JPH05213394A - 清涼飲料水分配システム清浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 手作業の介在を少なくして清涼飲料水分配シ
ステムを迅速に清浄できる清涼飲料水分配システム清浄
装置を提供する。 【構成】 清涼飲料水分配システム清浄装置は、該分配
システムの入口に接続されている、清浄流体の供給配管
を含む。制御回路が供給配管と出口弁を順次制御して分
配システム内で清浄流体を撹拌させる。分配システムは
加圧された清浄流体を供給するポンプを供給配管の一部
として含む。また、分配システムは清涼飲料水あるいは
清浄流体の残留物を除去するための、ＣＯ₂のようなフ
ラッシング媒体も含みうる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は清涼飲料水の分配システ
ムに関し、特にビール分配システム用清浄装置に関す
る。

【０００２】本発明は大規模なホテルやクラブで使用さ
れるような、多数の樽詰ビール分配システムと共に使用
するように開発されたもので、この用途に関して以下説
明する。

【０００３】

【従来の技術】過去ビール分配システムは手作業で洗浄
されてきたが、これは極めて遅く、労働集約的な方法で
ある。例えば一時に約１０個の樽を使用する小さいクラ
ブでの分配システムでは、それを手作業で清浄にするに
は約３時間を要する。さらに、清浄は営業時間外で行う
必要があるため、それに関連した労働に対して時間外債
金が発生することが多い。

【０００４】現在行われている手作業での方法は基本的
に、倉庫のビール樽からのビール供給配管を外し、該配
管を手作業で、水、清浄流体およびパージングガスでフ
ラッシングするステップを含んでいる。通常水は加圧し
て配管を通すか、あるいは代替的に清浄溶液が空の樽に
入れられ、ビール送出しガスを用いて分配システムを通
される。水あるいは清浄流体に接続した後、栓が次いで
開けられ、一般的にフラッシング媒体がバケツに排出さ
れ、その後バケツは排出口に繰り返し排出される。

【０００５】前述のシステムの効果は不揃いになりやす
いのみならず、使用される主水圧がビール配管に堆積す
る可能性のあるスラッジャ堆積物を除去するに十分でな
いことがよくある。このことはビール配管が倉庫から数
階上のバーまで延びるような多層階の建物においては特
に言えることである。

【０００６】出口サイズとは無関係に手作業での掃除の
量が大きいため、清浄作業は一週間か二週間に１回の割
りで行われる傾向があるが、この頻度は好ましい回数よ
り少ない。同様に、余り人気のないビールが長期間にわ
たって配管内で滞留していることもないとはいえず、そ
の間配管が暖まって、好ましくないバクテリヤ生長のた
めの温床を提供する可能性がある。

【０００７】手作業によるビール分配システムに係わる
その他の欠点としては有害な清浄剤を貯蔵し、かつ分配
するために古い樽を用いること、および危険なアルカリ
濃縮物等を繰り返し手で扱う必要性に関連する潜在的な
危険性である。

【０００８】健康上の潜在的な危険性および分配される
ビールの質の一器性を確実にしたい願望を鑑みれば、ビ
ール分配システムの清浄過程は作業が単純であるが、正
確で、失敗の無いものである必要がある。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は従来技
術の前述の欠点を排除するか、あるいは少なくともその
１つ以上を改善することである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明の一局面によれ
ば、清涼飲料水分配システムの入口へ清浄流体を選択的
に供給する手段と、前記分配システムの出口に接続され
ている選択的に作動可能の弁手段と、清浄流体を前記分
配システムに流入させ、前記弁手段を選択的に作動させ
前記分配システムにおいて清浄流体を撹拌する制御手段
とを含む清涼飲料水分配システムの清浄装置が提供され
る。

【００１１】また、本システムはＣＯ₂ガスのようなフ
ラッシング媒体と水とを分配システムに選択的に、かつ
順次供給して本システムにおけるビールあるいは清浄用
流体の残留物を除去する手段を有するのが好ましい。

【００１２】清浄流体とフラッシング流体とは加圧され
た流体源から供給されることが好ましい。一実施例にお
いては、流体はポンプによって加圧される。

【００１３】弁手段の作動順序は、特に撹拌過程の間、
本システムにおいて清浄流体あるいはフラッシング流体
を加圧しやすいように制御されることが好ましい。

【００１４】本発明の好適実施例を添付図面を参照して
例示のみとして以下説明する。

【００１５】

【実施例】図１を参照すれば、ビール分配システム１は
複数のビール樽栓３の形態の入口２を含む。多数のビー
ル配管４がビール樽栓３から、ビール配管４の数に対応
する多数のバーにおける栓６の形態の出口５まで延びて
いる。

