JPH05214100A - ポリイミド前駆体及びその硬化物 - Google Patents

ポリイミド前駆体及びその硬化物

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JPH05214100A
JPH05214100A JP1672992A JP1672992A JPH05214100A JP H05214100 A JPH05214100 A JP H05214100A JP 1672992 A JP1672992 A JP 1672992A JP 1672992 A JP1672992 A JP 1672992A JP H05214100 A JPH05214100 A JP H05214100A
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JP
Japan
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JP1672992A
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English (en)
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Hideo Togawa
英男 外川
Fusaji Shoji
房次 庄子
Fumio Kataoka
文雄 片岡
Nintei Sato
任廷 佐藤
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Hitachi Ltd
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】低誘電率、低熱膨張率、高耐熱性、高ガラス転
移温度、高機械的特性を兼備したポリイミド及びその前
駆体及びその製造法を提供する。 【構成】 で表され、(I)30〜100%、(II)70〜0%の
繰り返し単位からなるポリイミド前駆体とその硬化物及
びその製造法。R1は4価の有機基、R2は直線構造の2
価の有機基、R3は2以上の芳香族環を含み屈曲構造を
有する2価の有機基。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低誘電率、低熱膨張
率、耐熱性に優れたポリイミド前駆体及びポリイミド硬
化物及びこれらの製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、耐熱性の優れた樹脂として、ポリ
イミドが知られている。ポリイミドは一般に、ジアミン
成分とテトラカルボン酸二無水物成分とを有機溶媒中で
重合させて、ポリアミド酸を生成し、これを脱水閉環さ
せる等の方法で得られている。
【0003】これらの例として、例えば、 (イ)一般式(化13)または一般式(化14)
【0004】
【化13】
【0005】
【化14】
【0006】(式中、R’は2価の炭化水素基を示
す。)で示される構造単位を含む新規ポリイミド及びそ
れらの前駆体であるポリアミド酸もしくはポリアミド酸
エステルが知られている(特開昭62−265327
号、特開昭63−10629号)及び、 (ロ)一般式
(化15)
【0007】
【化15】
【0008】(式中、n、mは正の整数である。)で繰
り返し単位が表されるポリイミドが知られている(特開
昭62−143928号)。
【0009】又(ハ)一般式(化16)
【0010】
【化16】
【0011】(式中、R”は4価の芳香族基、k、l、
m、及びnはそれぞれ0〜4の整数で、しかもk+l≦
4、m+n≦4である。)で繰り返し単位が表わされる
ポリイミドが知られている(特開平2−60933号、
特開平2−251564号)。
【0012】(ニ)低誘電率に優れたポリイミドとし
て、2,2−ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロ
パン酸二無水物、2,2−ビス(3,4-ジカルボキシフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物と4,4’
−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’
−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキ
シ)ビフェニル等の芳香族ジアミンとから得られたポリ
イミドが知られている(特開平2−60934号)。
【0013】しかし、上記の(イ)、(ロ)、(ハ)、
(ニ)のポリイミドには、高耐熱性、低誘電率、低熱膨
張率、高機械的特性(特に可とう性)、高ガラス転移温度
等の諸特性が同時には考慮されておらず、また上記の
(ニ)のポリイミドはトリフルオロメチル基を有するた
め、溶剤やアルカリ性液、例えば無電解めっき液等に対
し耐性が低く、また耐熱性に乏しい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記の(イ)、
(ロ)、(ハ)、(ニ)のポリイミドは、高耐熱性、低
誘電率、低熱膨張係数、高機械的特性(特に可とう性)、
高ガラス転移温度等の諸特性が同時には考慮されていな
い。(イ)は低誘電率に優れるが、低熱膨張率、高ガラ
ス転移温度が考慮されていない。(ロ)、(ハ)は、高
耐熱性、低熱膨張率、高ガラス転移温度では優れている
が、誘電率が高めで、可とう性や接着性に乏しい。それ
はポリマ−中に誘電率上昇の要因と考えられるイミド環
骨格数(化17)
【0015】
【化17】
【0016】が相対的に多いために、耐熱性、ガラス転
移温度が高く、熱膨張係数は低いが、誘電率が高めで、
可とう性や接着性に乏しいと考えられる。又(ニ)のポ
リイミドはアルキル鎖に結合した−CF3(トリフルオ
ロメチル)基を含み且つ −O−結合を有するために、誘
電率が低く可とう性に優れているが、耐熱性やガラス転
移温度が低く、熱膨張係数が高い。
【0017】本発明者らは、これら従来の技術では成し
得なかった諸特性、即ち高耐熱性、低誘電率、低熱膨張
率、高機械的特性(特に可とう性)、高ガラス転移温度、
高耐溶剤性、高耐アルカリ性等の諸特性を兼備し、更に
は必要に応じて充分な接着性を具備するポリイミドを見
出すことを目的として鋭意検討を重ねた結果本発明に至
ったものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、分子鎖が、下
記一般式(化1)で表される繰り返し単位と、下記一般
式(化2)で表される繰り返し単位とからなることを特
徴とするポリイミド前駆体に関する。
【0019】一般式(化1)
【0020】
【化1】
【0021】一般式(化2)
【0022】
【化2】
【0023】(式中、R1は、(化3)
【0024】
【化3】
【0025】から選ばれる少なくとも1種以上の4価の
有機基であり、R2は(化4)、
【0026】
【化4】
【0027】から選ばれる少なくとも1種の直線構造の
2価の有機基であり、R3は、少なくとも2個以上の芳
香族環を含み屈曲構造を有する2価の有機基である。) 上記のポリイミド前駆体においては、一般式(化1)中
のR2で表される直線構造の2価の有機基の数と一般式
(化2)中のR3で表される屈曲構造を有する2価の有
