JP3064308B2 - 液体膜厚測定装置 - Google Patents

液体膜厚測定装置

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JP3064308B2 JP1280359A JP28035989A JP3064308B2 JP 3064308 B2 JP3064308 B2 JP 3064308B2 JP 1280359 A JP1280359 A JP 1280359A JP 28035989 A JP28035989 A JP 28035989A JP 3064308 B2 JP3064308 B2 JP 3064308B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、粗面にほぼ一様に付着する液の膜厚を測定
する液体膜厚測定装置に関する。
[従来の技術] 現在、最も発達している印刷方式の1つに、オフセッ
ト印刷(平板印刷)がある。これは、凸版印刷や凹版印
刷のように物理的な印刷方式ではない。つまり、砂目の
立てられたアルミ板または亜鉛板の上に感光液を塗布
し、予め準備された版を焼付け、化学処理によって版胴
を作り、版胴上のパータンにインクを付着させ、パター
ン以外のところに水を含ませて、このパターン上のイン
クを圧力によって印刷することができるような方法であ
る。すなわち、水とインク中に含まれる脂肪との反発を
巧みに利用して水とインクの部分を明確に区別すること
により、インク部分のみを印刷するような方式である。
したがって、平板印刷機械などにおいては、印刷原板
となる粗面を有する板にほぼ一様に液、たとえばインク
とともに湿し水を付着させる必要がある。そして、この
ように液の膜厚をむらなく一様に塗布することによって
均一な印刷を行なうことができる。したがって、この湿
し水の付着膜厚を一定に維持するために液体膜厚測定装
置が必要となる。
この液体膜厚測定装置による測定は、まず版面などの
被測定面に対し所定の角度に設けられた光源から光ビー
ムを照射する。さらに、この照射光の光軸と対称的な角
度および非対称的な角度において、少なくとも1個以上
の光センサを設けて、照射光による被測定面からの反射
光を受光する。その後、各センサの受光出力に応じて付
着液体膜厚の測定を行なう。
しかし、前述の手法においては、照射光の光軸と、各
光センサの光軸との交点が被測定面と一致することが必
要である。さらに、光源および光センサと被測定面との
対向間隔を正確に維持しなければ測定誤差が発生するた
め、対向間隔の調整を容易にかつ正確に行なえる手法の
出現が要望された。この要望に答えるために、特開昭62
−75304号公報に示される液体膜厚測定装置が提案され
た。この液体膜厚測定装置について、図面を参照して説
明する。
第9図は、特開昭62−75304号公報に示される液体膜
厚測定装置の光源および各光センサと被測定面との関係
を示す図である。
図において、液体膜厚測定装置は、被測定面1に対し
て対向間隔dを有して備えられる。該装置は、非透光性
材料により断面円弧状の装着部材10を製し、これの外縁
部へ装着孔を設けて光源2および光センサ4、5、9を
固定して取付けている。さらに、これら光センサ4、
5、9から中心へ向けた透孔11を各個に穿設し、それぞ
れの中央を各光軸3、6、7、8が通過できるようにし
ている。さらに詳細に説明するならば、ほぼ平面上の被
測定面1に対し、所定の角度αによりビーム状の光線を
投射するように光源2が設けられる。また、光源2の光
軸3と対称的な角度αおよび非対称的な角度βにより、
被測定面1からの光軸3による投射光に基づく反射光を
受光するように第1および第2の光センサ4および5が
設けられる。
ここにおいて、各光センサ4および5の光軸6および
7と、光軸3との交点0は、被測定面1と一致するもの
となっている。したがって、被測定面1が平滑面であれ
ば、光軸3による投射光はほぼすべてのエネルギが光軸
6の方向へ反射され、これに応じて光センサ4の受光出
力は大、光センサ5の受光出力は小となるのに対し、被
測定面1が非平滑面であれば、投射光が散乱反射を生
じ、エネルギが各方向へ分散して反射光となるため、光
センサ4の受光出力が減少する反面、光センサ5の受光
出力が増大する。ここで、版面などの被測定面1の湿し
水付着状況について説明する。
第10図は、版面の湿し水付着状況を示す断面図であ
る。
図において、被測定面1である版面は、凹部21が予め
形成され、凹部21に湿し水22が付着している。詳細に説
明するならば、被測定面1が版面であれば、図柄に応じ
て微小な凹凸が形成される。凹部21に付着する湿し水22
が少量のとき、液面は実線で示すように中央部が低くな
る円弧状となり、多量のときには点線で示すようにほぼ
平坦となる。これに従って、版面が非平滑面または平滑
面と同等の反射状況を呈し、光センサ4および5の各受
光出力が前述のとおりに変化するものとなる。したがっ
て、光センサ4および5の各受光出力の差を求めれば、
版面の湿し水22による膜厚の測定を行なうことができ
る。
ただし、交点Oが被測定面1と一致していない場合
は、被測定面1が平滑面であっても光軸6の方向への反
射光が発生せず、測定誤差を生ずることになる。そのた
め、交点Oに対し垂直な方向の光軸8による反射光を受
光する第3の光センサ9が設けてあり、これによって交
点Oからの反射光を受光し、投射光による光点が光セン
サ9の真下にあるか否かを検出するものとなっている。
したがって、第9図のとおり装置は、光源2および光
センサ4、5および9を上述の関係により一体として支
持の上、光センサ9の受光出力が最大となるように、被
測定面1に対して進退し、対向間隔dを調整すれば、交
点Oが被測定面1と正確に一致し、測定誤差を生じない
ようになる。このときの、光センサ4および5の受光出
力差を求めれば被測定面1へ付着した水などの液体膜厚
が正確に測定できる。したがって、この測定結果に応じ
て、給水ローラなどを駆動するモータの回転数制御など
を行なえば、液体膜厚を一定に維持することができる。
次に、上述の液体膜厚の測定処理を行なうために、次
のような装置も提案されている。
第11図は、特願昭63−270550号に示される粗面の液体
膜厚測定装置の構成図である。この装置は、前述の受光
