JPH05218679A - 部品供給装置及びチップ部品装着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 部品供給装置側で部品の姿勢の規正を行い、
部品装着装置側の機構・制御を簡単にする。 【構成】 部品を部品取り出し位置に向けて順次送出す
るように構成した部品供給装置１１において、部品取り
出し位置に部品の回転姿勢を規正するターンテーブル１
７を設け、部品を供給する度にその部品の回転姿勢をパ
ーツカセット１１で規正し、部品装着装置側において部
品を保持するノズル等の回転位置を規正する機構を設け
る必要を無くし、部品装着装置側の機構・制御を簡単に
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電子部品装着装置におけ
る部品供給装置及びチップ部品装着装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】近年、部品供給装置において部品を供給
する手段として、例えば紙テープ或いはエンボステープ
等に部品を封入し、そのテープを一定の方向に移動させ
ることによって部品取り出し位置に向けて部品を送り出
す方式が汎用されている。そのため、部品の中心回りの
回転姿勢（以下、部品姿勢と称する）の規正は部品装着
装置側の装着ヘッド部で部品を保持した後に行わなけれ
ばならなかった。

【０００３】以下、図７、図８を参照しながら従来の部
品供給装置について説明する。

【０００４】図７に従来の部品供給装置（パーツカセッ
ト）１０の外観を示し、図８に要部である部品取り出し
部Ｐの概略構成を示す。図８において、１はテープ搬送
面である。２は部品供給テープで、部品封入穴３が形成
され、内部にチップ部品４が収容保持され、カバーテー
プ２ａにて覆われている。部品供給テープ２には送りホ
イール６の歯が入るテープ送り穴５が形成され、送りホ
イール６が回転することにより部品供給テープ２が矢印
の方向へピッチ送りされる。７はテープ押さえであり、
その中間に形成された開口部７ａでカバーテープ２ａを
剥がし、巻き取りホイール８に巻き取るように構成され
ている。

【０００５】以上の構成により、チップ部品４はある一
定方向に部品姿勢を揃えて配列された状態で供給される
ため、部品姿勢を規正する際には、部品装着装置側の装
着ヘッド部のノズル９にてチップ部品５を保持した後ノ
ズル９を回転して規正する必要があった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、部品供給装置側で部品姿勢の規正が行わ
れず、部品装着装置側で部品姿勢の規正を行っているた
め、部品装着装置の機構・制御が複雑になるという問題
があった。

【０００７】本発明は上記従来の問題点に鑑み、部品供
給装置側で部品姿勢の規正を行い、部品装着装置側の機
構・制御を簡単にできる部品供給装置及びチップ部品装
着装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の部品供給装置
は、部品を部品取り出し位置に向けて順次送出するよう
に構成した部品供給装置において、部品取り出し位置に
部品姿勢を規正する部品姿勢規正手段を設けたことを特
徴とする。

【０００９】好適には、部品姿勢規正手段は、部品取り
出し位置の部品の中心を軸にして回転自在なテーブル部
を備え、さらにテーブル部に連動する歯車の回転量を可
変する手段を備え、又テーブル部に部品を吸引する手段
を備える。

【００１０】又、チップ部品装着装置は、チップ部品を
部品取り出し位置に順次供給する部品供給部と、チップ
部品を部品取り出し位置で保持して移送しプリント基板
に装着する装着ヘッド部と、プリント基板を固定保持し
て位置決めするプリント基板位置決め手段とから成るチ
ップ部品装着装置において、部品供給部にチップ部品の
姿勢を規正する手段を設けたことを特徴とする。

【００１１】

【作用】本発明は上記した構成によって、部品を供給す
る度にその部品姿勢を部品供給装置側又は部品供給部で
規正することができるため、部品装着装置側又は装着ヘ
ッド側において部品を保持するノズル等の回転位置を規
正する機構を設ける必要が無くなり、部品装着装置側の
機構・制御を簡単にすることができる。

