JPH05214314A - 金属ハニカムコア用ホツトメルト接着剤及び接着方法 - Google Patents

金属ハニカムコア用ホツトメルト接着剤及び接着方法

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JPH05214314A
JPH05214314A JP5665792A JP5665792A JPH05214314A JP H05214314 A JPH05214314 A JP H05214314A JP 5665792 A JP5665792 A JP 5665792A JP 5665792 A JP5665792 A JP 5665792A JP H05214314 A JPH05214314 A JP H05214314A
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JP
Japan
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honeycomb core
metal honeycomb
vinyl acetate
acetate copolymer
product
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Application number
JP5665792A
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English (en)
Inventor
Koichi Ohashi
紘一 大橋
Senji Kusayama
僊治 草山
Eiji Matsuda
英治 松田
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Taoka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Taoka Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属ハニカムコア、特にアルミハニカムコア
用ホツトメルト接着剤及び金属ハニカムコアと表面材と
の接着方法の提供。 【構成】 エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物若
しくはそのグラフト化物と、該エチレン−酢酸ビニル共
重合体のケン化物若しくはそのグラフト化物100重量
部に対してブロックされたポリイソシアネート化合物
0.1〜15重量部、及び必要により発泡剤を含有して
なることを特徴とする金属ハニカムコア用ホツトメルト
接着剤。 【効果】 特にアルミハニカムコアへの濡れが良く、こ
の為ハニカムコアの接着に要求される剪断接着強度と剥
離強度に適度なバランスを付与することができ、特に割
裂強度が優るという特徴を有する。更に優れた衝撃強
度、制振性及び優れた耐熱性を有し、構造用接着剤、例
えば建材用の金属、特にアルミハニカムコア用接着剤と
して優れた性能を具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属ハニカムコア、特
にアルミハニカムコア用ホツトメルト接着剤及び金属ハ
ニカムコアと表面材との接着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハニカムコアは、アルミ箔や紙、プラス
チックなどを接着剤で接着成形した六角柱が多数集まっ
て、丁度蜂の巣状の構造をしている。このハニカムは、
空気90〜99%、コア材 10 〜 1%の容積比率であるため
非常に軽く、通常はその表面にアルミニウム板やFRP
などの表面材を接着剤で接着接合したサンドイッチ構造
をしている。これをハニカムサンドイッチ構造体とい
い、航空機、自動車、車両の他に近年は建築材料、例え
ば床材、壁材、天井材などの軽量構造材として広く利用
されるに至っている。
【0003】従来から、特に金属ハニカムコア材と表面
材の接着接合には、通常フィルム状の接着剤、例えばホ
ットメルト型接着剤が使用され、用いられる接着剤とし
ては、その強度、物性等からもっぱらエポキシ系接着剤
やウレタン系接着剤等の熱硬化性接着剤が主として使用
されてきた(日本接着剤協会誌 Vol.25 No.3(1989)頁
107〜116 他) 。
【0004】しかしながら、金属ハニカムコア用接着剤
は、その性能もさることながら、その経済性や、工業的