機基の数の合計を100とした場合に、R2で表される
有機基の数の割合が30以上、特に30〜80、R3
表される有機基の数の割合が70以下、特に70〜20
の範囲であることが望ましい。R2で表される有機基の
数の割合が30以下、R3で表される有機基の数の割合
が70以上ではこのポリイミド前駆体から生成されたポ
リイミド膜のガラス転移温度Tgが低く、熱膨張係数が
高くなる。更により低熱膨張率が要求される多層配線構
造体等に応用される場合には、R2で表される有機基の
数が50以上、特に50〜80、R3で表される有機基
の数が50以下、特に50〜20の範囲の割合であるこ
とがより望ましい。
【0028】また、本発明は、分子鎖が、下記一般式
(化1)で表される繰り返し単位と、下記一般式(化
2)で表される繰り返し単位及び下記一般式(化5)で
表される繰り返し単位とからなることを特徴とするポリ
イミド前駆体に関する。
【0029】一般式(化1)
【0030】
【化1】
【0031】一般式(化2)
【0032】
【化2】
【0033】一般式(化5)
【0034】
【化5】
【0035】(式中、R1は、(化3)
【0036】
【化3】
【0037】から選ばれる少なくとも1種以上の4価の
有機基であり、R2は(化4)、
【0038】
【化4】
【0039】から選ばれる少なくとも1種の直線構造の
2価の有機基であり、R3は、少なくとも2個以上の芳
香族環を含み屈曲構造を有する2価の有機基であり、R
4はその部分がポリマ−の末端である場合、あるいはポ
リマ−の主鎖である場合にそれぞれ一般式(化6)、
【0040】
【化6】
【0041】一般式(化7)
【0042】
【化7】
【0043】で表されるケイ素原子を含む炭化水素基
で、そのR5、R8は炭素数1から9の炭化水素基又はエ
−テル結合を含む炭素数1から7の飽和アルキル基、R
6は炭素数1から3の炭化水素基、R7は必要に応じてエ
−テル結合を含む炭素数1から5のアルキル基又はトリ
アルキルシリル基の中から選ばれた1種以上の基、
9、R10は炭素数1から3のアルキル基又は炭素数1
から9のアリ-ル基の中から選ばれた1種以上の基、n
は0から3の整数、fは正の整数である。) 上記のポリイミド前駆体においては、一般式(化1)中
のR2で表される直線構造の2価の有機基の数、一般式
(化2)中のR3で表される屈曲構造を有する2価の有
機基の数及びR4で表されるケイ素を含む炭化水素基の
数の合計を100とした場合に、R2で表される有機基
の数の割合が30以上、R3で表される有機基の数の割
合が70以下、R4で表されるケイ素を含む炭化水素基
の数の割合が0.1〜10の範囲であることが望まし
い。R2で表される有機基の数の割合とR3で表される有
機基の数の割合の望ましい範囲は前述のポリイミド前駆
体の場合と同様である。更に、R4で表されるケイ素を
含む炭化水素基の数の導入は、接着性を向上させるため
であり、0.1%以下では接着性の効果が小さく、10
%以上では、耐熱性や機械的特性(可とう性や伸びな
ど)に悪影響を及ぼす。より好ましくは0.5〜5%の
範囲である。
【0044】上記ポリイミド前駆体は、次のようにして
製造することができる。
【0045】すなわち、テトラカルボン酸二無水物と少
なくとも1種以上のジアミン成分とからポリイミド前駆
体を製造する方法において、一般式(化10)
【0046】
【化10】
【0047】(式中R1は、(化3)
【0048】
【化3】
【0049】から選ばれる少なくとも1種の4価の有機
基である。)で表されるテトラカルボン酸二無水物成分
と、使用する各ジアミン成分のモル比の合計を100と
した場合に、 1)一般式 H2N−R2−NH2(式中、R2は(化
4)、
【0050】
【化4】
【0051】から選ばれる少なくとも1種の直線構造の
2価の有機基である。)で表されるジアミン成分のモル
比が30以上、及び 2)一般式 H2N−R3−NH2(式中、R3は少なくと
も2個以上の芳香族環を含み、屈曲構造を有する2価の
有機基である。)で表されるジアミン成分のモル比が7
0以下、及び 3)必要に応じて、一般式(化11)
【0052】
【化11】
【0053】又は(化12)
【0054】
【化12】
【0055】(式中、R5、R8は炭素数1から9の炭化
水素基又はエ−テル結合を含む炭素数1から7の飽和ア
ルキル基、R6は炭素数1から3の炭化水素基、R7は必
要に応じてエ−テル結合を含む炭素数1から5のアルキ
ル基又はトリアルキルシリル基の中から選ばれた1種以
上の基、R9、R10は炭素数1から3のアルキル基又は
炭素数1から9のアリ-ル基の中から選ばれた1種以上
の基、nは0から3の整数、fは正の整数である。)で
表わされるアミノシラン化合物又はシロキサンジアミン
のモル比が0.1〜10の範囲からなるジアミン成分と
を極性溶剤中で重合させ、更に撹拌しながら50〜80
℃で数時間加熱することにより、粘度安定性の良好なポ
リイミド前駆体が得られる。
【0056】更に、本発明は、分子鎖が、下記一般式
(化1)で表される繰り返し単位からなることを特徴と
するポリイミド前駆体に関する。
【0057】一般式(化1)
【0058】
【化1】
【0059】(式中、R1は、(化3)
【0060】
【化3】
【0061】から選ばれる少なくとも1種の4価の有機
基であり、R2は(化4)
【0062】
【化4】
【0063】から選ばれる少なくとも1種の直線構造の
2価の有機基である。) また更に、本発明は、分子鎖が、下記一般式(化1)で
表される繰り返し単位と下記一般式(化5)で表される
繰り返し単位とからなることを特徴とするポリイミド前
駆体に関する。
【0064】一般式(化1)
【0065】
【化1】
【0066】一般式(化5)
【0067】
【化5】
【0068】(式中、R1は、(化3)
【0069】
【化3】
【0070】ら選ばれる少なくとも1種の4価の有機基
であり、R2は(化4)
【0071】
【化4】
【0072】から選ばれる少なくとも1種の直線構造の
2価の有機基であり、R4は、その部分がポリマの末端
である場合、あるいはポリマの主鎖である場合にそれぞ
れ一般式(化6)
【0073】
【化6】
【0074】一般式(化7)
【0075】
【化7】
【0076】で表されるケイ素原子を含む炭化水素基
で、そのR5、R8は炭素数1から9の炭化水素基又はエ
ーテル結合を含む炭素数1から7の飽和アルキル基、R
8は炭素数1から3の炭化水素基、R7は必要に応じてエ
ーテル結合を含む炭素数1から5のアリキル基又はトリ
アルキルシリル基の中から選ばれた1種以上の基、
9、R10は炭素数1から3のアルキル基又は炭素数1
から9のアリール基の中から選ばれた1種以上の基、n
は0から3の整数、fは正の整数である。) このポリイミド前駆体において、R4で表されるケイ素
を含む炭化水素基の導入は、接着性を向上させるためで
あり、0.1%以下では接着性の効果が小さく、10%
以上では、耐熱性や機械的特性(可撓性や伸びなど)に
悪影響を及ぼす。より好ましくは、0.5%〜5%の範
囲である。
【0077】上記ポリイミド前駆体は、次のようにして
製造することができる。
【0078】すなわち、テトラカルボン酸二無水物とジ
アミン成分とからポリイミド前駆体を製造する方法にお
いて、一般式(化10)
【0079】
