JPH0599912A - アナログフイルター装置 - Google Patents

アナログフイルター装置

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JPH0599912A
JPH0599912A JP26346191A JP26346191A JPH0599912A JP H0599912 A JPH0599912 A JP H0599912A JP 26346191 A JP26346191 A JP 26346191A JP 26346191 A JP26346191 A JP 26346191A JP H0599912 A JPH0599912 A JP H0599912A
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JP
Japan
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pass filter
filter circuit
filter device
active
baseline
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JP26346191A
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English (en)
Inventor
Shuzo Abe
阿部修三
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UNION SHOKAI KK
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UNION SHOKAI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 分析機器の出力電気信号に含まれるベースラ
インノイズやベースラインドリフトを低減し感度を上げ
るとともに、応答性の早いアナログフィルター装置を提
供する。 【構成】 80〜120kΩの抵抗R1、40〜60k
Ωの抵抗R2、40〜60μFのコンデンサC1、C
3、400〜600μFのコンデンサC2、C4、およ
びOPアンプAMP1、AMP2とから成る多段の積分
回路で構成されるアクティブローパスフィルター回路
と、100kΩの抵抗R3、200kΩの抵抗R4、4
00〜600μFのコンデンサC5、およびOPアンプ
AMP3とから成る微分回路で構成されるアクティブハ
イパスフィルター回路とを直列に接続した構成、また
は、各々アクティブローパスフィルター回路、アクティ
ブハイパスフィルター回路単独で構成されたアナログフ
ィルター装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分析機器の測定感度を
上げる装置に関し、さらに詳細には、クロマトグラフィ
ーをはじめとする各種分析機器とデータ処理装置もしく
は記録計との間に接続して、分析機器の出力電気信号に
含まれるベースラインノイズやベースラインドリフトを
低減して高感度の分析データを得ることを可能としたア
ナログフィルター装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、分析技術の分野においては、IC
P(inductively coupled pla
sma spectrometry)、蛍光光度計、H
PLC(high performance liqu
id chromatography)、GC(gas
chromatography)等の分析機器による
微量成分の高感度検出が必要となっている。
【0003】したがって、例えばHPLCのモニターを
フル感度に近づけた状態で糖やアミノ酸、血液等の微量
成分の分析、分取を行う場合が多い。
【0004】一方、これら分析機器の出力電気信号に含
まれるベースラインノイズを除去するローパスフィルタ
ー装置としてはデジタル方式のローパスフィルターが市
販されているのみである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の分析機器に
おいては、検出感度を上げていくと、増幅器からの周期
の早い電気的ノイズやポンプの脈流に起因する比較的周
期の遅いノイズなど、様々なベースラインノイズが出
て、目的物の検出ピークに重なり、高感度分析を妨げる
という問題点を有していた。
【0006】また、HPLCではグラジェント溶離法の
場合や検出器が安定しない時、またGCでは昇温分析法
の際に、ベースラインに周期の非常に遅いドリフトがみ
られ、その上に目的物の検出ピークが重なり、定量値が
不正確になったり定量が不可能になったりする。また、
モニターの検出感度を上げていくと、ベースラインドリ
フトのために目的物のピークが記録計チャートのリミッ
トを越えてしまいデータが得られなくなってしまうとい
う問題点を有していた。
【0007】また、前記デジタル方式のローパスフィル
ター装置を用いた場合は、十分にベースラインノイズを
除去するためにはサンプリングタイムを長くとる必要が
あり、応答性が悪くなる。したがってこの場合、実際の
検出時とデータ処理時との間に大きなタイムラグが生
じ、目的とするピークが出た時には、既に該成分は流れ
てしまい、分取ができないという問題点を有していた。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、クロマトグラフィーをはじめとする各種分析機
器とデータ処理装置もしくは記録計との間に接続して、
分析機器の出力電気信号に含まれるベースラインノイズ
やベースラインドリフトを低減する応答性の早いアナロ
グフィルター装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、分析機器の出
力電気信号を入力として、これをアクティブローパスフ
ィルター回路に入れてベースラインノイズを低減するよ
うにしたアナログフィルター装置により、また分析機器
の出力電気信号を入力として、これをアクティブハイパ
スフィルター回路に入れてベースラインドリフトを低減
するようにしたアナログフィルター装置により、さらに
は、上記アクティブローパスフィルター回路およびアク
ティブハイパスフィルター回路を有し、分析機器が検出
した電気信号を入力として、該電気信号のベースライン
ドリフトを低減し、且つベースラインノイズを低減する
ようにしたアナログフィルター装置を提供することによ
り、上記目的を達成するものである。
【0010】
【作用】本発明におけるアナログフィルター装置はクロ
マトグラフィーをはじめとする各種分析機器とデータ処
理装置もしくは記録計との間に接続して、分析機器から
の出力電気信号を受けて、これに含まれるベースライン
ノイズやベースラインドリフトを各々アクティブローパ
スフィルター回路およびアクティブハイパスフィルター
回路で低減し、データ処理装置もしくは記録計に送るよ
うに作用する。
【0011】また、アクティブハイパスフィルター回路
およびアクティブローパスフィルター回路の抵抗とコン
デンサの値を、分析機器におけるノイズ低減の目的を達
成しつつ早い応答性を有するように設定することによ
り、目的物のデータ上のピークの遅れが殆ど無く目的物
の分取が可能となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係わるアナログフィルター装
置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】一般に、アクティブローパスフィルターは
オーディオ用ローパスフィルターとして、例えば図3
(A)に示されるような抵抗R5、R6、コンデンサC
6、C7、およびオペレーションアンプAMP4(以
下、OPアンプと称す。)で構成される回路が使用され
る。該回路を各種分析機器のノイズフィルターとして利
用するために、コンデンサC6の容量を大きくしてカッ
ト周波数を分析機器におけるベースラインノイズをカッ
トして目的とするピークだけを通す周波数レベル(0.
