JPH05214102A - ポリフェニレンスルフィドの製造方法 - Google Patents

ポリフェニレンスルフィドの製造方法

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JPH05214102A
JPH05214102A JP4100159A JP10015992A JPH05214102A JP H05214102 A JPH05214102 A JP H05214102A JP 4100159 A JP4100159 A JP 4100159A JP 10015992 A JP10015992 A JP 10015992A JP H05214102 A JPH05214102 A JP H05214102A
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JP
Japan
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polyphenylene sulfide
temperature
dibromobenzene
polymer
polymerization
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JP4100159A
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Shinji Tanaka
真司 田中
Hiroshi Inoue
洋 井上
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温和な条件で高分子量のポリフェニレンスル
フィドが得られる上にオリゴマーの副生も少ない製造方
法を提供する。 【構成】 ジチオールのアルカリ金属塩(I)とp−ジ
ブロモベンゼン(II)を極性有機溶媒中、(I)/
(II)=0.85〜1.15、p−ジブロモベンゼン
(II)の重合系モノマー濃度を0.3モル/l以上、
温度120〜280℃で重合することを特徴とする、長
さ/径=2/0.5(mm/mm)のダイスを用い30
0℃、200(秒)−1で測定した溶融粘度が600ポ
アズ以上であるポリフェニレンスルフィドの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリフェニレンスルフ
ィドの製造方法に関するものである。さらに詳しくは、
ジチオールのアルカリ金属塩とp−ジブロモベンゼンを
重合することによるポリフェニレンスルフィドの製造方
法である。
【0002】ポリフェニレンスルフィドは、その優れた
耐熱性、耐溶剤性を生かして電気・電子機器部材、自動
車機器部材として注目を集めている。
【0003】また、射出成形、押出成形等により各種成
形部品、フィルム、シート、繊維等に成形可能であり、
耐熱性、耐溶剤性の要求される分野に幅広く用いられて
いる。
【0004】
【従来の技術】代表的なポリアリーレンスルフィドの製
造方法としては、特公昭45−3368号公報、特公昭
52−12240号公報に記載されているアルカリ金属
硫化物とジハロ芳香族化合物から得る方法が一般的であ
るが、これらの方法は高温、高圧下での重合が必要とな
る。
【0005】また、特公昭45−3368号公報に記載
されている方法により得られるポリフェニレンスルフィ
ドは、分子量が低い上にオリゴマー等の副生成物を大量
に含んでおり、そのままでは使用に適さない。
【0006】一方、特公昭52−12240号公報に記
載されている方法により得られるポリフェニレンスルフ
ィドは高分子量体とはなっているが、やはりオリゴマー
等の副生成物が大量に含まれており、副生成物を除去し
て使用することが必要となる。
【0007】さらに、出発物質としてアルカリ金属硫化
物とポリハロ芳香族化合物以外の化合物からポリフェニ
レンスルフィドを得る方法が、特開昭64−33138
号公報、特公平3−32571号公報等に記載されてい
るが、特開昭64−33138号公報に記載されている
方法により得られるポリフェニレンスルフィドは、その
収率が低い上に融点が210〜215℃と低いことから
ポリフェニレンスルフィドとは言えない程度の分子量の
低いポリマーしか得られない。また、特公平3−325
71号公報に記載されている方法においては、高価な四
級ホスホニウム塩触媒を大量に必要とする上に重合時間
も極めて長く現実的な重合方法とは言えない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のポリ