【００１２】

【実施例】（実施例１）以下、本発明の第１の実施例に
ついて図１〜図５を参照しながら説明する。

【００１３】本実施例は、図１に示すように、部品をば
らの状態で整列させ、順次取り出し位置へ送る所謂バル
クカセット方式の部品供給装置をベースにして、部品姿
勢規正手段を付加している。

【００１４】図１において、１１はパーツカセットであ
り、バルクケース１２、操作レバー１３、突き上げピン
プッシャー１４、エア吐出レバー１５、及びシュート部
１６を備え、バルクケース１２内にばらばらに入れられ
たチップ部品は、エア吐出レバー１５が動作してエアが
吐出されることにより図２に示すようにシュート部１６
の全体に整列されるように構成されている。このシュー
ト部１６の先端は部品取り出し位置とされ、この部品取
り出し位置にターンテーブル１７が配設されている。タ
ーンテーブル１７は、図３、図４に示すように、その中
心を通る軸芯回りに回転可能な回転軸１８の一端に設け
られている。回転軸１８は軸受１９にて回転自在に支持
されるとともに回転軸の他端には歯車２０が設けられて
いる。この歯車２０には往復直線移動する可動ロッド２
１の一端部に形成されたラック部２１ａが噛合し、かつ
可動ロッド２１はリンク機構２２を介して操作レバー１
３に連動連結されている。したがって、操作レバー１３
を上下動作させる時にその操作レバー１３の下向きの揺
動量を調整することにより、ターンテーブル１７の中心
回りに部品姿勢の規正が行われる。

【００１５】ターンテーブル１７は、チップ部品の寸法
より微小量だけ大き目に設定してあるため、部品姿勢規
正状態でターンテーブル１７からチップ部品を取り出せ
ば、部品装着装置側で改めて部品姿勢の規正を行う必要
はない。

【００１６】図５（ａ）、（ｂ）はチップ部品がエア吐
出によりターンテーブル１７上に供給され、次に操作レ
バー１３の下向きの操作量を調整してターンテーブル１
７の回転姿勢を規正し、部品装着装置側のノズル２３で
チップ部品を吸着する前に部品姿勢を規正した状態を模
式的に表している。

【００１７】なお、上記説明ではターンテーブル１７の
寸法をチップ部品よりやや大き目に設定したが、吸着姿
勢をより安定化するために、ターンテーブル１７におけ
るチップ部品の規正面（側面や底面）に吸着穴を設けて
おき、その吸着力を部品を取り出す力よりも十分小さく
設定しておき、吸着時にチップ部品を規正面に当接させ
ておくことによりノズル２３によるチップ部品の吸着を
正しい回転姿勢で行うことができる。

【００１８】（実施例２）次に、本発明の第２の実施例
について図６を参照しながら説明する。

【００１９】この実施例ではチップ部品装着装置の部品
供給部に実施例１の部品供給装置を搭載することによ
り、部品供給部でチップ部品の回転姿勢を規正するよう
に構成されている。

【００２０】図６において、３１は部品供給テーブル、
３２は実施例１に示したものと同様の部品供給装置、３
３は装着ヘッド部、３４はチップ部品を吸着するノズ
ル、３５はプリント基板、３６はＸ−Ｙテーブル、３７
は操作部材、３８はねじ送り機構、３９はサーボモー
タ、４０はチップ部品である。

【００２１】部品供給テーブル３１に部品供給装置３２
を搭載しておき、この部品供給テーブル３１を移動させ
て任意の部品供給装置３２を所定の部品取り出し位置に
位置決めする。装着ヘッド部３３はその外周部に等間隔
にかつ昇降可能にノズル３４が配設されており、その配
設ピッチで間歇回転することにより各ノズル３４を順次
部品取り出し位置に位置させる。プリント基板３５は
Ｘ、Ｙ２方向に位置決め可能なＸ−Ｙテーブル３６上に
固定されている。操作部材３７はサーボモータ３９にて
送りねじ機構３８を介して駆動され、部品取り出し位置
にある部品供給装置３２の操作レバー３２ａを下向きに
移動操作する。

