JPH05215755A - 試料攪拌吸引装置 - Google Patents

試料攪拌吸引装置

Info

Publication number
JPH05215755A
JPH05215755A JP4056382A JP5638292A JPH05215755A JP H05215755 A JPH05215755 A JP H05215755A JP 4056382 A JP4056382 A JP 4056382A JP 5638292 A JP5638292 A JP 5638292A JP H05215755 A JPH05215755 A JP H05215755A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
pipette
stirring
suction
aspirating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4056382A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3043510B2 (ja
Inventor
Masaki Oyama
正樹 大山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sysmex Corp
Original Assignee
Sysmex Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sysmex Corp filed Critical Sysmex Corp
Priority to JP4056382A priority Critical patent/JP3043510B2/ja
Priority to AU18381/92A priority patent/AU657544B2/en
Priority to CA 2072397 priority patent/CA2072397A1/en
Priority to DE1992623875 priority patent/DE69223875T2/de
Priority to EP19920307246 priority patent/EP0527059B1/en
Publication of JPH05215755A publication Critical patent/JPH05215755A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3043510B2 publication Critical patent/JP3043510B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 尿等の液体試料を効率的に攪拌、吸引し、細
長い容器に多量に入った試料であっても、泡立つことな
く、攪拌、吸引でき、しかも、気泡検知により試料の有
無を検知することができる、信頼度の高い試料攪拌吸引
装置を提供する。 【構成】 サンプリング装置において、試料の吸引時と
試料の排出時のピペット10の位置を変える駆動手段2
5と、試料吸引ラインLの途中に設けられた一組の電極
50、52と、これらの電極間の電気インピーダンスR
aの差異を検知する検知回路53とからなる気泡検知装
置55とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動分析装置におい
て、尿等の液体試料を攪拌し吸引する装置、詳しくは、
試料を異なる位置で吸引、排出することにより、細長い
容器に多量に入った試料であっても、泡立つことなく、
効率よく攪拌吸引することができ、しかも、気泡検知に
より試料の有無を検知することができる、信頼度の高い
試料攪拌吸引装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】分析装置において、試料中の有形成分を
分析する場合には、その試料をサンプリングする前に、
予め試料を攪拌し均一化しておく必要がある。攪拌しな
いと有形成分は底に沈澱したままとなり、正しいサンプ
リングができない。従来、攪拌方法としては、容器を
転倒するもの、試料内に攪拌棒を入れ回転させるもの
が良く知られている。しかし、は、容器を密閉させる
必要があり、蓋のない容器には使用できない。また、
は、細長い容器の場合には、充分には攪拌できない。特
に尿沈渣用の容器の場合、底部が狭められているので
(図4、図5参照)、底に沈澱した有形成分を均一に分
散させることは困難である。
【0003】特開昭63−66466号公報には、反応