フェニレンスルフィドの製造方法の欠点として知られて
いる高温、高圧を必要とせず、より温和な条件で高分子
量のポリフェニレンスルフィドが得られる上にオリゴマ
ーの副生も少ない製造方法を供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、下記の構
造式よりなるジチオールのアルカリ金属塩(I)
【0010】
【化2】 (Mはアルカリ金属、nは0または1を表す)とp−ジ
ブロモベンゼン(II)を極性有機溶媒中で、(I)/
(II)=0.85〜1.15、p−ジブロモベンゼン
の重合系のモノマー濃度を0.3モル/l以上、温度1
20〜280℃で重合することを特徴とする、長さ/径
=2/0.5(mm/mm)のダイスを用い300℃、
200(秒)−1で測定した溶融粘度が600ポアズ以
上であるポリフェニレンスルフィドの製造方法に関する
ものである。
【0011】以下に、その詳細について説明する。
【0012】本発明において使用されるジチオールのア
ルカリ金属塩は、1,4−ベンゼンジチオールのアルカ
リ金属塩、ビス(4−メルカプトフェニル)スルフィド
のアルカリ金属塩であり、特に1,4−ベンゼンジチオ
ールのナトリウム塩、ビス(4−メルカプトフェニル)
スルフィドのナトリウム塩などが好ましく用いられる。
【0013】また、本発明において使用されるジチオー
ルのアルカリ金属塩は、ジチオールとアルカリ金属水酸
化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩等を
反応させる一般的製法により得ることができる。この
時、用いるジチオールのアルカリ金属塩は、系外で反応
させ単離したものを重合反応に使用してもよいし、単離
せずそのまま連続的に重合反応に使用してもよい。
【0014】本発明においては、上記のジチオールのア
ルカリ金属塩を得る際に、チオールに対して等モル量の
副生水が発生するが、重合反応に使用する際に、この副
生水の重合系外への脱水率を50重量%以上、好ましく
は70重量%以上、特には90重量%以上とすることが
好ましい。脱水率が50重量%未満では得られるポリフ
ェニレンスルフィドの分子量が上がり難く好ましくな
い。
【0015】本発明において上記のジチオールのアルカ
リ金属塩と反応させる化合物は、p−ジブロモベンゼン
である。ポリフェニレンスルフィドを得るためには、p
−ジクロロベンゼンの使用も考えられるが、本発明者ら
の検討によりp−ジクロロベンゼンは反応性が低いた
め、長さ/径=2/0.5(mm/mm)のダイスを用
い300℃、200(秒)−1で測定した溶融粘度が6
00ポアズ以上であるポリフェニレンスルフィドを得る
に至らず、p−ジブロモベンゼンを用いた場合において
のみ特異的に効果が発現されることを見い出した。
【0016】本発明におけるジチオールのアルカリ金属
塩/p−ジブロモベンゼンの仕込み比はモル比で0.8
5〜1.15であり、好ましくは0.95〜1.05、
特に好ましくは0.98〜1.02である。
【0017】本発明において使用される極性有機溶媒と
しては、N−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキ
シル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルイミダゾリジ
ノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
N−エチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタ
ム、テトラメチル尿素等が挙げられ、好ましくはN−メ
チル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロ
リドン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、N−エチ
ル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタム、テト
ラメチル尿素であり、特に好ましくはN−メチル−2−
ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドンであ
る。
【0018】本発明におけるp−ジブロモベンゼンの重
合系におけるモノマー濃度(p−ジブロモベンゼンのモ
ル量/極性有機溶媒量)は、0.3モル/l以上、好ま
しくは0.5モル/l以上、特には1モル/l以上が好
ましい。モノマー濃度が0.3モル/l未満では得られ
るポリフェニレンスルフィドの分子量が上がり難く好ま