【化10】
【0080】(式中、R1は、(化3)
【0081】
【化3】
【0082】から選ばれる少なくとも1種の4価の有機
基である。)で表されるテトラカルボン酸二無水物成分
と、 一般式 H2N−R2−NH2(式中、R2は、(化4)
【0083】
【化4】
【0084】から選ばれる少なくとも1種の直線構造の
2価の有機基である。)で表されるジアミン成分とを非
プロトン極性溶剤中で重合させて、更に撹拌しながら5
0〜80℃で数時間加熱することにより、粘度安定性の
良好なポリイミド前駆体が得られる。
【0085】ジアミン成分としては、上記一般式 H2
N−R2−NH2で表されるジアミンのモル比100に対
して、必要に応じて、一般式(化11)
【0086】
【化11】
【0087】又は一般式(化12)
【0088】
【化12】
【0089】(式中、R5、R8は炭素数1から9の炭化
水素基又はエーテル結合を含む炭素数1から7の飽和ア
ルキル基、R6は炭素数1から3の炭化水素基、R7は必
要に応じてエーテル結合を含む炭素数1から5のアルキ
ル基又はトリアルキルシリル基の中から選ばれた1種以
上の基、R9、R10は炭素数1から3のアルキル基又は
炭素数1から9のアリール基の中から選ばれた1種以上
の基、nは0〜3の整数で、fは正の整数である。)で
表されるアミノシラン化合物又はシロキサンジアミンの
モル比が0.1〜10であるジアミン成分を用いてもよ
い。
【0090】本発明者らの実験によれば、本発明による
ポリイミド前駆体から得られるポリイミド硬化膜は、高
耐熱性、低誘電率、低熱膨張率、高機械特性、高ガラス
転移温度等の諸特性を兼備し、更に当該ポリイミド硬化
膜には高接着性をも具備させることができることを見出
した。
【0091】以下、本発明について詳細に説明する。
【0092】本発明に用いられるテトラカルボン酸二無
水物としては、パラ−タ−フェニル−3,3”,4,
4”−テトラカルボン酸二無水物(p−TPDA)、メ
タ−タ−フェニル−3,3”,4,4”−テトラカルボ
ン酸二無水物(m−TPDA)を用いることができる。
【0093】本発明に用いられる一般式 H2N−R2
NH2で表されるジアミン成分としては、2,2’−ジ
メチル−4,4’−ジアミノビフェニル(2,2’−M
2−DABP)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジ
アミノビフェニル(3,3’−Me2−DABP)、
2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノ
ビフェニル(2,2’−FMe2−DABP)、3,
3’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフ
ェニル(3,3’−FMe2−DABP)、2,6,
2’,6’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェ
ニル(2,6,2’,6’−Me4−DABP)、3,
5,3’,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビ
フェニル(3,5,3’,5’−Me4−DABP)、
2,5,2’,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミ
ノビフェニル(2,5,2’,5’−Me4−DAB
P)、3,6,3’,6’−テトラメチル−4,4’−
ジアミノビフェニル(3,6,3’,6’−Me4−D
ABP)、2,2’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノ
ビフェニル(2,2’−(MeO)2−DABP)、
3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル
(3,3’−(MeO)2−DABP)、2,6,
2’,6’−テトラメトキシ−4,4’−ジアミノビフ
ェニル(2,6,2’,6’−(MeO)4−DAB
P)、3,5,3’,5’−テトラメトキシ−4,4’
−ジアミノビフェニル(3,5,3’,5’−(Me
O)4−DABP)、2,5,2’,5’−テトラメト
キシ−4,4’−ジアミノビフェニル(2,5,2’,
5’−(MeO)4−DABP)、3,6,3’,6’
−テトラメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル
(3,6,3’,6’−(MeO)4−DABP)、
2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−
ジメトキシビフェニル(2,2’−Cl2−5,5’−
(MeO)2−DABP)、2,5,2’,5’−テト
ラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル(2,5,
2’,5’−Cl4−DABP)、2,7−ジアミノ−
3,6−ジメチルジベンゾチオフェン−9、9−ジオキ
シド(= o-Tolidine sulfone、TSN)などが挙げら
れ、これらの少なくとも1種以上を用いることができ
る。又、一般式H2N−R3−NH2で表されるジアミン
成分の−R3−としては、例えば(化8)、(化9)、
(化18)
【0094】
【化8】
【0095】
【化9】
【0096】
【化18】
【0097】(式中Xは−O−、−S−、−C(CH3)
2−、−CH2−、−C(CF3)2−、−C(C6H5)2−、−C
(C6H5)(CH3)−、−CO−である。)等が挙げられ、こ
れらの少なくとも1種以上を用いることができる。
【0098】又他のジアミンを、耐熱性、誘電率、熱膨
張率、ガラス転移温度、機械的強度、可とう性等を調整
する場合に用いても良い。例えば一般式 H2N−R11
−NH2で表されるジアミンの式中、R11が(化19)
【0099】
【化19】
【0100】等である化合物が挙げられる。
【0101】また、本発明で用いられるアミノシラン化
合物としては、一般式(化11)
【0102】
【化11】
【0103】(式中、R5は炭素数1から9の炭化水素
基又はエ−テル結合を含む炭素数1から7の飽和アルキ
ル基、R6は炭素数1から3の炭化水素基、R7は必要に
応じてエ−テル基を含む炭素数1から5のアルキル基又
はトリアルキルシリル基の中から選ばれた一種又は二種
以上の基、nは0〜3の整数である。)で表わされるモ
ノアミノシラン化合物、例えば、3−アミノプロピルト
リメチルシラン、3−アミノプロピルジメチルメトキシ
シラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルジメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルメ
チルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、3−アミノプロピルジメチルプロポキシシラ
ン、3−アミノプロピルメチルジプロポキシシラン、3
−アミノプロピルトリプロポキシシラン、3−アミノプ
ロピルジメチルブトキシシラン、3−アミノプロピルメ
チルジブトキシシラン、3−アミノプロピルトリブトキ
シシラン等の3−アミノプロピルジアルキルアルコキシ