容器内に一旦分注混合された混合液を分注用ノズル内に
吸引し、次いでこの反応容器内に吐出して攪拌する装置
が記載されている。そして、その実施例において、試料
が入れられた反応容器内に、ノズルから試薬を吐出して
試料と混合し、その後、反応容器内底部までノズル先端
を下げ、ノズル内に混合液のほぼ全量を吸引し、次いで
ノズルからこの全量を吐出することが記載されている。
また、試料吸引における気泡を検出する装置も公知であ
る。特開平2−61557号公報には、液の流れる部分
に距離をおいて一組の電極を設け、両電極間に交流電圧
を供給して、電気抵抗を検出し、導電性の液体と非導電
性の気体とを弁別する装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の特開昭
63−66466号公報記載のものは、底部で吸引し底
部で吐出しているので、攪拌効果が十分とはいえない。
それを補うために液のほぼ全量を吸引、吐出している。
液量が少ない場合には、全量の吸引・吐出も可能である
が、液量が多い場合には困難である。この公報記載の装
置を、実現しようとすれば、大容量で吸引力の大きい吸
引手段が必要となり、吸引、吐出工程に時間がかかる。
また、試料、例えば尿中には、血球、上皮細胞、円柱等
の有形成分が含まれており、このうち、とくに円柱のよ
うな壊れやすい成分については、激しすぎる攪拌による
ダメージが問題となる。また、上記の特開昭63−66
466号公報及び特開平2−61557号公報には、試
料の吸引時と排出時とでピペットの位置を変えて試料攪
拌する装置については記載がない。
【0005】これらの点に鑑み、本出願人は、図13に
示すように、試料吸引用のピペット10で試料容器11
内の試料を吸引し、吸引した試料を排出することによ
り、試料容器11内の試料を攪拌した後、このピペット
10で試料をサンプリングする装置において、試料の吸
引時と試料の排出時のピペット10の位置を変える駆動
手段25を設けたことを特徴とする試料攪拌吸引装置を
開発し、既に特許出願している(特願平3−22212
9号)。本発明は、細長い容器に入った多量の液体試料
であっても、簡単な構成で、ダメージ少なく効率良く攪
拌でき、攪拌終了後はそのまま試料吸引できる上に、さ
らに一歩進めて、気泡検知装置を組み込んで気泡を検知
することにより、試料の有無を検知して、信頼性を向上
させることができる試料攪拌吸引装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の目的を達
成するために、本発明の試料攪拌吸引装置は、図面を参
照して説明すれば、試料吸引用のピペット10で試料容
器11内の試料を吸引し、吸引した試料を排出すること
により、試料容器11内の試料を攪拌した後、このピペ
ット10で試料をサンプリングする装置において、試料
の吸引時と試料の排出時のピペット10の位置を変える
駆動手段25と、試料吸引ラインLの途中に設けられ
た、液と空気の特性の差異に基づく差異を生じるセンサ
と、センサで生じた差異を検知する検知回路53とから
なる気泡検知装置55とを備えたことを特徴としてい
る。具体的には、図1に示すように、試料吸引用のピペ
ット10で試料容器11内の試料を吸引し、吸引した試
料を排出することにより、試料容器11内の試料を攪拌
した後、このピペット10で試料をサンプリングする装
置において、試料の吸引時と試料の排出時のピペット1
0の位置を変える駆動手段25と、試料吸引ラインLの
途中に設けられた一組の電極50、52と、電極50、
52間の電気インピーダンスRaの差異を検知する検知
回路53とからなる気泡検知装置55とを備えるように
構成する。そして、この試料攪拌吸引装置において、試
料攪拌時の試料吸引量をQ1、試料吸引時の試料吸引量
をQ2、ピペット10の先端(下端)から下方側の電極
50までの容積をQ3としたときに、Q3<(Q1−Q
2)を満たす位置に下方側の電極50を設けるのが望ま
しい。
【0007】上記の装置において、試料吸引用のピペッ
ト10で試料容器11内の試料を吸引し、吸引した試料
を排出することにより、試料容器11内の試料を攪拌し
た後、このピペット10で試料をサンプリングする際
に、試料の吸引と試料の排出を、試料容器11内の異な
る位置で行なう。例えば、試料の吸引、試料の排出の一
方を試料下部で行ない、他方を試料上部で行なう。ま
た、試料の吸引、試料の排出のいずれか一方または両方
を、ピペット10を移動させながら行なうことにより、
より効率的に攪拌を行なうことができる。さらに、試料
液面を検知し、その液面検知情報に基づきピペット10
