JPH05220241A - ゴルフボール用金型 - Google Patents

ゴルフボール用金型

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JPH05220241A
JPH05220241A JP5969392A JP5969392A JPH05220241A JP H05220241 A JPH05220241 A JP H05220241A JP 5969392 A JP5969392 A JP 5969392A JP 5969392 A JP5969392 A JP 5969392A JP H05220241 A JPH05220241 A JP H05220241A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
golf ball
mold
nickel
deposited
ball
Prior art date
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Pending
Application number
JP5969392A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoto Maruoka
清人 丸岡
Akihiko Hamada
明彦 浜田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP5969392A priority Critical patent/JPH05220241A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴルフボールを成型する金型の離型性を改善
し、かつ、耐久性を向上し、さらに、美しいゴルフボー
ルを製造すること。 【構成】 ゴルフボール成型材料Mと接触する面にニッ
ケルメッキ層6を形成する。このニッケルメッキ層6は
分散状かつ均一にフッ素系高分子微粒子を析出した組織
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴルフボール又は(2
ピースボールの)内核球を成型するための金型に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ゴルフボールや上記内核球(以下
単にゴルフボールということがある。)の成型用の金型
は、ステンレス鋼、銅等を基材として、ゴルフボール成
型材料と接触する面に、クロムやニッケル等でメッキ処
理している。
【0003】しかし、ゴルフボール成型後に、ボールを
金型から取出す時の離型性が悪い。
【0004】特に、2ピースボールの材料としてのアイ
オノマー樹脂、あるいは、1ピースボールの材料成分中
には、アクリル酸基やメタクリル酸基等の金属と親和性
の強い成分が含有され、離型性が一層悪く、金型から成
型されたゴルフボールを取出し不可能なことも起こる。
【0005】そのため、従来から離型剤を塗布すること
が行われている。
【0006】あるいは、(離型剤を使用しない金型とし
ては)ゴルフボール成型材料と接触する部分のメッキ層
の上に、フッ素系高分子微粒子をコーティングしたもの
もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】金型に上記離型剤を塗
布して、加硫成型した場合、金型のボール成型用凹窪部
と、加硫成型されたボールとの間に、離型剤が残るた
め、成型されたボールは型添えが悪くなったり、取出し
たボール表面に小さな窪み(孔)が生じることがある。
【0008】また、1ピースボールでは、その後、ボー
ル表面にペイント塗布する必要があるが、このペイント
が(離型剤のため)付着しにくく、剥離する原因となっ
ていた。
【0009】他方、フッ素系高分子微粒子をコーティン
グした上記金型では、連続して5〜10回程度の成型で、
コーティングが剥離してしまうという耐久性の面で問題
があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、フッ素系高分
子微粒子を析出させたニッケルメッキ層を、ゴルフボー
ル成型材料と接触する面に、形成した。
【0011】
【作用】表面に析出して均一に分散したフッ素系高分子
微粒子が、ゴルフボール成型材料に対して、非粘着性を
発揮して、成型後にゴルフボールを取出す際の離型性を
大きく改善・向上する。
【0012】また、共析反応によってフッ素系高分子は
均一にメッキ層に分散しているために、繰返して成型し
ても、フッ素系高分子微粒子は無くならず、耐久性にも
優れる。
【0013】
【実施例】以下、実施例について詳説する。
【0014】図1に、ゴルフボール1を加硫成型するた
めの金型2の一部を断面にて示し、同図では下金型のみ
を例示するが、図外の上方には上金型が上下対称に配置
される。
【0015】また、3は、ゴルフボール(又は2ピース
ボールの内核球)の成型材料M(仮想線にて示した)を
装入する凹窪部である。この凹窪部3は略半球状であ
る。
【0016】また、ディンプル4…を形成するための小
凸部5…が、この凹窪部3の内面に突設されている。
【0017】しかして、ゴルフボール成型材料Mが接触
する上記凹窪部3の全内面及びその周辺部表面には、フ
ッ素系高分子微粒子を析出(共析)させたニッケルメッ
キ層6が、形成されている。
【0018】図2はこのニッケルメッキ層6の表面から
見た拡大図である。即ち、約 800倍に拡大した顕微鏡写
真を、析出(共析)した上記フッ素系高分子を黒い模様
にて、描いた図である。
【0019】ニッケルメッキは無電解メッキにて施こ
し、膜硬度は、 700(Hv)〜 900(Hv)とするのが
望ましいと共に、上記ニッケルメッキ層6の厚さ寸法T
は、30μm以下とする。
【0020】特に、この厚さ寸法を5〜15μmとするの
が好ましい。その理由は、ゴルフボール1の高圧成型条
件下でも十分な耐久性を保つために5μm以上が必要で
あり、逆に、15μmを越えるとメッキの型添えが悪くな
り、成型ボールのディンプルエッジをシャープにするこ
とができない。
【0021】また、共析反応により析出させるフッ素系
高分子としては、ポリテトラフルオロエチレン(以下P
TFEという)等が適していると共に、析出した粒子径
は、10μm以下とし、特に、 0.3μm〜 1.0μmのもの