シラン、3−アミノプロピルアルキルジアルコキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン、3−
(4−アミノフェノキシ)プロピルジアルキルアルコキ
シシラン、3−(4−アミノフェノキシ)プロピルアル
キルジアルコキシシラン、3−(4−アミノフェノキ
シ)プロピルトリアルコキシシラン、3−(3−アミノ
フェノキシ)プロピルジアルキルアルコキシシラン、3
−(3−アミノフェノキシ)プロピルアルキルジアルコ
キシシラン、3−(3−アミノフェノキシ)プロピルト
リアルコキシシラン、4−アミノブチルジメチルエトキ
シシラン、4−アミノブチルメチルジエトキシシラン、
4−アミノブチルトリエトキシシラン等の4−アミノブ
チルジアルキルアルコキシシラン、4−アミノブチルア
ルキルジアルコキシシラン、4−アミノブチルトリアル
コキシシラン、3−アミノプロピルトリス(トリメチル
シロキシ)シラン、メタ−アミノフェニルジメチルメト
キシシラン、メタ−アミノフェニルメチルジメトキシシ
ラン、メタ−アミノフェニルトリメトキシシラン、メタ
−アミノフェニルジメチルエトキシシラン、メタ−アミ
ノフェニルメチルジエトキシシラン、メタ−アミノフェ
ニルトリエトキシシラン、メタ−アミノフェニルジメチ
ルプロポキシシラン、メタ−アミノフェニルメチルジプ
ロポキシシラン、メタ−アミノフェニルトリプロポキシ
シラン等のメタ−アミノフェニルジアルキルアルコキシ
シラン、メタ−アミノフェニルアルキルジアルコキシシ
ラン、メタ−アミノフェニルトリアルコキシシラン、パ
ラ−アミノフェニルジメチルメトキシシラン、パラ−ア
ミノフェニルメチルジメトキシシラン、パラ−アミノフ
ェニルトリメトキシシラン、パラ−アミノフェニルジメ
チルエトキシシラン、パラ−アミノフェニルメチルジエ
トキシシラン、パラ−アミノフェニルトリエトキシシラ
ン、パラ−アミノフェニルジメチルプロポキシシラン、
パラ−アミノフェニルメチルジプロポキシシラン、パラ
−アミノフェニルトリプロポキシシラン等のパラ−アミ
ノフェニルジアルキルアルコキシシラン、パラ−アミノ
フェニルアルキルジアルコキシシラン、パラ−アミノフ
ェニルトリアルコキシシラン、、メタ−アミノベンジル
ジメチルエトキシシラン、メタ−アミノベンジルメチル
ジエトキシシラン、メタ−アミノベンジルトリエトキシ
シシラン、メタ−アミノベンジルジメチルプロポキシシ
ラン、メタ−アミノベンジルメチルジプロポキシシラ
ン、メタ−アミノベンジルトリプロポキシシラン、メタ
−アミノベンジルジメチルプロポキシシラン、メタ−ア
ミノベンジルメチルジプロポキシシラン、メタ−アミノ
ベンジルトリプロポキシシラン等のメタ−アミノベンジ
ルジアルキルアルコキシシラン、メタ−アミノベンジル
アルキルジアルコキシシラン、メタ−アミノベンジルト
リアルコキシシラン、パラ−アミノベンジルジメチルプ
ロポキシシラン、パラ−アミノベンジルメチルジプロポ
キシシラン、パラ−アミノベンジルトリプロポキシシラ
ン等のパラ−アミノベンジルジアルキルアルコキシシラ
ン、パラ−アミノベンジルアルキルジアルコキシシラ
ン、パラ−アミノベンジルトリアルコキシシラン、パラ
−アミノフェネチルジメチルメトキシシラン、パラ−ア
ミノフェネチルメチルジメトキシシラン、パラ−アミノ
フェネチルトリメトキシシラン等のパラ−アミノフェネ
チルジアルキルアルコキシシラン、パラ−アミノフェネ
チルアルキルジアルコキシシラン、パラ−アミノフェネ
チルトリアルコキシシラン、又は上記のメタ−、パラ−
体のベンジル、フェネチル系化合物の水添したものなど
が挙げられる。
【0104】又本発明に用いられるジアミノシロキサン
成分として、一般式(化12)
【0105】
【化12】
【0106】(式中、R8は炭素数1から9の炭化水素
基、R9、R10は炭素数1から3のアルキル基又は炭素
数1から9のアリ−ル基の中から選ばれた一種以上の
基、fは正の整数である。)で表されるジアミノシロキ
サン化合物、例えば(化20)
【0107】
【化20】
【0108】等が挙げらる。
【0109】上記のモノアミノシラン化合物又はジアミ
ノシロキサン化合物は、接着性を向上させる目的で添加
されるものであり、モノアミノシラン成分又はジアミノ
シロキサン成分の使用範囲は、全ジアミン成分のモル数
を100とした場合、ジアミン成分全体量の0.1〜1
0%、好ましくは0.5〜5%である。アミノシラン成
分又はジアミノシロキサン成分が0.1%以下では接着
性の効果が小さく、10%以上では、ポリイミドの耐熱
性や機械的特性に悪影響を及ぼす。
【0110】又、本発明のポリイミド前駆体及びポリイ
ミドを製造するに当って用いられる溶剤は、例えば、N
−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチレン
スルホン、パラ−クロロフェノ−ル、パラ−ブロモフェ
ノ−ル等があげられ、これらの少なくとも一種以上を用
いることができる。
【0111】本発明を実施するにあたっては、ポリイミ
ド前駆体の場合、まずジアミン成分を上記極性溶剤中に
溶解した後、タ−フェニル−3,3”,4,4”−テト
ラカルボン酸二無水物を加え、数時間撹拌する。これに
よって反応は次第に進行し、ワニス粘度が上昇し、ポリ
イミド前駆体が生成する。更に撹拌しながらワニスの温
度を50〜80℃に保ち、ワニス粘度を調整する。これ
により粘度安定性の良好なポリイミド前駆体のワニスを
得る。
【0112】尚、ポリイミド前駆体の還元粘度は、例え
ば溶剤N−メチル−2−ピロリドン、濃度0.1g/1
00ml、温度25℃で、0.5dl/g以上とするの
が望ましい。
【0113】上記ポリイミド前駆体を経由するポリイミ
ド硬化物は、温度100℃以上で加熱硬化させると使用
するジアミン成分に応じて、下記の一般式(化21)で
表される繰返し単位からなるポリイミド硬化物、又は下
記の一般式(化21)で表される繰り返し単位と下記の
一般式(化22)で表される繰り返し単位とからなるポ
リイミド硬化物、あるいは、更にアミノシラン化合物又
はジアミノシロキサン化合物を添加した場合には、下記
の一般式(化21)で表される繰返し単位と下記の一般
式(化23)で表される繰返し単位とからなるポリイミ
ド硬化物、又は分子鎖が下記の一般式(化21)で表さ
れる繰り返し単位、下記の一般式(化22)で表される
繰り返し単位及び下記の一般式(化23)で表される繰
り返し単位からなるポリイミド硬化物になる。
【0114】
【化21】
【0115】
【化22】
【0116】
【化23】
【0117】(化21)、(化22)、(化23)にお
いて、R1は、(化3)
【0118】
【化3】
【0119】から選ばれる少なくとも一種の4価の有機
基であり、R2は(化4)
【0120】
【化4】
【0121】から選ばれる少なくとも一種の直線構造の
2価の有機基であり、R3は、少なくとも2個以上の芳
香族環を含み屈曲構造を有する2価の有機基であり、R
4はその部分がポリマ−の末端である場合、あるいはポ
リマ−の主鎖である場合にそれぞれ一般式(化6)
【0122】
【化6】
【0123】一般式(化7)
【0124】
【化7】
【0125】で表されるケイ素原子を含む炭化水素基
で、そのR5、R8は炭素数1から9の炭化水素基又はエ