を移動させ、試料の吸引と試料の排出とを行なう場合も
ある。また、駆動手段25により、吸引時にピペット1
0を下方に位置させ、排出時にピペット10を上方に位
置させることができる。その逆も可能である。また、吸
引、排出時にピペット10を移動させてもよい。そし
て、気泡検知装置55により、試料攪拌時又は試料吸引
時に気泡を検知して、試料の有無を検知することができ
るので、装置の信頼性を高めることができる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の好適な実施例
を詳細に説明する。ただし、この実施例に記載されてい
る構成機器の材質、寸法、形状、その相対配置などは、
とくに特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれ
らのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例に
すぎない。図1は、本発明の試料攪拌吸引装置の一実施
例を示す系統説明図である。10は試料吸引用のピペッ
トであり、このピペット10には吸引手段12が接続さ
れている。吸引手段12として、一例としてダイヤフラ
ム式のポンプ(以下、ダイヤフラムポンプ12という)
が用いられている。ダイヤフラムポンプ12のダイヤフ
ラム13に区切られた一室14はピペット10に、他室
16は、陽圧(大気圧より高い圧力)源18と陰圧(大
気圧より低い圧力)源20とを切り換える弁22に接続
されている。ピペット10は駆動手段25により、上下
に移動させられる。この駆動手段25は、一例として、
ピペット10を保持する略水平方向のアーム24と、こ
のアーム24を取り付けた略鉛直方向の無端ベルト30
と、この無端ベルト30の上端と下端に設けられたプー
リ27、28と、プーリ27を駆動させる駆動源26、
例えばステッピングモータとからなっている。無端ベル
ト30はプーリ27、28間にかけ渡されており、プー
リが正逆に回転することにより、アーム24及びピペッ
ト10は、試料容器11、例えば尿沈渣スピッツ内を上
下に移動する。
【0009】図2は、本発明の装置における動作を説明
するためのタイミングチャートの一例である。図4は、
試料吸引時の状態、図5は、試料排出時の状態を示す図
である。試料容器11は、例えば10ml用の尿沈渣スピ
ッツを示している。以下、図2に基づいて攪拌動作を説
明する。 (1)駆動源26が動作し、ピペット10を図4の状態
まで下降させる。 (2)弁22が動作し、ダイヤフラムポンプ12の他室
16と陰圧源20がつながることにより、ダイヤフラム
ポンプ12が吸引モードになり、ピペット10から試料
が、例えば2ml吸引される。 (3)駆動源26が動作し、ピペット10を図5の状態
まで上昇させる。 (4)弁22が元の状態に復帰し、ダイヤフラムポンプ
12の他室16と陽圧源18がつながることにより、ダ
イヤフラムポンプ12が排出モードになり、ピペット1
0から先程吸引した試料2mlを排出する。 (5)駆動源26が動作し、ピペット10を図4の状態
まで下降させる。 (6)上記(2)〜(5)を繰り返す。 (7)均一に攪拌された試料、例えば1mlをピペット1
0で吸引し、分析に必要な所定の処理に移る。
【0010】このように、容器内下部の試料を吸引し容
器内上部で排出する事により、吸引量が少なくても細長
い容器の下部に沈澱している有形成分は、有形成分の少
ない領域に移動されるので、効率的に濃度を均一化する
ことができる。また、上記とは逆に、容器内上部で試料
を吸引し、容器内下部で排出する事によっても、同様の
効果を得ることができる。このときには、有形成分を含
有しない試料部分が、有形成分を多く含有する部分に移
動されることにより、効率的に均一化できる。さらに、
図3のように、ピペットを上下に移動させながら、試料
の吸引および攪拌を行えば、容器内の液体はより強く攪
乱され、攪拌に要する時間を短縮することができる。試
料攪拌吸引工程が終了すると、洗浄工程が開始される。
ピペット10は洗浄槽(図示せず)に移動する。ダイヤ
フラムポンプ12の一室14には、弁32を介して洗浄
液タンク36と弁34を介して陽圧源18が接続されて
いる。弁32が開き洗浄液タンク36から洗浄液が供給
され、ポンプ12、ピペット10を含む試料吸引ライン
が洗い流される。そして、弁32が閉じ弁34が開くこ
とにより洗浄液をエアーで除去し、洗浄工程が終了す
る。
【0011】また、図6及び図7に示すように、液面検
知機能を付加することにより、さらに効果的な攪拌を行