が望ましい(図2参照)。
【0022】つまり、 0.3μm以下として分散させるこ
とが共析反応上から困難であり、逆に、 1.0μmを越え
ると耐久性(耐摩耗性)で劣ることとなる。
【0023】なお、図示省略したが、ニッケルメッキ層
6の内部(厚さ方向)にも、図2と同様に、分散状とし
てフッ素系高分子微粒子が存在しており、容積%で表示
して、フッ素系高分子を15%〜35%含ませるのが良い。
特に、20%〜25%が最適である。
【0024】つまり、ニッケルメッキ層6の非粘着性・
離型性を高く保ち、かつ、耐久性を保つうえから上記範
囲が好適である。
【0025】なお、本発明に係る金型にて製造されるゴ
ルフボール1としては、その材質を問わないが、例え
ば、基材ゴムと共架橋剤とを含有するゴム組成物を加硫
成型して製造された未塗装ゴルフボール、あるいは、カ
バーにアイオノマー樹脂を有する2ピースボールが挙げ
られる。また、2ピースボールの内核球をも包含してい
る。
【0026】次に、下記の3種類のゴルフボール用金型
A,B,Cを製作して、各々について、下記の実験,
を実施した。
【0027】(使用した金型の説明): 金型A:本発明の実施品;粒子径が 0.3〜 1.0μmのP
TFEを析出した、厚さ寸法Tが10μm,膜硬度 800
(Hv)のニッケルメッキ層6を形成したゴルフボール
用金型。(PTFEの含有容積%は23%のもの。) 金型B:従来品の比較例(その1);皮膜硬度が 700
(Hv)のクロムメッキを10μmの均一な厚みで形成し
たゴルフボール用金型。 金型C:従来品の比較例(その2);皮膜硬度が 700
(Hv)のクロムメッキを10μmの均一な厚みで形成
し、その後、ブラスト処理で表面を荒らし、その上にP
TFEを30μmの厚さで均一な厚みでコーティングした
ゴルフボール用金型。
【0028】(実験方法): 実験:下記配合(重量比)の成型材料を各金型に装入
して、 160℃,30分間加硫成型して1ピースボールを作
る。 ハイシスポリブタジェン: 100 酸化亜鉛: 23 メタクリル酸: 24 ジクミルパーオキサイド: 1.5 実験:下記配合(重量比)の成型材料をカバー成型材
料(ハーフシェル)として各金型に装入し、 150℃、3
分間成型して2ピースボールを作る。 ハイミラン1707 : 50 ハイミラン1706 : 50 酸化チタン: 1
【0029】上述の実験の結果を次の表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】また、上述の実験の結果を次の表2に示
す。
【0032】
【表2】
【0033】上記表1及び表2から、ゴルフボールを成
型後の離型性については、本発明に係る金型Aが、従来
の金型B,Cよりも著しく優れており、かつ、耐久性も
優れていることが明らかである。
【0034】なお、無電解メッキに於て、メッキ液とし
ては一般的に次亜リン酸を還元剤として使用するため、
上述のニッケルメッキとしては、一般にニッケルとリン
との合金メッキとなる。即ち、本発明に於て、「ニッケ
ルメッキ層」とは、ニッケル−リンメッキ層のように、
他の元素をさらに含んでいる場合を、包含するものと定
義する。
【0035】
【発明の効果】本発明は上述の構成により、成型後にゴ
ルフボールを取出す際の離型性に優れ、かつ、耐久性に
も優れている。従って、ゴルフボールの生産能率向上に
貢献出来る。
【0036】しかも、(離型剤を使用しないで済むた
め、)成型されたゴルフボール表面に小さな窪み(孔)
が生じる不良が防止出来、かつ転写性に優れ、外観の美
しいゴルフボールが確実に製造可能となる。
【0037】また、(離型剤を使用しないから)1ピー
スボールでは、その後、表面にペイントを塗布しやす
く、ペイントの密着強度を向上出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す要部断面図である。
【図2】ニッケルメッキ層を表面から観察した拡大説明
図である。
【符号の説明】
1 ゴルフボール 6 ニッケルメッキ層 M 成型材料

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素系高分子微粒子を析出させたニッ
    ケルメッキ層を、ゴルフボール成型材料と接触する面
    に、形成したことを特徴とするゴルフボール用金型。
JP5969392A 1992-02-13 1992-02-13 ゴルフボール用金型 Pending JPH05220241A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5969392A JPH05220241A (ja) 1992-02-13 1992-02-13 ゴルフボール用金型

Applications Claiming Priority (1)

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JP5969392A JPH05220241A (ja) 1992-02-13 1992-02-13 ゴルフボール用金型

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ID=13120550

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JP5969392A Pending JPH05220241A (ja) 1992-02-13 1992-02-13 ゴルフボール用金型

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001060591A1 (en) * 2000-02-15 2001-08-23 Dow Global Technologies Inc. Mold for reaction injection molding and reaction injection molding process
JP2011067627A (ja) * 2009-09-22 2011-04-07 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール成形用金型およびこの金型を用いて製造されるゴルフボール

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