に使用する際の作業性、或いは作業環境等から大量生産
に適するか否かが問題となるに至った。しかるに、従来
用いられている熱硬化性接着剤は、一般に比較的高価で
あり、接着剤塗布時にベトツキやすかったり、臭気や有
害ガスの発生、或いはカブレや変異原性など、その作業
性或いは環境衛生上等に問題があり、その改善策として
接着剤の形状(フィルム、シート、ペレット等)を改善
したり、種々の添加剤による改善が成されてきた。
【0005】一方、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケ
ン化物等からなるホットメルト接着剤が、金属例えばア
ルミニウム板やアルミ泊のいわゆる面接着に用いる方法
は見出されている(日本接着剤協会誌 Vol.14 No.10
(1978) 頁 397〜402 、特開昭58-217575 号公報等)
が、いずれも本発明の目的とする金属ハニカムコア用と
して使用された例は見出されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とする金
属ハニカムコアの接着は、いわゆる表面材とそれに垂直
な線接着によりなされ、接着剤としての性能はハニカム
コアとの馴染み、或いは濡れの善し悪しが決定的となる
が、それに適合した接着剤を見出すことが重要となる。
ここで、濡れが良いとは、接着剤が表面材に対して垂直
に線接触するハニカムコアに沿って盛り上がる状態をい
い、線接触するハニカムコアの部分が凹む状態を濡れが
悪いという。
【0007】本発明者らは、先にエチレン−酢酸ビニル
共重合体のケン化物若しくはそのグラフト化物を金属ハ
ニカムコア用ホツトメルト接着剤として用いることによ
り、種々の問題点を解決し、充分に使用に耐える優れた
性能を具備することを見出したが、更に研究・検討の結
果、該エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物若しく
はそのグラフト化物にブロックされたポリイソシアネー
ト化合物を含有させて調製した接着剤を使用することに
より、或いは更に脂肪族若しくは芳香族ポリカルボン酸
又はその無水物を併用合有させることにより、ハニカム
コアに対していわゆる濡れが良く、かつ作業性、安定性
等に優れ、目的とする接着強度においても充分な優れた
性能を具備するに至ることを見出し、本発明を完成する
に至ったものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記〜 メルトインデックス ;3〜300g/10min (ASTM D−1238) 酢酸ビニル含量 ;5〜60重量% (ケン化前のエチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビ
ニル含量) ケン化率 ;5〜98% の物性を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化
物若しくはそのグラフト化物と、該エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体のケン化物若しくはそのグラフト化物100
重量部に対してブロックされたポリイソシアネート化合
物0.1〜15重量部を含有してなることを特徴とする
金属ハニカムコア用ホツトメルト接着剤である。ここ
で、の酢酸ビニル含量とは、エチレン−酢酸ビニル共
重合体のケン化前のエチレン−酢酸ビニル共重合体中の
酢酸ビニル含量をいう(以下同じ)。
【0009】更に、本発明は前記金属ハニカムコア用ホ
ツトメルト接着剤を用いることを特徴とする金属ハニカ
ムコアと表面材との接着方法である。
【0010】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明の金属ハニカムコア用ホツトメルト接着剤を用いて
金属ハニカムコアと表面材との接着する際に適用される
金属ハニカムコアとしては、例えばアルミニウム、ステ
ンレス、チタン等から調製されたハニカムコア材があげ
られるが、特にアルミニウムハニカムコアの接着に好ま
しく適用されることを見出した。金属ハニカムコアは、
通常はその表面にアルミニウム板やFRPなどの表面材
を接着接合したサンドイッチ構造として用いられるが、
本発明に適用される表面材としては、アルミニウム板、
鋼板、樹脂板などが用いられる。
【0011】ここで、樹脂としては、熱可塑性、熱硬化
性ともいずれも使用されるが、引張りや圧縮強度の向
