JPH0521912U - 超音波診断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 選択可能な検索項目のキーワード指定によ
り、ＶＴＲに記録された複数の患者の画像情報から特定
の患者の画像情報を自動検索して再生画像を得る超音波
診断装置。 【構成】 患者毎に複数の検索項目を含む検索情報を入
力するキーボード１と、検索情報に対応するバーコード
パターンを発生するバーコードパターン発生器３と、患
者の診断画像データとバーコードパターンデータとを重
畳するデータ重畳器８と、前記重畳された映像データを
ＶＴＲ９に録画させ、再生時に特定患者の被選択検索項
目のキーワードデータと前記ＶＴＲ９を再生して読出さ
れたバーコードパターンのデコードデータとの比較一致
を検出してビデオテープの位置を制御して再生を行なう
ＣＰＵ２及び映像メモリ１０（録画及び再生制御手段）
とを備えた超音波診断装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はビデオテープレコーダ（以下ＶＴＲという）に記録された複数の患者 の画像情報から特定の患者の画像情報を自動検索して再生画像を得る超音波診断 装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

超音波診断装置により得られた複数の被検者の画像データをＶＴＲに一旦記録 し、再生時に所望の被検者の画像データを検索して取出す技術についての公知文 献としては、例えば特開昭６２−９０１４０号公報（以下文献という）に示され た「超音波診断装置におけるＶＴＲ検索方法」がある。

【０００３】 前記文献においては、（１）被検者の診断データの録画に当たり、被検者が更 新される毎に、音声トラックに前記更新のあったことを知らせる更新識別コード を記録し、再生時に読出される前記更新識別コードを計数するアップダウンカウ ンタに、現在表示している画像テープ位置から何人前または何人後の送りかをプ リセット指示することにより、前記アップダウンカウンタにプリセットされた所 望の被検者のデータ画像位置までテープの巻戻しまたは送り制御を行なう方法と 、 （２）被検者にそれぞれＩＤ番号を付与し、該ＩＤ番号が更新されたときのみ、 自動的に診断録画データに前記更新識別コードを記録する前記（１）項記載の超 音波診断装置におけるＶＴＲ検索方法とが開示されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記のような従来の超音波診断装置におけるＶＴＲ検索方法では 、次のような問題点がある。 （１）被検者の更新識別コードを音声トラックに記録しているため、このコード 信号が再生時に不快な音声ノイズとしてスピーカから出力され、好ましくない。 （２）検索情報は被検者の更新情報のみであり、即ちアップダウンカウンタが何 人目の患者情報であるかを計数できるだけの情報であり、検索したい情報量とし ては不十分である。 （３）検索情報は被検者が更新された直後の特定期間のみ、すなわち被検者の仕 切信号のように記録されているので、検索情報の含まれていないフレーム画像を ＶＴＲから別の記録装置、例えば光ディスク装置等に移した場合には、このフレ ーム画像を検索することはできない。

【０００５】 本考案はかる問題点を解決するためになされたもので、複数の検索項目を含む 映像検索情報を利用し、所望の検索項目のキーワードを指定することにより、Ｖ ＴＲに記録された複数の患者の画像情報から指定された患者の画像情報を自動検 索して再生することのできる超音波診断装置を得ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る超音波診断装置は、ビデオテープレコーダをリモートコントロー ル可能な超音波診断装置において、患者毎のＩＤ番号、氏名、年齢及び記録年月 日などの検索情報を前記超音波診断装置に入力する入力手段と、前記入力された 検索情報に対応するバーコードパターンを発生するバーコードパターン発生手段 と、前記超音波診断装置により得られた患者の診断画像データと前記発生された 該当患者のバーコードパターンデータとを重畳させるデータ重畳手段と、前記患 者の診断画像データとバーコードパターンデータとの重畳された映像データを前 記ビデオテープレコーダに録画させる録画制御手段と、前記ビデオテープレコー ダに録画された複数の患者の診断画像データから特定の患者の診断画像データを 検索して再生する場合に、前記入力手段から入力される前記特定の患者の検索情 報から選択された検索項目のキーワードデータを記憶し、前記ビデオテープレコ ーダを再生して読出されたバーコードパターンをデコードしてデコードデータを 取得し、前記記憶するキーワードデータと前記取得したデコードデータとを比較 し、その一致を検出するようにビデオテープの位置を制御して再生を行なう再生 制御手段とを備えたものである。

