JPH05214442A - 降伏強さが低く、伸びの高い構造用鋼の製造法 - Google Patents

降伏強さが低く、伸びの高い構造用鋼の製造法

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JPH05214442A
JPH05214442A JP13229292A JP13229292A JPH05214442A JP H05214442 A JPH05214442 A JP H05214442A JP 13229292 A JP13229292 A JP 13229292A JP 13229292 A JP13229292 A JP 13229292A JP H05214442 A JPH05214442 A JP H05214442A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、降伏強さが低く、伸びの高い構造
用鋼の製造法を提供する。 【構成】 C:0.005%以下、Si:0.04%以
下、Mn:0.20%以下、Ti:0.03〜0.07
%、Al:0.060%以下、N:0.004%以下
で、1150〜1250℃に加熱し、仕上げ温度を80
0℃以上となる熱間圧延後、910〜960℃で焼準す
ることを特徴とする降伏強さが低く、伸びの高い構造用
鋼の製造法。 【効果】 降伏強さが低く、伸びの高い構造用鋼を経済
的に提供することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は降伏強さが低く、伸びの
高い構造用鋼に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年造船、産業機械等の各分野にわたっ
て、競争力向上のため溶接施工の減少、曲げ加工性を代
表として鋼材特性の極限追求、溶接性の向上及び鋼材コ
ストの低減、安全性の向上等各種の要求が強まってい
る。このうち厚鋼板の曲げ加工性改善のためには、低降
伏強さで、高伸びを有する厚鋼板の開発が必要である。
また建築、橋梁分野では構造物の安全性向上のため、特
に耐震性、免震性、制震性向上のために降伏強さを低く
し、伸びを高くすることが望まれている。
【0003】従来は降伏強さを低くし、伸びを高くする
ためには、添加元素を極力低減する方法が考えられてい
たが、この方法では、降伏強さの低下と伸びの上昇に限
度があり、各種要求を満足できず、問題であった。これ
まで、構造用鋼に関する公知文献としては、特開平3−
31467号公報があるが、さらに一層の降伏強さの低
下と伸びの上昇が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は以上の
点を鑑みてなされたもので、降伏強さが低く、伸びの高
い構造用鋼を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は重量%で、C:
0.005%以下、Si:0.04%以下、Mn:0.
20%以下、Ti:0.03〜0.07%、Al:0.
060%以下、N:0.004%以下、残部実質的に鉄
からなる鋼組成の鋼片または、鋳片を1150〜125
0℃に加熱し、仕上げ温度を800℃以上となるよう熱
間圧延を行った後、910〜960℃で焼準することを
特徴とする降伏強さが低く、伸びの高い構造用鋼の製造
法である。
【0006】
【作用】鋼の降伏強さを低くし、伸びを高くするために
は、鋼の強化元素の添加量を低下することが考えられ
る。鋼の強化元素としては、固溶体強化、析出強化に係
わる元素がある。固溶体元素としては、C,Si,M
n,Cu,Ni等、析出強化元素としては、Cr,M
o,Nb,V等がある。以上のことから、鋼の降伏強さ
を低くし、伸びを高くするためには、これらの各種添加
元素を低下することが考えられていた。
【0007】発明者らは、ここにおいて、さらに降伏強
さを低くし、伸びを高くする鋼を開発すべく種々検討し
た結果、極限まで低減した極微量のC,Nといえどもこ
れらが転位を固着し、これが降伏強さを高くし、伸びを
低くすることを見出した。この極微量のC,Nによる転
位の固着を防止することによって、降伏強さを低くし、
伸びを高くすることができる。
【0008】次に、C,Nによる転位の固着を防止する
ためには、適正量のTi添加が有効であることを見出し
た。Ti添加量が少なすぎると、C,Nによる転位の固
着が十分でなく降伏強さが高く、伸びが低い。また、T
i添加量が多すぎると、Tiの析出物が粗大となり、逆
に析出硬化で降伏強さが高く、伸びが低くなる。図1
に、0.003%C−0.02%Si−0.10%Mn
