JPH0521923U - 人工股関節 - Google Patents

人工股関節

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JPH0521923U
JPH0521923U JP7231991U JP7231991U JPH0521923U JP H0521923 U JPH0521923 U JP H0521923U JP 7231991 U JP7231991 U JP 7231991U JP 7231991 U JP7231991 U JP 7231991U JP H0521923 U JPH0521923 U JP H0521923U
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resin
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 大腿骨の骨髄腔中に挿入されるステムと該ス
テムの先端部に骨頭球を具備し、さらにこの骨頭球を受
座するための臼蓋ソケットで構成される人工股関節にお
いて、骨頭球を受座する臼蓋側ソケットにおける摺動部
材の材質がセラミックから成り、その外側にはポリエチ
レン等の樹脂層が配設してあり、さらに上記セラミック
製の摺動部材の周縁部にはポリエチレン等の樹脂よりな
る樹脂リングが固定してあることを特徴とする人工股関
節。 【効果】本考案による人工股関節によればポリエチレン
の摩耗粉の発生もなく、又セラミック骨頭球等の関節摺
動部材の破損の心配もなく、長期に安全で安定した成績
を期待することができ、歩行回復に絶大なる威力を発揮
し、長時間人工関節の安定した性能を維持することがで
きる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は人の関節、殊に人工股関節に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から用いられている人工股関節においてはステンレス鋼、コバルトクロム 系合金などの金属製の骨頭球とステムが一体的もしくはテーパー嵌合によって固 定されており、上記ステムを大腿骨中に挿入し、骨とステムとの隙間をセメント を用いて固定し、また一方の臼蓋側は上記骨頭球を受座する合成樹脂よりなるソ ケットを、骨盤の臼蓋側ソケットにセメントを用いて固定するものが多数使用さ れてきた。
【0003】 ところが、上述の人工関節において骨頭球とこれを受座するソケットは、歩行 のたびに摺動し、1年間にソケットのポリエチレンの厚みは0.2mm程度摩耗減 少してしまう。
【0004】 ここで発生するポリエチレンの摩耗粉は大変小さい粉であり体内で細胞に取り 込まれ、体外に排出されることなく体内に蓄積されてしまう。そして、5年、1 0年と経過していくうちに発生した摩耗粉、すなわち体内に取り込まれ蓄積され た摩耗粉の量は多大なものとなり、また、それを取り込む細胞の数もインプラン トされた上記人工股関節の周辺地域を中心に増え続けることとなる。その結果、 これらの摩耗粉を取り込んだ細胞が人工関節の周りを取り囲んで群棲するように なり、この人工関節のまわりを取り囲んだ細胞が人工関節を支持する骨に悪影響 を及ぼし、骨は次第に悪影響により脆弱になってくる。そして、これらの変化が 進むにつれて人工関節は徐々に骨との間にゆるみを生じ、生体側はこの緩みによ る人工関節の動揺により痛みを感じるに至る。
【0005】 最近、骨頭球にはセラミック、特にアルミナが強度、表面粗さ、真円度等の特 性の優秀さと対ポリエチレンとの摩擦係数の低さ、摩耗量の低さ等の理由により 採用されている。
【0006】 ソケット側はポリエチレン単体のものから、外表面に金属の外殻をとりつけて 、外力によりポリエチレンが変形するクリープ変形を防止し、ポリエチレンの形 状が常に一定の形にたもたれるようにして、工夫したものが多く用いられるよう になってきた。このことにより、ソケットはクリープ変形を起こさなくなるとと もに、骨頭球との摩耗の減少に寄与するようになり、また金属の外殻の表面をポ ーラス状にしたり、又表面にアパタイト等をコーティングして骨と強固に固定し 、かつセメントも使用する必要がないという効果がある。しかし、ポリエチレン を使用する限りは前述のような問題を完全に解決するにいたっていない。
【0007】 その他にも、セラミックの骨頭球に対してセラミックの臼蓋側ソケットを用い て、セラミックどうしで摺動面を構成した物もある。これは、臼蓋側にセラミッ ク製の臼蓋側ソケットをセメントで固定したり骨に直接ネジ込んだりして臼蓋に 固定し、セラミック製の骨頭球と摺動させるようにしたものがある。
【0008】
【従来技術の課題】
上述したように、従来の人工股関節では、ポリエチレン等のソケットを使用す るかぎり、ポリエチレンの摩耗粉の体内細胞による取り込み、蓄積、そしてその 結果としての人工関節と骨との緩みの発生という問題は解決されない。