センサの受光出力に応じて液体膜厚を算出し、かつ算出
された値に相当する信号を外部出力する機能を含んでい
る。
図示する液体膜厚測定装置は、説明を簡単にするため
に第9図に示した部材10および透光11の図示が省略され
ている。また、前述と同様に上面が微少な凹凸を有する
粗面の被測定面1に、たとえば湿し水22(図示しない)
をほぼ一様に塗布した後、その膜厚を測定している状態
にあると想定する。
図において、液体膜厚測定装置は、被測定面1に対し
て所定角度α傾けて投光部30が設けられる。また、投光
部30から被測定面1に照射された光は、その照射面で反
射され、この反射光を受光する受光部31も設けられる。
さらに、受光部31からの受光出力信号を入力し、湿し水
22の膜厚を算出するとともに、算出された膜厚値に相当
する信号を外部に出力するための演算出力部32を設け
る。なお、本装置も被測定面1の対向間隔dを有して設
置されると想定する。
第12図(a)ないし(c)は、投光部30の構成の例を
示すブロック図である。
投光部30は光源を有し、平行な光ビームを被測定面1
に照射するものである。たとえば、第12図(a)に示す
ように可視光を発光するHe−Neレーザ401をそのまま用
いてもよく、また第12図(b)に示すように半導体レー
ザ402を投光素子として用いて、その光を集束レンズ403
によって集束し平行な光ビームとして被測定面1に照射
するようにしてもよい。また、第12図(c)に示すよう
にレーザに代えてハロゲンランプ404を光源とし、中央
に開口を有するピンホール板405を用いてその開口部を
通過する光を集束レンズ403よって集束させて平行な光
ビームとするようにしてもよい。
さて、上述のように構成される投光部30から被測定面
1に照射された光は、その照射面で反射され、反射光が
受光部31に入射する。受光部31には、第11図に示すよう
に正反射光を受光する領域に第1の受光素子、たとえば
フォトダイオード33を設け、その周囲のいずれかの部分
に第2の受光素子、たとえばフォトダイオード34を設け
る。これらのフォトダイオード33および34から得られる
受光出力はそれぞれ、次段の演算出力部32に与えられ
る。
次に、演算出力部32は、増幅回路35および36、積分回
路37および38、演算部39ならびに出力部40を含む。前段
の受光部31のフォトダイオード33および34から得られる
受光出力は、それぞれ増幅回路35および36に与えられ
る。増幅回路35および36は与えられる信号を増幅して光
信号P1およびP2を得るものであり、その出力は積分回路
37および38に与えられる。積分回路37および38は光信号
P1およびP2を一定時間積分することによりその時間的な
平均値信号Q1およびQ2を得るものであり、その出力は演
算部39に与えられる。演算部39は積分回路37および38の
出力Q1およびQ2の比、たとえばQ2/Q1を演算するもので
あって、その演算信号を出力部40に与える。出力部40は
演算された信号をリニアライズするとともに得られた信
号を膜厚に対応して0〜10Vなどの電圧信号、または4
〜20mAの電流信号として外部に出力するよう動作する。
次に、第11図に示す液体膜厚測定装置の動作につい
て、第11図ないし第14図を参照して説明する。
第13図(a)および(b)は、粗面と膜厚との関係を
説明するための概略図である。
第14図は、膜厚と第11図に示す演算部39の演算出力と
の関係を示すグラフである。
まず投光部30のHe−Neレーザ401を駆動すると平行な
光ビームが被測定面1に照射される。この光ビームと被
測定面1との角度αを光が全反射するような小さい角度
に保っておくものとすれば、レーザビームが反射され、
受光部31に与えられる。ここで第13図(a)に示すよう
に被測定面1の粗面1a上の凹凸に対して湿し水22の膜厚
が十分に大きいときには、レーザビームは散乱すること
なくすべて全反射して受光部31のフォトダイオード33に
与えられる。したがって、受光部31の受光量を増幅回路
35および36を介して電気信号P1およびP2に変換し、所定
時間積分回路37および38によって積分しても、積分回路
38には極めて低いレベルの信号しか与えられなくなる。
したがって、湿し水22の膜厚が十分大きければ演算部39
の出力はほぼ零に近くなる。さて第13図(b)に示すよ
うに湿し水22の膜厚が薄くなり被測定面1の粗面1aの凹
凸の高さとほぼ等しくなれば、照射された光ビームはす
べて正反射することはなく一部がその凹凸部によって散
乱する。したがってフォトダイオード33で受光される受
光レベルが低下しフォトダイオード34の受光レベルが上
昇する。そのためこの信号を電気的な光信号1およびP2
に変換して所定時間積分することによって演算部39より
得られる出力は徐々に大きくなる。このように膜厚に対
応した出力が演算部39より得られることとなり、この関
係はたとえば第14図のように示される。したがってこの
出力レベルを予め校正しておき、その出力をたとえばリ
ニアライザなどを用いて直線化することによって或る範
囲までの膜厚に対応した直線的な出力を得ることができ
る。出力部40はアナログ回路から成るリニアライザを用
いてもよく、また演算部39の出力を一旦A/D変換してデ
ィジタル量に変換しその出力をたとえばマイクロコンピ
ュータに与え、予め入力に対応した膜厚値を持つ補正テ
ーブルを設けておきそのテーブルを読出すことによって
膜厚のディジタル値を得るようにしてもよい。また演算
部39では積分回路37および38の出力の比によって膜厚信
号を得るようにしているが、両者の出力Q1およびQ2の差
から膜厚信号を得るようにすることもできる。
[発明が解決しようとする課題] 従来の液体膜厚測定装置として、第9図および第11図
に示すようなものが提案されてきたわけであるが、この
ような従来の方式では、受光部に受光器を2つ設置し、
2つの受光器の出力に基づき液膜厚を求めるため、装置
の構成および処理回路が複雑になるという問題点があ
る。
それゆえに、本発明の目的は、受光部の受光器を1つ
にし、装置の構成および処理回路が簡単な液体膜厚測定
装置を提供することである。
[課題を解決するための手段] この発明に係る液体膜厚測定装置は、粗面に対して所
定角度傾けて光ビームを照射し、光ビームの粗面からの
