JPH05215738A - 高速液体クロマトグラフ装置 - Google Patents

高速液体クロマトグラフ装置

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JPH05215738A
JPH05215738A JP2117392A JP2117392A JPH05215738A JP H05215738 A JPH05215738 A JP H05215738A JP 2117392 A JP2117392 A JP 2117392A JP 2117392 A JP2117392 A JP 2117392A JP H05215738 A JPH05215738 A JP H05215738A
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JP
Japan
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pulsation
filter
frequency
pump
noise signal
Prior art date
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Pending
Application number
JP2117392A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tanaka
宏 田中
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速液体クロマトグラフ装置のノイズ除去。 【構成】 プランジャー型送液ポンプ、インジェクタ
ー、カラムおよび検出器を備えた高速液体クロマトグラ
フ装置において、前記送液ポンプが発信する脈動周波数
に基づいて、前記脈動周波数を除去できる帯域遮断フィ
ルターを具備し、前記脈動周波数を検出器の出力から選
択的に除去することを特徴とする高速液体クロマトグラ
フ装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高速液体クロマトグ
ラフ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、高速液体クロマトグラフ装置
においては、往復プランジャー型のポンプが使用されて
おり、このポンプによって試料サンプルや移動相の溶媒
液体を送液している。試料サンプルは注入後、カラムに
よって分離され、移動相の溶媒により検出器に搬送され
る。そして、分離された成分は検出器において、紫外線
吸収や屈折率の変化などの方法によって同定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般的に利用の多い検
出器である屈折率検出器類や、電気化学的な検出器など
では、送液ポンプによる流量や圧力変化に起因する脈動
が、周期的ノイズとして検出される。このため、分離さ
れた成分の検出感度に著しい影響を与え、検出感度の低
下原因となっている。
【0004】一方、この周期的ノイズを通常検出器に装
備されているローパスフィルターで除去しようとすると
時定数を必要以上に大きく取らねばならない。このた
め、ノイズ減少の処置がかえって出力クロマトグラム変
形の原因となったりする。特に、微量成分を検出する必
要がある高感度分析においては、この脈動が検出感度低
下の大きな要因となっている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、プランジャ
ー型送液ポンプ、インジェクター、カラムおよび検出器
を備えた高速液体クロマトグラフ装置において、前記送
液ポンプが発信する脈動周波数に基づいて、前記脈動周
波数を除去できる帯域遮断フィルターを具備し、前記脈
動周波数を検出器の出力から選択的に除去することを特
徴とする高速液体クロマトグラフ装置を提供する。
【0006】図1に帯域遮断フィルターを接続した高速
液体クロマトグラフィーの構成図を示した。図1におい
て、まず溶媒(移動相)が送液ポンプを介して試料注入
部に送液される。試料注入部において、注入された試料
サンプルは自動的にカラム部に送液される。カラム部に
おいて、試料サンプルは各成分に単離、精製され、つい
で移動相の溶媒とともに検出器に送液され、構成物質が
同定される。検出された構成物質に応じた電気信号は帯
域遮断フィルター(ノッチフィルター)を経由して、信
号出力部で出力される。
【0007】この時、ポンプによって検出器出力に誘起
される脈動周波数は0に非常に近いものから数十Hzに
達するものまでがある。帯域遮断フィルターは通常ノッ
チフィルターといわれるフィルターで、一定の周波数の
ノイズ信号を選択的に遮断する目的で設置される。ポン