なうことができる。すなわち、試料の液面を検知する液
面検知手段38と、液面検知手段38からの信号を入力
しピペット10の移動を制御する制御回路40と、制御
回路40の信号に基づき駆動手段25を駆動させる駆動
回路42と、が設けられる場合もある。以下、液面検知
による攪拌動作の制御について説明する。分析装置にお
いて、試料容器11に入った試料の量は常に一定とはか
ぎらない(液面の高さが一定とはかぎらない)。試料が
少ない場合に、ピペットの移動量を一定にしたままで試
料を吸引・排出して攪拌すると、試料の泡立ち、サンプ
リング時の気泡吸引、試料の飛散等が発生することがあ
る。
【0012】上記の問題点を解決するためには、液面を
検知してその情報をもとにして攪拌時のピペットの移動
距離を決めるようにすればよい。液面検知手段としては
公知のものを利用すれば良い。液面検知手段により得た
液面の位置情報からピペットの移動距離を求める具体的
方法について、図6を参照しながら説明する。まず、原
点O(ピペット降下位置)をとる。これはリミットスイ
ッチにより定まる。原点Oからピペット10までの高さ
は、ステッピングモータのパルス数と対応している。攪
拌時のピペット移動距離に対応するパルス数Pbを、液
面の位置情報から次のようにして求める。液面aを検知
してから原点Oまでの移動パルス数をPaとすると、 Pb=K1*Pa又はPb=Pa−K2 により求められる。なお、K1、K2は定数であり、そ
れぞれ所望の値にすればよい。以上のようにして、試料
の量(液面の高さ)の違いに対応してピペット10の移
動距離を変えることにより前記問題点を解決でき、試料
容器11内の試料の量が多い場合においても、少ない場
合においても、良好に攪拌することができる。図6にお
いて、bは攪拌時のピペット10bの上昇位置、10a
は液面aを検知しているピペット、10cは原点Oに位
置するピペット、10dはスタンバイ位置のピペットを
示している。具体的には、図7に示すように、試料の液
面を液面検知手段38で検知し、検知信号を制御回路4
0に入力する。そして、制御回路40の信号を駆動回路
42に導入して駆動手段25を駆動させピペット10を
移動させる。
【0013】以上説明した装置に加えて、本発明の装置
は、図1に示すように、気泡検知装置55を設けたもの
である。この気泡検知装置55は、例えば、電極50、
52、配線コード76、78、検知回路53により構成
されている。吸引用ピペット10の先端から吸引手段1
2に至る試料吸引ラインLの途中に、液の流れ方向に所
定距離あけて一組の耐蝕性の導電性物質、例えばステン
レス鋼製の電極50、52が設けられている。電極5
0、52は試料吸引ラインLを流れる試料(本例では
尿)に直接接するように設けられている。電極50、5
2はそれぞれ配線コード76、78により検知回路53
に接続されている。検知回路53において、電極50、
52間の電気抵抗Raの違いに基づき、電極50、52
間に尿試料が存在する状態か(抵抗値Raは小)、空気
が存在する状態か(Raは大)が検知される。尿は導電
性の液体である。電導度は検体ごとにかなりのばらつき
を有しているが、空気との弁別は充分可能である。ま
た、試料吸引ラインLが不透明な材質であっても弁別で
きる。
【0014】検知回路53は、パルス信号を連続して発
する発振器54と、発振器54の出力に接続されたイン
ピーダンス(抵抗)Rcと、抵抗Rcに接続された検波
回路56と、検波回路56に接続された比較回路58
と、からなり、発振器54の出力を抵抗Rcと電極間抵
抗Raとで抵抗分割して検波するように、電極50、5
2が配線コード76、78を介してそれぞれグランド、
抵抗Rcに接続されている。59は比較のための基準電
圧を供給する電圧源である。TP1は、電極間抵抗Ra
の差異により波高値が変化するパルス信号V1を観測す
るためのテストポイント、TP2は、電極間抵抗Raの
差異によりレベルが変化する直流電圧V2を観測するた
めのテストポイントである。
【0015】図8は吸引ピペット10の側断面図であ
る。72、74は例えば、内径2mm、外径3mmのフッ素
樹脂製のチューブ(テフロンチューブ)である。チュー
ブ72の先端(下端)は斜めにカットされている。チュ
ーブ74はピペット10の移動に支障ないようにするた
め、スパイラル状になっている。チューブ72、74
は、中継具75の両端にネジ止めされたステンレス鋼製
の電極50、52と、電極50、52にネジ止めされる
止め具68、70とにより連結される。チューブ72、
74の連結部分はフランジ状であり、電極と止め具とで
フランジを挟むことにより、気密性が保たれチューブ同
