JPH05218776A - 圧電磁器部品の製造方法 - Google Patents
圧電磁器部品の製造方法Info
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- JPH05218776A JPH05218776A JP4787892A JP4787892A JPH05218776A JP H05218776 A JPH05218776 A JP H05218776A JP 4787892 A JP4787892 A JP 4787892A JP 4787892 A JP4787892 A JP 4787892A JP H05218776 A JPH05218776 A JP H05218776A
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- Japan
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- cap sheet
- piezoelectric resonator
- exterior resin
- piezoelectric
- vibration
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 均一で良好な振動特性や電気特性が得られる
圧電磁器部品の製造方法を提供する。 【構成】 片面の外周上に接着剤2を塗布した円形のキ
ャップ用シート1を、圧電共振子30の表裏両面に、駆
動電極32を覆うようにして貼り付けた後、圧電共振子
30を未硬化の樹脂内に浸漬して外装樹脂7をディップ
成形する。次に、外装樹脂7を焼付け硬化させると同時
にキャップ用シート1内にとじ込められていた空気を熱
膨張させる。これにより駆動電極32と外装樹脂36と
の間に振動空間3を形成する。
圧電磁器部品の製造方法を提供する。 【構成】 片面の外周上に接着剤2を塗布した円形のキ
ャップ用シート1を、圧電共振子30の表裏両面に、駆
動電極32を覆うようにして貼り付けた後、圧電共振子
30を未硬化の樹脂内に浸漬して外装樹脂7をディップ
成形する。次に、外装樹脂7を焼付け硬化させると同時
にキャップ用シート1内にとじ込められていた空気を熱
膨張させる。これにより駆動電極32と外装樹脂36と
の間に振動空間3を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は圧電磁器部品の製造方
法に関する。具体的には、エネルギー閉じ込め型の圧電
共振子を外装樹脂内に封止した樹脂外装タイプの圧電磁
器部品の製造方法に関する。
法に関する。具体的には、エネルギー閉じ込め型の圧電
共振子を外装樹脂内に封止した樹脂外装タイプの圧電磁
器部品の製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】図6は厚み縦振動を利用したエネルギー閉
じ込め型の圧電共振子30の平面図である。圧電共振子
30は、圧電磁器基板31の中央部で表裏両面に対向さ
せて駆動電極32,32を設け、さらに圧電磁器基板3
1の表裏の反対側側縁に互いに対向しないように端子取
付電極33,33を形成したものである。このような圧
電共振子30はセラミックフィルター、ディスクリミネ
ーター及び発振素子等に広く応用されている。
じ込め型の圧電共振子30の平面図である。圧電共振子
30は、圧電磁器基板31の中央部で表裏両面に対向さ
せて駆動電極32,32を設け、さらに圧電磁器基板3
1の表裏の反対側側縁に互いに対向しないように端子取
付電極33,33を形成したものである。このような圧
電共振子30はセラミックフィルター、ディスクリミネ
ーター及び発振素子等に広く応用されている。
【0003】図7(a)ないし(d)に、圧電共振子3
0を外装樹脂36で被覆した圧電磁器部品40の従来の
製造方法を示す。従来の製造方法にあっては、まず、圧
電共振子30の端子取付電極33,33にリード端子3
4,34をハンダ38により半田付けした〔図7
(a)〕後、溶融させたパラフィン35を駆動電極3
2,32及びその周囲に滴下させて駆動電極32,32
を含む振動エリアをパラフィン35,35で覆う〔図5