しくない。
【0019】本発明における重合温度は、120℃以上
280℃以下であり、好ましくは150℃以上250℃
以下である。120℃未満では反応が進行し難く好まし
くない。また、280℃を越える場合においてはポリマ
ーの分解が生じる恐れが有り好ましくない。
【0020】本発明において得られるポリフェニレンス
ルフィドは、長さ/径=2/0.5(mm/mm)のダ
イスを用いて300℃、200(秒)−1で測定した溶
融粘度が600ポアズ以上、好ましくは800ポアズ以
上である。
【0021】本発明において得られるポリフェニレンス
ルフィドは、塩化メチレン溶媒で8時間ソックスレー抽
出を行った時の溶媒可溶部である副生オリゴマーの抽出
量が1.5重量%以下、好ましくは1重量%以下であ
る。
【0022】本発明によれば高分子量のポリフェニレン
スルフィドを得ることが可能であるが、より高分子量化
するため、あるいは重合系を安定化する目的で重合助剤
を添加してもよい。重合助剤としては、塩化リチウム、
酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、水、n
−デカン、n−テトラデカン、p−シメン等を挙げるこ
とができる。また、本発明の効果を損なわない限り、酸
化硬化および3官能以上のポリブロモ化合物、ポリチオ
ール化合物等を添加してもよい。
【0023】本発明により得られたポリフェニレンスル
フィドは、優れた力学特性および加工性を有しているの
で強靭なフィルム、シート、繊維等に極めて容易に成形
加工することができる。さらにまた、射出成形、押出成
形、ブロー成形、回転成形等により各種モールド物に加
工することができる。
【0024】また、本発明により得られたポリフェニレ
ンスルフィドに、カーボンブラック、炭酸カルシウム、
シリカ、酸化チタン等の粉末状充填剤、または炭素繊
維、ガラス繊維、アスベスト繊維、ポリアラミド繊維等
の繊維状充填剤を充填して使用することもできる。
【0025】さらに、本発明により得られたポリフェニ
レンスルフィドは、ポリカーボネート、ポリフェニレン
オキシド、ポリスルフォン、ポリアセタール、ポリイミ
ド、ポリアミド、ポリエステル、ポリスチレン、ポリオ
レフィン、ABS等の樹脂1種以上を混合して使用する
ことも可能である。
【0026】
【実施例】以下に、例を挙げて本発明を説明する。これ
らは例示的なものであって、本発明を限定するものでは
ない。
【0027】なお、ここで示す溶融粘度は、高化式フロ
ーテスターにより、長さ/径=2/0.5(mm/m
m)のダイスを用い300℃、200(秒)−1で測定
したものである。
【0028】溶融温度(Tm)は、DSC(セイコー電
子製)により、10℃/分で測定したものである。
【0029】副生オリゴマー量は、ポリマーを塩化メチ
レンを溶媒として8時間ソックスレー抽出を行った後、
溶媒可溶部を副生オリゴマーとして計算した割合であ
る。
【0030】実施例1 500mlセパラブルフラスコにN−メチル−2−ピロ
リドン(以下NMPと略す)300ml、水酸化ナトリ
ウム24.24g、ビス(4−メルカプトフェニル)ス
ルフィド(以下MPSと略す)75g、ベンゼン30m
lを投入し、撹拌しながら160℃に昇温し、ベンゼン
30ml、水10.6gを留出させた。この時の副生水
の脱水率は98.1重量%であった。その後、p−ジブ
ロモベンゼン(以下DBBと略す)70.77gを投入
した。この時のモノマー濃度(DBBのモル量/NMP
量)は1モル/lであった。その後、徐々に200℃に
昇温し、200℃で5時間保持を行い重合を終了させ
た。
【0031】重合終了後、反応物を室温に冷却し、内容
物を水に投入しポリマーを回収した。次に、回収された
ポリマーを500mlオートクレーブに水200mlと
ともに投入し、175℃に昇温し30分保持することに
より、ポリマーに含有されている塩を除去した。その
後、160℃、真空下で8時間乾燥してポリフェニレン
スルフィドを得た。
【0032】得られたポリフェニレンスルフィドを高化
式フローテスターにより、長さ/径=2/0.5(mm
/mm)のダイスを用い300℃、200(秒)−1
測定した溶融粘度は1110ポアズであった。この溶融
粘度は、通常の重合方法で得られるポリフェニレンスル
フィドと比較して高分子量のものである。得られたポリ
フェニレンスルフィドをDSCで10℃/分の昇温速度
で測定した溶融温度(Tm)は282℃であった。得ら
れたポリフェニレンスルフィドを10g取り、ポリフェ
ニレンスルフィドのオリゴマー抽出溶媒として一般的で