【００１６】ビール分配システムの入口２には全体的に
８で示す清浄装置が接続されている。この清浄装置８は
補給水タンク９を含み、該タンクから、清浄およびフラ
ッシング流体、アルカリ溶液および水がポンプ１０と送
り配管１１とを介して分配システムの入口２へ分配され
る。ポンプを作動させるためにリレー１２（図示せず）
が設けられている。また、ＣＯ₂のボンベ１３がソレノ
イド弁１４を介して送り配管１１に接続されている。

【００１７】温水および冷水配管がミキサー、フィルタ
およびソレノイド弁１５を介して補給水タンク９に接続
されている。フロート１７と関連したリミットスイッチ
１６がタンク内に設けられ、タンク内の流体が所定レベ
ルに達すると信号を出してソレノイド弁１５を閉鎖させ
る。

【００１８】ソレノイド弁１９を介して選択的に分配さ
れるアルカリ清浄溶液のリザーバ１８が配管を介してタ
ンク９に接続されている。

【００１９】ポンプ１０と送り配管１１との中間の配管
に、可変絞り弁２１と、ソレノイド弁２２と流重インジ
ケータ２３とが設けられている。また、タンク９からの
出口には排出弁２０が設けられ、該排出弁を介して残留
溶液を排出することができる。

【００２０】送り配管１１と樽の栓３との間に分配マニ
ホルド（図示せず）が設けられている。好適実施例にお
いては、樽の栓の各々の均一な圧力分配を保証するため
にループタイプのマニホルドが使用されている。バー側
の栓が（都合がよければバンク状に）、それぞれソレノ
イド弁２６を含む１個以上の排出配管２５に接続されて
いる。

【００２１】また、排出の前に正しい種類および量の酸
４１を添加することによりその中で使用ずみのアルカリ
を不動態化しうる廃物貯めタンク４０も設けられてい
る。

【００２２】前述した装置の作動順序はプログラム可能
論理制御装置（図示せず）によって実行され、必要に応
じて当該技術分野の専門家に周知の要領で逆止弁を設け
る。

【００２３】清浄装置の好適実施例の作動モードを図１
を参照して以下説明する。

【００２４】まずビール配管４が樽から外され、送り配
管と流体連通するようにビール配管清浄システムに接続
される。次いで、ビール栓排出コネクタ３０が開放位置
に固定されたビール栓に接続される。次いで、倉庫作業
員が本システムの開始ボタンを押し、以下のステップが
順次自動的に行われる。

【００２５】 ステップ番号 内 容 時間／秒 ステップ０ 補給水タンクを充たす １／ｓｗ ステップ１ ＣＯ₂を配管に吹き込む ３０ ステップ２ 配管が落付くまで待機する ３０ ステップ３ 配管を水でフラッシングする １２０ ステップ４ 配管をＣＯ₂で吹出す ６０ ステップ５ 補給水タンクを空にする １／ｓｗ ステップ６ 濃縮アルカリをタンクに添加する １／ｓｗ ステップ７ 補給水タンクを水で充たす １／ｓｗ ステップ８ 配管を稀釈アルカリ溶液で洗浄する １／ｓｗ ステップ９ 配管を稀釈アルカリ溶液で脈動させる ６００ ステップ１０ 補給水タンクから稀釈アルカリ溶液を排出する １／ｓｗ ステップ１１ 補給水タンクを水で充たす １／ｓｗ ステップ１２ 配管を水でフラッシングする ９００ ステップ１３ 配管にＣＯ₂を吹込み乾燥させ、 かつ補給水タンクの排出を開始する ６０ ステップ１４ 補給水タンクの排出を完了する １／ｓｗ １／ｓｗ（リミット スイッチ） ステップ９のシーケンスは、ソレノイド弁２２と２６と
を脈動化することにより配管４中の清浄流体を間欠的に
加圧したり、減圧したりできる。この過程は配管中に堆
積した残留物の除去が極めて効果的であることが判明し
ている。

【００２６】他の実施例においては、ガスは撹拌のため
の付加的な手段として配管中の清浄流体中へ噴射され
る。ガス噴射は一方向性あるいは二方向性のいずれか最
も効果的なものでよい。

【００２７】最後に図２と図３とを参照すれば、本発明
のシステムと共に使用するに適した栓コネクタの一実施
例が示されている。このコネクタはパブやクラブで一般
的に使用されている既存の種類のビール栓に接続するよ
うに設計されている。