上、耐熱性の付与等の目的で繊維状、粉状、鱗片状など
の充填剤を加えたものが好ましく用いられ、中でも、ガ
ラス繊維は安価であり、特にガラス繊維強化樹脂が使用
され、該樹脂としてはポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂などが好ましく
挙げられる。
【0012】本発明に適用される金属ハニカムコアの用
途としては、航空機、自動車、車両等にも適用できる
が、特に床材、壁材、天井材などの建築材料用のハニカ
ムサンドイッチ構造体として優れた性能を発揮すること
を見出した。
【0013】本発明になる金属ハニカムコア用ホツトメ
ルト接着剤は、前記した所定の物性を有するエチレン−
酢酸ビニル共重合体のケン化物若しくはそのグラフト化
物にブロックされたポリイソシアネート化合物とからな
り、それ自体いわゆる適度の柔軟性があり、いわゆるハ
ニカムコアに対する濡れが良く、これが接着強度の向上
に寄与しているものと考えられる。
【0014】本発明の金属ハニカムコア用ホツトメルト
接着剤は、その柔軟性から、ハニカムコアの接着に要求
される剪断接着強度と剥離強度に適度なバランスを付与
することができ、特に割裂強度が優れるという特徴を有
する。かかる要因は、メルトインデックス、エチレン−
酢酸ビニル共重合体のケン化率、エチレンと酢酸ビニル
とのモル比、各種添加剤等を選択することにより、種々
の要求に応えることができるという特性に基づくもので
ある。
【0015】本発明に用いられるエチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物又はそのグラフト化物は、自体公知の
エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下EVAと省略す
る)を公知の方法によってケン化することにより得られ
るものが使用され、またそのグラフト化物も該ケン化物
を公知の方法によってグラフト化することによって製造
されるものが使用される。
【0016】本発明に用いられるEVAのケン化物若し
くはそのグラフト化物は、その物性として下記〜 メルトインデックス ;3〜300g/10min 酢酸ビニル含量 ;5〜60重量% ケン化率 ;5〜98% の特性を有することが必要であるが、更に好ましくは メルトインデックス ;10〜200g/10min 酢酸ビニル含量 ;20〜50重量% ケン化率 ;30〜98% の特性の範囲のものが挙げられる。
【0017】EVAのケン化の方法は、EVAを有機溶
媒に溶解させて行うか、或いはEVAをペレット状又は
粉末状で行う方法のいずれの方法によって製造されたも
のでもよい。具体的には、例えば、キシレン、トルエ
ン、ベンゼンのような芳香族炭化水素にEVAを溶解
し、アルカリ触媒を用いてケン化し、反応系内にメタノ
−ルのようなEVAの貧溶媒を添加して反応物を沈殿、
分別してケン化物( 以下「EVOH」と略称する)を得
る方法、メタノール、エタノール、イソプロパノールの
ような低沸点アルコ−ル中にEVAの粉体或いはペレッ
トを分散させた状態で、アルカリ触媒を用いてケン化
し、反応後、低沸点アルコ−ルと触媒を濾過により除去
し、低沸点アルコ−ルで洗浄してEVOHを得る方法等
が挙げられる。この反応に用いられるアルカリ触媒は、
アルカリ金属のアルコラ−ト、特にナトリウム・メチラ
−ト、ナトリウム・エチラ−ト、アルカリ金属の水酸化
物、特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が使用さ
れる。
【0018】本発明に用いられるEVOHのケン化率
は、5〜98%の範囲で適宜選択されるが、更には目的
とする金属ハニカムコア接着における目的、例えば剥離
強度を重視する場合には、ケン化率30重量%以上であ
るものが好ましく、また引張剪断強度を重視する場合に
はケン化率80%以上であるものが好ましく、剥離強度
及び引張剪断強度の双方を満たす場合には、ケン化率7
0〜90%であるものが好ましいことを見出した。
【0019】本発明に用いられるEVAのケン化グラフ
ト化物は、例えばRev.Roum.Chim.1970,15(2),P239-45
、Advan.Chem.Ser.1969,No.91,P477-88 によって容易
に製造される。具体的には、前記方法で得られたEVO
Hをキシレン、ベンゼン等の芳香族系炭化水素溶媒に溶
解し、t−ブチルハイドロパ−オキサイド、クメンハイ
