加工を行った後に、ミクロジョイント部のみ
を加工するときには、プログラムをメモリにロードし直
す必要があり、切換作業が煩雑であるという問題があっ
た。
【0008】本発明は、上述のような問題を解消するた
めになされたものであり、ミクロジョイント部を残す加
工およびミクロジョイント部のみを切断する加工を1つ
のプログラムで容易に行うことのできるワイヤ放電加工
機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は図1に例示するように、被加工体に予め形
成された挿通孔へのワイヤ電極の挿通およびワイヤ電極
の切断を行なうワイヤ装置と、前記被加工体と前記ワイ
ヤ電極との間に放電用の電圧を印加する電源部と、前記
被加工体を前記ワイヤ電極に対して相対的に移動させる
駆動部と、所定のプログラムを解析し、その解析内容に
従って、前記ワイヤ装置、前記電源部および前記駆動部
を制御することにより、前記被加工体を加工する加工制
御部とを有するワイヤ放電加工機において、前記被加工
体の加工すべき部分の一部を切り残す切り残しモード
と、その切り残し部分を切断加工する切り落としモード
とを選択する選択手段と、前記被加工体の切り残し部分
に対する処理を開始させる切り残し部処理開始指令およ
び前記切り残し部分に対する処理を終了させる切り残し
部処理終了指令を、前記プログラムに入力するための入
力手段と、前記プログラムにおいて前記切り残し部処理
開始指令が解析されたとき、前記切り残しモードが選択
されている場合には、前記切り残し部の切断加工処理を
実行することなく加工処理を停止させ、前記切り落とし
モードが選択されている場合には、前記切り残し部の切
断加工処理を開始させる切り残し部処理開始制御手段
と、前記プログラムにおいて前記切り残し部処理終了指
令が解析されたとき、前記切り落としモードが選択され
ている場合には切断加工処理を終了させる切り残し部処
理終了制御手段とを備えたことを特徴とするワイヤ放電
加工機の制御装置を要旨とする。
【0010】
【作用】上記構成を有するワイヤ放電加工機は、ワイヤ
装置が、被加工体に予め形成された挿通孔へのワイヤ電
極の挿通およびワイヤ電極の切断を行い、電源部が、被
加工体とワイヤ電極との間に放電用の電圧を印加し、駆
動部が、被加工体をワイヤ電極に対して相対的に移動さ
せ、加工制御部が、所定のプログラムを解析し、その解
析内容に従って、ワイヤ装置、電源部および駆動部を制
御することにより、被加工体を加工する。
【0011】上記プログラムには、予め入力手段によ
り、被加工体の切り残し部分に対する処理を開始させる
切り残し部処理開始指令および切り残し部分に対する処
理を終了させる切り残し部処理終了指令が入力される。
そして、加工制御部のプログラム解析により、切り残し
部処理開始指令が解析されたとき、切り残し部処理開始
制御手段は、選択手段により切り残しモードが選択され
ている場合には、切り残し部の切断加工処理を実行する
ことなく加工処理を停止させ、切り落としモードが選択
されている場合には、切り残し部の切断加工処理を開始
させる。
【0012】また、加工制御部のプログラム解析によ
り、切り残し部処理終了指令が解析されたとき、切り残
し部処理終了制御手段は、切り落としモードが選択され
ている場合には切断加工処理を終了させる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図2は、本実施例のワイヤ放電加工機の概略構
成図である。図2において、ワイヤ電極1は、所定の間
隔で配置された1組のワイヤガイド3,5間にほぼ垂直
に張設されている。ワイヤ装置7は、上記ワイヤガイド
3,5と、ワイヤ電極1を送る駆動ローラ9およびピン
チローラ11と、駆動ローラ9を回転駆動するサーボモ
ータ(図示せず)と、ワイヤ電極1に所定の張力を付与
するバックテンション機構(図示せず)と、ワイヤ電極
1を被加工体17に挿通するワイヤ挿通機構13とワイ
ヤ電極1を切断するワイヤ切断機構15とを含む。
【0014】ワイヤ挿通機構13は、ワイヤ電極1の両
側に配置されたワイヤ送給ローラ13aおよびピンチロ
ーラ13bと、ワイヤ送給ローラ13aを駆動するワイ
ヤ送給モータ13cと、ピンチローラ13bをワイヤ送