反射光を受光し、反射光の光量に基づいて、粗面の液膜
厚を測定する装置であって、粗面に対して所定角度傾け
て粗面に向けた光ビームを照射する投光手段と、投光手
段から照射される光ビームの粗面からの反射光を受光す
る受光手段と、投光手段および受光手段が格納されて投
光手段からの光ビームが通過し得る透明部材からなる投
光窓および反射光が通過し得る透明部材からなる受光窓
が設けられた格納手段と、透明部材からの乱反射光量を
検出する検出手段と、検出手段の検出出力に応答して信
号を出力する出力手段とを備えて構成される。
またこの発明に係る他の液体膜厚測定装置は、粗面に
対して所定角度傾けて光ビームを照射し、光ビームの粗
面からの反射光を受光し、反射光の光量に基づいて粗面
の液膜厚を測定する装置であって、反射光の光量に基づ
いて液膜厚を測定する測定手段と、測定手段と粗面との
相対位置を検出する検出手段と、検出手段の検出位置と
予め定められる計測位置とに基づいて、測定手段の出力
信号を保持する保持手段とを備えて構成される。
[作用] この発明に係る液体膜厚測定装置は、透明部材からの
乱反射光量の検出出力に応答して信号出力がなされるか
ら、透明部材における付着汚れなどによる不透明に起因
して投光手段による投光レベルおよび受光手段による受
光レベルが測定の誤動作を引き起こすようなレベルにま
で達しているか否かが出力される。
またこの発明に係る他の液体膜厚測定装置は、測定手
段と粗面との間の検出される相対位置と予め定められる
両者間の計測位置とに基づいて測定手段により測定され
た液膜厚を示す出力信号が保持される。したがって、両
者の相対位置が、たとえば正しい出力信号が得られるよ
うな所定計測位置と検出されるときに、測定された液膜
厚の出力信号が保持される。
またこの発明に係る液体膜厚測定装置のいずれにおい
ても、照射光ビームの粗面からの反射光を1つの受光手
段で受光し、粗面の液膜厚を測定することが可能とな
る。
[実施例] 以下、本発明の実施例について図面を参照して詳細に
説明する。
第1図(a)および(b)は、本発明の一実施例の受
光器を1つにして投光部の発光量を安定化する機能を備
える液体膜厚測定装置の構成図である。なお、本装置は
前掲第11図に示す装置を改良したものである。
第1図(a)において、装置は粗面板である被測定面
1から所定角度α傾けて配置される投光部30、入射光の
一部を透過し一部を反射するハーフミラー41、被測定面
1からの反射光を受光する受光部311、ハーフミラー41
の反射光を受光する受光部312、処理部42および演算出
力部321を有する。なお、受光部311および312は、たと
えばフォトダイオード33を含み、フォトダイオード33に
より受光を検知し、信号を出力する。
また、演算出力部321は、増幅回路35、積分回路37お
よび出力部40を含み、測定される膜厚に相当する信号を
外部に出力する。詳細に説明するならば、受光部311か
らの受光信号はまず増幅回路35において増幅され、増幅
された光信号Pは積分回路37に与えられる。積分回路37
は、光信号Pを一定時間積分し、時間的な平均値信号Q
を出力部40に与える。出力部40は、与えられる平均値信
号Qをリニアライズするとともに、得られる信号を膜厚
に対応して、電圧信号または電流信号として外部に出力
する。
受光部311および312のフォトダイオード33は受光に応
じて光電変換し、受光量に応じた電気信号を次段の回路
に出力する。特に、受光部312から出力される受光量に
応じた電気信号は、処理部42に与えられ、応じて処理部
42は受光部312の受光量が常に一定となるような投光駆
動のための制御信号を投光部30に与える。詳細に説明す
るならば、処理部42は一定電圧レベルと受光部312から
与えられる信号の電圧レベルとを比較し、その比較結果
に応じた制御信号を投光部30に出力するよう動作する。
したがって、投光部30の投光量は受光部312の受光量が
常に一定となるように調整され、ひいては、ハーフミラ
ー41の透過光量も常に一定に調整されることになる。つ
まり、受光部311の受光が1つのフォトダイオード33に
よる1点受光であっても、被測定面1上の液体膜厚は容
易に測定できる。
さて、前述第1図(a)においては、ハーフミラー41
からの反射光量に応じて、投光量を調整するようにして
いるが、第1図(b)に示すように、LED(Light Emit
ting Diodeの略)の発光素子から照射される光ビーム
を光ファイバ端面から入射するときの漏れ光量に応じて
投光量を調整することもできる。
第1図(b)において、装置は粗面板である被測定面
1から所定角度α傾けて配置されたLED301を含む。さら
に、LED301から照射される光ビームを入射する光ファイ
バ302、光ファイバ302から入射する光を集光するレンズ
ユニット303、レンズユニット303からの光が被測定面1
に照射され、その反射光を受光する受光部311を含む。
さらに装置は、LED301から光ファイバ302へ光ビームを
入射する際の漏れ光を受光す受光部312、処理部42およ
び演算出力部321を含む。なお、演算出力部321の構成お
よび動作は第1図(a)同様であり説明を省略する。受
光部311および312については第1図(a)と同様にフォ
トダイオード33を含み、受光に応じて光電変換し、受光
量に応じた電気信号を出力する。また、処理部42も第1
図(a)と同様であり、受光部312からの受光信号に基
づいて受光部312の受光量が常に一定となるようにLED30
1の投光を駆動する。詳細に説明するならば、LED301か
ら照射された光ビームが光ファイバ302の端面に入射す
るとき、すべての光ビームが光ファイバ302へ入射され
るわけではなく、漏れ光が生じる。この漏れ光を受光部
302のフォトダイオード33で受光するようにし、この受
光量に応じた電気信号を処理部42に与える。これに応答
して、処理部42は受光部312の受光量が常に一定となる
ような制御信号をLED301に与えるので、LED301の投光量
は受光部312の受光量が常に一定となるように調整され
る。したがって、光ファイバ302およびレンズユニット3
03を介して被測定面1に照射される光量も常に一定に調
整されることになる。したがって、第1図(a)と同様
に演算出力部321は、受光部311のフォトダイオード33に