【００２２】以上の構成のチップ部品装着装置の動作に
ついて説明する。まず、サーボモータ３９にて図６の矢
印の向きに操作部材３７を駆動して部品供給装置３２の
操作レバー３２ａの操作量を制御することにより、部品
供給装置３２の部品取り出し位置においてチップ部品４
０の部品姿勢が規正される。こうして姿勢規正されたチ
ップ部品４０をノズル３４にて吸着し、装着ヘッド部３
３の間歇回転運動により装着位置へ移動する。その間に
Ｘ−Ｙテーブル３６がプリント基板３５の所定位置が装
着位置に合致するように位置決めを行い、次いでノズル
３４が下降し、プリント基板３５にチップ部品４０を装
着する。

【００２３】図６の図示例では、部品供給装置３２に部
品姿勢規正手段を備えた例を示したが、部品供給部にお
ける部品供給テーブル３１の近傍に各部品供給装置３２
からチップ部品が供給される部品取り出し部を配設し、
この部品取り出し部に部品姿勢規正手段を設けてもよ
い。

【００２４】このようなチップ部品装着装置を用いる
と、部品供給部でチップ部品の回転姿勢を規正できるた
め、装着ヘッド部３３の動作が極めてシンプルになる。

【００２５】

【発明の効果】本発明によれば、以上のように部品供給
装置又は部品供給部に部品の回転姿勢を規正する機能を
持たせているので、部品装着装置側の装着ヘッド部に部
品の回転姿勢規正手段を設ける必要がなく、装着ヘッド
部の構成・制御を極めてシンプルにできるとともに、装
着速度の向上にも貢献できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例における部品供給装置の
外観斜視図である。

【図２】同実施例の要部の斜視図である。

【図３】同実施例の要部の内部機構を示す斜視図であ
る。

【図４】図３の要部の拡大斜視図である。

【図５】同実施例における部品の回転姿勢規正状態を示
し、（ａ）は規正前の状態の斜視図、（ｂ）は規正後の
状態の斜視図である。

【図６】本発明の第２の実施例のチップ部品装着装置の
斜視図である。

【図７】従来例の部品供給装置の全体斜視図である。

【図８】従来例の部品供給装置の要部の斜視図である。

【符号の説明】

１１ パーツカセット（部品供給装置） １３ 操作レバー １７ ターンテーブル（部品姿勢規正手段） ２０ 歯車 ２１ 可動ロッド ２２ リンク機構 ３１ 部品供給テーブル ３２ 部品供給装置 ３６ Ｘ−Ｙテーブル（プリント基板位置決め手段）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬野 眞透 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 部品を部品取り出し位置に向けて順次送
   出するように構成した部品供給装置において、部品取り
   出し位置に部品の回転姿勢を規正する部品姿勢規正手段
   を設けたことを特徴とする部品供給装置。
2. 【請求項２】 部品姿勢規正手段は、部品取り出し位置
   の部品の中心を軸にして回転自在なテーブル部を備えた
   ことを特徴とする請求項１記載の部品供給装置。
3. 【請求項３】 テーブル部に連動する歯車の回転量を可
   変する手段を備えたことを特徴とする請求項２記載の部
   品供給装置。
4. 【請求項４】 テーブル部に部品を吸引する手段を設け
   たことを特徴とする請求項２又は３記載の部品供給装
   置。
5. 【請求項５】 チップ部品を部品取り出し位置に順次供
   給する部品供給部と、チップ部品を部品取り出し位置で
   保持して移送しプリント基板に装着する装着ヘッド部
   と、プリント基板を固定保持して位置決めするプリント
   基板位置決め手段とから成るチップ部品装着装置におい
   て、部品供給部にチップ部品の姿勢を規正する手段を設
   けたことを特徴とするチップ部品装着装置。