給ローラ13aに近接離間させるソレノイド13dとか
ら構成されている。ピンチローラ13bは、通常の加工
時には、ソレノイド13dによって引き込まれており、
被加工体17に設けられたイニシャルホールにワイヤ電
極1が挿通されるとき、ワイヤ送給ローラ13aとの間
を閉じてワイヤ電極1を挟み、ワイヤ送給モータ13c
と共に機能して、ワイヤ電極1を送給する。
【0015】尚、ワイヤ電極1は、後述の加工液供給ノ
ズルからのウオータジェットに乗せてワイヤガイド5に
運ばれ、駆動ローラ9とピンチローラ11とに挟まれる
ことにより自動的に挿通され、結線される。ワイヤ切断
機構15は、ワイヤ電極1をジュール熱により溶断する
一対の電極15aと、切断時に電極15aをワイヤ電極
1に押し付けるソレノイド15bとから構成される。
【0016】また、このワイヤ電極1が貫通した状態で
配置される被加工体17は、テーブル23に載置されて
いる。このテーブル23は、ワイヤ電極1と直交する水
平面内で、1組の送りモータ19,21により移動可能
に設けられている。モータ19,21はテーブル駆動回
路25からの制御により駆動される。モータ19,21
およびテーブル駆動回路25は、本発明の駆動部を構成
する。
【0017】更に、ワイヤ電極1と接触してワイヤ電極
1に給電可能な給電子27が設けられており、この給電
子27と直流電源29の負極側とが、本実施例ではトラ
ンジスタを用いたスイッチング素子31を介して、電力
線33により接続されている。また、直流電源29の正
極側は、電力線35により、被加工体17に接続される
と共に、接地されている。スイッチング素子31は、電
源駆動回路37によりオン・オフするように制御され、
被加工体17とワイヤ電極1との間に放電用のパルス電
流を印加するように構成されている。給電子27,直流
電源29,スイッチング素子31,電力線33・35お
よび電源駆動回路37は、本発明の電源部を構成する。
【0018】また、被加工体17とワイヤ電極1との加
工間隙Pに加工液を供給するために、ノズル39が配設
される。加工液は加工液槽41に溜められており、ポン
プ43によりノズル39に供給される。ポンプ43は、
加工液制御回路45によりオン・オフ制御される。
【0019】尚、ノズルの先端からワイヤ電極1を加工
液の噴射と共に下方に送り出し、そのノズルと対向しか
つ被加工体17の下方に配置されたもう一つのノズルに
ワイヤ電極1を案内するのが一般的である。本実施例に
は、上記ワイヤ装置7,テーブル駆動回路25,電源駆
動回路37および加工液制御回路45の動作を制御する
ために、電子制御装置50が設けられている。電子制御
装置50は、周知のCPU51,ROM53,RAM5
5,入出力ポート57およびバスライン59等からな
り、入出力ポート57には、ワイヤ装置7,テーブル駆
動回路25,電源駆動回路37および加工液制御回路4
5が接続される他、キーボード61,ディスプレイ63
および外部記憶装置65等が接続される。
【0020】図3に、キーボード61のキー配置を示
す。図3において、キーボード61は、パラメータキー
61aと、編集キー61bと、テンキー61cと、入力
キー61dと、カーソル移動キー61eとを含む。パラ
メータキー61aは、動作モードの設定を行ったり、各
種のパラメータを入力するためのものである。編集キー
61bは、後述のNC(数値制御)プログラムの編集等
を行うためのものである。テンキー61cおよび入力キ
ー61dは、設定すべきパラメータの値や、プログラム
に書き込まれるコード等を入力するためのものである。
カーソル移動キー61eは、上述のプログラムの編集あ
るいはモードの設定を行うとき、上記ディスプレイ63
の画面上に表示されたカーソルを移動するためのもので
ある。
【0021】パラメータキー61a、テンキー61c、
入力キー61dおよびカーソル移動キー61eが本発明
の選択手段に相当する。外部記憶装置65には、図4に
示すような加工制御を行うためのNCプログラムが記憶
されている。
【0022】図4において、ブロック1のM22は、ワ
イヤ電極1を挿通して結線するためのコードである。ま
た、ブロック2のM80は、加工液を供給するためのコ
ードであり、ブロック3のM82は、ワイヤ電極1を走