士が連結される。中継具75、電極50、52は内部通
路を有しており、電極50、52は内部通路において、
試料と直接接触する。チューブ72の先端(下端)から
電極50、52までの距離は、それぞれ一例として、1
10mm、120mmである。よって、チューブ72の先端
から電極50、52までの容積はそれぞれ0.35ml、
0.38mlとなる。電極50、52にはそれぞれ配線コ
ード76、78が接続されている。
【0016】図9は検知回路53の具体的な回路図であ
る。抵抗Rcに直列にコンデンサC3が、電極間抵抗R
aと並列に抵抗Rbが接続されている。これは気泡検知
をより良好に行うためのものである。これらの素子の値
は、電極部分に試料があるときとないときで、テストポ
イントTP1に現れるパルス信号V1の変化度合いを見
て、その差が大きくとれるように最適の値に設定すれば
よい。一例として、抵抗Rc、Rb、コンデンサC3は
それぞれ例えば、33k Ω、220k Ω、0.047μ
F である。抵抗R1、コンデンサC2はそれぞれ例え
ば、100k Ω、0.015μF である。M1はCMO
SのシュミットトリガNANDゲートである。
【0017】図10、図11は、テストポイントTP
1、TP2に現れる信号V1、V2の波形を示してい
る。パルス信号の発振周波数は例えば、2.0kHz であ
る。60は試料のあるときの信号V1、62は試料のな
いとき(空気のとき)の信号V1である。64は試料の
あるときの信号V2、66は試料のないとき(空気のと
き)の信号V2の波形を示している。検波回路56で検
波された信号V1は、比較回路58で一定電圧V3と比
較され、試料の有無に対応して2値化される。
【0018】次に、上記気泡検知装置55が、試料攪拌
吸引装置においてどのような働きをするか具体例を挙げ
て説明する。図12(a)〜(d)は試料吸引ラインL
における試料の動きを示した図である。試料攪拌吸引装
置が仮に、次のような仕様であったとする。 試料攪拌時の吸引量 Q1(2ml) 試料吸引時の吸引量(サンプリング量) Q2(1ml) ピペット10の先端(下端)から下方側の電極50までの容積 Q3(0.35ml) 攪拌開始直前において、試料吸引ラインL内は図12
(a)に示すように空でなければならない。気泡検知装
置55によりまず、このことを検知する。空でないと試
料攪拌時にその液が試料容器内に混入してしまう。試料
攪拌において試料がQ1吸引されると、図12(b)の
斜線に示すような状態となる。よってこのとき、電極5
0、52間に試料が存在していることを検知し、攪拌の
ための試料が正しく吸引されたことを確認することがで
きる。もし試料容器内の試料量が少ないと、一旦試料の
状態になった後、図12(c)のように気泡の状態にな
る(ショートサンプル)。試料攪拌時に気泡の状態にな
るということは、空気の部分の容積がQ3以上あるとい
うことであり、吸引可能な試料量Qは(Q1−Q3)よ
り少ないということになる。すなわち、Q<(Q1−Q
3)となる。正しいサンプリングが行われるためには、
この試料量Qが試料吸引量Q2より多い必要がある。す
なわち、Q2<Q0 よって、Q2<(Q1−Q3)であ
ることが必要である。Q3<(Q1−Q2)としておく
とその条件を満足できる。さて、試料吸引ラインLが詰
まっていた場合は、試料は電極50部分に到達せず、図
12(d)のように気泡の状態のままである。電極5
0、52を設ける位置は特に限定するものではなく、試
料の吸引監視ができる位置に設けておけばよいのである
が、上記のように設定すると有用な面があるというわけ
である。上記の実施例は、液と空気の特性の差異に基づ
く差異を生じるセンサが、2つの電極で構成される場合
を示しているが、気泡検知は、電気インピーダンスに限
らず、超音波や光(透過光、反射光)により行うことも
可能である。
【0019】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成されている
ので、つぎのような効果を奏する。 (1) 駆動手段によりピペットの位置を変えて、試料
を異なる位置で吸引、排出することにより、試料の攪拌
をするので、細長い容器に多量に入った試料であって
も、泡立つことなく、効率よく良好に攪拌できる。この
場合、ピペットを移動しながら吸引、排出動作を行う場
合には、さらに効率的な攪拌が行える。 (2) ピペットによる吸引、排出を行なって攪拌した
後、同じピペットでサンプリングするようにしているの
で、構成が簡単である。また、長さ(高さ)の異なる試
料容器や試料の量の多少に対しても、ピペットの移動距