(b)(c)〕。
0を外装樹脂36で被覆した圧電磁器部品40の従来の
製造方法を示す。従来の製造方法にあっては、まず、圧
電共振子30の端子取付電極33,33にリード端子3
4,34をハンダ38により半田付けした〔図7
(a)〕後、溶融させたパラフィン35を駆動電極3
2,32及びその周囲に滴下させて駆動電極32,32
を含む振動エリアをパラフィン35,35で覆う〔図5
(b)(c)〕。
【0004】次に、圧電共振子30を未硬化のエポキシ
樹脂内に浸漬し、圧電共振子30に外装樹脂36をディ
ップ成形する。次いで、外装樹脂36を焼付け硬化させ
ると同時に、焼付けの熱でパラフィン35を溶融させて
外装樹脂36内に吸収させると、パラフィン35,35
が吸収された跡に振動空間37,37が形成される。な
お、この振動空間37,37は、圧電共振子30の振動
エリアにおける振動が外装樹脂36によってダンピング
されるのを防止するものである。こうして製造された圧
電磁器部品40の断面図を図7(d)に示す。
樹脂内に浸漬し、圧電共振子30に外装樹脂36をディ
ップ成形する。次いで、外装樹脂36を焼付け硬化させ
ると同時に、焼付けの熱でパラフィン35を溶融させて
外装樹脂36内に吸収させると、パラフィン35,35
が吸収された跡に振動空間37,37が形成される。な
お、この振動空間37,37は、圧電共振子30の振動
エリアにおける振動が外装樹脂36によってダンピング
されるのを防止するものである。こうして製造された圧
電磁器部品40の断面図を図7(d)に示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
製造方法にあっては、溶融させたパラフィン35を駆動
電極32上に滴下させ、硬化させる工程において、パラ
フィン35を常に理想的な形状に形成することが困難で
あり、パラフィン35の粘度調製や滴下量等のバラツキ
によってパラフィン35の付着形状が不定形となり、こ
の結果、圧電磁器部品の振動特性や電気特性に影響が生
じるという問題点があった。
製造方法にあっては、溶融させたパラフィン35を駆動
電極32上に滴下させ、硬化させる工程において、パラ
フィン35を常に理想的な形状に形成することが困難で
あり、パラフィン35の粘度調製や滴下量等のバラツキ
によってパラフィン35の付着形状が不定形となり、こ
の結果、圧電磁器部品の振動特性や電気特性に影響が生
じるという問題点があった。
【0006】図8(a)〜(e)にパラフィン35の滴
下不良の例を示す。 図8(a)に示す例は、パラフィン35の粘度が高
過ぎたり、滴下量の不足等により、駆動電極32の中央
に滴下したパラフィン35が振動エリアの周囲に広がら
なかった場合である。この場合には、振動空間37,3
7が不足して外装樹脂36によって振動がダンピングさ
れ、共振時のインピーダンスが大きくなる。 図8(b)に示す例は、パラフィン35の流れ異常
によりパラフィン35が均一に広がらなかった場合であ
る。この場合には、振動空間37,37の形状が円形に
ならず、振動インピーダンスのバラツキが大きくなる。 図8(c)に示す例は、パラフィン35の粘度が低
過ぎたり、滴下量の過多等によりパラフィン35が大き
く広がった場合である。この場合には、振動空間37,
37が広過ぎるために外装樹脂36によるスプリアス振
動の抑圧効果が小さくなり、厚み縦振動以外のスプリア
ス共振が発生する。 図8(d)に示す例は、パラフィン35が粘度不足
等によって薄く広がった場合である。この場合には、振
動空間37,37の高さが小さくなるため、駆動電極3
2が外装樹脂36に接触する恐れがあり、振動インピー
ダンスが大きくなって振動特性に影響する。 図8(e)に示す例は、外装樹脂36の焼付け硬化
時にパラフィン35が外装樹脂36に完全に吸収され
ず、駆動電極32の上に残留した場合である。この場合
には、残留したパラフィン35が振動負荷となるために
振動特性に影響が生じる。特に、パラフィン35は50
〜60℃で溶融するため、この溶融温度を境とする固化
時と溶融時とで振動インピーダンスが変化し、温度によ
って振動特性が不安定になる。 図示しないが、外装樹脂36の焼付け硬化時に外装