【００２８】コネクタ３０は、ビール栓の出口をシール
するシリコンのシート３２がその中に位置しているフラ
ッシングスリーブ３１を含む。シート３２は、排出配管
２５への排出ホースが接続されている外側にねじを切っ
た差し口３４を有するねじキャップ３３によって保持さ
れている。

【００２９】組み立てられると、図３に示すロッキング
スリーブ３５がねじキャップ３３によりスリーブの周り
で保持される。使用時、コネクタは栓の出口から横方向
に延びているバーの形態で作動レバーを有している栓
（図示せず）の上を揺動する。ロッキングスリーブは栓
接続バーを通り、次いで回転してバヨネットタイプの固
定具としてロックし、栓出口をシート３２と密封係合さ
せて保持する。コネクタは開放位置においてのみ栓との
接続が可能となるように構成されている。残念ながら、
栓は工業界全般には標準的でなく、現在広範囲のサイズ
と形状のものが使用されている。

【００３０】別の実施例においては、現在使用されてい
るビール栓が、排出配管２５に永久的に接続された清浄
サイクル位置を有している特殊設計の多数位置を有する
栓と代替されている。このように、清浄システムを作動
させるための設定時間を驚異的に低減させることができ
る。多数の位置を備えた栓を用いるとすれば、清浄溶液
がビールを汚染しないことを確実にするために栓が適当
な「閉塞と出液」についての目印を有していることが不
可欠なことは勿論である。

【００３１】同様に、さらに別の実施例においては、サ
イクル時間がビール配管の長さによってある程度変わる
ので、ＰＬＣを特定の設備に適合する特製した専用の回
路盤に代えている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるビール分配システム清浄装置の概
略回路図。

【図２】本発明によるビール栓コネクタの第１の実施例
の本体の縦断面図。

【図３】図２に示すビール栓コネクタの一部を形成する
ロッキングスリーブを示す図。

【符号の説明】

１ 分配システム ２ 入口 ３ ビール樽栓 ４ ビール配管 ５ 出口 ６ バー側の栓 ８ 清浄装置 ９ 補給水タンク １０ ポンプ １１ 送り配管 １４，１５，１９，２２，２６ ソレノイド弁 １６ リミットスイッチ １７ フロート １８ リザーバ ２０ 排出弁 ２１ 絞り弁 ２５ 排出配管 ３０ 栓コネクタ ３１ スリーブ ３２ シート ３３ ねじキャップ ３５ ロソキングスリーブ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デーヴィッド・ションステイン オーストラリア連邦ニュー・サウス・ウエ ールズ州2029，ローズ・ベイ，スペンサ ー・ストリート ８ (72)発明者 ポール・セレナ オーストラリア連邦ニュー・サウス・ウエ ールズ州2225，オイスター・ベイ，ジョー ジズ・リバー・クレセント 104 (72)発明者 ハワード・グローヴ オーストラリア連邦ニュー・サウス・ウエ ールズ州2145，ペンドル・ヒル，ローリ ー・ストリート ６

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 清浄流体を清涼飲料水分配システムの入
   口へ選択的に供給する手段と、前記分配システムの出口
   に接続された選択的に作動可能の弁手段と、清浄流体を
   前記分配システムに流入させ、前記弁手段を選択的に作
   動させ前記分配システムにおいて清浄流体を撹拌させる
   制御手段とを含むことを特徴とする清涼飲料水分配シス
   テム清浄装置。
2. 【請求項２】 清浄流体の撹拌を促進するために前記シ
   ステム内の清浄流体にガスのパルスを噴射する手段を含
   むことを特徴とする請求項１に記載の装置。
3. 【請求項３】 ビールあるいは清浄流体の残留物を前記
   システムから除去するために前記分配システムにフラッ
   シング媒体を選択的に、かつ順次供給する手段を含むこ
   とを特徴とする請求項１に記載の装置。
4. 【請求項４】 前記フラッシング媒体が二酸化炭素ガス
   あるいは水であることを特徴とする請求項２に記載の装
   置。
5. 【請求項５】 清浄流体が加圧されて供給されることを
   特徴とする請求項１から４までのいずれか１項に記載の
   装置。
6. 【請求項６】 フラッシング媒体が加圧されて供給され
   ることを特徴とする請求項２または３に記載の装置。
7. 【請求項７】 流体がポンプにより加圧されることを特
   徴とする請求項４または５に記載の装置。
8. 【請求項８】 特に撹拌過程の間前記システム内での清
   浄流体あるいはフラッシング流体の加圧を促進するよう
   に弁手段が制御されていることを特徴とする請求項１か
   ら７までのいずれか１項に記載の装置。