行するためのコードである。そして、ブロック4のM8
4は、電源駆動回路37をオンして加工電流をワイヤ電
極1と被加工体17との間に流すためのコードである。
【0023】ブロック5〜ブロック10のG01は、そ
れに続けて記述された座標データX,Yに従って、ワイ
ヤ電極1を被加工体17に対して相対的に移動させるた
めのコードであり、ブロック5,6,7,8,9,10
は、図5に示す加工経路a,b,c,d,e,fにそれ
ぞれ対応している。
【0024】ブロック11のM28は、ミクロジョイン
ト部の開始を示すコードであり、本発明の切り残し部処
理開始指令に相当する。ブロック12のコードは、図5
に点線で示す加工経路gの移動を行うためのコードであ
る。図5に示す点Gと点Bとの間がミクロジョイント部
である。また、ブロック13のM29は、ミクロジョイ
ント部の終了を示すコードであり、本発明の切り残し部
処理終了指令に相当する。
【0025】ブロック14のM85は、電源駆動回路3
7をオフし、加工電流を遮断するためのコードであり、
ブロック15のM83は、ワイヤ電極1の走行を停止す
るためのコードである。また、ブロック16のM81
は、加工液供給を停止するためのコードであり、ブロッ
ク17のM23は、ワイヤ電極1を切断するためのコー
ドである。そして、ブロック18のコードは、ワイヤ電
極1を次のイニシャルホールへ移動するためのコードで
ある。
【0026】上述の如く、本実施例のNCプログラムで
は、ミクロジョイント部の開始端と終了端とを表す2つ
のMコード(M28,M29)を用い、これらのコード
により後述するミクロジョイント部の処理を行う。尚、
図4に示すプログラムは基本的な構成であり、複数の加
工物を得るために該プログラムには、ブロック1〜18
と同様のブロック群が組み込まれている。
【0027】このNCプログラムは、外部記憶装置65
からRAM55に転送記憶される。RAM55に記憶さ
れたNCプログラムは、キーボード61の操作により、
CPU51で順次解析され、ワイヤ供給制御データ,テ
ーブル駆動データ,加工電源制御データ,加工液制御デ
ータ等に変換されて、入出力ポート57を介してワイヤ
装置7,テーブル駆動回路25,電源駆動回路37およ
び加工液制御回路45等に送られ、それにより、被加工
体17の加工制御が行われる。
【0028】また、ROM53には、機械を数値制御す
るためのプログラム等が記憶されている。例えば、ワイ
ヤ電極1を送給するためのプログラム、テーブル23の
送り動作を行わせるためのプログラム、電源を供給する
ためのプログラム、加工液を供給するためのプログラム
等が記憶されている。
【0029】尚、RAM55には、上記加工制御を行う
ためのNCプログラム以外にも、テーブル送り速度や放
電エネルギ等の加工条件のセット等が記憶されている。
次に、このように構成されたワイヤ放電加工機における
動作モード設定操作について図6を参照して説明する。
【0030】図6は、本実施例のワイヤ放電加工機の動
作モードを設定するときのディスプレイの表示状態を示
す説明図である。まず、キーボード61のパラメータキ
ー61aを操作して、ディスプレイ63の表示画面をパ
ラメータ設定画面に変更する。次に、カーソル移動キー
61eの上下方向キーを操作して、設定したいパラメー
タにブロックカーソル70を合わせる。ミクロジョイン
ト部を切り残す加工あるいはミクロジョイント部のみを
切断する加工を行う場合には、図6に示すように、ブロ
ックカーソル70をミクロジョイント加工方式に合わせ
る。次に画面下部に表示されている設定方法に従って、
モードの設定を行う。通常運転モードを選択する場合に
は、”0”を入力し、ミクロジョイント残しモードを選
択する場合には、”1”を入力し、ミクロジョイント加
工モードを選択する場合には、”2”を入力する。
【0031】ここで、通常運転モードとは、ミクロジョ
イント部の処理を行わないモードである。つまり上述の
M28およびM29のコードを無視して運転を行うモー
ドである。また、ミクロジョイント残しモードとは、ミ
クロジョイント部を加工しないで運転するモードであ
る。更に、ミクロジョイント加工モードとは、ミクロジ
ョイント部のみを加工して運転するモードである。