【０００７】

【作用】

本考案においては、ビデオテープレコーダをリモートコントロール可能な超音 波診断装置において、入力手段は患者毎のＩＤ番号、氏名、年齢及び記録年月日 などの検索情報を前記超音波診断装置に入力する。バーコードパターン発生手段 は前記入力手段から入力された検索情報に対応するバーコードパターンを発生す る。データ重畳手段は前記超音波診断装置により得られた患者の診断画像データ と前記バーコードパターン発生手段から発生された該当患者のバーコードパター ンデータとを重畳させる。録画制御手段は前記データ重畳手段により患者の診断 画像データとバーコードパターンデータとの重畳された映像データを前記ビデオ テープレーコーダに録画させる。再生制御手段は前記ビデオテープレコーダに録 画された複数の患者の診断画像データから特定の患者の診断画像データを検索し て再生する場合に、前記入力手段から入力される前記特定の患者の検索情報から 選択された検索項目のキーワードデータを記憶し、前記ビデオテープレコーダを 再生にして読出されたバーコードパターンをデコードしてデコードデータを取得 し、前記記憶するキーワードデータと前記取得したデコードデータとを比較し、 その一致を検出するようにビデオテープの位置を制御して再生を行なう。

【０００８】

【実施例】

図１は本考案に係る超音波診断装置の概略構成ブロック図である。同図におい て、１はキーボードであり、本超音波診断装置により診断画像を得るための各種 スキャン方式の選択データ、診断に必要な本装置の設定データ、画像の計測指示 データ等を入力する入力手段である。またオペレータはこのキーボード１を操作 して、ビデオテープレコーダ（ＶＴＲ）９のリモートコントロールを行なうと共 に、本考案に係る検索情報の項目を選択し、前記各項目毎に検索キーワードデー タを入力するようにしている。

【０００９】 なお本考案に係る検索情報としては、患者毎のＩＤ（Ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔ ｉｏｎ、識別）番号（例えば４桁の数字データ）、患者氏名（例えばローマ字の 各文字をアスキーコードとしたデータ）、年齢（例えば３桁の数字データ）、記 録年月日（例えば９１年１２月３日を９１１２０３とする６桁の数字データ）な どの複数の検索項目が設けられており、各項目毎に上記の各データが入力され、 録画時には後述するように、各データに対応するバーコードパターンに変換され る。

【００１０】 図１の２はマイクロプロセッサ（以下ＣＰＵという）であり、図示しない、制 御プログラムを記憶するＲＯＭ、ワーキングメモリとしてのＲＡＭ、入出力イン タフェース（Ｉ／Ｏ ＩＦ）等を含んでいる。ＣＰＵ２は前記ＲＯＭに記憶する 制御プログラムに基づき本装置全体の制御を行なうものであり、例えば下記の制 御を行なう。 （１）キーボード１から入力されるデータを処理してビームフォーマ６、デジタ ルスキャンコンバータ（以下ＤＳＣという）７、バーコードパターン発生器３及 びデータ重畳器８の設定等を行なう。 （２）ＶＴＲ９の録画、再生等の動作をリモートコントロールする。 （３）ＶＴＲ９から読出した映像データを映像メモリ１０に書込む書込制御を行 なう。 （４）サーチモードの場合、キーボード１からの指示により、映像メモリ１０に 記憶されたバーコードパターンを読出し、これをデコードして、所望のバーコー ドパターンデータを検索するためＶＴＲ９及び映像メモリ１０を制御する。

【００１１】 図１の３はバーコードパターン発生器であり、キーボード１からＣＰＵ２を介 して入力される患者の検索情報、即ち患者毎のＩＤ番号、氏名、年齢及び記録年 月日などの各検索項目のデータに対応した映像データとしてのバーコードパター ンを発生して、この発生したバーコードパターンの映像データをデータ重畳器８ に供給する。 ４はカラーまたはモノクロのＣＲＴ表示器、５は超音波の探触子、例えばアレ イプローブである。なお探触子５には送信信号が供給されるが、本装置の送信部 は本考案に直接関係がないので、ここでは省略されている。

【００１２】 図１の６はビームフォーマであり、ここでは受波ビームの集束を行なう。７は ＤＳＣ（デジタルスキャンコンバータ）であり、図示されない、メモリ、Ａ／Ｄ 変換器及びＤ／Ａ変換器を含んでいる。ＤＳＣ７はビームフォーマ６から受波毎 に入力される映像データをＡ／Ｄ変換器を介して量子化データとして前記メモリ に記憶し、その後メモリに記憶したデータを読出しＤ／Ａ変換器を介してデータ 重畳器８に供給する。従ってＤＳＣ７は直交座標に座標変換された映像データを 少くとも表示器の１画面分は前記メモリに記憶している。

【００１３】 図１の８はデータ重畳器であり、ＤＳＣ７から読出された超音波診断画像デー タと、バーコードパターン発生器３から出力されたバーコードパターンの映像デ ータとの重畳を行ない、この重畳された映像データをＶＴＲ９の入力及び切換ス イッチ１１の一方の入力端に供給する。