ドロパ−オキサイド等のヒドロ過酸化物、過酸化ベンゾ
イル、メチルエチルケトンパ−オキサイド等の過酸化ジ
アルキル類、過酸化ジアシル、アルキリデンパ−オキサ
イド類或いはアゾビスイソブチロニトリル等の重合開始
剤を用いて、エチレン系不飽和カルボン酸又はその無水
物をグラフト化し、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化グラフト化物(以下「EVOH−g−COOH」と省
略する)として得られる。又は不均一系で得た粉体或る
いはペレット状のケン化物を低沸点アルコ−ルの中に分
散させ、エチレン系不飽和カルボン酸又はその無水物
を、重合開始剤を用いてグラフト化させてもよい。
【0020】ここで、グラフト化に用いられるエチレン
系不飽和カルボン酸又はその無水物としては、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン
酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸、無水
イタコン酸、無水シトラコン酸等を挙げることができ、
これら単量体は単独で又はスチレン、アクリル酸若しく
はそのエステル等他のエチレン系不飽和単量体と組み合
わせて使用することもできる。
【0021】このグラフト化の反応温度はラジカル開始
剤の分解開始温度以上の温度であればよい。グラフト化
率は特に制限的ではないが、一般に0.1〜15重量%
の範囲が好ましい。
【0022】本発明の金属ハニカムコア用ホツトメルト
接着剤においては、その接着力を更に高めたり、その他
性能改善の目的で脂肪族若しくは芳香族ポリカルボン酸
又はその無水物を併用添加することができる。
【0023】ここにいう脂肪族若しくは芳香族ポリカル
ボン酸又はその無水物とは、炭素数2〜10の飽和若しく
は不飽和の脂肪族ポリカルボン酸類、炭素数8〜20の芳
香族ポリカルボン酸類又はその無水物、更にこれらを含
む誘導体、例えば該ポリカルボン酸類とアルキレングリ
コール等の多価アルコールとのエステル類が挙げられ
る。
【0024】具体的には、マロン酸、アジピン酸、グル
タル酸、セバシン酸、マレイン酸、フマール酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピ
ロメリット酸又はこれらの無水物、又はピロメリット酸
又はこれらの無水物とエチレングリコールとのジエステ
ル又はグリセリンとのトリエステル類、3,3’,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物等が挙げ
られる。これらの中でも、無水マレイン酸、無水トリメ
リット酸、イタコン酸、無水ピロメリット酸又はこれら
の酸又はその無水物とエチレングリコールとのジエステ
ル若しくはグリセリンとのトリエステル類、3,3’,
4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物等が
特に好ましく用いられる。また、これらの脂肪族若しく
は芳香族ポリカルボン酸又はその無水物は、単独または
2種以上の混合物として用いられる。
【0025】エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物
若しくはそのグラフト化物に対する脂肪族若しくは芳香
族ポリカルボン酸又はその無水物の添加量はEVOHの
ケン化率によっても異なるが、通常、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体のケン化物若しくはそのグラフト化物10
0部に対してポリカルボン酸又はその無水物は0.00
1 〜20重量%、好ましくは0.01〜10重量%添加
することができる。
【0026】本発明において、これらの脂肪族若しくは
芳香族ポリカルボン酸又はその無水物をエチレン−酢酸
ビニル共重合体のケン化物若しくはそのグラフト化物に
含有させる方法は、その用途に依り、公知の方法が適用
され、特に制限されない。
【0027】例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体の
ケン化物若しくはそのグラフト化物とブロックされたポ
リイソシアネート化合物及び必要によりポリカルボン酸
又はその無水物を所定量を配合し、低温、好ましくは 1
20℃以下で混融することによって行なわれる。