−テル結合を含む炭素数1から7の飽和アルキル基、R
6は炭素数1から3の炭化水素基、R7は必要に応じてエ
−テル結合を含む炭素数1から5のアルキル基又はトリ
アルキルシリル基の中から選ばれた一種以上の基、
9、R10は炭素数1から3のアルキル基又は炭素数1
から9のアリ−ル基の中から選ばれた一種以上の基、n
は0から3の整数、fは正の整数である。)上記ポリイ
ミド硬化物において、一般式(化21)中のR2で表さ
れる直線構造の2価の有機基の数、一般式(化22)中
のR3で表される屈曲構造を有する2価の有機基の数及
び一般式(化23)中のR4で表されるケイ素原子を含
む炭化水素基の数の構成割合は、その硬化前のポリイミ
ド前駆体における構成割合に対応したものとなる。即
ち、ポリイミド前駆体が、R2で表される有機基の数と
3で表される有機基の数及び必要に応じて導入される
4で表されるケイ素原子を含む炭化水素基の数の合計
を100とした場合に、R2で表される有機基の数の割
合が30〜100、R3で表される有機基の数の割合が
70〜0、R4で表されるケイ素原子を含む炭化水素基
の数の割合が0.1〜10の望ましい構成割合で形成さ
れている場合、その硬化物においても同様となる。更に
実施例でも示すように本発明のポリイミド前駆体では、
2で表される有機基の成分が100%でも高粘度化、
高分子量化が達成されるため、その硬化物であるポリイ
ミド膜が良好な機械特性を有することを見出した。
【0126】
【作用】上記したように、本発明に依れば、パラ(又は
メタ)−タ−フェニルテトラカルボン酸二無水物と、ジ
アミン成分として、分子全体が剛直な(直線的な)構造
であるジアミンであって特定の構造のものを用いること
により、低誘電率、低熱膨張率、高耐熱性、高ガラス転
移温度、高機械的特性(可とう性、伸び等)を高度に兼
備したポリイミド及びその前駆体を見いだすことが出来
た。これは、本発明に依るポリイミドには、直線的に結
合した芳香環が多く含まれ、かつ誘電率上昇の原因とな
るイミド環が相対的に少ないために、結果として低誘電
率、低熱膨張率、高耐熱性、高ガラス転移温度を同時に
備えたポリイミドが達成されたものと考えられる。ま
た、更にジアミン成分の一部に柔軟な(屈曲)構造を有
するジアミンを使用することによって、本発明に依るポ
リイミドには高機械的特性をも兼備させることができ
た。又、必要に応じてケイ素を含有する化合物を使用す
ることにより充分な接着性をも具備させることができ
た。
【0127】
【実施例】次に実施例により本発明を説明するが、本発
明によるポリイミドは、諸特性のすべてにわたって優れ
ている。そこで、その総合的評価を比較例と比較するた
めに、ポリイミドが例えば多層配線構造体の絶縁膜とし
て用いられる場合の大まかな評価基準を、以下に示す。
【0128】誘電率ε:≦2.8、熱分解温度Td≧4
80℃、ガラス転移温度Tg≧350℃、熱膨張係数α
≦25ppm/℃、伸び率≧10% 。
【0129】また、各実施例において、フィルムの諸特
性値を以下の試験方法により評価した。
【0130】(1)誘電率ε フィルム成形後24時間以内にYHP(横河ヒュウレッ
トパッカ−ド)社製LCZメ−タ−、4277Aにより
測定した。測定条件:測定室湿度60%以下、周波数1
0kHz、温度25℃、電極はAl−Al、またはCr
−Al。
【0131】(2)熱分解温度Td 上記フィルム50mgを用い、ULVAC社製高速示差
熱測定装置TGD−5000で窒素気流下、昇温速度5
℃/minで測定した。重量減少率3%時の温度を熱分
解温度Tdとした。
【0132】(3)ガラス転移温度Tg 上記フィルムを5mm×25mmの短冊状の試験片と
し、ULVAC社製熱機械測定装置TM−3000によ
り窒素気流下その伸び率を測定した。その伸び率が急激
に増加する時の温度をガラス転移温度Tgとした。
【0133】(4)熱膨張係数α 上記フィルムを5mm×25mmの短冊状の試験片と
し、ULVAC社製熱機械測定装置TM−3000によ
り窒素気流下その伸び率を測定し、これから熱膨張係数
αを求めた。
【0134】(5)引張り強度、ヤング率、および伸び
率 上記フィルムを5mm×45mmの短冊状の試験片(膜
厚8〜10μm)とし、インストロン引張り試験機を用
いて伸びと応力から求めた。
【0135】(6)赤外吸収スペクトル シリコンウエハ上に膜厚1.2〜1.8μmのポリイミ
ドを実施例1と同様の方法で成膜し、そのまま室温にて
Nicolet 170SXフ−リエ変換赤外分光光度計にて
測定した。
【0136】(7)接着性 シリコンウエハ基板上、ガラス基板上、もしくはセラミ
ック基板上の鏡面側に膜厚5〜10μmのポリイミドを
実施例1と同様の方法で成膜し、JIS K5400に
例示されている方法にて、接着性試験を行なった。即
ち、カッタ−ナイフを用いて碁盤目試験ガイドにそって
基板上に成膜したポリイミドフィルムを碁盤目状に切
り、等面積の100個のます目ができるようにする。次
に、このポリイミドフィルムにセロハンテ−プを確実に
貼り付け、引き剥がす。碁盤目状ポリイミドフィルムの
剥がれずに残った数(%)によって、接着性を評価し
た。
【0137】実施例1 室温、窒素気流下、3,3’−Me2−DABP 4.0
g(18.842ミリモル、ジアミン成分中100%の
モル比)を、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA
c)とN−メチル−2−ピロリドン(NMP)の重量比
で1:1の混合溶媒88.0gに撹拌しつつ溶解した。
次にp−TPDA 6.977g(18.842ミリモ
ル)を窒素気流下上記溶液に撹拌しつつ溶解した(全固
形分濃度11%)。この時溶液の温度は30度前後まで
上昇し、その粘度は160 poiseとなった。更に
この溶液に60〜70℃で5時間程熱を加えてその粘度
を79.0 poiseとし、ポリアミド酸ワニスとし
た。このワニスをN−メチル−2−ピロリドンに希釈し
(濃度0.1g/100ml)ウベロ−デ粘度計により
25℃で粘度を測定し還元粘度を求めところ、1.78
dl/gであった。
【0138】上記ポリアミド酸ワニスをシリコンウエハ
上またはガラス基板上にスピン塗布し、窒素気流中20
0℃で30分間、350℃で30分間キュアし基板から
剥離したところ、可とう性の良好なフィルムが得られ
た。
【0139】ポリマ−の構成を表1に、ポリイミド膜の
諸特性値評価結果を表3に示す。また、このポリイミド
膜の赤外吸収スペクトルを測定したところ、1780/
cm、1720/cmにイミド基の吸収が見られ、ポリ
イミドの生成が確認された。
【0140】実施例2 室温、窒素気流下、3,3’−Me2−DABP 4.0
g(18.842ミリモル、ジアミン成分中75%のモ
ル比)と、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]エ−テル(BAPE)2.414g(6.281ミ
リモル、ジアミン成分中50%のモル比)とを、N,N
−ジメチルアセトアミド(DMAc)とN−メチル−2
−ピロリドン(NMP)の重量比で1:1の混合溶媒1
27.0gに撹拌しつつ溶解した。次にp−TPDA
9.303g(25.122ミリモル)を窒素気流下上
記溶液に撹拌しつつ溶解した(全固形分濃度11%)。