【００１４】 図２は本考案に係る超音波診断画像にバーコードパターンを重畳させた表示例 を示す図であり、ＣＲＴ表示画面上で超音波診断画像が使用してない空白部分の 所定位置に、所定寸法のバーコードパターンを表示させている。

【００１５】 図３は本考案に係るバーコードパターンの拡大した表示例を示す図である。一 般にＣＲＴ表示器には水平走査線数やビデオ周波数帯域等の仕様から表示する画 素数（例えば縦×横が５００×６００等）が決められているので、図３の例では 水平走査線＃２〜＃７の範囲で、画素の水平方向位置＃２以降にバーコードパタ ーンを表示するというように、バーコードパターンの表示位置及び表示寸法を決 めることができる。 図１のデータ重畳器８は、バーコードパターン発生器３から出力されるバーコ ードパターンデータが図２及び図３で説明した表示位置及び表示寸法となるよう なタイミング（このタイミングは、ＣＲＴ表示器４の垂直同期信号、水平走査同 期信号及びＤＳＣ７のデータ読出クロック信号等から決められる）に、２つの映 像データの重畳（または加算）を行なう。

【００１６】 図１の９はＶＴＲ（ビデオテープレコーダ）であり、超音波診断装置とはリモ ートコントロールケーブルで接続されている。そしてＣＰＵ２からの制御信号に より、録画、再生、検索、テープの送りまたは巻戻し等が制御可能となっている 。 １０は映像メモリであり、表示する１フレーム分の映像メモリのほかに、図示 されないＡ／Ｄ変換器及びＤ／Ａ変換器を含んでいる。そしてＶＴＲ９から再生 出力されるビデオ信号はＡ／Ｄ変換器を介してデジタルデータとして映像メモリ １０に記憶される。また映像メモリ１０から読出されるデータはＤ／Ａ変換器を 介してアナログ信号として切換スイッチ１１の他方の入力端に供給されると共に 、デジタルデータのまま直接ＣＰＵ２にも供給される。このデジタルデータの読 出例としては、映像メモリ１０内に格納されたバーコードパターンのデータをＣ ＰＵ２が読出し検査する場合等に用いられる。

【００１７】 図１の１１は切換スイッチであり、ＣＰＵ２の制御に従い、データ重畳器８の 出力信号か、または映像メモリ１０の出力信号のいずれかを選択して、表示する 映像信号としてＣＲＴ表示器４に供給する。なおＣＲＴ表示器４の水平走査同期 信号及び垂直走査同期信号等の信号線は省略されている。

【００１８】 図２及び図３を参照し、図１の動作を説明する。 まずＶＴＲ９に超音波診断画像と前記検索情報とを重畳して録画させるには、 （１）オペレータはキーボード１を操作して、前記検索情報の各項目（患者毎の ＩＤ番号、氏名、年齢及び記録年月日など）毎に所定のキーワードデータを入力 する。 （２）ＣＰＵ２は前記入力された検索情報のキーワードデータによりバーコード パターン発生器３に対応するバーコードパターンの発生を指示する。 （３）超音波の送受波により得られるＤＳＣ７から読出された診断画像データと バーコードパターン発生器３から出力されるバーコードパターンデータとがデー タ重畳器８により重畳される。 （４）データ重畳器８の出力信号はＶＴＲ９に録画されると共に、切換スイッチ １１を介して図２に示した如くＣＲＴ表示器４に表示される。 （５）この場合、前記重畳表示されるバーコードパターンの検索情報はＣＲＴ表 示器４に表示されるすべての表示画像に連続して表示される。従って同一の患者 については、表示するすべてのフレーム画像に同一の検索情報が重畳されて表示 されると共にＶＴＲ９にも録画される。

【００１９】 次にＶＴＲ９に録画された複数の患者の画像データから指定した患者の画像デ ータを検索して再生するには、 （１）オペレータはキーボード１を操作して、検索情報のうちから所望の検索項 目を選択して、検索キーワードデータを入力する。例えば患者のＩＤ番号として ４桁の数字「７５３１」を入力する。 （２）ＣＰＵ２は（１）項の検索項目及び検索キーワードデータを内蔵するＲＡ Ｍに記憶する。 （３）次にオペレータはキーボード１を操作し、ＣＲＴ表示器４に表示するビデ オ信号をＶＴＲ側に切換え指示と、ＶＴＲ９のサーチモードを選択し、サーチ動 作開始指示のデータを入力する。 （４）ＣＰＵ２はキーボード１からの入力指示に従い、切換スイッチ１１の入力 側を映像メモリ１０側に切換え、ＶＴＲ９をリモートコントロールして等速度の サーチモードとする。