【0028】本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体の
ケン化物若しくはそのグラフト化物とブロックされたポ
リイソシアネート化合物との金属ハニカムコア用ホツト
メルト接着剤としての使用に際しては、必要により前記
脂肪族若しくは芳香族ポリカルボン酸又はその無水物を
添加され、通常これをシート状、具体的にはフイルム
状、シ−ト状等に成形して製品とすることが好ましい。
そして該成型品を再加熱することにより、反応型ホット
メルト接着剤として使用される。
【0029】本発明の金属ハニカムコア用ホツトメルト
接着剤は、容易にシート状に形成され、使用することが
できるので工業的に有利である。本発明の金属ハニカム
コア用ホツトメルト接着剤は、必要により発泡剤を併用
添加することにより、好ましいホットメルト接着剤とし
て使用される。添加される発泡剤としては、アゾビスフ
ォルムアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾア
ミノベンゼン等のアゾ系、N,N’ジニトロソペンタメ
チレンテトラミン、N,N’ジメチルN,N’ジニトロ
ソテレフタルアミド等のN−ニトロソ系、ベンゼンスル
フォニルヒドラジド、トルエン4スルフォニルヒドラジ
ド、ベンゼン1,3ジスルフォニルヒドラジド、ジフェ
ニルスルフォン3,3’ジスルフォニルヒドラジド、
4,4’オキシビス(ベンゼンスルフォニルヒドラジ
ド)、スルフォンヒドラジド等のスルフォニルヒドラジ
ド系化合物が挙げられる。これらの添加量は、金属ハニ
カムコア用ホツトメルト接着剤中には、通常0.1〜2
0重量%、,好ましくは0.3〜10重量%である。
【0030】また、本発明の金属ハニカムコア用ホツト
メルト接着剤は、必要により、更にタルク、炭カル、水
酸化アルミニウム、珪砂、クレ−、シラスバル−ン、ガ
ラスバル−ン、グラファイト、炭化珪素、酸化アルミニ
ウムなどの無機質充填剤を配合することができ、また、
クルミ殻粉、ポリエチレン粉末などの有機質充填剤を配
合することもできる。更に必要に応じて、着色剤、脱水
剤、消泡剤、可塑剤、酸化防止剤などの、公知の添加剤
を添加することも出来る。
【0031】本発明の金属ハニカムコア用ホツトメルト
接着剤は、特にアルミニウムハニカムコアにアルミニウ
ム板やFRPなどの表面材を接着剤で接着接合したサン
ドイッチ構造の接着剤として好ましく適用される。
【0032】本発明に用いられるブロックされたポリイ
ソシアネートは、通常分子中に2個以上のイソシアネー
ト基を有するポリイソシアネートを、従来知られている
方法でブロックしたもので加熱によりブロック剤が解離
し、イソシアネートが生成するものである。具体的に
は、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフチ
レンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどのポリ
イソシアネートをフェノール、クレゾールなどのフェノ
ール類、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクタムなど
のラクタム類、アルコール類、アミン類などでブロック
されたものであり、これらは、単独であるいは2種以上
混合して使用される。
【0033】本発明の金属ハニカムコア用ホツトメルト
接着剤において、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン
化物若しくはそのグラフト化物に対するブロックされた
ポリイソシアネート化合物の配合量は、エチレン−酢酸
ビニル共重合体のケン化物若しくはそのグラフト化物1
00重量部に対して0.1〜15重量部、好ましくは1
〜10重量部であり、0.1重量部より少ないときは、
十分な接着力が得られず、また15重量部より多いとき
は、架橋が進み易く、固くなって衝撃強度が弱くなり、
割裂強度が低下し、好ましくない。
【0034】エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物
若しくはそのグラフト化物とブロックされたポリイソシ
アネート化合物は、混合および/または混練させて均一
な接着剤組成物とする。その混合および混練方法として
は、一軸または二軸押出機で混練する方法、ロール、バ
ンバリーミキサー等で混練する方法がとられる。混練温
度は、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物若しく