【0009】 また、セラミック製の骨頭球に対してセラミック製の臼蓋側ソケットを用いる 人工股関節では、ポリエチレン等の合成樹脂を摺動面に持たないために、ポリエ チレンの摩耗粉が発生することがなく、さらにセラミックどうしの摺動面は、両 構成部分を高精度に一致させると、体液中では摩擦係数が極端に低い流体潤滑状 態となると言われており、摩擦がほとんどないことから、摺動の観点からのみ見 ると理想的な人工関節である。
【0010】 しかし、この人工関節にはセラミック製骨頭球,セラミック製臼蓋,骨盤とが 連接されており、そのため衝撃に弱く、セラミック製部材の破損の問題が発生す る危険性がある。
【0011】 さらに人工股関節のステムの先端部にあってセラミック製骨頭球を固定する、 截頭円錐形状をした金属製のステムネックがセラミック製臼蓋に当接する事によ り、無理な力が接触部分に生じ、セラミック製臼蓋の破損がこの部分より起こり やすい。実際、多くの破損例が報告されるに至っている。
【0012】 加えて、金属とセラミックの接触により金属がセラミックにより削り取られて 、金属の摩耗粉が発生し重大な組織破壊を生じてしまうことにもなる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本考案は大腿骨の骨髄腔中に挿入されるステムと 該ステムの先端部に骨頭球を具備し、さらにこの骨頭球を受座するための臼蓋ソ ケットで構成される人工股関節において、骨頭球を受座する臼蓋側ソケットにお ける摺動部材の材質がセラミックから成り、その外側にはポリエチレン等の樹脂 層が配設してあり、さらに上記セラミック製の摺動部材の周縁部にはポリエチレ ン等の樹脂よりなる樹脂リングが固定してあることを特徴とする人工股関節を提 供する。
【0014】
【実施例】
本考案の実施例では、図1に示すとおりアルミナセラミックから成る骨頭球1 が、チタン合金の金属製ステム本体2の先端部にある、截頭円錐形状をした金属 製のステムネック2aにテーパー嵌合されている。なお、大腿骨骨幹部に挿入され るステム本体2は大腿骨3にセメント4を用いて固定されている。また、上記ス テム本体2はコバルトクロム合金、チタン合金などの金属材で構成されている。
【0015】 5は臼蓋側ソケットであり、まずチタン合金製の半球状のソケットの外殻6が チタン合金製のネジ7で骨盤の骨8 に固定される。このチタン合金製の外殻6 に は、ネジ7 を用いて骨盤8 に固定できるように図2に示すような貫通穴7aが数カ 所に穿設してあり、適宜、症例によって骨量の豊富な所を選択し固定出来るよう になっている。さらに、このチタン合金製の外殻6の外表面は粗面で、アパタイ トがコートされ、骨との癒着性を良好にしてある。
【0016】 樹脂層9は、図2に示すようにアルミナセラミック製の摺動部材10とアンダー カット14を介して複合一体化してあり、また、上記摺動部材10のの周縁部にはア ンダーカット15が設けられ、該アンダーカット15に対し、図3 に示すような縦断 面形状を持ったポリエチレン等の樹脂材料よりなる樹脂リング11が下方から嵌め 込まれることによって、これを上記セラミック製の摺動部材10と樹脂層9よりな る複合体と一体化する。
【0017】 次にこれを、前述のチタン合金製の半球状の外殻6の内側に嵌め込み、該外殻 6の周縁部にある固定用ツメ6aがストッパーとして作用して固定するようになっ ている。
【0018】 このようにして樹脂層9は複合用の部材として用いるだけでなくショックアブ ソーバーとしてアルミナセラミック製の摺動部材10の破損防止のために重要な役 割を果たすこととなる。
【0019】 尚、本考案の実施例においては臼蓋側ソケット5として外殻6を有するものを 例示し、骨盤8への固定手段としては、上述のように、まず、外殻6をチタン合 金製のネジ7を使用して骨盤8に固定し、次に、複合一体化された摺動部材10, 樹脂層9, 樹脂リング11を上記固定用ツメ6aでもって、上記外殻6内に固定して いるが、本考案の人工股関節の臼蓋側ソケット5の構成はこれに限るものではな く、図4に示す如く、上述の方法で複合一体化された摺動部材10, 樹脂層9, 樹 脂リング11のみから構成され、外殻6を用いないものであってもよい。
【0020】 この場合例えば、骨盤8との固定にはセメントを使って行い、さらに、樹脂層 9の外表面に1つ又は複数の溝9aを設けておくと、骨との固定性の強化、回旋や 緩みの防止に役立つ。
【0021】 尚、上記骨頭球1が摺動する摺動部材10としては、アルミナセラミックを用い た例を述べたが、これに限らずにその他のセラミック材、例えばジルコニアセラ ミックを用いてもよい。また樹脂層9としてはポリエチレンの例を述べたが、こ れに限らずに、その他の樹脂材料、例えばテフロン、ジュラコン、デルリン等を 使うことも出来る。
【0022】 また、前記樹脂リング11は上記樹脂層9とは別体で作られるので、同じ材質又 は上記のような樹脂材料から別の材料を選んで製作してもよい。