ある塩化メチレンを用いてソックスレー抽出を8時間行
った。塩化メチレンを留去した後の可溶部(オリゴマ
ー)は0.08gであり、ポリマー中のオリゴマー量は
0.8重量%であった。このオリゴマー含有量は、通常
の重合方法で得られるポリフェニレンスルフィドと比較
して非常に少ないものである。
【0033】実施例2 実施例1と同様の方法において、NMPの代わりにN−
シクロヘキシル−2−ピロリドン(以下CyPと略す)
を300mlを用い、225℃で2時間重合することに
よりポリフェニレンスルフィドを得た。回収の方法も実
施例1に準じて行った。
【0034】得られたポリフェニレンスルフィドの溶融
粘度は4950ポアズであり、短時間の重合で高分子量
のものが得られた。得られたポリフェニレンスルフィド
のTmは282℃であった。実施例1と同様の方法でオ
リゴマー量の測定を行ったところ0.98重量%であっ
た。
【0035】実施例3 500mlセパラブルフラスコにMPS75g、CyP
300ml、水酸化ナトリウム24.24g、ベンゼン
30mlを投入し、撹拌しながら160℃に昇温し、ベ
ンゼン30ml、水10.5gを留出させた。この時の
副生水の脱水率は97.2重量%であった。その後、1
40℃に冷却し、酢酸リチウム9.9gを投入し、16
0℃に昇温した後にDBB70.77gを投入した。こ
の時のモノマー濃度は1モル/lであった。その後、徐
々に225℃に昇温し、225℃で2時間保持した後、
250℃に昇温し、250℃で3時間保持を行い重合を
終了させた。
【0036】ポリマーの回収は、実施例1に準じて行っ
た。得られたポリフェニレンスルフィドの溶融粘度は1
7800ポアズであり、異常に分子量の高いものであっ
た。得られたポリフェニレンスルフィドのTmは279
℃であった。実施例1と同様の方法でオリゴマー量の測
定を行ったところ0.92重量%であった。
【0037】実施例4 500mlオートクレーブにMPS37.5g、NMP
150ml、水酸化ナトリウム12.12gを投入し、
撹拌しながら160℃に昇温し、水5.2gを留出させ
た。この時の副生水の脱水率は96.3重量%であっ
た。その後、DBB35.39gを投入した。この時の
モノマー濃度は1モル/lであった。その後、徐々に2
25℃に昇温し、225℃で2時間保持を行い重合を終
了させた。ポリマーの回収は、実施例1に準じて行っ
た。
【0038】得られたポリフェニレンスルフィドの溶融
粘度は3850ポアズであり、Tmは282℃であっ
た。実施例1と同様の方法でオリゴマー量の測定を行っ
たところ0.85重量%であった。
【0039】実施例5 500mlセパラブルフラスコにMPS37.5g、N
MP300ml、水酸化ナトリウム18.18g、ベン
ゼン30mlを投入し、撹拌しながら160℃に昇温
し、ベンゼン30ml、水5.0gを留出させた。この
時の副生水の脱水率は92.6重量%であった。その
後、DBB35.4gを投入した。この時のモノマー濃
度は0.5モル/lであった。その後、徐々に200℃
に昇温し、200℃で5時間保持を行い重合を終了させ
た。ポリマーの回収は、実施例1に準じて行った。
【0040】得られたポリフェニレンスルフィドの溶融
粘度は1090ポアズであり、Tmは282℃であっ
た。実施例1と同様の方法でオリゴマー量の測定を行っ
たところ0.79重量%でった。
【0041】比較例1 500mlオートクレーブに2.8水塩硫化ナトリウム
78.56g、NMP200mlを投入し、撹拌しなが
ら徐々に204℃まで昇温し、水17.22gを留出さ
せた。この時系内に残存する水は硫化ナトリウム1モル
に対して1.21モルであった。その後、系を160℃
に冷却してp−ジクロロベンゼン88.2gを投入し、
徐々に225℃に昇温し、225℃で2時間保持を行い
重合を終了させた。反応物の回収は、実施例1に準じて
行った。
【0042】得られた反応物の溶融粘度はあまりにも低
く測定不能であった。得られた反応物のTmは273℃
とポリフェニレンスルフィドとしては低いものであっ
た。
【0043】比較例2 比較例1と同様の方法で重合を行った。ただし、重合条
件を250℃、3時間とした。ポリマーの回収は、実施
例1に準じて行った。
【0044】得られたポリフェニレンスルフィドの溶融
粘度は380ポアズであり、Tmは282℃であった。
実施例1と同様の方法でオリゴマー量を測定したところ
4.7重量%と非常に多くの低分子量体(オリゴマー)
を含んでいるものであった。
【0045】比較例3 500mlオートクレーブに2.8水塩硫化ナトリウム
78.56g、NMP200ml、酢酸リチウム19.