【0032】次に、上述のモード設定により、ミクロジ
ョイント方式が選択された場合の本実施例の動作につい
て説明する。まず、通常運転モードが選択された場合に
ついて説明する。この場合には、図4に示すブロック1
〜4で、図5に示す点Aに予め設けられたイニシャルホ
ールQにワイヤ電極1が挿通され、加工液の供給および
ワイヤ電極の走行が行われ、ワイヤ電極1と被加工体1
7との間に放電用電圧が印加される。そして、ブロック
5〜13が実行されるが、この場合にはM28およびM
29は無視されるので、図5に示す経路a,b,c,
d,e,fおよびgに沿って加工が行われ、加工物20
0が被加工体17から切り抜かれる。次に、ブロック1
4〜17で、電源、ワイヤ電極走行、加工液供給がそれ
ぞれオフされ、ワイヤ電極1が切断される。このワイヤ
電極1の切断は、点Bにおいて行われる。そして、ブロ
ックM18で、次のイニシャルホールへの移動が行われ
る。
【0033】このようにして、通常運転モードが選択さ
れた場合には、ミクロジョイント部を切り残すことな
く、加工が行われる。次に、ミクロジョイント残しモー
ドあるいはミクロジョイント加工モードが選択された場
合のプログラム解析処理を図7に示すフローチャートに
基づいて説明する。
【0034】NCプログラムを解析して処理を実行して
いく段階で、ミクロジョイント部の開始を示すブロック
M28が解析された場合には(S1・YES)、ミクロ
ジョイント残しモードが選択されているか否かが判別さ
れる(S2)。ここで、ミクロジョイント残しモードが
選択されている場合には(S2・YES)、加工電源を
オフし、ワイヤ電極走行および加工液供給を停止し(S
3)、ワイヤ電極1を切断する(S4)という操作を実
行する。逆にミクロジョイント加工モードが選択されて
いる場合には(S2・NO)、加工液供給およびワイヤ
電極走行を開始し、加工電源をオンする(S5)という
操作を実行する。
【0035】また、NCプログラムを解析して処理を実
行していく段階で、ミクロジョイント部の終了を示すブ
ロックM29が解析された場合には(S6・YES)、
ミクロジョイント残しモードが選択されているか否かが
判別される(S7)。ここで、ミクロジョイント残しモ
ードが選択されている場合には(S7・YES)、何も
実行しない。逆に、ミクロジョイント加工モードが選択
されている場合には(S7・NO)、加工電源をオフ
し、ワイヤ電極走行および加工液供給を停止し(S
8)、ワイヤ電極1を切断する(S9)という操作を実
行する。
【0036】更に、加工電源をオンするブロックや、ワ
イヤ電極走行あるいは加工液供給を行うブロックが解析
された場合には(S10・YES)、ミクロジョイント
残しモードが選択されているか否かが判別され(S1
1)、次に、ミクロジョイント部内か否かが判別される
(S12,15)。
【0037】そして、ミクロジョイント残しモードが選
択されており(S11・YES)、ワイヤ電極1がミク
ロジョイント部内にある場合には(S12・YES)、
何も実行せずに上記各ブロックの命令を無視し、加工液
供給やワイヤ電極走行等を行わない(S13)。逆に、
ミクロジョイント加工モードが選択されており(S11
・NO)、ワイヤ電極1がミクロジョイント部内にある
場合には(S15・YES)、上記各ブロックを有効と
し、それぞれのブロックの処理命令に応じた処理を実行
する(S16)。
【0038】また、ミクロジョイント残しモードが選択
されており(S11・YES)、ワイヤ電極1がミクロ
ジョイント部内にない場合には(S12・NO)、上記
各ブロックを有効とし、それぞれのブロックの処理命令
に応じた処理を実行する(S14)。逆に、ミクロジョ
イント加工モードが選択されており(S11・NO)、
ワイヤ電極1がミクロジョイント部内にない場合には
(S15・NO)、何も実行せずにそれらのブロックの
処理命令を無視し、加工液供給,ワイヤ電極走行,加工
電源オン等の処理を行わない(S17)。
【0039】ここで、ワイヤ電極1がミクロジョイント
部以外の部分にあるとき、例えばイニシャルホールに位
置しているときに、ワイヤ電極を結線するブロックが実
行された場合には(S10・NO)、ミクロジョイント
残しモードが選択されていても、ミクロジョイント加工