離を変えることで容易に対応できる。 (3) 駆動手段のほかに、気泡検知装置を備えている
ので、試料攪拌時又は試料吸引時に試料の有無検知(気
泡の検知)を行うことができ、より信頼の高い試料攪拌
吸引装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の試料攪拌吸引装置の一実施例を示す系
統説明図である。
【図2】本発明の装置における動作の一例を説明するた
めのタイムチャートである。
【図3】本発明の装置における動作の他の例を説明する
ためのタイムチャートである。
【図4】試料吸引時の試料容器内のピペットの位置を示
す説明図である。
【図5】試料排出時の試料容器内のピペットの位置を示
す説明図である。
【図6】本発明の装置の他の実施例におけるピペット周
りの状態を示す説明図である。
【図7】本発明の装置の他の実施例におけるブロック図
である。
【図8】本発明の装置における吸引ピペットの一部切欠
側断面図である。
【図9】本発明の装置における検知回路の一例を示す回
路図である。
【図10】本発明の装置におけるテストポイントTP1
に現れる信号V1の波形図である。
【図11】本発明の装置におけるテストポイントTP2
に現れる信号V2の波形図である。
【図12】本発明の装置における試料吸引ラインLにお
ける試料の動きを示す説明図である。
【図13】本出願人が既に特許出願(特願平3−222
129)している試料攪拌吸引装置を示す系統説明図で
ある。
【符号の説明】
10 ピペット 11 試料容器 12 吸引手段(ダイヤフラムポンプ) 22 弁 18 陽圧源 20 陰圧源 24 アーム 25 駆動手段 26 駆動源 27 プーリ 28 プーリ 30 無端ベルト 36 洗浄液タンク 38 液面検知手段 40 制御回路 42 駆動回路 50 電極 52 電極 53 検知回路 54 発振器 55 気泡検知装置 56 検波回路 58 比較回路 59 電圧源 72 チューブ 74 チューブ 76 配線コード 78 配線コード L 試料吸引ライン Ra 電気インピーダンス Q1 試料攪拌時の試料吸引量 Q2 試料吸引時の試料吸引量 Q3 ピペットの先端から下方側の電極までの容積

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料吸引用のピペット(10)で試料容
    器(11)内の試料を吸引し、吸引した試料を排出する
    ことにより、試料容器(11)内の試料を攪拌した後、
    このピペット(10)で試料をサンプリングする装置に
    おいて、 試料の吸引時と試料の排出時のピペット(10)の位置
    を変える駆動手段(25)と、 試料吸引ライン(L)の途中に設けられた、液と空気の
    特性の差異に基づく差異を生じるセンサと、センサで生
    じた差異を検知する検知回路(53)とからなる気泡検
    知装置(55)とを備えたことを特徴とする試料攪拌吸
    引装置。
  2. 【請求項2】 試料吸引用のピペット(10)で試料容
    器(11)内の試料を吸引し、吸引した試料を排出する
    ことにより、試料容器(11)内の試料を攪拌した後、
    このピペット(10)で試料をサンプリングする装置に
    おいて、 試料の吸引時と試料の排出時のピペット(10)の位置
    を変える駆動手段(25)と、 試料吸引ライン(L)の途中に設けられた一組の電極
    (50)、(52)と、電極(50)、(52)間の電
    気インピーダンス(Ra)の差異を検知する検知回路
    (53)とからなる気泡検知装置(55)とを備えたこ
    とを特徴とする試料攪拌吸引装置。
  3. 【請求項3】 試料攪拌時の試料吸引量を(Q1)、試
    料吸引時の試料吸引量を(Q2)、ピペット(10)の
    先端から下方側の電極(50)までの容積を(Q3)と
    したときに、Q3<(Q1−Q2)を満たす位置に下方
    側の電極(50)を設けたことを特徴とする請求項2記
    載の試料攪拌吸引装置。
JP4056382A 1991-08-07 1992-02-05 試料攪拌吸引装置 Expired - Fee Related JP3043510B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4056382A JP3043510B2 (ja) 1992-02-05 1992-02-05 試料攪拌吸引装置
AU18381/92A AU657544B2 (en) 1991-08-07 1992-06-19 Method and apparatus for agitating and sampling a liquid specimen