はそのグラフト化物の融点とブロックされたイソシアネ
ートが解離する温度との関連で定められる。
【0035】例えば、100℃〜150℃の温度で行わ
れる。混練する時間は均一に混り合った樹脂組成物とな
るまでの時間を選択すればよいが、ブロックされたポリ
イソシアネートの解離を抑えるため、短時間であること
が望ましい。その他の混合方法として、溶媒を用いる方
法も適用できる。例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合
体のケン化物若しくはそのグラフト化物とブロックされ
たポリイソシアネートを、それらの良溶媒であるトルエ
ン、キシレン、ジクロルエタン等を使い溶液状態で混合
することも可能である。本発明の金属ハニカムコア用ホ
ツトメルト接着剤による接着は熱圧着によって行われ、
接着の温度、圧力、時間は適当に選択されるが、ブロッ
クされたポリイソシアネート化合物が解離するのに十分
な温度で行われることが望ましい。
【0036】
【発明の効果】本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体
のケン化物若しくはそのグラフト化物と所定のブロック
されたポリイソシアネート化合物とからなる金属ハニカ
ムコア用ホツトメルト接着剤は、それ自体いわゆる適度
の柔軟性があり、特にアルミハニカムコアへの濡れが良
く、この為ハニカムコアの接着に要求される剪断接着強
度と剥離強度に適度なバランスを付与することができ、
特に割裂強度が優るという特徴を有するものである。更
に本発明の金属ハニカムコア用ホツトメルト接着剤は、
優れた衝撃強度、制振性及び優れた耐熱性を有し、構造
用接着剤、例えば建材用の金属、特にアルミハニカムコ
ア用接着剤として優れた性能を具備している。
【0037】
【実施例】以下に、実施例により本発明を具体的に説明
するが、これらの実施例は本発明をなんら制限するもの
ではない。
【0038】本発明の実施例に用いられるEVOHO又
はEVOH−g−COOHの代表的な合成方法を説明す
る。なお、以下の実施例に用いられる種々のEVOHO
又はEVOH−g−COOHは、略同様の方法で合成し
たものである。
【0039】〔合成例1〕不均一反応によるEVOHの合成 10Lのフラスコに撹拌機、温度計、冷却管、窒素導入
管を設置し、フラスコ内を窒素ガスで置換した後、フラ
スコにメタノ−ル 6000 部及びペレット状のEVA(酢
酸ビニル含有量40重量%、MI:60g/10min.)
2500部を入れ、30℃以下でナトリウムメトキサイドの
メタノ−ル溶液160部を加え45〜50℃で5時間反
応させた後、40℃以下に冷却、濾過し、ペレットを分
別して反応物を取出し、6000部のメタノ−ルで2回
洗浄し、ケン化率50%のEV−OHを得た。
【0040】合成例2不均一反応によるEVOH−g−COOHの合成 1Lのフラスコに撹拌機、温度計、冷却管、窒素導入管
を設置し、フラスコ内を窒素ガスで置換した後、フラス
コにメタノ−ル500部及び合成例1で得られたEVO
H100部を仕込み、50℃に昇温し、均一に溶解した
後、アクリル酸2. 5部を投入し、次いで、アゾビスイ
ソブチロニトリル0.2部を投入し、9時間保温した
後、40℃まで冷却後濾過によってポリマ−を濾別し、
EVOH−g−COOHを析出させた。
【0041】実施例1〜11、比較例1〜6 [ホットメルト接着剤の調製]合成例1の方法に準じて製
造された所定のケン化率、酢酸ビニル含量及びメルトイ
ンデックスのEVOH100部を、8インチロールを用
いて、ブロックされたポリイソシアネート化合物の所定
量を、以下に示す割合でそれぞれ混練した。混練条件
は、100℃、5分間である。次いで、混練した組成物
を熱プレス機を用いて120℃、10〜200 kgf/cm
2 圧の条件で400ミクロンの厚みのフィルム状とし
た。
【0042】[接着剤試験条件] 被着材 ;アセトン脱脂済のアルミニウム板 (70×150
×0.5mm)と昭和飛行機工業株式会社製のアルミハニカム
(AL3/8-52-29P) を使用。 接着条件 ;アルミニウム板とアルミハニカムの間に作成
したフィルム状ホットメルト接着剤をサンドイッチ状に
挟み、熱プレスで170℃、10分間熱養成した。 測定条件 ;島津製作所製のオートグラフIS−5000
を使用し、雰囲気温度25℃、試験速度200mm/min