樹脂36中の微小な気泡が熱膨張して爆発する、いわゆ
るフラッシュが発生すると、飛散した外装樹脂36が駆
動電極32の上に付着することがある。この場合にも、
付着した外装樹脂36が振動負荷となり、振動インピー
ダンスを変化させる。
下不良の例を示す。 図8(a)に示す例は、パラフィン35の粘度が高
過ぎたり、滴下量の不足等により、駆動電極32の中央
に滴下したパラフィン35が振動エリアの周囲に広がら
なかった場合である。この場合には、振動空間37,3
7が不足して外装樹脂36によって振動がダンピングさ
れ、共振時のインピーダンスが大きくなる。 図8(b)に示す例は、パラフィン35の流れ異常
によりパラフィン35が均一に広がらなかった場合であ
る。この場合には、振動空間37,37の形状が円形に
ならず、振動インピーダンスのバラツキが大きくなる。 図8(c)に示す例は、パラフィン35の粘度が低
過ぎたり、滴下量の過多等によりパラフィン35が大き
く広がった場合である。この場合には、振動空間37,
37が広過ぎるために外装樹脂36によるスプリアス振
動の抑圧効果が小さくなり、厚み縦振動以外のスプリア
ス共振が発生する。 図8(d)に示す例は、パラフィン35が粘度不足
等によって薄く広がった場合である。この場合には、振
動空間37,37の高さが小さくなるため、駆動電極3
2が外装樹脂36に接触する恐れがあり、振動インピー
ダンスが大きくなって振動特性に影響する。 図8(e)に示す例は、外装樹脂36の焼付け硬化
時にパラフィン35が外装樹脂36に完全に吸収され
ず、駆動電極32の上に残留した場合である。この場合
には、残留したパラフィン35が振動負荷となるために
振動特性に影響が生じる。特に、パラフィン35は50
〜60℃で溶融するため、この溶融温度を境とする固化
時と溶融時とで振動インピーダンスが変化し、温度によ
って振動特性が不安定になる。 図示しないが、外装樹脂36の焼付け硬化時に外装
樹脂36中の微小な気泡が熱膨張して爆発する、いわゆ
るフラッシュが発生すると、飛散した外装樹脂36が駆
動電極32の上に付着することがある。この場合にも、
付着した外装樹脂36が振動負荷となり、振動インピー
ダンスを変化させる。
【0007】本発明は、叙上の従来例の欠点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、均一で良
好な振動特性や電気特性が得られる圧電磁器部品の製造
方法を提供することにある。
されたものであり、その目的とするところは、均一で良
好な振動特性や電気特性が得られる圧電磁器部品の製造
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による圧電磁器部
品の製造方法は、圧電磁器基板の表面にエネルギー閉じ
込め型の駆動電極を形成された圧電共振子を外装樹脂で
被覆した圧電磁器部品の製造方法であって、前記駆動電
極を覆うように配置したキャップ用シートの外周部を圧
電共振子の表面に接着し、当該圧電共振子を未硬化の樹
脂内に浸漬して圧電共振子に外装樹脂をディップ成形し
た後、外装樹脂を焼付け硬化させる工程で前記キャップ
用シート内に閉じ込められていた空気を膨張させること
により、駆動電極と外装樹脂との間に振動空間を形成す
ることを特徴としている。
品の製造方法は、圧電磁器基板の表面にエネルギー閉じ
込め型の駆動電極を形成された圧電共振子を外装樹脂で
被覆した圧電磁器部品の製造方法であって、前記駆動電
極を覆うように配置したキャップ用シートの外周部を圧
電共振子の表面に接着し、当該圧電共振子を未硬化の樹
脂内に浸漬して圧電共振子に外装樹脂をディップ成形し
た後、外装樹脂を焼付け硬化させる工程で前記キャップ
用シート内に閉じ込められていた空気を膨張させること
により、駆動電極と外装樹脂との間に振動空間を形成す
ることを特徴としている。
【0009】
【作用】本発明による圧電磁器部品の製造方法にあって
は、キャップ用シートの外周部を圧電共振子の表面に接
着し、駆動電極をキャップ用シートによって覆った後、
外装樹脂をディップ成形するので、キャップ用シートの
大きさに応じた一定寸法及び形状の振動空間を形成する
ことができる。