この時溶液の温度は30度前後まで上昇し、その粘度は
150 poiseとなった。更にこの溶液に60〜7
0℃で5時間程熱を加えてその粘度を67.3 poi
seとし、ポリアミド酸ワニスとした。このワニスをN
−メチル−2−ピロリドンに希釈し(濃度0.1g/1
00ml)ウベロ−デ粘度計により25℃で粘度を測定
し還元粘度を求めところ、1.71dl/gであった。
【0141】上記ポリアミド酸ワニスから実施例1と同
様の方法でポリイミド膜を作成し、実施例1と同様の方
法で諸特性を評価した。また、このポリイミド膜の赤外
吸収スペクトルを測定したところ、1780/cm、1
720/cmにイミド基の吸収が見られ、ポリイミドの
生成が確認された。
【0142】ポリマ−の構成を表1に、諸特性値評価結
果を表3に示す。
【0143】実施例3〜14 表1、表2に示される成分を用いて実施例1と同様の方
法でポリイミド膜を作成し、実施例1と同様の方法で諸
特性値を評価した。その結果を表3に示した。尚、得ら
れたポリイミド膜は可とう性に優れ、すべての特性にわ
たって良好なフィルムであった。また、これらのポリイ
ミド膜の赤外吸収スペクトルを測定したところ、178
0/cm、1720/cmにイミド基の吸収が見られ、
ポリイミドの生成が確認された。尚、表1、表2に示さ
れるBAPB、BAPPは以下の略称である。
【0144】BAPB:4,4’−ビス(4−アミノフ
ェノキシ)ビフェニル、BAPP:2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン。
【0145】実施例15 室温、窒素気流下、BAPE 1.661g(4.32
1ミリモル、ジアミン成分中40%のモル比)と3,
3’−Me2−DABP 1.376g(6.049ミリ
モル、ジアミン成分中56%のモル比)及び3−アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン0.165g(0.8
64ミリモル、ジアミン比4%のモル比)を、DMAc
とNMPの1:1の混合溶媒53.0gに撹拌しつつ溶
解した。次にp−TPDA 4.0g(10.802ミ
リモル)を窒素気流下上記溶液に撹拌しつつ溶解した
(全固形分濃度12%)。この時溶液の温度は30度前
後まで上昇し、その粘度は88 poiseとなった。
更にこの溶液に60〜70℃で5時間程熱を加えてその
粘度を48 poiseとし、ポリアミド酸ワニスとし
た。
【0146】上記ポリアミド酸ワニスをシリコンウエハ
上にスピン塗布し、窒素気流下200℃で30分間、3
50℃で30分間キュアした。次にこのシリコンウエハ
上に成膜されたポリイミド膜の接着性を評価するため
に、碁盤目試験を行なったところ、ウエハからの剥がれ
は0%で極めて接着性に優れることが分かった。また、
実施例1と同様の方法でポリイミド膜を作成し、実施例
1と同様の方法で諸特性値を評価した。その結果を表3
に示した。また、このポリイミド膜の赤外吸収スペクト
ルを測定したところ、1780/cm、1720/cm
にイミド基の吸収が見られ、ポリイミドの生成が確認さ
れた。
【0147】実施例16 実施例2の場合におけるパラ−タ−フェニル−3、
3”、4、4”−テトラカルボン酸二無水物(TPD
A)の代わりにメタ−タ−フェニル−3、3”、4、
4”−テトラカルボン酸二無水物(m−TPDA)を用
い、実施例1と同様の方法でポリイミド膜を作成し、そ
の諸特性評価を行なった。その結果を表3に示した。得
られたポリイミド膜は諸特性の全てにわたって優れてい
た。
【0148】
【表1】
【0149】
【表2】
【0150】
【表3】
【0151】比較例1〜4 表4に示される成分を用いて実施例1と同様の方法でポ
リイミド膜を作成し、実施例1と同様の方法で諸特性を
評価した。その結果を表5に示した。得られたポリイミ
ド膜は可とう性に優れた良好なフィルムであっが、熱膨
張係数が大きくガラス転移温度が低かったので、多層配
線構造体等に用いた場合に信頼性の点で問題があると考
えられる。
【0152】比較例5 表4に示される成分を用いて実施例1と同様の方法でポ
リイミド膜を作成し、実施例1と同様の方法で諸特性を
評価した。その結果を表5に示した。得られたポリイミ
ド膜は可とう性に非常に乏しく、フィルムとして成膜す
ることが不可能であった。そのために熱膨張係数や引張
り強度、伸び等の諸特性値を測定することが出来なかっ
た。
【0153】比較例6 表4に示されるポリマ−の構成、すなわち酸二無水物と
してビフェニル−3、3’、4、4’−テトラカルボン
酸二無水物(BPDA)を、ジアミンとして4、4’−
ジアミノジフェニルエ−テルを用いて、実施例1と同様
の方法でポリイミド膜を作成し、誘電率とガラス転移温
度を測定した。その結果、誘電率は3.0と高く、ガラ
ス転移温度は290℃と低かった。
【0154】比較例7 もう一つの比較例として、PIQ(日立化成工業(株)
登録商標)を取り上げた。PIQの諸特性値を実施例1
と同様の方法で評価し、表5に示した。PIQの諸特性
値のうち、ヤング率、伸び以外の諸特性値は上記の特性
値の評価基準を満たさなかった。
【0155】
【表4】
【0156】
【表5】
【0157】
【発明の効果】以上の実施例、比較例で説明したよう
に、本発明による新規なポリアミド酸もしくはポリイミ
ドは、従来公知のポリアミド酸もしくはポリイミドに比
較して、すべての特性、特に低誘電率、低熱膨張率、高
耐熱性において優れており高信頼性が期待されるので、
多層配線構造体をはじめとするあらゆる工業的用途にお
いて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片岡 文雄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 佐藤 任廷 茨城県日立市東町4丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子鎖が、下記一般式(化1)で表される
    繰り返し単位と、下記一般式(化2)で表される繰り返
    し単位とからなることを特徴とするポリイミド前駆体。
    一般式(化1) 【化1】 一般式(化2) 【化2】 (式中R1は、(化3) 【化3】 から選ばれる少なくとも1種の4価の有機基であり、R
    2は(化4) 【化4】 から選ばれる少なくとも1種の直線構造の2価の有機基
    であり、R3は、少なくとも2個以上の芳香族環を含み
    屈曲構造を有する2価の有機基である。)
  2. 【請求項2】請求項1記載のポリイミド前駆体におい
    て、一般式(化1)中のR2で表される直線構造の2価
    の有機基の数と一般式(化2)中のR3で表される屈曲
    構造を有する2価の有機基の数の合計を100とした場
    合に、R2で表される有機基の数が30以上、R3で表さ
    れる有機基の数が70以下の範囲であることを特徴とす
    るポリイミド前駆体。
  3. 【請求項3】分子鎖が、下記一般式(化1)で表される
    繰り返し単位と、下記一般式(化2)で表される繰り返
    し単位及び下記一般式(化5)で表される繰り返し単位
    とからなることを特徴とするポリイミド前駆体。一般式