よる1点受光による受光信号に応じて、被測定面1上の
液体膜厚を容易に測定できる。
なお、光ファイバ302は通過する光ビームがファイバ
内部で均一となるように、たとえば200mm程度の長さを
有する。
以上のように、第1図の装置は、従来と同様に被測定
面1との対向間隔dを調整し位置合わせ後、液体膜厚測
定を行なうようにしている。ところが、正確な膜厚測定
には、対向間隔dを合わせるだけでなく、被測定面1の
法線方向を装置に対して所定の角度に合わせる必要があ
る。なぜなら、被測定面1の傾きが変化すれば被測定面
1における光の反射方向が変化し、受光部311の受光面
における光の到達位置が変化するためである。しかしな
がら、第1図の装置においては、被測定面1の傾斜に起
因する、受光部311への入射光の到達位置のずれが検出
できないので、正確な液体膜厚測定ができない。これを
解消するために、次のように装置を構成する。
たとえば、前掲第1図に示す液体膜厚測定装置におい
て、受光部311を次のように構成する。
第2図(a)ないし(c)は、本発明の一実施例の受
光面における被測定面からの反射光の到達位置を検出す
る機能を備える液体膜厚測定装置の構成図である。な
お、本装置において受光部313ないし受光部315を除く他
の構成および動作については、前掲第1図と同様であ
り、図示ならびに説明を省略する。
以下、図中の斜線部は仮想受光面を示す。
第2図(a)において、装置は粗面板である被測定面
1から所定角度α傾けて配置される投光部30、被測定面
1からの反射光を受光する受光部313を含む。受光部313
は、比較器61および62ならびにLED521ないし551を含
み、フォトダイオード51を中心にしてその周辺にフォト
ダイオード52、53、54、55を含む。なお、フォトダイオ
ード51の出力信号は演算出力部321に与えられる。
図において、装置と被測定面1との対向間隔dが適正
である場合、被測定面1における反射光はフォトダイオ
ード51を中心にして受光部313に入射するので、フォト
ダイオ−ド52と53、同様にフォトダイオード54と55の受
光に応じた出力信号レベルは等しくなる。ところが、装
置の位置がずれて対向間隔dが大きくなると、反射光は
フォトダイオード53を中心にして受光部313に入射する
ので、フォトダイオード52よりもフォトダイオード53の
出力信号レベルが大きくなる。反対に、装置の位置がず
れて対向間隔dが小さくなると、フォトダイオード53よ
りもフォトダイオード52の出力信号レベルが大きくな
る。つまり、フォトダイオード52および53の出力信号レ
ベルを検出し、比較することにより、対向間隔dが適正
となるよう装置の位置調整ができる。
ところで、被測定面と装置との位置関係は、対向間隔
dのほかに、第3図(a)および(b)に示すように、
被測定面1の左右方向および前後方向の傾斜角度との関
係がある。
第3図(a)に示すように、被測定面1の傾斜角度
(実線で示す)および対向間隔dが適正である場合、被
測定面1からの反射光は仮想受光面に対して垂直に入射
するので、第2図(a)において反射光はフォトダイオ
ード51を中心として受光部313に入射する。したがっ
て、フォトダイオード52および53の受光量に応じた出力
信号レベルは等しくなる。ところが、被測定面1の傾斜
角度がずれ(点線で示す)、第3図(a)に示すように
被測定面1が仮想受光面側が下がる(前下がり)と反射
光の入射の中心は、第2図(a)のフォトダイオード53
方向にずれるためフォトダイオード52よりフォトダイオ
ード53の出力信号レベルが大きくなる。また、被測定面
1が仮想受光面に対し投光部30側に下がる(後下がり)
と、その逆でフォトダイオード53よりフォトダイオード
52の出力信号レベルが大きくなる。つまり、フォトダイ
オード52および53の出力信号レベルを検知し比較するこ
とにより、被測定面1の仮想受光に対する前後方向の傾
斜のずれを検出し、応じて調整することができる。
また、投光部30の後方から見た被測定面1の傾斜ずれ
に応じた調整も行なう。第3図(b)に示すように被測
定面1が仮想受光面に対し右下がりになると、反射光の
入射の中心はフォトダイオード54方向にずれるため、フ
ォトダイオード55よりもフォトダイオード54の出力信号
レベルが大きくなる。また、被測定面1が仮想受光面に
対し左下がりになると、その逆でフォトダイオード54よ
りもフォトダイオード55の出力信号レベルが大きくな
る。つまり、フォトダイオード54および55の出力信号レ
ベルを検知し比較することにより、被測定面1の仮想受
光面に対する左右方向の傾斜角度のずれを検出し、応じ
て調整することができる。
以上のように、対向間隔dおよび被測定面1の傾斜角
度が適正となるように調整するには、第2図(a)のフ
ォトダイオード52ないし55の出力信号レベルを検知し比
較する。その後、この比較結果を出力信号として外部表
示し、この表示に基づいて調整すればよい。つまり、第
2図(a)に示すように、フォトダイオード52ないし55
の各出力信号を比較器61および62に与え、その比較出力
信号に応じて、たとえばLED521ないし551の表示媒体を
点滅制御すればよい。すなわち、対向間隔dおよび被測
定面1の傾斜角度の調整は、LED521ないし551の点滅状
態を確認しながら行なえば容易にできる。
なお、この対向間隔dおよび被測定面1の傾斜角度の
調整完了に応じて(フォトダイオード52と53の受光レベ
ルおよびフォトダイオード54と55の受光レベルが平衡状
態にあり、LED521ないし551は点灯していないとき)得
られるフォトダイオード51の出力信号レベルが、測定す
べき液体膜厚に相当する。
次に、第2図(b)に示すように、被測定面1からの
反射光をハーフミラー41により2方向に分岐するように
しても、対向間隔dおよび被測定面1の傾斜角度の調整
は以下に述べるよう容易に行なえる。
第2図(b)において、装置は前掲第2図(a)と同
様に被測定面1に対して所定角度α傾けて配置された投
光部30、被測定面1からの反射光を入射し、2方向に分
岐するハーフミラー41ならびに受光部314および318を含
む。ハーフミラー41は被測定面1からの反射光を、1部
は透過して受光部314に入射させ、また一部は反射して
受光部318に入射させる。さらに受光部314は、比較器61