は、キャップ用シートの外周部を圧電共振子の表面に接
着し、駆動電極をキャップ用シートによって覆った後、
外装樹脂をディップ成形するので、キャップ用シートの
大きさに応じた一定寸法及び形状の振動空間を形成する
ことができる。
【0010】また、振動空間はキャップ用シートで覆わ
れているので、外装樹脂の焼付け時にフラッシュが起こ
っても駆動電極に樹脂が付着しない。従って、駆動電極
に付着した樹脂により振動がダンピングされることがな
く、振動インピーダンスが変化する恐れがない。
れているので、外装樹脂の焼付け時にフラッシュが起こ
っても駆動電極に樹脂が付着しない。従って、駆動電極
に付着した樹脂により振動がダンピングされることがな
く、振動インピーダンスが変化する恐れがない。
【0011】さらに、キャップ用シートは空気の熱膨張
によって膨らむので、充分な厚みの振動空間が得られ、
キャップ用シートが駆動電極に接触して振動をダンピン
グさせることもない。
によって膨らむので、充分な厚みの振動空間が得られ、
キャップ用シートが駆動電極に接触して振動をダンピン
グさせることもない。
【0012】加えて、従来例のように、外装樹脂の焼き
付け硬化時にパラフィンを溶融させて外装樹脂内に吸収
させる必要がないので、外装樹脂選択の自由度が増す。
付け硬化時にパラフィンを溶融させて外装樹脂内に吸収
させる必要がないので、外装樹脂選択の自由度が増す。
【0013】
【実施例】図1〜図5に本発明の一実施例による圧電磁
器部品10の製造方法を示す。図1(a)〜(d)はキ
ャップ用シート1の打ち抜きから圧電共振子30にキャ
ップ用シート1を貼り付けるまでの工程を示し、図2は
図1(c)の接着剤塗布治具7を示す斜視図、図3
(a)は接着剤2を塗付されたキャップ用シート1を圧
電共振子30に貼り付けるようすを示す斜視図、図3
(b)は接着剤2を塗布されたキャップ用シート1の断
面図を示し、図4(a)〜(c)はキャップ用シート1
を接着された圧電共振子30に外装樹脂7をディップ成
形し、外装樹脂7を焼き付けする工程を示し、図5は製
造された圧電磁器部品10の断面図を示している。以
下、図1〜図5に従って本発明の一実施例を説明する。
器部品10の製造方法を示す。図1(a)〜(d)はキ
ャップ用シート1の打ち抜きから圧電共振子30にキャ
ップ用シート1を貼り付けるまでの工程を示し、図2は
図1(c)の接着剤塗布治具7を示す斜視図、図3
(a)は接着剤2を塗付されたキャップ用シート1を圧
電共振子30に貼り付けるようすを示す斜視図、図3
(b)は接着剤2を塗布されたキャップ用シート1の断
面図を示し、図4(a)〜(c)はキャップ用シート1
を接着された圧電共振子30に外装樹脂7をディップ成
形し、外装樹脂7を焼き付けする工程を示し、図5は製
造された圧電磁器部品10の断面図を示している。以
下、図1〜図5に従って本発明の一実施例を説明する。
【0014】まず、図1〜図3に従ってキャップ用シー
ト1の打ち抜きから圧電共振子30への貼り付けまでの
工程を説明する。図1において、5,6はプレス装置に
設けられた上金型及び下金型であって、上金型5は下金
型6の通孔6a内に打ち降ろされるようになっている。
上金型5の外形及び通孔6aは、キャップ用シート1の
形状及び寸法に合わせて円形に形成されており、上金型
5の中心には打ち抜かれたキャップ用シート1を真空吸
着して上金型5の下面に吸着させるための脱気孔5aが
穿孔されている。しかして、上金型5と下金型6との間
には長尺物の合成樹脂製元シート(連続テープ)4が連
続的に供給されており〔図1(a)〕、上金型5を通孔
6a内へ下降させて円形のキャップ用シート1を打ち抜
く。上金型5は脱気孔5aから真空吸引しているので、
キャップ用シート1は元シート4から打ち抜かれると同
時に上金型5の下面に吸着される〔図1(b)〕。一
方、キャップ用シート1を打ち抜かれた元シート4はキ
ャップ用シート1の1枚分の長さだけ送られる。
ト1の打ち抜きから圧電共振子30への貼り付けまでの
工程を説明する。図1において、5,6はプレス装置に
設けられた上金型及び下金型であって、上金型5は下金
型6の通孔6a内に打ち降ろされるようになっている。
上金型5の外形及び通孔6aは、キャップ用シート1の