02Hz程度)まで下げるとハンチングが起きてしま
う。
【0014】そこで、R6を取ることにより該ハンチン
グを無くし、且つ2段にしてカット周波数の立ち上がり
を鋭くし、更に抵抗およびコンデンサの定数を分析機器
のカット周波数として最適な値に設定して性能を高めた
ものが、図1の(A)に示される本発明に係わるアクテ
ィブローパスフィルター回路である。この際、本発明者
の研究によれば、各種分析機器に対するベースラインノ
イズ低減効果を十分に得て、且つ高速応答性を得るため
には、R1を80〜120kΩ、R2を40〜60k
Ω、C1、C3を40〜60μF、C2、C4を400
〜600μFに設定するのが最適であることが判った。
【0015】本実施例におけるアナログフィルター装置
は、抵抗、コンデンサ、およびOPアンプとから成る一
種の積分回路を2段に構成した上記アクティブローパス
フィルター回路を主たる要素とする。
【0016】図4の(A)はHPLCを使用してのゴル
フ場の残留農薬におけるアシュラムのUVモニターによ
る分析生データであり、図4の(B)は上記アナログ
(ローパス)フィルター装置を上記HPLCに接続して
分析したデータである。本図を見るとベースラインノイ
ズが殆ど無くなり目的とする信号とノイズの比が上昇し
て感度が上がっていることが判る。
【0017】次に、本発明に係わるアクティブハイパス
フィルター回路を説明する。
【0018】一般に、オーディオに使用されるアクティ
ブハイパスフィルター回路は図3(B)に示されるよう
に抵抗R7、R8、コンデンサC8、C9、およびOP
アンプAMP5で構成される回路であるが、該回路をそ
のまま流用して分析機器の目的とする検出ピークを通
し、それよりも周期の長いベースラインドリフトを低減
するようにカット周波数を下げていくと、C9によって
波形の歪が生じる。
【0019】そこで、C9を取ってC8,R7,R8の
設定値を調整することにより、歪を生ずること無くカッ
ト周波数を分析機器のハイパスフィルターとしての領域
に下げて、ドリフトを抑えてベースラインの平滑化を行
うことができるようにしたものが図1の(B)に示され
る本発明に係わるアクティブハイパスフィルター回路で
ある。この際、本発明者の研究によれば、各種分析機器
に対するベースラインドリフト低減効果を十分に得て、
且つ高速応答性を得るためには、R3が80〜120k
Ω、R4が150〜250kΩ、C5が400〜600
μFに設定するのが最適であることが判った。
【0020】本実施例におけるアナログフィルター装置
は、抵抗、コンデンサ、OPアンプとから成る一種の微
分回路で構成される上記アクティブハイパスフィルター
回路(図1の(B))を主たる要素とする。
【0021】図5の(A)はHPLCを使用してのUV
モニターによるタンパク質の一種であるチトクロームC
をグラジェント法で分析したものの生データであり、図
5の(B)は上記アナログ(ハイパス)フィルター装置
を上記HPLCに接続して分析したものである。
【0022】本図を見ると生データ(A)ではベースラ
インが時間とともに上昇し(ベースラインドリフト)、
その上に目的物のチトクロームCのピークが出ている
が、(B)ではベースラインドリフトが減少し、ベース
ラインが概ね平坦になってピークが検出されているのが
判る。
【0023】次に、図2は上記ハイパスフィルター回路
(図1の(B))と、ローパスフィルター回路(図1の
(A))とを直列に接続して各々の効果を併せ得られる
ようにしたアナログフィルター装置の実施例である。以
下に該装置を用いた場合の効果について詳述する。
【0024】図5のHPLCを使用してのUVモニター
によるチトクロームCの検出では未だ目的物のピークが
小さいため、データ上明確にするためには、より高感度
にしてピークを大きく出す必要がある。そこで本発明に
係わるアナログフィルター装置を通さずに単にUVモニ
ターの感度を上げて分析したのが図6の(A)である。
【0025】図6の(A)は図5の(A)における縦軸
を16倍に感度を上げた場合の生データであり、(B)
はハイパスフィルター回路を通した場合のデータであ
り、(C)は更にローパスフィルター回路を通した場合
のデータである。
【0026】(A)では、モニターの感度を上げたため
にベースラインドリフトによって目的物であるチトクロ
ームCのピークが記録計チャートのリミットを越えてし
まいデータが得られない状態となっているのが判る。
【0027】(B)では、アクティブハイパスフィルタ
ー回路によってベースラインドリフトが低減され目的物
たるチトクロームCのピークが出ているのが判る。
【0028】(C)では、更にアクティブローパスフィ
ルター回路によってベースラインノイズが低減されてよ
り明確にピークが現れているのが判る。
【0029】なお、本実施例で使用している抵抗は温度
変化に対して安定性に優れた金属膜抵抗であり、コンデ
ンサは信頼性に優れた工業計器用の電解コンデンサであ