の条件で、割裂強度を測定した。 結果を第1表及び第2表に示す。
【0043】
【表1】
【0044】*1 ブロックされたポリイソシアネート A;クレゾールでブロックされたジフェニルメタンジイ
ソシアネート B;ε−カプロラクタムでブロックされたヘキサメチレ
ンジイソシアネート
【0045】
【表2】
【0046】*1 ブロックされたポリイソシアネート A;クレゾールでブロックされたジフェニルメタンジイ
ソシアネート B;ε−カプロラクタムでブロックされたヘキサメチレ
ンジイソシアネート 註)表中の比較例1〜6は、ブロックされたポリイソシ
アネートを添加せずに、同様にして作成したフィルムを
用い、同様に接着剤試験を行ったものである。
【0047】実施例12〜17 [ホットメルト接着剤の調製]合成例1の方法に準じて製
造されたケン化率50%、酢酸ビニル含量40重量%及
びメルトインデックス42のEVOH100部を、8イ
ンチロールを用いて、ブロックされたポリイソシアネー
ト化合物の所定量、及び脂肪族若しくは芳香族ポリカル
ボン酸又はその無水物及び/又は発泡剤を、以下に示す
割合でそれぞれ添加混練した。混練条件は、100℃、
5分間である。
【0048】次いで、混練した組成物を熱プレス機を用
いて120℃、10〜200 kgf/cm2 圧の条件で40
0ミクロンの厚みのフィルム状とした。次の、このフィ
ルムを用いて前記した方法によって接着剤試験を行なっ
た。結果を第3表に示す。
【0049】
【表3】
【0050】*1 ブロックされたポリイソシアネート A;クレゾールでブロックされたジフェニルメタンジイ
ソシアネート B;ε−カプロラクタムでブロックされたヘキサメチレ
ンジイソシアネート
【0051】実施例18〜23 [ホットメルト接着剤の調製]合成例1の方法に準じて製
造されたケン化率70%、酢酸ビニル含量40重量%及
びメルトインデックス36のEVOH100部を、8イ
ンチロールを用いてブロックされたポリイソシアネート
化合物、脂肪族若しくは芳香族ポリカルボン酸又はその
無水物及び/又は発泡剤を、以下に示す割合でそれぞれ
添加混練した。混練条件は、100℃、5分間である。
【0052】次いで、混練した組成物を熱プレス機を用
いて120℃、10〜200 kgf/cm2 圧の条件で40
0ミクロンの厚みのフィルム状とした。次の、このフィ
ルムを用いて前記した方法によって接着剤試験を行なっ
た。結果を第4表に示す。
【0053】
【表4】
【0054】*1 ブロックされたポリイソシアネート A;クレゾールでブロックされたジフェニルメタンジイ
ソシアネート B;ε−カプロラクタムでブロックされたヘキサメチレ
ンジイソシアネート *2 発泡剤;N,N’ジニトロソペンタメチレンテト
ラミン *3 発泡剤;ベンゼン1,3ジスルフォニルヒドラジ
【0055】実施例24〜29 [ホットメルト接着剤の調製]合成例2の方法に準じて製
造されたケン化率50%、酢酸ビニル含量40重量%及
びメルトインデックス60のEVOH−g−COOH1
00部を、8インチロールを用いてブロックされたポリ
イソシアネート化合物、脂肪族若しくは芳香族ポリカル
ボン酸又はその無水物及び/又は発泡剤を、以下に示す
割合でそれぞれ添加混練した。混練条件は、100℃、
5分間である。
【0056】次いで、混練した組成物を熱プレス機を用
いて120℃、10〜200 kgf/cm2 圧の条件で40
0ミクロンの厚みのフィルム状とした。次の、このフィ
ルムを用いて前記した方法によって接着剤試験を行なっ
た。結果を第5表に示す。
【0057】
【表5】
【0058】*1 ブロックされたポリイソシアネート A;クレゾールでブロックされたジフェニルメタンジイ
ソシアネート B;ε−カプロラクタムでブロックされたヘキサメチレ
ンジイソシアネート *2 発泡剤;N,N’ジニトロソペンタメチレンテト
ラミン *3 発泡剤;ベンゼン1,3ジスルフォニルヒドラジ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記〜の物性を有するエチレン−酢
    酸ビニル共重合体のケン化物若しくはそのグラフト化物
    と、該エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物若しく
    はそのグラフト化物100重量部に対してブロックされ
    たポリイソシアネート化合物0.1〜15重量部を含有
    してなることを特徴とする金属ハニカムコア用ホツトメ