形状及び寸法に合わせて円形に形成されており、上金型
5の中心には打ち抜かれたキャップ用シート1を真空吸
着して上金型5の下面に吸着させるための脱気孔5aが
穿孔されている。しかして、上金型5と下金型6との間
には長尺物の合成樹脂製元シート(連続テープ)4が連
続的に供給されており〔図1(a)〕、上金型5を通孔
6a内へ下降させて円形のキャップ用シート1を打ち抜
く。上金型5は脱気孔5aから真空吸引しているので、
キャップ用シート1は元シート4から打ち抜かれると同
時に上金型5の下面に吸着される〔図1(b)〕。一
方、キャップ用シート1を打ち抜かれた元シート4はキ
ャップ用シート1の1枚分の長さだけ送られる。
【0015】つぎに、上金型5の下面に吸着されたキャ
ップ用シート1は接着剤塗布治具7と対向させられる。
接着剤塗布治具7は、図2に示すように、上端部7aが
キャップ用シート1の外周部とほぼ等しい寸法の円筒状
をしており、上端面には環状に接着剤2が塗布されてい
る。従って、上金型5を下降させてキャップ用シート1
を接着剤塗布治具7に押し当てると、図3(b)に示す
ようにキャップ用シート1の外周部下面に接着剤2が転
写される〔図1(c)〕。
ップ用シート1は接着剤塗布治具7と対向させられる。
接着剤塗布治具7は、図2に示すように、上端部7aが
キャップ用シート1の外周部とほぼ等しい寸法の円筒状
をしており、上端面には環状に接着剤2が塗布されてい
る。従って、上金型5を下降させてキャップ用シート1
を接着剤塗布治具7に押し当てると、図3(b)に示す
ようにキャップ用シート1の外周部下面に接着剤2が転
写される〔図1(c)〕。
【0016】ついで、接着剤2を塗布されたキャップ用
シート1は、例えば図6に示したような圧電共振子30
と対向させられ、上金型5によって駆動電極32及びそ
の周囲を覆うようにして圧電共振子30の表面に接着さ
れる。キャップ用シート1を圧電共振子30に接着させ
た上金型5は、キャップ用シート1を解放する〔図1
(d)〕。このようにして圧電共振子30の両表面に
は、図3(a)に示すように、駆動電極32を覆うよう
にしてキャップ用シート1が配置され、キャップ用シー
ト1の外周部が全周にわたって圧電共振子30の表面に
接着される。
シート1は、例えば図6に示したような圧電共振子30
と対向させられ、上金型5によって駆動電極32及びそ
の周囲を覆うようにして圧電共振子30の表面に接着さ
れる。キャップ用シート1を圧電共振子30に接着させ
た上金型5は、キャップ用シート1を解放する〔図1
(d)〕。このようにして圧電共振子30の両表面に
は、図3(a)に示すように、駆動電極32を覆うよう
にしてキャップ用シート1が配置され、キャップ用シー
ト1の外周部が全周にわたって圧電共振子30の表面に
接着される。
【0017】つぎに、図4(a)〜(c)に従って圧電
共振子30に外装樹脂7をディップ成形する工程から外
装樹脂7を焼き付けるまでの工程を説明する。図4
(a)は、上記のようにして振動空間3を形成しようと
する領域にキャップ用シート1を貼り付けられた圧電共
振子30であって、キャップ用シート1と圧電共振子3
0との間の隙間8には空気が閉じ込められている。この
圧電共振子30は、未硬化の熱硬化性樹脂に浸漬され、
圧電共振子30の外側に外装樹脂7をディップ成形され
る〔図4(b)〕。このとき、キャップ用シート1は、
外装樹脂7の圧力によって内側へ押されて凹み、駆動電
極32に接触している。
共振子30に外装樹脂7をディップ成形する工程から外
装樹脂7を焼き付けるまでの工程を説明する。図4
(a)は、上記のようにして振動空間3を形成しようと
する領域にキャップ用シート1を貼り付けられた圧電共
振子30であって、キャップ用シート1と圧電共振子3
0との間の隙間8には空気が閉じ込められている。この
圧電共振子30は、未硬化の熱硬化性樹脂に浸漬され、
圧電共振子30の外側に外装樹脂7をディップ成形され
る〔図4(b)〕。このとき、キャップ用シート1は、
外装樹脂7の圧力によって内側へ押されて凹み、駆動電
極32に接触している。
【0018】つぎに、外装樹脂7の焼き付けのために圧
電共振子30を加熱すると、焼き付けの熱によりキャッ