モードが選択されていても、どちらもワイヤ電極を結線
するブロックは有効となり、ワイヤ電極の結線が実行さ
れる(S18)。
【0040】従って、ミクロジョイント残しモードが選
択されている場合には、次のような加工処理が行われ
る。図4に示すブロック1〜4で、図5に示す点Aに予
め設けられたイニシャルホールQへのワイヤ電極1の挿
通・結線が実行され(S1,S6,S10,S18)、
加工液の供給およびワイヤ電極の走行が行われ、ワイヤ
電極1と被加工体17との間に放電用電圧が印加される
(S1,S6,S10,S11,S12,S14)。そ
して、ブロック5〜10で、ワイヤ電極1が被加工体1
7に対して相対的に移動される(S1,S6,S10,
S18)。ブロック11では、加工電源のオフ、ワイヤ
電極走行および加工液供給の停止が実行され、ワイヤ電
極1が切断される(S1〜S4)。また、図4に示すブ
ロック13では何も実行されない(S1,S6,S
7)。ブロック14〜17では、加工電源のオフ、ワイ
ヤ電極走行および加工液供給の停止、ならびにワイヤ電
極1の切断が実行されるが、すでにこれらの実行は行わ
れているので、実際には何も行われないで(S1,S
6,S10,S18)、ブロック18において、ワイヤ
電極1の次のイニシャルホールへの相対的な移動が実行
される(S1,S6,S10,S18)。この結果、図
5に示す経路a,b,c,d,eおよびfの部分で加工
が行われる。
【0041】また、ミクロジョイント加工モードが選択
されている場合には、次のような加工処理が行われる。
図4に示すブロック2では加工液供給は実行されず、ブ
ロック3ではワイヤ電極の走行は実行されず、ブロック
4では加工電源はオンされない(S1,S6,S10,
S11,S15,S17)。従って、ブロック1におい
てワイヤ電極の結線が行われた後(S1,S6,S1
0,S18)、ワイヤ電極1の移動のみが行われ、ワイ
ヤ電極1は図5に示す経路a,b,c,d,eおよびf
に沿って点Gまで移動される(S1,S6,S10,S
18)。そして、ブロック11で加工液供給およびワイ
ヤ電極走行の開始および加工電源のオンが実行され(S
1,S2,S5)、ブロック12の実行により図5に示
す点Gから点Bまでのミクロジョイント部の加工が行わ
れる(S1,S6,S10,S18)。そして、ブロッ
ク13で加工電源のオフ、ワイヤ電極走行および加工液
供給の停止ならびにワイヤ電極1の切断が実行される
(S1,S6,S7,S8,S9)。この結果、図5に
示す経路g部分の加工が行われる。
【0042】尚、ステップS1〜S5の処理の実行が本
発明の切り残し部処理開始制御手段として働き、ステッ
プS6〜S9の処理の実行が本発明の切り残し部処理終
了制御手段として働く。以上のような処理により、ミク
ロジョイント残しモードとミクロジョイント加工モード
の切換を行うだけで、図4に示すような一本のプログラ
ムにより、ミクロジョイントを残す加工とミクロジョイ
ントを切断する加工を容易に行うことができる。
【0043】以上のように本実施例によれば、従来では
ミクロジョイント部を残して加工するNCプログラム
と、ミクロジョイント部のみを加工するNCプログラム
とを作成しなければならなかったものが、一本のプログ
ラムを作成するだけで2本の場合と同等の加工を行うこ
とができる。この結果、NCプログラムを作成するプロ
グラマーのプログラム作成時間が削減される。
【0044】また、NCプログラムを一本にすることに
より、ワイヤ放電加工機のNCプログラムを記憶してお
くメモリの使用量を削減することができる。更に、NC
プログラムの本数が半分になることにより、NCプログ
ラムの管理が容易となる。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明では、入力手段に
より予めプログラムに、被加工体の切り残し部分に対す
る処理を開始させる切り残し部処理開始指令および切り
残し部分に対する処理を終了させる切り残し部処理終了
指令を入力可能にすると共に、切り残し部処理開始指令
が解析されたとき、切り残しモードが選択されている場
合には、切り残し部の切断加工処理を実行することなく
加工処理を停止させ、切り落としモードが選択されてい