【００２０】 （５）ＶＴＲ９から再生されるビデオ信号はＣＰＵ２の制御のもとに、一定時間 （例えば１フレーム分の画像データをすべて読出すのに要する時間）毎に、必要 とされるビデオ信号（例えばバーコードパターンデータを含むビデオ信号のみ） が映像メモリ１０に書込まれ、その後書込停止となる。 （６）上記書込停止後、直ちにＣＰＵ２は映像メモリ１０内のバーコードパター ンの格納アドレス（例えば図３の水平走査線＃２〜＃７の範囲で、画素の水平方 向位置＃２〜＃ｎの範囲）からバーコードデータを読出し、指定された検索項目 に該当する部分をデコードする。この検索項目データの読出し及びデコード処理 は、例えば図３に示される単一の水平走査線のみにより行なわれるものではなく 、異なる垂直方向位置の２つの水平走査線から読出した両データの一致を検出す るとか、または３つの水平走査線から読出した３個データのうち少くとも２つの データの一致を検出する等の誤データの読取防止処理を行なっている。

【００２１】 （７）ＣＰＵ２は（６）項でデコードした検索項目のデコードデータと、内蔵す るＲＡＭに記憶している検索項目のキーワードデータとを比較して一致するかど うかを判定する。 （８）（７）項の判定結果が不一致の場合は、（５）項に戻り、（５）項から（ ７）項までの各処理を繰返す。 （９）（７）項の判定結果が一致となった場合には、ＣＰＵ２はＶＴＲ９から再 生されるすべてのビデオ信号（診断画像とバーコードパターンの両方を含むビデ オ信号）を映像メモリ１０に書込み、ＶＴＲ９の動作をサーチモードからポーズ （Ｐａｕｓｅ，休止）モードに切換え制御し、前記書込んだ指定患者の画像デー タを映像メモリ１０から読出し、切換スイッチ１１を介してＣＲＴ表示器４に表 示する。このようにしてＶＴＲ９サーチ動作を終了する。

【００２２】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、ＶＴＲをリモートコントロール可能な超音波診 断装置において、前記ＶＴＲの録画時に、患者毎のＩＤ番号、氏名、年齢及び記 録年月日などの検索情報に対応するバーコードパターンデータを患者の診断画像 データに重畳させて記録し、前記ＶＴＲに録画された複数の患者の診断画像デー タから特定の患者の診断画像データを検索して再生をする場合に、前記特定の患 者の検索情報から選択された検索項目のキーワードデータと、前記ＶＴＲを再生 して読出されたバーコードパターンをデコードしたデコードデータとの比較一致 を検出してビデオテープの位置を制御するようにしたので、不快な音声ノイズを 発生せず、複数の検索項目のうちから所望の検索項目を選択して特定患者の録画 情報の自動検索ができ、また録画情報を別の記録装置に部分転送しても同様に自 動検索ができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る超音波診断装置の概略構成ブロッ
ク図である。

【図２】本考案に係る超音波診断画像にバーコードパタ
ーンを重畳させた表示例を示す図である。

【図３】本考案に係るバーコードパターンの拡大した表
示例を示す図である。

【符号の説明】

１ キーボード ２ ＣＰＵ ３ バーコードパターン発生器 ４ ＣＲＴ表示器 ５ 探触子 ６ ビームフォーマ ７ ＤＳＣ ８ データ重畳器 ９ ＶＴＲ １０ 映像メモリ １１ 切換スイッチ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ビデオテープレコーダをリモートコント
   ロール可能な超音波診断装置において、 患者毎のＩＤ番号、氏名、年齢及び記録年月日などの検
   索情報を前記超音波診断装置に入力する入力手段と、 前記入力された検索情報に対応するバーコードパターン
   を発生するバーコードパターン発生手段と、 前記超音波診断装置により得られた患者の診断画像デー
   タと前記発生された該当患者のバーコードパターンデー
   タとを重畳させるデータ重畳手段と、 前記患者の診断画像データとバーコードパターンデータ
   との重畳された映像データを前記ビデオテープレーコー
   ダに録画させる録画制御手段と、 前記ビデオテープレコーダに録画された複数の患者の診
   断画像データから特定の患者の診断画像データを検索し
   て再生する場合に、前記入力手段から入力される前記特
   定の患者の検索情報から選択された検索項目のキーワー
   ドデータを記憶し、前記ビデオテープレコーダを再生に
   して読出されたバーコードパターンをデコードしてデコ
   ードデータを取得し、前記記憶するキーワードデータと
   前記取得したデコードデータとを比較し、その一致を検
   出するようにビデオテープの位置を制御して再生を行な
   う再生制御手段とを備えたことを特徴とする超音波診断
   装置。