【0023】 セラミック製の骨頭球1を固定する金属製のステムネック2aが当接するのは樹 脂リング11であり、該樹脂リング11は、ステムネック2aが当接する部分における 偏荷重を前記樹脂層9と協働して十分に吸収するので、摺動部材10のステムネッ ク2aとの当接部分の破損が生じない。また、金属とセラミックとの接触により発 生していたステムネック2aよりの金属の摩耗粉の発生を引き起こすことがない。
【0024】 また、上記樹脂リング11の厚さとしては最低0.5mm 以上は必要である。これは 、0.5mm より薄ければ十分な応力吸収機能を果たすことができなくなるためであ る。
【0025】 次に、この樹脂層9と摺動部材10はモールドされ複合一体化しているが、以下 その製造方法について述べる。 図5は樹脂層9と摺動部材10をモールドしているところを示すが、ポリエチレ ンの粉末9bを重量を予め測定して、定量を下金型12の半球状の凹部に入れる。そ して内表面が鏡面状に研磨された摺動面を持つアルミナセラミック製の摺動部材 10をその上にのせ、該摺動部材10の半球面と精密に一致させた凸状の半球面を持 つ上金型13を徐々に降下させながら上下金型を加熱し、ポリエチレンの粉末9bを 溶融させ、加圧した後に徐々に冷却する。上記摺動部材10の外表面にはアンダー カット部14が設けてあり、冷却されるに従ってポリエチレンは収縮しアルミナセ ラミック製の摺動部材10と強固に固定される。このようにして複合一体化された 部材を、前述のようにチタン合金製の外殻6に叩き込み固定用のツメ6aを用いて 固定する。
【0026】 このように作成された人工股関節を用いることによって: 1.セラミック製の摺動部材の外側に樹脂を配設することによってセラミックの 破損を防止できる; 2.ポリエチレン等の樹脂材料よりなる樹脂リングの配設によりセラミック製の 摺動部材と金属製のステムネックとの当接がなくなり、同時に該樹脂リングが、 樹脂層と協働して、ステムネックとの当接部分における偏荷重を十分に吸収する ため、この部分における該押力によるセラミックの破損が生じることがなく、ま た、ステムネックよりの金属の摩耗粉の発生を引き起こすことがない; 3.摺動部材をセラミックどうしにすることによりポリエチレンの摩擦粉の発生 が皆無であり、回りの細胞に悪影響を及ぼさない; 4.関節の減りがなく、若い人にも使用することができる; 等のことが実現できるようになった。
【0027】
【考案の効果】
上述のように、本考案による人工股関節によればポリエチレンの摩耗粉の発生 もなく、又セラミック骨頭球等の関節摺動部材の破損の心配もなく、長期に安全 で安定した成績を期待することができ、歩行回復に絶大なる威力を発揮し、長時 間人工関節の安定した性能を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の人工股関節のステムと臼蓋ソケットを
それぞれ大腿骨と骨盤に挿着した状態を示す部分破断側
面図である。
【図2】本考案の人工股関節の構成要素である臼蓋側ソ
ケットの断面図である。
【図3】本考案の人工股関節の構成要素である樹脂リン
グの縦断面形状を示す斜視図である。
【図4】本考案の人工股関節のもうひとつの態様を示す
断面図である。
【図5】本考案実施例による人工股関節の構成部分であ
る臼蓋側ソケットの樹脂層とアルミナ摺動部材をモール
ドしているところを示す、その装置とポリエチレン粉末
と該アルミナ摺動部材の斜視断面図である。
【符号の説明】
骨頭球 1 ステム本体 2 ステムネック 2a 大腿骨 3 セメント 4 臼蓋側ソケット 5 外殻 6 ツメ 6a ネジ 7 貫通穴 7a 骨盤 8 樹脂層 9 摺動部材 10 樹脂リング 11 粉末 9b 下金型 12 上金型 13 アンダーカット部 14 、15

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大腿骨の骨髄腔中に挿入されるステムと
    該ステムの先端部に骨頭球を具備し、さらにこの骨頭球
    を受座するための臼蓋ソケットで構成される人工股関節
    において、骨頭球を受座する臼蓋側ソケットにおける摺
    動部材の材質がセラミックから成り、その外側にはポリ
    エチレン等の樹脂層が配設してあり、さらに上記セラミ
    ック製の摺動部材の周縁部にはポリエチレン等の樹脂よ
    りなる樹脂リングが固定してあることを特徴とする人工
    股関節。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012106121A (ja) * 2003-03-25 2012-06-07 Ceramtec Ag Innovative Ceramic Engineering 人工股関節のための股関節プロテーゼ

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