る場合には、切り残し部の切断加工処理を開始させ、ま
た、加工制御部のプログラム解析により、切り残し部処
理終了指令が解析されたとき、切り落としモードが選択
されている場合には切断加工処理を終了させるようにし
た。
【0046】この結果、本発明によれば、被加工体の加
工すべき部分の一部を切り残す切り残し加工と、その切
り残し部分を切断加工する切り落とし加工とが1本のプ
ログラムにより容易に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的構成を例示したブロック図であ
る。
【図2】本実施例のワイヤ放電加工機の概略構成図であ
る。
【図3】図2に示すキーボードのキー配置図である。
【図4】加工制御を行うためのNCプログラムの説明図
である。
【図5】図4に示すNCプログラムに対応した加工経路
を示す説明図である。
【図6】本実施例のワイヤ放電加工機の動作モードを設
定するときのディスプレイの表示状態を示す説明図であ
る。
【図7】ミクロジョイント残しモードあるいはミクロジ
ョイント加工モードが選択された場合のプログラム解析
のフローチャートである。
【図8】ワイヤ放電加工機を用いて、1つの被加工体か
ら複数個のの加工物を切り抜く場合の加工方法を示す説
明図である。
【符号の説明】
1…ワイヤ電極 7…ワイヤ装置 17…被加工体 25…テーブル駆動回路 37…電源駆動回路 4
5…加工液制御回路 50…電子制御回路 51…CPU 53…ROM
55…RAM 61…キーボード 61a…パラメータキー 61
c…テンキー 61d…入力キー 63…ディスプレイ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工体に予め形成された挿通孔へのワ
    イヤ電極の挿通およびワイヤ電極の切断を行なうワイヤ
    装置と、 前記被加工体と前記ワイヤ電極との間に放電用の電圧を
    印加する電源部と、 前記被加工体を前記ワイヤ電極に対して相対的に移動さ
    せる駆動部と、 所定のプログラムを解析し、その解析内容に従って、前
    記ワイヤ装置、前記電源部および前記駆動部を制御する
    ことにより、前記被加工体を加工する加工制御部とを有
    するワイヤ放電加工機において、 前記被加工体の加工すべき部分の一部を切り残す切り残
    しモードと、その切り残し部分を切断加工する切り落と
    しモードとを選択する選択手段と、 前記被加工体の切り残し部分に対する処理を開始させる
    切り残し部処理開始指令および前記切り残し部分に対す
    る処理を終了させる切り残し部処理終了指令を、前記プ
    ログラムに入力するための入力手段と、 前記プログラムにおいて前記切り残し部処理開始指令が
    解析されたとき、前記切り残しモードが選択されている
    場合には、前記切り残し部の切断加工処理を実行するこ
    となく加工処理を停止させ、前記切り落としモードが選
    択されている場合には、前記切り残し部の切断加工処理
    を開始させる切り残し部処理開始制御手段と、 前記プログラムにおいて前記切り残し部処理終了指令が
    解析されたとき、前記切り落としモードが選択されてい
    る場合には切断加工処理を終了させる切り残し部処理終
    了制御手段と、 を備えたことを特徴とするワイヤ放電加工機の制御装
    置。
JP2407492A 1992-02-10 1992-02-10 ワイヤ放電加工機の制御装置 Pending JPH05220622A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006320999A (ja) * 2005-05-18 2006-11-30 Mitsubishi Electric Corp ワイヤ放電加工用nc制御装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006320999A (ja) * 2005-05-18 2006-11-30 Mitsubishi Electric Corp ワイヤ放電加工用nc制御装置

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