    (化1) 【化1】 一般式(化2) 【化2】 一般式(化5) 【化5】 (式中、R1は、(化3) 【化3】 から選ばれる少なくとも1種の4価の有機基であり、R
    2は(化4) 【化4】 から選ばれる少なくとも1種の直線構造の2価の有機基
    であり、R3は、少なくとも2個以上の芳香族環を含み
    屈曲構造を有する2価の有機基であり、R4はその部分
    がポリマの末端である場合、あるいはポリマの主鎖であ
    る場合にそれぞれ一般式(化6) 【化6】、 一般式(化7) 【化7】 で表されるケイ素原子を含む炭化水素基で、そのR5
    8は炭素数1から9の炭化水素基又はエ−テル結合を
    含む炭素数1から7の飽和アルキル基、R6は炭素数1
    から3の炭化水素基、R7は必要に応じてエ−テル結合
    を含む炭素数1から5のアルキル基又はトリアルキルシ
    リル基の中から選ばれた1種以上の基、R9、R10は炭
    素数1から3のアルキル基又は炭素数1から9のアリ-
    ル基の中から選ばれた1種以上の基、nは0から3の整
    数、fは正の整数である。)
  4. 【請求項4】請求項3記載のポリイミド前駆体におい
    て、一般式(化1)中のR2で表される直線構造の2価
    の有機基の数、一般式(化2)中のR3で表される屈曲
    構造を有する2価の有機基の数、及びR4で表されるケ
    イ素を含む炭化水素基の数の合計を100とした場合
    に、R2で表される有機基の数が30以上、R3で表され
    る有機基の数が70以下、R4で表されるケイ素を含む
    炭化水素基の数が0.1〜10の範囲であることを特徴
    とするポリイミド前駆体。
  5. 【請求項5】請求項1、請求項2、請求項3、または請
    求項4において、一般式(化2)中のR3で表される屈
    曲構造を有する2価の有機基が、(化8)、(化9) 【化8】 【化9】 で表される構造式の中から選ばれる1種以上の2価の有
    機基であることを特徴とするポリイミド前駆体。
  6. 【請求項6】分子鎖が、下記一般式(化1)で表される
    繰り返し単位と、下記一般式(化2)で表される繰り返
    し単位とからなるポリイミド前駆体を温度100℃以上
    で加熱して熱硬化してなるポリイミド硬化物。一般式
    (化1) 【化1】 一般式(化2) 【化2】 (式中R1は、(化3) 【化3】 から選ばれる少なくとも1種の4価の有機基であり、R
    2は(化4) 【化4】 から選ばれる少なくとも1種の直線構造の2価の有機基
    であり、R3は、少なくとも2個以上の芳香族環を含み
    屈曲構造を有する2価の有機基である。)
  7. 【請求項7】請求項6記載のポリイミド硬化物におい
    て、一般式(化1)中のR2で表される直線構造の2価
    の有機基の数と一般式(化2)中のR3で表される屈曲
    構造を有する2価の有機基の合計を100とした場合
    に、R2で表される有機基の数が30以上、R3で表され
    る有機基の数が70以下の範囲であることを特徴とする
    ポリイミド硬化物。
  8. 【請求項8】分子鎖が、下記一般式(化1)で表される
    繰り返し単位、下記一般式(化2)で表される繰り返し
    単位及び下記一般式(化5)で表される繰り返し単位と
    からなるポリイミド前駆体を温度100℃以上で加熱し
    て熱硬化してなるポリイミド硬化物。一般式(化1) 【化1】 一般式(化2) 【化2】 一般式(化5) 【化5】 (式中、R1は、(化3) 【化3】 から選ばれる少なくとも1種の4価の有機基であり、R
    2は(化4) 【化4】 から選ばれる少なくとも1種の直線構造の2価の有機基
    であり、R3は、少なくとも2個以上の芳香族環を含み
    屈曲構造を有する2価の有機基であり、R4はその部分
    がポリマの末端である場合、あるいはポリマの主鎖であ
    る場合にそれぞれ一般式(化6) 【化6】、 一般式(化7) 【化7】 で表されるケイ素原子を含む炭化水素基で、そのR5
    8は炭素数1から9の炭化水素基又はエ−テル結合を
    含む炭素数1から7の飽和アルキル基、R6は炭素数1
    から3の炭化水素基、R7は必要に応じてエ−テル結合
    を含む炭素数1から5のアルキル基又はトリアルキルシ
    リル基の中から選ばれた1種以上の基、R9、R10は炭素
    数1から3のアルキル基又は炭素数1から9のアリ-ル
    基の中から選ばれた1種以上の基、nは0から3の整
    数、fは正の整数である。)
  9. 【請求項9】請求項8記載のポリイミド硬化物におい
    て、一般式(化1)中のR2で表される直線構造の2価
    の有機基の数、一般式(化2)中のR3で表される屈曲
    構造を有する2価の有機基の数、及びR4で表されるケ
    イ素を含む炭化水素基の数の合計を100とした場合
    に、R2で表される有機基の数が30以上、R3で表され
    る有機基の数が70以下、R4で表されるケイ素を含む
    炭化水素基の数が0.1〜10の範囲であることを特徴
    とするポリイミド硬化物。
  10. 【請求項10】請求項6、7、8、または9記載のポリ
    イミド硬化物において、一般式(化2)中のR3で表さ
    れる屈曲構造を有する2価の有機基が、(化8)、(化
    9) 【化8】 【化9】 で表される構造式の中から選ばれる1種以上の2価の有
    機基であることを特徴とするポリイミド硬化物。
  11. 【請求項11】テトラカルボン酸二無水物と2種以上の
    ジアミン成分とからポリイミド前駆体を製造する方法に
    おいて、一般式(化10) 【化10】 (式中、R1は、(化3) 【化3】 から選ばれる少なくとも1種の4価の有機基である。)
    で表されるテトラカルボン酸二無水物成分と、使用する
    各ジアミン成分のモル比の合計を100とした場合に、 1)一般式 H2N−R2−NH2(式中、R2は(化
    4)、 【化4】 から選ばれる少なくとも1種の直線構造の2価の有機基
    である。)で表されるジアミン成分のモル比が30以
    上、及び 2)一般式 H2N−R3−NH2(式中、R3は、少なく
    とも2個以上の芳香族環を含み屈曲構造を有する2価の
    有機基である。)で表されるジアミン成分のモル比が7
    0以下の範囲からなるジアミン成分とを極性溶剤中で重
    合させて、更に撹拌しながら50〜80℃で加熱するこ
    とを特徴とするポリイミド前駆体の製造法。
  12. 【請求項12】テトラカルボン酸二無水物と少なくとも
    2種以上のジアミン成分とからポリイミド前駆体を製造
    する方法において、一般式(化10) 【化10】 (式中、R1は(化3) 【化3】 から選ばれる少なくとも1種の4価の有機基である。)
    で表されるテトラカルボン酸二無水物成分と、使用する
    各ジアミン成分のモル比の合計を100とした場合に、 1)一般式 H2N−R2−NH2(式中、R2は(化
    4)、 【化4】 から選ばれる少なくとも1種の直線構造の2価の有機基
    である。)で表されるジアミン成分のモル比が30以