8gを投入し、撹拌しながら徐々に204℃に昇温し、
水17.1gを留出させた。この時系内に残存する水の
量は硫化ナトリウム1モルに対して1.22モルであっ
た。その後、160℃に冷却してp−ジクロロベンゼン
を88.2g投入し、徐々に250℃に昇温し、250
℃で3時間保持を行い重合を終了させた。ポリマーの回
収は、実施例1に準じて行った。
【0046】得られたポリフェニレンスルフィドの溶融
粘度は2280ポアズであり、Tmは282℃であっ
た。実施例1と同様の方法でオリゴマー量を測定したと
ころ4.9重量%であった。
【0047】比較例4 500mlセパラブルフラスコにMPS75g、CyP
300ml、水酸化ナトリウム24.24g、ベンゼン
30mlを投入し、撹拌しながら徐々に160℃に昇温
し、ベンゼン30ml、水10.5gを留出させた。こ
の時の副生水の脱水率は97.2重量%であった。その
後、p−ジクロロベンゼン44.1gを投入した。この
時のモノマー濃度は1モル/lであった。その後、徐々
に225℃に昇温し、225℃で3時間保持を行い反応
を終了させた。
【0048】その後、冷却して水に投入したが、水が黒
色に濁ったのみでポリマーを回収することはできなかっ
た。
【0049】比較例5 500mlセパラブルフラスコにMPS7.5g、NM
P300ml、水酸化ナトリウム2.42g、ベンゼン
30mlを投入し、撹拌しながら徐々に160℃に昇温
し、ベンゼン30ml、水1.0gを留出させた。この
時の副生水の脱水率は92.6重量%であった。その
後、DBB7.1gを投入した。この時のモノマー濃度
は0.1モル/lであった。その後、徐々に200℃に
昇温し、200℃で5時間保持を行い重合を終了させ
た。その後、冷却して水に投入した後、少量の塩酸を滴
下して分離をよくして回収した。
【0050】得られたポリフェニレンスルフィドの溶融
粘度は30ポアズであった。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、温和な条件で高分子量
のポリフェニレンスルフィドを得ることができる。ま
た、本発明により得られるポリフェニレンスルフィド中
のオリゴマー量は少ないものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の構造式よりなるジチオールのアルカ
    リ金属塩(I) 【化1】 (Mはアルカリ金属、nは0または1を表す)とp−ジ
    ブロモベンゼン(II)を極性有機溶媒中、(I)/
    (II)=0.85〜1.15、p−ジブロモベンゼン
    (II)の重合系モノマー濃度(p−ジブロモベンゼン
    のモル量/極性有機溶媒量)を0.3モル/l以上、温
    度120〜280℃で重合することを特徴とする、長さ
    /径=2/0.5(mm/mm)のダイスを用い300
    ℃、200(秒)−1で測定した溶融粘度が600ポア
    ズ以上であるポリフェニレンスルフィドの製造方法。
JP4100159A 1991-12-10 1992-03-27 ポリフェニレンスルフィドの製造方法 Pending JPH05214102A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020125048A1 (zh) * 2018-12-18 2020-06-25 浙江新和成股份有限公司 高分子量聚苯硫醚树脂及其制备方法和用途

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020125048A1 (zh) * 2018-12-18 2020-06-25 浙江新和成股份有限公司 高分子量聚苯硫醚树脂及其制备方法和用途

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