る。また、OPアンプICは温度変化や電圧変動に対し
て強く、μVオーダーのノイズが生じない高性能OPア
ンプICを使用しているが、上記電子部品は本発明の目
的とする効果が得られるものであれば他の種類の電子部
品であってもよい。
【0030】また、本発明に係わるアナログフィルター
装置は上記アクティブローパスフィルター回路とアクテ
ィブハイパスフィルター回路のみで構成されるものに限
らず、例えばデジタルパネルメーターを付加してベース
ラインまたは信号レベルを表示できるようにする等の付
属回路を加えてもよい。
【0031】更に、本発明に係わるアナログフィルター
装置の各フィルター回路の抵抗値と容量値は操作の簡便
性の点を考慮して固定としてもよく、また、ノイズおよ
びドリフト低減の程度と応答性を分析環境に応じて合わ
せられるように可変としてもよい。
【0032】以上に述べた本発明に係わるアナログフィ
ルター装置はクロマトグラフィーに限らず、蛍光分光光
度計、原子吸光光度計、液体シンチレーションカウンタ
ー等同様のノイズを発生する分析機器についても応用可
能なことは言うまでもない。
【0033】
【発明の効果】本発明に係わるアナログフィルター装置
は上記のように構成されているため、以下に記載するよ
うな効果を有する。
【0034】(1)各種分析機器とデータ処理装置もし
くは記録計との間に接続して、分析機器の出力電気信号
に含まれるベースラインノイズをアクティブローパスフ
ィルター回路によって大幅に低減して感度を上げること
ができるという優れた効果を有する。
【0035】(2)また、グラジェント溶離法や昇温分
析法等の分析において見られる分析機器の出力電気信号
に含まれるベースラインドリフトをアクティブハイパス
フィルター回路によって低減することにより、モニター
の感度を上げても目的物の検出ピークがチャート上でリ
ミットを越えず高感度化が可能となり、且つ分析データ
の定量を正確にできるという優れた効果を有する。
【0036】(3)応答性が早いので目的物の分取を確
実に行うことができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明に係わるアクティブローパスフ
ィルター装置の実施例を示す回路図、(B)は本発明に
係わるアクティブハイパスフィルター装置の実施例を示
す回路図である。
【図2】本発明に係わるアクティブローパスフィルター
回路とアクティブハイパスフィルター回路とを有するア
ナログフィルター装置の実施例を示す回路図。
【図3】(A)はオーディオに汎用されているアクティ
ブローパスフィルター回路、(B)はオーディオに汎用
されているアクティブハイパスフィルター回路である。
【図4】(A)はHPLCを使用してのUVモニターに
よるゴルフ場の残留農薬におけるアシュラムの分析の生
データ、(B)は本発明に係わるアナログ(ローパス)
フィルター装置を上記HPLCに接続して分析したデー
タである。
【図5】(A)はHPLCを使用してのUVモニターに
よるタンパク質の一種であるチトクロームCをグラジェ
ント法で分析したものの生データであり、(B)は本発
明に係わるアナログ(ハイパス)フィルター装置を上記
HPLCに接続して分析したものである。
【図6】(A)は図4の(A)における縦軸を16倍に
感度を上げた場合のデータであり、(B)はアクティブ
ハイパスフィルター回路を通した場合のデータであり、
(C)は更にアクティブローパスフィルター回路を通し
た場合のデータである。
【符号の説明】
R1〜8 抵抗 C1〜9 コンデンサ AMP1〜5 OPアンプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分析機器の出力電気信号を入力として、
    該電気信号をアクティブローパスフィルター回路に入れ
    てベースラインノイズを低減するようにしたことを特徴
    とするアナログフィルター装置。
  2. 【請求項2】 分析機器の出力電気信号を入力として、
    該電気信号をアクティブハイパスフィルター回路に入れ
    てベースラインドリフトを低減するようにしたことを特
    徴とするアナログフィルター装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のアクティブローパスフィ
    ルター回路および請求項2記載のアクティブハイパスフ
    ィルター回路を有し、分析機器の出力電気信号を入力と
    して、該電気信号のベースラインドリフトを低減し、且
    つベースラインノイズを低減するようにしたことを特徴
    とするアナログフィルター装置。
JP26346191A 1991-10-11 1991-10-11 アナログフイルター装置 Pending JPH0599912A (ja)

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