JPH0521906U - ガス分圧測定用センサの較正装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明はガス分圧測定用センサが正常に載
置台に置かれたことを検出し得るガス分圧測定用センサ
の自動較正装置を提供することを主要な特徴とする。 【構成】 センサスポット１１はセンサ載置台１０につ
ば状部１２を設け、このつば状部１２の内部にそれぞれ
が対向しないように反射型光センサ１３ａ，１３ｂ，１
３ｃを設ける。ＰＣＯ₂ センサ２が正常にセンサ載置台
１０に載置されていれば、反射型光センサ１３ａ，１３
ｂ，１３ｃから受光信号が得られ、電圧比較器１５ａ，
１５ｂ，１５ｃによって所定のレベル以上であるかを判
別して、その判別信号をマイクロコンピュータ１７に与
える。ＰＣＯ₂ センサ２が傾いていれば、いずれかの反
射型光センサから受光信号が得られなくなるので、マイ
クロコンピュータ１７はエラーメッセージを表示器１８
に表示させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はガス分圧測定用センサの較正装置に関し、特に、２種類以上の標準 ガス雰囲気中において経皮酸素分圧測定用センサなどの出力を自動的に較正する ようなガス分圧測定用センサの較正装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

血液中の炭酸ガスや酸素ガスなどのガス分圧を経皮酸素分圧測定用センサなど の電気化学的センサによって測定することが広く行なわれている。このような電 気化学的センサでガス分圧の測定を行なう場合、測定の精度を保つために、セン サの較正を行ないつつ測定が行なわれる。以下、炭酸ガス分圧（以下、ＰＣＯ₂ と称する）の測定を例に挙げて説明する。ＰＣＯ₂ センサは、同じＰＣＯ₂ 値の ガスに対して一定の値を示すことから、既知のＰＣＯ₂ の標準ガス、すなわち、 一般に２種類の炭酸ガス濃度の空気混合ガスを用いた２点較正法によって自動較 正が行なわれる。

【０００３】 図４は従来のガス分圧測定用センサの自動較正装置におけるセンサスポットの 断面図である。この図４に示したセンサスポット１は本願発明者が特開昭６３− １４３０３５号公報において提案したものであり、センサ載置台１０の上にＰＣ Ｏ₂ センサ２を載置して、このＰＣＯ₂ センサ２の較正を行なう。すなわち、較 正用ガスがガス入口通路３からガス溜め部４に導かれ、ＰＣＯ₂ センサ２の感応 面２１をガス雰囲気にさらす。ガス出口通路５はガス溜め部４内の圧力を大気圧 とほぼ同等に保つ目的と、ガス溜め部４内のガス交換を迅速に行なう目的で設け られている。また、スプリング７の張力により、回動アーム７によってＰＣＯ₂ センサ２をリング上パッキング８に圧迫することにより、ＰＣＯ₂ センサ２とセ ンサスポット１との間からガスが漏れるのを防止している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、図４に示したセンサスポット１において、ＰＣＯ₂ センサの較 正は通常頻繁に行なわれ、ＰＣＯ₂ センサ２をセンサスポット１に無造作におい てしまい、ＰＣＯ₂ センサ２がセンサ載置台１０の縁に置かれて傾いた状態にな ることがある。この場合、ＰＣＯ₂ センサ２の感応面２１をガス雰囲気にさらす ことができなくなり、ＰＣＯ₂ センサ２の較正を正確に行なうことができなかっ た。また、ＰＣＯ₂ センサ２をセンサ載置台１０に置いたことを検知する手段を 設け、較正を自動化する方法も考案されているが、この検知手段ではＰＣＯ₂ セ ンサ２の位置ずれまで検出することができなかった。

【０００５】 それゆえに、この考案の主たる目的は、センサが正常に載置台に置かれたこと を検出し得るガス分圧測定用センサの較正装置を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案はガス分圧測定用センサを標準ガス雰囲気中で較正するガス分圧測定 用センサの較正装置であって、その上に較正すべきガス分圧測定用センサが載置 され、ガス分圧測定用センサを囲むようにつば状部が設けられ、ガス分圧測定用 センサを標準ガス雰囲気中におくためのセンサ載置部と、センサ載置部のつば状 部の内部の互いに対向しない位置に設けられる少なくとも２個の反射型光センサ と、少なくとも２個の反射型光センサの出力レベルが所定のレベルであるか否か を比較する比較手段を備えて構成される。