プ用シート1内に封止されている空気が膨張し、硬化前
の外装樹脂7を外側に向けて押し広げ、キャップ用シー
ト1と駆動電極32の間に十分な大きさの振動空間3を
形成する〔図4(c)〕。この後、外装樹脂7が硬化す
ると、大きな振動空間3が得られる。この結果、図5に
示すように駆動電極32の周囲に所望の大きさの振動空
間3を形成された圧電磁器部品10が製作される。
電共振子30を加熱すると、焼き付けの熱によりキャッ
プ用シート1内に封止されている空気が膨張し、硬化前
の外装樹脂7を外側に向けて押し広げ、キャップ用シー
ト1と駆動電極32の間に十分な大きさの振動空間3を
形成する〔図4(c)〕。この後、外装樹脂7が硬化す
ると、大きな振動空間3が得られる。この結果、図5に
示すように駆動電極32の周囲に所望の大きさの振動空
間3を形成された圧電磁器部品10が製作される。
【0019】このようにして製造された圧電磁器部品1
0にあっては、振動空間3の寸法及び形状は、従来例の
ように滴下したパラフィンの広がる面積や厚みによって
決まるものではなく、キャップ用シート1の寸法及び形
状により決まるので、同じ寸法及び形状のキャップ用シ
ート1を使用する限り、常に同じ寸法及び形状の振動空
間3を形成することができる。従って、均一で良好な振
動特性や電気特性を有する圧電磁器部品10を歩留りよ
く製造することができる。
0にあっては、振動空間3の寸法及び形状は、従来例の
ように滴下したパラフィンの広がる面積や厚みによって
決まるものではなく、キャップ用シート1の寸法及び形
状により決まるので、同じ寸法及び形状のキャップ用シ
ート1を使用する限り、常に同じ寸法及び形状の振動空
間3を形成することができる。従って、均一で良好な振
動特性や電気特性を有する圧電磁器部品10を歩留りよ
く製造することができる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、キャップ用シートの外
周部を圧電共振子の表面に接着し、駆動電極をキャップ
用シートによって覆った後、外装樹脂をディップ成形す
るので、キャップ用シートの大きさに応じた一定寸法及
び形状の振動空間を形成することができる。
周部を圧電共振子の表面に接着し、駆動電極をキャップ
用シートによって覆った後、外装樹脂をディップ成形す
るので、キャップ用シートの大きさに応じた一定寸法及
び形状の振動空間を形成することができる。
【0021】また、振動空間はキャップ用シートで覆わ
れているので、外装樹脂の焼付け時にフラッシュが起こ
っても駆動電極に樹脂が付着しない。従って、駆動電極
に付着した樹脂により振動がダンピングされ、振動イン
ピーダンスが変化する恐れがない。さらに、振動空間を
形成するためにパラフィンを用いていないので、従来例
のように駆動電極の上に残ったパラフィンによって振動
がダンピングされることもない。さらに、キャップ用シ
ートは空気の熱膨張によって膨らむので、充分な厚みの
振動空間が得られ、キャップ用シートが駆動電極に接触
して振動をダンピングさせることもない。
れているので、外装樹脂の焼付け時にフラッシュが起こ
っても駆動電極に樹脂が付着しない。従って、駆動電極
に付着した樹脂により振動がダンピングされ、振動イン
ピーダンスが変化する恐れがない。さらに、振動空間を
形成するためにパラフィンを用いていないので、従来例
のように駆動電極の上に残ったパラフィンによって振動
がダンピングされることもない。さらに、キャップ用シ
ートは空気の熱膨張によって膨らむので、充分な厚みの
振動空間が得られ、キャップ用シートが駆動電極に接触
して振動をダンピングさせることもない。
【0022】加えて、従来例のように、外装樹脂の焼き
付け硬化時にパラフィンを溶融させて外装樹脂内に吸収
させる必要がないので、外装樹脂選択の幅が広がるとい
う利点がある。
付け硬化時にパラフィンを溶融させて外装樹脂内に吸収
させる必要がないので、外装樹脂選択の幅が広がるとい
う利点がある。
【図1】(a)(b)(c)(d)は本発明の一実施例
における、キャップ用シートの打ち抜きから圧電共振子
への貼り付けまでの工程を示す断面図である。
における、キャップ用シートの打ち抜きから圧電共振子