    ルト接着剤。 メルトインデックス ;3〜300g/10min 酢酸ビニル含量 ;5〜60重量% ケン化率 ;5〜98%
  2. 【請求項2】 ポリイソシアネート化合物として、ジフ
    ェニルメタンジイソシアネ−ト、トリレンジイソシアネ
    ート、ナフチレンジイソシアネート、トリフェニルメタ
    ントリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
    トを用いる請求項1に記載の金属ハニカムコア用ホツト
    メルト接着剤。
  3. 【請求項3】金属ハニカムコアが、アルミハニカムコア
    であることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれ
    かに記載の金属ハニカムコア用ホツトメルト接着剤。
  4. 【請求項4】 金属ハニカムコアが、アルミハニカムコ
    アであり、表面材がアルミ板であることを特徴とする請
    求項1乃至請求項3のいずれかに記載の金属ハニカムコ
    ア用ホツトメルト接着剤。
  5. 【請求項5】 エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化
    物若しくはそのグラフト化物及びブロックされたポリイ
    ソシアネート化合物、脂肪族若しくは芳香族ポリカルボ
    ン酸又はその無水物及び/又は発泡剤を含有せしめてな
    る請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の金属ハニカ
    ムコア用ホツトメルト接着剤。
  6. 【請求項6】 下記〜の物性を有するエチレン−酢
    酸ビニル共重合体のケン化物若しくはそのグラフト化物
    と、該エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物若しく
    はそのグラフト化物100重量部に対してブロックされ
    たポリイソシアネート化合物0.1〜15重量部を含有
    してなる接着剤シートを用いて、金属ハニカムコアと表
    面材とを接着することを特徴とする金属ハニカムコアと
    表面材との接着方法。 メルトインデックス ;3〜300g/10min 酢酸ビニル含量 ;5〜60重量% ケン化率 ;5〜98%
  7. 【請求項7】 ポリイソシアネート化合物として、ジフ
    ェニルメタンジイソシアネ−ト、トリレンジイソシアネ
    ート、ナフチレンジイソシアネート、トリフェニルメタ
    ントリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
    トを用いることを特徴とする請求項6に記載の金属ハニ
    カムコアと表面材との接着方法。
  8. 【請求項8】 金属ハニカムコアが、アルミハニカムコ
    アであることを特徴とする請求項6又は請求項7のいず
    れかに記載の金属ハニカムコアと表面材との接着方法。
  9. 【請求項9】 金属ハニカムコアが、アルミハニカムコ
    アであり、表面材がアルミ板であることを特徴とする請
    求項6乃至請求項8のいずれかに記載の金属ハニカムコ
    アと表面材との接着方法。
  10. 【請求項10】 エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン
    化物若しくはそのグラフト化物及びブロックされたポリ
    イソシアネート化合物、脂肪族若しくは芳香族ポリカル
    ボン酸又はその無水物及び/又は発泡剤を含有せしめて
    なる請求項6乃至請求項9のいずれかに記載の金属ハニ
    カムコアと表面材との接着方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19990016506A (ko) * 1997-08-16 1999-03-05 정해린 중·저온 접착제의 제법
JP2009085407A (ja) * 2007-10-02 2009-04-23 Railway Technical Res Inst 多孔質金属材の取付構造及び取付方法
CN108467685A (zh) * 2018-03-29 2018-08-31 重庆渝茁科技有限公司 车辆用聚酯树脂蜂窝板材料

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