【０００７】

【作用】

この考案にかかるガス分圧測定用センサの較正装置は、センサ載置部のつば状 部の内部に設けられた少なくとも２個の反射型光センサの出力レベルが所定のレ ベルであるか否かを判別することによって、ガス分圧測定用センサがセンサ載置 部に載置されているか否かを判別することができる。

【０００８】

【考案の実施例】

図１はこの考案の一実施例におけるセンサスポットの断面図であり、図２は同 じく平面図である。

【０００９】 図１および図２を参照して、センサスポット１１は以下の点を除いて前述の図 ４と同様にして構成される。すなわち、センサ載置台１０のＰＣＯ₂ センサ２が 載置される周囲には、つば状部１２が設けられ、このつば状部１２には、図２に 示すように、内部にそれぞれが対向しないようにたとえば３個の反射型光センサ １３ａ，１３ｂ，１３ｃが設けられる。これらの反射型光センサ１３ａ，１３ｂ ，１３ｃはセンサ載置台１０に載置されたＰＣＯ₂ センサ２の側面に光を照射し 、その反射光を受光する。反射型光センサ１３ａ，１３ｂ，１３ｃからそれぞれ 受光信号が出力されていれば、ＰＣＯ₂ センサ２がセンサ載置台１０上に正常に 載置されているものと判断できる。

【００１０】 図３はこの考案の一実施例におけるガス分圧測定用センサが正常に置かれたか どうかを検出する回路のブロック図である。図２に示した反射型光センサ１３ａ ，１３ｂ，１３ｃには光源駆動回路１４から駆動信号が与えられる。反射型光セ ンサ１３ａ，１３ｂ，１３ｃはその駆動信号に応じて光を発光する。発光した光 はＰＣＯ₂ センサ２側面で反射し、反射型光センサ１３ａ，１３ｂ，１３ｃによ って受光される。反射型光センサ１３ａ，１３ｂ，１３ｃの受光出力は、電圧比 較器１５ａ，１５ｂ，１５ｃに与えられ、所定のレベル以上であるか否かが判別 される。電圧比較器１５ａ，１５ｂ，１５ｃへの出力は入出力ポート１６を介し てマイクロコンピュータ１７に与えられる。マイクロコンピュータ１７は入出力 ポート１６を介して与えられた電圧比較器１５ａ，１５ｂ，１５ｃの出力に応じ て、ＰＣＯ₂ センサ２がセンサ載置台１０上に正常に置かれているか否かを判別 し、正常でなければエラーメッセージを表示器１８に表示させる。なお、マイク ロコンピュータ１７は入出力ポート１６を介して光源駆動回路１４に制御信号を 与え、反射型光センサ１３ａ，１３ｂ，１３ｃの発光量を制御する。

【００１１】

【考案の効果】

以上のように、この考案によれば、センサ載置部のつば状部の内部に互いに対 向しない位置に少なくとも２個の反射型光センサを設け、これらの反射型光セン サの出力レベルが所定のレベルであるか否かを比較して判別することによって、 ガス分圧測定用センサがセンサ載置部に正常に載置されているか否かを判断する ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例におけるセンサスポットの
断面図である。

【図２】この考案の一実施例におけるセンサスポットの
平面図である。

【図３】この考案の一実施例におけるガス分圧測定セン
サが正常に置かれているかどうかを検出する回路のブロ
ック図である。

【図４】従来のガス分圧用測定用センサの自動較正装置
におけるセンサスポットの断面図である。

【符号の説明】

２ ＰＣＯ₂ センサ ３ ガス入口通路 ４ ガス溜め部 ５ ガス出口通路 ８ リング状パッキング １０ センサ載置台 １１ センサスポット １２ つば状部 １３ａ，１３ｂ，１３ｃ 反射型光センサ １４ 光源駆動回路 １５ａ，１５ｂ，１５ｃ 電圧比較器 １６ 入出力ポート １７ マイクロコンピュータ １８ 表示器

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ガス分圧測定用センサを標準ガス雰囲気
   中で較正するガス分圧測定用センサの較正装置であっ
   て、 その上に較正すべきガス分圧測定用センサが載置され、
   該ガス分圧測定用センサを囲むようにつば状部が設けら
   れ、該ガス分圧測定用センサを前記標準ガス雰囲気中に
   置くためのセンサ載置部、 前記センサ載置部のつば状部の内部の互いに対向しない
   位置に設けられる少なくとも２個の反射型光センサ、お
   よび前記少なくとも２個の反射型光センサの出力レベル
   が所定のレベルであるか否かを比較する比較手段を備
   え、 それぞれの反射光の出力レベルが前記所定のレベル以上
   であることに応じて、 較正を実行することを特徴とする、ガス分圧測定用セン
   サの較正装置。