−0.032%Al−0.0031%N鋼での降伏強さ
と伸びに及ぼすTi添加量の影響を示す。Ti添加量が
0.03%未満では、C,Nによる転位の固着が十分で
なく、降伏強さが高く、伸びが低い。Ti添加量が0.
07%超では、Tiの析出物が粗大となり、降伏強さが
高く、伸びが低い。
【0009】以下に成分の限定理由を述べる。Cは固溶
体強化と転位の固着により降伏強さを高く、伸びを低く
する元素であり、極力押さえる必要があるため、0.0
05%を上限とする。
【0010】Siは固溶体強化で降伏強さを高く、伸び
を低くする元素であり、極力押さえる必要があるため、
0.04%を上限とする。
【0011】Mnは固溶体強化で降伏強さを高く、伸び
を低くする元素であり、極力押さえる必要があるため、
0.20%を上限とする。
【0012】TiはC,Nによる転位の固着を防止する
重要な元素で、図1に示すように添加量を0.03〜
0.07%に限定する。
【0013】Alは脱酸上必要な元素であるが、0.0
60%を超えて添加すると、靭性が低下するため、上限
を0.060%とする。
【0014】Nは固溶体強化と転位の固着により降伏強
さを高く、伸びを低くする元素であり、極力押さえる必
要があるため、0.004%を上限とする。
【0015】この鋼を溶製するにあたっては、電気炉、
転炉のいずれを用いてもよい。鋼板とするにあたって
は、熱間圧延の加熱温度を1150℃未満、あるいは、
圧延仕上げ温度を800℃未満とすると、結晶粒の微細
化により、降伏強さが高く、伸びが低くなる。また、1
250℃を超える加熱は燃料コストの上昇をきたすた
め、加熱温度は1150〜1250℃、圧延仕上げ温度
は800℃以上とする。熱間圧延後は、熱間圧延により
導入された残留歪による降伏強さの上昇及び伸びの低下
を防ぐため、焼準を行う。焼準については、下限はオー
ステナイト一相組織とするため、910℃以上で、か
つ、燃料コストの過度の上昇を防ぐため、960℃以下
とする。
【0016】
【実施例】表1に示す化学成分のうち1〜3は本発明鋼
で、4〜12は比較鋼である。鋼の溶製は転炉により行
い、常法によりスラブとした後、表1に示す板厚に同表
に示す加熱、圧延、熱処理条件で製造した。表1にこれ
らの鋼の引張試験結果を示す。
【0017】
【表1】
【0018】本発明の鋼1〜4は、C,N等の各種元素
を低減すると同時に、極微量のC,Nによる転位の固着
を防止するため、適正な範囲にTi添加し、加熱、圧
延、熱処理条件も適正であることにより、降伏強さが低
く、伸びが高い。
【0019】次に、鋼5はCが高く、鋼6はSiが高
く、鋼7はMnが高く、鋼8はTiが無添加で、鋼9は
Tiが高く、鋼10はNが高く、鋼11は加熱温度が低
く、鋼12は圧延仕上げ温度が低く、鋼13は熱処理が
ないため、それぞれ降伏強さが高く、伸びが低い。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、各種元素を極限まで低
減し、さらに、極微量のC,Nによる転位の固着を防止
するために、適正量のTiを添加し、適正な加熱、圧
延、熱処理を行うことにより、降伏強さが低く、伸びの
高い構造用鋼を経済的に提供するものであり、産業上多
大な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】降伏強さ、伸びに及ぼすTi添加量の影響を示
す図表である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 C :0.005%以下 Si:0.04%以下 Mn:0.20%以下 Ti:0.03〜0.07% Al:0.060%以下 N :0.004%以下 残部実質的に鉄からなる鋼組成の鋼片または、鋼片を1
    150〜1250℃に加熱し、仕上げ温度を800℃以
    上となるよう熱間圧延を行った後、910〜960℃で
    焼準することを特徴とする降伏強さが低く、伸びの高い
    構造用鋼の製造法。
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CN112176159A (zh) * 2020-10-09 2021-01-05 新疆八一钢铁股份有限公司 一种对风电钢进行正火热处理的生产方法
KR102255829B1 (ko) * 2019-12-16 2021-05-25 주식회사 포스코 충격인성이 우수한 제진 댐퍼용 강재 및 이의 제조방법

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