CA 2072397 CA2072397A1 (en) 1991-08-07 1992-06-25 Method and apparatus for agitating and sucking liquid specimen
DE1992623875 DE69223875T2 (de) 1991-08-07 1992-08-07 Verfahren zum Rühren und zur Probenentnahme einer flüssigen Probe
EP19920307246 EP0527059B1 (en) 1991-08-07 1992-08-07 Method for agitating and sampling a liquid specimen

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4056382A JP3043510B2 (ja) 1992-02-05 1992-02-05 試料攪拌吸引装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05215755A true JPH05215755A (ja) 1993-08-24
JP3043510B2 JP3043510B2 (ja) 2000-05-22

Family

ID=13025710

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4056382A Expired - Fee Related JP3043510B2 (ja) 1991-08-07 1992-02-05 試料攪拌吸引装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3043510B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08233711A (ja) * 1995-02-23 1996-09-13 Kdk Corp 試料液等の攪拌装置
JP2000338117A (ja) * 1999-04-28 2000-12-08 Roche Diagnostics Gmbh 分析装置の液体移送のための方法およびデバイス
JP2007132855A (ja) * 2005-11-11 2007-05-31 Aloka Co Ltd 液体攪拌方法及び装置
JP2009533664A (ja) * 2006-04-11 2009-09-17 ダイアシス ダイアグノスティック システムズ ゲーエムベーハー 配量および混合方法
JP2010002201A (ja) * 2008-06-18 2010-01-07 Horiba Ltd 液体吸引装置
WO2011074273A1 (ja) * 2009-12-18 2011-06-23 ベックマン コールター, インコーポレイテッド 自動分析装置
KR101441884B1 (ko) * 2013-03-29 2014-09-25 (주)아모레퍼시픽 화장품 내용물 제조용 진공용기의 기포 검출장치와 방법 및 그 방법을 컴퓨터로 실행시키기 위한 프로그램 코드를 저장한 기록매체
US9500665B2 (en) 2013-06-27 2016-11-22 Sysmex Corporation Sample processing apparatus and an error detecting method for sample processing apparatus
JP2021089253A (ja) * 2019-12-06 2021-06-10 株式会社日立ハイテク 自動分析装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4008426B2 (ja) 2004-04-09 2007-11-14 サクラ精機株式会社 カバーフィルムの貼着装置

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08233711A (ja) * 1995-02-23 1996-09-13 Kdk Corp 試料液等の攪拌装置
JP2000338117A (ja) * 1999-04-28 2000-12-08 Roche Diagnostics Gmbh 分析装置の液体移送のための方法およびデバイス
JP2007132855A (ja) * 2005-11-11 2007-05-31 Aloka Co Ltd 液体攪拌方法及び装置