および62、ANDゲート63およびLED521を含む。なお、受
光部314および318は、仮想受光面に対してフォトダイオ
ードアレイを構成する。受光部314はフォトダイオード5
1ないし53を配列し、受光部318も同様にフォトダイオー
ドを配列する。なお、フォトダイオード52の出力信号は
演算出力部321に与えられる。
ところで、第2図(b)に示す装置においては、前掲
第2図(a)と同様に対向間隔dおよび被測定面1の傾
斜角度が適正である場合は、フォトダイオードアレイの
出力信号レベルは、中央のフォトダイオード52が最大と
なるはずである。ところが、対向間隔dおよび被測定面
1の傾斜角度が適正でない場合は、前掲第2図(a)と
同様にフォトダイオードアレイの出力信号レベルの最大
は、アレイの中央から周辺部にずれた部分で検出され
る。つまり、各フォトダイオードアレイの出力分布を検
出することにより、対向間隔dの誤差および被測定面1
の傾斜角度のずれを検出することができる。したがっ
て、この検出される対向間隔dの誤差および被測定面1
の傾斜角度のずれに応じて、これを補正するような調整
を行なえばよい。
ところで、この対向間隔dおよび傾斜角度が適正とな
るようにするためにはフォトダイオード51ないし53の出
力信号の比較結果を外部表示し、この表示に基づいて調
整を行なうようにすればよい。つまり、第2図(b)に
示すように、各フォトダイオード51ないし53の出力信号
を比較器61および62に与え、その比較結果を次段のAND
ゲート63を介して出力し、LED521を点滅制御するように
すればよい。すなわち、第2図(b)に示すLED521は
((フォトダイオード51の出力信号レベル)<(フォト
ダイオード52の出力信号レベル).AND.(フォトダイオ
ード53の出力信号レベル)<(フォトダイオード52の出
力信号レベル))成立時に、初めて点灯することになる
ので、LED521点灯時のフォトダイオード52の出力信号レ
ベルが測定すべき液体膜厚に相当する。
以上は、受光部314について述べたが、受光部318につ
いても同様な構成とすることで、受光部314と同様に調
整することができる。
また、第2図(c)に示すように受光部315に2次元P
SD(Position Sensitive Detector;光位置検出器の
略)を備えるようにしても、対向間隔dおよび被測定面
1の傾斜角度の調整は以下に述べるように容易に行なえ
る。なお、本装置は2次元PSDの受光面上の所定領域内
で受光スポットが検出されるとき、演算出力部321から
液体膜厚を得るようにしている。
第2図(c)において、装置は前掲第2図(a)と同
様に被測定面1に対して所定角度α傾けて配置される投
光部30、被測定面1からの反射光を受光する受光部315
を含む。さらに受光部315は、2次元PSD69、位置演算回
路64、絶対値回路651および652、比較器66および67、AN
Dゲート63、LED521および総和回路68を含む。なお、総
和回路68の出力信号は演算出力部321へ与えられる。
ところで、第2図(c)に示す装置においては、前掲
第2図(a)と同様に対向間隔dおよび被測定面1の傾
斜角度が適正である場合は、被測定面1からの反射光は
受光部315の2次元PSD69の中心部に入射する。つまり、
2次元PSD69の左右出力信号レベルおよび上下出力信号
レベルを検出することにより、対向間隔dの誤差および
被測定面1の傾斜角度のずれが検出できる。したがっ
て、この検出される対向間隔dの誤差および被測定面1
の傾斜角度のずれに応じて、これを補正するような調整
を行ない、反射光が2次元PSD69の中心部分に入射する
ようにする。このとき、総和回路68の出力信号を演算出
力部321に与えれば、適正な膜厚を得ることができる。
なお、この調整はANDゲート63の出力信号に応じて点滅
制御されるLED521の表示を見て行なうようにすれば容易
にできる。
次に、2次元PSD69上の受光スポット位置の検出動作
について説明する。
第2図(c)に示すように2次元PSD69の端子Aない
しDの4出力信号は、位置演算回路64および総和回路68
に同時に与えられる。これに応じて、位置演算回路64
は、2次元PSD69の受光スポット位置を(X、Y)の座
標値として出力し、次の絶対値回路651および652に与え
る。詳細に説明するならば、位置演算回路64は、周知の
技術により、端子AおよびBから流れ出る電流に応じて
位置座標Xを演算して出力し、同様に、端子CおよびD
から流れ出る電流に応じて位置座標Yを演算して出力す
るよう動作する。したがって、位置座標XおよびYを絶
対値回路651および652において絶対値変換することによ
り、このときの受光スポットの位置座標(X、Y)を2
次元PSD69の中心(原点)からの相対位置として得るこ
とができる。次に、2次元PSD69の中心(原点)からの
相対位置として得られた位置座標XおよびYを比較器66
および67に与えて、予め定められる基準値Ref1およびRe
f2と比較する。この後、この比較結果を次のANDゲート6
3に与えれば、AND演算の成立時にのみLED521を点灯制御
することができる。つまり、受光スポット位置が2次元
PSD69の中心(原点)を含む一定範囲内にあるときに限
り、LED521は点灯する。したがって、このときの総和回
路68から演算出力部321に与えられる出力信号レベルが
測定すべき液体膜厚に相当することになる。
なお、本装置においては、比較器66および67の基準値
Ref1およびRef2を任意に設定することにより、受光スポ
ットが検出されるべき2次元PSD69の受光面上の領域の
拡大および縮小が任意に行なえる。
以上のように、第2図に示す装置は受光部において、
受光面上の反射光の到達位置を検出する機能を付加した
ので、対向間隔dの誤差検出および被測定面1の傾斜角
度のずれ検出を同時に行ない、これを補正した膜厚測定
動作を行なうことができる。
ところで、前述の装置においては、被測定面1から常
に正常な反射光が受光部に入射されるものと想定してい
るが、たとえば、被測定面1が回転する場合を想定すれ
ば、正常な反射光が得られないこともある。つまり、第
4図に示すように、投光部30の投光位置に版胴のギャッ
プEが達したとき、受光部311には測定すべきでないギ