プが一定速度で回転するため、周期的に発生する周波数
のノイズ信号があり、流量脈動の原因となっている。
【0008】ポンプの回転速度を変更し、周期的に発生
するノイズ信号の周波数が変化した時は、別の一定の周
波数に変化することになる。この周期運動より発生する
ノイズ信号を選択的に遮断するため、帯域遮断フィルタ
ーが適用される。
【0009】
【作用】送液ポンプの回転による送液周期のノイズ信号
のみを除去するフィルターを用いることによって、出力
クロマトグラムにあまり変形をきたさず、脈動ノイズの
みを除去できた。さらに、送液ポンプの流量設定を変更
し、脈動周期の変更があったときも、これに対応して遮
断周波数に自動的に追従して遮断ノイズ信号を選定する
ので、新たな脈動ノイズを除去することができる。
【0010】
【実施例】図1に本実施例に用いた帯域遮断フィルター
を接続した高速液体クロマトグラフィーの構成図を示し
た。また、図2に帯域遮断フィルターの構成を示すブロ
ック図を、図3にはフィルターのブロック図を、図4に
は周波数特性を示す図を記載した。
【0011】ここで、ポンプ出力の脈動周期(τ)よ
り、帯域遮断フィルター(ノッチフィルター)を求める
手順を示す。第一に、ポンプ出力の脈動周期τが与えら
れ、ディジタルフィルターのサンプリング周期T(この
実施例では20msec )とで次式Iによって角周波数θ
が求められる。
【0012】θ=2πT/τ I 図3に示したように、このθが帯域遮断フィルター(ノ
ッチフィルター)に入力される値となる。( 遮断周波数
c は次式IIによって求めることができる。) fc = 1 / τ II ついで、図2に示した乗算器の倍率b1 〜Gは次式 III
〜VII に従って求めることができる。さらに、Z-1は遅
延素子を表す。
【0013】b1=-2rcosθ III b2= r2 IV a1=-2cos θ V a2= 1 VI G = (1+ r2)/2 VII ここで、r < 1 であり、任意に設定できる。r が 1に近
いと選定した周波数のノイズ信号は完全に遮断できる
が、τが微小に変動したときには対応できない。逆に、
あまり遮断する周波数領域を広くとると、ノイズ信号の
遮断効果が十分でない。ここでは、適用したポンプの性
能より、r=0.99として設定した。
【0014】上記からも分かるように、遮断周波数fc
はポンプ出力の脈動周期τの変化に応じて、変更するこ
とができる。換言すれば、ポンプ出力の脈動周期に対応
して、遮断すべきノイズ信号の周波数を、自由に変更で
きるのである。
【0015】比較例 図1において、帯域遮断フィルター(ノッチフィルタ
ー)を装備しない点を除いては、実施例と同じ条件で高
速液体クロマトグラフ装置を作製した。ポンプ出力も同
じとした結果、同様の脈動周期が発生し、信号出力部に
おいて、ノイズとして記録された。図5にノッチフィル
ターによる脈動除去の様子を示す。脈動の周波数は1.67
sec(島津製作所製ポンプLC-10AD にて1ml/min で送
液)、パラメータr=0.99とした。以上、実施例および比
較例の結果からも分かるように、帯域遮断フィルターは
ポンプ出力時に発生するノイズ信号の除去に有効で、従
来のローパスフィルターでは除去が困難であった脈動型
のノイズ信号を低減できた。
【0016】
【発明の効果】帯域遮断フィルターによって、従来のロ
ーパスフィルターでは除去が困難であった脈動型のノイ
ズ信号を除去できた。この結果、出力クロマトグラムに
あまり変形をきたさず、精度、効率のよい高速液体クロ
マトグラフ装置とすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】帯域遮断フィルターを接続した高速液体クロマ
トグラフィーの構成図である。
【図2】本発明の帯域遮断フィルターの構成を示すブロ
ック図である。
【図3】本発明のフィルターのブロック図である。
【図4】本発明の周波数特性を示す図である。
【図5】ノッチフィルターの効果を表す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プランジャー型送液ポンプ、インジェク
    ター、カラムおよび検出器を備えた高速液体クロマトグ
    ラフ装置において、前記送液ポンプが発信する脈動周波
    数に基づいて、前記脈動周波数を除去できる帯域遮断フ
    ィルターを具備し、前記脈動周波数を検出器の出力から
    選択的に除去することを特徴とする高速液体クロマトグ
    ラフ装置。
JP2117392A 1992-02-06 1992-02-06 高速液体クロマトグラフ装置 Pending JPH05215738A (ja)

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