    上、及び 2)一般式 H2N−R3−NH2(式中、R3は、少なく
    とも2個以上の芳香族環を含み屈曲構造を有する2価の
    有機基である。)で表されるジアミン成分のモル比が7
    0以下、及び 3)一般式(化11) 【化11】 又は一般式(化12) 【化12】 (式中、R5、R8は炭素数1から9の炭化水素基又はエ
    −テル結合を含む炭素数1から7の飽和アルキル基、R
    6は炭素数1から3の炭化水素基、R7は必要に応じてエ
    −テル結合を含む炭素数1から5のアルキル基又はトリ
    アルキルシリル基の中から選ばれた1種以上の基、R9
    10は炭素数1から3のアルキル基又は炭素数1から9
    のアリ-ル基の中から選ばれた1種以上の基、nは0か
    ら3の整数、fは正の整数である。)で表されるアミノ
    シラン化合物又はシロキサンジアミンのモル比が0.1
    〜10の範囲からなるジアミン成分とを極性溶剤中で重
    合させて、更に撹拌しながら50〜80℃で加熱するこ
    とを特徴とするポリイミド前駆体の製造法。
  13. 【請求項13】請求項11又は請求項12記載のポリイ
    ミド前駆体の製造法において、一般式H2N−R3−NH
    2(式中、R3は少なくとも2個以上の芳香族環を含み屈
    曲構造を有する2価の有機基である。)で表されるジア
    ミン成分中のR3で表される2価の有機基が、(化
    8)、(化9) 【化8】 【化9】 で表される構造式の中から選ばれる1種以上の2価の基
    であることを特徴とするポリイミド前駆体の製造法。
  14. 【請求項14】 分子鎖が、下記一般式(化1)で表さ
    れる繰り返し単位からなることを特徴とするポリイミド
    前駆体。一般式(化1) 【化1】 (式中、R1は、(化3) 【化3】 から選ばれる少なくとも1種の4価の有機基であり、R
    2は(化4) 【化4】 から選ばれる少なくとも1種の直線構造の2価の有機基
    である。)
  15. 【請求項15】 分子鎖が、下記一般式(化1)で表さ
    れる繰り返し単位と下記一般式(化5)で表される繰り
    返し単位とからなることを特徴とするポリイミド前駆
    体。一般式(化1) 【化1】 一般式(化5) 【化5】 (式中、R1は、(化3) 【化3】 から選ばれる少なくとも1種の4価の有機基であり、R
    2は(化4) 【化4】 から選ばれる少なくとも1種の直線構造の2価の有機基
    であり、R4は、その部分がポリマの末端である場合、
    あるいはポリマの主鎖である場合にそれぞれ一般式(化
    6) 【化6】 一般式(化7) 【化7】 で表されるケイ素原子を含む炭化水素基で、そのR5
    8は炭素数1から9の炭化水素基又はエーテル結合を
    含む炭素数1から7の飽和アルキル基、R6は炭素数1
    から3の炭化水素基、R7は必要に応じてエーテル結合
    を含む炭素数1から5のアルキル基又はトリアルキルシ
    リル基の中から選ばれた1種以上の基、R9,R10は炭
    素数1から3のアルキル基又は炭素数1から9のアリー
    ル基の中から選ばれた1種以上の基、nは0から3の整
    数、fは正の整数である。)
  16. 【請求項16】 分子鎖が、下記一般式(化1)で表さ
    れる繰り返し単位からなるポリイミド前駆体を温度10
    0℃以上で加熱して熱硬化してなるポリイミド硬化物。
    一般式(化1) 【化1】 (式中、R1は、(化3) 【化3】 から選ばれる少なくとも1種の4価の有機基であり、R
    2は(化4) 【化4】 から選ばれる少なくとも1種の直線構造の2価の有機基
    である。)
  17. 【請求項17】 分子鎖が、下記一般式(化1)で表さ
    れる繰り返し単位と下記一般式(化5)で表される繰り
    返し単位とからなるポリイミド前駆体を温度100℃以
    上で加熱して熱硬化してなるポリイミド硬化物。一般式
    (化1) 【化1】 一般式(化5) 【化5】 (式中、R1 は、(化3) 【化3】 から選ばれる少なくとも1種の4価の有機基であり、R
    2は(化4) 【化4】 から選ばれる少なくとも1種の直線構造の2価の有機基
    であり、R4は、その部分がポリマの末端である場合、
    あるいはポリマの主鎖である場合にそれぞれ一般式(化
    6) 【化6】 一般式(化7) 【化7】 で表されるケイ素原子を含む炭化水素基で、そのR5
    8は炭素数1から9の炭化水素基又はエーテル結合を
    含む炭素数1から7の飽和アルキル基、R6は炭素数1
    から3の炭化水素基、R7は必要に応じてエーテル結合
    を含む炭素数1から5のアルキル基又はトリアルキルシ
    リル基の中から選ばれた1種以上の基、R9、R10は炭
    素数1から3のアルキル基又は炭素数1から9のアリー
    ル基の中から選ばれた1種以上の基、nは0から3の整
    数、fは正の整数である。)
  18. 【請求項18】 テトラカルボン酸二無水物とジアミン
    成分とからポリイミド前駆体を製造する方法において、
    一般式(化10) 【化10】 (式中、R1は、(化3) 【化3】 から選ばれる少なくとも1種の4価の有機基である。)
    で表されるテトラカルボン酸二無水物成分と、 一般式 H2N−R2−NH2(式中、R2は、(化4) 【化4】 から選ばれる少なくとも1種の直線構造の2価の有機基
    である。)で表されるジアミン成分とを非プロトン極性
    溶剤中で重合させて、更に撹拌しながら50〜80℃で
    加熱することを特徴とするポリイミド前駆体の製造法。
  19. 【請求項19】 テトラカルボン酸二無水物とジアミン
    成分とからポリイミド前駆体を製造する方法において、
    一般式(化10) 【化10】 (式中、R1は、(化3) 【化3】 から選ばれる少なくとも1種の4価の有機基である。)
    で表されるテトラカルボン酸二無水物成分と、 1)一般式 H2N−R2−NH2(式中、R2は、(化
    4) 【化4】 から選ばれる少なくとも1種の直線構造の2価の有機基
    である。)で表されるジアミン成分のモル比100に対
    して、 2)一般式(化11) 【化11】 又は一般式(化12) 【化12】 (式中、R5、R8は炭素数1から9の炭化水素又はエー
    テル結合を含む炭素数1から7の飽和アルキル基、R6
    は炭素数1から3の炭化水素基、R7は必要に応じてエ
    ーテル結合を含む炭素数1から5のアルキル基又はトリ
    アルキルシリル基の中から選ばれた1種以上の基、
    9、R10は炭素数1から3のアルキル基又は炭素数1
    から9のアリール基の中から選ばれた1種以上の基、n
    は0〜3の整数で、fは正の整数である。)で表される
    アミノシラン化合物又はシロキサンジアミンのモル比が
    0.1〜10であるジアミン成分とを非プロトン極性溶
    剤中で重合させて、更に撹拌しながら50〜80℃で加
    熱することを特徴とするポリイミド前駆体の製造法。
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