ャップEでの反射光が入射してしまうことになり、該装
置の誤った出力信号により、液供給制御部などの誤動作
を引き起こすことになる。これを解決するために、第1
図に示す装置の演算出力部321を第5図に示すように構
成する。
第5図は、本発明の一実施例の受光信号の有効性処理
機能を付加した液体膜厚測定装置の構成図である。
第5図において、装置は被測定面1に対して所定角度
α傾けて配置された投光部30、受光部311および受光部3
11からの出力信号を入力し、これを処理する演算出力部
322を含む。受光部311は被測定面1からの正反射光を受
光し光電変換するためのフォトダイオード33を含む。演
算出力部322は、増幅回路35、積分回路37、S/H(サンプ
ル&ホールドの略)回路39a、レベル判定部39bおよび出
力部40を含む。なお、演算出力部322は、点線部分で囲
まれるS/H回路39aおよびレベル判定部39bを第1図に示
す演算出力部321に新たに追加しているが、他の回路に
ついては前掲第1図に示す演算出力部321と同様である
ため、詳細な説明は省略する。
図において、投光部30から投光された光が被測定面1
のギャップEに照射されると、ギャップEでの反射光は
受光部311のフォトダイオード33に入射し光電変換され
る。このとき、ギャップEにおける反射光には乱反射成
分が多く含まれるために、フォトダイオード33を介して
得られる増幅回路35の光信号Pの信号レベルは急激に低
下することになる。一方、レベル判定部39bでは増幅回
路35が出力する光信号Pを常時入力する。応じて、レベ
ル判定部39bは、与えられる光信号Pの信号レベルを予
め定められたレベルと比較する。この比較結果、光信号
Pが所定レベル以上と判別すると、S/H回路39aにサンプ
ル動作を制御するような信号を与え、所定レベル以下と
判別すると、S/H回路39aにホールド動作を制御するよう
なトリガ信号を与える。つまり、積分回路37の平均値信
号Qが、ギャップEにおける反射光受光により急激に変
化しても、S/H回路39aがギャップE検出直前の平均値信
号Qをホールドするので、出力部40の信号は大きく変動
しない。したがって、出力部40の出力信号に応答して動
作する液供給制御部などの誤動作も防止できる。さらに
説明を加えるならば、受光部311から増幅回路35を経由
して、光信号Pが得られ、これが積分回路37に与えられ
るまでの処理は、極めて高速に行なわれる。そのため、
ギャップE測定時の平均値信号Qが出力される前に、S/
H回路39aにホールド動作するようなトリガ信号を与える
ことが要求される。つまり、積分回路37の時定数をこの
要求を満足するような値に設定すれば、演算出力部322
の出力信号はレベル判定部39bの判別結果に応じて容易
に保持できる。
以上のように、第5図に示される装置によれば被測定
面1のギャップE検出直前の演算出力部322の出力信号
を保持できるので、液供給制御部などの誤動作を防止で
きる。
さて、前掲第5図の装置によれば測定すべきでないギ
ャップEなどを、通常の反射光が受光されないことに基
づいて、検出している。しかし、ギャップEの他に測定
すべきでない部分、つまり被測定面1の画線部(インク
が塗られる部分)を測定する場合も、正確な液膜厚情報
を液供給制御部に伝送することができない。たとえば、
前掲第4図に示す装置によれば、ギャップEを含む版胴
全周の液膜厚を測定することになるので、版胴全周にわ
たって画線部か占める場合は、正常な反射光を受光する
可能性が極めて低くなり、誤った出力信号を液供給制御
部へ伝送することが頻繁に起こることになる。これを解
消するために、たとえば第6図に示すように液体膜厚測
定装置を構成する。
第6図は、本発明の一実施例の被測定面の所定位置検
知に応じて測定信号を出力する液体膜厚測定装置の構成
図である。
第6図は、印刷原版が取付けられ、一定速度で回転す
る版胴に対向して前掲第1図の装置に相当する液体膜厚
測定部73および回転位置検出部70が設置される。また、
回転位置検出部70の検出信号はS/H回路39aに与えられ、
応じてS/H回路39aのサンプル動作およびホールド動作が
制御される。なお、回転位置検出部70は、たとえばロー
タリエンコーダなどを含み、版胴の所定の回転角変位を
検知したことに応じて、次段のS/H回路39aにホールド動
作を制御するトリガ信号を与えるように動作する。一
方、液体膜厚測定部73は、前掲第1図に示す装置同様の
測定動作を行ない、測定膜厚に相当する出力信号をS/H
回路39aに与える。したがって、本装置によれば、被測
定面1の所定位置の液体膜厚を測定することができる。
なお、回転位置検出部70は、たとえば近接スイッチまた
は光電スイッチなどを含み、ギャップEの検知に応じ
て、次段のS/H回路39aにホールド動作するようなトリガ
信号を与えるように動作してもよい。
図において、液体膜厚測定部73と回転位置検出部70の
取付位置は、回転位置検出部70がホールドトリガ信号を
出力するとき、測定すべき版胴上の位置に対向するよう
に液体膜厚測定部73を取付ける。回転位置検出部70は、
ギャップEを検出した時点、あるいは版胴の所定の回転
角変位を検知した時点でS/H回路39aにサンプル動作指示
の信号を与える。これに応答して、S/H回路39aは、液体
膜厚測定部73からの出力信号をサンプルし、保持する。
この保持された信号は、回転位置検出部70から次のサン
プル動作指示の信号が与えられるまで保持されることに
なる。つまり、S/H回路39aは、サンプル動作指示の信号
が与えらえてから次のサンプル動作指示の信号が与えら
れるまでの期間、液体膜厚測定部73からの出力信号を保
持できるような時定数を持つ必要がある。
以上のように、本装置によれば所定位置の液体膜厚を
測定することになるので、画線部で測定したり、ギャッ
プEで測定するような状態を避けることができる。ま
た、版胴のように被測定面1が移動するような場合で
も、測定される液体膜厚に対応するアナログ出力信号の
ゆらぎが生じなくなるので、安定した制御信号を液供給
制御部に伝送することができる。
ところで、たとえば前掲第1図に示す装置において
は、投光部、受光部および処理回路などをすべて1つの
筐体に格納していた。しかしながら、装置に機能追加さ
れると装置の構成規模が大きくならざるを得ない。これ
を解消するために、第7図に示すように装置を構成す
る。
第7図は、本発明の一実施例の光ファイバを経由して
投受光し、装置の小型化を図った液体膜厚測定装置の構
成図である。なお、図において演算出力部321は前述同
様であり、図示および説明を省略する。
図において、装置は投光および処理部304、受光部31
1、光ファイバ302およびヘッド部71を含む。投光および
処理部304ならびに受光部311とヘッド部71とを、ノイズ
に対して強い耐性を有する光ファイバ302で接続し、相
互に独立するような装置構成としている。なお、投光お
よび処理部304は、第1図(b)に示すLED301、受光部3
12および処理部42を含む。また、ヘッド部71は、光ファ
イバ302の被測定面1側の先端にレンズユニット303を取
付けて、被測定面1へ平行な光ビームを照射するように
する。また、被測定面1からの反射光をレンズユニット
303で集束し、これを光ファイバ302を経由してヘッド部
71から受光部311に送るようにする。
以上のように、投光は光ファイバ302を経由しヘッド
部71を介して被測定面1に照射される。また被測定面1
からの反射光はヘッド部71を介し光ファイバ302を経由
して受光部311に与えられるので、光ファイバ302の使用
により、投受光伝送経路中のノイズ成分による影響を排
除できる。また、ヘッド部71を装置から独立させること
により、装置自体の小型化が図れ、さらに、ヘッド部71
のみの調整により、対向間隔dの適正が図れる。また、
ヘッド部71の移動により任意の位置の液体膜厚が測定可
能となる。
ところで、前述のまでの装置は被測定面1に対して、
投光部および受光部が露出しているために、装置内部が
埃、インクなどにより汚れやすい。また、汚れの付着に
より、被測定面1に照射される光量および装置内部の受
光部に入射する被測定面1からの反射光量が低下して
も、従来の装置では検知できない。そのため、液供給制
御部が誤動作してしまうことになる。これを解消するた
めに、第8図に示すように装置を構成する。
第8図は、本発明の一実施例の結露および汚れによる
投受光量低下防止機能を有する液体膜厚測定装置の構成
図である。第8図(a)は、透明窓411および412を通し
て投光および受光するようにした装置の構成図であり、
第8図(b)は、プリズム413および414を通して投光お
よび受光するようにした装置の構成図である。なお、本
装置は、特に、第7図のヘッド部71を改良したものであ
り、他の構成については第7図と同様であるため図示お
よび説明を省略する。
まず、第8図(a)において、装置は投光部、受光部
ならびに演算出力部とは分離して、投受光用のヘッド部
72を含む。なお、両者は光ファイバ302により接続され
る。さらに、ヘッド部72は、結露および汚れによる投受
光量低下を防止および検出するために透明窓411および4
12、結露および汚れ検出用受光部316および317、比較器
66および67ならびにLED561および571を含む。なお、比
較器66には基準値Ref3が与えられ、比較器67には基準値
Ref4が与えられる。また、透明窓411および412の材質に
ついては、透光性の素材から形成されるものとする。ま
た、結露および汚れ検出用受光部316および317は、フォ
トダイオード33を含み、受光して光電変換し、光信号を
出力する。
第8図(a)において、前掲第7図同様に投光および
処理部304からの投光は光ファイバ302を経由し、透明窓
411を通過し被測定面1に照射される。また、被測定面
1に照射後、反射された光は透明窓412を通過し、光フ
ァイバ302を経由して受光部311に入射する。
さて、このとき透明窓411および412に入射する光の透
過光量は、透明窓411および412の透明の度合に依存す
る。しかしながら、透明窓411および412は、被測定面1
からのインクの飛沫の付着あるいは結露などによりその
透明の度合が低下することがある。このような状態にお
いては、被測定面1への照射光量は低下し、応じて受光
部311に入射する被測定面1からの反射光量も低下す
る。これは、汚れの付着した透明窓411および412に入射
する光が乱反射するためである。したがって、この乱反
射光量を検出すれば、透明窓411および412は汚れが付着
した状態であるか否かが判別できる。この判別動作につ
いて、図面を参照して説明する。
今、透明窓411および412に汚れが付着し、その透過光
量を低下させる状態にあると想定する。
まず、投光および処理部304からの投光が透明窓411に
入射するとき、透明窓411に付着する汚れにより、その
入射光の一部が乱反射する。この乱反射光の一部は結露
および汚れ検出用受光部316に入射し、応じて入射光量
に相当する受光信号が比較器66に与えられる。比較器66
は、基準値Ref3と与えられる受光信号とを比較し、比較
結果に応じてLED561を点滅制御する。つまり、結露およ
び汚れ検出用受光部316の受光レベルが基準値Ref3を越
えるときのみ、LED561を点灯制御すれば、ユーザはLED5
61が点灯したことにより、透明窓411の汚れ付着を検出
することができる。一方、被測定面1における反射光が
透明窓412に入射するとき、透明窓412の汚れ付着によ
り、その入射光の一部が乱反射する。この乱反射光の一
部は結露および汚れ検出用受光部317に入射し、応じて
入射光量に相当する受光信号が比較器67に与えられる。
比較器67は基準値Ref4と与えられる受光信号とを比較
し、比較結果に応じてLED571を点滅制御する。つまり、
結露および汚れ検出用受光部317の受光レベルが基準値R
ef4を越えるときのみLED571を点灯制御すれば、ユーザ
はLED571が点灯したことにより、透明窓412の汚れ付着
を検出することができる。
上述の、第8図(a)に示す装置は、透明窓411およ
び412を用いて汚れ付着を検出し、測定の誤動作を防止
するようにしているが、第8図(b)に示すように、透
明窓411および412をプリズム413および414で置換えても
よい。つまり、プリズム413および414を用いて、汚れ付
着による受光量低下を検出し、測定の誤動作を防止する
ようにしてもよいわけである。
以上のように、装置と被測定面1とがなす光路に透明
な窓またはプリズムなどを設け、これを介して投受光す
るような装置構成としている。したがって、装置内部が
汚れない。また、結露および汚れの検出ができるので、
装置の誤動作を未然に防止できるとともに、結露解除の
時期および汚れ除去の時期を知らせることができる。ま
た、ヘッド部だけに汚れが付着するので、装置のメンテ
ナンス性が向上する。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば受光部の受光器を1つ
にし、投稿部の照射光量を安定化するようにしているの
で、装置構成および処理回路が簡単になる。また、受光
面上において、粗面からの反射光の到達位置を検知する
ようにしているので、対向間隔誤差の検出および粗面の
傾斜角度のずれを検出でき、検出結果に応じて調整すれ
ば、装置の誤動作を防止できる。また、光ファイバを用
いて、投受光用ヘッドを設け、これを投光部、受光部お
よび処理回路部から分離するようにしているので、投受
光用ヘッド部の小型化が図れるとともに、光の伝送は光
ファイバを用いて行なわれるので、ノイズによる影響を
回避できる。また、装置と粗面との光路に透明な部材を
設け、この部材における光の乱反射光量を検出すること
により、部材の光入射面における汚れおよび結露などを
検知するようにしている。したがって、装置内部が直接
に汚れず、結露解除の時期および汚れ拭き取りの時期を
知ることができる。さらに、汚れが付着しても容易にメ
ンテナンスできる。また、受光部の受光出力レベルの変
位に応じて、膜厚算出のための演算出力を保持するよう
にしているので、たとえば版胴のギャップ部分を測定し
た場合でも、出力信号レベルは大きく変動せず、安定し
た信号を次段の制御部などに伝送できる。さらに、予め
定められる計測位置の検知に応じて、膜厚に相当する測
定信号を出力するようにしている。したがって、特定場
所の膜厚検出が可能となり、さらに、揺らぎのない安定
した出力信号を次段の制御部などに伝送できるなどの効
果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例の、受光器を1つにし投光
部の発光量を安定化する機能を備える液体膜厚測定装置
の構成図である。第2図は、本発明の一実施例の受光面
における被測定面からの反射光の到達位置を検出する機
能を備える液体膜厚測定装置の構成図である。第3図
は、被測定面の傾斜角度と装置への反射光到達位置の関
係を説明する図である。第4図は、版胴のギャップにお
ける検出動作を説明するための図である。第5図は、本
発明の一実施例の受光信号の有効性処理機能を付加した
液体膜厚測定装置の構成図である。第6図は、本発明の
一実施例の被測定面の所定位置検知に応じて測定信号を
出力する液体膜厚測定装置の構成図である。第7図は、
本発明の一実施例の光ファイバを経由して投受光し、装
置の小型化を図った液体膜厚測定装置の構成図である。
第8図は、本発明の一実施例の、結露および汚れによる
投受光量低下を防止する機能を有する液体膜厚測定装置
の構成図である。第9図は、特開昭62−75304号公報に
示される液体膜厚測定装置の光源および各光センサと被
測定面との関係を示す図である。第10図は、版面の湿し
水付着状況を示す断面図である。第11図は、特願昭63−
270550号に示される粗面の液体膜厚測定装置の構成図で
ある。第12図は、投光部の構成の例を示すブロック図で
ある。第13図は、粗面と膜厚との関係を説明するための
概略図である。第14図は、膜厚と第11図に示す演算部の
演算出力との関係を示すグラフである。 図において、1は被測定面、30は投光部、33はフォトダ
イオード、331ないし315、318は受光部、316および317
は結露および汚れ検出用受光部、32,321および322は演
算出力部、302は光ファイバ、71および72はヘッド部、3
9aはサンプル&ホールド回路、41はハーフミラー、71は
回転位置検出部、73は液体膜厚測定部、411および412は
透明窓ならびに413および414はプリズムである。 なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 牧 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 立石電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−309805(JP,A) 特開 昭63−293401(JP,A) 特開 昭58−165007(JP,A) 特開 昭58−152741(JP,A) 特開 平2−115704(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 - 11/30

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粗面に対して所定角度傾けて光ビームを照
    射し、前記光ビームの粗面からの反射光を受光し、前記
    反射光の光量に基づいて、粗面の液膜厚を測定する装置
    であって、 粗面に対して所定角度傾けて粗面に向けた光ビームを照
    射する投光手段と、 前記投光手段から照射される光ビームの粗面からの反射
    光を受光する受光手段と、 前記投光手段および前記受光手段が格納され、前記投光
    手段からの光ビームが通過し得る透明部材からなる投光
    窓と、前記反射光が通過し得る透明部材からなる受光窓
    が設けられた格納手段と、 前記透明部材からの乱反射光量を検出する検出手段と、 前記検出手段の検出出力に応答して信号出力する出力手
    段とを備えた、液体膜厚測定装置。
  2. 【請求項2】粗面に対して所定角度傾けて光ビームを照
    射し、前記光ビームの粗面からの反射光を受光し、前記
    反射光の光量に基づいて、粗面の液膜厚を測定する装置
    であって、 前記反射光の光量に基づいて液膜厚を測定する測定手段
    と、 前記測定手段と粗面との相対位置を検出する検出手段
    と、 前記検出手段の検出位置と、予め定められる計測位置と
    に基づいて、前記測定手段の出力信号を保持する保持手
    段とを備えた、液体膜厚測定装置。
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