への貼り付けまでの工程を示す断面図である。
【図2】図1(c)の接着剤塗布治具を示す斜視図であ
る。
る。
【図3】(a)はキャップ用シートを圧電共振子の両面
に貼り付けるようすを示す斜視図、(b)は接着剤を塗
布されたキャップ用シートの断面図である。
に貼り付けるようすを示す斜視図、(b)は接着剤を塗
布されたキャップ用シートの断面図である。
【図4】(a)(b)(c)は圧電共振子に外装樹脂を
ディップ成形し、さらに外装樹脂を焼き付けるまでの工
程を示す断面図である。
ディップ成形し、さらに外装樹脂を焼き付けるまでの工
程を示す断面図である。
【図5】同上の方法によって製造された圧電磁器部品の
断面図である。
断面図である。
【図6】圧電共振子の一例を示す平面図である。
【図7】(a)(b)(c)(d)は圧電磁器部品の従
来の製造方法を示す説明図である。
来の製造方法を示す説明図である。
【図8】(a)(b)(c)(d)(e)はそれぞれ従
来の製造方法における問題点を示す説明図である。
来の製造方法における問題点を示す説明図である。
1 キャップ用シート 2 接着剤 3 振動空間 7 外装樹脂 10 圧電磁器部品 30 圧電共振子 32 駆動電極
Claims (1)
- 【請求項1】 圧電磁器基板の表面にエネルギー閉じ込
め型の駆動電極を形成された圧電共振子を外装樹脂で被
覆した圧電磁器部品の製造方法であって、 前記駆動電極を覆うように配置したキャップ用シートの
外周部を圧電共振子の表面に接着し、当該圧電共振子を
未硬化の樹脂内に浸漬して圧電共振子に外装樹脂をディ
ップ成形した後、外装樹脂を焼付け硬化させる工程で前
記キャップ用シート内に閉じ込められていた空気を膨張
させることにより、駆動電極と外装樹脂との間に振動空
間を形成することを特徴とする圧電磁器部品の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4787892A JPH05218776A (ja) | 1992-02-03 | 1992-02-03 | 圧電磁器部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4787892A JPH05218776A (ja) | 1992-02-03 | 1992-02-03 | 圧電磁器部品の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05218776A true JPH05218776A (ja) | 1993-08-27 |
Family
ID=12787648
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4787892A Pending JPH05218776A (ja) | 1992-02-03 | 1992-02-03 | 圧電磁器部品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05218776A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5593721A (en) * | 1994-07-26 | 1997-01-14 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Method for manufacturing a piezoelectric resonant component |
-
1992
- 1992-02-03 JP JP4787892A patent/JPH05218776A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5593721A (en) * | 1994-07-26 | 1997-01-14 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Method for manufacturing a piezoelectric resonant component |
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