JP2009533664A (ja) * 2006-04-11 2009-09-17 ダイアシス ダイアグノスティック システムズ ゲーエムベーハー 配量および混合方法
JP2010002201A (ja) * 2008-06-18 2010-01-07 Horiba Ltd 液体吸引装置
WO2011074273A1 (ja) * 2009-12-18 2011-06-23 ベックマン コールター, インコーポレイテッド 自動分析装置
KR101441884B1 (ko) * 2013-03-29 2014-09-25 (주)아모레퍼시픽 화장품 내용물 제조용 진공용기의 기포 검출장치와 방법 및 그 방법을 컴퓨터로 실행시키기 위한 프로그램 코드를 저장한 기록매체
WO2014157853A1 (ko) * 2013-03-29 2014-10-02 (주)아모레퍼시픽 화장품 내용물 제조용 진공용기의 기포 검출장치와 방법 및 그 방법을 컴퓨터로 실행시키기 위한 프로그램 코드를 저장한 기록매체
CN105264363A (zh) * 2013-03-29 2016-01-20 株式会社爱茉莉太平洋 检测用于制造化妆品内容物的真空容器的气泡的装置和方法及存储用于由计算机执行该方法的程序代码的记录媒介
US9500665B2 (en) 2013-06-27 2016-11-22 Sysmex Corporation Sample processing apparatus and an error detecting method for sample processing apparatus
JP2021089253A (ja) * 2019-12-06 2021-06-10 株式会社日立ハイテク 自動分析装置
WO2021111754A1 (ja) * 2019-12-06 2021-06-10 株式会社日立ハイテク 自動分析装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3043510B2 (ja) 2000-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU645282B2 (en) Automated dispensing and diluting system
EP0527059B1 (en) Method for agitating and sampling a liquid specimen
JP3043510B2 (ja) 試料攪拌吸引装置
JPH1038899A (ja) 液体採取装置
JP2009025248A (ja) 自動分析装置及び分注方法
JPH11133035A (ja) 液面検出機能を備えた自動分析装置
WO2011074273A1 (ja) 自動分析装置
JP2010071765A (ja) 分注プローブ洗浄方法および自動分析装置
EP0556336A1 (en) Sample pipetting method
JP2000121645A (ja) ピペット操作をモニタする手段を有する自動分析器
WO2020066189A1 (ja) 自動分析システム
JP3043480B2 (ja) 試料中の有形成分攪拌吸引方法及び装置
US20130322200A1 (en) Sampling method and device
JP3200048B2 (ja) 液面検出装置
JPH0470585B2 (ja)
CN116783490A (zh) 一种样本分析装置及分析方法
JP3029718B2 (ja) 自動化学分析装置のサンプリングシステム
JP2005283150A (ja) 液量検出器
JPH09127132A (ja) 液面検出装置
JP2008256566A (ja) 分注装置および自動分析装置
WO2023127646A1 (ja) 洗浄装置、試料分析装置、および洗浄方法
JPH1090281A (ja) ピペッティング方法、ピペッティング装置、および記憶媒体
JPH01216268A (ja) 液体分注装置
JP3884562B2 (ja) 流体試料用フローセル
JP7417463B2 (ja) 分注装置、自動分析装置、分注方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080310

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110310

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees